JP3842029B2 - 折り畳み可能な平面放熱用パネル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、折り畳み可能な平面放熱用パネルに関する。さらに詳しくは、床暖房の放熱用に使用され、平面形状が四角形の基体パネルの横方向のほぼ中央部で二分され、二分された基体パネルが横方向の一端においてのみ放熱シートで繋がれてなり、小さく梱包でき、保管、輸送、開梱、敷設作業などが容易な平面放熱用パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、寒冷地の住宅の居住性、温暖地の住宅の寒冷期における居住性をよくする目的で、住宅の床面から暖房する床暖房技術が提案され、実用化されている。床暖房パネルは、例えば、発泡樹脂製の板状体を基体パネルとし、その一方面側に配管溝を刻設し、この配管溝に加熱流体管を埋設し、その表面をアルミニウム箔などの放熱シートで被覆した構造のものが提案されている。また、硬質樹脂発泡体などの硬質素材を基体パネルとし、この基体パネルの一方面側に配管溝を刻設して、この配管溝に加熱流体管を埋設して、その表面をアルミニウム箔などの表面被覆材で被覆した構造のものが提案されている。この様な構造の床暖房パネルを施工するには、工場で、発泡樹脂製の板状体の一方面に刻設された配管溝に、加熱流体管を配置した床暖房パネルをあらかじめ調整し、これを敷設現場で敷設する方法が採られている。
【0003】
このような床暖房パネルにおいて、加熱流体管を配置した床暖房パネルを折り畳む際には、加熱流体管が潰れ(座屈し)たり破損したりするので、従来は、部分的に加熱流体管をパネルから外すことが提案されている(例えば、実開平5−27514号公報参照)。また折り畳む部分の基体パネルの一部を取り外し可能な構造とし、一部を取り外した状態で折り畳み、施工の際に取り付けて一体化する構造のものが提案されている(特開平10−89712号公報、特開平11−141899号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとした課題】
しかし、これら提案の構造のものでは、長尺で広幅の床暖房パネルにあっては、梱包、保管、輸送、貯蔵、開梱、敷設作業などの際に取扱い難いという欠点があった。本発明者は、かかる状況にあって、床暖房パネルが長尺で広幅であっても、加熱流体管を潰すことなく、折り畳める床暖房パネルを提供すべく鋭意検討の結果、本発明に到達したものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、折り畳み可能な平面放熱用パネルにおいて、平面形状がほぼ四角形状とされた基体パネルの横方向のほぼ中央部で切断され、二分された基体パネルは双方の切断端面を相互に当接させて配置されてなり、基体パネルの表側面には配管溝が基体パネルの縦方向に沿って蛇行させて刻設され、配管溝は縦方向の一端のみにおいて二分された一方の基体パネルから切断端面を越えて他方の基体パネルに連通する構造とされてなり、上記の配管溝には連続した加熱流体管が埋設され、加熱流体管は上記縦方向の一端のみにおいて切断端面を越えて他方の基体パネルに渡る構造とされてなり、基体パネルの表側面は放熱シートで被覆され、この放熱シートは上記加熱流体管が切断端面を越えて他方の基体パネルに渡る部分で両基体パネルを繋いでヒンジ部分とされ、縦方向の一端側においてのみ二分された基体パネルの一方から他方に連通する構造とされた部分の配管溝は、平面形状が弧状、S字状または逆S字状を呈するように設けられてなることを特徴とする、折り畳み可能な平面放熱用パネルを提供する。
【0006】
【発明の実施の態様】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る折り畳み可能な平面放熱用パネルは、樹脂発泡体、木製合板などの基体パネルから構成される。樹脂発泡体としては、硬質ポリウレタン発泡体、ポリスチレン発泡体、架橋ポリエチレン発泡体、ポリプロピレン発泡体、ポリ塩化ビニル発泡体、架橋ゴム発泡体、熱硬化性樹脂発泡体などの剛性の比較的高い発泡体のほか、非架橋ポリエチレン発泡体、ポリ酢酸ビニル発泡体、非架橋ゴム発泡体、高密度ポリエチレンとポリスチレンとの混合物の発泡体などの剛性の比較的低い発泡体も挙げられる。基体パネルの厚さは、平面放熱用パネルを敷設する場所によって、6〜50mmの範囲で選ぶことができる。
【0007】
本発明に係る折り畳み可能な平面放熱用パネルを構成する基体パネルは、長尺広幅の一枚の基体パネルであってもよく、長尺狭幅の基体パネルをその幅方向に複数枚並べたものであってもよい。長尺狭幅の基体パネルは、一枚の幅は50mm〜1212mmの範囲とすることができる。平面放熱用パネルが軟質樹脂発泡体の場合には、木製の小根太と、小小根太などを配置すると圧縮された際に潰されて偏平になるのを防ぐことができる。平面形状がほぼ四角形状の平面放熱用パネルの大きさは、長さおよび幅ともに0.25m〜10mの範囲で選ぶことができる。平面放熱用パネルの敷設場所が広い場合は、複数枚の平面放熱用パネルを組み合わせればよく、隣接する平面放熱用パネルの加熱流体管をヘッダを介して連結すればよい。
【0008】
本発明に係る折り畳み可能な平面放熱用パネルは、平面形状がほぼ四角形状とされており、基体パネルの横方向のほぼ中央部で切断されてなる。平面形状がほぼ四角形状とは、正方形、矩形などのほか、敷設場所の床面の形状に応じてこれらを若干変形した形状も含まれることを意味し、ほぼ中央部とは正確に中央部であるほか、中央部から若干ずれたものも含むことを意味する。二分された基体パネルは双方の切断端面を相互に当接させ、表側面は後記するように放熱シートで被覆するが、切断端面は縦方向の一端側においてのみ、放熱シートを二分された基体パネルの一方から他方に渡らせて被覆し、放熱シートをヒンジ部分として機能させる。
【0009】
基体パネルの表面側には、配管溝を刻設する。配管溝は、切断端面に対して直角に二分されたそれぞれの基体パネルに蛇行させて刻設する。配管溝は、縦方向の一端のみにおいて、二分された一方の基体パネルから切断端面を越えて他方の基体パネルに連通する構造とする。この配管溝には、連続した加熱流体管が埋設され、加熱流体管は基体パネルの縦方向の一端部分において、切断端面を越えて一方の基体パネルから他方の基体パネルに渡るようにされる(後記、図1参照)。
【0010】
基体パネルの表側面に刻設する配管溝は、その形状は延在する方向に切断した断面がU字状を形成する形状とすると、加熱流体管を埋設する際に都合がよい。U字状の開口部の幅は、後記するヒンジ部に対応する部分を除き、加熱流体管の外形(例えば7.2mm)と同じ、または僅かに大きくするか、僅かに小さくするのが好ましい。配管溝の深さは、加熱流体管の外形と同じか僅かに小さくするとよい。配管溝の幅または深さが加熱流体管より小さい場合は、基体パネルの弾性を利用して、押し込むようにするのがよい。配管溝に加熱流体管を埋設した際に、加熱流体管の上部に隙間ができないようにすることが肝要であり、隙間があると加熱流体管からの熱を表面側の放熱シートに効果的に伝熱することができなくなる。
【0011】
縦方向の一端部分の一方から他方に渡る部分の配管溝の平面形状は、切断端面を挟んで弧状、S字状または逆S字状を形成するように刻設する。このように刻設すると、二分された基体パネルをヒンジとした部分で折り曲げる際に、配管溝に埋設した加熱流体管がV字状に折り曲げられることがなく、潰れ(座屈し)難くなり好ましい。また、平面形状が弧状、S字状または逆S字状を呈するように形成した部分の配管溝を、他の配管溝の部分より広幅にしておくと、基体パネルが木製であっても加熱流体管が配管溝内で破損することがなく、また、基体パネルが樹脂発泡体であっても配管溝が加熱流体管によって破損されることがなく、ヒンジ部分で折り曲げる際に、加熱流体管は広幅にされた配管溝内で余裕をもって移動できる。なお、折り畳み時に形成される加熱流体管の曲げ径を、加熱流体管が座屈しない最小曲げ径以上とするのが好ましい。
【0012】
配管溝に埋設される加熱流体管の種類は、特に制限はなく、これに通す熱媒流体の種類、温度などによって素材を選ぶことができる。例えば、架橋または非架橋ポリエチレン管、ポリブテン管などで構成するのが好ましい。その直径は、平面放熱用パネルの設置場所、平面放熱用パネルの厚さなどによって変わるが、通常は、外径4〜25mm、内径は2〜20mmの範囲で選ばれる。熱媒流体としては、温水、水蒸気、オイル、冷水などが挙げられる。
【0013】
基体パネルの表側面は放熱シートで被覆するが、放熱シートは、加熱流体管と同様に、二分された基体パネルの縦方向の一端部分においてのみ、切断端面を越えて一方の基体パネルから他方の基体パネルに渡らせて、両基体パネルを繋ぐものとする。放熱シートは、配管溝に埋設された加熱流体管が配管溝から外れないようにし、加熱流体管からの熱を均一に放熱するように機能するが、両基体パネルを繋いでヒンジ部分としても機能する。
【0014】
放熱シートは、熱伝導性に優れた可撓性の薄板であって、熱を均一に放出するものであれば特に制限がなく、金属薄板、不織布、織布、樹脂フィルム、樹脂発泡フィルム、樹脂シートであってもよく、またこれらを組み合わたものなどが挙げられる。中でも金属薄板が好ましく、アルミニウム箔、錫箔、ステンレススチール箔などが挙げられる。中でも、厚さが10〜500μmの範囲アルミニウム箔が好ましい。
【0015】
二分された基体パネルの裏側面には、前記配管溝に平行に、基体パネルの厚さと同一または厚さよりも浅いスリットを設けることができる。基体パネルの裏側面にスリットを設けることによって、平面放熱用パネルは放熱シートで被覆した面を内側とし、裏側面を外側にしてロール状に巻回することができる。スリットを設ける間隔は特に制限はないが、2cm〜15cmの範囲で選ぶのが好ましい。
【0016】
基体パネルの裏側にスリットを設ける場合は、次のいずれかの方法によることができる。(1)基体パネルが、長尺狭幅の基体パネルをその幅方向に複数枚隣接させたものであるときは、相互に隣接する長尺狭幅の基体パネルの側面を接着させずに、基体パネルを複数枚隣接させた状態で表側に放熱シートを接着する方法、また、(2)長尺狭幅の基体パネルの間の小根太を配置する際に、この基体パネルと小根太との接触面の一方または双方を接着せずに、表側に放熱シートを接着する方法、(3)基体パネルが長尺で広幅のものであるときは、I字状またはV字状のスリットを刻設する方法、などのいずれかの方法によって形成することができる。スリットの長さは、基体パネルと同じ長さとするのが好ましい。
【0017】
本発明に係る折り畳み可能な平面放熱用パネルは、長尺で広幅のものを、横方向のほぼ中央部で二分されているので、ヒンジとして機能する放熱シートのヒンジ部分(加熱流体管が一方から他方に連通している部分)に達するまで、放熱シートで被覆した面を内側にして、それぞれをロール状に巻回することができる(後記、図4参照)。次いで、上記ヒンジ部分で、各基体パネルの裏面側が外側になるようにして折り曲げると、ロール状に巻回された双方の基体パネルの横方向の長さを半分とすることができる(後記、図5参照)。従って、本発明に係る折り畳み可能な平面放熱用パネルは、縦方向をロール状に巻回して平面積を大幅に小さくし、かつ、横方向をほぼ半分の長さにして、梱包、保管、輸送、貯蔵、開梱することができる。
【0018】
また、本発明に係る折り畳み可能な平面放熱用パネルは、基体パネルに取り付け、取り外し可能な嵌め込み部を設けることができる。嵌め込み部は、取り外した状態で、二分された基体パネルを折り畳み重ね合わせ、ヒンジ部分で各基体パネル裏面側を外側にして折り曲げ、折り畳むことができる。嵌め込み部を設ける位置は、二分された基体パネルの端部または切断面とするのが好ましい(後記、図6参照)。この嵌め込み部は、加熱流体管の平面形状がU字状を呈するように湾曲された状態で埋設され部分に設けるのが好ましく、基体パネルを折り畳む前に嵌め込み部を取り外すことにより、加熱流体管が配管溝に拘束されることがないので、加熱流体管の破損や座屈を未然に防止することができる。
【0019】
嵌め込み部は、基体パネルを折り畳む際には取り外され、敷設する際には基体パネルに取り付けられ、基体パネル表側面の配管溝に加熱流体管を埋設する機能を果たす。嵌め込み部表側面に刻設される配管溝は、基体パネル表側面の配管溝に連接させ、基体パネルの折り畳み部の嵌め込み部側の先端部を中心として、湾曲させて刻設する。配管溝をこのように刻設することにより、基体パネルを敷設する際に嵌め込み部の配管溝に、基体パネルに埋設した配管溝を切断することなく連続したまま埋設することができる。なお、嵌め込み部の配管溝は、基体パネルの分離可能な折り畳み部の嵌め込み部側の先端部を中心として、湾曲させて刻設するのが好ましい。この際、完全な同心円型とする必要はなく、適宜変形することができる(後記、図6参照)。
【0020】
嵌め込み部は、基体パネルの他の部分と一体に製造したあと切り取ってもよいし、他の部分とは別に製造してもよい。基体パネルの表側面であって、嵌め込み部を除いた部分は放熱シートで被覆されていることから、嵌め込み部の表側面および配管溝にも、同様に放熱シートで被覆するのが好ましい。
【0021】
本発明に係る平面放熱パネルを折り畳む際には、基体パネルから嵌め込み部を取り外し、分離可能とした折り畳み部を分離して折り畳み、基体パネルを重ね合わせる。この際、上下の基体パネルの長さ方向、幅方向を必ずしも正確に重ね合わせる必要はない。折り畳んで重ね合わせる際に、放熱シートで被覆された基体パネル部分は、配管溝に埋設した加熱流体管が配管溝から外れることなく、嵌め込み部を外した部分では複数本の加熱流体管が露出することになるが、それぞれの加熱流体管の長さが異なるので相互に絡み合うことがなく、基体パネルの間に挟まれて潰される心配もなく、梱包・開梱の際に支障をきたすことがない。
【0022】
本発明に係る折り畳み可能な平面放熱パネルを施工するには、ロール状に巻回されている場合、施工場所で開梱し、折り曲げられたヒンジ部分を延ばし、ロール状に巻回された基体パネルを、相互に対向する切断端面を接触させた状態で巻き戻して平面とする(後記、図4参照)。また、折り畳み重ね合わされている場合、同様に施工場所で開梱し、平面放熱パネルの折り畳み部を開放し、嵌め込み部を外した状態で平面放熱パネルを所定の場所に敷き、露出した加熱流体管の下側に嵌め込み部を配置し、嵌め込み部の配管溝に加熱流体管を嵌合させればよい。要すれば、釘打ち、接着剤、釘打ちと接着剤との併用、ビス止めなどで土台に固定する。基体パネルの全部または一部に剥離シートで被覆した粘着剤が塗布してある場合には、剥離シートはがして土台に接着すればよい。
【0023】
【実施例】
以下、本発明に係る平面放熱用パネルを、図面に基づいて詳細に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、以下の記載例に限定されるものではない。
【0024】
図1は本発明に係る平面放熱用パネルの一例の部分平面略図であり、図2は、図1の平面放熱用パネルのA−A部分の拡大断面図であり、図3は図1の平面放熱用パネルのB部分の拡大平面略図である。図4は図1の平面放熱用パネルの二分された基体パネルの一方を巻回した状態を示す斜視図であり、図5は図1の平面放熱用パネルの二分された基体パネルの双方を巻回し、さらにヒンジ部で折り曲げた状態の斜視図である。図6は、本発明に係る平面放熱用パネルの他の例の部分平面略図であり、図7は、図6の平面放熱用パネルの二分された基体パネルの双方を巻回し、さらにヒンジ部で折り曲げた状態の斜視図である。
【0025】
図1に示した平面放熱用パネル10は、平面形状が長方形とされた発泡樹脂シート製の基体パネル11が横方向のほぼ中央部で切断され、これら二分された基体パネル11の双方の切断端面12を相互に当接させて配置されてなり、これら二分された基体パネル11はヒンジ部分13のみで繋がれている。平面放熱用パネル10の基体パネル11には、一定間隔で木製の小根太14が、二枚の基体パネルの相互の切断端面12を越えて、一方の基体パネル側から他方の基体パネル側に若干突き出した状態で配置されている。また、各小根太14の延長線上には小小根太15が配置され、横方向の端部が補強されている。基体パネル11の表側には、配管溝16が刻設されている。この配管溝16は、図1に示したように、一方の基体パネル11において小根太14と小小根太15との間を通るように蛇行させて刻設され、次いで、ヒンジ部分13を経由して、他方の基体パネル11にも同様に蛇行させて刻設されている。
【0026】
図2は、図1に示した平面放熱用パネル10のA−A部分の拡大断面図である。この図2に示したように、配管溝16には加熱流体管17が埋設され、この上面には放熱シート18が接着剤によって貼着されている。また、基体パネル11の裏側には、配管溝16に平行に、この基体パネル11の厚さと同一深さのスリット19が一定間隔で設けられている。
【0027】
図3は、図1に示した平面放熱用パネル10のB部分、すなわちヒンジ部分13の拡大平面略図である。このヒンジ部分13は放熱シート18がヒンジとして機能するものである。この図3に示したように、ヒンジ部分13に刻設された配管溝16は逆S字状とされており、このS字の曲げ径Rは、加熱流体管17の座屈しない最小曲げ径以上とされている。平面放熱用パネル10をこのヒンジ部分13で折り曲げる際には、加熱流体管17がV字状に折り曲げられることがなくU字状とされるため、潰れ(座屈し)難くなる。
【0028】
上記平面放熱用パネル10を折り畳むには、図4に示したように、平面放熱用パネル10の二分された基体パネル11の一方を、放熱シート18面を内側として、ヒンジ部分13に達するまでロール状に巻回する。次いで、他方の基体パネル11を同様にロール状に巻回し、ヒンジ部分13で、基体パネル11の裏面が内側になるようにして折り曲げると、図5に斜視図として示したような状態とすることができる。
【0029】
図6に示した平面放熱用パネル60は、図1に示した平面放熱用パネル10と同様に、平面形状が長方形とされた発泡樹脂シート製の基体パネル61が横方向のほぼ中央部で切断され、これら二分された基体パネル61の双方の切断端面62を相互に当接させて配置されてなり、これら二分された基体パネル61はヒンジ部分63のみで繋がれており、二分された基体パネル61の双方が折り畳み可能とされている。この平面放熱用パネル60には、取り付け、取り外し可能な嵌め込み部70が設けられており、この平面放熱用パネル60を折り畳む際には、この嵌め込み部70が取り外されて、加熱流体管67がフリーな状態とされるので、加熱流体管67の破損、座屈を防ぐことができる。
【0030】
図7は、図6に示した平面放熱用パネル60の二分された基体パネル61の双方を折り畳み、さらにヒンジ部63で折り曲げた状態の斜視図である。二分された基体パネル61は、五つに折り畳まれており、この際には嵌め込み部70が取り外されて、加熱流体管67が外部に露出している。双方の基体パネル61が折り畳まれた後、ヒンジ部分63で、基体パネル61の裏面が内側になるようにして折り曲げ、図7に示したような状態とする。
【0031】
本発明は、以上詳細に説明したとおりであり、次のような特別に有利な効果を奏し、その産業上の利用価値は、極めて大である。
1.本発明に係る折り畳み可能な平面放熱用パネルは、長尺で広幅の床暖房パネルであっても、横方向のほぼ中央部で二分された基体パネルから構成されるので、これら二分された基体パネルをロール状に巻回または折り畳み重ね合わせることができる。
2.本発明に係る折り畳み可能な平面放熱用パネルは、加熱流体管が切断端面を越えて他方の基体パネルに渡る部分で放熱シートが両基体パネルを繋いでヒンジとして機能するようにされているので、ロール状に巻回された双方の基体パネルまたは折り畳み重ね合わされた双方の基体パネルが、個々の基体パネルに分離することがなく、一体のものとして取り扱うことができる。
【0032】
3.本発明に係る折り畳み可能な平面放熱用パネルは、裏面にスリットを設けることにより、容易にロール状に巻回することができる。
4.本発明に係る折り畳み可能な平面放熱用パネルは、基体パネルに取り付け、取り外し可能な嵌め込み部を設けることにより、この嵌め込み部を取り外し、二分された基体パネルを折り畳み重ね合わせ、ヒンジ部分で各基体パネルの裏面側を外側にして折り曲げ、折り畳むことができる。
5.本発明に係る折り畳み可能な平面放熱用パネルは、長尺で広幅の床暖房パネルであっても、縦方向にロール状に巻回または折り畳み重ね合わせることができ、かつ、横方向をほぼ半分とすることができるので、梱包、保管、輸送、貯蔵、開梱、敷設作業などの際に取扱いが極めて容易である。
【0033】
6.本発明に係る折り畳み可能な平面放熱用パネルは、縦方向の一端側においてのみ二分された基体パネルの一方から他方に連通する構造とされた部分の配管溝を、平面形状がS字状または逆S字状を呈するように設けたときは、二分された基体パネルを放熱シートがヒンジとして機能するヒンジ部分で折り曲げる際に、配管溝に埋設される加熱流体管がV字状に折り曲げられることがなく、潰れ(座屈し)難くなり好ましい。
7.本発明に係る折り畳み可能な平面放熱用パネルは、縦方向の一端側においてのみ二分された基体パネルの一方から他方に連通する構造とされた部分の配管溝を、他の配管溝の部分より広い幅としたときは、基体パネルが硬質材料製であっても、配管溝内で加熱流体管が破損することがなく、また、基体パネルが軟質材料製であっても、加熱流体管によって配管溝が破損されることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る平面放熱用パネルの一例の平面図である。
【図2】 図1の平面放熱用パネルのA−A部分の拡大断面図である。
【図3】 図1の平面放熱用パネルのB部分の拡大平面図である。
【図4】 図1の平面放熱用パネルの二分された基体パネルの一方を巻回した状態を示す斜視図である。
【図5】 図1の平面放熱用パネルの二分された基体パネルの双方を巻回し、さらにヒンジ部分で折り曲げた状態の斜視図である。
【図6】 本発明に係る平面放熱用パネルの他の例の平面図である。
【図7】 図6の平面放熱用パネルの二分された基体パネルの双方を折り畳み重ね合わせ、さらにヒンジ部分で折り曲げた状態の斜視図である。
【符号の説明】
10:平面放熱用パネル
11:基体パネル
12:切断端面
13:ヒンジ部分
14:小根太
15:小小根太15
16:配管溝
17:加熱流体管
18:放熱シート
19:スリット
60:平面放熱用パネル
61:基体パネル
63:ヒンジ部分
67:加熱流体管
70:嵌め込み部

Claims (3)

  1. 折り畳み可能な平面放熱用パネルにおいて、平面形状がほぼ四角形状とされた基体パネルの横方向のほぼ中央部で切断され、二分された基体パネルは双方の切断端面を相互に当接させて配置されてなり、基体パネルの表側面には配管溝が基体パネルの縦方向に沿って蛇行させて刻設され、配管溝は縦方向の一端のみにおいて二分された一方の基体パネルから切断端面を越えて他方の基体パネルに連通する構造とされてなり、上記の配管溝には連続した加熱流体管が埋設され、加熱流体管は上記縦方向の一端のみにおいて切断端面を越えて他方の基体パネルに渡る構造とされてなり、基体パネルの表側面は放熱シートで被覆され、この放熱シートは上記加熱流体管が切断端面を越えて他方の基体パネルに渡る部分で両基体パネルを繋いでヒンジ部分とされ、縦方向の一端側においてのみ二分された基体パネルの一方から他方に連通する構造とされた部分の配管溝は、平面形状が弧状、S字状または逆S字状を呈するように設けられてなることを特徴とする、折り畳み可能な平面放熱用パネル。
  2. 折り畳み時に形成される加熱流体管の曲げ径が、加熱流体管の座屈しない最小曲げ径以上とされてなる、請求項に記載の折り畳み可能な平面放熱用パネル。
  3. 基体パネルには、相互に隣接する加熱流体管の間に、切断端面に対して直角に小根太が配置されてなる、請求項1または請求項に記載の折り畳み可能な平面放熱用パネル。
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