JP3792365B2 - バイパス路付き給湯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイパス路付きの給湯装置に関する。
【0002】
例えば、追焚機能付きの1缶2水路型のガス給湯装置は、1つの缶内に、共通の熱交換部と共通のバーナを収納することによって構成されている。この熱交換部を給湯配管系と追焚配管系が貫いている。給湯配管系の末端には、給湯栓が設けられている。
【0003】
上記構成の給湯装置は、給湯栓が開いて給湯配管系に水が流れた時に、共通バーナの燃焼を実行して、給湯を行う。また追焚時には、追焚配管系に設けられたポンプを駆動させて風呂の水を循環させるとともに、共通バーナの燃焼を実行する。
【0004】
上記追焚を単独で実行している時には、熱交換部において給湯配管系に滞留している水も共通バーナの燃焼熱を受けて加熱される。そのため、追焚の最中に、給湯栓を開いて給湯を開始した時には、上記高温の滞留水が吐出されてユーザーに苦痛を与える不都合が生じる。なお、この不都合は、1缶2水路の給湯装置において追焚終了直後に給湯を開始する場合や、給湯単能機において、給湯終了後に短時間で給湯を再開する場合にも、程度の差はあれ生じる。
【0005】
上記不都合を防ぐために、実公昭61−7458号に開示されている給湯装置の給湯配管系の中途部は、熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路となっている。このバイパス路には電磁弁が設けられている。そして、給湯初期に電磁弁を開き、給水管からバイパス管を経た低温の水を上記受熱路に滞留していた高温の湯と混ぜることにより、吐出湯の温度を下げるようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したバイパス路付きの給湯装置では、給湯初期に電磁弁は全開か全閉の2つの位置しか選択できず、熱交換部からの湯と水の適切な混合を行うことができなかった。すなわち、電磁弁を全開にすると出湯温度が適切な温度(例えば設定温度)より、大きくアンダーシュートしてしまい、この大きなアンダーシュートを避けるために全閉位置にすると大きくオーバーシュートしてしまうことがあった。
最近、上記湯水混合を適切に行うためにバイパス路にギアモータ駆動式の流量制御弁を用いたものが開発されているが、この流量制御弁の開度を高精度で制御して出湯温度を安定させるために、種々の工夫が待たれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、熱発生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備え、上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路を中途部に有し、これら受熱路とバイパス路の少なくとも一方に、上記制御手段で制御される流量制御弁が設けられた給湯装置において、上記給湯配管系には少なくとも2つのフローセンサが設けられ、一方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの一方に設けられ、他方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの他方、上記並列回路の上流側,下流側のいずれかに設けられており、上記制御手段は、給湯初期に、上記フローセンサからの検出流量に基づいて演算される受熱路からの流量とバイパス路からの流量の実際の混合比が、少なくとも上記熱交換部からの湯の温度情報と設定温度に基づいて決定された目標混合比になるように、上記流量制御弁の開度を制御し、しかも、この目標混合比を基準にして、第1不感帯と、これより狭い第2不感帯を設定し、実際の混合比が目標混合比に向かって変化し第2不感帯に達した時には、上記流量制御弁の開度制御を停止してその時の開度を維持し、実際の混合比が目標混合比から遠ざかるように変化して第1不感帯から外れた時には、上記流量制御弁の開度制御を再開することを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は、熱発生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備え、上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路を中途部に有し、これら受熱路とバイパス路の少なくとも一方に、上記制御手段で制御される流量制御弁が設けられた給湯装置において、上記給湯配管系には少なくとも2つのフローセンサが設けられ、一方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの一方に設けられ、他方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの他方、上記並列回路の上流側,下流側のいずれかに設けられており、上記制御手段は、給湯初期に、上記フローセンサからの検出流量に基づいて演算される受熱路からの流量とバイパス路からの流量の実際の混合比が、少なくとも上記熱交換部からの湯の温度情報と設定温度に基づいて決定された目標混合比になるように、上記流量制御弁の開度を制御し、しかも、この目標混合比を基準にして不感帯を設定し、実際の混合比が目標混合比に向かって変化しこの目標混合比に達した時には、上記流量制御弁の開度制御を停止してその時の開度を維持し、実際の混合比が目標混合比から遠ざかるように変化して上記不感帯から外れた時には、流量制御弁の開度制御を再開することを特徴とする。
【0009】
請求項3の発明は、熱発生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備え、上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路を中途部に有し、これら受熱路とバイパス路の少なくとも一方に、上記制御手段で制御される流量制御弁が設けられた給湯装置において、上記制御手段は、給湯初期に、上記熱交換部からの湯とバイパス路からの水が混合して得られる混合湯の実際の温度が設定温度になるように、上記流量制御弁の開度を制御し、しかも、この設定温度を基準にして、第1不感帯と、これより狭い第2不感帯を設定し、実際の温度が設定温度に向かって変化し第2不感帯に達した時には、上記流量制御弁の開度制御を停止してその時の開度を維持し、実際の温度が設定温度から遠ざかるように変化して第1不感帯から外れた時には、上記流量制御弁の開度制御を再開することを特徴とする。
【0010】
請求項4の発明は、熱発生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備え、上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路を中途部に有し、これら受熱路とバイパス路の少なくとも一方に、上記制御手段で制御される流量制御弁が設けられた給湯装置において、上記給湯配管系には少なくとも2つのフローセンサが設けられ、一方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの一方に設けられ、他方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの他方、上記並列回路の上流側,下流側のいずれかに設けられており、上記制御手段は、給湯初期に、上記フローセンサからの検出流量に基づいて演算される受熱路からの流量とバイパス路からの流量の実際の混合比が、少なくとも上記熱交換部からの湯の温度情報と設定温度に基づいて決定された目標混合比になるように、上記流量制御弁の開度を制御し、しかも、情報出力手段から受ける制御条件を表す情報に基づいて、上記目標混合比を基準とした不感帯を設定するか否かを決定し、不感帯設定の際には、実際の混合比が目標混合比に向かって変化して不感帯に達した時に、上記流量制御弁の開度制御を停止してその時の開度を維持し、実際の混合比が不感帯から外れた時に、流量制御弁の開度制御を再開することを特徴とする。
請求項5の発明は、熱発生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備え、上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路を中途部に有し、これら受熱路とバイパス路の少なくとも一方に、上記制御手段で制御される流量制御弁が設けられた給湯装置において、上記制御手段は、給湯初期に、上記熱交換部からの湯とバイパス路からの水が混合して得られる混合湯の実際の温度が設定温度になるように、上記流量制御弁の開度を制御し、しかも、情報出力手段から受ける制御条件を表す情報に基づいて、上記設定温度を基準とした不感帯を設定するか否かを決定し、不感帯設定の際には、実際の温度が設定温度に向かって変化して不感帯に達した時に、上記流量制御弁の開度制御を停止してその時の開度を維持し、実際の温度が不感帯から外れた時に、流量制御弁の開度制御を再開することを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、請求項4または5に記載のバイパス路付き給湯装置において、上記情報出力手段は、上記並列回路の下流側の接続点から出湯端までの配管長さの情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、配管長さが所定長さ未満の場合には不感帯を設定し、所定長さを越える場合には、不感帯を設定しないことを特徴とする。
請求項7の発明は、請求項4または5に記載のバイパス路付き給湯装置において、上記情報出力手段は、給湯開始からの経過時間の情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この経過時間が所定時間未満の時には不感帯を設定し、所定時間を越える時には不感帯を設定しないことを特徴とする。
請求項8の発明は、請求項4または5に記載のバイパス路付き給湯装置において、上記情報出力手段は、熱交換部からの湯の温度情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この温度が所定温度より高い時には不感帯を設定し、所定温度より低い時には不感帯を設定しないことを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項4または5に記載のバイパス路付き給湯装置において、上記情報出力手段は、熱交換部からの湯の温度の単位時間当たりの変化の情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この温度変化が所定変化量より大きい時には不感帯を設定し、所定変化量より小さい時には不感帯を設定しないことを特徴とする。
請求項10の発明は、請求項4または5に記載のバイパス路付き給湯装置において、上記情報出力手段は、給湯配管系からの出湯量の情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この出湯量が所定量より少ない時には不感帯を設定し、所定量より多い時には不感帯を設定しないことを特徴とする。
【0012】
請求項11の発明は、熱発生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備え、上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路を中途部に有し、これら受熱路とバイパス路の少なくとも一方に、上記制御手段で制御される流量制御弁が設けられた給湯装置において、上記給湯配管系には少なくとも2つのフローセンサが設けられ、一方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの一方に設けられ、他方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの他方、上記並列回路の上流側,下流側のいずれかに設けられており、上記制御手段は、給湯初期に、上記フローセンサからの検出流量に基づいて演算される受熱路からの流量とバイパス路からの流量の実際の混合比が、少なくとも上記熱交換部からの湯の温度情報と設定温度に基づいて決定された目標混合比になるように、上記流量制御弁の開度を制御し、しかも、この目標混合比を基準にして不感帯を設定し、実際の混合比が目標混合比に向かって変化して不感帯に達した時に、上記流量制御弁の開度制御を停止してその時の開度を維持し、実際の混合比が不感帯から外れた時に、流量制御弁の開度制御を再開するようにし、さらに、上記不感帯の幅を、情報出力手段から受ける制御条件を表す情報に基づいて変えることを特徴とする。
請求項12の発明は、熱発生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備え、上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路を中途部に有し、これら受熱路とバイパス路の少なくとも一方に、上記制御手段で制御される流量制御弁が設けられた給湯装置において、上記制御手段は、給湯初期に、上記熱交換部からの湯とバイパス路からの水が混合して得られる混合湯の実際の温度が設定温度になるように、上記流量制御弁の開度を制御し、しかも、上記設定温度を基準にして不感帯を設定し、実際の温度が設定温度に向かって変化して不感帯に達した時に、上記流量制御弁の開度制御を停止してその時の開度を維持し、実際の温度が不感帯から外れた時に、流量制御弁の開度制御を再開するようにし、さらに、上記不感帯の幅を、情報出力手段から受ける制御条件を表す情報に基づいて変えることを特徴とする。
【0013】
請求項13の発明は、請求項11または12に記載のバイパス路付き給湯装置において、上記情報出力手段は、上記並列回路の下流側の接続点から出湯端までの配管長さの情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、配管が長いほど不感帯の幅を狭くすることを特徴とする。
請求項14の発明は、請求項11または12に記載のバイパス路付き給湯装置において、上記情報出力手段は、給湯開始からの経過時間の情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この経過時間が長くなるほど不感帯の幅を狭くすることを特徴とする。
請求項15の発明は、請求項11または12に記載のバイパス路付き給湯装置において、上記情報出力手段は、熱交換部からの湯の温度情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この湯の温度が低くなるほど不感帯の幅を狭くすることを特徴とする。
請求項16の発明は、請求項11または12に記載のバイパス路付き給湯装置において、上記情報出力手段は、熱交換部からの湯の温度の単位時間当たりの変化の情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この温度変化が小さいほど、不感帯の幅を狭くすることを特徴とする。
請求項17の発明は、請求項11または12に記載のバイパス路付き給湯装置において、上記情報出力手段は、給湯配管系からの出湯量の情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この出湯量が多いほど、不感帯の幅を狭くすることを特徴とする。
請求項18の発明は、請求項1〜17のいずれかに記載のバイパス路付き給湯装置において、上記バイパス路と受熱路の両方に流量制御弁を設け、上記制御手段は、上記給湯初期制御において、一方の流量制御弁の開度を減少させる場合には他方の流量制御弁の開度を増大させ、一方の流量制御弁の開度を増大させる場合には他方の流量制御弁の開度を減少させることを特徴とする。
請求項19の発明は、請求項1〜18のいずれかに記載のバイパス路付き給湯装置において、上記熱交換部を通る他の配管系が装備され、上記制御手段は、当該他の配管系を水が流れ、上記熱発生部から熱交換部に熱が付与されている状態において、給湯が開始された時に、上記流量制御弁の開度制御を実行することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、給湯と追焚の2つ(複数)の機能を有する1缶2水路型(1缶複水路型)のガス給湯装置を示す。この給湯装置は、一つの共通フレームの下部に共通のガスバーナ1(燃焼部,熱発生部)を収納し、上部に共通の熱交換部2を収納することにより、構成されている。缶の底部には、燃焼空気を供給するためのファン(図示しない)が設けられている。上記バーナ1へガスを供給する手段は、ガス管3と、このガス管3に設けられた主電磁開閉弁4と電磁比例弁5とを有している。バーナ1の近傍には点火機構(図示しない)が配置されている。
【0015】
上記熱交換部2は、多数の薄肉のフィンプレート2aを有しており、このフィンプレート2aに、給湯配管系10の受熱管11と追焚配管系20の受熱管21とが貫通している。
【0016】
上記給湯配管系10について詳述する。上記受熱管11の入口端には、給水管12が接続され、出口端には給湯管13が接続されている。給湯管13の末端には給湯栓14(出湯端)が設けられている。これら給水管12と給湯管13との間には、受熱管11と並列をなす2本のバイパス管15,16が接続されている。図において、バイパス管15と給水管12,給湯管13との接続点を符号P1,P2で表し、バイパス管16と給水管12,給湯管13との接続点を符号P3,P4で表わす。なお、接続点P3より上流側の給水管12と、受熱管11と、接続点P4より上流側の給湯管13により、特許請求の範囲の受熱路19が構成されている。
熱交換部2に近い方のバイパス管15は、弁等を装備せず、接続点P1を通過した水は、所定の割り合い(例えば70:30)で受熱管11とバイパス管15に別れ、接続点P2で再び合流するようになっている。
【0017】
給湯管13には、接続点P2,P4間において流量制御弁GM1が設けられている。また、熱交換部2から遠い方のバイパス管16(バイパス路)にも、流量制御弁GM2が設けられている。
上記流量制御弁GM1,GM2としては、例えばギアモータ駆動式のものが用いられている。すなわち、流量制御弁GM1,GM2は、管内に設けられた環状の弁座と、この弁座に対して移動可能な弁体と、この弁体から延びるシャフトと、このシャフトの端部に減速ギア列を介して接続されたモータとを有している。シャフトの端部は、減速ギア列の最終ギアとスプライン結合されるとともに弁ケースに螺合されている。モータの回転に伴いシャフトが回動すると、このシャフトが上記螺合を介して軸方向に移動し、これにより弁体と弁座との間の開度を変えることができるようになっている。
【0018】
上記給湯配管系10には、2つのフローセンサFL1,FL2が装備されている。一方のフローセンサFL1は、給水管12において接続点P1,P3間に設けられている。他方のフローセンサFL2は、給湯管13において接続点P4と給湯栓14との間に設けられている。
【0019】
上記給湯配管系10には、4つの温度センサTHIN,THZ,THOUT,THMIXが装備されている。温度センサTHINは、接続点P3より上流側の給水管12に設けられている。温度センサTHZは、受熱管11のベンド部に設けられている。温度センサTHOUTは、受熱管11(熱交換部2)の出口端近傍(給湯管13において接続点P2より上流側)に設けられている。温度センサTHMIXは、接続点P4の下流側の給湯管13に設けられている。
【0020】
次に、上記追焚配管系20について説明する。上記受熱管21の入口端と浴槽6との間には復路管22が接続され、受熱管21の出口端と浴槽6との間には往路管23が接続されている。復路管22には、ポンプ24や温度センサTHHR,流水スイッチ25等が設けられている。
【0021】
上記給湯配管系10の給湯管13と、追焚配管系20の復路管22との間には、浴槽6への湯張りのための注湯管30が接続されており、この注湯管30には電磁開閉弁からなる注湯弁31が設けられている。図において注湯管30と給湯管13,復路管22との接続点を符号P5,P6で示す。
【0022】
さらに、給湯装置は、制御ユニット50(制御手段)とリモートコントローラ60とを備えている。この制御ユニット50は、ガス供給手段の主電磁開閉弁4,電磁比例弁5と、点火機構と、ファンと、流量制御弁GM1,GM2と、ポンプ24と、注湯弁31を制御するものである。この制御ユニット50には、種々の検出手段からの検出信号が入力される。検出手段としては、前述した温度センサTHIN,THZ,THOUT,THMIX,THHRや、フローセンサFL1,FL2,流水スイッチ25がある。リモートコントローラ60は、運転スイッチ,風呂自動運転スイッチ,追焚スイッチ,温度設定部,表示部(いずれも図示せず)を備えており、これらスイッチのオン,オフ情報,設定温度情報を制御ユニット50に出力する。
【0023】
上記構成の1缶2水路型給湯装置において、まず給湯単独制御について説明する。給湯栓14を開くと、給水管12,受熱管11,給湯管13の順に水が流れる。給水管12に設けられたフローセンサFL1がこの水流を検出し、この検出信号に応答して制御ユニット50が、主電磁開閉弁4を開くとともに点火動作を行うことにより、バーナ1での燃焼が開始される。その結果、フィンプレート2aが加熱され、ひいては受熱管11を通る水が加熱され、湯となって給湯栓14から吐出される。
【0024】
給湯単独制御では、流量制御弁GM2は全閉となっている。制御ユニット50は、フローセンサFL1で検出された流量と、温度センサTHINで検出された入水温度と、リモートコントローラ60で設定された設定温度に基づいてフィードフォワード制御成分を演算し、温度センサTHMIXで検出された出湯温度と上記設定温度に基づいてフィードバック制御成分を演算する。そして、このフィードフォワード制御成分にフィードバック制御成分を加算した制御値に基づいて、電磁比例弁5の開度を制御し、燃焼ガス量を制御する。これにより、出湯温度を設定温度にすることができる。
なお、流量制御弁GM1は基本的には全開位置にあるが、設定温度が高く給湯栓14の開度が大きい場合には、器具の最大能力をオーバーすることがあり、この場合には、出湯温度を設定温度にするために、流量制御弁GM1の開度を小さくして流量を絞ることもある。
【0025】
次に、追焚単独燃焼について説明する。リモコン60の追焚スイッチのオンに応答して制御ユニット50は、ポンプ24を駆動することにより浴槽6の水を復路管22,受熱管21,往路管23を経て循環させる。また、復路管22の水流スイッチ25のオン状態を確認して、主電磁開閉弁5を開くとともに点火動作を行うことにより、バーナ1での燃焼を開始する。その結果、フィンプレート2aが加熱され、ひいては受熱管21を通る浴槽6からの水が加熱され、追焚が実行される。温度センサTHHRで検出された浴槽6の湯温がユーザー設定温度に達した時に、この追焚を終了する。
【0026】
上記追焚単独燃焼時には、給湯配管系10の受熱管11は水が滞留した状態にあり、この滞留水にもバーナ1の燃焼熱が付与される。このため、受熱管11の滞留水が高温になる。追焚燃焼は、受熱管11のUベンド部に設けられた温度センサTHZでの検出温度(すなわち、受熱管11の滞留水温度)が上昇して75°Cに達した時には中断し、検出温度が低下して70°Cに達した時に再開される。このような制御により、受熱管11の滞留水の沸騰が防止される。
【0027】
上述したように、追焚単独燃焼中には、給湯配管系10の受熱管11の滞留水は沸騰を防止されるものの非常に高い温度になっている。そのため、この追焚単独燃焼中に給湯が実行された時には、特にその初期において、受熱管11から非常に高い温度の湯が吐出される。そこで、この湯とバイパス管16からの水を混合(ミキシング)する必要がある。
【0028】
そのため、追焚単独燃焼中には、上記ミキシングの準備のために流量制御弁GM1,GM2を、それぞれ所定開度位置、すなわち全開位置と全閉位置との間の適度な開度位置(以下、半開位置と称す)にしている。仮に、流量制御弁GM1が全開で流量制御弁GM2が全閉であれば、給湯開始の際に、上記受熱管11からの湯に対してバイパス管16からの水の量が極端に少なく、ミキシングにより最適の出湯温度になるまでに、オーバーシュートが生じることがあるからである。これは流量制御弁GM1,GM2がギアモータ駆動式であるため、適切な開度への変更に時間を要するためである。反対に、流量制御弁GM1が全閉で流量制御弁GM2が全開であれば、給湯開始の際に、上記受熱管11からの湯に対してバイパス管16からの水の量が極端に多くなり、ミキシングにより最適の出湯温度になるまでに、アンダーシュートが生じることがあるからである。なお、この流量制御弁GM1,GM2の半開位置状態で、接続点P4での湯と水の混合比は、例えば30:70となっている。
【0029】
上述したように、追焚単独燃焼の最中に給湯栓14が開かれた時には、フローセンサFL1での流水検出に応答して、ミキシング制御を実行してから上述した通常の給湯制御に移行する。
【0030】
次に、本発明の特徴部であるミキシング制御について詳述する。この制御では、流量制御弁GM1,GM2の開度を調節して適切な湯水混合比を得、これにより出湯温度を設定温度にする。この流量制御弁GM1,GM2の制御には温度センサTHMIXで検出される出湯温度情報を用いず、温度センサTHINで検出される入水温度TINと、温度センサTHOUTで検出される受熱管11の出口温度TOUTと、リモートコントローラ60で設定された設定温度TSPと、フローセンサFL1,FL2からの検出流量Q1,Q2の情報が用いられる。以下、この制御の理論的根拠について説明する。
【0031】
ミキシングされた後の湯の熱量と、ミキシング前の湯と水の熱量の和が等しいことから、次式が成立する。
TMIX・QTOTAL=TIN・QBP+TOUT’・QEX ・・・(1)
ここでTMIX,QTOTA Lは、接続点P4でミキシングされた後に給湯管13を流れる湯の温度および流量であり、TIN,QBPは、接続点P4でミキシングされる前のバイパス管16からの水の温度と流量である。また、TOUT’およびQEXは、給湯管13において接続点P2からP4に向かう湯(接続点P4でミキシングされる前の湯)の温度と流量である。
【0032】
上記流量制御弁GM1の制御対象は上記流量QEXであり、流量制御弁GM2の制御対象は上記流量QBPである。そして、これら流量制御弁GM1,GM2の開度制御は、流量比R=QBP/QEX(水と湯の混合比)を目標値に一致させるように行われる。上記(1)式にQTOTAL=QBP+QEXを代入して上記流量比で表すと、次式のようになる。
R=QBP/QEX=(TOUT’−TMIX)/(TMIX−TIN) ・・・(2)
出湯温度TMIXを設定温度TSと一致させるためには、上記(2)式にTMIX=TSを代入すればよい。これにより、次式から目標流量比Riを得ることができる。
Ri=(TOUT’−TSP)/(TSP−TIN) ・・・(3)
【0033】
ミキシング制御時の流量制御弁GM1,GM2の開度制御に際しては、上記温度情報TSP,TIN,TOUT’を(3)式に代入することにより、極めて短い周期で目標流量比Riを求める。ここで、設定温度TSPはリモートコントローラ60から得られ、入水温度TINは温度センサTHINで検出される。なお、TOUT’は、検出入水温度TINと、検出出口温度TOUTと、受熱管11からの湯とバイパス管15からの水との混合比(XEX:XBP)から、次式により求められる。
TOUT’=(XEX×TOUT+XBP×TIN)/(XEX+XBP) ・・・(4)
【0034】
なお、接続点P2,P4間の給湯管13に温度センサを設け、この温度センサから直接上記温度TOUT’を求めてもよい。また、バイパス管15が省かれた給湯配管系の場合には、上記(3)式において、上記の演算されたTOUT’の代わりに、検出出口温度TOUTを用いて目標流量比Riを演算する。さらに、受熱管からの出口温度TOUTを、受熱管11のUベンド部の温度センサTHzの検出温度に基づいて演算してもよいし、追焚単独燃焼中の燃焼熱量により推測してもよい。
さらに、上記(3)式において、ユーザー設定温度TSPの代わりに所定の設定温度例えば「40°C」を用いてもよいし、検出入水温度TINの代わりに、年間平均入水温度例えば「20°C」を用いてもよい。
【0035】
実際の流量比Rrは、上記(2)式の左辺から得られる。すなわち、上記流量QEXは、フローセンサFL1での検出流量Q1と一致するはずである。また、バイパス流量QBPは、2つのフローセンサFL1,FL2の検出流量の差(Q2−Q1)と一致するはずである。したがって、実際の流量比Rrは、次の式から演算される。
Rr=(Q2−Q1)/Q1 ・・・(5)
【0036】
そして、制御ユニット50は、フローセンサFL1,FL2の検出流量Q1,Q2から(5)式に基づいて演算された実際の流量比Rrを、温度情報TSP,TIN,TOUTから(3),(4)式に基づいて演算された目標の流量比Riに一致させるように、流量制御弁GM1,GM2の開度を制御する。すなわち、目標流量比Riと実際の流量比Rrの差に基づくPID演算によって、開度制御を行う。
例えば、実際の流量比Rrが目標の流量比Riより小さい場合には、バイパス側の流量QBP=(Q2−Q1)を増やすべく流量制御弁GM2の開度を大きくし、熱交換部2からの流量QEX=Q1を減少させるべく流量制御弁GM1の開度を小さくする。これとは逆に、実際の流量比Rrが目標の流量比Riより大きい場合には、バイパス側の流量を減少させるべく流量制御弁GM2の開度を小さくし、熱交換部2からの流量を増やすべく流量制御弁GM1の開度を大きくする。
【0037】
流量制御弁GM1,GM2の開度は、通常1:1の対応関係にあり、例えば流量制御弁GM2の開度を上記流量比Rr,Riの比較の上で決定すると、流量制御弁GM1の開度は自ずと決定される。例を上げると、流量制御弁GM1,GM2の開度の合計を100%にするように制御する。すなわち流量制御弁GM2を30%とした時には流量制御弁GM1の開度を70%とし、流量制御弁GM2の開度を30%とした時には流量制御弁GM1の開度を70%とする。
なお、上記流量制御弁GM1,GM2の開度制御は、総流量がガス最大燃焼能力に見合っている場合に行うようにし、実際の流量比Rrが目標流量比Riと一致した状態で、総流量がガス最大燃焼能力に見合った量を越えている時には、両流量制御弁GM1,GM2を閉じ方向に制御し、総流量がガス最大燃焼能力に見合った量を下回っている時には、両流量制御弁GM1,GM2を開き方向に制御するようにしてもよい。
【0038】
上記のような給湯初期のミキシング制御により、出口温度TOUT,設定温度TSP,入水温度TINに基づいて、湯と水の混合を適切に行い、受熱管11の滞留湯に起因した出湯温度のオーバーシュートや、バイパス側の水を過剰に混合することに起因したアンダーシュートを抑制して、出湯温度を設定温度にすることができる。
また、このミキシング制御に際しては、バイパス側の流量制御弁GM2の開度制御のみならず、これと平行して熱交換部2側の流量制御弁GM1を逆方向に開度制御することにより、湯と水の混合比を迅速に適切な比にすることができ、より一層確実にオーバーシュートやアンダーシュートを抑制できる。
しかも、検出出湯温度TMIXによらず、流量制御弁GM1,GM2の開度変更に即座に応答する2つのフローセンサFL1,FL2の検出流量Q1,Q2に基づいて、流量制御弁GM1,GM2を制御するので、迅速かつ適切な開度制御を行うことができ、より一層確実に出湯温度のオーバーシュートやアンダーシュートを抑制できる。
【0039】
上記ミキシング制御は、給湯開始から所定時間経過後に終了し、それから前述した通常の給湯制御に移行して、流量制御弁GM2を全閉にし、流量制御弁GM1を器具の最大燃焼能力(最大号数)の範囲で全開にし、総流量制御に移行する。なお、この移行を、出湯温度の安定確認により行ってもよい。
【0040】
ところで、熱交換部2内での受熱管11で、水の流れが層流であると、90°C以下で核沸騰が起こり、沸騰音が生じる。この核沸騰を防止するためにコイル等の乱流発生手段が内蔵されている。この乱流により、出口温度TOUTに揺れが生じる。これは、乱流により瞬間瞬間での熱効率が微小に変化するためと考えられている。
上記流量制御弁GM1,GM2の開度制御に際して、このような揺れのある出口温度TOUTに基づいて目標混合比Riを演算し、実際の混合比Rrを目標混合比Riに完全に一致させようとすると、出湯温度がハンチングし、安定性を欠くことがある。
それを防ぐためには、目標混合比Riに不感帯を設定して制御することが考えられる。詳述すると、目標混合比Riを基準にして不感帯を設定し、実際の混合比Rrが不感帯の範囲に入った時には、流量制御弁GM1,GM2の開度制御を停止して、その時の開度をそのまま維持し、実際の混合比Rrがこの不感帯から外れた時に再び開度制御を行うのである。しかし、この方法では、実際の混合比Rrが不感帯の上限または下限の近傍に留まることもあり、出湯温度が設定温度からオフセットしたまま維持されてしまう可能性もある。
【0041】
そこで、本実施形態では、不感帯設定による利益を享受しつつ、不感帯設定による不利益を最小限に抑えるため、不感帯にヒステリシスをもたせている。詳述すると、図2に示すように、目標混合比Riを基準にして、第1不感帯Z1と第2不感帯Z2を設定する。第1不感帯Z1は(Riーα)を下限とし、(Ri+α)を上限とする。第2不感帯Z2は、(Riーβ)を下限とし、(Ri+β)を上限とする。ただし、α>βであり、第2不感帯Z2は第1不感帯Z1より狭く、この第1不感帯Z1内にある。
【0042】
上記不感帯Z1,Z2を用いた流量制御弁GM1,GM2の開度制御について詳述する。実際の混合比Rrが目標混合比Riに近づき、第1不感帯Z1に入っても、この流量制御弁GM1,GM2の開度制御を続け、実際の混合比Rrが第2不感帯Z2の上限または下限に達した時に、初めて流量制御弁GM1,GM2の開度制御を停止し、この時の開度をそのまま維持する。そして、出口温度Toutの変化に伴う目標混合比Riの変化や、開度制御の結果が実際の混合比Riに現れるまでのタイムラグ等により、実際の混合比Rrが第1不感帯Z1から外れたら、再び流量制御弁GM1,GM2の開度制御を行う。このように幅の広い第1不感帯Z1でハンチングを防止し、幅の狭い第2不感帯Z2で、出湯温度の設定温度からのオフセット量を小さく抑えることができる。
【0043】
以下、本発明の他の実施形態について説明する。図3に示すように、2種の不感帯を用いずに、1種の不感帯Zの設定だけでヒステリシス制御を行うこともできる。不感帯Zは、(Riーα)を下限とし、(Ri+α)を上限とする。この場合、流量制御弁GM1,GM2の開度制御により実際の混合比Rrが目標混合比Riに近づき、不感帯Zに入っても、この開度制御を続け、実際の混合比Rrが目標混合比Riに達した時点で(すなわち、実際の混合比Rrが目標混合比Riより小さい場合には、目標混合比以上になった時点であり、実際の混合比Rrが目標混合比Riより大きい場合には、目標混合比以下になった時点である)、流量制御弁GM1,GM2の開度制御を停止し、この時の開度をそのまま維持する。実際の混合比Rrが不感帯Zから外れたら再び流量制御弁GM1,GM2の開度制御を行う。この実施形態でも最初の実施形態と同様の利点が得られる。
【0044】
また、制御条件に応じて、不感帯の設定,不設定を選択したり、不感帯の幅を変えるようにしてもよい。
上記制御条件の一つに、接続点P4から給湯栓14までの配管長さが挙げられる。図4に示すように、制御ユニット50には、ディップスイッチ51(情報出力手段)を設け、このディップスイッチ51は、給湯装置設置作業において、オン,オフいずれかにセットする。すなわち、作業者は配管長さが所定長さL0以下の時にはディップスイッチ51をオンにし、所定長さL0を越えている時には、ディップスイッチ51をオフにする。制御ユニット50では、このディップスイッチ51のオン情報に応じて不感帯を設定し、オフ情報に応じて不感帯を設定しない。換言すれば、配管長さが所定長さL0以下の時には不感帯を設定し、所定長さL0より長い場合には不感帯を設定しない(図4参照)。
上記配管長さが短いと、給湯栓14での出湯温度に及ぼす、接続点P4での合流湯温度のハンチングの影響が大きいので、不感帯を設定して出湯温度のハンチングを防ぐのである。また、配管長さが長いと、接続点P4での合流湯温度のハンチングの影響が給湯栓14での出湯温度に及ばないので、不感帯を設定せずに、出湯温度の設定温度からのオフセットを防止するのである。
【0045】
ディップスイッチ51の代わりに、情報出力手段52により、配管長さの情報をそのまま制御ユニット50に供給し、制御ユニット50で所定長さL0と比較して、不感帯の設定,不設定を選択してもよい。
また、制御ユニット50は、情報出力手段52からの配管長さの情報に基づき、配管長さが長くなるにしたがってリニアに不感帯幅を狭くしてもよい(図5参照)。
【0046】
また、給湯開始からの経過時間を制御ユニット50に内蔵のタイマ(情報出力手段、図示しない)で計測し、制御ユニット50では、この経過時間を制御条件として不感帯の設定,不設定を選択してもよい。すなわち、経過時間が所定時間t0に達するまでは不感帯を設定し、所定時間t0を過ぎたら不感帯を設定しない(図6参照)。経過時間が短いと、熱交換部2の出口温度の変化が激しく、これに応じて出湯温度のハンチングも大きくなるので、不感帯を設定してこのハンチングを防ぐのである。また、経過時間が長くなると、熱交換部2の出口温度の変化が少なくなり、これに応じて出湯温度のハンチングも小さくなるので、不感帯の設定をなくして、出湯温度の設定温度からのオフセットを防止するのである。
なお、経過時間が長くなるにしたがって、リニアに不感帯幅を狭くしてもよい(図7参照)。
【0047】
また、制御ユニット50は、熱交換部2の出口温度が所定温度T0以上の時には不感帯を設定し、所定温度より低い時には不感帯を設定しないようにしてもよい(図8参照)。出口温度が高いと、出湯温度のハンチングが大きくなるので、不感帯を設定してこのハンチングを防ぐのである。また、出湯温度が低いと、これに応じて出湯温度のハンチングが小さくなるので、不感帯の設定をなくして、出湯温度の設定温度からのオフセットを防止するのである。この実施形態では、温度センサTHOUTが情報出力手段となる。
なお、出湯温度が低くなるにしたがって、リニアに不感帯幅を狭くしてもよい(図9参照)。
【0048】
また、制御ユニット50は、上記熱交換部2の出口温度の単位時間当たりの変化が所定変化量ΔT0以上の時には、不感帯を設定し、所定変化量ΔT0より小さい時には不感帯を設定しないようにしてもよい(図10参照)。この場合にも、温度センサTHOUTが情報出力手段となる。
なお、出湯温度の変化量が小さくなるにしたがって、リニアに不感帯幅を狭くしてもよい(図11参照)。
【0049】
また制御ユニット50は、給湯配管系10からの出湯量が所定量Q0以下の時には、不感帯を設定し、所定量Q0より多い時には不感帯を設定しないようにしてもよい(図12参照)。出湯量が少ないと、出湯温度のハンチングが大きくなるので、不感帯を設定してこのハンチングを防ぐのである。また、出湯量が多いと、これに応じて出湯温度のハンチングが小さくなるので、不感帯の設定をなくして、出湯温度の設定温度からのオフセットを防止するのである。この実施形態では、フローセンサFL2が出湯量情報を出力する情報出力手段となる。
なお、出湯量が多くなるにしたがって、リニアに不感帯幅を狭くしてもよい(図13参照)。
【0050】
図4〜図13の実施形態で不感帯を設定した場合、実際の混合比Rrが不感帯に入った時に流量制御弁GM1,GM2の開度制御を停止し、不感帯から外れた時に開度制御を再開する。
【0051】
なお、これら実施形態において、不感帯にヒステリシスを持たせてもよい。
不感帯の設定,不設定,不感帯幅の調節は、上述した複数の制御条件の組み合わせにより行ってもよい。
不感帯において、目標混合比の下側の幅と上側の幅とを異ならせてもよい。
図5,図7,図9,図11,図13において、不感帯幅はリニアではなく、段階的に変化させてもよい。
【0052】
上記不感帯設定を伴うミキシング制御は、追焚単独燃焼終了直後に、給湯が再開された時にも行うようにしてもよい。この場合、追焚単独燃焼実行中における上記流量制御弁GM1,GM2の半開位置は、追焚単独燃焼終了後も所定時間そのまま維持される。
さらに、ミキシング制御は、給湯終了直後に給湯を再開する場合にも適用してもよい。熱交換部に蓄えられた残留熱量による後沸きに対処するためである。この場合には、追焚単独燃焼の最中に給湯を開始した場合のミキシング制御とは異なる不感帯を設定してもよい。
追焚単独燃焼の最中の給湯開始の場合であっても、受熱管11の温度が低い場合には、ミキシング制御を行わなくてもよい。
【0053】
上記実施形態において、給湯初期のミキシング制御において、検出された出湯温度TMIX(混合湯の実際の温度)が、設定温度TSPになるように、フィードバック制御で流量制御弁GM1,GM2を制御してもよい。この場合にも、設定温度TSPに、上述したすべての実施形態において目標混合比に不感帯を設定したのと同様にして、不感帯を設定する。
図1の流量制御弁GM1は省略してもよい。この場合には流量制御弁GM2だけで、混合比の制御を行う。また、この流量制御弁GM1を接続点P1,P3間の給水管12に設けてもよいし、接続点P3の上流側の給水管12に設けてもよし、接続点P4の下流側の給湯管13に設けてもよい。
図1の流量制御弁GM2の代わりに電磁開閉弁を設けてもよい。この場合には、流量制御弁GM1だけで混合比の制御を行う。また、この場合には、流量制御弁GM1を、接続点P3の下流側の給水管12に設けてもよい。
流量制御弁はギアモータ駆動式でないタイプの開度制御可能な弁を用いてもよい。
フローセンサFL1を接続点P2,P4間の給湯管13に設けてもよい。また、フローセンサFL2を接続点P3より上流側の給水管12に設けてもよい。これら2つのフローセンサFL1,FL2の検出流量から、バイパス流量を求めることができる。
フローセンサをバイパス管16に設けてバイパス管16の流量を直接検出してもよい。この場合、給水管(接続点P3の上流,下流のどちらでもよい)と、給湯管(接続点P4の上流,下流のどちらでもよい)の少なくとも一方に、もうひとつのフローセンサを設け、給湯初期に、これらフローセンサの検出流量に基づいて流量制御弁GM1,GM2の開度を制御する。
本発明は、1缶2水路型のみならず、給湯単能型の給湯装置にも適用できる。給湯直後の後沸きにより熱交換部に滞留した水が高温になるからである。また、湯張り機能をもたない給湯装置にも適用できる。1缶2水路型において、追焚配管系の代わりに暖房系や、循環給湯配管系を備えたものであってもよい。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、給湯初期に、熱交換部からの湯の検出温度と設定温度に基づいて演算された湯水の目標混合比に、実際の混合比が近づくように、流量制御弁を制御することにより、湯と水の混合を適切に行い、適温の湯を供給することができる。しかも、目標混合比に第1,第2の不感帯を設けたことにより、出湯温度のハンチングを防止できるとともに、出湯温度の設定温度からのオフセットを抑えることができる。
請求項2の発明によれば、請求項1と同様の効果を得ることができる。
請求項3の発明によれば、混合湯の温度と設定温度に基づいて流量制御弁を制御する際に、請求項1と同様の効果を得ることができる。
請求項4,5の発明によれば、制御条件により目標混合比,設定温度への不感帯の設定,不設定を選択するので、出湯温度のハンチング防止とオフセット防止を達成できる。
請求項6〜10の発明によれば、配管長さ、給湯開始からの経過時間、熱交換部からの湯の温度、出湯温度変化、出湯量に応じて不感帯の設定,不設定を選択するので、上記出湯温度のハンチング防止とオフセット防止を達成できる。
請求項11,12の発明によれば、制御条件により目標混合比,設定温度に付する不感帯の幅を変えるので、出湯温度のハンチング防止とオフセット防止を達成できる。
請求項13〜17の発明によれば、配管長さ、給湯開始からの経過時間、熱交換部からの湯の温度、出湯温度変化、出湯量に応じて不感帯の幅を変えるので、上記出湯温度のハンチング防止とオフセット防止を達成できる。
請求項18の発明によれば、2つの流量制御弁を用いることにより、湯水混合比の制御性、ひいては出湯温度の制御性を、より一層向上させることができる。
請求項19の発明によれば、他の配管系のための燃焼の最中に給湯を開始することにより熱交換部から高温の湯が出てくる状況で、上記不感帯を用いた制御を実行するため、その効果を一層際立たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる1缶2水路型の追焚機能付き給湯装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】湯水混合比制御のために設定される不感帯を示す図である。
【図3】湯水混合比制御のために設定される不感帯の他の例を示す図である。
【図4】配管長さに応じた不感帯の設定の仕方を示す図である。
【図5】配管長さに応じた不感帯の設定の仕方の他の例を示す図である。
【図6】給湯開始からの経過時間に応じた不感帯の設定の仕方を示す図である。
【図7】給湯開始からの経過時間に応じた不感帯の設定の仕方の他の例を示す図である。
【図8】熱交換部の出口温度に応じた不感帯の設定の仕方を示す図である。
【図9】熱交換部の出口温度に応じた不感帯の設定の仕方の他の例を示す図である。
【図10】熱交換部の出口温度変化に応じた不感帯の設定の仕方を示す図である。
【図11】熱交換部の出口温度変化に応じた不感帯の設定の仕方の他の例を示す図である。
【図12】出湯量に応じた不感帯の設定の仕方を示す図である。
【図13】出湯量に応じた不感帯の設定の仕方の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 ガスバーナ(熱発生部)
2 熱交換部
10 給湯配管系
16 バイパス管(バイパス路)
19 受熱路
20 追焚配管系
50 制御ユニット(制御手段)
51,52 情報出力手段
GM1,GM2 流量制御弁
FL1,FL2 フローセンサ
Claims (19)
- 熱発生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備え、
上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路を中途部に有し、これら受熱路とバイパス路の少なくとも一方に、上記制御手段で制御される流量制御弁が設けられた給湯装置において、
上記給湯配管系には少なくとも2つのフローセンサが設けられ、一方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの一方に設けられ、他方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの他方、上記並列回路の上流側,下流側のいずれかに設けられており、
上記制御手段は、給湯初期に、上記フローセンサからの検出流量に基づいて演算される受熱路からの流量とバイパス路からの流量の実際の混合比が、少なくとも上記熱交換部からの湯の温度情報と設定温度に基づいて決定された目標混合比になるように、上記流量制御弁の開度を制御し、しかも、この目標混合比を基準にして、第1不感帯と、これより狭い第2不感帯を設定し、実際の混合比が目標混合比に向かって変化し第2不感帯に達した時には、上記流量制御弁の開度制御を停止してその時の開度を維持し、実際の混合比が目標混合比から遠ざかるように変化して第1不感帯から外れた時には、上記流量制御弁の開度制御を再開することを特徴とするバイパス路付き給湯装置。 - 熱発生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備え、
上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路を中途部に有し、これら受熱路とバイパス路の少なくとも一方に、上記制御手段で制御される流量制御弁が設けられた給湯装置において、
上記給湯配管系には少なくとも2つのフローセンサが設けられ、一方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの一方に設けられ、他方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの他方、上記並列回路の上流側,下流側のいずれかに設けられており、
上記制御手段は、給湯初期に、上記フローセンサからの検出流量に基づいて演算される受熱路からの流量とバイパス路からの流量の実際の混合比が、少なくとも上記熱交換部からの湯の温度情報と設定温度に基づいて決定された目標混合比になるように、上記流量制御弁の開度を制御し、しかも、この目標混合比を基準にして不感帯を設定し、実際の混合比が目標混合比に向かって変化しこの目標混合比に達した時には、上記流量制御弁の開度制御を停止してその時の開度を維持し、実際の混合比が目標混合比から遠ざかるように変化して上記不感帯から外れた時には、流量制御弁の開度制御を再開することを特徴とするバイパス路付き給湯装置。 - 熱発生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備え、
上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路を中途部に有し、これら受熱路とバイパス路の少なくとも一方に、上記制御手段で制御される流量制御弁が設けられた給湯装置において、
上記制御手段は、給湯初期に、上記熱交換部からの湯とバイパス路からの水が混合して得られる混合湯の実際の温度が設定温度になるように、上記流量制御弁の開度を制御し、しかも、この設定温度を基準にして、第1不感帯と、これより狭い第2不感帯を設定し、実際の温度が設定温度に向かって変化し第2不感帯に達した時には、上記流量制御弁の開度制御を停止してその時の開度を維持し、実際の温度が設定温度から遠ざかるように変化して第1不感帯から外れた時には、上記流量制御弁の開度制御を再開することを特徴とするバイパス路付き給湯装置。 - 熱発生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備え、
上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路を中途部に有し、これら受熱路とバイパス路の少なくとも一方に、上記制御手段で制御される流量制御弁が設けられた給湯装置において、
上記給湯配管系には少なくとも2つのフローセンサが設けられ、一方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの一方に設けられ、他方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの他方、上記並列回路の上流側,下流側のいずれかに設けられており、
上記制御手段は、給湯初期に、上記フローセンサからの検出流量に基づいて演算される受熱路からの流量とバイパス路からの流量の実際の混合比が、少なくとも上記熱交換部からの湯の温度情報と設定温度に基づいて決定された目標混合比になるように、上記流量制御弁の開度を制御し、しかも、情報出力手段から受ける制御条件を表す情報に基づいて、上記目標混合比を基準とした不感帯を設定するか否かを決定し、不感帯設定の際には、実際の混合比が目標混合比に向かって変化して不感帯に達した時に、上記流量制御弁の開度制御を停止してその時の開度を維持し、実際の混合比が不感帯から外れた時に、流量制御弁の開度制御を再開することを特徴とするバイパス路付き給湯装置。 - 熱発生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備え、
上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路を中途部に有し、これら受熱路とバイパス路の少なくとも一方に、上記制御手段で制御される流量制御弁が設けられた給湯装置において、
上記制御手段は、給湯初期に、上記熱交換部からの湯とバイパス路からの水が混合して得られる混合湯の実際の温度が設定温度になるように、上記流量制御弁の開度を制御し、しかも、情報出力手段から受ける制御条件を表す情報に基づいて、上記設定温度を基準とした不感帯を設定するか否かを決定し、不感帯設定の際には、実際の温度が設定温度に向かって変化して不感帯に達した時に、上記流量制御弁の開度制御を停止してその時の開度を維持し、実際の温度が不感帯から外れた時に、流量制御弁の開度制御を再開することを特徴とするバイパス路付き給湯装置。 - 上記情報出力手段は、上記並列回路の下流側の接続点から出湯端までの配管長さの情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、配管長さが所定長さ未満の場合には不感帯を設定し、所定長さを越える場合には、不感帯を設定しないことを特徴とする請求項4または5に記載のバイパス路付き給湯装置。
- 上記情報出力手段は、給湯開始からの経過時間の情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この経過時間が所定時間未満の時には不感帯を設定し、所定時間を越える時には不感帯を設定しないことを特徴とする請求項4または5に記載のバイパス路付き給湯装置。
- 上記情報出力手段は、熱交換部からの湯の温度情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この温度が所定温度より高い時には不感帯を設定し、所定温度より低い時には不感帯を設定しないことを特徴とする請求項4または5に記載のバイパス路付き給湯装置。
- 上記情報出力手段は、熱交換部からの湯の温度の単位時間当たりの変化の情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この温度変化が所定変化量より大きい時には不感帯を設定し、所定変化量より小さい時には不感帯を設定しないことを特徴とする請求項4または5に記載のバイパス路付き給湯装置。
- 上記情報出力手段は、給湯配管系からの出湯量の情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この出湯量が所定量より少ない時には不感帯を設定し、所定量より多い時には不感帯を設定しないことを特徴とする請求項4または5に記載のバイパス路付き給湯装置。
- 熱発生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備え、
上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路を中途部に有し、これら受熱路とバイパス路の少なくとも一方に、上記制御手段で制御される流量制御弁が設けられた給湯装置において、
上記給湯配管系には少なくとも2つのフローセンサが設けられ、一方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの一方に設けられ、他方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路のうちの他方、上記並列回路の上流側,下流側のいずれかに設けられており、
上記制御手段は、給湯初期に、上記フローセンサからの検出流量に基づいて演算される受熱路からの流量とバイパス路からの流量の実際の混合比が、少なくとも上記熱交換部からの湯の温度情報と設定温度に基づいて決定された目標混合比になるように、上記流量制御弁の開度を制御し、しかも、この目標混合比を基準にして不感帯を設定し、実際の混合比が目標混合比に向かって変化して不感帯に達した時に、上記流量制御弁の開度制御を停止してその時の開度を維持し、実際の混合比が不感帯から外れた時に、流量制御弁の開度制御を再開するようにし、さらに、上記不感帯の幅を、情報出力手段から受ける制御条件を表す情報に基づいて変えることを特徴とするバイパス路付き給湯装置。 - 熱発生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備え、
上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列回路を中途部に有し、これら受熱路とバイパス路の少なくとも一方に、上記制御手段で制御される流量制御弁が設けられた給湯装置において、
上記制御手段は、給湯初期に、上記熱交換部からの湯とバイパス路からの水が混合して得られる混合湯の実際の温度が設定温度になるように、上記流量制御弁の開度を制御し、しかも、上記設定温度を基準にして不感帯を設定し、実際の温度が設定温度に向かって変化して不感帯に達した時に、上記流量制御弁の開度制御を停止してその時の開度を維持し、実際の温度が不感帯から外れた時に、流量制御弁の開度制御を再開するようにし、さらに、上記不感帯の幅を、情報出力手段から受ける制御条件を表す情報に基づいて変えることを特徴とするバイパス路付き給湯装置。 - 上記情報出力手段は、上記並列回路の下流側の接続点から出湯端までの配管長さの情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、配管が長いほど不感帯の幅を狭くすることを特徴とする請求項11または12に記載のバイパス路付き給湯装置。
- 上記情報出力手段は、給湯開始からの経過時間の情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この経過時間が長くなるほど不感帯の幅を狭くすることを特徴とする請求項11または12に記載のバイパス路付き給湯装置。
- 上記情報出力手段は、熱交換部からの湯の温度情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この湯の温度が低くなるほど不感帯の幅を狭くすることを特徴とする請求項11または12に記載のバイパス路付き給湯装置。
- 上記情報出力手段は、熱交換部からの湯の温度の単位時間当たりの変化の情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この温度変化が小さいほど、不感帯の幅を狭くすることを特徴とする請求項11または12に記載のバイパス路付き給湯装置。
- 上記情報出力手段は、給湯配管系からの出湯量の情報を上記制御手段に出力し、制御手段は、この出湯量が多いほど、不感帯の幅を狭くすることを特徴とする請求項11または12に記載のバイパス路付き給湯装置。
- 上記バイパス路と受熱路の両方に流量制御弁を設け、上記制御手段は、上記給湯初期制御において、一方の流量制御弁の開度を減少させる場合には他方の流量制御弁の開度を増大させ、一方の流量制御弁の開度を増大させる場合には他方の流量制御弁の開度を減少させることを特徴とする請求項1〜17のいずれかに記載のバイパス路付き給湯装置。
- 上記熱交換部を通る他の配管系が装備され、上記制御手段は、当該他の配管系を水が流れ、上記熱発生部から熱交換部に熱が付与されている状態において、給湯が開始された時に、上記流量制御弁の開度制御を実行することを特徴とする請求項1〜18のいずれかに記載のバイパス路付き給湯装置。
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