JP3845940B2 - 車両用ヒータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の各部を加温するための車両用ヒータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の車両用ヒータ類、例えばリヤデフォッガー、ドアミラーに取付けられたヒータ、ワイパデアイサ(フロントシールドガラスの下縁付近に設置されたヒータ)、シート(座席)を暖めるためのヒータ等では、通常、主電源(IGN)とヒータ負荷との間に固定式のスイッチを用いて直接ヒータのオン/オフを制御することが多い。
【0003】
しかし、固定式のスイッチを用いると、既にヒータが必要でなくなっても再度スイッチを操作しない限り、ヒータ負荷に通電が継続されてしまう。また、固定式のスイッチを切らずに主電源をオフすると、主電源の再投入時にヒータ負荷に通電されてしまう。このため、ヒータが必要でない場合でもヒータ負荷に通電されてしまい、しかも通電に気付かないおそれがあるため、電力消費の面からも問題がある。
【0004】
このような問題を解決するため、時間制限・自己保持機能を備えるタイマを用いる方法が知られている。この方法では、例えば、スイッチ操作後、一定時間経過後に自動的に通電を停止するとともに、通電中にスイッチを再操作した場合、あるいは通電中に主電源をオフした場合に自己保持状態を解除するようにしている。
【0005】
通常、車両用ヒータ類は寒冷状態下において、凍結、積雪あるいは結露を伴うような気象条件下での車両放置からの始動後一定時間に視界を確保し、あるいは自動車の各部の動作を確保するための温度を得るために使用するのが一般的である。このため、このような気象条件を想定したタイマの制限時間として、例えば15分間程度の時間に設定される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、タイマの制限時間を上述のように寒冷状態に合せてセットする場合、極寒冷地等においてはヒータの発生熱量が不十分となり、完全に氷結や積雪を融解できなかったり、ヒータの加熱により一旦は融解して水となったものがタイマアップの後に再凍結するおそれがある。このような場合、使用者は視界不良やワイパ等の動作不良に気付く度ごとに、スイッチの操作を繰返す必要があり、タイマによる自動化がかえって煩わしい操作を要求することになるという問題がある。
【0007】
また、仮に、極寒冷地に合せてタイマの制限時間を延長したり、あるいは動作を自己保持し続ける(タイマの制限時間を無限長としたのと同等)ように変更できるようにした場合には、その動作時間の延長分だけ消費電力が増加するので、電源の容量等の点で負担が大きくなる。
【0008】
本発明の目的は、消費電力の不要な増加を回避しつつ、環境の変動に対応することができる車両用ヒータを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
実施の形態を示す図1〜図9に対応づけて説明すると、請求項1に記載の発明は、自動車の各部を加温する車両用ヒータに適用される。そして、ヒータの動作を開始するための操作スイッチ5と、ヒータの動作を停止するタイマー3と、操作スイッチの操作回数に応じてタイマーの設定時間を変化させることにより、ヒータの動作停止時を制御する制御装置とを備え、制御装置は、操作スイッチの操作に応じてタイマーの設定時間を第1のタイマ時間に設定し、第1のタイマ時間、ヒータを動作させた後、操作スイッチが再び操作されると、タイマーの設定時間を第1のタイマ時間よりも長い第2のタイマ時間に設定し、第2のタイマ時間、ヒータを動作させる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用ヒータにおいて、制御装置は、第2のタイマ時間、一定のデューティー比によりヒータを動作させる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用ヒータにおいて、ヒータは、2つのヒータ負荷を備え、制御装置は、第2のタイマ時間、2つのヒータ負荷に交互に通電する。
請求項4に記載の発明は、自動車の各部を加温する車両用ヒータに適用される。そして、ヒータの動作を開始するための操作スイッチ5と、ヒータの動作を停止するタイマー3と、操作スイッチ5の操作時間に応じてタイマー3の設定時間を変化させることにより、ヒータの動作停止時を制御する制御装置とを備え、制御装置は、(a)操作スイッチの操作時間が所定時間未満の場合に、タイマーの設定時間を第1のタイマ時間に設定し、第1のタイマ時間、ヒータを連続して動作させ、(b)操作スイッチの操作時間が所定時間以上の場合に、タイマーの設定時間を第1のタイマ時間よりも長い第2のタイマ時間に設定し、ヒータを一定時間連続して動作させた後、一定のデューティー比によりヒータを動作させる。
【0010】
なお、本発明の構成を説明する上記課題を解決するための手段の項では、本発明を分かり易くするために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0011】
【発明の効果】
請求項1から請求項4に記載の発明によれば、消費電力の不要な増加を回避しつつ、環境の変動に対応することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
−第1の実施の形態−
以下、図1〜図3を用いて、本発明による車両用ヒータの第1の実施の形態について説明する。
【0013】
図1において、1はヒータ負荷、2は制御装置、3は制御装置2に設けられた制御回路、4はヒータ負荷1への通電を制御するリレースイッチ、5は主電源のオン/オフを切替えるイグニッションスイッチ(以下、「主電源スイッチ」という。)、6はヒータ負荷1への通電を開始させるためのヒータ操作スイッチ、7はバッテリである。
【0014】
図2は、第1の実施の形態の車両用ヒータの動作を示す制御フローチャートである。ステップS1においてフラグAの値を「0」にセットし、ステップS2へ進む。ここで、フラグAは主電源投入後、ヒータのタイマ時間が少なくとも1度タイムアップしたかどうかを判定するためのフラグであり、後述するように、タイムアップしていれば「1」の値を、タイムアップしていなければ、「0」の値をそれぞれとるようにされている。
【0015】
次にステップS2において主電源スイッチ5の状態を読み込み、IGNオン状態にあると判定されればステップS5へ進み、オフ状態にあると判定されればステップS3へ進む。ステップS3ではフラグAの値を「0」にセットし、つづくステップS4ではリレースイッチ4を開いてヒータ駆動出力をオフとし、ステップS2へ戻る。
【0016】
ステップS5では、制御装置2のヒータ駆動出力を読み込み、出力がオンであると判定されればステップS6へ、出力がオフであると判定されればステップS13へ、それぞれ進む。ステップS6ではヒータ操作スイッチ6の状態を読み込み、ヒータ操作スイッチ6がオンしていると判定されればステップS7へ、オフしていると判定されればステップS10へ、それぞれ進む。
【0017】
ステップS7ではリレースイッチ4を開いて制御装置2のヒータ駆動出力をオフする。続くステップS8では主電源スイッチ5の状態を読み込み、オンしていると判定されればステップS9へ進み、オフしていると判定されればステップS2へ戻る。ステップS9においてヒータ操作スイッチ6の状態を読み込み、ヒータ操作スイッチ6がオフしていると判定されればステップS8へ戻り、オンしていると判定されればステップS2へ戻る。
【0018】
ステップS10では、タイマ時間が終了しているか否か、すなわちタイマの計時がタイマ時間(TL またはTS )に達しているか否か判断し、タイマ時間が終了していると判定されればステップS11へ進み、終了していないと判定されればステップS2へ戻る。このように、タイマがタイムアップした場合(ステップS10が肯定の場合)には、上述のステップS11においてフラグAの値が「1」に設定されることとなる。続くステップS12では、リレースイッチ4を開いて制御装置2のヒータ駆動出力をオフする。
【0019】
一方、ステップS13では、ヒータ操作スイッチ6の状態を読み込み、ヒータ操作スイッチ6がオンしていると判定されればステップS14へ進み、オフしていると判定されればステップS2へ戻る。ステップS14ではリレースイッチ4を閉じて制御装置2のヒータ駆動出力をオンし、ヒータ負荷1への通電を開始する。
【0020】
続くステップS15では主電源スイッチ5の状態を読み込み、IGNオンしていると判定されればステップS16へ進み、オフしていると判定されればステップS3へ進む。ステップS16ではヒータ操作スイッチ6の状態を読み込み、オンしていると判定されればステップS15へ戻り、オフしている(既にオフに切替わっている)と判定されればステップS17へ進む。
【0021】
ステップS17においてフラグAの値を読み込み、この値が1であると判定されればステップS18へ進み、この値が0であると判定されればステップS19へ進む。ステップS18ではタイマ時間をTL に設定し、ステップS20へ進む。一方、ステップS19ではタイマ時間をTS (<TL )に設定し、ステップS20へ進む。ステップS20ではタイマの計時を開始し、ステップS2へ戻る。
【0022】
図3は、第1の実施の形態の車両用ヒータの作動タイミングチャートを示す。図3に示すように、主電源スイッチ5をオンした後、ヒータ操作スイッチ6が操作されヒータ駆動出力がオンする(ステップS13)と、ヒータ負荷1に通電が開始される(ステップS14)。ヒータ操作スイッチ6から手を離してヒータ操作スイッチ6がオフする(ステップS16)と、タイマが作動する(ステップS20)。このとき、フラグAの値は「0」であるから、タイマ時間は短時間側(TS )にセットされる(ステップS17、ステップS19)。なお、通常、TS は15分間程度の時間に設定される。
【0023】
タイマ時間(TS ;図3においてT1 )がタイムアップした場合(ステップS10)には、ヒータ負荷1への通電が停止する(ステップS12)とともに、フラグAの値が「1」にセット(ステップS11)される。この場合の通電時間は、図3において▲1▼および▲4▼の区間に対応する。また、タイムアップする以前にヒータ操作スイッチ6が再度操作された場合(ステップS6)にもヒータ負荷1への通電が停止するが、この場合の通電時間は図3における▲3▼の区間に相当する。また、タイムアップ前に主電源スイッチ5がオフされた場合(ステップS2)はフラグAを「0」とし、ヒータ負荷1への通電が停止する(ステップS3、ステップS4)。
【0024】
一旦、タイムアップした後に再度ヒータ操作スイッチ6を操作した場合(ステップS13)には、再びヒータ負荷1への通電が開始されるが、すでにフラグAの値が「1」である(ステップS11)ので、タイマ時間が長時間側(TL )にセットされる(ステップS17、ステップS18)。このように、短時間側(TS )のタイムアップを経由しヒータ負荷1への通電が終了した場合には、次回のタイマー時間が自動的に長時間側(TL )に切替わる。
【0025】
タイマ時間が長時間側(TL 、図3においてT3 )に切替わった後、ヒータ操作スイッチ6をオンすると、再度ヒータ負荷1に通電が開始され、タイマ時間がタイムアップした場合(ステップS10)にはヒータ負荷1への通電が停止する。このときの通電時間は図3における▲2▼および▲6▼の区間に相当する。タイムアップする前に主電源スイッチ5がオフされた場合(ステップS2)はフラグAを「0」としてヒータ負荷1への通電が停止する(ステップS3、ステップS4)。タイムアップする以前にヒータ操作スイッチ6が再度操作された場合(ステップS6)には、ヒータ操作スイッチ6のオンによりヒータ負荷1への通電が停止し(ステップS7)、フラグAの値は「1」のままである。この場合の通電時間は図3における▲5▼の区間に相当する。
【0026】
主電源スイッチ5をオフした場合には、フラグAの値は「0」にセットされる(ステップS3)ので、次回、ヒータ操作スイッチ6を操作した場合のタイマ時間は短時間側(TS )にセットされる(ステップS17、ステップS19)。
【0027】
極寒冷地においてヒータを使用する場合、最初にヒータ負荷1への通電時間(TS )がタイムアップした後に、積雪や氷結が一旦融解して生じた水が温度の低下により再凍結したり、降雪により再積雪したりするので、使用者は再度ヒータ操作スイッチ6を操作し、ヒータ負荷1への通電を再開することが想定される。タイマ時間が固定された従来のヒータでは、再度の通電を行う場合であっても通電時間が変らないため、極寒冷地では2度の通電で十分な効果が得られず、何度も操作を繰返す必要がある。これに対して第1の実施の形態のヒータでは2回目以降のタイマ時間が自動的に延長されるので、再度の通電によりヒータが効果的に機能する。
【0028】
このように、第1の実施の形態のヒータでは、2回目のヒータ操作スイッチ6の操作によって極寒冷地での使用であるものと判断してタイマー時間を自動的に変更するので、極寒冷地で使用する場合でも度重なる操作を必要とせず、作動モードの切替等の余分な操作も要求されない。また、必要以上に消費電力を増加させることもない。
【0029】
なお、第1の実施の形態のヒータを通常の寒冷地で使用する場合には、1回目の通電で十分な効果を得ることができる。この場合の通電時間は短時間(TS )であるため、タイマー時間が固定された従来のヒータに比べて消費電力が増大するということはない。
【0030】
長時間側のタイマ時間TL として任意の時間長を選択することができる。TL をTS よりも長い有限の時間(例えばTS を15分間、TL を30分間)としてもよいし、TL を無限大に設定してヒータ操作スイッチ6を2回操作することにより単純な自己保持と同等の動作をするように構成してもよい。
【0031】
−第2の実施の形態−
以下、図4および図5を用いて、本発明による車両用ヒータの第2の実施の形態について説明する。
【0032】
第2の実施の形態のヒータでは、ヒータ操作スイッチを押込んでいる時間(操作時間)に応じて、タイマー時間を切替えるようにしている。なお、ヒータ負荷への通電の制御には図1に示した第1の実施の形態と同一の回路を用いているので、回路の説明は省略する。
【0033】
図4は第2の実施の形態のヒータの動作を示す制御フローチャートである。図4のステップS101において、主電源スイッチ5の状態を読み込み、主電源スイッチ5がオンであると判定されればステップS102へ進み、オフであると判定されればステップS108へ進む。ステップS102では制御装置2のヒータ駆動出力を読み込み、ヒータ駆動出力がオンであると判定されればステップS109へ進み、オフであると判定されればステップS103へ進む。
【0034】
ステップS103では、ヒータ操作スイッチ6の状態を読み込み、ヒータ操作スイッチ6がオンしていると判定されればステップS104へ進み、オフしていると判定されればステップS107へ進む。ステップS104ではリレースイッチ4を開き、ヒータ駆動出力をオフしてヒータ負荷1への通電を停止し、ステップS105へ進む。ステップS105では主電源スイッチ5の状態を読み込み、主電源スイッチ5がオンしていると判定されればステップS106へ進み、オフしていると判定されればステップS106へ進む。ステップS106ではヒータ操作スイッチ6の状態を読み込み、ヒータ操作スイッチ6がオンしていると判定されればステップS101へ戻り、ヒータ操作スイッチ6がオフしていると判定されればステップS105へ戻る。
【0035】
ステップS107ではタイマが終了しているか否か、すなわちタイマのカウントが後述するタイマ時間に達したか否かを判断し、タイマが終了したと判定されればステップS108へ進み、タイマが終了していないと判定されればステップS101へ戻る。
【0036】
ステップS109では、ヒータ操作スイッチ6の状態を読み込み、ヒータ操作スイッチ6がオンしていると判定されればステップS110へ進み、オフしていると判定されればステップS101へ戻る。ステップS110ではリレースイッチ4を閉じ、ヒータ駆動出力をオンしてヒータ負荷1への通電を開始し、ステップS111へ進む。ステップS111ではヒータ操作スイッチ6の押込み時間をカウントするための第1のタイマの計時を開始し、ステップS112へ進む。
【0037】
ステップS112では主電源スイッチ5の状態を読み込み、主電源スイッチ5がオンしていると判定されればステップS114へ進み、オフしていると判定されればステップS113へ進む。ステップS113では第1のタイマのカウントをクリアしてステップS108へ進む。一方、ステップS114ではヒータ操作スイッチ6の状態を読み込み、オフに切替わっていると判定されればステップS115へ進み、オンのままであると判定されればステップS112へ進む。
【0038】
ステップS115では第1のタイマの計時を読み込み、計時が一定時間B以上であると判定されればステップS117へ進み、一定時間B未満であると判定されればステップS116へ進む。ステップS116では、ヒータの通電時間を決める第2のタイマのタイマ時間を短時間側である「TS 」に設定し、ステップS118へ進む。一方、ステップS117では第2のタイマのタイマ時間を長時間側である「TL 」に設定し、ステップS108へ進む。ステップS118では第2のタイマの計時を開始する。続くステップS109では、第1のタイマのカウントをクリアしてステップS101へ戻る。
【0039】
図5に示すように、第2の実施の形態のヒータでは主電源スイッチ5をオンした後、ヒータ操作スイッチ6を操作すると、ヒータ操作スイッチ6のオン(ステップS110)からオフ(ステップS114)までの時間、すなわちヒータ操作スイッチ6を押込んでいた時間を計測する(ステップS111、ステップS115)。そして、計測された時間が一定時間Bよりも短い場合には通電時間を設定するためのタイマー時間を短時間側(TS )にセットし、計測された時間が一定時間よりも長い場合にはこのタイマー時間を長時間側(TL )にセットする。
【0040】
タイマー時間が短時間側(TS )にセットされた場合には、短時間で第2のタイマーがタイムアップしてヒータ負荷1への通電が止る(ステップS107、ステップS108)。図5における▲1▼の区間がこの場合の通電時間に相当する。タイマー時間が長時間側(TL )にセットされた場合には、第2のタイマーがタイムアップするまで長時間通電を行う(ステップS107、ステップS108)。図5における▲2▼および▲5▼の区間がこの場合の通電時間に相当する。
【0041】
第2のタイマーがタイムアップする前に再度ヒータ操作スイッチ5をオンする(ステップS103)と、その時点でヒータ負荷1への通電を停止する(ステップS104)。図3において▲3▼の区間がこの場合の通電時間に相当する。また、第2のタイマーがタイムアップする前に主電源スイッチ5をオフする(ステップS112)と、ヒータ負荷1への通電を停止する(ステップS108)。図3において▲4▼の区間がこの場合に相当する。
【0042】
以上のように、第2の実施の形態のヒータでは、ヒータ操作スイッチ6の押込み時間の長短に応じて、ヒータ負荷1への通電時間を制御するようにしている。すなわち、ヒータ操作スイッチ6の押込み時間が短ければ(例えば4秒間以内であれば)通常の寒冷地での使用と判断して第2のタイマのタイマ時間を短く(例えば15分間程度)にセットし、ヒータ操作スイッチ6の押込み時間が長ければ(例えば4秒間を越えれば)極寒冷地での使用と判断して第2のタイマのタイマ時間を長く(例えば30分間程度、あるいは無限大)にセットする。
【0043】
このように、第2の実施の形態では、ヒータ操作スイッチ5の操作のみにより使用者が任意にヒータの通電時間を設定することができる。したがって、ヒータ操作スイッチ6とは別のモード切替用のスイッチを設けたり、あるいはヒータ操作とモード切替操作の両者を行うことができる特殊な構造のスイッチを設けたりする必要がなく、ヒータ操作スイッチ5のみにより使用環境にあわせたヒータの動作モードを選択することができる。
【0044】
−第3の実施の形態−
以下、図6および図7を用いて、本発明による車両用ヒータの第3の実施の形態について説明する。
【0045】
図6において、1Aは第1のヒータ負荷、1Bは第2のヒータ負荷、102は制御装置、103は制御装置102に設けられた制御回路、41は第1のヒータ負荷1Aへの通電を制御する第1のリレースイッチ、42は第2のヒータ負荷1Bへの通電を制御する第2のリレースイッチ、105は主電源スイッチ、106はヒータ操作スイッチ、107はバッテリである。
【0046】
図6および図7に示すように、第3の実施の形態では例えばリアデフォッガを上下に2分割し、あるいはドアミラーのミラーヒータを左右に2分割して、ヒータ負荷をヒータ負荷1Aとヒータ負荷1Bとに振り分けている。図7に示すように、寒冷地における通常モードでは一定時間ヒータ負荷1Aおよび1Bに通電するとともに、極寒冷地モードではヒータ負荷1Aおよび1Bに時分割で交互に通電(例えば1分間ごとに交互に通電する)するようにしている。図7に示すように交互に通電を行う期間は、通常モードでの通電時間よりも長く設定されている。
【0047】
このように、第3の実施の形態では、極寒冷地で使用する場合には通常モードの後、交互に行う極寒冷地モードによる通電を追加するようにしている。極寒冷地モードでは通常モードの通電により一旦融解した水の再凍結や、あるいは再積雪を防止するためのものであるから、最初の積雪や凍結を除去するための通常モードで必要な発熱量と比べれば、単位時間当りの発熱量を小さく抑えることができる。したがって、2分割したヒータ負荷1Aおよび1Bに交互に通電することにより、再凍結等の防止に十分な加熱効果を確保することができ、通常モード時の約半分の消費電力で足りるという利点がある。
【0048】
極寒冷地での使用であることを認識するための方法としては、例えば、第1の実施の形態と同様、ヒータ操作スイッチ106の操作が複数回行われたことを検出すればよい。この場合、2回目の操作を検出すると極寒冷地モードでの通電が開始される。
【0049】
−第4の実施の形態−
第4の実施の形態のヒータではヒータ負荷を分割せず、図8に示すように極寒冷地モードでは一定のデューティー比によりヒータ負荷への通電を行うようにしている。通常モードでは一定時間の連続通電を行う。通電のための回路としては第1の実施の形態と同様の回路(図1)を採用することができる。
【0050】
極寒冷地での使用であることを認識するための方法としては、例えば、第1の出すればよい。第4の実施の形態のヒータは、第3の実施の形態と同様、消費電力を抑制できるという利点がある。
【0051】
−第5の実施の形態−
第5の実施の形態では、図9に示すように、主電源投入後、最初の操作により極寒冷地での使用であることが指示された場合には、最初に通常の連続通電を行い、さらに連続通電に続けて、一定のデューティー比によりヒータ負荷への通電を行うようにしている。極寒冷地での使用であることは、第2の実施の形態と同様、ヒータ操作スイッチの押込み時間に基づいて判断する。なお、通電のための回路は第1の実施の形態(図1)と同一である。
【0052】
第5の実施の形態では、最初にヒータ操作スイッチの操作を受けた段階で極寒冷地での使用であることが認識できるから、連続通電により積雪や凍結の初期融解に必要な熱量を発生させるとともに、その後は再凍結等を防止するのに必要な発熱量のみを発生させるようにしている。このため消費電力を抑制しつつ、極寒冷地での使用に対処することができる。
【0053】
第1〜第5の車両用ヒータとして、例えば、リアガラスを加温するリアデフォッガ、ワイパの凍結を防止するワイパデアイサー、ミラーを暖めるミラーヒータ、座席を暖めるシートヒータ、ドアミラーに取り付けられたヒータ等がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の車両用ヒータを示す回路図。
【図2】第1の実施の形態の車両用ヒータの動作を示すフローチャート。
【図3】第1の実施の形態の車両用ヒータの動作を示すタイミングチャート。
【図4】第2の実施の形態の車両用ヒータの動作を示すフローチャート。
【図5】第2の実施の形態の車両用ヒータの動作を示すタイミングチャート。
【図6】第3の実施の形態の車両用ヒータを示す回路図。
【図7】第3の実施の形態の車両用ヒータの動作を示すタイミングチャート。
【図8】第4の実施の形態の車両用ヒータの動作を示すタイミングチャート。
【図9】第5の実施の形態の車両用ヒータの動作を示すタイミングチャート。
【符号の説明】
3 制御回路
5 ヒータ操作スイッチ
Claims (4)
- 自動車の各部を加温する車両用ヒータにおいて、
ヒータの動作を開始するための操作スイッチと、
ヒータの動作を停止するタイマーと、
前記操作スイッチの操作回数に応じて前記タイマーの設定時間を変化させることにより、前記ヒータの動作停止時を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、前記操作スイッチの操作に応じて前記タイマーの設定時間を第1のタイマ時間に設定し、前記第1のタイマ時間、前記ヒータを動作させた後、前記操作スイッチが再び操作されると、前記タイマーの設定時間を前記第1のタイマ時間よりも長い第2のタイマ時間に設定し、前記第2のタイマ時間、前記ヒータを動作させることを特徴とする車両用ヒータ。 - 請求項1に記載の車両用ヒータにおいて、
前記制御装置は、前記第2のタイマ時間、一定のデューティー比により前記ヒータを動作させることを特徴とする車両用ヒータ。 - 請求項2に記載の車両用ヒータにおいて、
前記ヒータは、2つのヒータ負荷を備え、
前記制御装置は、前記第2のタイマ時間、前記2つのヒータ負荷に交互に通電することを特徴とする車両用ヒータ。 - 自動車の各部を加温する車両用ヒータにおいて、
ヒータの動作を開始するための操作スイッチと、
ヒータの動作を停止するタイマーと、
前記操作スイッチの操作時間に応じて前記タイマーの設定時間を変化させることにより、前記ヒータの動作停止時を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、(a)前記操作スイッチの操作時間が所定時間未満の場合に、前記タイマーの設定時間を第1のタイマ時間に設定し、前記第1のタイマ時間、前記ヒータを連続して動作させ、(b)前記操作スイッチの操作時間が前記所定時間以上の場合に、前記タイマーの設定時間を前記第1のタイマ時間よりも長い第2のタイマ時間に設定し、前記ヒータを一定時間連続して動作させた後、一定のデューティー比により前記ヒータを動作させることを特徴とする車両用ヒータ。
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