JP3841554B2 - 化粧パネルの施工方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、表面に化粧を施したパネルの施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、ALC等の軽量気泡コンクリートのような防水性のない基材表面に、予め工場で仕上げを施す場合は、図11に示すようにパネル1の表面およびテーパー面まで工場仕上げ層7aを形成し、施工現場にてパネルを建て込み後、パネル相互の目地にシーリング材6を打設する。
【0003】
しかし、これらの仕上げに意匠性、防水性あるいは耐久性などの施工現場でできない高付加価値をつけた場合には、反面、図12に示すように、現場の寸法に合わせてパネルを切断した場合に課題があった。すなわち、現場切断部はテーパー面を設け、その面を仕上げ材で補修し、復元しなければならないが、工場と同じ材料、工程による補修ができないため、現場施工に適する別の材料あるいは別の工程により現場補修層7bを設けた場合には、表面や他のテーパー面の工場仕上げ層7aと異なるため意匠的な違和感が生じるという問題があった。
【0004】
また、それを解決する手段として、図13に示すように、工場仕上げ層7aのある表面までシーリング材6を施す方法も考えられるが、シーリング材6の打設位置の誤差のより、工場仕上げ層7aとの間に隙間が生じやすく防水性が保てない、また、パネル表面に溝4を設けてタイルやレンガ調のパネルとした場合は、シーリング材6の打設位置と溝4の深さが異なり、意匠の連続性が保てないという問題がある。
そこで本発明はこのような問題を解決し、工場仕上げされた化粧パネルを施工現場で切断した場合に、切断部の補修が容易にでき、かつ補修部が切断しない部分と比べてアンバランスにならず、意匠的に全体の調和を保つことができる化粧パネルの施工方法の提供を課題とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明に至った。
すなわち、本発明は基材が平坦面とそれに交差する傾斜面を有し、該平坦面に予め防水性の化粧塗膜層が形成されると共に、少なくとも前記平坦面に連続する傾斜面に予め防水性の簡易塗膜層が形成されている化粧パネルを用意し、該化粧パネルを対象物に取り付けるために所定寸法に切断した際に、その切断によって基材の露出した傾斜面の少なくとも平坦面に連続する部分に、新たに防水性の簡易塗膜層を形成することを特徴とする化粧パネルの施工方法である。
上記化粧パネルの望ましい実施態様においては、基材がalc等の軽量気泡コンクリートであり、他の望ましい実施態様においては、基材が平坦面の中間部に溝を有し、該溝の傾斜面および底面にも予め防水性の簡易塗膜層が形成される。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、上記化粧パネルの施工方法の好ましい実施態様について図1〜図10を用いて説明する。図1〜図7は本実施態様に係る化粧パネルの実施例を示す斜視図および断面図である。図8は化粧パネルを切断した場合の補修手順を示す断面図、図9、図10は化粧パネルの取り付け方法の実施例を示す断面図である。
これらの図において、図11、図12および図13と同じ部分には同一符号が付されている。
図1に示すように、化粧パネル1は軽量気泡コンクリートを基材1aとし、その表面には平坦面とそれに交差する傾斜面を有している。該平坦面には予め防水性の化粧塗膜層2が形成され、少なくとも前記平坦面に連続する傾斜面に予め防水性の簡易塗膜層3が形成されている。また図2に示すように基材表面の中間部に溝4が設けられたものでは、溝4の傾斜面および底面にも予め防水性の簡易塗膜層3が設けられる。
【0007】
防水性の化粧塗膜層2とは、通常工場等の製造現場で形成される防水性の塗膜層で、具体的には版、型、あるいはこれらに類するパネル実大サイズの道具を用い、もしくは加熱、加圧あるいはこれらに類する環境下で形成された防水性の塗膜層を含むをいう。現場仕上げに比べて意匠性、防水性あるいは耐久性などの高付加価値を有するものが望ましく、例えば印刷、各種シート張り、焼き付け塗装、鏡面仕上げあるいはエンボス加工などが適用される。とくに、多様な柄と多彩色による意匠価値が高く、かつ反面、塗装などの他の手段を用いた現場補修が意匠上の欠陥となりやすく、かつ工場と同じ手段を用いた現場補修が困難なもの、直印刷、ラミネート、転写法などによる印刷技術を用いた仕上げが好適である。簡易塗膜層3は、通常施工現場で形成される防水性の塗膜層で、具体的には例えば刷毛、ローラー、スプレーあるいはこれらに類する簡易な道具を用いて、かつ自然環境下で形成可能な層のみから構成されるもので、アクリル系、ウレタン系など各種合成樹脂系塗料やセメント系等の塗材、樹脂モルタルなどが適用される。
【0008】
化粧塗膜層2および簡易塗膜層3は、それぞれ単層でも複層でもよく、図3および図4に示すように、化粧塗膜層2の下側に簡易塗膜層3と同じ層が含まれていてもよい。すなわち平坦面では通常工場等の製造現場で形成され、現場施工に不適な層である化粧塗膜層2とされるが、その下側には通常施工現場で形成されて現場施工に好適な簡易塗膜層3を含んでもよい。
【0009】
化粧パネル1の目地部の端部形状は、図1のようなものでも図5、6あるいは図7のようなものであってもよく、表面に連続する傾斜面はテーパー面でも凹または凸状のアール面でもよい。例えばALCを基材とするパネルでは、表面の欠けを防止する、パネル厚さや施工誤差を目立たなくする等の理由より何らかの傾斜面をとるのが通例である。簡易塗膜層3は、化粧パネル1に防水上の欠陥が生じないよう、表面の化粧塗膜層2に連続して設けられ、かつ少なくともシーリング材6の打設位置より奥まで設けられる。
【0010】
基材表面の平坦面の中間部に溝4を設けて例えばタイル、レンガ調の意匠性を付与した場合は、シーリング材6を打設後、パネル相互の意匠的な連続性が得られるよう、目地部の端部形状と溝4の形状、ならびにシーリング材6の打設位置と溝4の底面の深さが一致するよう設計するのが望ましい。さらに、溝4の傾斜面および底面にも予め簡易塗膜層3を設けておき、シーリング材6は簡易塗膜層3と同色系のものを選択することが望ましい。
【0011】
次に、予め工場仕上げされた上記化粧パネル1の施工方法について説明する。例えば建物や建具の寸法などに合わせ、化粧パネル1を長さ方向あるいは幅方向の所定寸法に切断して使用する場合は、図8に示すように、化粧パネル1を切断した後、専用の手持ちカンナ等の工具を用いて所定の傾斜面を含む端部形状をつくり、傾斜面に刷毛、ローラー、スプレー等を用いて簡易塗膜層3を設けて補修する。切断しない他の傾斜面も予め同じ簡易塗膜層3で工場仕上げされたものであるため、意匠的なアンバランスがなく、かつ補修も容易である。
【0012】
また、化粧パネル1を建物躯体などの対象物に取り付けるにおいては、図9に示すように、化粧パネル1表面の平坦面の中間部に設けた溝4にビス、釘等の締結具5を用いて下地材8に留め付け、締結具5の打ち込み部を補修パテ9および簡易塗膜層3を設けて補修する。あるいは、図10に示すように、溝4内に締結具5の頭部5aを露出させて留め付ける。この場合、締結具5の頭部5aが予め簡易塗膜層3と同色系のものを用意するか、または頭部5aに簡易塗膜層3を設けて補修する。溝4との接触面には防水パッキン5b等を挿入して防水性を確保するのが望ましい。いずれの場合でも、工場仕上げされた化粧塗膜層2を傷つけることなく、現場施工によって生じる欠陥や補修手間を最小限に止めることができる。
【0013】
【発明の効果】
以上のように本発明の化粧パネルの施工方法によれば、化粧パネル表面の平坦面に通常工場等の製造現場で形成される防水性の化粧塗膜層を、該平坦面に連続する傾斜面に通常施工現場で形成される防水性の簡易塗膜層を予め工場で設け、該化粧パネルを施工現場で対象物に取り付けるために所定寸法に切断した際に、その切断によって基材の露出した傾斜面に防水性の簡易塗膜層を形成して補修するために、意匠的なアンバランスがなく、全体の調和を保つことができる。
また、平坦面と傾斜面を異なる塗膜層としたため、コントラストがついて意匠的なメリハリがつく。
【0014】
また、表面に設けられた溝の傾斜面および底面にも目地部の傾斜面と同じ簡易塗膜層を設けることにより、例えばタイル、レンガ調の意匠性を付与することができ、目地部の端部形状と溝の形状、シーリング材の打設位置と溝の深さならびに簡易塗膜層とシーリング材の色を一致させることにより、パネル相互の意匠的な連続性を保つことができる。
さらに、化粧パネルを対象物に取り付けるにおいて、表面に設けられた溝にビス、釘等の締結具を用いて留め付け、締結具の打ち込み部を簡易塗膜層を設けて補修するか、あるいは、溝内に簡易塗膜層と同色系の頭部を有する締結具を露出させて留め付けることにより、表面の化粧塗膜層を傷つけずにパネルの取り付けができ、現場施工によって生じる欠陥あるいは補修手間を最小限に止めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の化粧パネルの1例を示す斜視図および断面図。
【図2】本発明の化粧パネルの1例を示す斜視図および断面図。
【図3】本発明の化粧パネルの端部形状と目地部の構造の1例を示す断面図。
【図4】本発明の化粧パネル表面の中間部に設けられる溝部の構造の1例を示す断面図。
【図5】本発明の化粧パネルの端部形状と目地部の構造の1例を示す断面図。
【図6】本発明の化粧パネルの端部形状と目地部の構造の1例を示す断面図。
【図7】本発明の化粧パネルの端部形状と目地部の構造の1例を示す断面図。
【図8】本発明の化粧パネルの切断、補修方法の手順を示す断面図。
【図9】本発明の化粧パネルの取り付け方法の1例を示す断面図。
【図10】本発明の化粧パネルの取り付け方法の1例を示す断面図。
【図11】従来の化粧パネルおよびその切断、補修方法の手順を示す断面図。
【図12】従来の化粧パネルおよびその切断、補修方法の手順を示す断面図。
【図13】従来の化粧パネルの目地構造と溝部構造の一例を示す断面図。
【符号の説明】
1 化粧パネル
1a 基板
2 化粧塗膜層
3 簡易塗膜層
4 溝
5 締結具
5a 頭部
5b 防水パッキン
6 シーリング材
7a 工場仕上げ層
7b 現場補修層
8 下地材
9 補修パテ
Claims (3)
- 基材が平坦面とそれに交差する傾斜面を有し、該平坦面に予め防水性の化粧塗膜層が形成されると共に、少なくとも前記平坦面に連続する傾斜面に予め防水性の簡易塗膜層が形成されている化粧パネルを用意し、該化粧パネルを対象物に取り付けるために所定寸法に切断した際に、その切断によって基材の露出した傾斜面の少なくとも平坦面に連続する部分に、新たに防水性の簡易塗膜層を形成することを特徴とする化粧パネルの施工方法
- 基材が軽量気泡コンクリートである請求項1に記載の化粧パネルの施工方法
- 基材が平坦面の中間部に溝を有し、該溝の傾斜面および底面にも予め防水性の簡易塗膜層が形成されている請求項1または請求項2に記載の化粧パネルの施工方法
Priority Applications (1)
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JP18277798A JP3841554B2 (ja) | 1998-06-29 | 1998-06-29 | 化粧パネルの施工方法 |
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ID=16124244
Family Applications (1)
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JP18277798A Expired - Lifetime JP3841554B2 (ja) | 1998-06-29 | 1998-06-29 | 化粧パネルの施工方法 |
Country Status (1)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1998
- 1998-06-29 JP JP18277798A patent/JP3841554B2/ja not_active Expired - Lifetime
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