JP3074232U - 鉢植え自動給水装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】一鉢の場合はもとより、鉢の数が増えても水や
りが可能な自動給水装置を提供する。 【構成】水補給口３を有する給水タンク２、給水タンク
２の下部から伸び出した給水管５及び水面検知管６、並
びに水盤12から成り、給水管５の開口部15は水面検知管
６の開口部13より前方に突き出して互いに固定し、開口
部13，15を下側に向け水盤12内に固定可能且つ前記管を
低い姿勢で水盤12に配管可能に取り付け、水盤12内に鉢
４を配置するようにした自動給水装置１。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業状の利用分野】

本考案は、鉢植え自動給水装置に関し、更に詳細には、鉢植え植物の水やりを 自動的に行うことができる給水装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

多くの家庭、店舗、レストランなどに鉢植え植物が置かれている。これらの植 物への水やりは意外に労力を必要とするものである。かかる水やりを自動的に行 うことが考えられるが、家庭などで手軽にできる方法としては、例えば鶏の飲み 水を自動的に補給する従来からの方法として、一升瓶などに水を入れ、水容器に 逆さまに立て、瓶の口を塞容器内の水で塞ぎ、鶏が水を飲み水面が下がり瓶の口 が水面上に露出すると瓶内の水が空気と置換して水を補給する方法がある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記従来の方法は植木鉢の水やりに適用すると、取り扱いが厄介で あり、しかも観賞用の鉢の場合は美観上も推奨できるものではなく、一般性のあ る手段とは言えない。 本考案は、上記問題に着目してなされたものであり、鉢植えの水やりに適した 自動給水装置を提供することを目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するための本考案の鉢植え自動給水装置は、水補給口を有する 給水タンク、該給水タンクの下部から延び出した給水管及び水面検知管、並びに 鉢載置用水盤から成り、前記給水管及び水面検知管の少なくとも一部を可撓性に して低い姿勢で前記水盤に向けて取り付け可能にし、前記給水管及び水面検知管 の先端部は、該給水管の開口部を該水面検知管の開口部より前方に突き出させて 互いに固定し、該開口部が下側を向くように水盤内に配置するようようにしたも のである。

【０００５】 前記給水タンクの水補給口を該タンクの下部に形成し、該水補給口に着脱自在 に取り付けた蓋に前記給水管及び水面検知管を取り付け、前記給水タンクに水を 入れる際は前記蓋を取り外すようにすると、例えばペットボトルなどを使用して 取り扱いやすい鉢植え自動給水装置を作ることができる。

【０００６】 鉢植に植えられた植物の多くは、鉢より外側に枝や葉が広がっている。したが って給水管が高い位置から水盤に向かって伸び出させると、枝や葉に給水管が接 触するおそれがある。そこで、前記管は必要に応じ少なくとも一部を可撓性とす ることにより両者の干渉を避けることができる。

【０００７】

【考案の実施の形態】

以下添付の図面を参照して本考案の一実施の形態を示し、本考案を具体的に説 明する。 図１，２に示す第１実施の形態の自動給水装置１は、瓶を逆さまにした形状の 給水タンク２（架台の図示を省略している）の水補給口３には着脱自在の蓋４が 取り付けられ、蓋４に給水管５及び水面検知管６（図２）を取り付けている。

【０００８】 給水管５及び水面検知管６は、図に示すように引出部７、可撓部８及び先端部 ９からなり、鉢10に植えた植物11に邪魔にならないように低い姿勢で延び出させ て水盤12に達するように、給水管５及び水面検知管６は中間部を可撓部８とし、 引出部７及び先端部９のそれぞれを図１に示す折り曲がり状に形成した。給水管 ５及び水面検知管６の長さは、鉢10及び植物11の大きさにより一定しないが通常 は１０〜３０ｃｍ程度あれば足る。但し本考案はこれに限定されない。

【０００９】 水面検知管６の開口部13は水面14の高さを決めるものであり、給水管５の開口 部15より高い位置（即ち、開口部15を開口部13より先端側に突き出す）となるよ うに、給水管５及び水面検知管６を接続部16によって互いを一体とした。このよ うにして、給水管５及び水面検知管６の先端部９を水盤12に安定して位置決めし 、給水管５の開口部15を常に水面14下に開口させることができる。なお図１の２ 点鎖線は、給水管５及び水面検知管６を曲げた様子を示したものである。

【００１０】 給水管５及び水面検知管６を水盤12に取り付けるには、給水タンク２を横に倒 すなどして、前記開口部13，15に対しできるだけ低く保持し、前記先端部９を水 盤12内に配置してから給水タンク２を図１のように立てると、給水タンク２から 水が流出し、図１に示すように水盤12内に水を張ることができる。なお給水タン ク２から離れた位置の鉢４に水やりする場合は、多くの場合可撓部８が長くなる ので、給水管の先端部９の姿勢を安定させるためにクリップやスタンドなどが必 要になる場合がある。

【００１１】 水面14が鉢10内の土（図示せず）に接する位置となるように水面検知管の位置 を調整することにより、給水タンク２内の水が無くなるまで、水分の補給をする ことができる。即ち水盤12内の水が鉢10内に吸い上げられ水面14が下がると、水 面検知管６の開口部13が空気中に露出し、開口部13と水面14とに圧力差が生じ、 サイホンの原理で開口部15から水が補給され、空中に露出している開口部13から 空気が吸い込まれる。周知のように、吸い込まれた空気は水中を上昇して給水タ ンク２に入り、押し出された給水タンク２内の水が水盤12に補給されることにな る。

【００１２】 次に図３〜５によって、ペットボトル２個を使用した第２実施の形態の自動給 水装置１は、ペットボトルの首部と中間部とを切断した架台16に、ペットボトル を逆さまにした給水タンク２をはめ込み、架台16に開けた貫通孔17から給水管５ 及び水面検知管６を伸び出させるようにしたものである。

【００１３】 給水管５及び水面検知管６の引出部７及び先端部９は、アクリル樹脂製パイプ を加工して作成した。即ち、キャップ18に差し込む部分の引出部７は互いに接触 させないと取り付けできず、また引出部７及び先端部９は、可撓部８（軟質ビニ ール管を使用）をはめ込むために互いを離す必要がある。更に管５，６の先端部 ９の筒先は互いに接近させて固定する方が安定する。そこで第２実施の形態では 貫通孔を形成したアクリル樹脂板で接続部16（図４，５）を作り互いを固着させ た。なお図３に示すように開口部13，15に丸みを持たせた理由は、開口部13，15 と水面とが接する場合の表面張力の影響を小さくするためである。

【００１４】 引出部７をキャップ18に接続するには、キャップの鏡板19に引出部７を差し込 む穴を開け、かしめ手段により接続した。この接続強度は加工技術により十分に 高くできるが、接着などの方法を採用することもできる。本実施の形態に使用し た前記アクリル管の径は１０〜１２ｍｍ程度のものを使用した。 以上説明した第２実施の形態の自動給水装置１の使用方法は、第１実施の形態 と実質的に同じなので説明を省略する。

【００１５】 図１に示す鉢10は、鉢内の土が直接水盤12の水に接して水を吸い上げるもので ある。植物11が根腐れを起こすおそれがある場合には、図６に示すように、水盤 12内に水面14から頭を出すように台20を配置し、別に鉢４の少なくとも中間部あ たりから水に届く長さの布切れなどの吸水性に優れた吸水手段21を、図６に示す ように土22内に差し込んだ鉢10を前記台20上に置くとよい。また別の方法として 、少なくとも水面検知管６側にコック（図示せず）を取り付け、土の濡れ具合を 見ながらコックを閉め、水面14が下がっても空気を吸引できないようにして水の 補強を停止させて根腐れを防止することができる。

【００１６】

【考案の効果】

以上説明したように本考案の自動給水装置は、給水装置と水やりする鉢を乗せ た水盤との間に少なくとも一部に可撓性を持たせた給水管及び水面検知管で繋ぐ ようにしたので、簡単な構造にもかかわらず自動的に水やりをすることができ、 しかも居間などに置いても美観上違和感がなく水やりの手間を省くことができる 。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施の形態による自動給水装置を
使用状態の様子を示す縦断面図である。

【図２】図１のII−II線断図である

【図３】ペットボトルを使用して作った本考案の第２実
施の形態による自動給水装置の側面図である。

【図４】図３のIV−IV線による部分断面図である。

【図５】図３のV−V線による部分断面図である。

【図６】図１において、根腐るれを起こすおそれのある
場合における鉢の置き方の一例を示す断面図である。

【符号の説明】

１ 自動給水装置 ２ 給水タンク ３ 水補給口 ４ 鉢 ５ 給水管 ６ 水面検知管 12 水盤 13 開口部 15 開口部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 水補給口を有する給水タンク、該給水タ
   ンクの下部から延び出した給水管及び水面検知管、並び
   に鉢載置用水盤から成り、前記給水管及び水面検知管の
   少なくとも一部を可撓性にして低い姿勢で前記水盤に向
   けて取り付け可能にし、前記給水管及び水面検知管の先
   端部は、該給水管の開口部を該水面検知管の開口部より
   前方に突き出させて互いに固定し、該開口部が下側を向
   くように水盤内に配置するようようにした自動給水装
   置。
2. 【請求項２】 前記給水タンクの前記水補給口を該タン
   クの下部に形成し、該水補給口に着脱自在に取り付けた
   蓋に前記給水管及び水面検知管を取り付け、前記給水タ
   ンクに水を入れる際は前記蓋を取り外すようにした請求
   項１記載の自動給水装置。