JP4224281B2 - ボトルキャップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボトルキャップに関し、詳しくは、使用済みの空ボトルの口部に装着して、植物へ給水する際に好適なボトルキャップに関する。
【0002】
【従来の技術】
植物へ給水する際は、通常、じょうろを用いたり、水道管に繋いだホースによって散水している。
【0003】
一つの方法として、使用済みの空ボトルの口部に、吐出孔を形成したキャップを取り付けて、じょうろとして使用することが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6参照。)。
【0004】
しかし、このような給水は、人手を介して行なわれるので、人の不在時には給水ができず、植物を枯らしてしまうといったことが起こっていた。
【0005】
そこで、人手を介することなく給水可能な、自動給水具が提案されている(例えば、特許文献7参照。)。
【0006】
この自動給水具は、植木鉢の給水受け皿に、植木鉢と給水タンクとを載置して使用されるものである。給水タンクには、ペットボトルの空容器を用いることができ、この場合、該ペットボトルの空容器の口部に、給水筒と、該給水筒に嵌挿する台板付きの給水調節具が設けられたキャップを螺着し、台板を受け皿上に載置して使用する。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−60326号公報
【特許文献2】
実用新案登録第3022886号公報
【特許文献3】
実用新案登録第3033827号公報
【特許文献4】
実用新案登録第3056986号公報
【特許文献5】
実用新案登録第3070996号公報
【特許文献6】
特開平11−155400号公報
【特許文献7】
特開2001−78595号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記した、使用済みの空ボトルの口部に、吐出孔を形成したキャップを取り付けた場合は、じょうろとしては使用できるが、植木鉢とともに給水受け皿に載置し、植木鉢へ自動的に給水することはできない。
【0009】
また、上記したペットボトルのキャップを使用した自動給水具では、キャップを装着したペットボトルを、キャップを下にして、植木鉢とともに給水受け皿に載置し、植木鉢へ自動的に給水する場合には好適であるが、ペットボトルから、直接、鉢植えや地植えの植物に給水することはできない。
【0010】
一方、小学校などにおける理科学習の教育現場では、児童が登校しているときには、児童がじょうろ等により直接植木鉢等の植物に給水して、給水時に植物を観察し、植物の生育状態を学習することが重要である。そして、学校が休みのときには、自動給水することにより、植物を枯らすことがないようにするのが望ましい。特に、公立学校が週休二日制を採用し、夏休みなど長期休暇があることを考慮すると、学校で栽培している植物の自動給水の必要性が高まってきている。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑み創作されたものであって、使用済みの空ボトルに装着して、自動給水具として使用でき、また、じょうろとしても使用できるボトルキャップを提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、使用済みの空ボトルの口部に着脱可能に装着され、該ボトル内に充填した水を植物に向けて散水又は植物の鉢底に給水するのに使用されるボトルキャップであって、複数個の吐出孔が穿設されボトルの口部と対向して配される吐出面を有し、前記ボトルの口部と螺合又は嵌合される受け口部と、この受け口部を囲繞するよう、且つ、端縁が、前記ボトルの口部から、前記吐出面の位置よりも離れたところに位置するよう、該受け口部に連設された台座部とを備え、この台座部の周壁であって前記端縁と吐出面との間に対応する位置に連通口が配設されたことを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、受け口部とボトルの口部とを螺合又は嵌合して、ボトルキャップをボトルに確実に装着することができる。
【0014】
また、吐出面に複数の吐出孔が穿設されているので、ボトルを下向きにしたり、傾けて側面を押圧すれば、吐出孔から水を吐出させることができる。したがって、ボトルをじょうろとして使用することができる。
【0015】
さらに、受け口部を囲繞するよう、且つ、端縁が、前記ボトルの口部から、前記吐出面の位置よりも離れたところに位置するよう、台座部が連設されるとともに、台座部の周壁であって前記端縁と吐出面との間に対応する位置に連通口が配設されているので、例えば、ボトルキャップを装着して下向きにしたボトルと植木鉢とを、受け皿上に並べて載置したときに、吐出面が受け皿の底面から若干離隔されるとともに、台座部の端縁から連通口を介して水が連通される。したがって、受け皿の水面を、吐出面の受け皿からの高さと等しい高さに保持して、植木鉢に自動的に給水することができる。
【0016】
さらにまた、使用済みの空ボトルを使用することができるので、リサイクルに協力することができる。特に、空ボトルとして飲料用のペットボトルを使用すれば、透明なペットボトルを通して、水の増減を容易に視認することができ、気温や天候と植物の生育との相関関係に対する理解を深めることができる。
【0017】
本発明において、前記吐出面には、ボトル中に侵入する空気導入パイプが設けられると、空気導入パイプからボトル内に空気を取り込むことにより、空気と置換して効率的に水を吐出させることができる。また、じょうろとしての使用時に、ボトル内の水が少量になった場合、ボトルを押圧して水を吐出させるのは困難になるが、ボトルを傾けて、空気導入パイプを介してボトル内の空気と外気とを流通させると、ボトル内の水を容易に吐出させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のボトルキャップ1の実施の形態について、ボトルとしてペットボトルAを用いた場合を例にとって図面を参照しながら説明する。
【0019】
本実施形態に係るボトルキャップ1は、成型品であって、受け口部2と、受け口部2に連設された台座部5と、から主要部が構成されている。
【0020】
受け口部2には、複数個の吐出孔30が穿設されボトルAの口部aと対向して配される吐出面3が設けられている。また、受け口部2の内周面には、ボトルAの口部aに設けられた雄ねじに螺合可能な雌ねじが設けられており、ボトルキャップ1をボトルAに取り付けることができる。
【0021】
なお、ボトルキャップ1をボトルAに装着する手段は、上記した螺合に限定されるものではなく、例えば、嵌合することによってもよい。
【0022】
また、吐出面3には、放射状にリブ3xが形成されており、ボトルAの口部aを受け口部2の最奥部までねじ込んだときに、口部aの端縁とこのリブ3xとが当接することにより、ボトルAの口部aと吐出面3との間に隙間が形成される。この隙間を通して、ボトルA内の水が吐出孔30から吐出されるように図られている(図2参照)。
【0023】
さらに、吐出面3には、ボトルA中に侵入する空気導入パイプ4が設けられている。この空気導入パイプ4は、両端が開口された筒状体であって、本実施形態では、台座部5の上端5bを超えて立ち上げられているが、このパイプの長さは任意である。
【0024】
台座部5は、受け口部2を囲繞するよう、且つ、端縁5aが、ボトルAの口部aから、吐出面3の位置よりも離れたところに位置するよう、受け口部2に連設されている。この台座部5と受け口部2との間には、複数個の補強リブ5xが形成されており、これらリブ5xによって、台座部5、受け口部2との間は、空隙とされている。また、この空隙は、上記補強リブ5xで複数の部屋に分割されている。
【0025】
また、台座部5の周壁であって、端縁5aと吐出面3との間に対応する位置には、複数個の連通口50が配設されており、台座部5の内外が連通されている。
【0026】
なお、連通口50は、本実施形態では、端縁5aが切り欠かれて形成されているが、端縁5aと吐出面3との間に対応する位置であれば、形状や大きさ、個数は任意である。
【0027】
さらに、台座部5の外周面には、複数個の凹み51が設けられており、児童がこの凹み51をつかんで、容易にボトルキャップ1を回すことができるようになされている。また、台座部5の下端面は、ボトルキャップ1の軸心に対して垂直な面に形成されており、ボトルAを垂直に安定して倒立させることができるよう図られている。
【0028】
次に、上記構成のボトルキャップ1の使用方法を説明する。
【0029】
ボトルAをじょうろとして使用する場合、まず、水を入れたボトルAの口部aに、ボトルキャップ1の受け口部2を螺合して、ボトルAにボトルキャップ1を装着する。
【0030】
次に、ボトルAを傾けるとともに、ボトルAの側面を押圧すれば、吐出面3から水を吐出させて、植物に散水することができる。そして、ボトルA内の水がなくなれば、ボトルキャップ1をボトルAの口部aから取り外し、水を補給する。
【0031】
一方、ボトルAを自動給水具として使用する場合は、まず、水を入れたボトルAの口部aに、ボトルキャップ1の受け口部2を螺合して、ボトルAにボトルキャップ1を装着する。
【0032】
次いで、口部aを下方にしたボトルAを、植木鉢Bと並べて、受け皿Cの上に載置する。
【0033】
なお受け皿Cには、図4に示すように、植木鉢Bを載置可能な載置台部c1と、ボトルキャップ1を載置可能なボトル置き部c2と、が形成されている。また、ボトル置き部c2において、ボトルキャップ1の空気導入パイプ4に嵌め込まれる第1突起c3と、台座部5の外周壁に嵌合する一対の第2突起c4が形成されている。したがって、これらの突起c3,c4により、ボトルキャップ1を装着したボトルAを固定することができる。この受け皿Cを使用すれば、小学校低学年の児童であっても、第1突起c3および第2突起c4にボトルキャップ1を嵌め込むことにより、ボトルAを受け皿Cに簡単に固定することができ、使い勝手がよい。
【0034】
この場合、ボトルキャップ1の吐出面3は、受け皿Cの底面から若干離隔されているとともに、台座部5には、連通口50が形成されて、その内外を受け皿C上の水が流入・流出可能とされている。したがって、受け皿C上の水位が一定(すなわち、受け皿Cの底面から吐出面3までの高さ)に保持されるように、植木鉢Bに水を供給することができる(図4(b)参照)。
【0035】
なお、ボトルAを自動給水具として使用する場合において、図5に示すような受け皿Dを用いてもよい。この受け皿Dは、平坦な底面d1の外周縁に側面d2が立ち上げられて形成されている。ボトルキャップ1の台座部5の下端面は、ボトルキャップ1の軸心に対して垂直な面に形成されているので、ボトルAを底面d1上で垂直に安定して倒立させることができる。したがって、受け皿Dは、植木鉢Bと、ボトルキャップ1を装着して下向きにしたボトルAとを載置しうる皿であれば使用することができ、受け皿Cのような特殊な形状の皿を用意しなくても、簡単に自動給水することができる。
【0036】
以上、本発明のボトルキャップ1の実施の形態について、ボトルとしてペットボトルAを用いた場合を例にとって説明したが、本発明のボトルキャップ1は、他のボトルに対しても、好適に用いることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上のように、本発明のボトルキャップによれば、ボトルに装着して、自動給水具として使用でき、また、じょうろとしても使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のボトルキャップの実施形態を示す平面図、X−X断面図、底面図である。
【図2】図1のボトルキャップをボトルに装着した状態を示す断面図である。
【図3】図1のボトルキャップの正面図である。
【図4】図1のボトルキャップの使用状態を説明する平面図、およびY−Y端面図である。
【図5】図1のボトルキャップの使用状態の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 ボトルキャップ
2 受け口部
3 吐出面
30吐出孔
4 空気導入パイプ
5 台座部
50 連通口
Claims (2)
- 使用済みの空ボトルの口部に着脱可能に装着され、該ボトル内に充填した水を植物に向けて散水又は植物の鉢底に給水するのに使用されるボトルキャップであって、
複数個の吐出孔が穿設されボトルの口部と対向して配される吐出面を有し、前記ボトルの口部と螺合又は嵌合される受け口部と、
この受け口部を囲繞するよう、且つ、端縁が、前記ボトルの口部から、前記吐出面の位置よりも離れたところに位置するよう、該受け口部に連設された台座部とを備え、この台座部の周壁であって前記端縁と吐出面との間に対応する位置に連通口が配設されたことを特徴とするボトルキャップ。 - 前記吐出面には、ボトル中に侵入する空気導入パイプが設けられたことを特徴とする請求項1記載のボトルキャップ。
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