JP2003239493A - 外壁パネルの塗装方法 - Google Patents

外壁パネルの塗装方法

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JP2003239493A
JP2003239493A JP2002318650A JP2002318650A JP2003239493A JP 2003239493 A JP2003239493 A JP 2003239493A JP 2002318650 A JP2002318650 A JP 2002318650A JP 2002318650 A JP2002318650 A JP 2002318650A JP 2003239493 A JP2003239493 A JP 2003239493A
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wall
coating layer
wall panel
factory
waterproof coating
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JP2002318650A
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English (en)
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Atsushi Nakagawa
敦志 中川
Takashi Suga
菅  崇
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工場内における外壁パネルの塗装作業の簡素
を図ること。 【解決手段】 工場において、外壁パネル30の外壁面
材30Aの表面に防水塗膜層31を形成し、現地におい
て、この外壁パネル30を設置した後、上記防水塗膜層
31の表面に加飾塗膜層50を形成するもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物を構成する外
壁パネルの塗装方法に関する。特に、ユニット建物を構
成する外壁パネルに好適な塗装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、外壁パネルは、特許文献1や特許
文献2に記載されているように、工場において、外壁面
材の表面に防水塗膜層を形成し、この防水塗膜層の表面
にスタッコ模様、櫛引き模様等の加飾塗膜層を形成し
て、建物の外観を良くすることが行われている。また、
この外壁パネルを取り付ける際には、特許文献3に記載
されているように、隣接する外壁パネルの間にガスケッ
ト等の目地材を取り付けて、外壁パネルの間から雨水が
浸入ないようにしていた。
【0003】また、特許文献4に記載されているよう
に、この目地材の屋外側に又は目地材に替えて、隣接す
る外壁パネルの隙間を止水板等の化粧材で覆うことも行
われている。また、建物の中には、特許文献5に記載さ
れているように、外壁下地材の上にスペーサーを挟んで
外壁面材を取着して、この外壁下地材と外壁面材との間
にスペーサーと略等しい間隔の空気層が形成された外壁
パネルを取り付けた建物もある。
【0004】
【特許文献1】特開昭61−175469号公報
【特許文献2】特公昭58−57988号公報
【特許文献3】特公平3−52889号公報
【特許文献4】特公平3−70056号公報
【特許文献5】特開平10−266523号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特許文献
1や特許文献2に記載されている外壁パネルの塗装方法
では、加飾塗膜層の形成する際に、多くの場合、加飾塗
料が付着しないように、表面を離型材である溶剤で濡ら
した加飾用ローラーで加飾することが行われている。こ
のように、工場内で溶剤を使用することは、安全上好ま
しくないし、使用する場合には、引火防止等の設備投資
が必要となる。
【0006】また、上記特許文献3や特許文献4に記載
されているように、隣接する外壁パネルの間に目地材や
化粧材を設けていると、これ等の目地材や化粧材の露出
が隣接する外壁パネルの加飾塗膜層の連続性を分断し、
美観を損なうことがあるし、意匠的な自由度も低い。特
に、工場で建物ユニットを製造し、この建物ユニットの
複数個を施工現場で組み立てるユニット建物の場合に
は、組み立てられたユニット建物の隣接する建物ユニッ
ト間に、必ず、隙間が存在し、この隙間から雨水が浸入
しないように、隙間に目地材を設けていた。従って、殆
どすべてのユニット建物では、この目地材が露出してい
て、この目地材が露出しているユニット建物を見ると、
いかにも「ユニット建物」との印象を与える外観となっ
ていた。
【0007】また、上記特許文献5に記載されている建
物は、空気層を空気が通るので、外壁の中に結露が発生
することがなく好ましい外壁パネルを有するが、この外
壁パネルの塗装方法も、上記外壁パネルの塗装方法と略
同じ問題があるし、この接続部に目地材を取り付ける
と、この目地材によって空気層が分断されて、この目地
材の周囲で空気の流通が悪くなるという問題もある。
【0008】そこで、本発明の課題は、工場内における
外壁パネルの塗装作業の安全性と引火防止のための設備
投資の削減を図ることにある。また、本発明の他の課題
は、現地において隣接設置した外壁パネルの加飾塗膜層
の連続性を確保することにある。また、外壁パネルの接
続部近傍における空気の流通を確保することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を達成
するためになしたものであって、請求項1記載の発明
は、工場において、外壁面材の表面に防水塗膜層を形成
した外壁パネルを製造し、現地において、この外壁パネ
ルを設置した後、上記防水塗膜層の表面に加飾塗膜層を
形成するものである。
【0010】請求項2記載の発明は、工場において、外
壁面材の表面に防水塗膜層を形成した外壁パネルを製造
し、現地において、この外壁パネルの複数個を、隣接す
る外壁パネルの外壁面材の間に間隔を設けた状態に、設
置し、この間隔部分に、工場において面材表面に防水塗
膜層が形成された継なぎ面材を取着し、その後、上記外
壁面材及び継なぎ面材の防水塗膜層の表面に連続した加
飾塗膜層を形成するものである。
【0011】請求項3記載の発明は、工場において、外
壁下地材の上にスペーサーを挟んで外壁面材を取着し
て、この外壁下地材と外壁面材との間にスペーサーと略
等しい間隔の空気層を形成し、且つ、この外壁面材の表
面に防水塗膜層を形成した外壁パネルを製造し、現地に
おいて、この外壁パネルを設置した後、上記防水塗膜層
の表面に加飾塗膜層を形成するものである。
【0012】請求項4記載の発明は、工場において、外
壁下地材の上にスペーサーを挟んで外壁面材を取着し
て、この外壁下地材と外壁面材との間にスペーサーと略
等しい間隔の空気層を形成し、且つ、この外壁面材の表
面に防水塗膜層を形成した外壁パネルを製造し、現地に
おいて、この外壁パネルの複数個を、隣接する外壁パネ
ルの外壁面材の間及び外壁下地材の間に間隔を設けた状
態に、設置し、この間隔部分において、外壁パネルの外
壁下地材の間に継なぎ下地材を取着し、外壁面材の間
に、工場において面材表面に防水塗膜層が形成された継
なぎ面材を取着し、その後、上記外壁面材及び継なぎ面
材の防水塗膜層の表面に連続した加飾塗膜層を形成する
ものである。
【0013】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれかに記載の発明に係り、前記外壁パネルが、工場に
おいて床構造体又は天井構造体に取着されて建物ユニッ
トになされているものである。この請求項5記載の発明
における外壁パネルは、床構造体又は天井構造体に取付
けられているが、この外壁パネルを床構造体又は天井構
造体と一体にする工程と請求項1〜4記載の外壁パネル
への防水塗膜層の形成工程とは、どちらが前であっても
よい。
【0014】(作用)請求項1記載の発明では、工場に
おいて、外壁面材の表面に防水塗膜層を形成した外壁パ
ネルを製造し、現地において、この外壁パネルを設置し
た後、上記防水塗膜層の表面に加飾塗膜層を形成するの
で、加飾塗膜層を形成するときに用いることの多い溶剤
を工場内で使用せず、安全性が向上し、引火防止等の設
備投資も不要である。また、防水塗膜層までは、工場で
完了しているので、短期間であれば、外壁パネルが現地
で降雨に遭っても、この防水塗膜層が雨水の外壁面材へ
の浸入を防ぎ、品質上の不都合を生じない。
【0015】請求項2記載の発明では、工場において、
外壁面材の表面に防水塗膜層を形成した外壁パネルを製
造し、現地において、加飾塗膜層を形成するので、請求
項1と同様に、安全性が向上し、引火防止等の設備投資
が不要となるし、短期間であれば、外壁パネルが現地で
降雨にあっても品質上の不都合を生じない。
【0016】そして、この請求項2記載の発明では、現
地において、外壁パネルの複数個を、隣接する外壁パネ
ルの外壁面材の間に間隔を設けた状態に、設置し、この
間隔部分に、工場において面材の表面に防水塗膜層が形
成された継なぎ面材を取着し、その後、上記外壁面材及
び継なぎ面材の防水塗膜層の表面に連続した加飾塗膜層
を形成するので、外壁パネルの面材と継なぎ面材の表面
に形成された連続した加飾塗膜層によって、外観上連続
した外壁が形成される。
【0017】従って、隣接する外壁パネルの間隔部分に
ガスケット等の目地材が露出せず、美麗であると同時に
意匠的な自由度も増加する。また、この外壁パネルをユ
ニット建物に適用すると、加飾塗膜層が連続していて、
「ユニット建物」との印象の薄い外観となる。
【0018】請求項3記載の発明では、工場において、
外壁面材の表面に防水塗膜層を形成した外壁パネルを製
造し、現地において、この外壁パネルを設置した後、上
記防水塗膜層の表面に加飾塗膜層を形成するので、請求
項1記載の発明と同様に、安全性が向上し、引火防止等
の設備投資が不要となるし、短期間であれば、外壁パネ
ルが現地の降雨にあっても品質上の不都合を生じない。
そして、この外壁パネルでは、外壁下地材の上にスペー
サーを挟んで外壁面材を取着して、この外壁下地材と外
壁面材との間にスペーサーと略等しい間隔の空気層を形
成しているので、この外壁パネルの外壁下地材と外壁面
材との間に形成されている空気層を乾燥した空気が通過
し、外壁の中に結露等が発生しない。
【0019】請求項4記載の発明では、工場において、
外壁下地材の上にスペーサーを挟んで外壁面材を取着し
て、この外壁下地材と外壁面材との間にスペーサーと略
等しい間隔の空気層を形成し、且つ、この外壁面材の表
面に防水塗膜層を形成した外壁パネルを製造し、現地に
おいて、防水塗膜層の表面に加飾塗膜層を形成するの
で、請求項3と同様に、安全性が向上し、引火防止等の
設備投資が不要となるし、短期間であれば、外壁パネル
が現地の降雨にあっても品質上の不都合を生じないし、
外壁パネルの外壁下地材と外壁面材との間に形成されて
いる空気層を乾燥した空気が通過し、外壁の中に結露等
が発生しない。
【0020】そして、この請求項4記載の発明では、現
地において、外壁パネルの複数個を、隣接する外壁パネ
ルの外壁面材の間及び外壁下地材の間に間隔を設けた状
態に、設置し、この間隔部分において、外壁パネルの外
壁下地材の間に継なぎ下地材を取着し、外壁面材の間
に、工場において外壁面材の表面に防水塗膜層が形成さ
れた継なぎ面材を取着し、その後、上記外壁面材及び継
なぎ面材の防水塗膜層の表面に連続した加飾塗膜層を形
成するので、外壁パネルの面材と継なぎ面材の表面に形
成された連続した加飾塗膜層によって連続した外壁が形
成され、隣接する外壁パネルの間隔部分にガスケット等
の目地材が露出せず、美麗であると同時に意匠的な自由
度も増加する。
【0021】また、間隔部分の継なぎ下地材と継なぎ面
材との間にも空気層が形成され、この間を乾燥空気が通
過するので、間隔部分で空気層が切断されることがな
く、全体の空気層の中を乾燥した空気が通過し、外壁の
間隔部分の中にも結露が発生しない。また、この外壁パ
ネルをユニット建物に適用すると、加飾塗膜層が連続し
ていて、「ユニット建物」との印象の薄い外観となる。
【0022】請求項5記載の発明では、外壁パネルが、
工場において床構造体又は天井構造体に取着されて建物
ユニットになされているので、床や壁等を設ける現地で
の施工工数が少なくなるし、この建物ユニットを複数個
を施工現場に据え付けた後に、隣接する建物ユニットの
間の外壁パネルの塗装方法を請求項1〜4記載の方法で
行うと、上記各項に記載されている作用がある。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例で説明する。 (実施例1)図1及び図2は本発明の一実施例を示すも
ので、図1はユニット建物の一部を示す斜視図、図2は
外壁パネルの塗装方法を示し、(A)は継なぎ面材の取
着工程を示す平面図、(B)は加飾塗膜層の形成工程を
示す平面図である。
【0024】図1及び図2において、1はユニット建物
であり、このユニット建物1は、工場において製造され
た複数の建物ユニット10を現地に輸送し、これ等の建
物ユニット10を現地の基礎の上にて左右上下に隣接さ
せて据え付けたり、この建物ユニット10の上に屋根ユ
ニットを設けたものである。そして、図1には、2個の
建物ユニット10を突き合わせ状態のユニット建物の一
部を示している。
【0025】建物ユニット10は、工場において、床パ
ネル等の床構造体20(又は天井パネル等の天井構造
体)の側縁部に外壁パネル30を立設して一体にされた
ものである。また、建物ユニット10の外壁パネル30
の外壁面材30Aの表面には、工場において、図2
(A)に一部が示されているように、防水塗料が塗装さ
れて防水塗膜層31が形成されている。
【0026】尚、建物ユニット10の工場における施工
手順として、外壁パネル30の外壁面材30Aへの防水
塗膜層31の形成工程と、外壁パネル30の床構造体と
一体にする工程の前後の順は問わない。
【0027】次に、この外壁パネル塗装方法について説
明する。建物ユニット10を、現地に輸送し、基礎の上
に据え付けるとき、図2(A)に示すように、隣接する
建物ユニット10、10の外壁パネル30の外壁面材3
0Aの間に間隔を設ける。そして、この間隔部分32
に、工場において面材の表面に防水塗料が塗装されて防
水塗膜層41が形成されている継なぎ面材40を接着
剤、釘打ち等により取着する。
【0028】その後、図2(B)に示すように、外壁パ
ネル30の外壁面材30Aと継なぎ面材40との突き合
わせ部を覆う状態に目地テープ42をそれ等の防水塗膜
層31、41の上から貼り付けた上で、それ等の防水塗
膜層31、41と目地テープ42の表面に連続した塗装
を施して、加飾塗膜層50を形成する。尚、加飾塗膜層
50は、下地となる防水塗膜層31、41の表面に塗装
された未硬化の塗膜層を加飾用ローラーで押さえ均すこ
とで、スタッコ模様、櫛引き模様等を形成する。このと
き、加飾用ローラーへの塗材の付着を防止するため、加
飾用ローラーの表面を離型剤としての溶剤で濡らして用
いる。
【0029】この実施例1では、以下の作用がある。外
壁パネル30の塗装に際し、工場で防水塗膜層31、4
1までを形成し、現地で加飾塗膜層50を形成する。従
って、加飾塗膜層50を形成するときに用いる溶剤を工
場で使用することがなくなり、安全性が向上し、引火防
止等の設備投資も不要となる。
【0030】また、防水塗膜層31、41までは工場で
完了しているから、短期間であれば、この外壁パネル3
0が現地で降雨に遭っても、この防水塗膜層31、41
が雨水の外壁面材30Aへの浸入を防ぎ、品質上の不都
合を生じない。
【0031】また、現地において、隣接設置した外壁パ
ネル30の外壁面材30Aの間に設けられる間隔部分3
2に継なぎ面材40を取着し、その後、外壁パネル30
の外壁面材30A及び継なぎ面材40の防水塗膜層3
1、41の表面に連続した加飾塗膜層50を形成する。
従って、隣接する外壁パネル30の間隔部分32には、
ガスケット等の目地材が露出せず、連続した加飾塗膜層
50によって、外観上外壁が連続し、美麗であると同時
に、意匠的な自由度も増加する。
【0032】また、工場において、建物ユニット10に
組み込まれた外壁パネル30であるので、現地で建物ユ
ニット10を据え付け、加飾塗膜層50を設ける等の種
々な仕上げを行うだけでよく、床や壁等を設ける現地で
の施工工数が少ないなるし、加飾塗膜層50が連続して
いて「ユニット建物」という印象の薄い外壁を有するユ
ニット建物1することができる。
【0033】(実施例2)図3は本発明の他の実施例を
示すものであり、(A)はガスケットの装填工程を示す
平面図、(B)は加飾塗膜層を形成工程を示す平面図、
(C)は化粧材の被着工程を示す平面図である。
【0034】この実施例2においても、建物ユニット1
0は、工場において、外壁パネル30の外壁面材30A
に塗料が塗布されて、図3(A)に一部が示されている
ように、防水塗膜層31が形成されている。そして、建
物ユニット10を現地に輸送し、基礎の上に据え付ける
とき、隣接する建物ユニット10、10の外壁パネル3
0を、図3(A)に示すように、互いに隣接設置する。
【0035】すると、隣接する外壁パネル30の外壁面
材30Aの間には、隙間が存在するようになる。この間
隔部分にガスケット60を装填して、雨水がこの隙間か
ら浸入することを防止する。その後、図3(B)に示す
ように、外壁パネル30の外壁面材30Aの防水塗膜層
31の表面に、加飾塗膜層70を、実施例1の加飾塗膜
層50と同様にして形成する。
【0036】最後に、図3(C)に示すように、隣接設
置された外壁パネル30の外壁面材30Aの間隔部分3
2に化粧材80を隣接する外壁パネル30、30に渡っ
て設けて、この化粧材80でガスケット60を外側から
覆う。この化粧材80は、外壁パネル30に設けた図示
しない取付部材に外側から引っ掛けて固定される。尚、
建物ユニット10の現地におけるガスケット60を装填
する工程は、外壁パネル30の防水塗膜層31の表面に
加飾塗膜層を形成する工程の後で行ってもよい。
【0037】この実施例2によれば、以下の作用があ
る。外壁パネル30の塗装に際し、工場で防水塗膜層3
1までを形成し、現地で加飾塗膜層70を形成する。従
って、加飾塗膜層70を形成するときに用いる溶剤を工
場で使用することがなくなり、安全性が向上し、引火防
止等の設備投資も不要となる。
【0038】また、防水塗膜層31までは工場で完了し
ているから、短期間であれば、この外壁パネル30が現
地の降雨に遭っても、この防水塗膜層31、41が雨水
の外壁面材30Aへの浸入を防ぎ、品質上の不都合を生
じない。また、工場において、建物ユニット10に組み
込まれた外壁パネル30であるので、現地で建物ユニッ
ト10を据え付け、加飾塗膜層50を設ける等の種々な
仕上げを行うだけで、美麗な外壁を有するユニット建物
1とすることができ、床や壁等を設ける現地での施工工
数が少なくなる。
【0039】(実施例3)図4は本発明の別の実施例を
示すものであり、(A)は継なぎ下地材の取着工程をを
示す平面図、(B)は継なぎ面材の取着工程を示す平面
図、(C)は加飾塗膜層を形成工程を示す平面図であ
る。
【0040】この外壁パネル30は、矩形状に枠組され
た枠材34の屋外側面に防水シート35Aを有する外壁
下地材35が取り付けられ、この外壁下地材35の上に
スペーサー36が取着され、このスペーサー36の上に
外壁面材30Aが取着されて、この外壁下地材35と外
壁面材30Aとの間にスペーサー36と略等しい間隔の
空気層Sが形成されている。
【0041】従って、この外壁パネル30では、外壁下
地材35と外壁面材30Aとの間に形成されている空気
層Sを乾燥した空気が通過し、外壁の中に結露等が発生
しないようになっている。
【0042】この実施例3においても、建物ユニット1
0は、工場において、外壁パネル30の外壁面材30A
に防水塗料が塗布されて、図4(A)に一部が示されて
いるように、防水塗膜層31が形成されている。尚、ス
ペーサー36は外壁面材30Aの側縁から若干突出した
状態になっているし、枠材34は外壁下地材35の側縁
から若干突出した状態になっている。
【0043】次に、外壁パネル3の間の塗装方法につい
て説明する。建物ユニット10を現地に輸送し、基礎の
上に据え付けるとき、隣接する建物ユニット10、10
の外壁パネル30を、図4(A)に示すように、互いに
隣接設置する。
【0044】そのとき、枠材34の側縁が外壁下地材3
5より突出していし、外壁面材30Aは、この外壁下地
材35より後退しているスペーサー36より更に後退し
ているので、隣接する外壁パネル30の外壁下地材35
の間と、外壁面材30Aの間には、それぞれ間隔32が
存在する。この隣接する外壁下地材35の間の間隔部分
32に、図4(A)に示すように、継なぎ下地材38を
差し込み、この継なぎ下地材38を、CN50の釘90
で継なぎ下地材38を枠材34に固定する。
【0045】次に、図4(B)に示すように、隣接する
外壁下地材35の表面にある両側の防水シート35Aの
側縁部を重ね、テープ39で連結する。そして、工場に
おいて、表面に防水塗膜層41が塗装されて形成された
継なぎ面材40を、隣接する外壁面材30Aの間に差し
込み、この継なぎ面材40を、外壁面材30Aの側縁か
ら突出しているスペーサー36にCN50の釘91を打
ち込んで取着する。
【0046】このようにすると、継なぎ面材40と継な
ぎ下地材38の間にもスペーサー36と略等しい間隔の
空気層Sが形成される。その後、図4(C)に示すよう
に、外壁パネル30の外壁面材30Aと継なぎ面材40
との突き合わせ部を覆う状態に目地テープ42をそれ等
の防水塗膜層31、41の上から貼り付け、この目地テ
ープ42の上に防水塗料を塗布して防水塗膜層43を設
ける。
【0047】その後、それ等の防水塗膜層31、41、
43の表面に連続した塗装を施して、加飾塗膜層50を
形成する。尚、加飾塗膜層50は、下地となる防水塗膜
層31、41の表面に塗装された未硬化の塗膜層を加飾
用ローラーにより押さえ均すことにより、スタッコ模
様、櫛引き模様等を形成させる。このとき、加飾用ロー
ラーの塗料の付着を防止するため、加飾用ローラーの表
面を離型剤である溶剤で濡らして用いる。
【0048】この実施例3によれば、以下の作用があ
る。外壁パネル30の塗装に際し、工場で防水塗膜層3
1までを形成し、現地で加飾塗膜層50を形成する。従
って、加飾塗膜層50を形成するときに用いる溶剤を工
場で使用することがなくなり、安全性が向上し、引火防
止等の設備投資も不要となる。また、防水塗膜層31ま
では工場で完了しているから、短期間であれば、この外
壁パネル30が現地の降雨に遭っても、この防水塗膜層
31、41が雨水の外壁面材30Aへの浸入を防ぎ、品
質上の不都合を生じない。
【0049】また、現地において、外壁パネル3の外壁
面材30Aの間に間隔を設けた状態に、複数の外壁パネ
ル3を互いに隣接設置し、この間隔部分において、外壁
パネル3の外壁下地材35の間に継なぎ下地材38を取
着し、更に、外壁面材30Aの間に、工場において表面
に防水塗膜層41が形成された継なぎ面材40を取着
し、その後、上記外壁面材30A及び継なぎ面材40の
防水塗膜層31、41の表面に連続した加飾塗膜層70
を形成するので、隣接する外壁パネル30の間隔部分に
ガスケット等の目地材が露出しない。
【0050】このように、隣接する外壁パネル30の間
隔部分32には、ガスケット等の目地材が露出せず、連
続した加飾塗膜層50によって、外観上外壁が連続し、
美麗であると同時に、意匠的な自由度も増加する。ま
た、工場において、建物ユニット10に組み込まれた外
壁パネル30であるので、現地で建物ユニット10を据
え付け、加飾塗膜層50を設ける等の種々な仕上げを行
うだけで、加飾塗膜層50が連続した「ユニット建物」
という印象の薄い外壁を有するユニット建物1すること
ができるし、床や壁を設ける現地での施工工数が少なく
なる。
【0051】この外壁パネル30には、外壁下地材35
と外壁面材30Aとの間にスペーサー36と略等しい間
隔の空気層Sが形成しているし、継なぎ面材40と継な
ぎ下地材38との間にも空気層Sが形成されているの
で、間隔部分で空気層Sが切断されることなく、この全
体の空気層Sを乾燥した空気が通過し、外壁の中に結露
等が発生しない。
【0052】以上、本発明の実施の形態を実施例により
詳述したが、本発明の具体的な構成は、この実施例に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0053】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、工場において、
外壁面材の表面に防水塗膜層を形成した外壁パネルを製
造し、現地において、この外壁パネルを設置した後、上
記防水塗膜層の表面に加飾塗膜層を形成するから、加飾
塗膜層の形成に用いることのある溶剤を工場内で使用す
ることがなく、安全性が向上し、引火防止等の設備投資
も不要になるし、短期間であれば、外壁パネルが現地の
降雨にあっても品質上の不都合を生じない。
【0054】請求項2記載の発明は、工場において、外
壁面材の表面に防水塗膜層を形成した外壁パネルを製造
し、現地において、この外壁パネルの複数個を、隣接す
る外壁パネルの外壁面材の間に間隔を設けた状態に、設
置し、この間隔部分に、工場において面材表面に防水塗
膜層が形成された継なぎ面材を取着し、その後、上記外
壁面材及び継なぎ面材の防水塗膜層の表面に連続した加
飾塗膜層を形成するから、安全性が向上し、引火防止等
の設備投資が不要となるし、短期間であれば、外壁パネ
ルが現地の降雨にあっても品質上の不都合を生じない。
【0055】また、外壁パネルの面材と継なぎ面材の表
面に形成された連続した加飾塗膜層によって、外観上連
続した外壁が形成され、隣接する外壁パネルの間隔部分
に目地材等が露出せず、美麗であると同時に意匠的な自
由度も増加する。また、この外壁パネルをユニット建物
に適用すると、「ユニット建物」との印象の薄い外観と
なる。
【0056】請求項3記載の発明は、工場において、外
壁下地材の上にスペーサーを挟んで外壁面材を取着し
て、この外壁下地材と外壁面材との間にスペーサーと略
等しい間隔の空気層を形成し、且つ、この外壁面材の表
面に防水塗膜層を形成した外壁パネルを製造し、現地に
おいて、この外壁パネルを設置した後、上記防水塗膜層
の表面に加飾塗膜層を形成するから、安全性が向上し、
引火防止等の設備投資が不要となるし、短期間であれ
ば、外壁パネルが現地の降雨にあっても品質上の不都合
を生じないし、この外壁パネルの外壁下地材と外壁面材
との間に形成されている空気層を乾燥した空気が通過
し、外壁の中に結露等が発生しない。
【0057】請求項4記載の発明は、工場において、外
壁下地材の上にスペーサーを挟んで外壁面材を取着し
て、この外壁下地材と外壁面材との間にスペーサーと略
等しい間隔の空気層を形成し、且つ、この外壁面材の表
面に防水塗膜層を形成した外壁パネルを製造し、現地に
おいて、この外壁パネルの複数個を、隣接する外壁パネ
ルの外壁面材の間及び外壁下地材の間に間隔を設けた状
態に、設置し、この間隔部分において、外壁パネルの外
壁下地材の間に継なぎ下地材を取着し、外壁面材の間
に、工場において面材表面に防水塗膜層が形成された継
なぎ面材を取着し、その後、上記外壁面材及び継なぎ面
材の防水塗膜層の表面に連続した加飾塗膜層を形成する
から、安全性が向上し、引火防止等の設備投資が不要と
なるし、短期間であれば、外壁パネルが現地の降雨にあ
っても品質上の不都合を生じない。
【0058】また、間隔部分の継なぎ下地材と継なぎ面
材との間にも空気層が形成されていて、間隔部分で空気
層が切断されることがなく、全体の空気層の中を乾燥し
た空気が通過し、外壁の間隔部分の中にも結露が発生し
ない。また、隣接する外壁パネルの間隔部分にガスケッ
ト等の目地材が露出せず、外壁パネルの面材と継なぎ面
材の表面に形成された連続した加飾塗膜層によって連続
した外壁が形成され、美麗であると同時に意匠的な自由
度も増加する。また、この外壁パネルをユニット建物に
適用すると、加飾塗膜層が連続していて、「ユニット建
物」との印象の薄い外観となる。
【0059】請求項5記載の発明は、外壁パネルが、工
場において床構造体又は天井構造体に取着されて建物ユ
ニットになされているから、床や壁を設ける現地での施
工工数が少なくなるし、この建物ユニットを複数個を施
工現場に据え付けた後に、隣接する建物ユニットの間の
外壁パネルの塗装方法を請求項1〜4記載の方法で行う
と、上記各項に記載されている効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すもので、ユニット建物
の一部を示す斜視図である。
【図2】外壁パネルの塗装方法を示し、(A)は継なぎ
面材の取着工程を示す平面図、(B)は加飾塗膜層の形
成工程を示す平面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示すものであり、(A)
はガスケットの装填工程を示す平面図、(B)は加飾塗
膜層を形成工程を示す平面図、(C)は化粧材の被着工
程を示す平面図である。
【図4】本発明の別の実施例を示すものであり、(A)
は継なぎ下地材の取着工程をを示す平面図、(B)は継
なぎ面材の取着工程を示す平面図、(C)は加飾塗膜層
を形成工程を示す平面図である。
【符号の説明】
1 ユニット建物 10 建物ユニット 20 床構造体 30 外壁パネル 30A 外壁面材 31 防水塗膜層 32 間隔部分 35 外壁下地材 35A 防水シート 36 スペーサー 40 継なぎ面材 41 防水塗膜層 50、70 加飾塗膜層 S 空気層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工場において、外壁面材の表面に防水塗
    膜層を形成した外壁パネルを製造し、現地において、こ
    の外壁パネルを設置した後、上記防水塗膜層の表面に加
    飾塗膜層を形成することを特徴とする外壁パネルの塗装
    方法。
  2. 【請求項2】 工場において、外壁面材の表面に防水塗
    膜層を形成した外壁パネルを製造し、現地において、こ
    の外壁パネルの複数個を、隣接する外壁パネルの外壁面
    材の間に間隔を設けた状態に、設置し、この間隔部分
    に、工場において面材表面に防水塗膜層が形成された継
    なぎ面材を取着し、その後、上記外壁面材及び継なぎ面
    材の防水塗膜層の表面に連続した加飾塗膜層を形成する
    ことを特徴とする外壁パネルの塗装方法。
  3. 【請求項3】 工場において、外壁下地材の上にスペー
    サーを挟んで外壁面材を取着して、この外壁下地材と外
    壁面材との間にスペーサーと略等しい間隔の空気層を形
    成し、且つ、この外壁面材の表面に防水塗膜層を形成し
    た外壁パネルを製造し、現地において、この外壁パネル
    を設置した後、上記防水塗膜層の表面に加飾塗膜層を形
    成することを特徴とする外壁パネルの塗装方法。
  4. 【請求項4】 工場において、外壁下地材の上にスペー
    サーを挟んで外壁面材を取着して、この外壁下地材と外
    壁面材との間にスペーサーと略等しい間隔の空気層を形
    成し、且つ、この外壁面材の表面に防水塗膜層を形成し
    た外壁パネルを製造し、現地において、この外壁パネル
    の複数個を、隣接する外壁パネルの外壁面材の間及び外
    壁下地材の間に間隔を設けた状態に、設置し、この間隔
    部分において、外壁パネルの外壁下地材の間に継なぎ下
    地材を取着し、外壁面材の間に、工場において面材表面
    に防水塗膜層が形成された継なぎ面材を取着し、その
    後、上記外壁面材及び継なぎ面材の防水塗膜層の表面に
    連続した加飾塗膜層を形成することを特徴とする外壁パ
    ネルの塗装方法。
  5. 【請求項5】 前記外壁パネルが、工場において床構造
    体又は天井構造体に取着されて建物ユニットになされて
    いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の
    外壁パネルの塗装方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2876319A1 (fr) * 2004-10-13 2006-04-14 Sebastien Charlot Procede pour decorer une surface en contact avec un milieu aqueux
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JP2011099226A (ja) * 2009-11-05 2011-05-19 Misawa Homes Co Ltd 建物の施工方法および建物

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