JP3841354B2 - 植物に個別に灌水するための装置 - Google Patents

Description

本発明は、植物、特に鉢植えの植物に、その根の部分から、所定量の水をもって、個別にかつ連続的に灌水するための装置を提供するために、水の容器を多孔質のセラミックからなる円錐体に結合するような、射出成形されたプラスチック部材からなる継手に関する。本発明は、また、水の容器として、市販されている複数の種類のプラスチックボトルに適合し得るように、複数の異なるねじを有するものであって良い。

本発明によれば、ボトルと多孔質円錐体との間で、高い信頼性をもって一体化することができる。その主な特徴は、留守であっても監視する必要もなく、植物の生命を維持することができ、しかもアパート等を水浸しにする心配がない点にある。

従来からこのような装置は多数知られていたが、様々な不都合があったために、商業的に発展することが不可能であった。

フランス国特許第２６７３３５６号には、異なる寸法の口を有するボトルを適合し得るような円錐台形のプラグが記載されている。この装置の欠点は次の通りである。円錐台形プラグとボトルの口との間の接触が、プラグの外周とボトルの口の内周との間の線状領域でなされるのみであったため、両部分間の強固な一体化が不可能であった。シール性を確保するために、円錐台形プラグが、プラスチック製のかなりの可撓性を有する部材からなるために、やはり、両部分間の強固な一体化が不可能であった。

このようなことから、ボトルに水が貯容された時、水の重量によって、水を貯容するボトルからプラグが外れやすいという問題があった。そのため、水が一気に流れ出す場合があり、アパートやマンションのように、水浸しにしてはいけないような場所では、植物の生命を維持するために、このような装置を使用できないという問題があった。

スイス国特許第３９６３１８号には、中空シェルをなす容器に水を貯容し、その基部に、地中に差し込むための先鋭なプラグを設けた装置の例が記載されている。容器としての中空シェルをなす部材と地中に差し込むためのプラグとは、分離不可能に一体化されており、市販のプラスチックボトルを流用できず、並べて保管しておく上でも不便であった。

米国特許第４３００３０９号にも、上記したような不便な点がある同様な装置が開示されている。

フランス国特許第２２５２８０６号には、上記したような不便な点に加えて、水を分配するためのメッシュを備えた同様な装置が開示されている。しかしながら、鉢に永久的に装備されることが想定されており、メッシュを装着するためには、土を掘り起こさねばならず、実用的とはいえない。即ち、時折使用しようとする装置を提供するような目的に適うものではない。

米国特許第４３００３０９号には、一端が散布装置に接続され、他端がボトルにねじ込まれた管に関連して設けられた回転バルブを備えた潅水装置が開示されている。この装置の不便な点は、装置が複雑で、高価である点、良好な制御が困難である点、地中に差し込まれる部分が汚染されるために信頼性が損なわれる場合がある点、性能を維持するために労力が必要となる点、特別なボトルが必要であり、適合したボトルを保管する必要があるのが不便である点などにある。

米国特許第５８９６７００号に開示された潅水装置では、水を貯容するための容器か、地中に差し込まれるべき先鋭な部分に、水を供給するためにねじ込まれており、両部分間には、潅水量を制御するためのフィルタが設けられている。不便な点は、かさばることと、この装置でも、市販のプラスチックボトルを流用できないという不都合がある。

上記したような、水の容器及びそれを散布するための装置を備えた潅水装置の従来技術のいずれも、潅水のために用いられてきた多孔質の円錐体を用いるような方法に、市販の使い捨ての様々なプラスチックボトルとを結びつけることに関する課題を満たすことができるものではなく、監視の必要がなく、使用者が留守であっても、鉢植えの植物に、個別にかつ連続的に灌水することができ、使用していないときにも邪魔にならないような装置を安く提供するという課題を全て解決するものではなかった。

それに対して、本発明によれば、そのような問題点が解決される。より詳しく言うなら、使い捨てのプラスチックボトルと潅水用の多孔質の円錐体とを結合することにより、次のような効果を発揮することができる。
（ａ）２つ又はそれ以上の数の異なる種類のねじを有するボトルに容易に適応できる。
（ｂ）ボトルが多孔質のシェル体に対して、意図的に取り外さない限り外れることのないように、強固に結合することができ、例えば休暇などのために監視することができなくても、心配なく使用することができる。
（ｃ）邪魔にならない。即ち、休暇が終わった後に植物の世話が再開できるようになったときなどのような使用後に装置を収納する場合に、ボトルを捨てて、セラミック製の円錐体及び継手のみを保管すればよく、従来の装置に比較して、きわめて小さな体積を占めるのみである。
（ｄ）調整が何ら必要でない。説明書に記載されたように植物に適した供給量に対応するセラミックを選択すればよい。また、例えば休暇の期間など、潅水を要する期間に適合した大きさの貯容量のボトルを選択すればよい。
（ｅ）最後に、射出成形されたプラスチック部材とセラミック製の円錐体とからなるのみであるために廉価に提供できる。

このような利点は、上記したような従来の装置では得られないもので、本発明によりはじめて達成されるものである。

このような利点は、商品として商業的成功を果たすために決定的である。実際に、この商品は、使用者が留守であっても、鉢植えの植物に、個別に灌水することができる。時には１０以上もの多数の植物を保有することもまれではなく、植物と同数の装置が必要となることから、消費者が植物と同数の装置を購入するためには、廉価で販売されなければならず、また、植物の世話が再開できるようになり次第、簡単に収納できることが必要である。更に、全ての植物に対して装置を使用することできるように、簡単に入手可能な、必要な様々なサイズのボトルを用いることができ、装置を装着することが簡単であることが必要である。

このような課題に対処するために、上記した文献に記載されているように従来から種々の装置が提案されているが、満足できるものがなかったことを見ると、このような問題の解決が古くから強く望まれていたことを示している。

懸案の問題を解決しようとする従来の提案の欠点や複雑さは、このような問題の解決が困難であったこと示しており、また、今まで解決されなかったことを示している。

本発明により提案された解決方法は、単純であるにもかかわらず、おそらく単純であるが故に容易に思いつくものではなかった。発明者による５年に渡る絶え間ない研究の結果、本発明に到達するに至った。

様々な段階の前後に於いて、数百ものプロトタイプを製作し、数千もの実験を行い、その間に達成された、従来とは異なる懸案の問題の解決法に関していくつもの特許出願を行った。

初期の結果を得るために、本発明に基づく装置は、片側に多孔質の円錐体を固定する手段を有し、他方の側に、それぞれボトルの口を固定する２つの固定手段を有する継手をなし、これら２つの固定手段は、それぞれ異なる標準的なボトルの口に適合する。

以下に添付の図面に示された具体例に基づいて本発明の実施の形態について詳細に説明する。

植物に個別にかつ自動的に灌水するための装置は、継手３を介して互いに一体的に結合された、水を貯容するための容器１及び円錐体２を備え、継手３の作用により、容器１の水は、円錐体２の内部に導かれ、円錐体２が多孔質の材料からなることにより、水が重力の作用により徐々に放出される。

本発明に基づく継手３は、射出成形された一体的な１つのプラスチック部材からなり、（ａ）ディスク状をなし、中心孔５を備えた中間部４と、（ｂ）このディスク状部分４の片側に配置され、多孔質円錐体２に永久的に固定されるべき部分Ａと、（ｃ）このディスク状部分４の他方の側に配置された部分Ｂとからなる、３つの互いに同軸的な部分を有する。部分Ａは、概ね円筒形をなす２つの表面の間に画定された部材からなる１つ又は２つの突出部（以下、単に円筒とする。）を有する。部分Ｂは、ボトル１を着脱自在に螺合するようにねじ部を内面に有する、部分Ａと同様な１つ又は２つの円筒からなる。

図示された実施例の場合、中空シェルをなす円錐体２は、セラミックなどの多孔質の材料からなる。円錐体２の基部は、円筒形延長部６を有し、同部分が、部分Ａに対して、互いに嵌合する。

図２、３、４及び５に示された第1実施例では、部分Ａは、ディスク状部分４の片側に同軸的にかつ一体的に設けられた２つの円筒７、８からなる。円筒８は、円錐体２の円筒形延長部６の内部に突入するべく、その外径が円錐体２の円筒形延長部６の内径に等しい。また、円筒７は、円錐体２の円筒形延長部６の外周に嵌装されるべく、その内径が円錐体２の円筒形延長部６の外径に等しい。円筒８は、中心孔５の内径に等しいか又はそれよりもやや大きい、比較的小さな内径を有する。

組み立てに際して、円錐体２の円筒形延長部６は、２つの円筒７、８の間の空隙９に押し込まれ、２つの円筒７、８の間のディスク状部分４の部分１０に対して、その端縁部１２をもって当接する。これによって、水の漏洩を、多孔質の円錐体２から供給される水の量に対して無視できる程度に抑制することができる。

円錐体２を２つの円筒７、８の間に押し込むのを容易にするために、一方の円筒を他方の円筒よりも長くしておくのが望ましく、特に円筒８を円筒７よりも短くするとよい。円筒７を、例えば円筒８よりも約３倍長くすることができる。２つの部分２，３を互いに組み付けるに際して、円錐体２の円筒形延長部６を、円筒７の内面によりガイドして、その端縁部１２が、空隙９内の部分１０に当接するまで、空隙９内に押し込めば良い。

本発明の好適実施例によれば、２つの円筒７、８を構成する壁は互いに異なっている。例えば、円筒８の壁は円筒７の壁よりも薄く、円錐体２の円筒形延長部６を、空隙９の内部に押し込むのを容易にしている。

但し、このような実施例は、本発明を何ら限定するものではないことを了解されたい。

図５に断面により示されるような形状の円錐体２を選択することもできる。この円錐体２は、軽く丸みが付けられ、約７０ｍｍの長さを有する。その壁の厚さは約５ｍｍであって、内部が中空である。この円錐体２の円筒形延長部６は、約１７ｍｍの長さを有し、その壁厚は約５ｍｍであって、その外径は約３３ｍｍであって、その内径は約２３ｍｍであって、その端縁部１２には丸みが付けられている。

ＰＶＣを射出成形するような本発明の或る好適実施例によれば、継手３は、内径が約３２．５ｍｍの円筒７と、外径が約２３ｍｍの円筒８とを有する部分Ａを備えている。円筒７は約１５ｍｍの長さを有し、円筒８は約５ｍｍの長さを有する。円筒７の壁厚は約１．２ｍｍであって、継手３と円錐体２との間の結合を十分に剛固なものとし、良好に保持されるようにしてあるのに対し、円筒８の壁厚は約０．８ｍｍであって、円錐体２の円筒形延長部６を受容するために必要な許容度を持たせるために、空隙９が或る程度拡張し得るような可撓性を円筒８に持たせている。

円筒７の遊端部の内周に、約０．３ｍｍの厚さの突条１６を設けることができる。これにより、円錐体２の円筒形延長部６を良好にかつ液密に結合することができる。

円筒８は、前記ディスク状部分４に一体化された基端部から遊端部にかけて外径が約０．３ｍｍ小さくなるようにして、一様でない壁厚を有し、円筒８の外周面がやや円錐形をなすようにして、前記基端部がより厚く、従って高い剛性を有し、前記遊端部がより薄く、従って高い可撓性を有するようにしてある。

このような変形実施例によれば、薄い端縁部１２から空隙９内に突入させ、円筒８の高い剛性を有する部分により、空隙９の底部に位置決めし、楔のように係合することができ、円錐体２の円筒形延長部６の端縁部１２を、空隙９内に好適に突入させることができる。

継手３に円錐体を組み付ける作業は、継手３を、その上に継手３を置くことのできる水平面を有する特別な冶具を用いて、部分Ａが上側となるように保持することにより行う。円錐体の形状に適合するような凹部を有し、押し下げ機構に装着された工具により、円錐体の開口が下を向いた姿勢で押し込む。工具を押し下げるに従い、円筒形延長部６の丸みがつけられた端縁部１２が、円筒７の端部に到達し、丸みがつけられたおかげで容易に押し込まれる。端縁部１２を更に押し込むと、円筒８のレベルに到達し、端縁部１２の丸み及び円筒８の端縁部が比較的変形容易であることから、円筒８が円筒形延長部６に突入し、円筒形延長部６が継続して継手３の内部に押し込まれるようになり、最終的に空隙９の内部を完全に占めるようになる。

図６，７に示された別実施例では、部分Ａが１つの円筒からなる。図６の実施例では、円筒７の内側に円錐体２の円筒形延長部６に突入し、図７の実施例では、円筒８が円錐体２の円筒形延長部６の内側に突入している。この場合、円筒７及び８の径は、円錐体２の円筒形延長部６の壁と、円筒７或いは８の壁との間に空隙ができないように定められる。

継手３の部分Ｂは、ディスク状中間部４の片側に対して一体をなす、好ましくは当該継手の他の部分に対して同軸をなす１つ又は２つの円筒を有し、円筒の内周には、水の容器（１）として使用されるボトルの雄ねじに螺合するべき雌ねじが設けられている。

図示された継手３は２つの異なるねじ部１３、１４を有する。より大きいねじ部１３を用い、他方のねじ部１４を用いないことにより、例えば５リットルの大型ボトルを使用可能とすることができる。より小さいねじ部１４を用い、他方のねじ部１３を用いないことにより、例えば１．５リットルの小型ボトルを使用可能とすることができる。各ねじ部の突条は、ボトル１の首を支持することができる。

シール性を確保するために、プラスチックボトルについて従来から知られている方法、例えば、円錐形のリップ１７を設けることができる。

このような継手を適用し得るボトルの種類の数を増大させるためにアダプタを用いることができる。このアダプタは、継手３の２つの雌ねじのいずれかに適合する、通常のボトルに設けられているような雄ねじ１９と、他方の側に設けられた前記雌ねじとは異なる雌ねじ２０とを有する。図８は、このアダプタを示す。

上記したような本発明に基づく継手は、従来技術のものに比較して簡単に使用することができる。
（ａ）使用者は、使い捨てのプラスチックボトルを回収し、それに水を満たす。
（ｂ）円錐体を備えた継手をボトルにねじ込む。
（ｃ）このアセンブリを、円錐体を下側にして、潅水されるべき植物の根に向けて、地中に差し込む。

この装置は、概ね垂直に姿勢で用いられ、実用上、ボトル内に空気を導入するために、底部のような比較的高い位置にピンを差し込むと良い。

本発明によれば、例えば、２４時間当り７ｃｌ、２０ｃｌ及び３０ｃｌの供給量を有する３種類のセラミック円錐体２を用意することができる。例えば、きづた或いは百日草に潅水する場合、２４時間当り７ｃｌで十分であって、１．５リットルのボトルを使用すれば、植物は２１日に渡って水の供給を受けることができる。例えば、フューシャ(Fuschia)やベゴニアに潅水する場合、２４時間当り２０ｃｌ供給すれば良く、２リットルのボトルを使用すれば、１０日に渡って十分に水の供給を行うことができる。２４時間当り２０ｃｌ供給し、５リットルのボトルを使用すれば、２５日に渡って十分に水の供給を行うことができる。つつじやmisereに潅水する場合、２４時間当り３０ｃｌ供給するものとすれば、５リットルのボトルを使用することにより、１６日に渡って十分に水の供給を行うことができる。

本発明に基づく効果を検証するための試験を行った。

１．５リットルのボトル及び２４時間当り７ｃｌのセラミックを使用して、百日草の鉢を２１日に渡って潅水したが、植物は健全に生育した。

５リットルのボトル及び２４時間当り２０ｃｌのセラミックを使用して、しだの鉢を２５日に渡って潅水したが、植物は健全に生育した。

本発明は、予め設定された所定の期間に渡って、所定量の水を供給することが必要な場合に用いることができる。

本発明は、特に、通常植物の世話をする人が留守である場合に、植物の生命を維持するために用いることができる。

逆に、本装置を、植物に潅水するために常時用いることもでき、本発明は、その用途が限定されるものではない。

以上説明した実施例では、部材２として円錐形のものが用いられたが、地中に差し込まれる部材とし、本発明の概念から逸脱することなく、他の形状の部材を用いることができる。同様に、多孔質の材料の例としてセラミックが用いられたが、本発明の概念から逸脱することなく、様々な所望量の水の透過を許容するような他の材料を用いることができる。

本発明に基づく継手（３）により組み合わされた標準的なプラスチックボトル（１）及び多孔質の円錐体（２）を備えた潅水装置が、植物の根の部分に配置された様子を示す組み立て図。 ２種類のボトルのねじに適合するように２種類のねじを備えた継手（３）の一実施例を示す斜視図。 同継手を示す斜視図。 軸線を含む面で切断して示す同継手の断面図。 関連する多孔質のセラミックからなる円錐体をなす基部と共に、軸線を含む面で切断して示す同継手の断面図。 円錐体と共に示す継手（３）の別実施例の断面図。 円錐体と共に示す継手（３）の別実施例の断面図。 アダプタを示す図。

符号の説明

１ ボトル
２ 円錐体
３ 継手
４ ディスク状中間部
５ 中心孔
６ 円筒形延長部
７、８ 円筒
９ 空隙

Claims (12)

1. 植物、特に鉢植えの植物に、その根の部分から、所定量の水をもって、個別に灌水するための装置を提供するために、水の容器（１）を多孔質のセラミックからなる円錐体（２）に結合するような、射出成形されたプラスチック部材からなる継手（３）であって、
   中心孔（５）を備えた中間ディスク状部分（４）と、
   前記ディスク状部分（４）の片側に配置され、前記円錐体（２）に永久的に固定されるべき１つ又は２つのねじ無し円筒を有するねじ無し円筒部分（Ａ）と、
   前記ディスク状部分（４）の他方の側に配置され、ボトル（１）を着脱自在に螺合するように、内面に雌ねじ部（１３，１４）を有する２つのねじ付き円筒を有するねじ付き円筒部分（Ｂ）とからなる、３つの互いに同軸的な部分を有し、
   前記両ねじ付き円筒の前記雌ねじ部が、それぞれ比較的大型のボトル及び比較的小型のボトルを螺合するべく構成されていることを特徴とする継手。
2. 多孔質のセラミックからなる前記円錐体（２）の基部が、円筒形延長部（６）を有し、前記両ねじ無し円筒（７，８）が、内側ねじ無し円筒（８）と外側ねじ無し円筒（７）とを有し、
   前記内側ねじ無し円筒（８）が、前記円錐体（２）の円筒形延長部（６）の内部に突入するべく、その外径が円錐体（２）の前記円筒形延長部（６）の内径に等しく、
   前記外側ねじ無し円筒（７）が、前記円錐体（２）の円筒形延長部（６）の外周に嵌装されるべく、その内径が円錐体（２）の前記円筒形延長部（６）の外径に等しいことを特徴とする請求項１に記載の継手。
3. 前記両ねじ無し円筒（７、８）の一方が、その他方よりも長いことを特徴とする請求項２に記載の継手。
4. 前記内側ねじ無し円筒（８）が、前記外側ねじ無し円筒（７）よりも短くされていることを特徴とする請求項３に記載の継手。
5. 前記外側ねじ無し円筒（７）が、前記内側ねじ無し円筒（８）よりも約３倍長くされていることを特徴とする請求項４に記載の継手。
6. 前記内側ねじ無し円筒（８）の壁が、ある程度の可撓性を有するように、前記外側ねじ無し円筒（７）の壁よりも薄くなるように、前記両円筒（７、８）を構成する壁の厚さが互いに異なるようにすることにより、前記円錐体（２）の前記円筒形延長部（６）を、前記両円筒（７、８）間の空隙（９）の内部に押し込むのを容易にしたことを特徴とする請求項２に記載の継手。
7. 前記内側ねじ無し円筒（８）が、前記円筒（８）の外周面がやや円錐形をなすようにして、前記基端部がより厚く、従って高い剛性を有し、前記遊端部がより薄く、従って高い可撓性を有するように、一様でない壁厚を有するようにしたことを特徴とする請求項６に記載の継手。
8. 前記内側ねじ無し円筒（８）の外径が、前記ディスク状部分（４）に一体化された基端部から遊端部にかけて約０．３ｍｍ小さくなるようにしたことを特徴とする請求項７に記載の継手。
9. 前記外側ねじ無し円筒（７）の遊端部の内周に、約０．３ｍｍの厚さの突条（１６）が設けられていることを特徴とする請求項２から８のいずれか１に記載の継手。
10. 多孔質のセラミックからなる前記円錐体（２）の基部が、円筒形延長部（６）を有し、前記ねじ無し円筒部分部分（Ａ）が、前記ディスク状部分（４）の前記片側に一体的に形成された唯１つのねじ無し円筒を有し、
    前記ねじ無し円筒（８）が、前記円錐体（２）の前記円筒形延長部（６）の内部に突入するべく適合されているか、又は、前記ねじ無し円筒（７）が、前記円錐体（２）の前記円筒形延長部（６）の外部に嵌装されるべく適合されていることを特徴とする請求項１に記載の継手。
11. 植物、特に鉢植えの植物に、その根の部分から、所定量の水をもって、個別に灌水するための装置であって、
    中心孔（５）を備えた中間ディスク状部分（４）と、
    前記ディスク状部分（４）の片側に配置され、前記円錐体（２）に永久的に固定されるべき１つ又は２つのねじ無し円筒を有するねじ無し円筒部分（Ａ）と、
    前記ディスク状部分（４）の他方の側に配置され、ボトル（１）を着脱自在に螺合するように、内面に雌ねじ部（１３，１４）を有する２つのねじ付き円筒を有するねじ付き円筒部分（Ｂ）とからなる、３つの互いに同軸的な部分を有し、
    前記両ねじ付き円筒の前記雌ねじ部が、それぞれ比較的大型のボトル及び比較的小型のボトルを螺合するべく構成されている継手を有し、
    更に、前記継手に、前記ねじ無し円筒により前記ねじ無し円筒部分（Ａ）に結合された多孔質のセラミックからなる円錐体（２）を組み合わせたことを特徴とする装置。
12. 前記ねじ付き円筒部分（Ｂ）の前記雌ねじ部と螺合するべき雄ねじ部と、前記ねじ付き円筒部分（Ｂ）の前記雌ねじ部とは異なる雌ねじ部とを有するアダプタを更に有することを特徴とする請求項１１に記載の装置。

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