JP3839148B2 - 電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路と電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路が搭載されている半導体装置 - Google Patents

電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路と電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路が搭載されている半導体装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度補償された電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路とこの電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路が搭載されている半導体装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路の、従来技術に係る1例を図面を参照して説明する。
【0003】
図9参照
1 は制御される電界効果トランジスタであり、本例においては、しきい値電圧Vthが−1.5Vであるnチャンネル・デプレッション型電界効果トランジスタを想定する。Gはゲートであり、Dはドレインであり、Sはソースである。ドレインDにはVdd(+3V)が印加されており、ソースSは接地されている。ゲートバイアス電圧には、抵抗R1 (1333Ω)と抵抗R2 (667Ω)との直列回路に印加される電圧がその接続点において分圧されて使用される。すなわち、この直列回路の1端Vg1には+3Vが印加され、他端Vg2には−3Vが印加されており、その中間点に現われる電圧(−1V)がゲートバイアス電圧Vg として被制御電界効果トランジスタQ1 のゲートGに印加される。この被制御電界効果トランジスタQ1 のしきい値電圧は−1.5Vとされており、上記のゲートバイアス電圧Vg を印加されて被制御電界効果トランジスタQ1 は導通状態にあり、このゲートバイアス電圧Vg に重畳して入力される高周波入力信号の基準電位は、上記のゲートバイアス電圧Vg によって規定されることになる。
【0004】
【発明が解決する課題】
ところで、電界効果トランジスタのドレイン・ソース電流は、
ds≒K(Vgs−Vth2
但し、
dsはドレイン・ソース電流であり、
KはK値であり、
gsはゲート・ソース電圧であり、
thは当該電界効果トランジスタのしきい値電圧である。
をもって表されるが、K値・しきい値電圧とも負の温度係数を有するので、周囲温度の変動にあたり、これらは相殺されるため、温度変動に対して、ソース・ドレイン電流がそれ程敏感に影響を受けないことは周知である。
【0005】
ところが、ショットキゲート電界効果トランジスタ(以下に電界効果トランジスと記載するトランジスタはショットキゲート電界効果トランジスタである。)のゲート・ドレイン電流Igdが、
gd=Igdo (exp(qV/kT)−1
但し、
gdo =SA* 2 exp(−qΦB /kT)であり、
Sはゲ−ト面積であり、
* は実効リチャ−ドソン定数であり、
qは単位電荷であり、
ΦB はショットキ障壁の高さであり、
kはボルツマン定数であり、
Tは絶対温度である。
をもって表されることは知られている。
【0006】
そこで、電界効果トランジスタが、例えば+50℃を超える高温において使用されると、本来は零である筈のゲート・ドレイン電流Igdが無視しえない程度増加し、上記した例のような場合には、ゲートバイアス電圧が変動する。図示する例においては、ゲート・ドレイン電流Igdが増大すると、抵抗R2 中における電圧降下が増大するため、分圧点における電位Vg が正方向にシフトする。
【0007】
図10は電界効果トランジスタのゲート電圧印加回路の1例において、周囲温度が50℃以上になると、ゲート電圧Vg が正方向にシフトする状況を示す。
【0008】
このゲート電圧Vg の正方向へのシフトは、nチャンネル・デプレッション型電界効果トランジスタのドレイン・ソース電流Idsを増加するという欠点が避け難い。
【0009】
この欠点は、電界効果トランジスタが例えば携帯電話器等、周囲温度の温度変動範囲の広い用途に使用される場合は、無視しえない深刻な欠点となる。
【0010】
また、GaAsはキャリヤ移動度が大きいので、動作速度が速いという利点があることは周知であり、特に高周波(マイクロ波)回路用増幅器の半導体材料として有用であることも周知であり、上記の欠点は、GaAs電界効果トランジスタを使用した高周波(マイクロ波)回路用増幅器においても、無視しえないものである。
【0011】
本発明の目的は、直流抵抗を分圧して得られる電圧がゲートバイアス電圧としてゲートに印加される電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路において、温度変動にもとづくゲートバイアス電圧の変動が補償されており、その結果、ドレイン・ソース電流の変動が抑制されている、電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路とこの電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路が搭載されている半導体装置とを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の第1の目的を達成するために、本発明の第1の実施の形態に係る電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路は、3個の抵抗が直列に接続されている抵抗直列回路(抵抗分圧回路)の第2の抵抗と第3の抵抗との接続点の電圧が被制御電界効果トランジスタのゲートに印加されている電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路において、抵抗直列回路(抵抗分圧回路)の第1の抵抗と第2の抵抗との接続点にドレインが接続され、ソースが接地され、抵抗直列回路(抵抗分圧回路)の第2の抵抗と第3の抵抗との接続点の電圧がゲートに接続されており、被制御電界効果トランジスタより高いゲート電圧をもって導通する(被制御電界効果トランジスタより高いしきい値電圧を有する)温度補償用電界効果トランジスタが設けられており、この温度補償用電界効果トランジスタは、周囲温度が低く被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流が少ない状態においては非導通状態にあるが、周囲温度が上昇して被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流が増加して、ゲ−トバイアス電圧(第2の抵抗と第3の抵抗との接続点の電位)が正方向に移動すると、導通状態に移行してドレイン・ソース電流を流し、第1の抵抗中における電圧降下分を増加させて第1の抵抗と第2の抵抗との接続点の電位を負方向に移動し、被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流の増大に起因する、第2の抵抗と第3の抵抗との接続点の電位の正方向シフトを、温度補償用電界効果トランジスタのドレイン・ソース電流によって第1の抵抗中に発生する電圧降下の増分に起因して発生する第2の抵抗と第3の抵抗との接続点の電位の負方向シフトが補償し、その結果、被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流の変動に拘らず、被制御電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧は一定に保持されることとなる電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路である。
【0013】
上記第1の目的を達成するために、本発明の第2の実施の形態に係る電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路は、4個の抵抗が直列に接続されている抵抗直列回路(抵抗分圧回路)の第2の抵抗と第3の抵抗との接続点の電圧が被制御電界効果トランジスタのゲートに印加されている電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路において、抵抗直列回路(抵抗分圧回路)の第1の抵抗と第2の抵抗との接続点にドレインが接続され、ソースが接地され、抵抗直列回路(抵抗分圧回路)の第3の抵抗と第4の抵抗との接続点の電圧がゲートに接続されており、被制御電界効果トランジスタと同一のゲ−ト電圧をもって導通する(被制御電界効果トランジスタのしきい値電圧と同一のしきい値電圧を有する)温度補償用電界効果トランジスタが設けられており、この温度補償用電界効果トランジスタは、周囲温度が低く被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流が少ない状態においては非導通状態にあるが、周囲温度が上昇して被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流が増加してゲ−トバイアス電圧(第2の抵抗と第3の抵抗との接続点の電位)が正方向に移動すると、導通状態に移行してソース・ドレイン電流を流し、第1の抵抗中における電圧降下分を増加させて第1の抵抗と第2の抵抗との接続点の電位と第2の抵抗と第3の抵抗との接続点の電位と第3の抵抗と第4の抵抗との接続点の電位とを負方向に移動し、被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流の増加に起因する、第2の抵抗と第3の抵抗との接続点の電位の正方向シフトを、温度補償用電界効果トランジスタのドレイン・ソース電流によって第1の抵抗中に発生する電圧降下の増分に起因して発生する第2の抵抗と第3の抵抗との接続点の電位の負方向シフトが補償し、その結果、被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流の変動に拘らず、被制御電界効果トランジスタのゲート電圧は一定に保持されることとなる電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路である。
【0014】
本発明の第1・第2の実施の形態に係る電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路において、被制御電界効果トランジスタと温度補償用電界効果トランジスタとは、相互に同一のタイプとし、例えば、一方がMESFETであれば他方もMESFETとすれば、周囲温度変化に起因する一方の特性変化に追従して他方も同様に特性変化するため、温度変化に起因する特性変化の影響が実質的に無視しうるようになる。
【0015】
上記の第2の目的を達成するために、本発明の第3・第4の実施の形態に係る半導体装置は、上記の被制御電界効果トランジスタと温度補償用電界効果トランジスタとが、抵抗分圧回路の少なくとも一部が搭載または形成されており熱伝導率が大きいプリント基板に接着されている半導体装置である。
【0016】
上記の第2の目的を達成するために、本発明の第5・第6の実施の形態に係る半導体装置は、上記の温度補償用電界効果トランジスタが、被制御電界効果トランジスタと抵抗分圧回路の少なくとも一部とが搭載・形成されているプリント基板上に接着されている半導体装置である。
【0017】
上記の第2の目的を達成するために、本発明の第7・第8の実施の形態に係る半導体装置は、上記の電界効果トランジスタと温度補償用電界効果トランジスタと抵抗分圧回路の少なくとも一部とが、単一の半導体チップに形成されている半導体装置である。
【0018】
上記の第2の目的を達成するために、本発明の第9・第10の実施の形態に係る半導体装置は、上記の電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路が単一の半導体チップに形成されている半導体装置である。
【0019】
【作用】
本願発明の技術思想は、高温において被制御電界効果トランジスタQ1 に不可避的に発生するゲート・ドレイン電流Igdにもとづき第3の抵抗R3 (請求項1の場合)または第4の抵抗R4 (請求項2の場合)中に発生する電圧降下の増分にもとづいて発生する第2の抵抗R2 と第3の抵抗R3 との接続点の電位(請求項1の場合も請求項2の場合も含む。)の正方向シフトを、本発明の要旨に係る温度補償用電界効果トランジスタQ2 のドレイン・ソース電流にもとづき第1の抵抗R1 中に発生する電流降下の増分にもとづいて発生する第2の抵抗R2 と第3の抵抗R3 との接続点(請求項1の場合も請求項2の場合も含む。)の電位の負方向シフトによって打ち消して、被制御電界効果トランジスタQ1 のゲート電圧(第2の抵抗R2 と第3の抵抗R3 との接続点の電位)を一定に保持するものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る二つの電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路とこれらの電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路が搭載・形成されている六つの半導体装置とについて、さらに詳細に説明して、それらの構成と特有の効果とを、さらに明らかにする。
【0021】
第1の実施の形態
3個の抵抗が直列に接続されており、その第2の抵抗と第3の抵抗との接続点の電位が被制御電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧とされており、この電圧がゲートに印加され、第1の抵抗と第2の抵抗との接続点にドレインが接続され、ソースは接地されている温度補償用電界効果トランジスタが付加されている電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路。
【0022】
図1参照
1 は、しきい値電圧が−1.5Vであるnチャンネル・デプレッション型電界効果トランジスタよりなる被制御電界効果トランジスタであり、そのドレインDには、Vdd(+3V)が印加されており、そのソースSは接地されており、そのゲートGには、下記するゲートバイアス電圧(−1V)が印加されており、この状態で被制御電界効果トランジスタQ1 は導通状態にあり、ドレイン・ソース電流Idsが流れている。
【0023】
第1の抵抗R1 (667Ω)と第2の抵抗R2 (667Ω)と第3の抵抗(667Ω)とが直列に接続され、その1端にVg1(+3V)が、他端にVg2(−3V)が印加されている。第2の抵抗R2 と第3の抵抗R3 との接続点の電位は−1Vとなるが、この電圧がゲートバイアス電圧Vg として被制御電界効果トランジスタQ1 のゲートGに印加され、上記のとおり、ドレイン・ソース電流Idsが流れている。高周波入力信号はこのゲートバイアス電圧Vg に重畳して入力され、増幅動作が行われる。
【0024】
なお、被制御電界効果トランジスタQ1 の目的は高周波入力信号を増幅することにあるから、そのゲート幅がその高周波出力に応じて決定されることは当然であり、高周波出力が例えば1W(30dBm )とすると飽和ドレイン・ソース電流は2A程度となり、ゲート幅は10mm程度となる。
【0025】
2 が本願発明の要旨に係る温度補償用電界効果トランジスタであり、しきい値電圧が−1Vであるnチャンネル・デプレッション型電界効果トランジスタであり、そのゲートGには第2の抵抗R2 と第3の抵抗R3 との接続点の電圧(−1V)が印加されているが、この状態では非導通状態にある。また、ドレインDには第1の抵抗R1 と第2の抵抗R2 との接続点の電圧(+1V)が印加され、ソースSは接地されている。
【0026】
周囲温度が低い場合は、温度補償用電界効果トランジスタQ2 は非導通状態にある。一方、非制御電界効果トランジスタQ1 のゲート・ドレイン電流Idsは、周囲温度が低い場合は零であるが、周囲温度が、例えば+50℃程度以上と高くなると、最大1mA程度に増大し、この電流が第1・第2・第3の抵抗R1 ・R2 ・R3 とこれに印加される直流電圧(Vg1−Vg2=3V−(−3V)=6V)とによって決まる本来の電流(1.5mA)に重畳されて第3の抵抗R3 中を流れる。
【0027】
そこで、温度補償手段がなければ、第1の接続点の電位は0.667V正方向にシフトしてドレイン・ソース電流Idsの基準点が大きくずれることになる。
【0028】
しかし、本実施の形態においては、第1の接続点の電位が僅かに正方向にシフトして、温度補償用電界効果トランジスタQ2 のしきい値電圧(−1V)より高くなると、温度補償用電界効果トランジスタQ2 は導通状態に移行し、この温度補償用電界効果トランジスタQ2 にドレイン・ソース電流Idsが流れる。この温度補償用電界効果トランジスタQ2 のドレイン・ソース電流Idsは第1の抵抗R1 中を流れるから、第1の抵抗R1 中に発生する電圧降下が増大して、第2の接続点の電位は負方向にシフトする。このとき、温度補償用電界効果トランジスタQ2 の抵抗が零になることはないので、第2の抵抗R2 と第3の抵抗R3 には電流が流れ続け、第2の抵抗R2 の抵抗値と第3の抵抗R3 の抵抗値とは同一であるから、第1の接続点の電位は、第2の接続点の電位の負方向シフト量の半分だけ負方向にシフトすることになる。そこでこのとき、温度補償用電界効果トランジスタQ2 に流れる電流を適切に選択しておけば、被制御電界効果トランジスタQ1 のゲート・ドレイン電流に起因する第1の接続点の電位の正方向シフト量と、温度補償用電界効果トランジスタQ2 のドレイン・ソース電流に起因する第1の接続点の電位の負方向シフト量とを概ね同一にすることが可能である。
【0029】
なお、このとき、温度補償用電界効果トランジスタQ2 の周囲温度も同様に高くなり、ゲートドレイン電流が流れることが一般的であるから、この温度補償用電界効果トランジスタQ2 のゲート・ドレイン電流によっても第1の接続点の電位は正方向にシフトさせられる。しかし、温度補償用電界効果トランジスタQ2 のゲート・ドレイン電流は第1の抵抗R1 の中も流れるから、そのため、第1の接続点の電位は負方向にシフトさせられ、本例の場合(第1の抵抗R1 と第3の抵抗R2 とが同一の抵抗値を有する場合)、温度補償用電界効果トランジスタQ2 のゲート・ドレイン電流に起因する第1の接続点の電位の正方向シフト量は半分に抑制される。
【0030】
このように、温度補償用電界効果トランジスタQ2 のゲート幅・各抵抗の抵抗値、温度補償用電界効果トランジスタQ2 のしきい値電圧を適宜選択することにより、概ね満足すべき温度補償を実現することができる。
【0031】
なお、温度補償用電界効果トランジスタのゲート幅は、これに流れることが求められるドレイン・ソース電流の大きさによって決定されるので、上記の例においては、飽和ドレイン・ソース電流は10mA程度で充分であり、したがって、温度補償用電界効果トランジスタQ2 のゲート幅は、70μm程度で十分であるまた、被制御電界効果トランジスタと温度補償用電界効果トランジスタとは同一のタイプであることが望ましい一方がMESFETである場合は他方もMESFETであることが望ましい。
そうすれば、同一工程で双方を同時に製造できるという工程上の利益に加えて、温度変化に対して双方の特性例えばしきい値電圧が同様に変化するので、周囲温度の変化の影響を実質的に無視しうる程度に低減できるという利益があるからである。
【0032】
第2の実施の形態
4個の抵抗が直列に接続されており、その第2の抵抗と第3の抵抗との接続点の電位が被制御電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧とされており、第1の抵抗と第2の抵抗との接続点にドレインが接続され、ソースが接地され、第3の抵抗と第4の抵抗との接続点の電位がゲートバイアス電圧とされている温度補償用電界効果トランジスタが付加されている電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路。
【0033】
図2参照
1 は、しきい値電圧が−1.5Vであるnチャンネル・デプレッション型電界効果トランジスタよりなる被制御電界効果トランジスタであり、そのドレインDには、Vdd(+3V)が印加されており、そのソースSは接地されており、そのゲートGには、下記するゲートバイアス電圧(−1V)が印加されており、この状態で、被制御電界効果トランジスタQ1 は導通状態にあり、ドレイン・ソース電流Idsが流れている。
【0034】
第1の抵抗R1 (667Ω)と第2の抵抗R2 (667Ω)と第3の抵抗R3 (167Ω)と第4の抵抗R4 (500Ω)とが直列に接続され、その1端にVg1(+3V)が、他端にVg2(−3V)が印加されている。本例においては、R1 =R2 =R3 +R4 とされており、しかも、R3 =R4 /3とされている。第2の抵抗R2 と第3の抵抗R3 との接続点の電位は−1Vとなるが、この電圧がゲートバイアス電圧Vg として被制御電界効果トランジスタQ1 のゲートGに印加され、上記のとおり、ドレイン・ソース電流Idsが流れている。高周波入力信号はこのゲートバイアス電圧Vg に重畳して入力され、被制御電界効果トランジスタQ1 の高周波ドレイン・ソース電流Idsの基準点は上記のドレインソース電流Idsとなる。
【0035】
なお、被制御電界効果トランジスタQ1 の目的は高周波入力信号を増幅することにあるから、そのゲート幅がその高周波出力に応じて決定されることは当然であり、高周波出力が例えば1W(30dBm )とすると飽和ドレイン・ソース電流は2A程度となり、ゲート幅は10mm程度となる。
【0036】
2 が本願発明の要旨に係る温度補償用電界効果トランジスタであり、しきい値電圧が−1.5Vであるnチャンネル・デプレッション型電界効果トランジスタであり、そのゲートGには第3の抵抗R3 と第4の抵抗R4 との接続点の電位(−1.5V)が印加されているが、この状態においては非導通状態にある。また、ドレインDには第1の抵抗R1 と第2の抵抗R2 との接続点の電圧(+1V)が印加され、ソースSは接地されている。
【0037】
周囲温度が低い場合は、温度補償用電界効果トランジスタQ2 は非導通状態にある。一方被制御電界効果トランジスタQ1 のゲート・ドレイン電流Idsは、周囲温度が低い場合は零であるが、周囲温度が、例えば+50℃程度以上と高くなると、最大1mA程度に増大し、この電流が第1・第2・第3・第4の抵抗R1 ・R2 ・R3 ・R4 とこれに印加される直流電圧(Vg1−Vg2=3V−(−3V)=6Vとによって決まる本来の電流(1.5mA)に重畳されて第3の抵抗R3 と第4の抵抗R4 との中を流れる。
【0038】
そこで、温度補償手段がなければ、第1の接続点の電位は0.667V正方向にシフトしてドレイン・ソース電流Idsの基準点が大きくずれることになる。
【0039】
しかし、本実施の形態においては、第1の接続点の電位が正方向にずれ、これに追従して第3の接続点の電位が正方向にずれて、温度補償用電界効果トランジスタQ2 のしきい値電圧(−1.5V)より高くなって、温度補償用電界効果トランジスタQ2 のしきい値電圧(−1V)より高くなると、温度補償用電界効果トランジスタQ2 は導通状態に移行し、この温度補償用電界効果トランジスタQ2 にドレイン・ソース電流Idsが流れる。この温度補償用電界効果トランジスタQ2 のドレイン・ソース電流Idsは第1の抵抗R1 中を流れるから、第1の抵抗R1 中に発生する電圧降下が増大して、第2の接続点の電位は負方向にシフトする。このとき、温度補償用電界効果トランジスタQ2 の抵抗が零になることはないので、第2の抵抗R2 と第3の抵抗R3 と第4の抵抗R4 とには電流が流れ続け、第2の抵抗R2 の抵抗値は第3の抵抗R3 の抵抗値と第4の抵抗R4 の抵抗値との和と同一であるから、第1の接続点の電位は、第2の接続点の電位の負方向シフト量の半分だけ負方向にシフトすることになる。そこでこのとき、温度補償用電界効果トランジスタQ2 に流れる電流を適切に選択しておけば被制御電界効果トランジスタQ1 のゲート・ドレイン電流に起因する第1の接続点の電位の正方向シフト量と、温度補償用電界効果トランジスタQ2 のドレイン・ソース電流に起因する第1の接続点の電位の負方向シフト量とを概ね同一にすることが可能である。
【0040】
なお、このとき、温度補償用電界効果トランジスタQ2 の周囲温度も同様に高くなり、ゲート・ドレイン電流が流れることが一般的であるから、この温度補償用電界効果トランジスタQ2 のゲート・ドレイン電流によっても第3の接続点の電位は正方向にシフトさせられ、従って、第1の接続点の電位も正方向にシフトさせられる。しかし、温度補償用電界効果トランジスタQ2 のゲート・ドレイン電流は第1の抵抗R1 の中も流れるから、そのため、第1・第2・第3の接続点の電圧は負方向にシフトさせられて打ち消されるから、実質的には、大きな問題とならない。
【0041】
このように、温度補償用電界効果トランジスタQ2 のゲート幅・各抵抗の抵抗値・温度補償用電界効果トランジスタQ2 のしきい値電圧を適宜選択することにより、概ね満足すべき温度補償を実現することができる。
【0042】
なお、温度補償用電界効果トランジスタQ2 の飽和ドレイン・ソース電流は大きいので、ゲート幅は50μm程度に選択される。
【0043】
さらに、本実施の形態においては、被制御電界効果トランジスタQ1 と温度補償用電界効果トランジスタQ2 とが概ね同一の寸法のゲート幅を有することとなり、同一のしきい電圧を有することとなるので、同一の製造工程をもって、同時に、この両者を製造することができるため、モノリシック化に有利である。
【0044】
さらに、ディスクリ−ト電界効果トランジスタを使用して構成する場合は、同一のゲ−ト幅を有する電界効果トランジスタすなわち同じ型の電界効果トランジスタを使用することができるので、製造上有利である。
【0045】
また、被制御電界効果トランジスタと温度補償用電界効果トランジスタとは同一のタイプ4あることが望ましい一方がMESFETである場合は他方もMESFETであることが望ましい。
そうすれば、同一工程で双方を同時に製造できるという工程上の利益に加えて、温度変化に対して双方の特性例えばしきい値電圧が同様に変化するので、周囲温度の変化の影響を実質的に無視しうる程度に低減できるという利益があるからである。
【0046】
第3・第4の実施の形態
それぞれ第1及び第2の実施の形態における被制御電界効果トランジスタと温度補償用電界効果トランジスタとが、上記それぞれの実施の形態の抵抗分圧回路の少なくとも一部が搭載または形成されており熱伝導率の大きなプリント基板上に接着されている半導体装置。
【0047】
図3・図4参照
図3は側面図であり、図4は平面図である。
【0048】
1 は上記した被制御電界効果トランジスタが形成されている半導体チップ(GaAsチップ)であり、Q2 は上記した温度補償用電界効果トランジスタが形成されている半導体チップ(GaAsチップ)であり、PBは、上記した電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路の構成要素のうち、抵抗分圧回路の少なくとも一部が搭載または形成されており熱伝導率が大きいプリント基板であり、被制御電界効果トランジスタQ1 と温度補償用電界効果トランジスタQ2 とが、その上に相互に近接して接着されている。このプリント基板PBの材料には、Al、Cu等の金属やAl2 3 、BN等のセラミック材やAl、Cu等の金属の板材の上に金属薄膜が形成された複合材や絶縁物の板材の上に金属薄膜が形成された複合材が使用可能である。
【0049】
第1と第2の実施の形態に係わる電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路が動作するには、そのすべての構成要素を必要とするので、残余の構成要素は所謂「外付け」とされる。
【0050】
GaAs電界効果トランジスタのしきい値電圧は約−1mV/℃の温度係数を有するので、携帯電話器等が使用される周囲温度の温度範囲(−30〜+80℃)における最大温度変化(110℃)に対しては、しきい値電圧が0.11V負方向に移動するから、nチャンネル電界効果トランジスタにおいては、ドレイン・ソース電流を増大させることになる。
【0051】
一方、上述したように、高温において、ゲート・ドレイン電流は増大するので、これら二つの効果は加算されることになる。
【0052】
ところで、被制御電界効果トランジスタQ1 の高周波出力を1Wとし、電力効率を70%とすると、被制御電界効果トランジスタQ1 の内部損失は0.43Wとなり、この内部損失に相当する熱が被制御電界効果トランジスタQ1 の内部に発生する。そのため、被制御電界効果トランジスタQ1 の温度は、この内部発熱量(0.43W)を、この被制御電界効果トランジスタQ1 の内部発熱に影響されない幾何学的位置と被制御電界効果トランジスタQ1 の発熱領域との間の熱抵抗をもって除した値だけ、上昇することになる。
【0053】
本実施の形態においては、被制御電界効果トランジスタQ1 と温度補償用電界効果トランジスタQ2 との双方がいづれもGaAs電界効果トランジスタであり、しかも、これらが相互に近接して配置されているので、これら二つの電界効果トランジスタは概ね同一の温度に保持されることになる。そこで、被制御電界効果トランジスタQ1 のゲート・ドレイン電流の増加に起因して、そのゲートバイアス電圧が正方向にシフトする効果とともに、温度補償用電界効果トランジスタQ2 のゲート・ドレイン電流の増加に起因して、そのゲートバイアス電圧が負方向にシフトする効果が同時に発生することになる。従って、被制御電界効果トランジスタQ1 と被制御電界効果トランジスタQ2 とを相互に近接して熱伝導率が大きいプリント基板上に配置することは、本発明の目的である温度補償効果をエンハンスすることになる。
【0054】
このように動作して、第1の実施の形態を示す図1の電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路においては、室温(20℃)におけるゲートバイアス電圧Vg は−1Vであるが、周囲温度が+80℃に上昇しても、ゲートバイアス電圧Vg は−1.06Vといくらか負方向に移動するだけであり、概ね満足すべく程度に温度補償効果は実現される。
【0055】
同様に動作して、第2の実施の形態を示す図2の電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路においては、室温(20℃)における被制御電界効果トランジスタQ1 のゲートバイアス電圧Vg は−1Vであり、室温における温度補償用電界効果トランジスタQ2 のゲートバイアス電圧V2 は−1.5Vであるが、周囲温度が+80℃に上昇した場合は、式
g =(Vg1−Vg2)×R3 /(R1 +R2 +R3 )+V2
により、被制御電界効果トランジスタQ1 のゲートバイアス電圧Vg は−1.05Vといくらか負方向に移動するだけであり、概ね満足すべく程度に温度補償効果は実現される。
【0056】
ゲートバイアス電圧Vg の変化量は、被制御電界効果トランジスタQ1 のしきい値電圧の変化量の(R1 +R2 )/(R1 +R2 +R3 )倍だけ小さくなる筈であるが、図2に示す電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路においては、89%となり、概ね100%に近い値となる。
【0057】
第5・第6の実施の形態
それぞれ第1及び第2の実施の形態における温度補償用電界効果トランジスタが、上記それぞれの実施の形態の抵抗分圧回路の少なくとも一部が形成または搭載されており熱伝導率の大きなプリント基板上に接着されている半導体装置。
【0058】
図5・図6参照
図5は側面図であり、図6は平面図である。
【0059】
ICは、上記した電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路の構成要素のうち抵抗分圧回路の少なくとも一部が搭載または形成されている回路である。第1と第2の電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路の構成要素のうち残余の構成要素は所謂「外付け」とされる。
【0060】
本実施の形態においても、被制御電界効果トランジスタQ1 と温度補償用電界効果トランジスタQ2 との温度は概ね同様に変動するから、第5・第6の実施の形態においても、第3・第4の実施の形態において述べた利益は享受することができる。
【0061】
被制御電界効果トランジスタQ1 を独立に製造することができるので、製造原価を低減しうるという利益もある。
【0062】
第7・第8の実施の形態
それぞれ第1及び第2の実施の形態に係る電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路の構成成要素のうち、被制御電界効果トランジスタと、温度補償用電界効果トランジスタと、抵抗分圧回路の少なくとも一部とが、単一の半導体チップ上にモノリシックに形成されている半導体装置。
図は省略するが、それぞれ第1及び第2の実施の形態に係る電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路の構成成要素のうち、被制御電界効果トランジスタと、温度補償用電界効果トランジスタと、抵抗分圧回路の少なくとも一部を、単一の半導体チップ上にモノリシックに形成した半導体装置である、残余の構成要素は所謂「外付け」とされる。
【0063】
第9・第10の実施の形態
それぞれ第1及び第2の実施の形態に係る電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路が、単一の半導体チップ上にモノリシックに形成されている半導体装置。
【0064】
図7・図8参照
図7は側面図であり、図8は平面図である。
【0065】
SUBは半導体基板(GaAs基板)であり、その表層に、上記第1の実施の形態または第2の実施の形態の回路要素(Q1 、Q2 、R1 、R2 、R3 、R4 、及びこれらと接続する配線)が、モノリシックに形成される。
【0066】
第1の実施の形態の回路を使用する場合は、被制御電界効果トランジスタQ1 と温度補償用電界効果トランジスタQ2 とを、同時に同一工程で形成できるという利益がある。
【0067】
第3・第4の実施の形態において述べた利益を享受しうることは言うまでもない。
【0068】
また、第5ないし第8の実施の形態の変形例として、次のようなものも考えられる。
1.被制御電界効果トランジスタが形成された半導体基板と、温度補償用電界効果トランジスタとその他の回路(抵抗分圧回路)の少なくとも一部/全部とが形成された半導体基板とを接着した半導体装置。
2.被制御電界効果トランジスタが形成された半導体基板と、温度補償用電界効果トランジスタとその他の回路(抵抗分圧回路)の少なくとも一部/全部とが形成された半導体基板とを接着した半導体装置。
3.被制御電界効果トランジスタとその他の回路(抵抗分圧回路)の少なくとも一部/全部とが形成された半導体基板(パッケ−ジングされたものであってもよい。)とが、プリント基板上に接着した半導体装置。
4.温度補償用電界効果トランジスタとその他の回路(抵抗分圧回路)の少なくとも一部/全部とが形成された半導体基板(パッケ−ジングされたものであってもよい。)と、被制御電界効果トランジスタが形成された半導体基板(パッケ−ジングされたものであってもよい。)とが、プリント基板上に接着された半導体装置。
5.温度補償用電界効果トランジスタが形成された半導体基板(パッケ−ジングされたものであってもよい。)と、その他の回路(抵抗分圧回路)の少なくとも一部/全部とが形成された半導体基板(パッケ−ジングされたものであってもよい。)と、被制御電界効果トランジスタが形成された半導体基板(パッケ−ジングされたものであってもよい。)とが、プリント基板上に接着された半導体装置。
【0069】
要するに、本発明の趣旨は、温度補償用電界効果トランジスタを設けるということなので、各トランジスタ、各抵抗の形成の形態は特に問わない。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明に係る電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路には、周囲温度が低いときは非導通状態にあるが、周囲温度が上昇して被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流が増加すると導通状態に移行する温度補償用電界効果トランジスタが付加されており、被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流の増加に起因して発生したゲートバイアス電圧のシフトが、温度補償用電界効果トランジスタの導通化に起因して発生するゲートバイアス電圧のシフトによって打ち消されることとされているので、周囲温度の変動に拘わらず、被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流は一定に保持される。
【0071】
また、本発明に係る半導体装置は、本発明に係る電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路を使用しているので、同様の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路の接続図である。
【図2】第2の実施の形態に係る電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路の接続図である。
【図3】第3・4の実施の形態に係る半導体装置の側面図である。
【図4】第3・第4の実施の形態に係る半導体装置の平面図である。
【図5】第5・第6の実施の形態に係る半導体装置の側面図である。
【図6】第5・第6の実施の形態に係る半導体装置の平面図である。
【図7】第7・第6の実施の形態に係る半導体装置の側面図である。
【図8】第7・第6の実施の形態に係る半導体装置の平面図である。
【図9】従来の技術に係る電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路の接続図である。
【図10】ゲートバイアス電圧と周囲温度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 :被制御電界効果トランジスタ
2 :温度補償用電界効果トランジスタ
G :ゲート
D :ドレイン
S :ソース
1 :第1の抵抗
2 :第2の抵抗
3 :第3の抵抗
4 :第4の抵抗
g1:直列抵抗の1部に印加される電圧
g2:直列抵抗の他部に印加される電圧
g :ゲート電圧
dd:被制御電界効果トランジスタのドレインに印加される電圧
ds:被制御電界効果トランジスタのドレイン・ソース電流
dg:被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流
PB:プリント基板
IC:集積回路
SUB:半導体基板(GaAs基板)

Claims (11)

  1. 直流電圧が印加される抵抗分圧回路の第1の中間点から分圧された電圧が被制御電界効果トランジスタのゲートに印加される、電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路において、
    該電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路には、前記第1の中間点から分圧された電圧がゲートに印加され、前記第1の中間点の電位より高い電位の第2の中間点にドレインが接続され、ソースは接地されてなり、前記被制御電界効果トランジスタより高いゲート電圧をもって導通する、温度補償用電界効果トランジスタが付加されてなり、
    該温度補償用電界効果トランジスタは、前記被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流が少ない状態においては非導通状態にあるが、前記被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流が増大したとき導通状態に移行してドレイン・ソース電流を流し、前記抵抗分圧回路の前記第2の中間点より高電位の領域の電圧降下分を増大させて前記第2の中間点の電位と前記第1の中間点の電位とを負方向に移動し、
    前記被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流の増加に起因して発生する前記第1の中間点の電位の正方向への移動を、前記温度補償用電界効果トランジスタのドレイン・ソース電流に起因して発生する前記第1の中間点の電位の負方向への移動が補償することとなる
    ことを特徴とする電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路。
  2. 直流電圧が印加される抵抗分圧回路の第1の中間点から分圧された電圧が被制御電界効果トランジスタのゲートに印加される、電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路において、
    該電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路には、前記第1の中間点より低い電位の第3の中間点から分圧された電圧がゲートに印加され、前記第1の中間点の電位より高い電位の第2の中間点にドレインが接続され、ソースは接地されてなり、前記被制御電界効果トランジスタと同一のゲート電圧をもって導通する、温度補償用電界効果トランジスタが付加されてなり、
    該温度補償用電界効果トランジスタは、前記被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流が少ない状態においては非導通状態にあるが、前記被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流が増大したとき導通状態に移行してドレイン・ソース電流を流し、前記抵抗分圧回路の前記第2の中間点より高電位の領域の電圧降下分を増大させて前記第2の中間点の電位と前記第1の中間点の電位とを負方向に移動し、
    前記被制御電界効果トランジスタのゲート・ドレイン電流の増加に起因して発生する前記第1の中間点の電位の正方向への移動を、前記温度補償用電界効果トランジスタのドレイン・ソース電流に起因して発生する前記第1の中間点の電位の負方向への移動が補償することとなる
    ことを特徴とする電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路。
  3. 請求項1記載の被制御電界効果トランジスタと温度補償用電界効果トランジスタとが、請求項1記載の抵抗分圧回路の少なくとも一部が搭載または形成されており熱伝導率が大きいプリント基板上に接着されてなる
    ことを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項2記載の被制御電界効果トランジスタと温度補償用電界効果トランジスタとが、請求項2記載の抵抗分圧回路の少なくとも一部が搭載または形成されており熱伝導率が大きいプリント基板上に接着されてなる
    ことを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項1記載の温度補償用電界効果トランジスタが、請求項1記載の被制御電界効果トランジスタと抵抗分圧回路の少なくとも一部が搭載または形成されており熱伝導率が大きいプリント基板上に接着されてなる
    ことを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項2記載の温度補償用電界効果トランジスタが、請求項2記載の被制御電界効果トランジスタと抵抗分圧回路の少なくとも一部が搭載または形成されており熱伝導率が大きいプリント基板上に接着されてなる
    ことを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項1記載の、被制御電界効果トランジスタと、温度補償用電界効果トランジスタと、抵抗分圧回路の少なくとも一部とが、単一の半導体チップに形成されてなる
    ことを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項2記載の、被制御電界効果トランジスタと、温度補償用電界効果トランジスタと、抵抗分圧回路の少なくとも一部とが、単一の半導体チップに形成されてなる
    ことを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項1記載の電界効果トランジスタのゲ−トバイアス電圧印加回路が単一の半導体チップに形成されてなる
    ことを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項2記載の電界効果トランジスタのゲートバイアス電圧印加回路が単一の半導体チップに形成されてなる
    ことを特徴とする半導体装置。
  11. 前記被制御電界効果トランジスタと前記温度補償用電界効果トランジスタとは、相互に同一のタイプである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の電界効果トランジスタのゲ−トバイアス電圧印加回路。
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