JP3845080B2 - 非対称トリスアゾ顔料 - Google Patents

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本発明は新規な非対称トリスアゾ顔料に関し、更に詳しくは可視光域から近赤外光域に至る幅広い波長域に高い感度を有する新規な光電変換材料として有用な非対称トリスアゾ顔料に関する。
従来から、ある種のアゾ化合物が、電子写真用感光体の電荷発生顔料として有効であることが知られている。一般に電子写真感光体は、導電性支持体上に、光によって電荷担体を生成する能力を有する電荷発生顔料を含有する電荷発生層(以下CGLと略す、)とその電荷担体を能率よく注入して、輸送する能力を有する電荷輸送物質を含有する電荷輸送層(以下CTLと略す、)を積層した所謂機能分離型の積層型感光体と、電荷発生物質と電荷輸送物質を単一層の中に含有せしめた単層型感光体がある。従来、この種の感光体に使用されるアゾ化合物としては、例えば特開昭47−37543号公報(特許文献1)、特開昭52−55643号公報(特許文献2)に記載されているベンジシン骨格を有するビスアゾ化合物あるいは特開昭52−8832号公報(特許文献3)に記載されているスチルベン骨格を有するビスアゾ化合物などが知られている。また、特開昭53−132347号公報(特許文献4)には近赤外光域にまで感度を有するトリスアゾ顔料が記載されている。
特開昭47−37543号公報 特開昭52−55643号公報 特開昭52−8832号公報 特開昭53−132347号公報
しかしながら、従来のアゾ化合物を用いた電子写真用感光体は、一般に感度が低いため、高速複写機や半導体レーザーを書き込み光源としたレーザープリンター用の感光体としては不充分であった。
従って、本発明の目的は高感度な光電変換材料である新規なアゾ顔料を提供することにある。
本発明によれば、下記一般式(1)で示される非対称トリスアゾ顔料が提供される。
Figure 0003845080
[式中、Arは下式(A)、Arは下式(B)で表される残基を表す。
Figure 0003845080
Figure 0003845080
(式中、Rはアルキル基を表す。)]
本発明の前記一般式(1)で示される新規な非対称トリスアゾ顔料は、高感度な光電変換材料として機能し、電子写真用感光体の電荷発生顔料として有用なものである。
しかも、ベンゾカルバゾール基を有するカップラー残基を含有することから光電変換材料としてより長波長域の近赤外光にまで感度を有し、半導体レーザー用の電子写真用感光体に特に有効である。
さらにハロゲン基を2個有するカップラー残基を2個含有することから、光電変換材料としてより感度が向上したものである。
そして本発明により、カップラー残基の適切な選択により、種々の特徴を有する光電変換材料を得ることができるものである。
本発明の前記一般式(1)で示される新規な非対称トリスアゾ顔料は、高感度な光電変換材料であって、特に電子写真用感光体の電荷発生物質として機能するものである。
本発明のトリスアゾ顔料は、下記一般式(2)で示されるトリス(ジアゾニウム塩)と、後に示すようなカップラーから選ばれた2種のカップラーを、2段階又は3段階で順次カップリングを行なうか、あるいは各段階のカップリング反応によって得られる一般式(3)又は(4)で示されるジアゾニウム塩化合物を単離したのち、更にそれぞれ対応するカップラーとのカップリングにより得ることができる。
Figure 0003845080
(式中Xはアニオン官能基を表わす。)
Figure 0003845080
(式中Xはアニオン官能基を表わし、Arは一般式(1)で定義したものと同一である。)
Figure 0003845080
(式中Xはアニオン官能基を表わし、Ar、Arは一般式化(1)で定義したものと同一である。)
現在、電子写真用感光体に使用される電荷発生顔料には、特に近赤外光に対する高い電荷発生性能が求められている。本発明の非対称トリスアゾ顔料は、高い電荷発生能を有しているが、特に一般式(1)中のカップラー残基の組合せによって種々の特徴を発揮できる。即ち、ベンゾカルバゾール基を有するカップラー残基を含有する非対称顔料は、より長波長域の近赤外光にまで感度を有し、半導体レーザー用の電子写真用感光体に有効である。また、ハロゲン基を2個以上有するカップラー残基を2個含有する非対称顔料は、より高感度である。
本発明の非対称トリスアゾ顔料は、前述の如くトリス(ジアゾニウム塩)と2種のカップラーとのカップリング反応によって製造される。そのため反応時のトリス(ジアゾニウム塩)量と各カップラーの仕込み量は、所望の非対称トリスアゾ顔料の化学構造に基づいて、その比率を厳密にコントロールする必要があるが、トリス(ジアゾニウム塩)と第1のカップラーと反応させた後、該反応物と第2のカップラーとを反応させることにより、反応時のトリス(ジアゾニウム塩)量と各カップラーの仕込み量を容易に厳密にコントロールすることができ、目的とする非対称トリスアゾ顔料を高収率で得ることができる。
一方、トリス(ジアゾニウム塩)は一般に分解し易く、溶媒に溶解した溶液状態では不安定である。そのため、非対称トリスアゾ顔料を製造する場合に、予め溶媒に溶解したトリス(ジアゾニウム塩)の溶液を用いると、カップリング反応時のトリス(ジアゾニウム塩)量と各のカップラー量の比率が所望の比率と異なり、出来上がりの非対称トリスアゾ顔料の純度と収率を低下させる要因となる。
本発明の非対称トリスアゾ顔料を製造する工程においては、より高純度な反応生成物を高収率で得るために、反応容器中にカップラーとトリス(ジアゾニウム塩)を固体状態で投入した後、溶媒を入れて溶解しながら反応させるか、又はカップラーと溶媒とからなるカップラー溶液中に、トリス(ジアゾニウム塩)を固体状態で投入し反応させる方法をとることが望ましいが、特にカップラーと溶媒とからなるカップラー溶液中に、トリス(ジアゾニウム塩)を固体状態で投入し反応させる方法が好ましい。
上記の反応で用いられるカップラーの具体例、即ちAr−H及びAr−Hの具体例を表1〜表11に例示するが、本発明で用いられるカップラーは、前記式(A)及び(B)で表される残基を有するものである。即ち、次に挙げる表中のカップラーNo.48〜52、69及び184等である。
Figure 0003845080
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Figure 0003845080
以上のような本発明のトリスアゾ顔料を用いることにより、極めて高感度な電子写真用感光体が容易に製造できる。
次に、本発明を実施例及び応用例により具体的に説明するが、これにより本発明の態様が限定されるものではない。
実施例1
2−ヒドロキシ−3−(2−エチルフェニル)カルバモイル−11H−ベンゾ[a]カルバゾール(カップラーNO.51)0.57g(1.5ミリモル)をDMF100mlに溶解し、室温にて4,4’,4”−トリス(ジアゾニウムテトラフルオロボレート)トリフェニルアミン0.88g(1.5ミリモル)を加えた。室温にて10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−(2−メチル−4−クロロフェニル)カルバモイル−8−クロロ−11H−ベンゾ[a]カルバゾール(カップラーNO.184)1.306g(3.0ミリモル)をDMF100mlに溶解した液を加え、次いで9%酢酸ソーダ水溶液8mlを加えて2時間室温にて撹拌した。生成した沈殿物を濾別し、80℃に加熱してDMF200mlで3回洗浄し、次に200mlで2回洗浄した。減圧下において120℃で乾燥し、下記構造式で示されるトリスアゾ化合物(P−1とする、)を得た。収率58%であった。P−1の赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図1に、元素分析値を表12に示す。
Figure 0003845080
Figure 0003845080
参考例
2−ヒドロキシ−3−(2−メチル−4−クロロフェニル)カルバモイル−8−クロロ−11H−ベンゾ[a]カルバゾール(カップラーNO.184)0.653g(1.5ミリモル)をDMF100mlに溶解し、室温にて4,4’,4”−トリス(ジアゾニウムテトラフルオロボレート)トリフェニルアミン0.88g(1.5ミリモル)を加えた。室温にて10分間撹拌したのち、2−ヒドロキシ−3−(2−エチルフェニル)カルバモイル−11H−ベンゾ[a]カルバゾール(カップラーNO.51)1.14g(3.0ミリモル)をDMF100mlに溶解した液を加え、次いで9%酢酸ソーダ水溶液8mlを加えて2時間室温にて撹拌した。生成した沈殿物を濾別し、80℃に加熱してDMF200mlで3回洗浄し、次に200mlで2回洗浄した。減圧下において120℃で乾燥し、下記構造式で示されるトリスアゾ化合物(P−2とする、)を得た。収率60%であった。P−2の赤外線吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図2に、元素分析値を表13に示す。
Figure 0003845080
Figure 0003845080
応用例1
実施例1で得られたトリスアゾ化合物P−1 0.20g
ポリビニルブチラール(UCC社製XYHL)の
シクロヘキサノン2%溶液 4.0g
を、5mmφのPSZボール100gを入れた50ccのガラス容器に入れ、5日間ボールミリングを行なった後、シクロヘキサノンを14g追加し、更に1日ボールミリングを行なって、CGL塗工液を作成した。
アルミ蒸着をした75μmのポリエステルフィルム上に、上記のCGL塗工液をドクターブレードで塗工した後、80℃で3分間加熱乾燥し、厚さ0.3μmのCGLを形成した。
次に、下記組成のCTL塗工液を作成し、前記CGL上にブレード塗工を行なった後、80℃で3分間加熱乾燥し、更に130℃で5分間加熱乾燥して、約20μmのCTL膜を形成し、感光体を形成した。
ポリカーボネート樹脂(帝人化成社製 C−1400) 10g
下記構造式で示されるα−フェニルスチルベン化合物 8g
トルエン 72g
Figure 0003845080
比較応用例1
トリスアゾ化合物を参考例で得られたトリスアゾ化合物P−2に代えたこと以外は、応用例1と同様にして感光体を作成した。
比較応用例2
応用例1で用いたトリスアゾ化合物の代わりに、下記構造式で示されるトリスアゾ顔料を用いたこと以外は、応用例1と同様にして感光体を作成した。
Figure 0003845080
比較応用例3
応用例1で用いたトリスアゾ化合物の代わりに、下記構造式で示されるトリスアゾ顔料を用いたこと以外は、応用例1と同様にして感光体を作成した。
Figure 0003845080
(評価)
応用例1及び比較応用例1〜3で作成した感光体について、川口電機社製の静電特性測定装置EPA8100で−5.5Kvで2秒間帯電した時の帯電電位Vを測定し、且つ感光体に800volt帯電した後、2856Kのタングステンランプの光4.5luxを照射して、白色感度を測定した。更に、780nm(半値幅20nm)のバンドパスフィルターを通して照射して、780nm光に対する光感度を測定した。結果を表14に示す。表中、E1/10(lux・sec)、E’1/10(μJ/cm)は、各々白色感度、780nm光感度であり、いずれも表面電位が800vから80vに減衰する必要な光量を表わしている。
Figure 0003845080
表14から、本発明の非対称トリスアゾ顔料を用いた感光体は、白色光及び近赤外光に対する感度が高いことが判る。
実施例1で得られた本発明の非対称トリスアゾ顔料の赤外線吸収スペクトル図(KBr錠剤法)である。 参考例で得られた非対称トリスアゾ顔料の赤外線吸収スペクトル図(KBr錠剤法)である。

Claims (1)

  1. 下記一般式(1)で示される非対称トリスアゾ顔料。
    Figure 0003845080
    [式中、Arは下式(A)、Arは下式(B)で表される残基を表す。
    Figure 0003845080
    Figure 0003845080
    (式中、Rはアルキル基を表す。)]
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