JP3844974B2 - 光触媒被覆化粧金属板及びその製造方法 - Google Patents

光触媒被覆化粧金属板及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光触媒被覆化粧金属板、詳しくは建築物の内装材・外装材、電気製品等に好適に用いられる、光触媒で被覆した化粧金属板及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化チタン光触媒は、紫外線を吸収して生じる化学反応によりNOx などの有害物質除去、脱臭、防汚、抗菌などの効果を示すことで知られている。光触媒効果を発現させるためには基材上に光触媒膜を形成することが必要である。ガラス、金属、セラミクスなどの基材表面に酸化チタンを付与する方法として、酸化チタン前駆体であるチタンアルコキシド、有機酸チタン、塩化チタンなどのチタン塩などを塗布し、焼き付ける方法、チタニア粉体やゾルとバインダーの混合物を塗布する方法などがある。主に防汚目的の酸化チタン薄膜の場合は、表面に吸着する汚れ成分によって汚染度が左右されるため、膜の表面は平滑で表面積が小さな方が好ましい。
【0003】
ところが、脱臭などのより多くの物質を分解する効果を期待する場合は、膜の比表面積を大きくする必要があり、そのためには膜構造を多孔質化すると同時に膜を厚くする必要がある。それゆえ、主に脱臭などの有機物分解を目的とする酸化チタン薄膜は、比較的大きな酸化チタン粒子を使用した膜を形成させることが多い。粒子径の大きな酸化チタンからなる薄膜は膜厚も必然的に厚くなり、大きな粒子の充填構造には多くの隙間ができ、結果として多孔質構造となる。
【0004】
ところで、それ自身に自己結着性のない大きな粒子径の酸化チタン粒子を、基材上に多孔質に担持固定化するためには、バインダー成分を添加して低温あるいは常温で硬化させて担持させることが必要となる。このとき、粒子の大きな酸化チタンからなる膜は表面が粗く、多孔質構造であるために、膜強度が低くなり、容易に脱落したり傷ついてしまうことが問題となっていた。膜強度を向上させる最も簡単な方法はバインダー量を増加させることであるが、この方法ではバインダー成分が酸化チタン粒子表面を覆ってしまい、膜強度が向上しても期待する触媒活性が減少してしまうことになる。
【0005】
一方、酸化チタン粒子を小さくすれば表面が平滑になって膜の強度は向上するが、膜の収縮によるひび割れの発生等から、膜厚を薄くせざるを得ず、有効に利用される表面積が低下するので、やはりこの方法でも触媒活性は減少する。上述のように、大きな触媒効果を企図して粒子径の大きな酸化チタンを基材上に担持固定化するためには、膜強度と触媒効果を両立させることが大きな課題となる。
塩化ビニル樹脂等の合成樹脂を被覆した化粧金属板においても、酸化チタンによる光触媒の膜を形成することが検討されているが、高い触媒活性と実用的な膜強度を両立させることは容易ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事情を考慮してなされたもので、高い触媒活性と実用的な膜強度とを有する光触媒膜が形成された光媒被覆化粧金属板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1) 本発明は、基材をなす金属板の表面に合成樹脂層を介して光触媒膜を形成してなり、
前記光触媒膜は、平均粒子径0.4〜1.5μm、比表面積50m2 /g以上の酸化チタン粒子(A)0.2〜15重量%と、
平均粒子径200nm以下、比表面積200m2 /g以上の酸化チタン粒子(B)0.05〜10重量%と、
シリカ化合物(SiO2 として)(C)0.1〜5重量%を含有し、
かつ(B)/((A)+(B))×100=3〜25重量%、(C)/((A)+(B)+(C))=5〜30重量%である酸化チタン含有塗布液を塗布して乾燥することにより形成された、光触媒被覆化粧金属板である。
【0008】
(2) 前記シリカ化合物は、アルコキシシラン又はその縮合物、加水分解物であるのが好ましい。
(3) 前記合成樹脂層と光触媒膜との間に下地層を有するものが好ましい。
(4) 前記下地層は、アクリル樹脂、アクリル変性シリコン樹脂化合物又はシリコン変性アクリル樹脂化合物を主要成分とするのが好ましい。
(5) 前記合成樹脂層は、少なくとも、基材をなす金属板に積層される内側樹脂層と、外側樹脂層とを有するのが好ましい。
【0009】
(6) 本発明の製造方法は、
(イ)合成樹脂フィルム又はシートの表面に下地層を施す工程、
(ロ)前記下地層に光触媒膜を形成する工程、
(ハ)基材をなす金属板の表面に、上記(イ)(ロ)で得られた合成樹脂フィルム又はシートを積層する工程、
を備えた光触媒被覆化粧金属板の製造方法であって、
前記光触媒膜は、平均粒子径0.4〜1.5μm、比表面積50m 2 /g以上の酸化チタン粒子(A)0.2〜15重量%と、
平均粒子径200nm以下、比表面積200m 2 /g以上の酸化チタン粒子(B)0.05〜10重量%と、
シリカ化合物(SiO 2 として)(C)0.1〜5重量%を含有し、
かつ(B)/((A)+(B))×100=3〜25重量%、(C)/((A)+(B)+(C))=5〜30重量%である酸化チタン含有塗布液を塗布して乾燥することにより形成される、光触媒被覆化粧金属板の製造方法である。
【0010】
(7) また、前記(ハ)の工程に代えて、
(ハ′)基材をなす金属板の表面に内側樹脂層を形成し、該内側樹脂層に、上記(イ)(ロ)で得られた合成樹脂フィルム又はシートを積層する工程、
を備えた光触媒被覆化粧金属板の製造方法である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の光触媒被覆化粧金属板は、基材をなす金属板の表面に合成樹脂層を介して光触媒膜を形成してなる。本発明において、基材をなす金属板としては、溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼板、アルミ・亜鉛複合メッキ鋼板、アルミメッキ鋼板、ステンレス鋼板、アルミニウム系合金板等が挙げられる。鋼板が代表的である。板厚や熱処理種別、メッキ厚み等に関して特に制限はない。
【0013】
本発明において用いられる合成樹脂層は、例えばポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、その他の合成樹脂の単層あるいは複数層からなり、フィルム又はシート等により構成することができるが、これらに限定されるものではない。
【0014】
酸化チタンの光触媒膜は、基材をなす金属板の表面に合成樹脂層を介して形成される。例えば、基材をなす金属板の表面に常法に従い適宜の合成樹脂層を形成し、その上に後述する酸化チタンの光触媒膜を形成してもよいし、あるいは合成樹脂層(フィルム又はシート)に酸化チタンの光触媒膜を形成し、これを基材をなす金属板に積層するようにしてもよく、その製造方法は特に限定されるものではない。
【0015】
合成樹脂層と光触媒膜との間には、さらに下地層を形成することができる。また、合成樹脂層を複数層で構成する場合、合成樹脂層は、基材をなす金属板に積層される内側樹脂層と、その外側に位置する外側樹脂層とを有する。さらに、この外側樹脂層に下地層を設けて光触媒膜を形成することができる。
【0016】
本発明の光触媒被覆化粧金属板の断面構成の一例を図1に示す。符号1は基材をなす金属板、2は内側樹脂層、3a,3bは接着剤層、4は外側樹脂層、5は下地層、6は光触媒膜である。図示のように内側樹脂層と外側樹脂層との間には接着剤層が介在してもよいし、あるいは熱接着により積層してもよい。接着剤層は、単層又は複数層からなり、内側樹脂層と外側樹脂層の種類等を考慮して選択される。内側樹脂層と外側樹脂層との間にさらに単数又は複数の合成樹脂層を設けてもよい。なお、着色、模様等は必ずしも必要ではない。
【0017】
金属板に積層される内側樹脂層と、外側樹脂層は、単層の場合と同様、それぞれポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート、その他の合成樹脂のフィルム又はシート等により構成することができる。例えば、内側樹脂層を着色あるいは模様等を付与した塩化ビニル系樹脂フィルム、外側フィルムを難燃性、耐候性のよいポリエチレンテレフタレート、アクリル系樹脂等のフィルムで形成することができる。内側樹脂層、外側樹脂層の厚さは特に限定されるものではないが、前者は通常、50〜200μm、好ましくは100〜150μm、後者は通常、10〜50μm、好ましくは20〜30μmである。
【0018】
前述のとおり、酸化チタンの光触媒膜は、好ましくは、下地層を介して合成樹脂層に形成される。すなわち、合成樹脂層に下地層を施した後、最外層として光触媒膜が形成される。この下地層によって、合成樹脂層と酸化チタン薄膜との密着性がより高められる。また、金属板と下地層の間に単層又は複数層の合成樹脂層が介在し、全体として強固で耐久性に優れた光触媒被覆化粧金属板が得られる。下地層としては合成樹脂層と酸化チタン薄膜組成の両方に対し親和性の高いものが好ましいが、アクリル樹脂を主成分とするものは、密着性の高い強勒な接着層を形成できるので好適である。密着性をさらに増加させたい場合はシリカゾルやシリコーン樹脂、アルコキシシラン類、アルコキシシラン類の縮合物(アルキルシリケート)などの有機シリコン化合物をアクリル樹脂に混合して使用することもできる。また、アクリル樹脂に代えてアクリル変性シリコン樹脂化合物、シリコン変性アクリル樹脂化合物も使用できる。
【0019】
下地層は一般的に上記樹脂化合物を含む溶液を塗布することにより形成する。溶液はトルエン、キシレン、ケトン、アルコールなどの溶媒に樹脂を分散させたものでも、水系のエマルションタイプでもよい。下地層の合成樹脂層への塗布形成方法は特に制限されず、刷毛塗り、スプレー塗布、スピンコート、デイップコート、ロールコート、グラビアコート、バーコートなど各種の塗布方法を選択し得る。グラビアロールコーターを用いるのが好ましい。下地層の厚さは限定されないが、0.2μm程度以上であれば十分な密着性を付与できる。
【0020】
本発明において、光触媒膜は、所定の酸化チタン含有塗布液を塗布して乾燥することにより形成される。この塗布液に使用される酸化チタン粒子は二種類である。一種類は平均粒子径0.4μm〜1.5μmの酸化チタン粒子でアナターゼ型酸化チタンが好ましく利用される。平均粒子径が0.4μmより小さい場合は膜の多孔質度が減少して触媒効果が低くなり、1.5μmより大きい場合は、膜の多孔質度が高くなり触媒効果は高くなるが、膜表面が粗になるため膜強度が著しく低下し、膜が脱落したり、チョーキングしたりすることから実用的には問題がある。実際には、触媒効果と膜強度を実用的に両立させるため0.6μm〜1.2μmの平均粒子径を有する酸化チタン粒子を選ぶことが好ましい。アナターゼ型結晶の結晶化度すなわち結晶子の大きさは特にこだわらないが、粉末X線回折に供した時にアナターゼ型の回折ピークが認められるものであればよい。このことから考えると結晶子径としては5nm程度以上となる。粉末X線回折チャート上で多少のルチル型酸化チタンが混入していても特に問題はない。
【0021】
酸化チタン粉末の比表面積は100℃乾燥後で50m2 /g以上である必要がある。これ以下では触媒効果を得るために多孔質構造にしても、大きな触媒効果は期待できない。これらの酸化チタンは市販のアナターゼ型酸化チタン粉末を利用しても、硫酸チタンや塩化チタンを熱分解あるいは中和分解して得られる含水酸化チタンを利用してもよい。
【0022】
粒子径の調製には中和分解法あるいは熱分解法で得られた含水酸化チタンゲルをゾル化する際に水熱処理などで粒子成長させてもよいが、粉末の酸化チタン粒子を乾式又は湿式で粉砕する方法が最も簡便である。この方法で得られた粒子はそれ自身が凝集体粒子であり、高い触媒効果を期待できる多孔質構造を形成しやすい。粉末として塗布液に添加すると、短時間に沈殿してしまうので、沈降性の少ないスラリーやゾルの状態に加工した状悪で使用することが好ましい。必要な物性が満たされていれば市販の酸化チタンスラリーやゾルを利用してもよい。
塗布液中では粒子の凝集による粒子径の変化および沈降を防ぐために、分散安定剤を共存させることができる。これらの分散安定剤は、粒子の調製時から共存させることもできるし、塗布液を調製する際に添加してもよい。
【0023】
分散安定剤としては特にこだわらず各種の薬剤が使用できるが、酸化チタンは中性付近では凝集しやすいので、酸性又はアルカリ性の分散安定剤が好ましく使用される。酸性の分散安定剤としては硝酸、塩酸等の鉱酸、カルボン酸、オキシカルボン酸、ポリカルボン酸などの有機酸などが挙げられる。アルカリ性の分散安定剤としてはカルボン酸、ポリカルボン酸類のアルカリ金属塩やアンモニア、1〜4級のアミン類及びそれらにヒドロキシ基を付加したアルカノールアミン類から選ばれた一種類以上の化合物が好例として挙げられる。特に、有機酸を利用すると、後述する有機溶媒との混和性が良好である上に、pHが極端に低くならずかつ製造時に使用する設備を腐食しにくいので好ましい。有機酸としては酢酸、シュウ酸、グリコール酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸などが好ましく利用でき、これらの中から選ばれた一種類以上の酸で分散安定化させることが、できる。
【0024】
また、塗布液の粘度を上げるために水溶性高分子などの増粘剤等を添加することもできる。増粘剤としては多糖類やポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシドなどが例示できる。塗布液中の酸化チタン量(TiO2 )は0.2〜15重量%である。塗布液中での酸化チタン量がこれより多い場合は、塗布液の粘度が高くなりすぎてハンドリング性が悪くなり、逆に少ない場合は、塗布液の粘度が低下するため、粒子径の大きな酸化チタンは沈降しやすくなる。塗布液の安定性を考慮すると酸化チタン量としては2〜10重量%がより好ましい。
【0025】
一方、本発明で使用するもう一種類の酸化チタン粒子は、平均粒子径200nm以下でかつ比表面積200m2 /g以上の酸化チタン徹粒子(以下、0.4μm〜1.5μmの酸化チタン粒子と区別するため酸化チタン微粒子という)である。これらの酸化チタン微粒子は多孔質な膜中において、粒子同士の接触点を増加させることにより、前述のより大きな粒子径を有する酸化チタン粒子による多孔質構造の形成を妨げることなく、酸化チタン薄膜全体の強度を向上させ、結果としてバインダー量が少なくても実用に耐える高強度な膜形成の役割を果たす。また、これら酸化チタン微粒子自身も触媒効果を示すため、前記酸化チタン粒子の触媒効果を低下させることはほとんどない。
【0026】
これらの酸化チタン微粒子は上述の様にいわゆるバインダー効果を併せ持つ必要があることから、粒子径が小さく、かつ比表面積が大きいことが必須である。粒子径が200nm以上ではバインディング効果が少なくなり、膜強度が低下するのでより好ましくは100nm以下である方がよい。また、比表面積も大きな方が好ましく、通常200m2 /g以上必要であり、特に膜強度を向上させたい場合は250m2 /g以上のものが利用される。これら酸化チタン徹粒子の結晶化度には特にこだわらないが、粉末X線回折で全く回折ピークを示さないようなアモルファス構造では触媒効果への寄与が乏しいため良くない。したがって少なくとも乾燥粉の粉末X線回折においてアナターゼ型酸化チタンの回折ピーク位置にピークが確認できる程度の結晶性があることが好ましい。
【0027】
これら酸化チタン微粒子の製造方法に関しては特に制約されるものではないが、乾式では製造が困難であるので、粉体の酸化チタンを分散剤又は解こう剤の存在下で湿式で微粉砕するか、チタン塩を分解、解こうして得られるゾル状の酸化チタンを利用するのが適当である。これらの酸化チタン微粒子は前記の粒子径の大きな酸化チタン粒子と共に塗布液中に分散させる。基本的に200nm以下の粒子径を有するコロイドレベルの微粒子は沈殿しにくいが、塗布液中での粒子の沈降や擬集を起こさないために独自の分散安定化剤を使用することができるし、もう一方の酸化チタン粒子に用いている分散安定剤を共有することもできる。
【0028】
分散安定剤の種類は前述の酸化チタン粒子の分散に例示したものから選ぶことができる。混合時にゲル化したり、粒子が凝集したりすることを防ぐために、両者の安定化剤は酸性同士又はアルカリ性同士である方が好ましい。肝要なことはそれぞれの粒子が塗布液中で凝集沈殿などの変化を起こすことなく安定に存在することである。塗布液中における酸化チタン微粒子量(TiO2 )は0.05〜10重量%である。膜固形分全量に対する酸化チタン微粒子の割合は3〜20重量%、全酸化チタン量に対する酸化チタン微粒子の割合は3〜25重量%であることが好ましい。酸化チタン微粒子の割合が下限以下ではバインダー量を増加させなければ十分な密着性、膜強度が縛られず、上限以上では膜構造の変化に伴い触媒効果が極端に減少したり、膜がひび割れたりしやすくなる。
【0029】
これらの酸化チタン粒子を強固に密着させるためには酸化チタン微粒子のみでは不十分で、どうしてもバインダー成分が必要となる。本発明におけるバインダー成分として利用できるものはシリカ化合物である。
【0030】
シリカ化合物としては、4、3、2官能のアルコキシシラン、およびこれらアルコキシシラン類の縮合物、加水分解物、シリコーンワニス等が使用できる。3、2官能のアルコキシシランは、一般的にはシランカップリング剤と呼ばれることも多いが、本発明ではシリコン1分子に1つ以上のアルコキシ基が結合している化合物をアルコキシシランと称する。具体的に例示すると4官能アルコキシシランとしてはテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、3官能のアルコキシシランとしてはメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、グリシドプロポキシトリメトキシシラン、グリシロプロピルメチルジエトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、メルカプトプロピルトリメトキシシラン、2官能のアルコキシシランとしてはジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどが挙げられる。縮合物としてはエチルシリケート40、エチルシリケート48、メチルシリケート51等の4官能アルコキシシランの縮合物が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
【0031】
また加水分解物としてはアルコキシシラン類を有機溶媒と水及び触媒を使用して加水分解させたものが使用できる。これらのシリカ化合物の内、特にテトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、エチルシリケート40、エチルシリケート48、メチルシリケート51及びそれらの加水分解生成物であるアルコール性シリカゾルは膜を強固に固定でき、かつ比較的安価であることから特に好適である。
【0032】
アルコール性シリカゾルの製造方法は特に限定されることはなく、塗布液内でアルコキシシランの加水分解反応を行ってもよいし、アルコキシシランを加水分解又は部分加水分解し、既にアルコール性シリカゾルとなったものを塗布液に添加してもよい。
【0033】
これらバインダー液は塗布液に混合して使用されるが、バインダーの混合に際し、バインダー液と水系の酸化チタン分散液を混和、安定化させるために溶媒を使用することができる。溶媒の種類としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの一価低級アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコールなどの多価アルコール類及びそれらのエステルであるセルソルブなどが好溶媒として利用できる。これら溶媒の量は塗布液全体に対して5〜90重量%である。
【0034】
シリカ化合物、すなわちバインダーは、酸化チタン含有塗布液に予め混合して貯蔵しておいてもよいが、バインダー成分が通常の保存方法で劣化する場合は、使用直前に酸化チタン含有塗布液と混合し使用することもできる。バインダーの量は多過ぎると塗布液の安定性を阻害するだけでなく、酸化チタンの表面を覆ってしまい触媒効果を大幅に低下させるので、比表面積50m2 /g以上の酸化チタン粒子を(A)、酸化チタン微粒子を(B)、バインダーのシリカ混合物(SiO2 )を(C)とした場合(C)/((A)+(B)+(C))=5〜30重量%であることが好ましい。特に触媒効果を期待する場合は5〜20重量%であるとさらによい。塗布液中でのバインダー濃度は塗布液の粘度や安定性に影響するのでSiO2 として0.1〜5重量%がよい。塗布液にバインダーを添加してから長時間貯蔵する場合にはさらに低く2.5重量%以下であることがより好ましい。
【0035】
酸化チタン含有塗布液を塗布して酸化チタンの光触媒膜を形成させる方法は、前述の下地層と同様、各種の塗布方法を選択し得る。塗布液の乾燥は通常150℃以下で熱処理される。酸化チタン薄膜の膜厚は厚い方が触媒効果を高められるが、3μmを超えると膜厚の増加と触媒効果の増加が比例しなくなるのでこれ以上の膜厚は一般的に不経済となる。また膜厚が厚いとひび割れの原因にもなるので実用的には0.2〜3μmが触媒効果と経済性を両立できる膜厚である。しかし基材の種類により異なるので、これに限定されるものではない。
【0036】
次に、本発明に係る光触媒被覆化粧金属板の好ましい製造方法について説明する。該製造方法は、(イ)合成樹脂フィルム又はシート(「外側樹脂層」に相当)の表面に下地層を施す工程、(ロ)前記下地層に光触媒膜を形成する工程、(ハ)基材をなす金属板の表面に、上記(イ)(ロ)で得られた合成樹脂フィルム又はシートを積層する工程、を備える。
【0037】
(イ)の工程:この工程では、好ましくは、先ずポリエチレンテレフタレートその他の合成樹脂フィルム又はシートの裏面に、上記内側樹脂層に接着積層するための接着剤層を形成する。そして、前述したような方法で、合成樹脂フィルム又はシートの表面に下地層を施す。
(ロ)の工程:(イ)で得られた下地層に、前述したような方法で、光触媒膜を形成する。
(ハ)の工程:基材をなす金属板の表面に、上記(イ)(ロ)で得られた合成樹脂フィルム又はシートを積層する。この工程では、上記(イ)(ロ)で得られた合成樹脂フィルム又はシートを金属板の表面に直接積層してもよいし、あるいはこれに代えて、(ハ′)基材をなす金属板の表面に内側樹脂層を形成し、該内側樹脂層に、上記(イ)(ロ)で得られた合成樹脂フィルム又はシートを積層するようにしてもよい。
【0038】
(ハ′)の工程とする場合、▲1▼前述した鋼鈑その他の金属板の表面に、塩化ビニル樹脂その他の合成樹脂を用いて内側樹脂層を形成する。通常、合成樹脂フィルム又はシートをアクリル系その他適宜の接着剤を用いてあるいは熱接着により積層するが、ゾルコートにより施してもよい。▲2▼上記内側樹脂層に、上記(イ)(ロ)の工程で得られた合成樹脂フィルム又はシートの接着剤層を形成した面をロール圧着等により積層し、光触媒被覆化粧金属板を得る。なお、▲1▼と▲2▼は順次行ってもよいが、同時に行うこともできる。
【0039】
図2にその一例を示せば、金属板1と、内側樹脂層を形成するための合成樹脂フィルム又はシート2と、上記(イ)(ロ)の工程で得られた合成樹脂フィルム又はシート8とをそれぞれ圧着ロール11,11に供給し、同時にこれらを積層一体化し、加熱乾燥する。このように同時に行うことにより、効率的に製造することができる。▲1▼と▲2▼を同時に行う場合、圧着ロール温度は160〜200℃程度が好ましい。加熱乾燥は温度80〜100℃で行うのが好ましい。さらには、乾燥熱風風速10〜30m/秒、乾燥時間20〜180秒の条件で行うのがよい。
【0040】
【実施例】
以下に本発明の実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、特に断らない限り%は全て重量%を示す。
【0041】
<実施例1>
(イ)合成樹脂フィルム又はシート(「外側樹脂層」に相当)の表面に下地層を施す工程
三菱化学ポリエステルフィルム(株)製PETフィルムE158C(25μm厚)の裏面に、先ずメチルエチルケトン(トルエン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、イソブタノール等の有機溶剤でもよい)によって希釈したポリエステル系とイソシアネート系樹脂が重量比で1:1の混合下地層をコートし(約2μm厚)、さらにその上にメチルエチルケトン(トルエン、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、イソブタノール等の有機溶剤でもよい)によって希釈した塩化ビニル樹脂系接着剤をグラビアロールコーターでコートし(約2μm厚)、接着剤層を形成した。そして、該PETフィルムの表面には、多木化学(株)製シリコン含有アクリル樹脂塗料「プライマーA」の下地層をグラビアロールコーターで形成した。ロールスピードは70m/分、塗布量は5g/m2 、乾燥温度は100℃とした。
【0042】
(ロ)前記下地層に光触媒膜を形成する工程
次いで、下地層の上に、下記の要領で作製された酸化チタン含有塗布液をグラビアロールコーターでコートし、乾燥した。ロールスピードは70m/分、塗布量は5g/m2 、乾燥温度は100℃とした。これにより、光触媒膜を形成した合成樹脂フィルム(外側樹脂層に相当)を得た。
【0043】
〔酸化チタン含有塗布液〕:日本アエロジル(株)製酸化チタンP−25(比表面積50m2 /g)に分散剤としてクエン酸を加え(酸化チタンに対し0.1モル)、混式粉砕して得た平均粒子径0.8μm(比表面積68m2 /g)のスラリー(A)と多木化学(株)製酸化チタンゾルM−6(比表面積280m2 /g、平均粒子径10nm)(B)、関東化学(株)製テトラエトキシシラン(C)をそれぞれ酸化物換算(TiO2 、SiO2 )で(B)/((A)+(B))×100=10%、(C)/((A)+(B)+(C))=20%の比となるように混合し、水及びエタノールで希釈し、酸化物換算(TiO2 、SiO2 )の総固形分濃度8%、エタノール50%の酸化チタン含有塗布液を得た。
【0044】
(ハ′)基材をなす金属板の表面に内側樹脂層を形成し、該内側樹脂層に、上記(イ)(ロ)で得られた合成樹脂フィルム又はシートを積層する工程
亜鉛メッキ鋼鈑と、内側樹脂層を形成するための合成樹脂フィルム又はシートとしての塩化ビニル樹脂シート(120μm厚)と、上記(イ)(ロ)の工程で得られた合成樹脂フィルム又はシートとを、図2に示して説明したように、それぞれ圧着ロール11,11に供給し、同時にこれらを積層一体化し、加熱乾燥した。ロール温度は200℃として加熱積層した。これにより、本発明に係る光触媒被覆化粧金属板を得た。得られた光触媒被覆化粧金属板を75mm×52mmの大きさに切り取り、サンプル片とし、後述する触媒活性試験に供した。また、上記の酸化チタン含有塗布液を75mm×52mmのスライドガラスに塗布し、100℃で10分間乾燥させたものをサンプル片とし、後述する膜強度試験に供した。このときのサンプル片に塗布された塗布液の乾燥固形分はサンプル片あたり0.003gとした。
【0045】
<実施例2>
光触媒膜が下記の酸化チタン含有塗布液を塗布して乾燥することにより形成されたものである点を除き、実施例1と同様にして、光触媒被覆化粧金属板を得た。また、実施例1と同様にして、触媒活性試験及び膜強度試験に供するサンプル片を得た。
【0046】
〔酸化チタン含有塗布液〕:多木化学(株)製酸化チタンA−100(比表面積295m2 /g)に分散剤としてしゅう酸を加え(酸化チタンに対し0.2モル)、混式粉砕して得た平均粒子径0.6μm(比表面積300m2 /g)のスラリー(A)と同法により得た平均粒子径150nm比表面積325m2 /gのゾル(B)、信越化学工業(株)製テトラメトキシシラン(C)をそれぞれ酸化物換算で(B)/((A)+(B))×100=6%、(C)/((A)+(B)+(C))=20%の比となるように混合し、水及びイソプロピルアルコールで希釈し、酸化物換算の総固形分濃度10%、イソプロピルアルコール35%の塗布液を得た。
【0047】
<実施例3>
光触媒膜が下記の酸化チタン含有塗布液を塗布して乾燥することにより形成されたものである点を除き、実施例1と同様にして、光触媒被覆化粧金属板を得た。また、実施例1と同様にして、触媒活性試験及び膜強度試験に供するサンプル片を得た。
【0048】
〔酸化チタン含有塗布液〕:多木化学(株)製酸化チタンゾルA−6を105℃で乾燥させた後、これに分散剤としてリンゴ酸を加え(酸化チタンに対し0.1モル)、混式粉砕して得たスラリー(平均粒子径0.65μm、比表面積140m2 /g)(A)と実施例2で用いたゾル(B)、多摩化学(株)製シリケート40(C)をそれぞれ酸化物換算で(B)/((A)+(B))×100=18%、(C)/((A)+(B)+(C))=15%の比となるように混合し、水及びエタノールで希釈し、酸化物換算の総固形分濃度5%、エタノール40%の塗布液を得た。
【0049】
<比較例1>
実施例1の多木化学(株)製酸化チタンゾルM−6(B)の固形分(TiO2 )全量を、日本アエロジル(株)製酸化チタンP−25の混式粉砕スラリー(A)の固形分(TiO2 )に置き換え、酸化チタン成分を一種類にした点を除き、実施例1と同様にして、光触媒被覆化粧金属板を得た。また、実施例1と同様にして、触媒活性試験及び膜強度試験に供するサンプル片を得た。
【0050】
<比較例2>
実施例1の多木化学(株)製酸化チタンゾルM−6(B)の固形分(TiO2 )全量を、日本アエロジル(株)製酸化チタンP−25の湿式粉砕スラリー(A)の固形分(TiO2 )に置き換え、さらにテトラエトキシシラン(C)(SiO2 )量を(C)/((A)+(C))=35%となるように混合した点を除き、実施例1と同様にして、光触媒被覆化粧金属板を得た。また、実施例1と同様にして、触媒活性試験及び膜強度試験に供するサンプル片を得た。
【0051】
<比較例3>
実施例1のテトラエトキシシラン(C)量(SiO2 )を(C)/((A)+(B)+(C))=50%となるように混合した点を除き、実施例1と同様にして、光触媒被覆化粧金属板を得た。また、実施例1と同様にして、触媒活性試験及び膜強度試験に供するサンプル片を得た。
【0052】
<比較例4>
実施例1の多木化学(株)製酸化チタンゾルM−6(B)の固形分(TiO2 )を増加させ(B)/((A)+(B))×100=30%とした点を除き、実施例1と同様にして、光触媒被覆化粧金属板を得た。また、実施例1と同様にして、触媒活性試験及び膜強度試験に供するサンプル片を得た。
【0053】
(触媒活性試験)
上記実施例、比較例で作成した光触媒被覆化粧金属板のサンプル片1枚を、容積1.9Lのパイレックスガラス製セパラブルフラスコに設置し、アセトアルデヒドガスをボンベから導入して容器内を100ppmとし、密閉した。この後フラスコ外部より、市販のFLブラックライトを、試料表面の紫外線強度が1mW/cm2 となるようにして120分間照射し、残存するアセトアルデヒド濃度を検知管で測定した。触媒効果は初期アルデヒド濃度に対する分解消失したアセトアルデヒド濃度の百分率で表した。その結果を表1に示す。
【0054】
(膜強度試験)
上記実施例、比較例で作成したガラスのサンプル片に1kg/cm2 の加重をかけた市販のプラスチック消しゴムによる反復スクラッチにより評価し、200回のスクラッチで膜が消失していないものをAA、100〜200回のスクラッチで膜が消失したものをA、50〜100回で膜が消失したものをB、50回未満で膜が消失したものをCとした。その結果を表1に示す。
【0055】
Figure 0003844974
【0056】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は上記説明したものに限定されず、本発明の要旨の範囲で適宜変更、付加等して実施し得るものである。
【0057】
【発明の効果】
本発明に係る光触媒被覆化粧金属板は、基材をなす金属板の表面に合成樹脂層を介して光触媒膜が形成され、かつ光触媒膜が所定の二種類の酸化チタンが所定の割合で混在して構成され、高い触媒活性と実用的な膜強度を有する。また、本発明に係る光媒被覆化粧金属板の製造方法によれば、そのような光媒被覆化粧金属板を効率的に製造することができ、既存の化粧金属板の生産設備をそのまま有効に活用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光媒被覆化粧金属板の一実施の形態を模式的に示す断面図である。
【図2】光触媒被覆化粧金属板の製造方法を例示する説明図である。
【符号の説明】
1 金属板
2 内側樹脂層
3a,3b 接着剤層
4 外側樹脂層
5 下地層
6 光触媒膜

Claims (7)

  1. 基材をなす金属板の表面に合成樹脂層を介して光触媒膜を形成してなり、
    前記光触媒膜は、平均粒子径0.4〜1.5μm、比表面積50m2 /g以上の酸化チタン粒子(A)0.2〜15重量%と、
    平均粒子径200nm以下、比表面積200m2 /g以上の酸化チタン粒子(B)0.05〜10重量%と、
    シリカ化合物(SiO2 として)(C)0.1〜5重量%を含有し、
    かつ(B)/((A)+(B))×100=3〜25重量%、(C)/((A)+(B)+(C))=5〜30重量%である酸化チタン含有塗布液を塗布して乾燥することにより形成された、光触媒被覆化粧金属板。
  2. 前記シリカ化合物は、アルコキシシラン又はその縮合物、加水分解物である請求項1に記載の光触媒被覆化粧金属板。
  3. 前記合成樹脂層と光触媒膜との間に下地層を有する請求項1又は2に記載の光触媒被覆化粧金属板。
  4. 前記下地層は、アクリル樹脂、アクリル変性シリコン樹脂化合物又はシリコン変性アクリル樹脂化合物を主要成分とする請求項3に記載の光触媒被覆化粧金属板。
  5. 前記合成樹脂層は、少なくとも、基材をなす金属板に積層される内側樹脂層と、外側樹脂層とを有する、請求項1〜4のいずれかに記載の光触媒被覆化粧金属板。
  6. (イ)合成樹脂フィルム又はシートの表面に下地層を施す工程、
    (ロ)前記下地層に光触媒膜を形成する工程、
    (ハ)基材をなす金属板の表面に、上記(イ)(ロ)で得られた合成樹脂フィルム又はシートを積層する工程、
    を備えた光触媒被覆化粧金属板の製造方法であって、
    前記光触媒膜は、平均粒子径0.4〜1.5μm、比表面積50m 2 /g以上の酸化チタン粒子(A)0.2〜15重量%と、
    平均粒子径200nm以下、比表面積200m 2 /g以上の酸化チタン粒子(B)0.05〜10重量%と、
    シリカ化合物(SiO 2 として)(C)0.1〜5重量%を含有し、
    かつ(B)/((A)+(B))×100=3〜25重量%、(C)/((A)+(B)+(C))=5〜30重量%である酸化チタン含有塗布液を塗布して乾燥することにより形成される、光触媒被覆化粧金属板の製造方法。
  7. 前記(ハ)の工程に代えて、
    (ハ′)基材をなす金属板の表面に内側樹脂層を形成し、該内側樹脂層に、上記(イ)(ロ)で得られた合成樹脂フィルム又はシートを積層する工程、
    を備えた請求項6に記載の光触媒被覆化粧金属板の製造方法。
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