JP3842598B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数種類の図柄を可変させて表示可能な可視表示部が設けられた図柄表示手段を備えた遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種であるパチンコ機は、複数種類の図柄を可変させて表示可能な可視表示部が設けられた図柄表示手段を備えている。その具体的なものとしては、例えば、数字図柄や文字図柄(又は絵(キャラクタ)図柄)を液晶画面上に3列表示可能な図柄表示手段が知られている。
【0003】
このような図柄表示手段では、遊技盤に設置された始動入賞口に遊技球が入賞すると、各列の図柄が変動表示を開始するようになっている。そして、変動表示後、所定の時間が経過すると、例えば、遊技者側から見て左図柄→右図柄→中図柄という順番で所定の図柄が表示され、該図柄の組み合わせによって大当り状態、リーチ状態又ははずれ状態などの各種状態が形成されるようになっている。このとき、各列の図柄が同一の図柄となって表示された場合には、大当り状態が形成され、多数の遊技球を獲得できるチャンスが遊技者に付与されるようになっている。
【0004】
ところで、近時のパチンコ機では、遊技者の興趣を向上させるために、各列の図柄が変動表示を開始してから所定の図柄で確定的に表示される迄の間、様々な演出(変動パターンに基づく)が行われている。このような演出としては、例えば、特定の2列(左図柄と右図柄)が同一の図柄となったリーチ状態が形成された場合に、残りの1列の図柄を、コマ送り、高速送り、又は、キャラクタを動作させるなどして表示させている。さらに、遊技者が大当り状態へ発展する期待感を高められるように、例えば、ノーマルリーチ→スーパーリーチ→スペシャルリーチというように、図柄組み合わせゲーム中に形成されたリーチ状態を変遷(発展)させている。
【0005】
また、パチンコ機では、大当り状態終了後に次回の大当り状態開始時まで大当り確率が高確率(即ち、大当りが生起されやすい)に変動する特定の大当り状態(第2の特別遊技状態)と、大当り確率が変動しない通常の大当り状態(第1の特別遊技状態)を設けた、所謂、確率変動機能を備えたものが知られている。そして、特定の大当り状態は、複数種類の図柄のうち、予め定めた特定図柄(又は確変図柄)の組み合わせによって生起させる一方で、通常の大当り状態は、特定図柄以外の非特定図柄(又は非確変図柄)の組み合わせによって生起させるようになっている。従って、遊技者は、特定図柄によって大当り状態が形成されることを期待しつつ、パチンコ遊技を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のような演出は、リーチ状態が変遷することにより、遊技者は、大当り状態へ発展する期待感を高めることができる反面、図柄が確定的に表示される迄の時間が長くなっていた。また、このような演出は、前述のように、大当り状態へ発展する期待感を高める目的で行われており、遊技者が期待する特定の大当り状態が形成される期待度が高くなっている訳ではなかった。そのため、リーチ状態が複雑に変遷した結果、特定の大当り状態が形成されずに通常の大当り状態が形成された場合やはずれ状態が形成された場合には、遊技者のパチンコ遊技に対する興味を損なわせる虞があった。
【0007】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、遊技者に遊技に対する興味を損なわせることなく、遊技者の期待する特別遊技状態が生起される期待感を高めることができる遊技機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、遊技内容を統括して制御する主制御基板と、複数種類の変動パターンに基づいて複数種類の図柄を可変させる図柄変動ゲームを表示可能な可視表示部が設けられた図柄表示手段と、前記図柄表示手段に対し図柄制御を実行する図柄制御基板と、を備え、前記可視表示部に表示された図柄が予め定めた第1の種類の図柄である場合には遊技者にとって有利となる第1の特別遊技状態が生起される一方で、前記可視表示部に表示された図柄が予め定めた第2の種類の図柄である場合には前記第1の特別遊技状態よりも遊技者にとってさらに有利となる第2の特別遊技状態が生起される遊技機において、前記主制御基板は、特別遊技状態を生起させるか否かを判定する大当り判定手段と、前記図柄変動ゲーム開始時に、前記大当り判定手段の判定結果に基づき、可視表示部に表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、前記大当り判定手段の判定結果が肯定のとき、前記図柄決定手段が決定した図柄の種類が前記第1の種類の図柄である場合に前記図柄変動ゲームの図柄変動開始から終了するまでの図柄の変動時間又は遊技状態の変遷数を少なくとも含む演出内容を特定可能な変動パターンを選択するための第1の変動パターンテーブルと、前記図柄決定手段が決定した図柄の種類が前記第2の種類の図柄である場合に前記変動パターンを選択するための第2の変動パターンテーブルとを記憶するとともに、各テーブルの変動パターンのそれぞれに変動パターン振り分け乱数の値を振り分けて記憶する記憶手段と、前記図柄変動ゲームの開始時に、前記大当り判定手段の判定結果及び前記図柄決定手段により決定された図柄の種類に基づき、前記変動パターンを前記記憶手段を参照して選択決定する選択手段と、前記選択手段により選択決定された変動パターンを指定する変動開始コマンドを図柄変動ゲームの開始時に1度だけ出力すると共に、図柄決定手段により決定された図柄を指定する図柄指定コマンドを出力する出力手段とを備え、前記図柄制御基板は、前記出力手段により出力された変動開始コマンド及び図柄指定コマンドを入力する入力手段と、前記入力手段が入力した変動開始コマンドにより指定された変動パターンに基づき、複数種類の図柄を可変させて図柄変動ゲームを実行させ、図柄指定コマンドにより指定された図柄を表示させるように前記図柄表示手段に対し図柄制御を実行する制御手段を備え、前記記憶手段が記憶する前記第1の変動パターンテーブルと前記第2の変動パターンテーブルとを比較した場合、前記第2の変動パターンテーブルの方が図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの遊技状態の変遷が多い変動パターン又は図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの図柄の変動時間が長い変動パターンほど選択率が高くなるように前記変動パターン振り分け乱数の値が振り分けられている一方で、前記第1の変動パターンテーブルの方が遊技状態の変遷が多い変動パターン又は図柄の変動時間が長い変動パターンほど選択率が低くなるように前記変動パターン振り分け乱数の値が振り分けられており、前記選択手段は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定であって前記図柄決定手段が決定した図柄の種類が前記第2の種類の図柄である場合には前記第2の変動パターンテーブルの中から変動パターンを選択することにより、前記大当り判定手段の判定結果が肯定であって前記図柄決定手段が決定した図柄の種類が前記第1の種類の図柄である場合よりも高い割合で、図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの遊技状態の変遷が多い変動パターン又は図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの図柄の変動時間が長い変動パターンを選択決定するように構成されることを要旨とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記記憶手段が記憶する変動パターンのうち、前記図柄変動ゲームの図柄変動開始から終了するまでの図柄の変動時間が同一時間である変動パターンであって遊技状態の変遷数が異なる変動パターンについて、前記第1の変動パターンテーブルと前記第2の変動パターンテーブルとを比較した場合、前記第2の変動パターンテーブルの方が図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの遊技状態の変遷が多い変動パターンほど選択率が高くなるように前記変動パターン振り分け乱数の値が振り分けられている一方で、前記第1の変動パターンテーブルの方が遊技状態の変遷が多い変動パターンほど選択率が低くなるように前記変動パターン振り分け乱数の値が振り分けられており、前記選択手段は、前記大当り判定手段の判定結果が肯定であって前記図柄決定手段が決定した図柄の種類が前記第2の種類の図柄である場合には前記第2の変動パターンテーブルの中から変動パターンを選択することにより、前記大当り判定手段の判定結果が肯定であって前記図柄決定手段が決定した図柄の種類が前記第1の種類の図柄である場合よりも高い割合で、前記図柄変動ゲームの図柄変動開始から終了するまでの図柄の変動時間が同一時間である変動パターンのうち、遊技状態の変遷が多い変動パターンを選択決定するように構成されることを要旨とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、前記主制御基板は、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合に、リーチ状態を生起するか否かを判定するリーチ判定手段を備え、前記図柄決定手段は、前記リーチ判定手段の判定結果が肯定の場合に、リーチ状態を前記可視表示部に表示させるように図柄を決定し、前記可視表示部に表示される図柄は、所定の配列順で表示されるようになっており、前記記憶手段は、前記リーチ判定手段の判定結果が肯定のとき、前記図柄決定手段が決定した最終表示図柄がリーチ状態を形成する図柄を基準として1つ前に表示される図柄又は1つ後に表示される図柄である場合に、前記変動パターンを選択するための第3の変動パターンテーブルと、前記図柄決定手段が決定した最終表示図柄がリーチ状態を形成する図柄を基準として1つ前に表示される図柄又は1つ後に表示される図柄でない場合に前記変動パターンを選択するための第4の変動パターンテーブルとを記憶するとともに、各テーブルの変動パターンのそれぞれに変動パターン振り分け乱数の値を振り分けて記憶し、前記記憶手段が記憶する前記第3の変動パターンテーブルと、前記第4の変動パターンテーブルとを比較した場合、前記第3の変動パターンテーブルの方が図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの遊技状態の変遷が多い変動パターン又は図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの図柄の変動時間が長い変動パターンほど選択率が高くなるように前記変動パターン振り分け乱数の値が振り分けられている一方で、前記第4の変動パターンテーブルの方が遊技状態の変遷が多い変動パターン又は図柄の変動時間が長い変動パターンほど選択率が低くなるように前記変動パターン振り分け乱数の値が振り分けられており、前記選択手段は、前記リーチ判定手段の判定結果が肯定のとき、前記図柄決定手段が決定した最終表示図柄がリーチ状態を形成する図柄を基準として1つ前に表示される図柄又は1つ後に表示される図柄である場合には前記第3の変動パターンテーブルの中から変動パターンを選択することにより、前記可視表示部に表示される最終表示図柄がリーチ状態を形成する図柄を基準として1つ前に表示される図柄又は1つ後に表示される図柄でない場合よりも高い割合で、前記変動パターンのうち、図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの遊技状態の変遷が多い変動パターン又は図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの変動時間が長い変動パターンを選択決定するように構成されることを要旨とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という。)に具体化した一実施形態を図1〜図6に基づき説明する。
【0013】
図1に略示するように、パチンコ機10において機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。そして、前記中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付け整合されている。さらに、前記中枠12の下部には下球皿16、打球発射装置17等が装着されている。また、前記遊技盤13の遊技領域の略中央には、図柄を可変させて図柄組み合わせゲームを行う図柄表示手段としての図柄表示装置18が配設されている。
【0014】
また、前記遊技盤13の遊技領域の略中央には、前記図柄表示装置18の下方に図示しないソレノイドにより開閉動作を行う始動入賞口22が配置されている。さらに、前記始動入賞口22の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う大入賞口23が配置されている。従って、前記打球発射装置17の操作により遊技盤13の遊技領域に打球された遊技球が始動入賞口22へ入賞するか、又は、始動保留球数の記憶値に基づき、図柄表示装置18では図柄組み合わせゲームが行われるようになっている。
【0015】
なお、「始動保留球数の記憶値」とは、図柄の変動中に始動入賞口22に入賞した遊技球の数を所定の上限値(一般的には4)の範囲内で記憶した値である。そして、前記記憶値が0(零)の場合には始動入賞口22への遊技球の入賞によって図柄組み合わせゲームが行われると共に、前記記憶値が0(零)以外の場合には当該記憶値に基づき図柄組み合わせゲームが行われる。なお、前記記憶値は、始動入賞口22への遊技球の入賞により+1され、図柄組み合わせゲームの開始により−1される。
【0016】
次に、前記図柄表示装置18の具体的構成について図2に基づき説明する。
図柄表示装置18には、液晶画面からなる可視表示部Hが設けられており、当該可視表示部Hには、図2で示すように複数列(本実施形態では、3列)の第1図柄19、第2図柄20及び第3図柄21が各列毎に表示されるようになっている。なお、「表示」とは、可視表示部Hにおいて遊技者が図柄を識別できる状態で前記図柄が停止していることであり、「停止」には、所謂、ゆれ変動と言われる一旦停止状態と完全に停止した確定停止状態の何れの状態も含まれている。
【0017】
また、本実施形態における第1〜第3図柄19〜21は、図2に示すように、配列をなした複数種類(10種類)の数字から構成されている。より具体的には、「0」,「1」,「2」,「3」,「4」,「5」,「6」,「7」,「8」,「9」の10種類の数字となっている。そして、可視表示部Hには、第1〜第3図柄19〜21として各列毎に、同一、又は、異なる図柄が表示できるようになっている。従って、遊技者は、可視表示部Hに表示された第1〜第3図柄19〜21の組み合わせの態様から大当り状態(特別遊技状態)、リーチ状態、又は、はずれ状態の何れかの状態を認識することできる。
【0018】
例えば、図2に示すように、可視表示部Hに表示された第1〜第3図柄19〜21が同一の図柄(「6」)である場合には、その組み合わせの態様から大当り状態を認識することができる。また、特定の2列(例えば、第1図柄19と第3図柄21)が同一の図柄(「6」)である場合には、その組み合わせの態様からリーチ状態を認識することができる。さらに、可視表示部Hに表示された第1〜第3図柄19〜21が全て異なる場合又は1列の図柄がリーチ状態を構成する図柄とは異なった図柄で表示された場合(所謂、はずれリーチ)には、その組み合わせの態様からはずれ状態を認識することができる。
【0019】
また、これらの複数種類の図柄(「0」〜「9」)は、可視表示部Hにおいて、縦方向(図2で矢示する変動方向A)に、・・→「0」→「1」→「2」→・・・→「8」→「9」→「0」→・・というように、数字が昇順となる配列で変動表示(スクロール表示)されるようになっている。なお、「変動表示」とは、可視表示部Hにおいて、図柄が一旦停止状態、又は、確定停止状態となって表示されておらず、可視表示部Hに表示する図柄の種類を変化させながら変動していることを言う。そして、可視表示部Hには、各列毎に変動表示されている複数種類の図柄のうち、何れか一つの図柄(この図柄が各々第1〜第3図柄19〜21となる。)が表示されるようになっている。
【0020】
また、本実施形態のパチンコ機10は、大当り状態終了後に次回の大当り状態開始時まで大当り確率が高確率(大当りが生起されやすい。)に変動する特定の大当り状態(第2の特別遊技状態)と、大当り状態終了後に大当り確率が変動せず通常時(大当り状態時又は高確率時ではない時)と同じ確率となる通常の大当り状態(第1の特別遊技状態)を設けた確率変動機能を備えている。そして、特定の大当り状態、又は、通常の大当り状態は、前述のように、可視表示部Hに表示された3列の図柄(第1〜第3図柄19〜21)が同一の図柄からなる組み合わせの態様を形成した場合に生起されるようになっている。
【0021】
このとき、通常の大当り状態が生起された場合には、大入賞口23の開閉により多数の遊技球を獲得できるチャンスが遊技者に付与されるようになっている。一方、特定の大当り状態が生起された場合には、通常の大当り状態と同様に多数の遊技球を獲得できるチャンスに加えて、大当り状態終了後に次回の大当り状態開始時まで大当り確率が、例えば、315.5分の1→63.1分の1に変動し、大当り状態が生起されやすい状態で遊技を行うことができる権利が付与されるようになっている。従って、通常の大当り状態に比して特定の大当り状態は、遊技者にとってさらに有利となる状態であって、通常、遊技者は、特定の大当り状態が生起されることを期待しつつ、遊技を行っている。
【0022】
そして、特定の大当り状態、又は、通常の大当り状態は、大当り状態となる組み合わせの態様を形成する図柄の種類に基づいて、何れか一方の大当り状態が生起されるようになっている。即ち、複数種類(10種類)の図柄のうち、予め定めた非特定図柄(第1の種類の図柄)によって通常の大当り状態が生起されると共に、予め定めた特定図柄(第2の種類の図柄)によって特定の大当り状態が生起されるようになっている。そして、本実施形態では、「0」〜「9」の図柄のうち、奇数番号の図柄である「1」,「3」,「5」,「7」,「9」を特定図柄と定める一方で、「0(零)」及び偶数番号の図柄である「2」,「4」,「6」,「8」を非特定図柄と定めている。なお、特定図柄は、大当り状態終了後に確率変動となることから「確変図柄」とも呼ばれているのに対し、非特定図柄は「非確変図柄」とも呼ばれている。
【0023】
一方、パチンコ機10の機裏側には、遊技内容を統括して制御する主制御基板(以下、「主基板」という。)24が装着されている(図1に破線で示す。)。そして、主基板24には、図柄表示装置18に対し図柄制御を実行する図柄制御基板(以下、「図柄基板」という。)25が接続されている(図1に破線で示す。)。この図柄基板25は、主基板24から出力された各種制御信号を入力し、当該制御信号を構成する各種制御コマンドに基づき図柄表示装置18の図柄制御を実行するようになっている。そして、可視表示部Hでは、前記制御コマンドに応じた図柄組み合わせゲームが行われることによって、各列毎に図柄が変動表示された後、第1〜第3図柄19〜21として表示されるようになっている。
【0024】
次に、主基板24及び図柄基板25の具体的な構成について図3に基づき詳細に説明する。
最初に、主基板24について説明すると、主基板24はパチンコ機10全体を制御する選択手段としてのメインCPU26を備えており、該メインCPU26にはROM27及びRAM28が接続されている。そして、ROM27には、パチンコ機10を制御するための遊技制御プログラムが記憶保持されている。また、ROM27には、大当り判定用乱数(0〜630)、大当り図柄乱数(0〜9)、左はずれ図柄乱数(0〜9)、右はずれ図柄乱数(0〜9)、中はずれ図柄乱数(0〜9)が記憶保持されている。さらに、ROM27には、リーチ判定用乱数(0〜59)、変動パターン振分け乱数(0〜49)などの各種乱数や、前述した各種乱数の抽出値に対応する各種制御コマンドが記憶保持されている。
【0025】
なお、「変動パターン」とは、第1〜第3図柄19〜21が変動を開始してから、前記各図柄19〜21が所定の図柄を確定停止させるまでの間において、変動パターン毎に予め定められた変動時間内における前記各図柄19〜21の動作パターンを示したものである。即ち、変動パターンは、図柄表示装置18で行われる演出に相当するものであって、例えば、リーチ状態となった時に特定の図柄をコマ送り、高速送り、又は、図柄以外のキャラクタを動作させるなど各図柄19〜21の動作パターンが示されている。
【0026】
また、大当り判定用乱数は、始動入賞口22に遊技球が入賞した際に抽出され、その抽出された値によって大当り状態となるか否かを判定するものである。そして、ROM27には、大当り判定用乱数(0〜630)のうち、大当り状態と判定するための所定の大当り値(例えば、7と373)が記憶されており、メインCPU26は、抽出された値が前記大当り値と一致した場合に大当り状態と判定する。
【0027】
なお、大当り判定用乱数の数値が0〜630(全631個)であって、前記大当り値が7と373である場合、パチンコ機10の大当り確率は、315.1分の1(631÷2)となる。そして、大当り確率は、特定の大当り状態が生起されると、その大当り状態終了後に大当り値の数が増加することにより変更される。即ち、ROM27には、特定の大当り状態が生起された場合に大当り値となる数値(例えば、7,373,29,127,233,295,433,557,607,619)が記憶されており、該大当り値が2→10に増加することで大当り確率は63.1分の1(631÷10)に変更される。
【0028】
また、大当り図柄乱数は、大当り判定用乱数から大当り値が抽出された場合に、最終的に確定停止させる図柄を決定するための乱数である。そして、大当り図柄乱数の数値である0(零)〜9は、前述した10種類の図柄に対応している。従って、大当り判定用乱数の抽出によって大当り状態が決定された場合、大当り図柄乱数から抽出された数値に対応する図柄が確定停止する図柄として決定される。
【0029】
また、各はずれ図柄乱数は、大当り判定用乱数から大当り値以外の数値が抽出された場合に、最終的に確定停止させる図柄を決定するための乱数である。そして、左はずれ図柄乱数は第1図柄19に、中はずれ図柄乱数は第2図柄20に、右はずれ図柄乱数は第3図柄21に対応している。さらに、前記各はずれ図柄乱数の数値である0(零)〜9は、大当り図柄乱数の数値と同様に、前述した10種類の図柄(「0」〜「9」)に対応している。
【0030】
また、リーチ判定用乱数は、大当り判定用乱数から大当り値以外の数値が抽出された際に抽出され、その抽出された値によって可視表示部Hにおいてはずれリーチの演出を行うか否かを決定するための乱数である。なお、「はずれリーチ」とは、例えば、第1,第3図柄19,21を同一の図柄としたリーチ状態において、第2図柄20に前記両図柄19,21とは異なる図柄を表示させてはずれ状態とするものである。
【0031】
そして、ROM27には、リーチ判定用乱数(0〜59)のうち、リーチ状態と判定するための所定のリーチ判定値(例えば、3,7,13,19,29)が記憶されており、メインCPU26は、抽出された値が前記リーチ判定値と一致した場合にリーチ状態と判定する(即ち、はずれリーチの演出を行う)。
【0032】
また、変動パターン振分け乱数は、ROM27に予め記憶された複数種類の変動パターンのうち、何れの変動パターンを用いて第1〜第3図柄19〜21を変動させるかを決定するための乱数である。そして、前記変動パターンは、大当り状態用、リーチ状態用(はずれリーチ用)、はずれ状態用など複数の状態毎に区分してテーブル化されており、該テーブル毎に変動パターン振分け乱数の数値が振分けられている。従って、メインCPU26は、例えば、大当り判定用乱数の抽出によって大当り状態が決定された場合、抽出した変動パターン振分け乱数の数値に対応する変動パターンを大当り状態用の変動パターンテーブルから選択する。
【0033】
また、RAM28には、始動入賞口22に入賞した遊技球のうち、始動保留球数として記憶した前記記憶値やメインCPU26が演算処理した前記制御コマンドを記憶保持するようになっている。そして、メインCPU26は、図柄表示装置18に対し図柄制御を指示する際、前記制御コマンドなどを制御信号(8ビットの信号MD0〜MD7)として出力ポート29及び出力バッファ30を介して図柄基板25に出力するようになっている。なお、主基板24は、制御コマンドとして、第1〜第3図柄19〜21の変動開始及び変動パターンを指示する変動開始コマンド、第1〜第3図柄19〜21を各列毎に指示する各図柄指定コマンド及び第1〜第3図柄19〜21を確定停止させる全図柄停止コマンドを出力するようになっている。
【0034】
また、メインCPU26は、前記制御信号の出力タイミングに併せて、図柄基板25に対し前記制御信号を構成する制御コマンドの読込みを指示するための読込信号(INT信号、又は、ストローブ信号)を出力ポート29及び出力バッファ30を介して出力するようになっている。そして、メインCPU26は、前記変動開始コマンドを出力した後、各図柄指定コマンド及び全図柄停止コマンドをROM27に記憶保持された表1で示すコマンド送信タイミングテーブルで指示されたタイミングで出力するようになっている。
【0035】
【表1】
表1に示すコマンド送信タイミングテーブルには、予め用意された複数種類(本実施形態では5パターン)の変動パターン1〜5毎に、全図柄停止コマンドが出力されるタイミングが示されている。具体的には、変動パターン1に対応してT1(例えば、9360ms)、変動パターン2に対応してT2(例えば、16080ms)、変動パターン3に対応してT3(例えば、23960ms)の時間が定められている。また、変動パターン4に対応してT4(例えば、30240ms)、変動パターン5に対応してT5(例えば、42440ms)の時間が定められている。そして、各変動パターン1〜5の時間T1〜T5は、図柄が変動表示を開始してから所定の図柄で確定的に表示されるまでの時間であって、変動パターン1〜5毎に予め定められた変動時間に相当するものである。また、本実施形態では、各変動パターン1〜5の時間T1〜T5が、T1<T2<T3<T4<T5の関係となっており、変動パターン5ほど、変動時間が長く定められている。即ち、変動時間T1〜T5が長いほど、可視表示部Hにおいて行われる演出の時間が長い変動パターンとなっている。
【0036】
また、コマンド送信タイミングテーブルには、変動パターン1〜5毎に各図柄指定コマンド(左/右/中)が出力されるタイミング(2ms毎)が示されている。そして、メインCPU26は、変動開始コマンドの出力後、2ms毎に、左図柄指定コマンド→右図柄指定コマンド→中図柄指定コマンドを図柄基板25に順次出力するようになっている。また、メインCPU26は、変動パターン1〜5毎に各別に定められた時間T1〜T5の経過によって、全図柄指定コマンドを図柄基板25に出力するようになっている。
【0037】
次に、前記制御コマンドを入力し、該コマンドに基づき図柄表示装置18の図柄制御を実行する図柄基板25の具体的な構成について図3に基づき説明する。
図柄基板25は、図柄表示装置18に対し図柄制御を実行するためのサブCPU31を備えており、当該サブCPU31には主基板24が出力した制御信号及び読込信号を入力する入力バッファ32が接続されている。さらに、前記入力バッファ32には入力ポート33が接続されており、前記制御信号は入力ポート33を介してサブCPU31に入力されるようになっている。
【0038】
また、サブCPU31には、ROM34及びRAM35が接続されている。そして、ROM34には、図柄表示装置18の図柄制御を行うための制御プログラムや、前記変動開始コマンド(変動パターン)に対応する具体的な制御内容(第1〜第3図柄19〜21の動作パターン)が記憶保持されている。一方、RAM35には、主基板24から出力された前記制御コマンドなどが記憶保持されるようになっている。
【0039】
そして、サブCPU31には、第1〜第3図柄19〜21の動作パターンに応じて、図柄表示装置18(可視表示部H)の表示内容を制御するためのVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)36が接続されている。また、VDP36には、キャラクタROM37及びビデオRAM38が接続されている。そして、キャラクタROM37には、可視表示部Hに表示される、例えば、「0」〜「9」の画像や背景画像などの各種画像情報が記憶保持されている。また、ビデオRAM38には、前記制御コマンドなどに基づきVDP36がキャラクタROM37に記憶されている各種画像情報を用いて生成した可視表示部Hの表示内容を制御するための表示制御情報が記憶保持されるようになっている。そして、VDP36は、前記表示制御情報を画像信号に変換し、図柄表示装置18に対し出力するようになっている。
【0040】
従って、図柄基板25(サブCPU31)は、制御コマンドを入力すると、該コマンドに対応する制御内容に基づき、第1〜第3図柄19〜21の変動開始から確定停止までの動作パターンを制御する。一方、VDP36は、前記制御内容に対応する表示制御情報を生成し、該表示制御情報に基づき図柄表示装置18(可視表示部H)の表示内容を制御する。これにより、可視表示部Hには第1〜第3図柄19〜21が表示されると共に、前記各図柄19〜21の動作パターンに応じて可視表示部Hにおける表示内容が制御される。
【0041】
次に、このように構成されたパチンコ機10において、変動パターン1〜5の種類に応じて、特定の大当り状態が生起される割合(又は特定図柄が表示される割合)を高めるための具体的な構成について説明する。
【0042】
最初に、本実施形態における5種類の変動パターンについて図4に基づき説明する。
変動パターン1は、動作Aから構成される第1〜第3図柄19〜21の動作パターンとなっている。具体的な動作の一例を挙げると、前記各図柄19〜21が変動表示を開始してから、第1図柄19→第3図柄21→第2図柄20の順で図柄が表示される動作パターンとなっている。そして、変動パターン1では、変動時間T1に基づき第1〜第3図柄19〜21を動作させるようになっている。
【0043】
変動パターン2は、前述した動作Aの途中又は後に動作Bを加えて構成される第1〜第3図柄19〜21の動作パターンとなっている。具体的な動作の一例を挙げると、動作Aによって第1図柄19と第3図柄21を同一の図柄で表示させた後(このとき、リーチ状態が形成される。)、動作Bによってノーマルリーチの演出を行うための動作パターンとなっている。例えば、ノーマルリーチの演出としては、第2図柄20を、遊技者が図柄の種類を識別できる速度で変動表示させた後、所定の図柄を表示させるようになっている。そして、変動パターン2では、図柄の変動開始→ノーマルリーチというように、図柄組み合わせゲーム中の遊技状態が2段階に変遷すると共に、変動時間T2に基づき第1〜第3図柄19〜21を動作させるようになっている。
【0044】
変動パターン3は、前述した動作A及び動作Bの途中又は後に動作Cを加えて構成される第1〜第3図柄19〜21の動作パターンとなっている。具体的な動作の一例を挙げると、動作Bによるノーマルリーチの演出後、動作Cによりリーチ状態を発展させて、スーパーリーチの演出を行うための動作パターンとなっている。例えば、スーパーリーチの演出としては、可視表示部Hの背景を変更したり、キャラクタを登場させて図柄を表示させるようになっている。なお、「スーパーリーチ」とは、ノーマルリーチに比して大当り状態が形成される期待感が高められたリーチ状態である。そして、変動パターン3では、図柄の変動開始→ノーマルリーチ→スーパーリーチというように、図柄組み合わせゲーム中の遊技状態が3段階に変遷すると共に、変動時間T3に基づき第1〜第3図柄19〜21を動作させるようになっている。
【0045】
変動パターン4は、前述した動作A、動作B及び動作Cの途中又は後に動作Dを加えて構成される第1〜第3図柄19〜21の動作パターンとなっている。具体的な動作の一例を挙げると、動作Cによるスーパーリーチの演出後、動作Dによりリーチ状態をさらに発展させて、第1のスペシャルリーチの演出を行うための動作パターンとなっている。例えば、第1のスペシャルリーチの演出としては、スーパーリーチ時とは異なる背景、キャラクタ、又は、キャラクタの動作により図柄を表示させるようになっている。なお、「スペシャルリーチ」とは、ノーマルリーチ及びスーパーリーチに比して大当り状態が形成される期待感がさらに高められたリーチ状態である。そして、変動パターン4では、図柄の変動開始→ノーマルリーチ→スーパーリーチ→第1のスペシャルリーチというように、図柄組み合わせゲーム中の遊技状態が4段階に変遷すると共に、変動時間T4に基づき第1〜第3図柄19〜21を動作させるようになっている。
【0046】
変動パターン5は、前述した動作A、動作B、動作C及び動作Dの途中又は後に動作Eを加えて構成される第1〜第3図柄19〜21の動作パターンとなっている。具体的な動作の一例を挙げると、動作Dによる第1のスペシャルリーチの演出後、動作Eによりリーチ状態をさらに発展させて、第2のスペシャルリーチの演出を行うための動作パターンとなっている。例えば、第2のスペシャルリーチの演出としては、スーパーリーチ時や第1のスペシャルリーチ時とは異なる背景、キャラクタ、又は、キャラクタの動作により図柄を表示させるようになっている。そして、変動パターン5では、図柄の変動開始→ノーマルリーチ→スーパーリーチ→第1のスペシャルリーチ→第2のスペシャルリーチというように、図柄組み合わせゲーム中の遊技状態が5段階に変遷すると共に、変動時間T5に基づき第1〜第3図柄19〜21を動作させるようになっている。
【0047】
このように本実施形態の変動パターン1〜5では、図柄組み合わせゲーム中の遊技状態が変遷する変動パターンほど、変動時間が長い変動パターンとなっている。また、リーチ状態が形成された場合、ノーマルリーチ→スーパーリーチ→第1のスペシャルリーチ→第2のスペシャルリーチというようにリーチ状態が発展(変遷)するほど、変動時間が長い変動パターンとなっている。
【0048】
次に、前述した変動パターン1〜5が振分けられた変動パターン振分テーブルL1〜L6について説明する。
本実施形態では、6種類の変動パターン振分テーブルL1〜L6(以下、単に「テーブルL1〜L6」と言う。)が設けられており、2種類のテーブルL1,L2(表2、表3に示す。)が大当り状態用のテーブルとなっている。そして、テーブルL1は、大当り状態の中でも、特定図柄によって形成される特定の大当り状態が生起される際に、メインCPU26が変動パターンを選択するためのテーブルとなっている。また、テーブルL2は、大当り状態の中でも、非特定図柄によって形成される通常の大当り状態が生起される際に、メインCPU26が変動パターンを選択するためのテーブルとなっている。
【0049】
最初に、表2に示されたテーブルL1(特定の大当り状態用)について説明する。
【0050】
【表2】
このテーブルL1には、変動パターン1を除く4種類の変動パターン2〜5が振分けられており、各変動パターン2〜5には、「0」〜「49」の全50個の変動パターン振分け乱数の数値が所定個数ずつ振分けられている。具体的には、変動パターン2には「0」〜「11」までの12個の数字が、変動パターン3には「12」〜「26」までの15個の数字が、変動パターン4には「27」〜「48」までの22個の数字が、変動パターン5には「49」の1個の数字が夫々振分けられている。
【0051】
従って、このテーブルL1では、メインCPU26が、変動パターン2を選択する選択率が50分の12(24%)、変動パターン3を選択する選択率が50分の15(30%)、変動パターン4を選択する選択率が50分の22(44%)、変動パターン5を選択する選択率が50分の1(2%)となっている。即ち、メインCPU26が、テーブルL1から各変動パターン2〜5を選択する選択率は、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)ほど高く選択されやすいようになっている。なお、変動時間が最も長い変動パターン5は、メインCPU26の選択率が50分の1(2%)と他の変動パターン2〜4に比して低く設定されているが、この変動パターン5は、6種類のテーブルL1〜L6のうち、テーブルL1のみに振分けられており、特定の大当り状態が生起される際のみに出現するようになっている。また、このテーブルL1では、変動時間の最も短い変動パターン1が振分けられておらず、特定の大当り状態が生起される際には出現しないようになっている。
【0052】
また、表3には、テーブルL2(通常の大当り状態用)が示されている。
【0053】
【表3】
このテーブルL2には、変動パターン5を除く4種類の変動パターン1〜4が振分けられており、各変動パターン1〜4には、「0」〜「49」の全50個の変動パターン振分け乱数の数値が所定個数ずつ振分けられている。具体的には、変動パターン1には「0」〜「4」までの5個の数字が、変動パターン2には「5」〜「22」までの18個の数字が、変動パターン3には「23」〜「37」までの15個の数字が、変動パターン4には「38」〜「49」までの12個の数字が夫々振分けられている。
【0054】
従って、このテーブルL2では、メインCPU26が、変動パターン1を選択する選択率が50分の5(10%)、変動パターン2を選択する選択率が50分の18(36%)、変動パターン3を選択する選択率が50分の15(30%)、変動パターン4を選択する選択率が50分の12(24%)となっている。即ち、メインCPU26が、テーブルL2から各変動パターン1〜4を選択する選択率は、前記テーブルL1とは異なり(逆の関係となっている。)、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)ほど低く選択されにくくなっている。換言すれば、変動時間の短い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が少ない変動パターン)ほど、選択率が高く選択されやすいようになっている。
【0055】
また、本実施形態では、6種類のテーブルL1〜L6のうち、3種類のテーブルL3,L4,L5がリーチ状態用(はずれリーチ用)のテーブルとなっている。そして、テーブルL3は、リーチ状態を形成する第1,第3図柄19,21に対して1図柄分降順側(−1コマ又は前側)に配列された図柄を第2図柄20として表示し、はずれ状態の組み合わせを形成する際に、メインCPU26が変動パターンを選択するためのテーブルとなっている。具体的に言えば、第1,第3図柄19,21が「1」である場合に、第2図柄20として「0」を表示して、「1」「0」「1」からなる組み合わせの態様が形成される場合などである。
【0056】
また、テーブルL4は、リーチ状態を形成する第1,第3図柄19,21に対して1図柄分昇順側(+1コマ又は後側)に配列された図柄を第2図柄20として表示し、はずれ状態の組み合わせを形成する際に、メインCPU26が変動パターンを選択するためのテーブルとなっている。具体的に言えば、第1,第3図柄19,21が「1」である場合に、第2図柄20として「2」を表示して、「1」「2」「1」からなる組み合わせの態様が形成される場合などである。
【0057】
さらに、テーブルL5は、リーチ状態を形成する第1,第3図柄19,21に対して1図柄分降順側(−1コマ)又は昇順側(+1コマ)に配列されていない他の図柄を第2図柄20として表示し、はずれ状態の組み合わせを形成する際に、メインCPU26が変動パターンを選択するためのテーブルとなっている。具体的に言えば、第1,第3図柄19,21が「1」である場合に、第2図柄20として「0」「1(大当り図柄)」「2」以外の図柄「3」〜「9」を表示して、例えば、「1」「7」「1」からなる組み合わせの態様が形成される場合である。
【0058】
そして、表4、表5には、テーブルL3(リーチ状態用(−1コマずれ))及びテーブルL4(リーチ状態用(+1コマずれ))が各々示されている。なお、表4、表5は同一の構成であるため、以下にまとめて説明する。
【0059】
【表4】
【0060】
【表5】
このテーブルL3,L4には、変動パターン1及び変動パターン5を除く3種類の変動パターン2〜4が振分けられており、各変動パターン2〜4には、「0」〜「49」の全50個の変動パターン振分け乱数の数値が所定個数ずつ振分けられている。具体的には、変動パターン2には「0」〜「32」までの33個の数字が、変動パターン3には「33」〜「47」までの15個の数字が、変動パターン4には「48」及び「49」の2個の数字が夫々振分けられている。
【0061】
従って、このテーブルL3,L4では、メインCPU26が、変動パターン2を選択する選択率が50分の33(66%)、変動パターン3を選択する選択率が50分の15(30%)、変動パターン4を選択する選択率が50分の2(4%)となっている。即ち、メインCPU26が、テーブルL3,L4から各変動パターン2〜4を選択する選択率は、前記テーブルL1とは異なり(逆の関係となっている。)、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)ほど低く選択されにくくなっている。換言すれば、変動時間の短い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が少ない変動パターン)ほど、選択率が高く選択されやすいようになっている。
【0062】
また、表6には、テーブルL5(リーチ状態用(−1コマ、+1コマ又は大当り図柄を除く他の図柄))が示されている。
【0063】
【表6】
このテーブルL5には、変動パターン1、変動パターン4及び変動パターン5を除く2種類の変動パターン2,3が振分けられており、変動パターン2,3には、「0」〜「49」の全50個の変動パターン振分け乱数の数値が所定個数ずつ振分けられている。具体的には、変動パターン2には「0」〜「39」までの40個の数字が、変動パターン3には「40」〜「49」までの10個の数字が振分けられている。
【0064】
従って、このテーブルL5では、メインCPU26が、変動パターン2を選択する選択率が50分の40(80%)、変動パターン3を選択する選択率が50分の10(20%)となっている。即ち、メインCPU26が、テーブルL5から各変動パターン2,3を選択する選択率は、前記テーブルL1とは異なり(逆の関係となっている。)、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)ほど低く選択されにくくなっている。換言すれば、変動時間の短い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が少ない変動パターン)ほど、選択率が高く選択されやすいようになっている。
【0065】
さらに、本実施形態では、6種類のテーブルL1〜L6のうち、1種類のテーブルL6がはずれ状態用のテーブルとなっている。そして、このテーブルL6は、リーチ状態が形成されることなく、はずれ状態となる図柄の組み合わせの態様が形成される際に、メインCPU26が変動パターンを選択するためのテーブルとなっている。具体的に言えば、第1図柄19が「0」である場合に、第3図柄21として「0」以外の「1」〜「9」の図柄を表示して、例えば、「1」「3」「5」からなる組み合わせの態様が形成される場合である。
【0066】
そして、表7には、テーブルL6(はずれ状態用)が示されている。
【0067】
【表7】
このテーブルL6には、変動パターン2〜5を除く1種類の変動パターン1のみが振分けられており、変動パターン1には、「0」〜「49」の全50個の変動パターン振分け乱数の数値が振分けられている。従って、このテーブルL6では、メインCPU26が、変動パターン1を選択する選択率が50分の50(100%)となっている。即ち、はずれ状態の組み合わせの態様が形成される際、メインCPU26は、テーブルL6から変動パターン1のみを選択するようになっている。従って、この場合、メインCPU26は、変動時間の最も短い変動パターン(又は、遊技状態の変遷が最も少ない変動パターン)を選択するようになっている。
【0068】
このように本実施形態では、テーブルL1〜L6毎に、変動パターン1〜5の振分けを変更すると共に、各テーブルL1〜L6に振分けられた変動パターン1〜5に対して変動パターン振分け乱数の振分けの態様を異ならせている。そして、表8には、各テーブルL1〜L6の変動パターン1〜5に振分けられた変動パターン振分け乱数の数値の個数が示されている。
【0069】
【表8】
表8に示すように、大当り状態用のテーブルL1,L2においては、変動パターン毎に振分けられた変動パターン振分乱数の数値の個数が異なっている。具体的に言えば、変動パターン1は、テーブルL1において数値が振分けられていないのに対し、テーブルL2では5個の数値が振分けられている。そのため、変動パターン1が選択された場合、特定の大当り状態が形成される割合(確変率(%))は、(0[テーブルL1に振分けられた数値の個数]÷5[テーブルL1+テーブルL2に振分けられた数値の個数])×100=0(%)となっている。従って、メインCPU26が変動パターン1を選択した場合には、非特定図柄が表示されると共に、その組み合わせの態様に基づいて通常の大当り状態のみが生起されるようになっている。
【0070】
また、変動パターン2は、テーブルL1において12個の数値が振分けられているのに対し、テーブルL2では18個の数値が振分けられている。そのため、変動パターン2が選択された場合、特定の大当り状態が形成される割合(確変率(%))は、前述同様に算出することができ、(12÷30)×100=40(%)となっている。従って、メインCPU26が変動パターン2を選択した場合には、特定の大当り状態に比して通常の大当り状態が生起される割合が高くなっている。即ち、特定図柄の組み合わせの態様よりも非特定図柄の組み合わせの態様が表示される割合が高くなっている。
【0071】
また、変動パターン3は、両テーブルL1,L2において各々15個の数値が振分けられている。そのため、変動パターン3が選択された場合、特定の大当り状態が形成される割合(確変率(%))は、前述同様に算出することができ、(15÷30)×100=50(%)となっている。従って、メインCPU26が変動パターン3を選択した場合には、特定の大当り状態と通常の大当り状態が同一の割合(2分の1)で生起されるようになっている。即ち、特定図柄の組み合わせの態様と非特定図柄の組み合わせの態様が表示される割合が同一となっている。
【0072】
また、変動パターン4は、テーブルL1において22個の数値が振分けられているのに対し、テーブルL2では12個の数値が振分けられている。そのため、変動パターン4が選択された場合、特定の大当り状態が形成される割合(確変率(%))は、前述同様に算出することができ、(22÷34)×100=65(%)となっている。従って、メインCPU26が変動パターン4を選択した場合には、通常の大当り状態に比して特定の大当り状態が生起される割合が高くなっている。即ち、非特定図柄の組み合わせの態様よりも特定図柄の組み合わせの態様が表示される割合が高くなっている。
【0073】
また、変動パターン5は、テーブルL1において1個の数値が振分けられているのに対し、テーブルL2では数値が振分けられていない。そのため、変動パターン5が選択された場合、特定の大当り状態が形成される割合(確変率(%))は、前述同様に算出することができ、(1÷1)×100=100(%)となっている。従って、メインCPU26が変動パターン5を選択した場合には、特定図柄が表示されると共に、その組み合わせの態様に基づいて特定の大当り状態のみが生起されるようになっている。
【0074】
以上のように、テーブルL1とテーブルL2において、変動パターン1〜5に対する変動パターン振分け乱数の数値の振分け個数を変更することにより、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)ほど、特定の大当り状態が生起される割合が高くなるように構成されている。そのため、遊技者は、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)が、可視表示部Hで出現することにより、特定の大当り状態が生起される期待感を高めることができる。また、遊技者は、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)が出現した場合でも、演出内容に興味を損なうことなく、その演出を最後まで見ることができる。
【0075】
また、リーチ状態用のテーブルL3〜L5のうち、テーブルL3,L4では、テーブルL5に比して変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)が選択される割合が高くなっている。そのため、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)ほど、リーチ状態を形成する第1,第3図柄19,21に対して1図柄分昇順側又は降順側に配列されている図柄が第2図柄20として表示される割合が高くなっている。従って、遊技者は、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)による演出の結果、はずれ状態が形成された場合でも、第2図柄20として表示された図柄の種類を見て惜しかったという感覚を得ることができる。
【0076】
また、リーチ状態用のテーブルL3〜L5では、変動時間が短い変動パターン(又は、遊技状態の変遷が少ない変動パターン)が選択される割合が高くなっている。そのため、リーチ演出の結果、はずれ状態が形成される場合(はずれリーチ)に、変動時間の長い変動パターンなどが出現する割合を低くすることで、遊技時間が短縮されると共に、遊技者の遊技に対する興味を損なう虞を抑制することができる。
【0077】
次に、このように構成されたパチンコ機10において、主基板24のメインCPU26が各テーブルL1〜L6から変動パターン1〜5を選択する態様を図5及び図6に基づいて詳細に説明する。なお、図5及び図6は、通常時の確率で遊技が行われている場合のフローチャートである。
【0078】
まず、遊技盤13内に打球された遊技球が始動入賞口22に入賞すると、メインCPU26は、大当り判定用乱数の数値を抽出する(ステップS1)。このとき、メインCPU26は、大当り判定用乱数の数値と共に、大当り図柄乱数の数値を抽出する。なお、始動保留球数の記憶値が上限値に達している場合、メインCPU26は大当り判定用乱数や大当り図柄乱数の各数値を抽出しない。
【0079】
次に、メインCPU26は、可視表示部Hにおいて、第1〜第3図柄19〜21の変動表示を開始する前(即ち、図柄組み合わせゲームを開始する前)に、前記ステップS1で抽出した数値と大当り値とが一致するか否かを判定する(ステップS2)。そして、その判定結果が肯定、即ち、大当り状態と判定した場合、メインCPU26は、前記ステップS1で抽出した大当り図柄乱数の数値に基づき、最終的に表示させる第1〜第3図柄19〜21(確定停止図柄であって大当り図柄となる。)を決定する(ステップS3)。
【0080】
次に、メインCPU26は、前記ステップS3で決定した図柄の種類が、特定図柄(「1」「3」「5」「7」「9」)であるか否かを判定する(ステップS4)。そして、その判定結果が肯定、即ち、特定図柄である場合、メインCPU26は、ROM27に記憶保持されている複数種類のテーブルL1〜L6の中から特定の大当り状態用のテーブルL1を選択する(ステップS5)。また、メインCPU26は、変動パターン振分け乱数の数値を抽出し、該数値に基づいてテーブルL1から変動パターンを選択する(ステップS6)。例えば、抽出した数値が「30」であれば変動パターン4を、抽出した数値が「49」であれば変動パターン5を選択する。
【0081】
その後、メインCPU26は、図柄基板25に対し、テーブルL1から選択した変動パターンに基づく変動開始コマンドを制御信号として出力する。また、メインCPU26は、変動開始コマンドの出力後、2ms毎に、大当り図柄乱数から決定した第1図柄19に対応する左図柄指定コマンド、第3図柄21に対応する右図柄指定コマンド、第2図柄20に対応する中図柄指定コマンドを各々制御信号として順次出力する。さらに、メインCPU26は、表1に示したコマンド送信タイミングテーブルに基づき、変動開始コマンドの出力後、選択した変動パターンに対応する変動時間が経過すると、全図柄停止コマンドを制御信号として出力する。
【0082】
また、各制御信号(各コマンド)を入力した図柄基板25(サブCPU31)では、該コマンドに基づき、第1〜第3図柄19〜21の変動開始から確定停止させるまでの図柄制御を実行する。そして、ステップS1〜ステップS6の流れに基づいて、メインCPU26が各コマンドを出力した場合、可視表示部Hには、第1〜第3図柄19〜21として同一の特定図柄が表示されると共に、該図柄による組み合わせの態様から特定の大当り状態が生起される。
【0083】
一方、前記ステップS4の判定結果が否定、即ち、非特定図柄(「0」「2」「4」「6」「8」)である場合、メインCPU26は、ROM27に記憶保持されている複数種類のテーブルL1〜L6の中から通常の大当り状態用のテーブルL2を選択する(ステップS7)。また、メインCPU26は、変動パターン振分け乱数の数値を抽出し、該数値に基づいてテーブルL2から変動パターンを選択する(ステップS8)。例えば、抽出した数値が「30」であれば変動パターン3を、抽出した数値が「49」であれば変動パターン4を選択する。
【0084】
その後、メインCPU26は、前述同様に、変動開始コマンド→各図柄指定コマンド→全図柄指定コマンドの順に、各コマンドを図柄基板25に対して制御信号として出力し、図柄基板25では、該各コマンドに基づき図柄制御を実行する。そして、ステップS1〜ステップS4→ステップS7→ステップS8の流れに基づいて、メインCPU26が各コマンドを出力した場合、可視表示部Hには、第1〜第3図柄19〜21として同一の非特定図柄が表示されると共に、該図柄による組み合わせの態様から通常の大当り状態が生起される。
【0085】
また、前記ステップS2の判定結果が否定、即ち、大当り状態でないと判定した場合、メインCPU26は、リーチ判定用乱数の数値を抽出する(ステップS9、図6)。このとき、メインCPU26は、リーチ判定用乱数の数値と共に、左はずれ図柄乱数、中はずれ図柄乱数及び右はずれ図柄乱数の各数値を抽出する。そして、メインCPU26は、前記ステップS9で抽出した数値とリーチ判定値とが一致するか否かを判定する(ステップS10)。そして、その判定結果が肯定、即ち、リーチ状態と判定した場合、メインCPU26は、前記ステップS9で抽出した各はずれ図柄乱数の数値を考慮しながら第1〜第3図柄19〜21を決定する(ステップS11)。具体的な一例を挙げると、左はずれ図柄乱数として「1」が、中はずれ図柄乱数として「4」が、右はずれ図柄乱数として「3」が抽出された場合、メインCPU26は、第1,第3図柄19,21を「1」、第2図柄20を「4」と決定する。また、中はずれ図柄乱数として「1」が抽出されている場合、メインCPU26は、全ての図柄が同一の図柄となるのを回避するために、中はずれ図柄乱数の抽出値である「1」に1を加えて「2」に変更する。その結果、メインCPU26は、第1,第3図柄19,21を「1」、第2図柄20を「2」と決定する。
【0086】
次に、メインCPU26は、第2図柄20として決定された図柄が、第1,第3図柄19,21として決定された図柄に対し、1図柄分降順側又は昇順側に配列されている図柄であるか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、第1,第3図柄19,21が「1」である場合、第2図柄20が「0(降順側)」又は「2(昇順側)」であるか否かを判定する。そして、その判定結果が肯定、即ち、第2図柄20が1図柄分降順側又は昇順側に配列されている図柄である場合、メインCPU26は、さらに、第2図柄20が1図柄分降順側(−1コマのずれ)に配列されている図柄であるか否かを判定する(ステップS13)。
【0087】
そして、メインCPU26は、前記ステップS13の判定結果が肯定、即ち、第2図柄20が1図柄分降順側に配列されている図柄である場合、ROM27に記憶保持されている複数種類のテーブルL1〜L6の中からリーチ状態用のテーブルL3を選択する(ステップS14)。また、メインCPU26は、変動パターン振分け乱数の数値を抽出し、該数値に基づいてテーブルL3から変動パターンを選択する(ステップS15)。例えば、抽出した数値が「30」であれば変動パターン2を、抽出した数値が「49」であれば変動パターン4を選択する。
【0088】
一方、メインCPU26は、前記ステップS13の判定結果が否定、即ち、第2図柄20が1図柄分昇順側に配列されている図柄である場合、ROM27に記憶保持されている複数種類のテーブルL1〜L6の中からリーチ状態用のテーブルL4を選択する(ステップS16)。また、メインCPU26は、変動パターン振分け乱数の数値を抽出し、該数値に基づいてテーブルL4から変動パターンを選択する(ステップS17)。例えば、抽出した数値が「30」であれば変動パターン2を、抽出した数値が「49」であれば変動パターン4を選択する。
【0089】
また、ステップS12の判定結果が否定、即ち、第2図柄20が1図柄分降順側又は昇順側に配列されている図柄ではない場合、メインCPU26は、ROM27に記憶保持されている複数種類のテーブルL1〜L6の中からリーチ状態用のテーブルL5を選択する(ステップS18)。そして、メインCPU26は、変動パターン振分け乱数の数値を抽出し、該数値に基づいてテーブルL5から変動パターンを選択する(ステップS19)。例えば、抽出した数値が「30」であれば変動パターン2を、抽出した数値が「49」であれば変動パターン3を選択する。
【0090】
その後、メインCPU26は、前述同様に、変動開始コマンド→各図柄指定コマンド→全図柄指定コマンドの順に、各コマンドを図柄基板25に対して制御信号として出力し、図柄基板25では、該各コマンドに基づき図柄制御を実行する。そして、ステップS1→ステップS2→ステップS9〜ステップS15の流れに基づいて、メインCPU26が各コマンドを出力した場合、可視表示部Hには、リーチ状態が形成される。そして、リーチ演出の結果、第2図柄20として第1,第3図柄19,21に対し1図柄分降順側に配列されている図柄が表示されて、はずれ状態が確定する。
【0091】
また、ステップS1→ステップS2→ステップS9〜ステップS13→ステップS16→ステップS17の流れに基づいて、メインCPU26が各コマンドを出力した場合、可視表示部Hには、リーチ状態が形成される。そして、リーチ演出の結果、第2図柄20として第1,第3図柄19,21に対し1図柄分昇順側に配列されている図柄が表示されて、はずれ状態が確定する。さらに、ステップS1→ステップS2→ステップS9〜ステップS12→ステップS18→ステップS19の流れに基づいて、メインCPU26が各コマンドを出力した場合、可視表示部Hには、リーチ状態が形成される。そして、リーチ演出の結果、第2図柄20として第1,第3図柄19,21に対し1図柄分降順側又は昇順側に配列されていない他の図柄が表示されて、はずれ状態が確定する。
【0092】
さらに、前記ステップS10の判定結果が否定、即ち、リーチ状態でないと判定した場合、メインCPU26は、前記ステップS9で抽出した各はずれ図柄乱数の数値から第1〜第3図柄19〜21を決定する(ステップS20、図5(b))。このとき、メインCPU26は、第1,第3図柄19,21が一致する場合、何れか一方の図柄を変更し、リーチ状態が形成されないようにする。
【0093】
次に、メインCPU26は、ROM27に記憶保持されている複数種類のテーブルL1〜L6の中からはずれ状態用のテーブルL6を選択する(ステップS21)。また、メインCPU26は、変動パターン振分け乱数の数値を抽出し、該数値に基づいてテーブルL6から変動パターンを選択する(ステップS22)。この場合、何れの数値であっても変動パターン1が選択される。
【0094】
その後、メインCPU26は、前述同様に、変動開始コマンド→各図柄指定コマンド→全図柄指定コマンドの順に、各コマンドを図柄基板25に対して制御信号として出力し、図柄基板25では、該各コマンドに基づき図柄制御を実行する。そして、ステップS1→ステップS2→ステップS9→ステップS10→ステップS20〜ステップS22の流れに基づいて、メインCPU26が各コマンドを出力した場合、可視表示部Hでは、リーチ状態が形成されることなくはずれ状態が確定する。
【0095】
次に、本実施形態における各変動パターン1〜5の大当り期待度(%)について表8及び表9に基づき説明する。なお、「大当り期待度」とは、その変動パターンの出現によって大当り状態(特定の大当り状態又は通常の大当り状態)が生起される割合の目安を示したものであり、この期待度通りに大当り状態が生起されることを意味するものではない。そして、大当り期待度の数値が高いほど(100%に近づくほど)、大当り状態が生起される可能性が高くなっている。
【0096】
【表9】
表9には、各変動パターン1〜5が出現するまでの回転数(1/R)と、各変動パターン1〜5の大当り期待度(%)が示されている。なお、「変動パターン1〜5が出現するまでの回転数(1/R)」とは、1回の図柄組み合わせゲームを1回転とし、該ゲームが行われる回数(R)に対して変動パターン1〜5が1回出現する割合の目安を示したものであり、この回転数通りに各変動パターンが出現することを意味するものではない。そして、この数値(回転数)が少ないほど、その変動パターンが出現する割合が高くなっている。なお、以下の説明では、通常時の確率で遊技が行われている場合の大当り期待度(%)及び変動パターン1〜5が出現するまでの回転数(1/R)の算出方法について説明する。
【0097】
最初に、各変動パターン1〜5が出現するまでの回転数(1/R)の算出方法を説明する。
まず、大当り状態用のテーブルL1,L2に振分けられた変動パターン1〜5が出現するまでの回転数(1/R)は、1/ ((大当り割合)×(全図柄に対する特定図柄、又は、非特定図柄の割合)×(変動パターンの選択率)) から算出することができる。
【0098】
具体的には、テーブルL1の変動パターン4の場合、R=1/((2[大当り値数]/631[大当り判定用乱数])×(5[特定図柄数]/10[全図柄数])×(22/50))=1434.1となる。従って、テーブルL1の変動パターン4は1434.1回転に1回の割合で出現することになる。また、テーブルL2の変動パターン4の場合、R=1/((2/631)×(5[非特定図柄数]/10)×(12/50))=2629.2であり、テーブルL2の変動パターン4は2629.2回転に1回の割合で出現することになる。
【0099】
また、リーチ状態用のテーブルL3,L4,L5に振分けられた変動パターン1〜5が出現するまでの回転数(1/R)は、1/((はずれ割合)×(リーチが形成される割合)×(図柄の出現割合)×(変動パターンの選択率))から算出することができる。
【0100】
具体的には、テーブルL3の変動パターン3の場合、R=1/((629[大当り値を除く]/631[大当り判定用乱数])×(5[リーチ判定値数]/60[リーチ判定用乱数])×(1[−1コマの図柄数]/10[全図柄数])×(15/50))=401.3となる。従って、テーブルL3の変動パターン3は401.3回転に1回の割合で出現することになる。また、テーブルL4の変動パターン3の場合、R=1/((629/631)×(5/60)×(2[+1コマの図柄数]/10)×(15/50))=200.6となる。従って、テーブルL4の変動パターン3は200.6回転に1回の割合で出現することになる。なお、本実施形態では、前記ステップS11(図6)において、第2図柄20が、第1,第3図柄19,21と同一の図柄である場合に、中はずれ図柄乱数の抽出値に+1しているため、+1コマの図柄数が「2」となっている。さらに、テーブルL5の変動パターン3の場合、R=1/((629/631)×(5/60)×(7[他の図柄数]/10)×(10/50))=85.9となる。従って、テーブルL5の変動パターン3は85.9回転に1回の割合で出現することになる。
【0101】
また、はずれ状態用のテーブルL6に振分けられた変動パターン1が出現するまでの回転数(1/R)は、1/((はずれ割合)×(リーチが形成されない割合))から算出することができる。具体的には、テーブルL6の変動パターン1の場合、R=1/((629[大当り値を除く]/631[大当り判定用乱数])×(55[リーチ判定値を除く]/60[リーチ判定用乱数]))=1.1となる。従って、テーブルL6の変動パターン1は1.1回転に1回の割合で出現することになる。
【0102】
そして、各変動パターン1〜5の大当り期待度(%)は、前述のように算出した各変動パターン1〜5が出現するまでの回転数(1/R)から次のように算出することができる。即ち、大当り期待度(%)=((大当り状態用のテーブルL1,L2に振分けられた変動パターンnが出現するまでの回転数の加算値)/(各テーブルL1〜L6に振分けられた変動パターンnが出現するまでの回転数の加算値))×100によって算出することができる。なお、「n」は、本実施形態の場合、5種類の変動パターン1〜5が用意されていることから、1,2,3,4,5である。
【0103】
具体的に言えば、変動パターン1の大当り期待度(%)は、((1/6310)/((1/6310)+(1/1.1)))×100=0.017(%)となる。また、変動パターン2の大当り期待度(%)は、(((1/2629.1)+(1/1752.8))/((1/2629.1)+(1/1752.8)+(1/182.4)+(1/91.2)+(1/21.5)))×100=1.49(%)となる。以下、同様に大当り期待度(%)を算出すると、変動パターン3の大当り期待度は4.74(%)、変動パターン4の大当り期待度は51.94(%)、変動パターン5の大当り期待度は100(%)となる。
【0104】
このように本実施形態では、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)ほど、大当り期待度が高く、大当り状態が生起されやすいように構成されている。即ち、表8からも分かるように、大当り状態用のテーブルL1,L2では、他のテーブルL3〜L6に比して、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)ほど、変動パターン振分乱数の数値を多く振分けることにより大当り期待度を高く設定している。従って、遊技者は、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)が、可視表示部Hで出現することにより、大当り状態(特定の大当り状態又は通常の大当り状態)が生起される期待感を高めることができる。その一方で、表9からも分かるように、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)ほど、可視表示部Hで出現しにくくなっている。そのため、遊技者は、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)が、可視表示部Hで出現することにより、大当り状態(特定の大当り状態又は通常の大当り状態)が生起される期待感をさらに高めることができる。
【0105】
従って、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)ほど、特定の大当り状態が生起される割合が高くなるように構成されている。そのため、遊技者は、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)が、可視表示部Hで出現することにより、特定の大当り状態が生起される期待感を高めることができる。また、遊技者は、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)が出現した場合でも、演出内容に興味を損なうことなく、その演出を最後まで見ることができる。
【0106】
(2)特定の大当り状態が生起される場合に、メインCPU26が、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)を選択する選択率が高く設定されている。従って、メインCPU26は、特定の大当り状態が生起される場合に、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)を高い割合で選択することができる。
【0107】
(3)通常の大当り状態が生起される場合に、メインCPU26が、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)を選択する選択率が低く設定されている。そのため、メインCPU26は、通常の大当り状態が生起される場合に、変動時間の短い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が少ない変動パターン)を選択することができる。従って、特定の大当り状態が生起される場合と通常の大当り状態が生起される場合とを明確に差別化することができ、遊技者は、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)が出現した場合に、特定の大当り状態が生起されることを期待することができる。
【0108】
(4)リーチ状態用のテーブルL3,L4では、テーブルL5に比して変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)ほど、リーチ状態を形成する第1,第3図柄19,21に対して1図柄分昇順側又は降順側に配列されている図柄が第2図柄20として表示される割合が高くなっている。そのため、遊技者は、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)による演出の結果、はずれ状態が形成された場合でも、第2図柄20として表示された図柄の種類を見て惜しかったという感覚を得ることができる。
【0109】
(5)リーチ状態用のテーブルL3〜L5では、変動時間が短い変動パターン(又は、遊技状態の変遷が少ない変動パターン)ほど、メインCPU26の選択率が高くなるように構成されている。そのため、リーチ演出の結果、はずれ状態が形成される場合(はずれリーチ)に、変動時間の長い変動パターンなどが出現する割合を低くすることで、遊技時間が短縮されると共に、遊技者の遊技に対する興味を損なう虞を抑制することができる。
【0110】
(6)変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)ほど、大当り期待度が高く、大当り状態が生起されやすいように構成されている。従って、遊技者は、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)が、可視表示部Hで出現することにより、大当り状態(特定の大当り状態又は通常の大当り状態)が生起される期待感を高めることができる。また、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)ほど、可視表示部Hで出現しにくくなっている。そのため、遊技者は、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)が、可視表示部Hで出現することにより、大当り状態(特定の大当り状態又は通常の大当り状態)が生起される期待感をさらに高めることができる。
【0111】
なお、前記実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記実施形態における変動パターン1〜5の構成は適宜変更することができる。即ち、前記実施形態のように、変動パターン1〜5の変動時間T1〜T5が必ずしも異なっている必要はない。例えば、図4(b)に示すように、変動パターン3〜5を同一の変動時間T6とし、遊技状態が変遷する数(動作の数)を異ならせても良い。具体的に言えば、変動パターン3は動作A→動作B1→動作C1の3段階から、変動パターン4は動作A→動作B1→動作C2→動作D1の4段階から、変動パターン5は動作A→動作B2→動作C3→動作D2→動作Eの5段階から構成されている。この場合、変動パターン5ほど遊技状態の変遷が多く、前記実施形態と同様に、変動パターン1→変動パターン2→変動パターン3→変動パターン4→変動パターン5の順に特定の大当り状態が生起される割合(又は、特定図柄が表示される割合)を高めれば良い。
【0112】
・前記実施形態において、変動パターンは、再抽選に伴う動作が付加されて構成されていても良い。なお、「再抽選」とは、非特定図柄の組み合わせの態様が特定図柄の組み合わせの態様へ発展する期待感を遊技者に持たせて遊技効果の向上を図った演出である。
【0113】
・前記実施形態では、図柄が変動表示を開始してから確定表示されるまでの変動時間が長い又は遊技状態の変遷が多い場合を例にしているが、リーチ状態時における遊技状態の変遷が多い変動パターンや変動時間の長い変動パターンほど、特定の大当り状態が生起される割合(又は、特定図柄が表示される割合)を高くしても良い。また、再抽選時における図柄の動作のみに着目し、例えば、再抽選の回数が多い場合や再抽選時の変動時間が長い場合に、特定の大当り状態が生起される割合(又は、特定図柄が表示される割合)を高くしても良い。
【0114】
・前記実施形態では、確率変動機能を備えたパチンコ機10に適用したが、時間短縮機能を備えたパチンコ機(所謂、時短機)にも同様に適用することができる。この場合、図柄は、時短回数の多い、又は、少ないによって種類分けすることができ、変動時間の長い変動パターン(又は、遊技状態(リーチ状態)の変遷が多い変動パターン)ほど、時短回数の多い図柄が表示される割合を高く構成すれば良い。
【0115】
・前記実施形態では、全10種類のうち、特定図柄と非特定図柄を各5種類ずつ定めているが(見かけ上の確変割合2分の1)、特定図柄と非特定図柄の割合は適宜変更しても良く、この割合はパチンコ機10の設計仕様に基づき決定されるものである。また、図柄の種類分けは、特定図柄と非特定図柄などのように2種類に限定されない。例えば、時短機において、時短回数が100回/50回/0回など、図柄を3種類に分けることができる場合にも前記実施形態と同様に適用することができる。
【0116】
・前記実施形態では、5種類の変動パターン1〜5を6種類のテーブルL1〜L6に振分けているが、変動パターンの数やテーブルの数は、前記実施形態に限定されない。また、変動パターン振分け乱数の数値の個数も前記実施形態に限定されない。
【0117】
・前記実施形態は、液晶画面からなる可視表示部Hを備えた図柄表示装置18以外の図柄表示装置でも同様に適用することができる。例えば、7セグメントLED式、ドットマトリクス式、機械式(ドラム式又はベルト式)などの図柄表示装置においても同様に適用することができる。また、3列の図柄が表示可能な図柄表示装置に限らず、例えば、1列、2列、4列、5列の図柄が表示可能な図柄表示装置においても同様に適用することができる。なお、1列の図柄が表示可能な図柄表示装置では、表示された図柄の種類によって、特定の大当り状態又は通常の大当り状態が形成される。その一方で、本実施形態のように3列など複数列の図柄が表示可能な図柄表示装置では、大当り状態が、表示された図柄の組み合わせの態様から形成されると共に、その組み合わせの態様を構成する図柄の種類によって、特定の大当り状態又は通常の大当り状態が生起される。
【0118】
次に上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(イ)請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機において、前記第2の種類の図柄は、大当り遊技終了後、大当りの確率が変動する図柄又は時間短縮の回数が多い図柄である。
【0120】
(ハ)請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機において、前記変動パターンのうち、遊技状態の変遷が多い変動パターン又は前記図柄の変動時間が長い変動パターンほど、前記第1の特別遊技状態又は前記第2の特別遊技状態が生起される期待度が高く設定されている。
【0121】
(ニ)請求項1〜請求項3のうちいずれか一項に記載の遊技機において、前記図柄の変動時間が長い変動パターンは、前記図柄が変動表示を開始してから所定の図柄で確定的に表示されるまでの時間が長い変動パターンである。
【0122】
(ホ)複数種類の変動パターンに基づいて複数種類の図柄を可変させて表示可能な可視表示部が設けられた図柄表示手段を備え、前記可視表示部に表示された図柄が予め定めた第1の種類の図柄である場合には遊技者にとって有利となる第1の特別遊技状態が生起される一方で、前記可視表示部に表示された図柄が予め定めた第2の種類の図柄である場合には前記第1の特別遊技状態よりも遊技者にさらに有利となる第2の特別遊技状態が生起される遊技機において、前記変動パターンのうち、遊技状態の変遷が多い変動パターン又は前記図柄の変動時間が長い変動パターンほど、前記第2の特別遊技状態が生起される割合が高くなるように構成した遊技機。
【0123】
(ヘ)複数種類の図柄を可変させて表示可能な可視表示部が設けられた図柄表示手段を備え、前記可視表示部に表示された図柄が予め定めた第1の種類の図柄である場合には遊技者にとって有利となる第1の特別遊技状態が生起される一方で、前記可視表示部に表示された図柄が予め定めた第2の種類の図柄である場合には前記第1の特別遊技状態よりも遊技者にさらに有利となる第2の特別遊技状態が生起される遊技機において、再抽選時に図柄が変動する回数が多い又は再抽選時の時間が長いほど、前記第2の種類の図柄が表示される割合が高くなるように構成した遊技機。
【0124】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技者に遊技に対する興味を損なわせることなく、遊技者の期待する特別遊技状態が生起される期待感を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機の外観を示す正面図。
【図2】 図柄表示装置の可視表示部に表示された各図柄を示す正面図。
【図3】 主制御基板と図柄制御基板の電気的構成を示すブロック図。
【図4】 (a)は本実施形態の変動パターンを説明する説明図、(b)は変動パターンの別態様を説明する説明図。
【図5】 (a)、(b)はメインCPUが変動パターンを選択する態様を説明するフローチャート。
【図6】 同じく、フローチャート。
【符号の説明】
H…可視表示部、10…パチンコ機(遊技機)、18…図柄表示装置(図柄表示手段)、19〜21…第1〜第3図柄、26…メインCPU(選択手段)。
Claims (3)
- 遊技内容を統括して制御する主制御基板と、複数種類の変動パターンに基づいて複数種類の図柄を可変させる図柄変動ゲームを表示可能な可視表示部が設けられた図柄表示手段と、前記図柄表示手段に対し図柄制御を実行する図柄制御基板と、を備え、
前記可視表示部に表示された図柄が予め定めた第1の種類の図柄である場合には遊技者にとって有利となる第1の特別遊技状態が生起される一方で、前記可視表示部に表示された図柄が予め定めた第2の種類の図柄である場合には前記第1の特別遊技状態よりも遊技者にとってさらに有利となる第2の特別遊技状態が生起される遊技機において、
前記主制御基板は、
特別遊技状態を生起させるか否かを判定する大当り判定手段と、
前記図柄変動ゲーム開始時に、前記大当り判定手段の判定結果に基づき、可視表示部に表示させる図柄を決定する図柄決定手段と、
前記大当り判定手段の判定結果が肯定のとき、前記図柄決定手段が決定した図柄の種類が前記第1の種類の図柄である場合に前記図柄変動ゲームの図柄変動開始から終了するまでの図柄の変動時間又は遊技状態の変遷数を少なくとも含む演出内容を特定可能な変動パターンを選択するための第1の変動パターンテーブルと、前記図柄決定手段が決定した図柄の種類が前記第2の種類の図柄である場合に前記変動パターンを選択するための第2の変動パターンテーブルとを記憶するとともに、各テーブルの変動パターンのそれぞれに変動パターン振り分け乱数の値を振り分けて記憶する記憶手段と、
前記図柄変動ゲームの開始時に、前記大当り判定手段の判定結果及び前記図柄決定手段により決定された図柄の種類に基づき、前記変動パターンを前記記憶手段を参照して選択決定する選択手段と、
前記選択手段により選択決定された変動パターンを指定する変動開始コマンドを図柄変動ゲームの開始時に1度だけ出力すると共に、図柄決定手段により決定された図柄を指定する図柄指定コマンドを出力する出力手段とを備え、
前記図柄制御基板は、
前記出力手段により出力された変動開始コマンド及び図柄指定コマンドを入力する入力手段と、
前記入力手段が入力した変動開始コマンドにより指定された変動パターンに基づき、複数種類の図柄を可変させて図柄変動ゲームを実行させ、図柄指定コマンドにより指定された図柄を表示させるように前記図柄表示手段に対し図柄制御を実行する制御手段を備え、
前記記憶手段が記憶する前記第1の変動パターンテーブルと前記第2の変動パターンテーブルとを比較した場合、前記第2の変動パターンテーブルの方が図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの遊技状態の変遷が多い変動パターン又は図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの図柄の変動時間が長い変動パターンほど選択率が高くなるように前記変動パターン振り分け乱数の値が振り分けられている一方で、前記第1の変動パターンテーブルの方が遊技状態の変遷が多い変動パターン又は図柄の変動時間が長い変動パターンほど選択率が低くなるように前記変動パターン振り分け乱数の値が振り分けられており、
前記選択手段は、
前記大当り判定手段の判定結果が肯定であって前記図柄決定手段が決定した図柄の種類が前記第2の種類の図柄である場合には前記第2の変動パターンテーブルの中から変動パターンを選択することにより、前記大当り判定手段の判定結果が肯定であって前記図柄決定手段が決定した図柄の種類が前記第1の種類の図柄である場合よりも高い割合で、図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの遊技状態の変遷が多い変動パターン又は図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの図柄の変動時間が長い変動パターンを選択決定するように構成される遊技機。 - 前記記憶手段が記憶する変動パターンのうち、前記図柄変動ゲームの図柄変動開始から 終了するまでの図柄の変動時間が同一時間である変動パターンであって遊技状態の変遷数が異なる変動パターンについて、前記第1の変動パターンテーブルと前記第2の変動パターンテーブルとを比較した場合、前記第2の変動パターンテーブルの方が図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの遊技状態の変遷が多い変動パターンほど選択率が高くなるように前記変動パターン振り分け乱数の値が振り分けられている一方で、前記第1の変動パターンテーブルの方が遊技状態の変遷が多い変動パターンほど選択率が低くなるように前記変動パターン振り分け乱数の値が振り分けられており、
前記選択手段は、
前記大当り判定手段の判定結果が肯定であって前記図柄決定手段が決定した図柄の種類が前記第2の種類の図柄である場合には前記第2の変動パターンテーブルの中から変動パターンを選択することにより、前記大当り判定手段の判定結果が肯定であって前記図柄決定手段が決定した図柄の種類が前記第1の種類の図柄である場合よりも高い割合で、前記図柄変動ゲームの図柄変動開始から終了するまでの図柄の変動時間が同一時間である変動パターンのうち、遊技状態の変遷が多い変動パターンを選択決定するように構成される請求項1に記載の遊技機。 - 前記主制御基板は、前記大当り判定手段の判定結果が否定の場合に、リーチ状態を生起するか否かを判定するリーチ判定手段を備え、
前記図柄決定手段は、前記リーチ判定手段の判定結果が肯定の場合に、リーチ状態を前記可視表示部に表示させるように図柄を決定し、
前記可視表示部に表示される図柄は、所定の配列順で表示されるようになっており、
前記記憶手段は、前記リーチ判定手段の判定結果が肯定のとき、前記図柄決定手段が決定した最終表示図柄がリーチ状態を形成する図柄を基準として1つ前に表示される図柄又は1つ後に表示される図柄である場合に、前記変動パターンを選択するための第3の変動パターンテーブルと、前記図柄決定手段が決定した最終表示図柄がリーチ状態を形成する図柄を基準として1つ前に表示される図柄又は1つ後に表示される図柄でない場合に前記変動パターンを選択するための第4の変動パターンテーブルとを記憶するとともに、各テーブルの変動パターンのそれぞれに変動パターン振り分け乱数の値を振り分けて記憶し、
前記記憶手段が記憶する前記第3の変動パターンテーブルと、前記第4の変動パターンテーブルとを比較した場合、前記第3の変動パターンテーブルの方が図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの遊技状態の変遷が多い変動パターン又は図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの図柄の変動時間が長い変動パターンほど選択率が高くなるように前記変動パターン振り分け乱数の値が振り分けられている一方で、前記第4の変動パターンテーブルの方が遊技状態の変遷が多い変動パターン又は図柄の変動時間が長い変動パターンほど選択率が低くなるように前記変動パターン振り分け乱数の値が振り分けられており、
前記選択手段は、
前記リーチ判定手段の判定結果が肯定のとき、前記図柄決定手段が決定した最終表示図柄がリーチ状態を形成する図柄を基準として1つ前に表示される図柄又は1つ後に表示される図柄である場合には前記第3の変動パターンテーブルの中から変動パターンを選択することにより、前記可視表示部に表示される最終表示図柄がリーチ状態を形成する図柄を基準として1つ前に表示される図柄又は1つ後に表示される図柄でない場合よりも高い割合で、前記変動パターンのうち、図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの遊技状態の変遷が多い変動パターン又は図柄変動ゲームにおける図柄の変動開始から終了するまでの変動時間が長い変動パターンを選択決定するように構成される請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
Priority Applications (1)
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