JP3055835U - 園芸用潅水器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本考案は、操作が簡単で安価に製造できるよ
うにし、しかも堅牢に構成できるようにした園芸用潅水
器を提供することを課題とする。 【解決手段】 コーン状の容器本体１と、その上部開口
を覆う通水可能の蓋部材２とが設けられ、容器本体１の
内部に貯溜された水Ｗは、吸水性部材３を通じ吸い上げ
られて、その外部延在部分３ａから土中へ拡散される。
吸水性部材３の外部延在部分３ａは容器本体１の外面に
固着されているので、同容器本体１がコーン状に形成さ
れていることと相まって、この潅水器の植木鉢などへの
取付けが、その土中への挿し込み操作だけで簡単に行な
える。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、園芸用品に関し、特に鉢植えや、ハンギングバスケットに植えられ た植物に長時間にわたって少しずつ潅水し続けるのに適した潅水器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の園芸用潅水器としては素焼きの陶製容器があり、同容器の壁部の浸水透 過性を利用して鉢植えの植木に潅水することが行なわれていた。 また、他の園芸用潅水手段として、布製テープの毛細管現象を利用したものも 用いられている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、従来の素焼きの陶製容器を用いる潅水手段では、同容器が壊れやす く、コスト高になるという不具合もある。また、布製テープを水容器から垂下さ せて同テープの下端部を植木鉢の土中に突込むという潅水手段では、同テープの 操作が面倒で、多数の植木鉢に潅水するのに多くの手間がかかるという問題点が ある。 そこで本考案は、操作が簡単で安価に製造できるようにし、しかも堅牢に構成 できるようにした園芸用潅水器を提供することを課題とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

前述の課題を解決するため、本考案の園芸用潅水器は、下端のとがったコーン 状の容器本体と、同容器本体の上部開口を覆う通水可能の蓋部材とをそなえ、上 記容器本体の内部の底部付近から立ち上がり同容器本体の上部開口付近で外部へ 露出するように延在した吸水性部材が設けられて、同吸水性部材が上記容器本体 の外部延在部分では同容器本体の外面に沿い固着されていることを特徴としてい る。

【０００５】 上述の本考案の園芸用潅水器では、上記容器本体が下端のとがったコーン状に 形成されて、同容器本体の内部の底部付近から立ち上がった上記吸水性部材の外 部延在部分が、上記容器本体の外部で同容器本体の外面に沿い固着されているの で、同容器本体を植木鉢の土中へ挿し込むだけ簡単にセットすることが可能とな り、水の補給は上記容器本体の上部開口を覆う通水可能の蓋部材を通じてジョウ ロあるいは潅水ホースを用い容易に行なうことができる。

【０００６】 そして、上記容器本体内の水は、同容器本体の内部の底部付近から立ち上がっ た上記吸水性部材を通じ、上記容器本体の外部へ導かれて、その外部延在部分か ら土中へ拡散できるようになる。

【０００７】 また上記容器本体の内部へ土が入り込んだ場合は、上記蓋部材をあけて、同容 器本体の内部を洗うことができる。

【０００８】 さらに、上記容器本体はプラスチック材や金属材を用いて容易にコーン状に作 ることができるので、本考案の園芸用潅水器は、著しく安価に製造することがで き、しかも堅牢で長持ちする利点もある。

【０００９】

【考案の実施の形態】

以下、図面により本考案の一実施形態としての園芸用潅水器について説明する と、図１はその正面図（図２のＡ−Ａ矢視図）、図２は図１のＢ−Ｂ矢視縦断面 図であり、図３はその使用状態を示す説明図である。

【００１０】 図１および図２に示すように、プラスチック材など任意の剛性材で作られたコ ーン状の容器本体１の内部に水Ｗが貯溜されるようになっており、同容器本体１ の上部開口周縁部の雄ねじ１ａに螺合する雌ねじ２ａをもった蓋部材２が開閉可 能に設けられている。

【００１１】 そして、蓋部材２は目の細かい網状の通水部２ｂをそなえていて、この通水部 ２ｂを通じて容器本体１の内部へ水Ｗの補給が行なわれるようになっている。

【００１２】 また、容器本体１の内部の底部付近から立ち上がった布製テープ状の吸水性部 材３が、同容器本体１の上部開口付近で壁部に形成された小孔１ｂを通って外部 へ露出するように延在しており、同吸水性部材３の外部延在部分３ａは、同延在 部分３ａの厚みだけ凹んだ容器本体１の外面に、接着剤あるいは加熱手段により 固着されている。

【００１３】 なお、吸水性部材３の材質としては、ポリエステルと綿とからなる布地などが 用いられる。 また蓋部材２の通水部２ｂとしては、前述の網状構造のほか、戻しばね付き蝶 番で下方へ開放可能に取り付けられた通水カバーなどを用いることもできる。

【００１４】 上述の本実施形態の園芸用潅水器では、容器本体１が下端のとがったコーン状 に形成されて、同容器本体１の内部の底部付近から立ち上がった吸水性部材３の 外部延在部分３ａが、容器本体１の外部で同容器本体１の外面に沿い固着されて いるので、図３に示すように、同容器本体１を植木鉢４の土中５へ挿し込むだけ 簡単にセットすることが可能となり、水の補給は容器本体１の上部開口を覆う通 水可能の蓋部材２の通水部２ｂを通じて潅水ホース６などを用い容易に行なうこ とができる。また屋外では、雨水も容器本体１内に貯溜されるようになる。

【００１５】 そして、容器本体１内の水Ｗは、同容器本体１の内部の底部付近から立ち上が った吸水性部材３を通じ、容器本体１の外部へ導かれて、その外部延在部分３ａ から土中５へ拡散するようになる。

【００１６】 また容器本体１の内部へ土が入り込んだ場合は、蓋部材２を開いて、同容器本 体１の内部を洗うことができる。

【００１７】 このようにして本実施形態の園芸用潅水器では、操作が簡単になり、従来のよ うな壊れやすい素焼きの容器を必要としないので堅牢であり、簡素な構造で安価 に製造できる利点がある。

【００１８】 なお、通常の園芸用では、コーン状の容器本体１のサイズが、長さ１５〜３０ ｃｍ，口径５〜１０ｃｍ程度に設定される。

【００１９】

【考案の効果】

以上詳述したように、本考案の園芸用潅水器によれば次のような効果が得られ る。 (1) 容器本体が下端のとがったコーン状に形成されて、同容器本体の内部の底部 付近から立ち上がった吸水性部材の外部延在部分が、上記容器本体の外部で同容 器本体の外面に沿い固着されているので、同容器本体を植木鉢の土中へ挿し込む だけ簡単にセットすることが可能となり、水の補給は上記容器本体の上部開口を 覆う通水可能の蓋部材を通じて潅水ホースなどを用い容易に行なうことができる 。 (2) 上記容器本体内の水は、同容器本体の内部の底部付近から立ち上がった上記 吸水性部材を通じ、上記容器本体の外部へ導かれて、その外部延在部分から土中 へ拡散できるようになる。 (3) 上記容器本体の内部へ土が入り込んだ場合は、上記蓋部材をあけて、同容器 本体の内部を洗うことができる。 (4) 上記容器本体はプラスチック材や金属材を用いて容易にコーン状に作ること ができるので、本考案の園芸用潅水器は、著しく安価に製造することができ、し かも堅牢で長持ちする利点がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施形態としての園芸用潅水器の正
面図（図２のＡ−Ａ矢視図）である。

【図２】図１のＢ−Ｂ矢視縦断面図である。

【図３】図１，２の園芸用潅水器の使用状態を示す説明
図である。

【符号の説明】

１ 容器本体 １ａ 雄ねじ １ｂ 小孔 ２ 蓋部材 ２ａ 雌ねじ ２ｂ 通水部 ３ 吸水性部材 ３ａ 吸水性部材の外部延在部分 ４ 植木鉢 ５ 土中 ６ 潅水ホース

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 下端のとがったコーン状の容器本体と、
   同容器本体の上部開口を覆う通水可能の蓋部材とをそな
   え、上記容器本体の内部の底部付近から立ち上がり同容
   器本体の上部開口付近で外部へ露出するように延在した
   吸水性部材が設けられて、同吸水性部材が上記容器本体
   の外部延在部分では同容器本体の外面に沿い固着されて
   いることを特徴とする、園芸用潅水器。