JPH058828Y2 - - Google Patents

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JPH058828Y2
JPH058828Y2 JP1989113041U JP11304189U JPH058828Y2 JP H058828 Y2 JPH058828 Y2 JP H058828Y2 JP 1989113041 U JP1989113041 U JP 1989113041U JP 11304189 U JP11304189 U JP 11304189U JP H058828 Y2 JPH058828 Y2 JP H058828Y2
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    • Y02P60/216

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  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)
  • Hydroponics (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は植木鉢に係り、特に鉢本体に底穴を設
けず、鉢本体に水を溜めておくことができ、頻繁
な水の補給を必要としない植木鉢に関するもの
で、水耕栽培に最適な構成の植木鉢を提供するも
のである。
〔従来の技術〕
従来より、植木鉢の改良に関する考案は数多く
提案されている。しかして、従来の植木鉢はその
底に必ず底穴が設けられていて、この底穴を通し
て植木鉢に植えた植物の根に酸素を補給すると共
に、植木鉢に注水した余分の水をこの底穴を通し
て下方に排出している。
このため、植木鉢を室内に飾る場合は、この植
木鉢の下に受皿を置き、底穴から排出される水を
この受皿で受けている。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかし、インテリア・フラワーポツトとして植
木鉢を応接間などの室内に飾るとき、植木鉢の下
に受皿を置くのは美感的に好ましくないし、ま
た、注水した水が受皿に溜まつていたり、これか
らこぼれ出たりすると美感は一層低下し、花など
の植物を部屋に飾つたことによる装飾効果が半減
する欠点があつた。
本考案は前記従来の欠点を改良したもので、鉢
本体の底壁に底穴が設けられておらず、水漏れす
ることがなく、それにも拘わらず、水と空気は植
物の根に自然に補給されるようにした植木鉢を提
案することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
前記目的を達成するため、本考案に係る植木鉢
は、底穴を設けない底壁と、この底壁の周縁から
立上がつている周壁とによりステンレス鋼製など
の鉢本体を構成し、この鉢本体の内部に底壁と、
この底壁の周縁から立上がつている周壁とで構成
されたスポンジ成形容器を挿入し、このスポンジ
成形容器の内側に発泡煉石を充填し、且つこの発
泡煉石の中に外周に植毛を施した空気流通用パイ
プを挿入し、この発泡煉石に植物を植付けるよう
にしてなることを特徴とするものである。
前記空気流通パイプの周壁に、複数の孔を形成
すると共に、この空気流通パイプの下端は、スポ
ンジ成形容器の底壁に届くまで挿入し、且つこの
空気流通パイプの上端は、発泡煉石の上面より上
方に突出させるとよいものである。
また、この空気流通パイプの先端は、パイプ軸
線に対して直角または傾斜して設け、その先端部
をスポンジ成形容器の底壁に挿入または接触する
ようにしてもよいものである。
〔作用〕
植木鉢に植物を植えたのち給水すると、水は発
泡煉石とスポンジ成形容器とに浸透し、その後植
物の根に水が徐々に補給される。
しかして、植物の根に水が補給されると水位が
徐々に低下するが、外周に植毛を施した空気流通
パイプの下端が発泡煉石中に挿入されているの
で、この空気流通用パイプの外周の植毛を介して
の毛細管現象により、補給水はスムーズに上方に
吸上げられ、下方に溜まつた補給水を発泡煉石の
上下方向全体に亘り、均等に給水することができ
る。
また、本考案では、植木鉢本体の底壁に空気用
の穴はないが、前記空気流通パイプが発泡煉石中
に挿入されているので、このパイプの上端から取
入れられた空気は、パイプの下端または周壁に開
設した孔から発泡煉石中に入り、植物の根にスム
ーズに補給されるものである。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面を参照して詳細に
説明する。
図において、1はステンレス鋼製の鉢本体、2
はその周壁、3は底壁、4は上縁鍔である。
この鉢本体1の外表面には、花柄、その他各種
模様柄14が、デスター、エツチング、ケミカラ
ー、植毛、研磨などにより形成されている。ま
た、この鉢本体1の底壁3には、従来のような底
穴は設けられておらず、それ故、鉢本体1は、そ
の上部が開口しているだけで、それ以外は閉じて
いる。
したがつて、鉢本体1に注水された水が下方に
漏れることがない。なお、鉢本体1はステンレス
鋼の他に、ガラスや陶器、合成樹脂などで構成し
てもよい。
5は鉢本体1の内壁に沿つて挿入されたスポン
ジ成形容器で、6はその周壁、7は底壁である。
そして、このスポンジ成形容器5の周壁6と底壁
7で囲まれる内側空間には、合成樹脂製ネツト8
に入れた発泡煉石9が充填されている。また、こ
の発泡煉石9には、所定量の水ゴケなどを入れて
もよい。12はスポンジ成形容器5の周壁6の上
端面に配置した合成樹脂製シートなどからなる円
環状の水分蒸発防止カバーである。
なお、図示省略してあるが、前記合成樹脂製ネ
ツト8の周壁の内側面に植毛を施してもよいので
ある。
13は発泡煉石9の中に挿入した空気流通パイ
プである。この空気流通パイプ13の外周には、
植毛15が施されている。また、この空気流通パ
イプ13の周壁には、必要に応じて、発泡煉石9
よりやや小さめの複数の空気孔16を形成すると
よいものである。さらに、空気流通パイプ13の
下端は、軸線に対して傾斜するように斜めに切り
落とし、尖鋭な先端部17を形成するとよいもの
である。この尖鋭な先端部17を設けるか、或い
は軸線に対して直角に切り落すかなど、その先端
部の形状は任意な事項である。
一方、この空気流通パイプ13の長さは、この
パイプ13の下端をスポンジ成形容器5の底壁7
に届くまで挿入したとき、パイプ上端部20が所
定長hだけ発泡煉石9の上端面18より突出して
いるような寸法に形成するとよいものである。
次に、実施例に係る植木鉢の作用を説明する。
第2図のように鉢本体1内にスポンジ成形容器
5を入れ、その内側に発泡煉石9を充填する。そ
して、この発泡煉石9に花などの根を植付ける
(但し、図示省略する)。
このようにして、植物の根が植付けられた鉢本
体1に注水するには、その上方から水を注ぐとよ
い。そうすると、水は発泡煉石9にまず吸収さ
れ、その後発泡煉石9の間の隙間を通つて、水は
スポンジ成形容器5の周壁6と底壁7のそれぞれ
の肉厚部に吸収される。なお、スポンジ成形容器
5の底壁7の厚みLと、周壁6の厚みとは適当
に設定してよく、それによりスポンジ成形容器5
に含浸される水の量を決めることができる。ま
た、水の腐敗を防ぐため、腐敗防止剤を少し入
れ、さらに液体肥料を施すとよい。
このように、スポンジ成形容器5に注水された
水は、水分蒸発防止カバー12により上方に蒸発
することがなく、スポンジ成形容器5によく保水
される。そして、内側の発泡煉石9に含浸された
水分が乾くのに伴つて毛細管現象により、徐々に
スポンジ成形容器5に含浸された水が発泡煉石9
に吸収され、植物の根に水が補給されるものであ
る。
しかして、水は植物の根に補給されるに伴つ
て、発泡煉石9及びスポンジ成形容器5に含浸さ
れた状態でその水位は徐々に低下する。このと
き、空気流通パイプ13が発泡煉石9中に挿入し
てあり、且つその下端がスポンジ成形容器5の底
壁7に届くまで挿入されているので、水位が低下
し、下部に溜まつた水は、空気流通パイプ13の
下部外周と接触し、そして外周の植毛15を介し
ての毛細管現象により、上方に吸上げられる。低
下した水位よりも、上方の発泡煉石9に円滑に水
が行きわたり、植物の根によく補給される。
しかも、植物の根には、酸素すなわち空気の補
給が必要であるが、この空気は、空気流通パイプ
13の中にその上端より入り、その下端開口から
発泡煉石9中に流通し、植物の根に円滑に補給さ
れる。また、空気流通パイプ13に空気孔16を
形成したときは、この空気孔16を介して空気が
発泡煉石9中に流通し、植物の根にスムーズに補
給される。なお、空気流通パイプ13の使用本数
は、図示例のように一本に限らず、植木鉢の大き
さや植物の種類などによつて複数本使用してもよ
い。また、パイプ直径も大小任意である。
第5図は、前記と異なるスポンジ成形容器21
を示し、この周壁6の外周面に規則的または不規
則的な波形凸状部22を複数もうけてある。そし
て、これら凸状部22と凹状部23とに植毛24
を施してある。
このため、複数の凹状部23,23,…により
構成される間隔25,25,…がたて方向に連な
つて複数列に並ぶ構成となる。したがつて、この
スポンジ成形容器21を鉢本体1に収納して使用
すると、鉢本体1の上方から下方にまで空気がス
ムーズに補給される。
また、植毛24による毛細管現象を介して水は
上方に吸上げられるものである。
〔考案の効果〕
本考案に係る植木鉢によると、鉢本体の底に従
来のごとき底穴が設けられていない。そのため、
植木に注水したときも、鉢本体の底から水漏れす
ることがなく、従来のごとき受皿が不要であり、
これを室内に飾つても美感が損なわれることがな
い。
したがつて、本考案の植木鉢は、従来の花瓶の
感覚で応接間などに飾つて使用することができ、
しかも、花瓶にいけられる切花でなく、根付き花
を飾ることができるという効果があり、水耕栽培
用の植木鉢として最適である。
さらに、本考案によると、スポンジ成形容器に
補給水を吸収させておくことにより、植物の根が
乾くのに伴つて、このスポンジ成形容器から自然
的に水が補給され、しかも、水位が低下しても、
空気流通パイプの外周の植毛による毛細管現象に
より水が上方に吸上げられ、上方の植物の根にも
スムーズに水が補給される。また、空気流通パイ
プの植毛を介しての毛細管現象により、補給水が
完全になくなるまで均一に補給できるから、外部
からの注水サイクルを少なくすることができると
いう効果がある。
さらに、前記空気流通パイプの上端を発泡煉石
の上面よりも上方に突出させておくことにより、
パイプ下端が補給水と接しているときは、パイプ
上端の植毛が濡れていて、同じ植毛の色でも黒み
がかつてみえるので、このパイプ上端の植毛の濡
れ具合(色具合)を見ることにより、植木鉢の下
部に補給水が残つていることを容易に判別できる
という効果がある。
また、鉢本体の底壁には底穴がなく、植物の根
への空気の補給は、スポンジ成形容器と発泡煉石
の連続気泡を通して行われるのであるが、前記空
気流通パイプを介してより十分な空気を植物の根
に補給することができ、植物の円滑な生育を促進
することができる。さらに、空気流通パイプの下
端を尖鋭な形状に切削しておくことにより、発泡
煉石及びスポンジ成形容器の底壁への挿入が容易
となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る植木鉢の平面図、第2図
は半断面側面図、第3図はスポンジ成形容器とそ
の内部の断面図、第4図は空気流通パイプの一部
破断斜視図、第5図は異なるスポンジ成形容器の
半断面側面図である。 1……植木鉢本体、2,6……周壁、3,7…
…底壁、5,21……スポンジ成形容器、9……
発泡煉石、13……空気流通パイプ、15……植
毛、16……空気孔、21……波形凸状部、22
……波形凹状部、24……植毛、25……間隔。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 底穴を設けない底壁と、この底壁の周縁から
    立上がつている周壁とによりステンレス鋼製な
    どの鉢本体を構成し、この鉢本体の内部に底壁
    と、この底壁の周縁から立上がつている周壁と
    で構成されたスポンジ成形容器を挿入し、この
    スポンジ成形容器の内側に発泡煉石を充填し、
    且つこの発泡煉石の中に外周に植毛を施した空
    気流通パイプを挿入し、この発泡煉石に植物を
    植付けるようにしてなることを特徴とする植木
    鉢。 (2) 空気流通パイプの周壁に、複数の孔を形成し
    てなることを特徴とする請求項1に記載の植木
    鉢。 (3) 空気流通パイプの先端は、パイプ軸線に対し
    て直角に設け、その先端部をスポンジ成形容器
    の底壁に挿入または接触し、且つこの空気流通
    パイプの上端は、発泡煉石の上面よりも上方に
    突出させてなることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の植木鉢。 (4) 空気流通パイプの先端は、パイプ軸線に対し
    て傾斜してなることを特徴とする請求項3に記
    載の植木鉢。
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