JP3024208U - 自動灌水植木鉢 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観を損ねることなく、植木鉢１０に植えら
れた植物の根に常時水を供給することのできる自動灌水
植木鉢を提供すること。 【解決手段】 耐水性の外部容器１２の内部に間隔をと
って透水性の内部容器１４を配置し、外部容器１２と内
部容器１４との間の空所を水槽１６としてなるものであ
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は自動灌水植木鉢、より詳細に述べると、植えた植物の根本に常に微 量の水を自動的に供給することができる植木鉢に関する。

【０００２】

【従来の技術】

鉢物の植木や草花などは、日常の管理として適量の灌水、すなわち「水やり」 を怠らないことが肝要である。しかしながら、この水やりを忘れたり、或いは長 期間留守にするなどしてその水やりを実行することができないために、せっかく の植物を枯らしてしまうというようなことが少なくない。

【０００３】 このような問題の解決策として、この考案の出願人の所有する実用新案登録第 ３００３４０７号は、植木鉢の内部に水槽を設け、この水槽から植木鉢の周壁の 一部に設けた通路を介して毛細現象を利用して鉢内の頂面、すなわち植物の根本 に常時少量の水を供給するようにした自動灌水植木鉢を開示している。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

前記実用新案登録のものは、極めて有効に作動し、すこぶる効果があるもので あるが、水槽から鉢内に毛細現象を利用して水を導くために、別個の手段として 逆Ｕ字形のパイプと、このパイプに挿入するための吸水性の心部材とを必要とす る。

【０００５】 このパイプは、植木鉢から外部に突出するものであるために、外観を損ねると いう不利益がある。

【０００６】 また、前記心部材は、その一端が植木鉢内部の土壌の表面と接触するために、 その土壌の粒子を吸い上げて汚染し、パイプをも汚す等のおそれがある。

【０００７】 以上の問題点を考慮して、この考案の目的は、前述のようなパイプや心材など を全く必要とすることがなく、通常の植木鉢と外観が全く異ならない自動灌水植 木鉢を提供することにある。

【０００８】

【問題を解決するための手段】

この目的を達成するために、この考案による自動灌水植木鉢は、植木鉢を耐水 性の外部容器と、透水性の内部容器とから構成し、外部容器と内部容器との間を 水槽とし、この水槽内に入れた水を透水性の内部容器を通過させて、内部容器内 の土壌に浸透するようにしてなるものである。

【０００９】

【実施例】

この考案の好ましい実施態様を図について詳細に説明する。

【００１０】 図１に示すように、この考案の自動灌水植木鉢１０は、耐水性の材料で製した 外部容器１２と、この外部容器１２の内壁から内方に所望の間隔をとって配置し た透水性の内部容器１４とからなっていて、この外部容器１２と植物を植えるた めの土壌を入れる内部容器１４とから構成される空所を水槽１６とするものであ る。

【００１１】 耐水性の外部容器１２は、たとえば釉薬を塗布して焼いた陶磁器、金属あるい はプラスチック等、適当な材料のものとすることができる。

【００１２】 透水性の内部容器１４は、たとえば多孔性の素焼、セラミックスあるいはプラ スチックに無数の微細な貫通孔を設けたものとすることができる。

【００１３】 外部容器１２と内部容器１４との間に構成される水槽１６に水を注入するため に、外部容器１２の上縁部を内方に突出して内部容器１４の上縁部と接触するよ うに突出する周縁部１８とし、この周縁部１８の適当な位置に注水用の開口２０ を形成する。

【００１４】 また、外部容器１２内に内部容器１４を固定するために、たとえば外部容器１ ２の内壁に突出部２２を設けることができる。

【００１５】

【考案の作用】

この考案の自動灌水植木鉢１０は、以上に述べた通りに構成してあるので、内 部容器内１４に土壌を詰め、植木あるいは草花などを植えて、前記注水用の開口 ２０より水槽１６内に水を満たしておけば、水槽１６内の水は僅かずつ透水性の 内部容器１４を通過して内部容器１４内の土壌に浸透し、植木あるいは草花の根 に適当量の水を補給し続けることができる。

【００１６】

【考案の効果】

したがって、この考案の自動灌水植木鉢１０は、外部に突出して外観を損ねる 特別の外部装置を必要とすることなく、長期にわたって植木鉢１０の内部容器１ ４内の土壌に適度の湿り気を与え、植えられた植物の根に水を供給し、長く放置 しておいても、植物を立ち枯れさせることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の自動灌水植木鉢の好ましい実施態様
を示す縦断面図である。

【符号の説明】

１０ 自動灌水植木鉢 １２ 耐水性の外部容器 １４ 透水性の内部容器 １６ 水槽 １８ 外部容器の上部周縁部 ２０ 開口 ２２ 突出部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 耐水性材料で製した外部容器（１２）
   と、前記外部容器（１２）の内壁から所望の間隔をとっ
   て内部に土壌を収容する透水性の内部容器（１４）を配
   置し、前記外部容器（１２）と前記内部容器（１６）と
   の間の空所を水槽（１６）とし、この水槽内に入れた水
   を透水性の内部容器（１４）を通過させて、前記内部容
   器（１４）内の土壌に浸透するようにしてなる自動灌水
   植木鉢。
2. 【請求項２】 前記外部容器（１２）の上縁部を前記内
   部容器（１４）の上縁部と接触するように内方に突出す
   る周縁部（１８）とし、前記周縁部（１８）に前記水槽
   （１６）に注水するための開口（２０）を設けてなる請
   求項１に記載の自動灌水植木鉢。