JP3842626B2 - インナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレール - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は2段引き出し又は3段引き出し構造のスライドレールであって、インナーレールの抜け外れを防ぐとともにその解除が容易に行なえ、しかも、インナーレールを最大限引き出したときに、その抜け外れを防ぐ係止部が突起に衝突する力を分散させることにより、衝突音を抑え、衝突による双方の破損などを防ぎ、しかも抜け外れ防止の解除が容易に行なえるインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールに関する。
【0002】
【従来の技術】
インナーレールの抜け外れ防止機構を有するスライドレールは、従来より各種のものが公知である。
その多くのものは、弾性力を保有する係止部材がインナーレールに回動自在又は起伏自在に装着され、インナーレールの引き出し時には、係止部材に形成されている係止部がアウターレールに設けた被係止部に衝突して係止することにより、インナーレールの抜け外れが防がれ、インナーレールをアウターレールから抜き外すときには、係止部材を指先で操作して、係止部材の係止部を被係止部から離脱させた状態にして、インナーレールを更に手前方向に引き出すことができる構造を有し、これら係止部材と被係止部材は、金属製のもので形成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術によるインナーレールの抜け外れ防止機構は、係止部材の1点と被係止部材の1点とが衝突して係止する係止構造を有し、係止部材と被係止部材が鉄又はステンレス等の金属で形成されているため、このスライドレールを、例えばスチールキャビネットの引き出し部の支持に用いると、引き出し部を手前方向に大きく開けたときに、係止部材が被係止部材に衝突したときの衝突音が大きく、これが利用者にとって耳障りであった。
しかも、係止部材と被係止部材とが衝突を繰り返すと、長期間の使用により、双方又は一方に、摩耗が生じたり、クラックが発生したり、変形することがあり、また、係止部材の支持部が錆びたり或いはその周辺に埃が詰まるなどして、係止部材が解除されたままになることがあり、これらを見過ごして引き出し部を手前方向に大きく引き出すと、係止部が被係止部を超えて、インナーレールがアウターレールから脱落し、引き出し部が落下する危険があった。
【0004】
このため、当業者である本発明者は、今回、これら課題を解消する新技術の開発に着手した。そして、その後における鋭意・検討の結果、ついに本発明を完成し、試作品を作り上げるまでに至った。
【0005】
このような経緯を経て完成するに至った本発明は、インナーレールが支持される限度幅いっぱいの手前の位置で更なる引き出し防止させることにより、このスライドレールを例えばスチール製収納家具の引き出し部に取り付けたときに、引き出し部の引き過ぎによるレールの脱落、引き出し部の床への落下など、危険な事態になるのを未然に防ぎ、その係止のときの衝突により生じる力を分散させて、係止部の破損するのを防ぎ、クラックなどが生じるのを防ぎ、スチレール製収納家具の引き出し部を大きく引き出したときに生じる衝突音を極力抑える、インナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために提案される請求項1に記載のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールは、
断面形状が略C形状を有するアウターレールと、このアウターレール内の上部及び下部にボールベアリングを配置させるボールリテーナと、上下のボールベアリングに支持されて該アウターレールの内部に滑動自在に装着されるインナーレールとが組み付けられて、アウターレール内からインナーレールを手前方向に引き出すことが自在なスライドレールにおいて、
前記インナーレールの引き出し方向と反対側となる後端寄りの内側面個所に、上端及び下端の直前個所の2個所に段部が形成された略菱枠形状又は略楕円枠形状を有する枠部を有し、該枠部の後端に前記インナーレールの内側面に装着される装着部を有し、該枠部の前部に手前方向に移動自在な状態で前記内側面に支持される支持部を有してなる係止部材が、該係止部材の手前側の位置から手前方向に引く操作ができるように備えられており、
係止部材が手前方向に引かれていない状態でインナーレールを手前方向に引き出すと、前記段部がアウターレールの前部の内側面に設けられている2個所の突起に同時に衝突することによりインナーレールの抜け外れが防止され、
係止部材を指先で手前方向に引くと、該係止部材の前記形状がその素材が保有する弾性力に抗する変形に伴って前記段部が互いに近接する方向に後退することにより、前記突起に対する係止が解除されて、インナーレールの抜き外しが自在となり、
係止部材を手前方向に引いていた指先が離れると、変形していた係止部材の前記形状が、前記弾性力により元の形状に復帰するように構成されてなることを特徴とする。
【0007】
本発明のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールは、インナーレールをアウターレールで支持される許容限度幅いっぱいに引き出したときに、インナーレール側に備え付けられている係止部材の段部が、アウターレール側に設けられている突起に衝突することにより係止して、インナーレールの更なる引き出しによる抜け外れを防止するものである。
【0008】
前記係止部材は、弾力性と耐衝撃性に優れる樹脂で形成されている。具体的には、例えば、ポリアミド樹脂(ナイロン6)を用いると、係止部材の略菱枠形状又は略楕円枠形状の枠部を横方向に引き伸ばす力が加わったときに、枠部に適度の弾性を伴った変形が生じ、この力を失うと、元の枠形状に復帰する。このように、係止部材をポリアミド樹脂で形成すると、弾性力に富み、外圧による形状の変化の繰り返しにも耐え、長期間使用しても劣化し難い。しかも、係止部材が突起に衝突したときの衝突音が小さくなる。
【0009】
係止部材中央の枠部は、略菱枠形状又は略楕円枠形状を有する。このような形状にしたのは、(i)枠部の上端と下端に段部を形成する必要があり、(ii)枠部に横方向の引っ張り力が加わったときに、上下の段部を近接する方向に移動させる必要があり、(iii)上下の段部の背面側を傾斜させて、インナーレールをアウターレール内に挿入する初期段階で、枠部の斜面がアウターレール側に設けられている突起に押されて、枠部の形状が弾性変形して、枠部が突起を乗り越えるようにする、つまり、インナーレールをアウターレールに挿入する操作だけで、係止部材が突起を乗り越えて、スライドレールとして組み付けられた状態になることが要求され、(iv)形状安定性に優れ、とくに、横方向に加わる力に抗する弾性復帰力に富むことが要求され、(v)インナーレールの内側に沿って納め易い平坦な形状に樹脂成形できる、などの理由による。
【0010】
略菱枠形状及び略楕円枠形状は、インナーレール内に納め易く、段部に加わる衝突圧を安定した姿勢でしっかりと受け止めることができるように、上下方向よりも横方向(前後方向)に長い形状のものが適用される。これら形状は、左右(前後)対称形状のものを限定するものではないが、上下の段部の位置を対称位置に決め、上下の段部が近接する方向の移動を揃えるため、少なくとも上下対称形状である。
【0011】
上下の段部は、上記形状を有する段部の上端と下端の手前側に位置する傾斜部を縦方向に位置をずらした形状に成形することにより得られる。
本発明者による試作品によれば、枠部を指先で軽く5〜10mm程度引くと、上下の段部が前記突起に衝突して、係止した状態から解除される位置に後退することが判った。つまり、係止の解除操作が容易である。
【0012】
前記装着部は、前記枠部インナーレールにしっかりと固定できるものであれば足り、その好適な形状として、ピン又はネジの挿入孔を有する、前記枠部と一体形成された座形状のものが挙げられる。
前記支持部は、前記枠部をインナーレールに前後方向に移動自在に支持されるものであれば足り、その好適な形状として、インナーレールに固定するねじで手前方向に移動自在に支持させる、枠部内の開口部と連続する略C形状、又は略横U形状を有する座形状のものが挙げられる。
【0013】
係止部材を横(前後)方向に指先で操作するものとしては、前記支持部の端部を更に手前方向に延出し、その先端に指先を掛ける突起又は凹部或いは開口などの操作部を有してなる、係止部材と一体形成されたもの、又は操作部を係止部材に取り付けたものなどが挙げられる。この操作部は、インナーレールをアウターレールに支持される許容限度に最大限引き出した状態において、アウターレールから露見して、指先で操作できる個所に位置させる。
【0014】
アウターレール側に設けられている突起は、平行な2つの立設板面形状を有し、前記上下の段部が衝突する間隔を有してなる、アウターレールを切り起こした形状のもの、又はアウターレールに装着して固定するものなどが挙げられるが、前述した衝突音を小さくするために、樹脂成形できる後者のものが望ましい。
本発明の要部である抜け外れ防止機能は、インナーレールの抜け外れ防止機能を設けていない既製のスライドレールに取り付けることができる。このため、本発明のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールは安価にて製造できる。
【0015】
本発明の請求項2に記載のインナーレールの抜け外れ防止機能を有する止め機構を有するスライドレールは、上述した請求項1に記載の構成において、係止部材と該係止部材を前方に操作する操作部材とが、双方の一部が重なり合った状態で組み合わされて、該操作部に形成されている横ハ形状又は略横V形状を有する斜面と前記係止部材の前記枠部に形成されている2斜面とが対向して近接又は接面した状態で前記係止部材の後端がインナーレールに装着され、前記操作部材と前記係止部材の前記支持部とが手前方向に連動自在にインナーレールに支持されており、
操作部材を指先で手前方向に引くと、操作部材側の斜面により係止部材側の2斜面が押圧されて、係止部材の2斜面が操作部材の斜面上を近接する方向に滑りながら移動することにより、係止部材の枠部が変形して段部が接近する方向に後退し、
操作部材から指先を離すと、枠部が元の形状に弾性復帰して段部が元の位置に戻り、この復帰に連れ動きして操作部材が元の位置に戻るように構成されてなる。
【0016】
請求項2では、インナーレール側に係止部材と操作部材とを組み付けて備えたものを特定した。このようにすると、操作部材の斜面を手前方向に移動させると、係止部材の上下の2斜面が押されて互いに近接する方向に移動して枠部が弾性を伴って変形し、上下の段部が近接する解除方向に移動する。
【0017】
係止部材の斜面は、枠部の後部側を形成している上下の2傾斜部の斜辺をそのまま利用したものであっても構わないが、枠部の弾性を伴った変形を効果的に促し、操作部材を小さくでき、操作部材の手前方向の引き操作量に対して枠部の弾性変形を大にすることができ、操作部材を容易に元の位置に復帰させることができるように、枠部の手前側半分を形成している傾斜部の側壁に形成したものが望ましい。なお、この斜面は平坦なものだけに限定されず、例えば、曲面形状のものでも構わない。
【0018】
操作部材の斜面は、係止部材の斜面と対向し、しかも係止部材の斜面よりも長く形成され、この斜面に沿って傾斜部の斜面が若干滑って移動できるように、手前方向に広がりをもつ、横ハ形状又は略横V形状を有する。
【0019】
係止部材と操作部材とが重なり合った部分は、組み付け後の形状を薄形に構成するために、操作部材の後部を肉薄に形成し、係止部材の重なり合う部分を凹部に形成することが望ましい。
更には、係止部材の前記斜面がこの凹部の手前側の端面に形成され、操作部材の斜面が該操作部材の板面に形成された大きな開口内後部の上下縁に形成されていると、この斜面に操作部材の斜面から押圧が加わっても、係止部材と押圧部材が離れたりしない。
【0020】
請求項3に記載のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールは、請求項1又は2に記載の構成において、前記2個所の突起が、インナーレールをガイドするためにアウターレールの引き出し方向端部の内側面に備え付けられたガイド部材に設けられてなる。
【0021】
ここにいう突起は、前記係止部材の段部が衝突するストッパーである。このように突起をガイド部材と一体化させると、安価にて製造でき、しかもアウターレールへの取り付けも一度で済ますことができる。とくに、突起をガイド溝の一部として形成すると、成形が容易で、シンプルで使い易いガイド部材になる。
【0022】
本発明の請求項4に記載のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールは、上述した請求項1ないし3のいずれか1項に記載の構成において、前記アウターレールが3段引きスライドレールの中間レールになるように構成されてなる。
【0023】
請求項1ないし3に記載のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールは、2段引き構造のものを想定した記載になっているが、本請求項4では、3段引き構造のスライドレールにも適用できることを明記した。
上述した抜け外れ防止機能を3段引きのスライドレールに適用すると、インナーレールをその長さいっぱいまで引き出すことができ、しかもその位置において引き出しが制止されて、インナーレールの抜け外れが防止される。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の目的及び構成は以上の通りであり、続いて、本発明に係るインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールの具体的な実施の形態を、添付図面に示した実施例に沿って詳述する。なお、以下の実施例においては3段引き構造のスライドレールについて説明する。
図1は本発明の1実施例によるインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールを分解して示した実施例である。
図1に示す、本発明の1実施例によるインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレール(以下、本実施例のスライドレールと略称する。) Aは、同一形状のものを左右各1つづつ揃えて1セットとして用いられる。なお、図1以下の各図は、このうち、右側のものを示し、以下、その各部材を順に説明する。
【0025】
図1に示す本実施例のスライドレールAは、3段引き出しのスライドレールであり、市販のスライドレールであるスライドレール本体1に、抜け外れ防止機能を備えたものである。
このスライドレール本体1は次のような構造を有する。
断面形状が略C形状を有する固定用のアウターレール2の内側に、上縁及び下縁を対向方向に屈曲させた引き出し用のインナーレール4が、両レール2,4の屈曲部2a,4a間に、ボールリテーナ3により保持された多数のボールベアリング3a・・を介して、滑動自在に保持されている。
アウターレール2の後端には、インナーレール4が後方に抜き外れ出ないようにするためのストッパー2bが設けられており、インナーレール4の背面側(図1においては手前側に相当する)に、上縁及び下縁を対向する手前方向に屈曲させた断面形状が略C形状を有する可動用のアウターレール5が互いに背を向き合わせた状態で装着されている。
アウターレール5の内側には、上縁及び下縁を対向方向に屈曲させた引き出し用のインナーレール7が、両レール5,7の屈曲部5a,7a間に、ボールリテーナ6により保持された多数のボールベアリング6a・・を介して、滑動自在に保持されている。アウターレール5の後端にも、インナーレール7が後方に抜き出ないようにするためのストッパー5bが形成されている。
そして、アウターレール2,5の手前側端部の内側面に、インナーレール4,7をガイドするガイド部材12,8が備え付けられている。
【0026】
次に、本発明の要部であるインナーレールの抜け外れ防止機能を具現化させた1実施例について説明する。
インナーレールの抜け外れ防止機能は、係止部材9と、係止部材9の操作部である操作部材10と、ストッパー突起8b,8bが形成されたガイド部材8とによって構成されており、いずれもポリアミド樹脂(ナイロン6)を素材とする成形品である。
【0027】
係止部材9は、図1を参照しつつ図2の各図に示すように、4つの傾斜部9b,9b,9c,9cを有する略菱枠形状の枠部9xを有し、その後端にネジ挿通孔9hを有する装着部9aが形成され、前端にネジで前後移動自在に支持される切欠孔9eを設けた支持部9gが形成され、枠部9xの上端と下端の直前部分を縦方向の途中部分まで切り欠かれて形成された段部9d,9dを有し、段部9d,9dの後方部分の片面に凹部9k,9kが形成され、この凹部9k,9kの後端部分が手前側に向かうに従って広がる斜面9h,9hで形成されてなり、横方向に引っ張ると、枠部9xの形状が弾性変形して、段部9d,9dが近接する方向に移動するものである。
【0028】
操作部材10は、図1を参照しつつ図3の各図に示すように、矩形状を有する板面10a の前端に指先を引っ掛けて手前に引くための突起10cが形成され、板面10aの略中央から後方途中個所に向けた個所に長手方向に向けた大きな開口10bが形成され、開口10bの上下縁に低段縁10d,10dが形成され、開口10bの後部近傍個所において対向する上下縁が、後方に向かうに従って接近する斜面10e,10eで形成され、後端部10fが低段面にて形成されたものである。
【0029】
ガイド部材8は、図1を参照しつつ図4の各図に示すように、板面8aの上端に沿った部分と下端に沿った部分に表面側に向けた丸状部8a,8aが形成され、この丸状部8b,8bに沿った側壁8aの表面に板状の突起8c,8cが平行に起立しており、板面8aにネジ挿通孔8eを有し、各突起8c,8cと丸状部8b,8bとの間にインナーレール7の上下の屈曲部7a,7aを挿通させるガイド溝8d,8dが形成されたものである。なお、図1に示すガイド部材12は、このガイド部材8と同じものを用いてもよい。
【0030】
次に、図1を参照しつ図5の(a)図及び(b)図により、係止部材9と操作部材10をインナーレール7に組み付ける手順を説明する。
先ず、係止部材9の背面側に形成されている凹部9k,9k内に操作部材10の枠部9xの手前側を形成している傾斜部9c,9cの後部分を嵌め入れて、操作部材10の低段面10fに枠部9xの一部を載せ、係止部材9前端の支持部9gを操作部材10の開口10bの低段縁10d,10dに載せるように開口10b内に入れて組み合わせる。
続いて、操作部材10の突起10cを手前に向け、操作部材10を係止部材9とインナーレール7で挟む向きにして、装着部9aとインナーレール7とをネジ20とナット22を用いて装着する。
最後に、支持部9gを、ネジ21とナット23を用いて、操作部材10と係止部材9が手前方向に移動自在になるように、インナーレール7に支持させる。
【0031】
このようにして係止部材9と操作部材10をインナーレール7に装着した状態において、図6の(a)図及び(b)図に示すように、操作部材10の突起10aを指先で矢Pに示す手前方向に軽く引くと、係止部材9の斜面9n,9nが操作部材10の斜面10e,10eで押されて手前方向に引かれて枠部9xが変形し、段部9d,9dが接近する方向に後退する。そして、操作部材10を手前方向に引いていた指先を離すと、枠部9xは、素材が有する弾性力により元の形状に復帰する。
このとき、操作部材10の斜面10d,10dが係止部材9の斜面9h,9hで押されて、操作部材10は元の位置に移動する。
【0032】
ガイド部材8は、図1を参照しつつ図7の各図に示すように、平坦になっている板面8aを背にして、アウターレール5の前端口から内側面の前端に挿通されてネジとナットを用いて装着される。
【0033】
本実施例のスライドレールAは3段引き出し構造のものであるため、この装着に際し、図1を参照しつつ図7の(b)図に示すように、アウターレール5の背面にもう1つのインナーレール4を装着し、インナーレール4に対応するアウターレール2にボールリテーナ3を保持させて、インナーレール4に組み付ける。
【0034】
このようにして、アウターレール5にガイド部材8を装着し、インナーレール7に係止部材9と固定部材10を装着した後、図8の(a)図及び(b)図に示すように、インナーレール7をアウターレール5内に挿入する。
その手順は、アウターレール5の前端口からガイド部材8のガイド溝8d,8d内にインナーレール7の屈曲部7a,7aを挿通させ、さらに、アウターレール5に支持されているボールリテーナ6の上下のボールベアリング6a,6aに支持されるように、矢K方向に挿入して行なう。
なお、図8以下の各図においては、説明を解り易くするために、固定側のアウターレール2とこれに対応するインナーレール4を取り外した図を用いた。
【0035】
このとき、図8に示すように、ガイド部材8の突起8c,8cに係止部材9の傾斜部9b,9bが接当するが、矢K方向に強くインナーレール7を押し込めば、図9に示すように、傾斜部9b,9bは、突起8c,8cに押されて互いに接近する方向に後退して、突起8c,8cを乗り越える。このようにすると、図10の各図に示すように、インナーレール7とアウターレール5とがセットされた状態になる。
【0036】
図10の(a)図は、インナーレール7を手前方向いっぱいまで引き出された状態を示しており、この状態からインナーレール7をアウターレール5内に押し込むと、図10の(b)図に示す状態になる。
【0037】
ところで、図10の(b)図から(a)図に示すように、インナーレール7を手前方向いっぱいまで引き出したときには、図11に示すように、係止部材9の段部9d,9dが突起8c,8cに衝突して、それ以上インナーレール7を引き出すことができなくなっている。
【0038】
これに対して、意識してインナーレール7を抜き外したい場合には、操作部材10を指先で操作して手前方向に僅かながら手前方向に引いたまま、インナーレール7を手前方向に引くと、図12に示すように、段部9d,9dが接近する方向に後退して突起8c,8cを乗り越えることができる。つまり、係止状態が解除される。このようにすると、インナーレール7をアウターレール5から抜き外すことができる。
【0039】
本実施例のスライドレールAは、例えば、図12に示すように、スチール製収納家具Sの引き出し部Uの左右にインナーレール7,7を装着し、その対向内壁に固定側のアウターレール2,2を装着して、引き出し部Uを最大限、引き出すことができるように支持するものとして用いる。
【0040】
【発明の効果】
以上、説明した本発明に係るインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールによれば、アウターレールからインナーレールを引き出すときに、インナーレールが支持される限度幅いっぱいの手前の位置で引き出しの動きが制止されるので、このスライドレールをスチール製収納家具の引き出しに取り付けて支持させた場合に、引き出しを引き出し過ぎて、インナーレールがアウターレールから外れて、引き出しを床に落下させるなど、危険な事態になるのを未然に防ぐことができる。
【0041】
また、その制止を、左右それぞれ2つの段部と突起とを同時に衝突させて係止させることによって行なって、この衝突するときに加わる力が分散できるようにしたため、これらの破損やクラック、変形などが生じる不具合を解消することができる。
【0042】
このため、本発明のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールを、例えば、スチレール製収納家具の引き出し部の支持に用いると、引き出し部を大きく引き出したときに生じる、多くの人が嫌う、係止による衝突音を極力抑えることができる。
【0043】
これら効果を有する本発明のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールは、既製のスライドレールに抜け外れ防止機能を取り付けるだけで良く、しかも、抜け外れ防止機能が簡単な形状の樹脂成形の組み合わせで構成されているので、安価にて製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例における3段引き構造によるスライドレールの組み付け前の状態を示した斜視図である。
【図2】(a)図は、係止部材の正面図である。
(b)図は、同じく底面図である。
(c)図は、同じく縦断面図である
(d)図は、(b)図におけるIーI断面図である。
(e)図は、(b)図におけるII−II断面図である。
(d)図は、(b)図におけるIIIーIII断面図である。
【図3】(a)図は、操作部材の正面図である。
(b)図は、同じく底面図である。
(c)図は、(a)図におけるIVーIV面図である。
(d)図は、(b)図におけるVーV断面図である。
【図4】(a)図は、ガイド部材の正面図である。
(b)図は、同じく側面図である。
(c)図は、同じく底面図である。
(d)図は、(a)図におけるVIーVI面図である。
【図5】(a)図は、インナーレールに操作部材と係止用部材を装着した状態を示した正面図である。
(b)図は、(a)図におけるVIIーVII断面図である。
【図6】(a)図は、操作部材の操作による係止用部材の動きを示した図である。
(b)図は、(a)図におけるVIIIーVIII断面図である。
【図7】(a)図は、アウターレールにガイド部材を装着した状態を示した図である。(b)図は、同じく側面図である。
【図8】インナーレールをアウターレールに組み込む途中の状態を示した図である。
【図9】インナーレールをアウターレールに組み込んだ状態を示した図である。
【図10】インナーレールをアウターレールから最大限度まで引き出した状態を示した図である。
【図11】(a)図は、インナーレールをアウターレールから最大限引き出した状態を示した全体図である。
(b)図は、インナーレールをアウターレール内に収納した状態を示した全体図である。
【図12】インナーレールが抜け止め機構によって係止された状態を示した図である。
【図13】本実施例の抜け止め機構を有するインナーレールを備えたスチール製収納家具を示した図である。
【符号の説明】
A (インナーレールの抜け外れ防止機能を有する) スライドレール
1 スライドレール本体
2 アウターレール
3,6 ボールリテーナ
3a,6a ボールベアリング
4 インナーレール
5 アウターレール
8 ガイド部材
8b 突起
9 係止部材
9b,9c、9c,9c 傾斜部
9d 段部
9k 凹部
9h 斜面
10 操作部材
10c 突起
10b 開口
10e 低段縁
10e 斜面
【発明の属する技術分野】
本発明は2段引き出し又は3段引き出し構造のスライドレールであって、インナーレールの抜け外れを防ぐとともにその解除が容易に行なえ、しかも、インナーレールを最大限引き出したときに、その抜け外れを防ぐ係止部が突起に衝突する力を分散させることにより、衝突音を抑え、衝突による双方の破損などを防ぎ、しかも抜け外れ防止の解除が容易に行なえるインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールに関する。
【0002】
【従来の技術】
インナーレールの抜け外れ防止機構を有するスライドレールは、従来より各種のものが公知である。
その多くのものは、弾性力を保有する係止部材がインナーレールに回動自在又は起伏自在に装着され、インナーレールの引き出し時には、係止部材に形成されている係止部がアウターレールに設けた被係止部に衝突して係止することにより、インナーレールの抜け外れが防がれ、インナーレールをアウターレールから抜き外すときには、係止部材を指先で操作して、係止部材の係止部を被係止部から離脱させた状態にして、インナーレールを更に手前方向に引き出すことができる構造を有し、これら係止部材と被係止部材は、金属製のもので形成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術によるインナーレールの抜け外れ防止機構は、係止部材の1点と被係止部材の1点とが衝突して係止する係止構造を有し、係止部材と被係止部材が鉄又はステンレス等の金属で形成されているため、このスライドレールを、例えばスチールキャビネットの引き出し部の支持に用いると、引き出し部を手前方向に大きく開けたときに、係止部材が被係止部材に衝突したときの衝突音が大きく、これが利用者にとって耳障りであった。
しかも、係止部材と被係止部材とが衝突を繰り返すと、長期間の使用により、双方又は一方に、摩耗が生じたり、クラックが発生したり、変形することがあり、また、係止部材の支持部が錆びたり或いはその周辺に埃が詰まるなどして、係止部材が解除されたままになることがあり、これらを見過ごして引き出し部を手前方向に大きく引き出すと、係止部が被係止部を超えて、インナーレールがアウターレールから脱落し、引き出し部が落下する危険があった。
【0004】
このため、当業者である本発明者は、今回、これら課題を解消する新技術の開発に着手した。そして、その後における鋭意・検討の結果、ついに本発明を完成し、試作品を作り上げるまでに至った。
【0005】
このような経緯を経て完成するに至った本発明は、インナーレールが支持される限度幅いっぱいの手前の位置で更なる引き出し防止させることにより、このスライドレールを例えばスチール製収納家具の引き出し部に取り付けたときに、引き出し部の引き過ぎによるレールの脱落、引き出し部の床への落下など、危険な事態になるのを未然に防ぎ、その係止のときの衝突により生じる力を分散させて、係止部の破損するのを防ぎ、クラックなどが生じるのを防ぎ、スチレール製収納家具の引き出し部を大きく引き出したときに生じる衝突音を極力抑える、インナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために提案される請求項1に記載のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールは、
断面形状が略C形状を有するアウターレールと、このアウターレール内の上部及び下部にボールベアリングを配置させるボールリテーナと、上下のボールベアリングに支持されて該アウターレールの内部に滑動自在に装着されるインナーレールとが組み付けられて、アウターレール内からインナーレールを手前方向に引き出すことが自在なスライドレールにおいて、
前記インナーレールの引き出し方向と反対側となる後端寄りの内側面個所に、上端及び下端の直前個所の2個所に段部が形成された略菱枠形状又は略楕円枠形状を有する枠部を有し、該枠部の後端に前記インナーレールの内側面に装着される装着部を有し、該枠部の前部に手前方向に移動自在な状態で前記内側面に支持される支持部を有してなる係止部材が、該係止部材の手前側の位置から手前方向に引く操作ができるように備えられており、
係止部材が手前方向に引かれていない状態でインナーレールを手前方向に引き出すと、前記段部がアウターレールの前部の内側面に設けられている2個所の突起に同時に衝突することによりインナーレールの抜け外れが防止され、
係止部材を指先で手前方向に引くと、該係止部材の前記形状がその素材が保有する弾性力に抗する変形に伴って前記段部が互いに近接する方向に後退することにより、前記突起に対する係止が解除されて、インナーレールの抜き外しが自在となり、
係止部材を手前方向に引いていた指先が離れると、変形していた係止部材の前記形状が、前記弾性力により元の形状に復帰するように構成されてなることを特徴とする。
【0007】
本発明のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールは、インナーレールをアウターレールで支持される許容限度幅いっぱいに引き出したときに、インナーレール側に備え付けられている係止部材の段部が、アウターレール側に設けられている突起に衝突することにより係止して、インナーレールの更なる引き出しによる抜け外れを防止するものである。
【0008】
前記係止部材は、弾力性と耐衝撃性に優れる樹脂で形成されている。具体的には、例えば、ポリアミド樹脂(ナイロン6)を用いると、係止部材の略菱枠形状又は略楕円枠形状の枠部を横方向に引き伸ばす力が加わったときに、枠部に適度の弾性を伴った変形が生じ、この力を失うと、元の枠形状に復帰する。このように、係止部材をポリアミド樹脂で形成すると、弾性力に富み、外圧による形状の変化の繰り返しにも耐え、長期間使用しても劣化し難い。しかも、係止部材が突起に衝突したときの衝突音が小さくなる。
【0009】
係止部材中央の枠部は、略菱枠形状又は略楕円枠形状を有する。このような形状にしたのは、(i)枠部の上端と下端に段部を形成する必要があり、(ii)枠部に横方向の引っ張り力が加わったときに、上下の段部を近接する方向に移動させる必要があり、(iii)上下の段部の背面側を傾斜させて、インナーレールをアウターレール内に挿入する初期段階で、枠部の斜面がアウターレール側に設けられている突起に押されて、枠部の形状が弾性変形して、枠部が突起を乗り越えるようにする、つまり、インナーレールをアウターレールに挿入する操作だけで、係止部材が突起を乗り越えて、スライドレールとして組み付けられた状態になることが要求され、(iv)形状安定性に優れ、とくに、横方向に加わる力に抗する弾性復帰力に富むことが要求され、(v)インナーレールの内側に沿って納め易い平坦な形状に樹脂成形できる、などの理由による。
【0010】
略菱枠形状及び略楕円枠形状は、インナーレール内に納め易く、段部に加わる衝突圧を安定した姿勢でしっかりと受け止めることができるように、上下方向よりも横方向(前後方向)に長い形状のものが適用される。これら形状は、左右(前後)対称形状のものを限定するものではないが、上下の段部の位置を対称位置に決め、上下の段部が近接する方向の移動を揃えるため、少なくとも上下対称形状である。
【0011】
上下の段部は、上記形状を有する段部の上端と下端の手前側に位置する傾斜部を縦方向に位置をずらした形状に成形することにより得られる。
本発明者による試作品によれば、枠部を指先で軽く5〜10mm程度引くと、上下の段部が前記突起に衝突して、係止した状態から解除される位置に後退することが判った。つまり、係止の解除操作が容易である。
【0012】
前記装着部は、前記枠部インナーレールにしっかりと固定できるものであれば足り、その好適な形状として、ピン又はネジの挿入孔を有する、前記枠部と一体形成された座形状のものが挙げられる。
前記支持部は、前記枠部をインナーレールに前後方向に移動自在に支持されるものであれば足り、その好適な形状として、インナーレールに固定するねじで手前方向に移動自在に支持させる、枠部内の開口部と連続する略C形状、又は略横U形状を有する座形状のものが挙げられる。
【0013】
係止部材を横(前後)方向に指先で操作するものとしては、前記支持部の端部を更に手前方向に延出し、その先端に指先を掛ける突起又は凹部或いは開口などの操作部を有してなる、係止部材と一体形成されたもの、又は操作部を係止部材に取り付けたものなどが挙げられる。この操作部は、インナーレールをアウターレールに支持される許容限度に最大限引き出した状態において、アウターレールから露見して、指先で操作できる個所に位置させる。
【0014】
アウターレール側に設けられている突起は、平行な2つの立設板面形状を有し、前記上下の段部が衝突する間隔を有してなる、アウターレールを切り起こした形状のもの、又はアウターレールに装着して固定するものなどが挙げられるが、前述した衝突音を小さくするために、樹脂成形できる後者のものが望ましい。
本発明の要部である抜け外れ防止機能は、インナーレールの抜け外れ防止機能を設けていない既製のスライドレールに取り付けることができる。このため、本発明のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールは安価にて製造できる。
【0015】
本発明の請求項2に記載のインナーレールの抜け外れ防止機能を有する止め機構を有するスライドレールは、上述した請求項1に記載の構成において、係止部材と該係止部材を前方に操作する操作部材とが、双方の一部が重なり合った状態で組み合わされて、該操作部に形成されている横ハ形状又は略横V形状を有する斜面と前記係止部材の前記枠部に形成されている2斜面とが対向して近接又は接面した状態で前記係止部材の後端がインナーレールに装着され、前記操作部材と前記係止部材の前記支持部とが手前方向に連動自在にインナーレールに支持されており、
操作部材を指先で手前方向に引くと、操作部材側の斜面により係止部材側の2斜面が押圧されて、係止部材の2斜面が操作部材の斜面上を近接する方向に滑りながら移動することにより、係止部材の枠部が変形して段部が接近する方向に後退し、
操作部材から指先を離すと、枠部が元の形状に弾性復帰して段部が元の位置に戻り、この復帰に連れ動きして操作部材が元の位置に戻るように構成されてなる。
【0016】
請求項2では、インナーレール側に係止部材と操作部材とを組み付けて備えたものを特定した。このようにすると、操作部材の斜面を手前方向に移動させると、係止部材の上下の2斜面が押されて互いに近接する方向に移動して枠部が弾性を伴って変形し、上下の段部が近接する解除方向に移動する。
【0017】
係止部材の斜面は、枠部の後部側を形成している上下の2傾斜部の斜辺をそのまま利用したものであっても構わないが、枠部の弾性を伴った変形を効果的に促し、操作部材を小さくでき、操作部材の手前方向の引き操作量に対して枠部の弾性変形を大にすることができ、操作部材を容易に元の位置に復帰させることができるように、枠部の手前側半分を形成している傾斜部の側壁に形成したものが望ましい。なお、この斜面は平坦なものだけに限定されず、例えば、曲面形状のものでも構わない。
【0018】
操作部材の斜面は、係止部材の斜面と対向し、しかも係止部材の斜面よりも長く形成され、この斜面に沿って傾斜部の斜面が若干滑って移動できるように、手前方向に広がりをもつ、横ハ形状又は略横V形状を有する。
【0019】
係止部材と操作部材とが重なり合った部分は、組み付け後の形状を薄形に構成するために、操作部材の後部を肉薄に形成し、係止部材の重なり合う部分を凹部に形成することが望ましい。
更には、係止部材の前記斜面がこの凹部の手前側の端面に形成され、操作部材の斜面が該操作部材の板面に形成された大きな開口内後部の上下縁に形成されていると、この斜面に操作部材の斜面から押圧が加わっても、係止部材と押圧部材が離れたりしない。
【0020】
請求項3に記載のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールは、請求項1又は2に記載の構成において、前記2個所の突起が、インナーレールをガイドするためにアウターレールの引き出し方向端部の内側面に備え付けられたガイド部材に設けられてなる。
【0021】
ここにいう突起は、前記係止部材の段部が衝突するストッパーである。このように突起をガイド部材と一体化させると、安価にて製造でき、しかもアウターレールへの取り付けも一度で済ますことができる。とくに、突起をガイド溝の一部として形成すると、成形が容易で、シンプルで使い易いガイド部材になる。
【0022】
本発明の請求項4に記載のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールは、上述した請求項1ないし3のいずれか1項に記載の構成において、前記アウターレールが3段引きスライドレールの中間レールになるように構成されてなる。
【0023】
請求項1ないし3に記載のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールは、2段引き構造のものを想定した記載になっているが、本請求項4では、3段引き構造のスライドレールにも適用できることを明記した。
上述した抜け外れ防止機能を3段引きのスライドレールに適用すると、インナーレールをその長さいっぱいまで引き出すことができ、しかもその位置において引き出しが制止されて、インナーレールの抜け外れが防止される。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の目的及び構成は以上の通りであり、続いて、本発明に係るインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールの具体的な実施の形態を、添付図面に示した実施例に沿って詳述する。なお、以下の実施例においては3段引き構造のスライドレールについて説明する。
図1は本発明の1実施例によるインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールを分解して示した実施例である。
図1に示す、本発明の1実施例によるインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレール(以下、本実施例のスライドレールと略称する。) Aは、同一形状のものを左右各1つづつ揃えて1セットとして用いられる。なお、図1以下の各図は、このうち、右側のものを示し、以下、その各部材を順に説明する。
【0025】
図1に示す本実施例のスライドレールAは、3段引き出しのスライドレールであり、市販のスライドレールであるスライドレール本体1に、抜け外れ防止機能を備えたものである。
このスライドレール本体1は次のような構造を有する。
断面形状が略C形状を有する固定用のアウターレール2の内側に、上縁及び下縁を対向方向に屈曲させた引き出し用のインナーレール4が、両レール2,4の屈曲部2a,4a間に、ボールリテーナ3により保持された多数のボールベアリング3a・・を介して、滑動自在に保持されている。
アウターレール2の後端には、インナーレール4が後方に抜き外れ出ないようにするためのストッパー2bが設けられており、インナーレール4の背面側(図1においては手前側に相当する)に、上縁及び下縁を対向する手前方向に屈曲させた断面形状が略C形状を有する可動用のアウターレール5が互いに背を向き合わせた状態で装着されている。
アウターレール5の内側には、上縁及び下縁を対向方向に屈曲させた引き出し用のインナーレール7が、両レール5,7の屈曲部5a,7a間に、ボールリテーナ6により保持された多数のボールベアリング6a・・を介して、滑動自在に保持されている。アウターレール5の後端にも、インナーレール7が後方に抜き出ないようにするためのストッパー5bが形成されている。
そして、アウターレール2,5の手前側端部の内側面に、インナーレール4,7をガイドするガイド部材12,8が備え付けられている。
【0026】
次に、本発明の要部であるインナーレールの抜け外れ防止機能を具現化させた1実施例について説明する。
インナーレールの抜け外れ防止機能は、係止部材9と、係止部材9の操作部である操作部材10と、ストッパー突起8b,8bが形成されたガイド部材8とによって構成されており、いずれもポリアミド樹脂(ナイロン6)を素材とする成形品である。
【0027】
係止部材9は、図1を参照しつつ図2の各図に示すように、4つの傾斜部9b,9b,9c,9cを有する略菱枠形状の枠部9xを有し、その後端にネジ挿通孔9hを有する装着部9aが形成され、前端にネジで前後移動自在に支持される切欠孔9eを設けた支持部9gが形成され、枠部9xの上端と下端の直前部分を縦方向の途中部分まで切り欠かれて形成された段部9d,9dを有し、段部9d,9dの後方部分の片面に凹部9k,9kが形成され、この凹部9k,9kの後端部分が手前側に向かうに従って広がる斜面9h,9hで形成されてなり、横方向に引っ張ると、枠部9xの形状が弾性変形して、段部9d,9dが近接する方向に移動するものである。
【0028】
操作部材10は、図1を参照しつつ図3の各図に示すように、矩形状を有する板面10a の前端に指先を引っ掛けて手前に引くための突起10cが形成され、板面10aの略中央から後方途中個所に向けた個所に長手方向に向けた大きな開口10bが形成され、開口10bの上下縁に低段縁10d,10dが形成され、開口10bの後部近傍個所において対向する上下縁が、後方に向かうに従って接近する斜面10e,10eで形成され、後端部10fが低段面にて形成されたものである。
【0029】
ガイド部材8は、図1を参照しつつ図4の各図に示すように、板面8aの上端に沿った部分と下端に沿った部分に表面側に向けた丸状部8a,8aが形成され、この丸状部8b,8bに沿った側壁8aの表面に板状の突起8c,8cが平行に起立しており、板面8aにネジ挿通孔8eを有し、各突起8c,8cと丸状部8b,8bとの間にインナーレール7の上下の屈曲部7a,7aを挿通させるガイド溝8d,8dが形成されたものである。なお、図1に示すガイド部材12は、このガイド部材8と同じものを用いてもよい。
【0030】
次に、図1を参照しつ図5の(a)図及び(b)図により、係止部材9と操作部材10をインナーレール7に組み付ける手順を説明する。
先ず、係止部材9の背面側に形成されている凹部9k,9k内に操作部材10の枠部9xの手前側を形成している傾斜部9c,9cの後部分を嵌め入れて、操作部材10の低段面10fに枠部9xの一部を載せ、係止部材9前端の支持部9gを操作部材10の開口10bの低段縁10d,10dに載せるように開口10b内に入れて組み合わせる。
続いて、操作部材10の突起10cを手前に向け、操作部材10を係止部材9とインナーレール7で挟む向きにして、装着部9aとインナーレール7とをネジ20とナット22を用いて装着する。
最後に、支持部9gを、ネジ21とナット23を用いて、操作部材10と係止部材9が手前方向に移動自在になるように、インナーレール7に支持させる。
【0031】
このようにして係止部材9と操作部材10をインナーレール7に装着した状態において、図6の(a)図及び(b)図に示すように、操作部材10の突起10aを指先で矢Pに示す手前方向に軽く引くと、係止部材9の斜面9n,9nが操作部材10の斜面10e,10eで押されて手前方向に引かれて枠部9xが変形し、段部9d,9dが接近する方向に後退する。そして、操作部材10を手前方向に引いていた指先を離すと、枠部9xは、素材が有する弾性力により元の形状に復帰する。
このとき、操作部材10の斜面10d,10dが係止部材9の斜面9h,9hで押されて、操作部材10は元の位置に移動する。
【0032】
ガイド部材8は、図1を参照しつつ図7の各図に示すように、平坦になっている板面8aを背にして、アウターレール5の前端口から内側面の前端に挿通されてネジとナットを用いて装着される。
【0033】
本実施例のスライドレールAは3段引き出し構造のものであるため、この装着に際し、図1を参照しつつ図7の(b)図に示すように、アウターレール5の背面にもう1つのインナーレール4を装着し、インナーレール4に対応するアウターレール2にボールリテーナ3を保持させて、インナーレール4に組み付ける。
【0034】
このようにして、アウターレール5にガイド部材8を装着し、インナーレール7に係止部材9と固定部材10を装着した後、図8の(a)図及び(b)図に示すように、インナーレール7をアウターレール5内に挿入する。
その手順は、アウターレール5の前端口からガイド部材8のガイド溝8d,8d内にインナーレール7の屈曲部7a,7aを挿通させ、さらに、アウターレール5に支持されているボールリテーナ6の上下のボールベアリング6a,6aに支持されるように、矢K方向に挿入して行なう。
なお、図8以下の各図においては、説明を解り易くするために、固定側のアウターレール2とこれに対応するインナーレール4を取り外した図を用いた。
【0035】
このとき、図8に示すように、ガイド部材8の突起8c,8cに係止部材9の傾斜部9b,9bが接当するが、矢K方向に強くインナーレール7を押し込めば、図9に示すように、傾斜部9b,9bは、突起8c,8cに押されて互いに接近する方向に後退して、突起8c,8cを乗り越える。このようにすると、図10の各図に示すように、インナーレール7とアウターレール5とがセットされた状態になる。
【0036】
図10の(a)図は、インナーレール7を手前方向いっぱいまで引き出された状態を示しており、この状態からインナーレール7をアウターレール5内に押し込むと、図10の(b)図に示す状態になる。
【0037】
ところで、図10の(b)図から(a)図に示すように、インナーレール7を手前方向いっぱいまで引き出したときには、図11に示すように、係止部材9の段部9d,9dが突起8c,8cに衝突して、それ以上インナーレール7を引き出すことができなくなっている。
【0038】
これに対して、意識してインナーレール7を抜き外したい場合には、操作部材10を指先で操作して手前方向に僅かながら手前方向に引いたまま、インナーレール7を手前方向に引くと、図12に示すように、段部9d,9dが接近する方向に後退して突起8c,8cを乗り越えることができる。つまり、係止状態が解除される。このようにすると、インナーレール7をアウターレール5から抜き外すことができる。
【0039】
本実施例のスライドレールAは、例えば、図12に示すように、スチール製収納家具Sの引き出し部Uの左右にインナーレール7,7を装着し、その対向内壁に固定側のアウターレール2,2を装着して、引き出し部Uを最大限、引き出すことができるように支持するものとして用いる。
【0040】
【発明の効果】
以上、説明した本発明に係るインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールによれば、アウターレールからインナーレールを引き出すときに、インナーレールが支持される限度幅いっぱいの手前の位置で引き出しの動きが制止されるので、このスライドレールをスチール製収納家具の引き出しに取り付けて支持させた場合に、引き出しを引き出し過ぎて、インナーレールがアウターレールから外れて、引き出しを床に落下させるなど、危険な事態になるのを未然に防ぐことができる。
【0041】
また、その制止を、左右それぞれ2つの段部と突起とを同時に衝突させて係止させることによって行なって、この衝突するときに加わる力が分散できるようにしたため、これらの破損やクラック、変形などが生じる不具合を解消することができる。
【0042】
このため、本発明のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールを、例えば、スチレール製収納家具の引き出し部の支持に用いると、引き出し部を大きく引き出したときに生じる、多くの人が嫌う、係止による衝突音を極力抑えることができる。
【0043】
これら効果を有する本発明のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレールは、既製のスライドレールに抜け外れ防止機能を取り付けるだけで良く、しかも、抜け外れ防止機能が簡単な形状の樹脂成形の組み合わせで構成されているので、安価にて製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例における3段引き構造によるスライドレールの組み付け前の状態を示した斜視図である。
【図2】(a)図は、係止部材の正面図である。
(b)図は、同じく底面図である。
(c)図は、同じく縦断面図である
(d)図は、(b)図におけるIーI断面図である。
(e)図は、(b)図におけるII−II断面図である。
(d)図は、(b)図におけるIIIーIII断面図である。
【図3】(a)図は、操作部材の正面図である。
(b)図は、同じく底面図である。
(c)図は、(a)図におけるIVーIV面図である。
(d)図は、(b)図におけるVーV断面図である。
【図4】(a)図は、ガイド部材の正面図である。
(b)図は、同じく側面図である。
(c)図は、同じく底面図である。
(d)図は、(a)図におけるVIーVI面図である。
【図5】(a)図は、インナーレールに操作部材と係止用部材を装着した状態を示した正面図である。
(b)図は、(a)図におけるVIIーVII断面図である。
【図6】(a)図は、操作部材の操作による係止用部材の動きを示した図である。
(b)図は、(a)図におけるVIIIーVIII断面図である。
【図7】(a)図は、アウターレールにガイド部材を装着した状態を示した図である。(b)図は、同じく側面図である。
【図8】インナーレールをアウターレールに組み込む途中の状態を示した図である。
【図9】インナーレールをアウターレールに組み込んだ状態を示した図である。
【図10】インナーレールをアウターレールから最大限度まで引き出した状態を示した図である。
【図11】(a)図は、インナーレールをアウターレールから最大限引き出した状態を示した全体図である。
(b)図は、インナーレールをアウターレール内に収納した状態を示した全体図である。
【図12】インナーレールが抜け止め機構によって係止された状態を示した図である。
【図13】本実施例の抜け止め機構を有するインナーレールを備えたスチール製収納家具を示した図である。
【符号の説明】
A (インナーレールの抜け外れ防止機能を有する) スライドレール
1 スライドレール本体
2 アウターレール
3,6 ボールリテーナ
3a,6a ボールベアリング
4 インナーレール
5 アウターレール
8 ガイド部材
8b 突起
9 係止部材
9b,9c、9c,9c 傾斜部
9d 段部
9k 凹部
9h 斜面
10 操作部材
10c 突起
10b 開口
10e 低段縁
10e 斜面
Claims (4)
- 断面形状が略C形状を有するアウターレールと、このアウターレール内の上部及び下部にボールベアリングを配置させるボールリテーナと、上下のボールベアリングに支持されて該アウターレールの内部に滑動自在に装着されるインナーレールとが組み付けられて、アウターレール内からインナーレールを手前方向に引き出すことが自在なスライドレールにおいて、
前記インナーレールの引き出し方向と反対側となる後端寄りの内側面個所に、上端及び下端の直前個所の2個所に段部が形成された略菱枠形状又は略楕円枠形状を有する枠部を有し、該枠部の後端に前記インナーレールの内側面に装着される装着部を有し、該枠部の前部に手前方向に移動自在な状態で前記内側面に支持される支持部を有してなる係止部材が、該係止部材の手前側の位置から手前方向に引く操作ができるように備えられており、
係止部材が手前方向に引かれていない状態でインナーレールを手前方向に引き出すと、前記段部がアウターレールの前部の内側面に設けられている2個所の突起に同時に衝突することによりインナーレールの抜け外れが防止され、
係止部材を指先で手前方向に引くと、該係止部材の前記形状がその素材が保有する弾性力に抗する変形に伴って前記段部が互いに近接する方向に後退することにより、前記突起に対する係止が解除されて、インナーレールの抜き外しが自在となり、
係止部材を手前方向に引いていた指先が離れると、変形していた係止部材の前記形状が、前記弾性力により元の形状に復帰するように構成されてなることを特徴とするインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレール。 - 係止部材と該係止部材を前方に操作する操作部材とが、双方の一部が重なり合った状態で組み合わされて、該操作部に形成されている横ハ形状又は略横V形状を有する斜面と前記係止部材の前記枠部に形成されている2斜面とが対向して近接又は接面した状態で前記係止部材の後端がインナーレールに装着され、前記操作部材と前記係止部材の前記支持部とが手前方向に連動自在にインナーレールに支持されており、
操作部材を指先で手前方向に引くと、操作部材側の斜面により係止部材側の2斜面が押圧されて、係止部材の2斜面が操作部材の斜面上を近接する方向に滑りながら移動することにより、係止部材の枠部が変形して段部が接近する方向に後退し、
操作部材から指先を離すと、枠部が元の形状に弾性復帰して段部が元の位置に戻り、この復帰に連れ動きして操作部材が元の位置に戻るように構成されてなる請求項1に記載のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレール。 - 前記2個所の突起が、アウターレールの引き出し方向端部の内側面に備え付けられたインナーレールのガイド部材に設けられてなる請求項1又は2に記載のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレール。
- 前記アウターレールが3段引きスライドレールの中間レールとなるように構成されてなる請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインナーレールの抜け外れ防止機能を有するスライドレール。
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