JP6103870B2 - 枢軸へのレバーの取り付け方法および構造、並びにその構造を備える家具および椅子 - Google Patents
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Description
このような操作手段におけるレバーの取付構造としては、次に示す特許文献に開示されているようなものがある。
ロッドの基端部は、側板からの脱落を防止するために、軸心と直交する方向に折曲されているが、この折曲げられた部位も、ロッドとともに軸心回りに回動しようとする。
この回動により、ロッドにガタが生じ、になるので、良好な操作性が損なわれることになる。
(1) 枢軸へのレバーの取付構造において、支持体と、前記支持体に支持された枢軸と、開口部を有する弾性把持部が基端部に設けられ、前記弾性把持部を、前記枢軸に外嵌することにより、前記枢軸に回動可能として支持されるレバーと、前記枢軸の軸線方向に障害物がない状態で連続するようにして前記支持体に支持され、前記枢軸の中心軸線の延長線と直交する方向に互いに拡開する1対の案内面を有する拡張案内部材とを備え、前記拡張案内部材における前記両案内面間の間隔は、前記拡張案内部材の先端部において、前記弾性把持部における前記開口部の、外力が作用していない状態における開口幅よりも小とし、かつ前記レバーの弾性把持部の開口部を前記枢軸の中心軸線の延長線上に位置するまで、前記拡張案内部材に前記枢軸の中心軸線の延長線と直交する方向より押し入れたときに、前記弾性把持部の開口部が当接する部分において、前記弾性把持部の外力が作用していないときの開口部の幅より大とし、さらに、前記弾性把持部の開口部が、前記拡張案内部材における前記部分に当接したときの前記弾性把持部の内径は、前記枢軸の直径より大となるようにする。
したがって、レバーを支持体に枢着する際に、枢軸を支持体やレバーに設けた軸孔に軸線方向に挿通させることなく、予め支持体に装着しておいた枢軸に、レバーを後から、枢軸の中心軸線と直交する方向から簡単に、かつ軽力で装着することができ、レバーの装着作業を簡単にすることができる。
図1は、本発明の枢軸へのレバーの取付構造の一実施形態を備える椅子の側面図であり、この椅子は、先端部にキャスタ1が取付けられた放射方向を向く5本の脚杆2と、それらの中心に立設され、内部に収容されたガススプリング4により伸縮可能な脚柱5とからなる脚体3と、脚柱5の上端に後端部が取付けられた、やや前上方を向く支基6と、支基6の上方に、後述するようにして支持された座7と、支基6内の前向付勢手段(図示略)に連係され、左右方向を向く支軸8の両側端部に前端部が固着された、側面視前向きのL字状の左右1対の背凭れ支持杆9と、両背凭れ支持杆9の後端に支持された背凭れ10とを備えている。
支基本体11と、その下面の開口部を着脱自在に閉塞する、硬質合成樹脂材からなる下カバー12とを備えている。
座板14における各嵌合部18の後部には、座板14が座支持部材13に対する前限位置に達したとき、レール20の後端に当接して、座板14のそれ以上の前方への移動を阻止するようにした弾性係合爪18aが設けられている。
座支持部材13と座板14との間には、座板14を任意の前後位置で座支持部材13にロックするロック装置が設けられているが、本発明には直接関係しないので、図示および詳細な説明は省略する。
図9に示すように、レバー22の各弾性把持部24の開口部24aが拡張案内部材29の先端に対峙するように、各基片22cの上端部を前後の各空所27の前半部に下方より挿入し、次いで、各弾性把持部24の開口部24aの上下の縁を、拡張案内部材29の上下の案内面29a、29bに沿って摺接させつつ、各弾性把持部24の開口部24aを、拡張案内部材29の基部に向かって、すなわち、枢軸28の中心軸線の延長線と直交する方向に向かって押し入れる。
レバー22の枢軸28から後方への移動は、空所27の後壁27bによって阻止される。
その初期には、弾性把持部24における開口部24aの前縁が、拡張案内部材29の後面に当接して、レバー22の枢軸28から前方への移動に抵抗力が付与されるが、その抵抗力より大きい力をもって、レバー22を前方に移動させると、弾性把持部24の開口部24aの上下の縁の前端が、拡張案内部材29の上下面に乗り上がって、弾性把持部24が上下方向に拡開させられ、レバー22は、図10に示すように、拡張案内部材29側に移動させることができる。
このときのレバー22を前方への移動を円滑に行えるようにするためには、拡張案内部材29の後面の縁、または弾性把持部24における開口部24aの前縁を面取りするか、または円弧状面としておくのが望ましい。
したがって、レバー22を座支持部材13に枢着する際に、枢軸28を座支持部材13やレバー22に設けた軸孔(図示略)に軸線方向に挿通させることなく、予め座支持部材13に装着しておいた枢軸28に、レバー22を後から、枢軸28の中心軸線と直交する方向から簡単に、かつ軽力で装着することができ、レバー22の装着作業を簡単にすることができる。
(1) 枢軸28と、拡張案内部材29とを、座支持部材13における空所27内に設けるのではなく、例えば、座支持部材13の外側面等に設ける。
(2) レバー22の弾性把持部24の内面形状を、真円ではなく、方形、または多角形等とする。
(3) レバー22における弾性把持部24の開口部24aの位置は、拡張案内部材29に対して差し込む方向に合わせて、例えば真上、または内側方等とする。
(4) 枢軸28を、左右方向を向くように形成する。この場合、枢軸28は、支基6との位置関係と連係手段としてのボーデンケーブル25の引き方向を考慮して、座板14の前部、または後部に設けるのが望ましい。
(5) 横向き空所27aは、空所27と連通し、かつ外側方または下方のいずれか一方のみに開口するように座支持部材13の外側部下面に設け、この横向き空所27aに、レバー22の操作部22bを収容する。
2 脚杆
3 脚体
4 ガススプリング
5 脚柱
6 支基
7 座
8 支軸
9 背凭れ支持杆
10 背凭れ
10a背板
10b背用クッション材
11 支基本体
12 下カバー材
13 座支持部材(支持体)
14 座板
14a枠状片
15 座用クッション材
16 着座部
17 嵌合突体
18 嵌合部
18a弾性係合爪
19 連結部
20 レール
21 側枠部
22 レバー
22a基部
22b操作部
22c基片
23 レバー取付部
24 弾性把持部
24a開口部
25 ボーデンケーブル(連係手段)
25aワイヤ
25bアウターチューブ
26 ワイヤエンド取付部
27 空所
27a横向き空所
27b後壁
27c内側壁
27d外側壁
28 枢軸
29 拡張案内部材
29a、29b 案内面
30 突条
31 ストッパ部
Claims (6)
- 支持体と、
前記支持体に支持された枢軸と、
開口部を有する弾性把持部が基端部に設けられ、前記弾性把持部を、前記枢軸に外嵌することにより、前記枢軸に回動可能として支持されるレバーと、
前記枢軸の軸線方向に障害物がない状態で連続するようにして前記支持体に支持され、前記枢軸の中心軸線の延長線と直交する方向に互いに拡開する1対の案内面を有する拡張案内部材とを備え、
前記拡張案内部材における前記両案内面間の間隔は、前記拡張案内部材の先端部において、前記弾性把持部における前記開口部の、外力が作用していない状態における開口幅よりも小とし、かつ前記レバーの弾性把持部の開口部を前記枢軸の中心軸線の延長線上に位置するまで、前記拡張案内部材に前記枢軸の中心軸線の延長線と直交する方向より押し入れたときに、前記弾性把持部の開口部が当接する部分において、前記弾性把持部の外力が作用していないときの開口部の幅より大とし、さらに、前記弾性把持部の開口部が、前記拡張案内部材における前記部分に当接したときの前記弾性把持部の内径は、前記枢軸の直径より大となるようにしたことを特徴とする枢軸へのレバーの取付構造。 - 拡張案内部材における枢軸側の側面を、前記枢軸に外嵌したレバーの弾性把持部の側面が当接して、前記レバーの拡張案内部材側への移動を阻止する移動阻止面とした請求項1記載の枢軸へのレバーの取付構造。
- 支持体の一部に空所を設け、この空所内に、枢軸と拡張案内部材とレバーの基端部とを配設し、前記空所の開口部より、レバーの他部を支持体の外側に配設した請求項1または2記載の枢軸へのレバーの取付構造。
- 支持体を構造体の一部として、請求項1〜3のいずれかに記載の枢軸へのレバーの取付構造を備え、前記支持体に支持された枢軸に回動可能として支持されたレバーと、適所に設けた被操作部材とを、前記レバーの回動操作により、前記被操作部材を作動状態と不作動状態とに切り替えるように、連係手段をもって互いに連係したことを特徴とする家具。
- 支持体を、座の構成部材として、請求項1〜3のいずれかに記載の枢軸へのレバーの取付構造を備え、前記支持体の一側部に支持された枢軸に回動可能として支持されたレバーと、適所に設けた被操作部材とを、レバーの回動操作により、前記被操作部材を作動状態と不作動状態とに切り替えるように、連係手段をもって互いに連係したことを特徴とする椅子。
- レバーの基端部に設けられた弾性把持部における開口部を、支持体に設けられた拡張案内部材における一方向に向かって拡開する1対の案内面に沿って拡開する方向に押し入れることにより、前記弾性把持部を、前記拡張案内部材の側方に連続するようにして前記支持体に設けられた枢軸の直径より拡開させ、次いで前記レバーを側方に摺動させて、前記弾性把持部を前記枢軸に外嵌させ、前記レバーを前記枢軸に回動可能として支持させることを特徴とする枢軸へのレバーの取り付け方法。
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