JPH1163665A - バイパス路付き給湯装置 - Google Patents

バイパス路付き給湯装置

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JPH1163665A
JPH1163665A JP9243450A JP24345097A JPH1163665A JP H1163665 A JPH1163665 A JP H1163665A JP 9243450 A JP9243450 A JP 9243450A JP 24345097 A JP24345097 A JP 24345097A JP H1163665 A JPH1163665 A JP H1163665A
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JP
Japan
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hot water
water supply
bypass
control
control valve
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Application number
JP9243450A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Sato
徹哉 佐藤
Hisayasu Watanabe
久恭 渡辺
Toshihisa Saito
寿久 斉藤
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Gastar Co Ltd
Original Assignee
Gastar Co Ltd
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  • Instantaneous Water Boilers, Portable Hot-Water Supply Apparatuses, And Control Of Portable Hot-Water Supply Apparatuses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 給湯初期に、受熱路の滞留湯とバイパス路の
水とを混合してミキシング制御を行った後、通常の給湯
制御に移行する際、出湯温度を安定して維持できるよう
にした給湯装置を提供する。 【解決手段】 給湯配管系10は、熱交換部2を通る受
熱路19とバイパス路16とからなる並列回路を有して
いる。受熱路19にはメイン流量制御弁GM1が設けら
れ、バイパス路16にはバイパス流量制御弁GM2が設
けられている。追焚の最中に給湯栓14が開かれると、
流量制御弁GM1,GM2を使って、受熱路19の滞留
湯とバイパス路16からの水のミキシング制御が行われ
る。このミキシングから通常給湯制御へ移行する過程で
は、流量制御弁GM2の開度が全閉に向かって減少さ
れ、この過程で流量制御弁GM1の開度は、出湯温度が
設定温度から外れないように制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バイパス路付きの
給湯装置に関する。
【0002】例えば、追焚機能付きの1缶2水路型のガ
ス給湯装置は、1つの缶内に、共通の熱交換部と共通の
バーナを収納することによって構成されている。この熱
交換部を給湯配管系と追焚配管系が貫いている。給湯配
管系の末端には、給湯栓が設けられている。
【0003】上記構成の給湯装置は、給湯栓が開いて給
湯配管系に水が流れた時に、共通バーナの燃焼を実行し
て、給湯を行う。また追焚時には、追焚配管系に設けら
れたポンプを駆動させて風呂の水を循環させるととも
に、共通バーナの燃焼を実行する。
【0004】上記追焚を単独で実行している時には、熱
交換部において給湯配管系に滞留している水も共通バー
ナの燃焼熱を受けて加熱される。そのため、追焚の最中
に、給湯栓を開いて給湯を開始した時には、上記高温の
滞留水が吐出されてユーザーに苦痛を与える不都合が生
じる。なお、この不都合は、1缶2水路の給湯装置にお
いて追焚終了直後に給湯を開始する場合や、給湯単能機
において、給湯終了後に短時間で給湯を再開する場合に
も、程度の差はあれ生じる。
【0005】上記不都合を防ぐために、実公昭61−7
458号に開示されている給湯装置の給湯配管系の中途
部は、熱交換部を通る受熱路とバイパス路からなる並列
回路となっている。このバイパス路には電磁弁が設けら
れている。そして、給湯初期に電磁弁を開き、バイパス
路を経た低温の水を上記受熱路に滞留していた高温の湯
と混ぜることにより、吐出湯の温度を下げるようにして
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したバイパス路付
きの給湯装置では、給湯初期に電磁弁が全開か全閉の2
つの位置しか選択できず、熱交換部からの湯と水の適切
な混合を行うことができなかった。すなわち、電磁弁を
全開にすると出湯温度が適切な温度(例えば設定温度)
より、大きくアンダーシュートしてしまい、この大きな
アンダーシュートを避けるために全閉位置にすると大き
くオーバーシュートしてしまうことがあった。
【0007】本発明者らは、上記湯水混合を適切に行う
ためにバイパス路にバイパス流量制御弁を設けるととも
に受熱路にもメイン流量制御弁を設け、これら2つの流
量制御弁の開度を同時に制御することにより、適切にミ
キシング制御を行なって出湯温度を安定させるようにし
た給湯装置を、最近開発している。このミキシング制御
の過程で、熱交換部に滞留していた湯が次第に排出さ
れ、やがて出湯温度を設定温度にするためにバイパス路
からの水の混合を必要としなくなる。ところで、ある状
況では、バイパス流量制御弁の開度が全閉でなくバイパ
ス路から少量ではあるが水が流れ、メイン流量制御弁の
開度が全開より若干絞られた状態で安定してしまうこと
がある。そのため、ミキシング制御を、所定の条件を満
足した時に強制的に終了させ、通常制御に移行させてい
る。この移行の過程では、バイパス流量制御弁の開度を
全閉まで減少させる。
【0008】上述したように、ミキシング制御から通常
給湯制御に移行するために、バイパス流量制御弁を全閉
まで一方的に閉じ動作する過程で、このバイパス路を通
る水の量が、ゼロにまで減少する。この水流量減少過程
でメイン流量制御弁の開度制御が停止したままである
と、出湯温度が設定温度より一時的に上昇することにな
る。そこで、本発明の目的は、ミキシング制御から通常
給湯制御に移行する過程でも、出湯温度の変動を抑制で
きるバイパス路付き給湯装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、熱発
生部と、この熱発生部からの熱を受ける熱交換部と、給
湯配管系と、制御手段とを備えた給湯装置において、上
記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパス
路からなる並列回路を中途部に有し、この受熱路にメイ
ン流量制御弁を設け、バイパス路にバイパス流量制御弁
を設け、上記制御手段は、給湯初期に、受熱路からの湯
とバイパス路からの水を混合させて出湯温度が設定温度
になるように、上記メイン流量制御弁とバイパス流量制
御弁の両方の開度を制御するミキシング制御を実行し、
このミキシング制御終了後にバイパス流量制御弁を全閉
した状態での通常給湯制御を実行し、上記ミキシング制
御では、メイン流量制御弁とバイパス流量制御弁のうち
一方の開度を減少させる場合には他方の開度を増大さ
せ、一方の開度を増大させる場合には他方の開度を減少
させるようにし、上記ミキシング制御から通常給湯制御
に移行する際には、バイパス流量制御弁の開度を全閉に
なるまで減少させ、この過程で、上記メイン流量制御弁
を、出湯温度が設定温度になるように開度制御すること
を特徴とする。請求項2の発明は、請求項1に記載のバ
イパス路付き給湯装置において、上記給湯配管系には少
なくとも2つのフローセンサが設けられ、一方のフロー
センサは、上記バイパス路,受熱路のうちの一方に設け
られ、他方のフローセンサは、上記バイパス路,受熱路
のうちの他方、上記並列回路の上流側,下流側のいずれ
かに設けられ、上記受熱路には熱交換部の下流側に温度
センサが設けられており、上記制御手段は、ミキシング
制御において、上記フローセンサでの検出流量に基づい
て、受熱路からの流量とバイパス路からの流量の実際の
混合比を演算し、少なくとも上記温度センサでの検出温
度と設定温度情報に基づいて、出湯温度が設定温度にな
るように目標混合比を演算し、上記実際の混合比が目標
混合比になるように上記メイン流量制御弁とバイパス流
量制御弁の開度を制御し、このミキシング制御から通常
給湯制御に移行する過程では、上記実際の混合比が上記
目標混合比になるように、メイン流量制御弁の開度を制
御することを特徴とする。
【0010】請求項3の発明は、請求項1に記載のバイ
パス路付き給湯装置において、上記給湯配管系には上記
並列回路の下流側において温度センサが設けられ、上記
制御手段は、ミキシング制御において、上記温度センサ
での検出温度が設定温度になるように上記メイン流量制
御弁とバイパス流量制御弁の開度を制御し、上記ミキシ
ング制御から通常給湯制御に移行する過程では、上記検
出温度が設定温度になるように、メイン流量制御弁の開
度を制御することを特徴とする。請求項4の発明は、請
求項1に記載のバイパス路付き給湯装置において、上記
制御手段は、ミキシング制御から通常給湯制御に移行す
る過程において、メイン流量制御弁の開度を、バイパス
流量制御弁の開度の減少速度に対応した速度で増大させ
ることを特徴とする。請求項5の発明は、請求項1〜4
のいずれかに記載のバイパス路付き給湯装置において、
上記バイパス流量制御弁では、弁座とこれに接離する弁
体のうちの少なくとも一方に弾性シール材が設けられ、
上記ミキシング制御から通常制御に移行する過程では、
この弁体を弁座に向かって移動させて、両者の間に介在
された上記弾性シール材を押圧することを特徴とする。
請求項6の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載のバ
イパス路付き給湯装置において、上記ミキシング制御
は、バイパス路を流れる流量が閾流量以下になること、
バイパス流量制御弁に設けた位置センサが、全閉状態に
近く少量の漏れがある仮全閉位置を検出すること、ミキ
シング制御の開始から所定時間が経過すること、熱交換
部を通る流量の積算値が閾値を越えることの少なくとも
いずれか一つの条件を満たす時に、終了することを特徴
とする。請求項7の発明は、請求項1〜6のいずれかに
記載のバイパス路付き給湯装置において、上記熱交換部
を通る他の配管系が装備され、上記制御手段は、当該他
の配管系を水が流れ、上記熱発生部から熱交換部に熱が
付与されている状態において、給湯が開始された時に、
上記ミキシング制御を実行することを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て、図面を参照して説明する。図1は、給湯と追焚の2
つの機能を有する1缶2水路型のガス給湯装置を示す。
この給湯装置は、一つの缶の下部に共通のガスバーナ1
(燃焼部,熱発生部)を収納し、上部に共通の熱交換部
2を収納することにより、構成されている。缶の底部に
は、燃焼空気を供給するためのファン(図示しない)が
設けられている。上記バーナ1へガスを供給する手段
は、ガス管3と、このガス管3に設けられた主電磁開閉
弁4と電磁比例弁5とを有している。バーナ1の近傍に
は点火機構(図示しない)が配置されている。
【0012】上記熱交換部2は、多数の薄肉のフィンプ
レート2aを有しており、このフィンプレート2aに、
給湯配管系10の受熱管11と追焚配管系20の受熱管
21とが貫通している。
【0013】上記給湯配管系10について詳述する。上
記受熱管11の入口端には、給水管12が接続され、出
口端には給湯管13が接続されている。給湯管13の末
端には給湯栓14が設けられている。これら給水管12
と給湯管13との間には、受熱管11と並列をなす2本
のバイパス管15,16が接続されている。図におい
て、バイパス管15と給水管12,給湯管13との接続
点を符号P1,P2で表し、バイパス管16と給水管1
2,給湯管13との接続点を符号P3,P4で表わす。
なお、接続点P3より上流側の給水管12と、受熱管1
1と、接続点P4より上流側の給湯管13により、特許
請求の範囲の受熱路19が構成されている。熱交換部2
に近い方のバイパス管15は、弁等を装備せず、接続点
P1を通過した水は、所定の割り合い(例えば70:3
0)で受熱管11とバイパス管15に別れ、接続点P2
で再び合流するようになっている。このバイパス管15
は省略してもよい。
【0014】給湯管13には、接続点P2,P4間にお
いてメイン流量制御弁GM1が設けられている。また、
熱交換部2から遠い方のバイパス管16(バイパス路)
にも、バイパス流量制御弁GM2が設けられている。
【0015】上記バイパス流量制御弁GM2の構造を、
図2を参照しながら説明する。流量制御弁GM2は、給
湯管13内に組み込まれた弁ケース40を備えている。
この弁ケース40には、環状の弁座41が形成されてい
る。弁ケース40には、支持スリーブ42が収納固定さ
れており、この支持スリーブ42にはシャフト43が螺
合状態で挿入されている。シャフト43の内端部には弁
体44が固定されており、シャフト43の軸方向移動に
伴って、弁体44が弁座41に対して接離するようにな
っている。なお、弁体44には弾性シール材すなわちゴ
ムシート49が取り付けられている。
【0016】上記シャフト43の外端部は、減速ギア列
45を介してモータ46に接続されている。図2には減
速ギア列45の第1段を構成するウォーム45aと、最
終段の平歯車45bのみ示し、中間の歯車の図示を省い
ている。ウォーム45aはモータ46の出力軸に連結さ
れている。平歯車45bは、シャフト43の外端部とス
プライン結合されている。モータ46の回転に伴いシャ
フト43が回動すると、このシャフト43が上記支持ス
リーブ42との螺合を介して軸方向に移動し、これによ
り弁体44と弁座41との間の開度を変えることができ
るようになっている。
【0017】平歯車45bにはマグネット47が埋め込
まれており、このマグネット47が、ホールICからな
る2つの位置センサ48a,48bにより、検出される
ようになっている。すなわち、弁体44が弁座41から
最大限近く離れた状態(仮全開位置)で、マグネット4
7が位置センサ48aに検出されるようになっている。
また、弁体44に設けられたゴムシート49が弁座41
に接近した状態(仮全閉位置)で、マグネット47が位
置センサ48bに検出されるようになっている。
【0018】上記位置センサ48a,48bで検出可能
な仮全開位置,仮全閉位置で区画された流量制御弁GM
2の正常動作範囲は、前述した理由により、弁体44の
実際の移動可能範囲より若干狭くなっている。すなわ
ち、弁体44は、検出可能な仮全開位置から、シャフト
43が平歯車45bに当たる位置まで、弁座41から離
れる方向に移動可能である。また、検出可能な仮全閉位
置では弁体44と弁座41との間に若干の隙間があっ
て、水漏れが見込まれ、弁体44はさらに弁座41方向
に移動可能である。
【0019】メイン流量制御弁GM1の構造も上述した
流量制御弁GM2の構造と同様であるので省略するが、
この流量制御弁GM1では、弁体44にゴムシート49
を取り付けていない。
【0020】上記給湯配管系10には、2つのフローセ
ンサFL1,FL2が装備されている。一方のフローセ
ンサFL1は、給水管12において接続点P1,P3間
に設けられている。他方のフローセンサFL2は、給湯
管13において接続点P4と給湯栓14との間に設けら
れている。
【0021】上記給湯配管系10には、4つの温度セン
サTHIN,THZ,THOUT,THMIXが装備されてい
る。温度センサTHINは、接続点P3より上流側の給水
管12に設けられている。温度センサTHZは、受熱管
11のベンド部に設けられている。温度センサTHOUT
は、受熱管11(熱交換部2)の出口端近傍(給湯管1
3において接続点P2より上流側)に設けられている。
温度センサTHMIXは、接続点P4の下流側の給湯管1
3に設けられている。
【0022】次に、上記追焚配管系20について説明す
る。上記受熱管21の入口端と浴槽6との間には復路管
22が接続され、受熱管21の出口端と浴槽6との間に
は往路管23が接続されている。復路管22には、ポン
プ24や温度センサTHHR,流水スイッチ25等が設け
られている。
【0023】上記給湯配管系10の給湯管13と、追焚
配管系20の復路管22との間には、浴槽6への湯張り
のための注湯管30が接続されており、この注湯管30
には電磁開閉弁からなる注湯弁31が設けられている。
図において注湯管30と給湯管13,復路管22との接
続点を符号P5,P6で示す。
【0024】さらに、給湯装置は、制御ユニット50
(制御手段)とリモートコントローラ60とを備えてい
る。この制御ユニット50は、マイクロプロセッサを内
蔵し、ガス供給手段の主電磁開閉弁4,電磁比例弁5
と、点火機構と、ファンと、流量制御弁GM1,GM2
と、ポンプ24と、注湯弁31を制御するものである。
この制御ユニット50には、種々の検出手段からの検出
信号が入力される。検出手段としては、前述した温度セ
ンサTHIN,THZ,THOUT,THMIX,THHRや、フ
ローセンサFL1,FL2,流水スイッチ25がある。
リモートコントローラ60は、運転スイッチ,風呂自動
運転スイッチ,追焚スイッチ,温度設定部,表示部(い
ずれも図示せず)を備えており、これらスイッチのオ
ン,オフ情報,設定温度情報を制御ユニット50に出力
する。
【0025】上記構成の1缶2水路型給湯装置におい
て、まず給湯単独制御について説明する。給湯栓14を
開くと、給水管12,受熱管11,給湯管13の順に水
が流れる。給水管12に設けられたフローセンサFL1
がこの水流を検出し、この検出信号に応答して制御ユニ
ット50が、主電磁開閉弁4を開くとともに点火動作を
行うことにより、バーナ1での燃焼が開始される。その
結果、フィンプレート2aが加熱され、ひいては受熱管
11を通る水が加熱され、湯となって給湯栓14から吐
出される。
【0026】給湯単独制御では、流量制御弁GM2は全
閉となっている。すなわち、弁体43は上述した仮全閉
位置から、弁体43を弁座41方向に移動させて、ゴム
シート49を押圧し、水漏れをゼロにした状態となって
いる。制御ユニット50は、フローセンサFL1で検出
された流量と、接続点P1における受熱管11とバイパ
ス管15への分配比と、温度センサTHINで検出された
入水温度と、リモートコントローラ60で設定された設
定温度に基づいてフィードフォワード制御成分を演算
し、温度センサTHMIXで検出された出湯温度と上記設
定温度に基づいてフィードバック制御成分を演算する。
そして、このフィードフォワード制御成分にフィードバ
ック制御成分を加算した制御値に基づいて、電磁比例弁
5の開度を制御し、燃焼ガス量を制御する。これによ
り、出湯温度を設定温度にすることができる。なお、流
量制御弁GM1は基本的には全開位置にあるが、設定温
度が高く給湯栓14の開度が大きい場合には、器具の最
大能力をオーバーすることがあり、この場合には、出湯
温度を設定温度にするために、流量制御弁GM1の開度
を小さくして流量を絞ることもある。
【0027】次に、追焚単独燃焼について説明する。リ
モコン60の追焚スイッチのオンに応答して制御ユニッ
ト50は、ポンプ24を駆動することにより浴槽6の水
を復路管22,受熱管21,往路管23を経て循環させ
る。また、復路管22の水流スイッチ25のオン状態を
確認して、主電磁開閉弁5を開くとともに点火動作を行
うことにより、バーナ1での燃焼を開始する。その結
果、フィンプレート2aが加熱され、ひいては受熱管2
1を通る浴槽6からの水が加熱され、追焚が実行され
る。温度センサTHHRで検出された浴槽6の湯温がユー
ザー設定温度に達した時に、この追焚を終了する。
【0028】上記追焚単独燃焼時には、給湯配管系10
の受熱管11は水が滞留した状態にあり、この滞留水に
もバーナ1の燃焼熱が付与される。このため、受熱管1
1の滞留水が高温になる。追焚燃焼は、受熱管11のU
ベンド部に設けられた温度センサTHZでの検出温度
(すなわち、受熱管11の滞留水温度)が上昇して75
°Cに達した時には中断し、検出温度が低下して70°
Cに達した時に再開される。このような制御により、受
熱管11の滞留水の沸騰が防止される。
【0029】上述したように、追焚単独燃焼中には、給
湯配管系10の受熱管11の滞留水は沸騰を防止される
ものの非常に高い温度になっている。そのため、この追
焚単独燃焼中に給湯が実行された時には、特にその初期
において、受熱管11から非常に高い温度の湯が吐出さ
れる。そこで、この湯とバイパス管16からの水を混合
(ミキシング)する必要がある。
【0030】そのため、追焚単独燃焼中には、上記ミキ
シングの準備のために流量制御弁GM1,GM2を、そ
れぞれ所定開度位置、すなわち全開位置と全閉位置との
間の適度な開度位置(以下、半開位置と称す)にしてい
る。仮に、流量制御弁GM1が全開で流量制御弁GM2
が全閉であれば、給湯開始の際に、上記受熱管11から
の湯に対してバイパス管16からの水の量が極端に少な
く、ミキシングにより最適の出湯温度になるまでに、オ
ーバーシュートが生じることがあるからである。これは
流量制御弁GM1,GM2がギアモータ駆動式であるた
め、適切な開度への変更に時間を要するためである。反
対に、流量制御弁GM1が全閉で流量制御弁GM2が全
開であれば、給湯開始の際に、上記受熱管11からの湯
に対してバイパス管16からの水の量が極端に多くな
り、ミキシングにより最適の出湯温度になるまでに、ア
ンダーシュートが生じることがあるからである。なお、
この流量制御弁GM1,GM2の半開位置状態で、接続
点P4での湯と水の混合比は、例えば30:70となっ
ている。
【0031】上述したように、追焚単独燃焼の最中に給
湯栓14が開かれた時には、フローセンサFL1での流
水検出に応答して、ミキシング制御を実行してから上述
した通常の給湯制御に移行する。
【0032】次に、ミキシング制御について詳述する。
この制御では、流量制御弁GM1,GM2の開度を調節
して適切な湯水混合比を得、これにより出湯温度を設定
温度にする。この流量制御弁GM1,GM2の制御には
温度センサTHMIXで検出される出湯温度情報を用い
ず、温度センサTHINで検出される入水温度TINと、温
度センサTHOUTで検出される受熱管11の出口温度T
OUTと、リモートコントローラ60で設定された設定温
度TSPと、フローセンサFL1,FL2からの検出流量
Q1,Q2の情報が用いられる。以下、この制御の理論
的根拠について説明する。
【0033】ミキシングされた後の湯の熱量と、ミキシ
ング前の湯と水の熱量の和が等しいことから、次式が成
立する。 TMIX・QTOTAL=TIN・QBP+TOUT’・QEX ・・・(1) ここでTMIX,QTOTALは、接続点P4でミキシングさ
れた後に給湯管13を流れる湯の温度および流量であ
り、TIN,QBPは、接続点P4でミキシングされる前の
バイパス管16からの水の温度と流量である。また、T
OUT’およびQEXは、給湯管13において接続点P2か
らP4に向かう湯(接続点P4でミキシングされる前の
湯)の温度と流量である。
【0034】上記流量制御弁GM1の制御対象は上記流
量QEXであり、流量制御弁GM2の制御対象は上記流量
BPである。そして、これら流量制御弁GM1,GM2
の開度制御は、流量比R=QBP/QEX(水と湯の混合
比)を目標値に一致させるように行われる。上記(1)
式にQTOTAL=QBP+QEXを代入して上記流量比で表す
と、次式のようになる。 R=QBP/QEX=(TOUT’−TMIX)/(TMIX−TIN) ・・・(2) 出湯温度TMIXを設定温度TSと一致させるためには、上
記(2)式にTMIX=TSを代入すればよい。これによ
り、次式から目標流量比Riを得ることができる。 Ri=(TOUT’−TSP)/(TSP−TIN) ・・・(3)
【0035】ミキシング制御時の流量制御弁GM1,G
M2の開度制御に際しては、上記温度情報TSP,TIN
OUTを(3)式に代入することにより、極めて短い周
期で目標流量比Riを求める。ここで、設定温度TSP
リモートコントローラ60から得られ、入水温度TIN
温度センサTHINで検出される。なお、TOUT’は、検
出入水温度TINと、検出出口温度TOUTと、受熱管11
からの湯とバイパス管15からの水との混合比(XEX
BP)から、次式により求められる。 TOUT’=(XEX×TOUT+XBP×TIN)/(XEX+XBP) ・・・(4)
【0036】なお、接続点P2,P4間の給湯管13に
温度センサを設け、この温度センサから直接上記温度T
OUT’を求めてもよい。また、バイパス管15が省かれ
た給湯配管系の場合には、上記(3)式において、上記
の演算されたTOUT’の代わりに、検出出口温度TOUT
用いて目標流量比Riを演算する。さらに、上記(3)
式において、ユーザー設定温度TSPの代わりに所定の設
定温度例えば「40°C」を用いてもよいし、検出入水
温度TINの代わりに、年間平均入水温度例えば「20°
C」を用いてもよい。
【0037】実際の流量比Rrは、上記(2)式の左辺
から得られる。すなわち、上記流量QEXは、フローセン
サFL1での検出流量Q1と一致するはずである。ま
た、バイパス流量QBPは、2つのフローセンサFL1,
FL2の検出流量の差(Q2−Q1)と一致するはずで
ある。したがって、実際の流量比Rrは、次の式から演
算される。 Rr=(Q2−Q1)/Q1 ・・・(5)
【0038】そして、制御ユニット50は、フローセン
サFL1,FL2の検出流量Q1,Q2から(5)式に
基づいて演算された実際の流量比Rrを、温度情報
SP,TIN,TOUTから(3),(4)式に基づいて演
算された目標の流量比Riに一致させるように、流量制
御弁GM1,GM2の開度を制御する。すなわち、目標
流量比Riと実際の流量比Rrの差に基づく比例演算に
よって、開度制御を行う。例えば、実際の流量比Rrが
目標の流量比Riより小さい場合には、バイパス側の流
量QBP=(Q2−Q1)を増やすべく流量制御弁GM2
の開度を大きくし、熱交換部2からの流量QEX=Q1を
減少させるべく流量制御弁GM1の開度を小さくする。
これとは逆に、実際の流量比Rrが目標の流量比Riよ
り大きい場合には、バイパス側の流量を減少させるべく
流量制御弁GM2の開度を小さくし、熱交換部2からの
流量を増やすべく流量制御弁GM1の開度を大きくす
る。
【0039】流量制御弁GM1,GM2の開度は、通常
1:1の対応関係にあり、例えば流量制御弁GM2の開
度を上記流量比Rr,Riの比較の上で決定すると、流
量制御弁GM1の開度は自ずと決定される。例を上げる
と、流量制御弁GM1,GM2の開度の合計を100%
にするように制御する。すなわち流量制御弁GM2を3
0%とした時には流量制御弁GM1の開度を70%と
し、流量制御弁GM2の開度を30%とした時には流量
制御弁GM1の開度を70%とする。
【0040】なお、このミキシング制御の際には、前述
した通常給湯制御の時のフィードバック制御成分を用い
ず、フィードフォワード制御成分だけを用いてバーナ1
を燃焼制御する。すなわち、入水温度TINと設定温度T
SPとフローセンサFL1での検出流量Q1と、接続点P
1における受熱管11とバイパス管15への分配比に基
づき、出口温度が設定温度になるように付与すべき熱量
を演算し、この熱量に追焚に必要な熱量を加算した燃焼
熱量となるようにガス比例弁5を制御する。
【0041】上記のような給湯初期のミキシング制御に
より、出口温度TOUT,設定温度TSP,入水温度TIN
基づいて、湯と水の混合を適切に行い、受熱管11の滞
留湯に起因した出湯温度のオーバーシュートや、バイパ
ス側の水を過剰に混合することに起因したアンダーシュ
ートを抑制して、出湯温度を設定温度にすることができ
る。また、このミキシング制御に際しては、バイパス側
の流量制御弁GM2の開度制御のみならず、これと平行
して熱交換部2側の流量制御弁GM1を逆方向に開度制
御することにより、湯と水の混合比を迅速に適切な比に
することができ、より一層確実にオーバーシュートやア
ンダーシュートを抑制できる。しかも、検出出湯温度T
MIXによらず、流量制御弁GM1,GM2の開度変更に
即座に応答する2つのフローセンサFL1,FL2の検
出流量Q1,Q2に基づいて、流量制御弁GM1,GM
2を制御するので、迅速かつ適切な開度制御を行うこと
ができ、より一層確実に出湯温度のオーバーシュートや
アンダーシュートを抑制できる。
【0042】上記ミキシング制御により、受熱管11の
高温の滞留湯が水と混合されて排出されると、受熱管1
1の出口温度は、通常給湯制御の場合とほとんど変わら
ない温度になり、バイパス管16からの水の混合が不要
になる。この時、ミキシング制御を強制終了し、通常の
給湯制御に移行する。この強制終了の必要性について詳
しく論じる。
【0043】ミキシング時間が長くなり滞留湯が排出さ
れた後は、熱交換部2の出口温度TOUTも安定し、流量
制御弁GM1の開度が大きく、流量制御弁GM2の開度
が小さくなっており、その開度変化はほとんどなくな
る。他方、上記ミキシングの際のバーナ1の燃焼制御
は、前述したようにフローセンサFL1での検出流量Q
1(受熱管11を通る流量に対応する)に基づいて行わ
れる。流量制御弁GM1,GM2の開度変化がほとんど
なくなり、検出流量Q1が安定すれば、燃焼熱量も安定
し、ひいては熱交換部2の出口温度TOUTも安定する。
そして、この出口温度TOUTの安定は流量制御弁GM
1,GM2の開度の安定をもたらす。このようにして、
流量制御弁GM1が全開に至らず,流量制御弁GM2が
全閉に至らない状態で、両流量制御弁GM1,GM2の
開度が収束し、燃焼熱量も収束してしまう可能性があ
る。上記の開度収束状況,燃焼熱量収束状況では、総流
量ではなく、総流量からバイパス流量を差し引いた流量
に対応してバーナ1の燃焼熱量が決定されるので、最大
燃焼能力を発揮できない。しかも、出湯温度TMIXに基
づくフィードバック制御を含まず、単なるフィードフォ
ワード制御であるので、出湯温度を高精度で安定させる
ことができない。このような理由によりミキシング制御
の強制終了が必要となるのである。
【0044】上記ミキシング制御は、例えば、バイパス
制御開始から所定時間t2経過したこと、バイパス流量
BPが閾流量G0以下になったこと、バイパス流量制御
弁GM2の仮全閉位置が位置センサ48bで検出された
こと、バイパス制御の過程での検出流量Q1の流量の積
分値が閾値を越えたこと等の条件の少なくとも一つを満
足した時に、強制終了する。これら条件は、受熱管11
から高温滞留湯が排出されるのに必要とされる条件をそ
れぞれ表している。
【0045】上記ミキシング制御の強制終了時点から、
流量制御弁GM2のモータ46を駆動させて、弁体43
を一定速度で弁座43に向かわせ、ゴムシート49を押
圧し、このゴムシート49によるシール作用により、水
漏れをなくし、全閉にする。以下の説明ではこれを押し
込み動作と称する。
【0046】ミキシング制御の強制終了時点で、流量制
御弁GM2の開度はかなり絞られており、少量の水の流
れを許容しているが、上記押し込み動作により、水の流
れがゼロになるのである。このように、流量制御弁GM
2の押し込み動作の過程で、バイパス管16を流れる水
の量が減少してゼロに向かうので、流量制御弁GM1の
開度が上記ミキシング制御終了時点のまま維持されてい
ると、出湯温度が設定温度から外れて一時的に上昇する
可能性がある。すなわち、熱交換部2からの湯の温度が
一定であると仮定した場合、混合される水の量が減少す
るにも拘わらず湯の量が一定であると、水に対する湯の
割合が適切な割合よりも増加することになり、出湯温度
が上昇するのである。
【0047】そこで、本実施形態では、流量制御弁GM
2の押し込み動作の過程で、流量制御弁GM1だけを、
上述したミキシング制御と同様に、実際の混合比Rrが
目標混合比Riと一致するように(すなわち、出湯温度
が設定温度に一致するように)、開度制御する。これに
より、流量制御弁GM2の開度減少に伴い流量制御弁G
M1の開度が減少し、出湯温度を設定温度に維持するこ
とができる。そして、流量制御弁GM2の押し込み動作
が終了した時点で、流量制御弁GM1を、上記ミキシン
グ制御と同様の開度制御から解放し、器具の最大燃焼能
力(最大号数)の範囲で全開にし、通常給湯時の総流量
制御に移行する。
【0048】次に、制御ユニット50で実行される給湯
時の流量制御弁GM1,GM2の制御について、図3を
参照して説明する。まず、フローセンサFL1での検出
流量が閾値に達しているか否か、換言すれば給湯栓14
が開いて給湯が開始されたか否かを判断する(ステップ
101)。肯定判断した時には、追焚燃焼中か否かを判
断する(ステップ102)。
【0049】ステップ102で肯定判断した時、すなわ
ち追焚燃焼中に給湯が開始されたと判断した時には、前
述したように、受熱路19の流量とバイパス路16の流
量とから実際の混合比Rrを求める(ステップ10
3)。次に設定温度,入水温度,熱交換部2の出口温
度,常時バイパス比(固定バイパス路15と受熱管11
の流量比)から目標流量混合比Riを求める(ステップ
104)。次に、実際の混合比Rrが目標混合比Riと
なるように、流量制御弁GM1,GM2の開度を制御し
てミキシング制御を実行する(ステップ105)。次
に、ミキシング制御開始から、所定時間t1(例えば8
秒)経過したか否かを判断する(ステップ106)。所
定時間t1経過するまでは、無条件でステップ103〜
105のミキシング制御を継続する。次に、ミキシング
制御開始から所定時間t2(t2>t1であり、例えば5
0秒)経過したか否かを判断する(ステップ107)。
ここで否定判断した時には、バイパス管16を通る水の
流量QBPが所定流量Q0以下になったか否かを判断する
(ステップ108)。この所定流量Q0は少量であり、
例えば0.5リットル/分である。ここで否定判断した
時には、流量制御弁GM2の位置センサ48bが仮全閉
位置を検出したか否かを判断する(ステップ109)。
ここで否定判断した時には、ステップ103〜105の
ミキシング制御を継続する。
【0050】上記ステップ107,108,109のい
ずれかで肯定判断した時、換言すれば、ミキシング制御
開始から所定時間t2経過、バイパス管16を通る水の
流量QBPが所定流量Q0以下、流量制御弁GM2の位置
センサ48bが仮全閉位置を検出、のいずれかの条件が
整った時、ミキシング制御の必要性がなくなったとし
て、ステップ110に進む。このステップ110では、
前述したように、流量制御弁GM2の押し込み動作と、
ステップ103,104と同様にして得られた目標混合
比と実際の混合比に基づいて、実際の混合比が目標混合
比になるように流量制御弁GM1の単独開度制御を実行
し、出湯温度の一時上昇を防ぎつつ通常給湯制御の準備
をする。
【0051】次に流量制御弁GM1の押し込み動作が完
了したかどうか、すなわち、押し込み動作開始から所定
時間経過したか否かを判断する(ステップ111)。こ
こで肯定判断した時には、ステップ112に進み、通常
給湯制御を行う。ここでは、流量制御弁GM2の全閉状
態を維持したまま、流量制御弁GM1による出湯量制御
がなされる。なお、ステップ102で否定判断した時に
は、他のステップをパスして、このステップ112を実
行する。
【0052】次に、本発明の他の実施形態を図4を参照
して説明する。この実施形態では、混合比によるフィー
ドフォワードを用いず、検出された出湯温度TMIXに基
づくフィードバック制御により、ミキシング制御および
ミキシング制御から通常給湯制御への移行の過程での制
御を行ってもよい。以下、詳述する。ステップ102の
後で出湯温度TMIXを検出し(ステップ103a)、こ
の出湯温度TMIXが設定温度TSPになるように、その温
度偏差に基づくPID制御を行うことにより、流量制御
弁GM1,GM2をミキシング制御する(ステップ10
5a)。同様に、ステップ110aでは、ミキシング制
御から通常給湯制御に移行する過程において、検出され
た出湯温度が設定温度になるように流量制御弁GM1を
制御する。他のステップは図3の実施形態と同じである
ので説明を省略する。
【0053】また、ミキシング制御では、上述した第1
実施形態と同様に混合比に基づく流量制御弁GM1,G
M2の制御を行ない、移行制御では、第2実施形態と同
様に出湯温度に基づく流量制御弁GM1の制御を行なっ
てもよい。さらに、これとは逆にミキシング制御では第
2実施形態と同様に出湯温度に基づく流量制御弁GM
1,GM2の制御を行ない、移行制御では、第1実施形
態と同様に混合比に基づく流量制御弁GM1の制御を行
なってもよい。
【0054】給湯単独燃焼の場合には、原則としてミキ
シング制御を行わないが、このミキシング制御を、追焚
単独燃焼終了直後に、給湯が再開された時にも行うよう
にしてもよい。この場合、追焚単独燃焼実行中における
上記流量制御弁GM1,GM2の半開位置は、追焚単独
燃焼終了後も所定時間そのまま維持される。さらに、ミ
キシング制御は、給湯終了直後に給湯単独制御を再開す
る場合にも適用してもよい。熱交換部に蓄えられた残留
熱量による後沸きに対処するためである。追焚単独燃焼
の最中の給湯開始の場合であっても、受熱管11の温度
が低い場合には、ミキシング制御を行わなくてもよい。
【0055】また、流量制御弁GM2の押し込み動作中
に、流量制御弁GM1の開度制御を検出情報によらずに
行ってもよい。すなわち、流量制御弁GM2の開度減少
速度に対応した速度で流量制御弁GM1の開度を増大さ
せるようにしてもよい。この場合、流量制御弁GM2の
開度減少速度が一定であれば、流量制御弁GM1の開度
増大速度も一定になる。流量制御弁GM2の弁体の移動
速度は、一定でなくてもよい。例えば、バイパス流量Q
BPが所定量以下になった時に所定速度で押し込みを開始
し、仮全閉位置を検出した時に、これより低い所定速度
で押し込みを行ってもよい。この場合流量制御弁GM1
の開度増大速度も2段階にするのが好ましい。
【0056】流量制御弁はギアモータ駆動式でないタイ
プの開度制御可能な弁を用いてもよい。フローセンサF
L1を接続点P2,P4間の給湯管13に設けてもよ
い。また、フローセンサFL2を接続点P3より上流側
の給水管12に設けてもよい。これら2つのフローセン
サFL1,FL2の検出流量から、バイパス流量を求め
ることができる。フローセンサをバイパス管16に設け
てバイパス管16の流量を直接検出してもよい。この場
合、給水管(接続点P3の上流,下流のどちらでもよ
い)と、給湯管(接続点P4の上流,下流のどちらでも
よい)の少なくとも一方に、もうひとつのフローセンサ
を設け、給湯初期に、これらフローセンサの検出流量に
基づいて流量制御弁GM1,GM2の開度を制御する。
本発明は、1缶2水路型のみならず、給湯単能型の給湯
装置にも適用できる。給湯直後の後沸きにより熱交換部
に滞留した水が高温になるからである。また、1缶2水
路型において、追焚配管系の代わりに暖房系や、循環給
湯配管系を備えたものであってもよい。ミキシング制御
中には、流量制御弁GM1,GM2を同時に開き方向,
同時に閉じ方向にする制御例えばファジー制御としても
よい。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、ミキシング制御から通常給湯制御に移行する過
程で、バイパス流量制御弁の開度を全閉に向かって減少
させる際に、メイン流量制御弁を出湯温度が設定温度に
なるように開度制御するので、この移行の際に出湯温度
が設定温度から外れて一時的に上昇するのを抑制するこ
とができる。請求項2の発明によれば、ミキシング制御
の際に、熱交換部からの湯の検出温度と設定温度に基づ
いて演算された湯水の目標混合比に、実際の混合比が近
づくように、両流量制御弁を制御することにより、湯と
水の混合を迅速かつ適切に行い、適温の湯を供給するこ
とができる。しかも、上記ミキシング制御から通常給湯
制御へと移行する際にも、目標混合比に実際の混合比が
近づくように、メイン流量制御弁だけを制御することに
より、出湯温度が設定温度から外れて一時的に上昇する
のを確実に防止できる。請求項3の発明によれば、上記
ミキシングの際や、上記移行の際に、出湯温度に基づい
て流量制御弁をフィードバック制御するので、簡易な制
御となる。請求項4の発明によれば、ミキシング制御か
ら通常給湯制御へと移行する際にメイン流量制御弁の開
度を、検出情報に基づかずに、バイパス流量制御弁の開
度減少速度に合わせて増大させるので、簡単な制御で出
湯温度の一時的上昇を抑制できる。請求項5の発明によ
れば、バイパス流量制御弁の水漏れを確実に防止し、通
常給湯制御を良好に行うことができる。請求項6の発明
によれば、ミキシング制御の必要性がないことを、具体
的な制御条件から確実に検知でき、これによって通常給
湯制御への移行を円滑に行うことができる。請求項7の
発明によれば、他の配管系のための燃焼の最中に給湯を
開始することにより熱交換部から高温の湯が出てくる状
況で、上記ミキシング制御とその後の通常制御への移行
制御を実行するため、その効果を一層際立たせることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる1缶2水路型の追
焚機能付き給湯装置の全体構成を示す概略図である。
【図2】バイパス流量制御弁の拡大断面図である。
【図3】給湯の際に実行される流量制御弁の制御ルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図4】給湯の際に実行される流量制御弁の制御ルーチ
ンの他の態様を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 ガスバーナ(熱発生部) 2 熱交換部 10 給湯配管系 16 バイパス管(バイパス路) 19 受熱路 20 追焚配管系 50 制御ユニット(制御手段) GM1 メイン流量制御弁 GM2 バイパス流量制御弁 FL1,FL2 フローセンサ THOUT 温度センサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱発生部と、この熱発生部からの熱を受け
    る熱交換部と、給湯配管系と、制御手段とを備えた給湯
    装置において、 上記給湯配管系が、上記熱交換部を通る受熱路とバイパ
    ス路からなる並列回路を中途部に有し、この受熱路にメ
    イン流量制御弁を設け、バイパス路にバイパス流量制御
    弁を設け、 上記制御手段は、給湯初期に、受熱路からの湯とバイパ
    ス路からの水を混合させて出湯温度が設定温度になるよ
    うに、上記メイン流量制御弁とバイパス流量制御弁の両
    方の開度を制御するミキシング制御を実行し、このミキ
    シング制御終了後にバイパス流量制御弁を全閉した状態
    での通常給湯制御を実行し、 上記ミキシング制御から通常給湯制御に移行する際に
    は、バイパス流量制御弁の開度を全閉になるまで減少さ
    せ、この過程で、上記メイン流量制御弁を、出湯温度が
    設定温度になるように開度制御することを特徴とするバ
    イパス路付き給湯装置。
  2. 【請求項2】上記給湯配管系には少なくとも2つのフロ
    ーセンサが設けられ、一方のフローセンサは、上記バイ
    パス路,受熱路のうちの一方に設けられ、他方のフロー
    センサは、上記バイパス路,受熱路のうちの他方、上記
    並列回路の上流側,下流側のいずれかに設けられ、上記
    受熱路には熱交換部の下流側に温度センサが設けられて
    おり、 上記制御手段は、ミキシング制御において、上記フロー
    センサでの検出流量に基づいて、受熱路からの流量とバ
    イパス路からの流量の実際の混合比を演算し、少なくと
    も上記温度センサでの検出温度と設定温度情報に基づい
    て、出湯温度が設定温度になるように目標混合比を演算
    し、上記実際の混合比が目標混合比になるように上記メ
    イン流量制御弁とバイパス流量制御弁の開度を制御し、
    このミキシング制御から通常給湯制御に移行する過程で
    は、上記実際の混合比が上記目標混合比になるように、
    メイン流量制御弁の開度を制御することを特徴とする請
    求項1に記載のバイパス路付き給湯装置。
  3. 【請求項3】上記給湯配管系には上記並列回路の下流側
    において温度センサが設けられ、上記制御手段は、ミキ
    シング制御において、上記温度センサでの検出温度が設
    定温度になるように上記メイン流量制御弁とバイパス流
    量制御弁の開度を制御し、上記ミキシング制御から通常
    給湯制御に移行する過程では、上記検出温度が設定温度
    になるように、メイン流量制御弁の開度を制御すること
    を特徴とする請求項1に記載のバイパス路付き給湯装
    置。
  4. 【請求項4】上記制御手段は、ミキシング制御から通常
    給湯制御に移行する過程において、メイン流量制御弁の
    開度を、バイパス流量制御弁の開度の減少速度に対応し
    た速度で増大させることを特徴とする請求項1に記載の
    バイパス路付き給湯装置。
  5. 【請求項5】上記バイパス流量制御弁では、弁座とこれ
    に接離する弁体のうちの少なくとも一方に弾性シール材
    が設けられ、上記ミキシング制御から通常制御に移行す
    る過程では、この弁体を弁座に向かって移動させて、両
    者の間に介在された上記弾性シール材を押圧することを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のバイパス路
    付き給湯装置。
  6. 【請求項6】上記ミキシング制御は、バイパス路を流れ
    る流量が閾流量以下になること、バイパス流量制御弁に
    設けた位置センサが、全閉状態に近く少量の漏れがある
    仮全閉位置を検出すること、ミキシング制御の開始から
    所定時間が経過すること、熱交換部を通る流量の積算値
    が閾値を越えることの少なくともいずれか一つの条件を
    満たす時に、終了することを特徴とする請求項1〜5の
    いずれかに記載のバイパス路付き給湯装置。
  7. 【請求項7】上記熱交換部を通る他の配管系が装備さ
    れ、上記制御手段は、当該他の配管系を水が流れ、上記
    熱発生部から熱交換部に熱が付与されている状態におい
    て、給湯が開始された時に、上記ミキシング制御を実行
    することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の
    バイパス路付き給湯装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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