JP3837176B2 - 現像装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はプリンターやファクシミリ等のシート材に画像形成を行なう画像形成装置に用いる現像装置の構成に関するものであり、より詳しくは現像ローラを感光体に接触させて回転させる電子写真用現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の現像装置の例としては、特開昭61−290457号公報及び特開平5−66658号公報に示された如き構造のものが知られている。一方の特開昭61−290457号公報に開示される従来技術では、感光体表面に接しつつ回転する現像ローラを設けた現像ユニットが、感光体に接する方向に旋回自在に支持されており、また、その現像ユニットとは別に、現像ローラを回転駆動する上での入力駆動部をなす駆動回転体を備えていて、この駆動回転体による駆動力の作用点が、現像ユニット支持部を含むこの近傍に位置するように、駆動回転体の配置位置を定める構造であり、現像ローラの感光体に対する接触圧を一定に保つものであった。ところが、この配置では現像ローラの感光体に対する接触圧の変動要因を充分に取り除いたとは言えず、例えば感光体と現像ローラの摩擦係数が変動すると、それにつれて接触圧が変動してしまうことがあった。つまり、圧接状態を安定的に確保するのは難しいものであった。
【0003】
また、他方の特開平5−66658号公報に開示される従来技術では、現像器を支軸を中心として回動自在に支持し、その現像器を付勢部材で感光体側に付勢する電子写真装置において、その支軸を中心として回転自在に、駆動源からの回転が伝達され且つ現像器の現像ローラに回転を伝達する歯車を設けてなる電子写真装置で、駆動源からの回転伝達時に現像ローラを感光体に強く押しつけたり、現像ローラを感光体から離そうとする力が大きくならないものであった。ところがこの構造では、駆動源からの回転駆動力が、回動自在に支持された現像器に実際に伝達される場所は、支軸を中心として回転自在に設けられた歯車部分ではなく、その歯車が次の歯車に回転駆動力を伝達する噛み合い点であるため、駆動源からの回転伝達時に現像ローラと感光体との間に働く力の変動を小さくする効果は不十分なものであった。つまり、圧接状態を安定的に確保するのは難しいものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の様な課題を解決するもので、その目的とするところは、駆動源からの回転伝達時に現像ローラと感光体との間の圧接力の変動を小さくするとともに、使用する現像ローラの特性に応じた自由な圧接力を設定し、感光体と現像ローラとの圧接状態を安定的に確保することを可能にするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の現像装置は、潜像を形成する感光体と、前記感光体に対して支軸部を中心にして揺動可能に支持された現像ユニットと、該現像ユニットを感光体に圧接させる圧接バネと、前記現像ユニットに設けられ、前記現像剤を周面に担持して前記感光体に接しつつ回転し、前記感光体に露光して形成された潜像にトナーを現像して顕像化する現像ローラとを有し、前記現像ユニット内に存在するトナーの量をトナー供給装置により管理しながら供給する現像装置において、前記支軸部を、前記感光体と前記現像ローラとの接点を通り、前記感光体の中心と前記現像ローラの中心とを結ぶ直線と直交する直線上にほぼ一致させるとともに、前記現像ユニットの重心を通る鉛直線上にほぼ一致させて配置したことを特徴とする。
【0007】
さらに、本発明の現像装置は、画像形成装置本体に設けられた駆動手段から駆動力を伝達される被駆動手段を有し、前記駆動手段と前記被駆動手段との駆動力の作用方向の延長線が、前記支軸部の位置とほぼ一致するように、前記駆動手段と前記被駆動手段を配置したことを特徴とする。
【0008】
さらに、本発明の現像装置は、画像形成装置本体に設けられた駆動手段から駆動力を伝達される被駆動手段を有し、前記駆動手段と前記被駆動手段との駆動力の伝達点が、前記支軸部の位置とほぼ一致するように、前記駆動手段と前記被駆動手段を配置したことを特徴とする。
【0009】
【実施例】
以下、図1〜図8を用いて本発明を詳細に説明する。
【0010】
図1は本発明の現像装置の一実施例であり、現像装置の全容と、感光体との関係を示す要部断面図であり、図2は図1に対応する回転駆動系の主要伝達部説明図である。また、図3は本発明の他の実施例の説明図であり、さらに図4〜図8は他の実施例に基づく回転駆動系の主要伝達部説明図である。
【0011】
(実施例1)
まず、図1および図2に基づいて本発明の第1の実施例の構成と動作を説明する。
【0012】
図1に示した本実施例の現像装置は、ユニット構成された現像ユニット1内にトナー2が収納されている。トナー攪拌部材3によって攪拌され続けるトナー2を、回転する供給ローラ4によって現像ローラ5に摩擦帯電しながら供給する。トナー2を供給され、担持した現像ローラ5は、規制ブレード6によってトナー2の層厚を規制しながらトナー2の帯電量を調整する。現像ローラ5上で所定の厚さと帯電量に調整されたトナー2を、現像ユニット1の外部に固定され回転している感光体7上の静電潜像に、所定のバイアスを与えながら回転摺擦することで現像する。図中の数字を付与してない矢印は、各々ローラおよび攪拌部材の回転方向を示す。
【0013】
現像ユニット1は、感光体7に対して揺動離接可能なように、図示してない画像形成装置本体または同様に感光体7を保持する図示してない感光体ユニットに対して、現像ユニット1の左右側面に設けた現像ユニット支持部8によって保持されており、現像ユニット1と画像形成装置本体との間、または現像ユニット1と感光体ユニットとの間に配置した圧接バネ9によって、感光体7に対する現像ローラ5の圧接力を所定の値に設定している。
【0014】
ここで、図2の回転駆動系の主要伝達部説明図において、現像ローラ軸を介して現像ローラ5と一体に構成されている現像ローラ被駆動歯車501は、現像ユニット1に配設された被駆動歯車502を介して画像形成装置本体側に配設された駆動歯車503に接続され、画像形成装置本体側から回転駆動力を伝達される。
【0015】
このとき、感光体7と現像ローラ5との接点を通り、感光体7の中心と現像ローラ5の中心とを結ぶ直線に直交する直線を直線57として、現像ユニット支持部8をこの直線57上の一点にほぼ一致する位置に配置した。ここで、感光体7と現像ローラ5との間で、摩擦力は直線57に沿って矢印571の様な向きと大きさで発生するので、直線57上に配置した現像ユニット支持部8の回りに、現像ユニット1を回転させるモーメントがこの摩擦力によって発生する事は無い。従って、環境変動その他の原因で現像ローラ5と感光体7との間の摩擦係数が変動しても、現像ユニット1を回転させるモーメントが変動することはなく、感光体7に対する現像ローラ5の圧接力は変動することなく安定的に確保できる。
【0016】
本実施例の構成で、温度および湿度を10℃・15%RHから35℃・65%の範囲で変化させて印字したが、トルクは変動したものの画質には変化が見られず、また、ジッタによる濃度変動も見られずに、良好な圧接力を確保できていることが確認できた。また、圧接力が安定しているために必要以上の摩耗が防止でき、感光体7および現像ローラ5の耐久性が向上したことが確認できた。さらに、印字紙サイズとしてA4まで対応できる現像装置に対して、2倍以上の印字紙サイズであるA3ノビの印字紙サイズにまで対応できる寸法の現像装置を構成しても、環境変化に対して画質は同様に安定しており、圧接力が安定的に保たれていること、また、耐久性も変わらないことが確認できた。
【0017】
(実施例2)
次に、図3に示した回転駆動系の主要伝達部説明図に基づいて本発明に基づく別の実施例の構成と動作を説明する。ただし、図1との重複説明を避けるため、同一の記号を付して説明を省略する。
【0018】
図3において、現像ユニット1の重心81を図中×印で示した位置に来るように構成し、現像ユニット支持部8を、現像ユニット1の重心81を含む鉛直線上の一点にほぼ一致させて配置した。
【0019】
ここで、現像ユニット1内に存在するトナーの量を、図示してないトナー供給装置により変動量が約20%以内に収まるように管理しながら供給すると、実質的に現像ユニット1の重心位置の変化は観測できず、印字した画質も安定しており、圧接バネ9のバネ力にのみ依存した安定した圧接力が確保できていることが確認できた。ただし、現像ローラ5の表面硬度はAsker−C硬度で約60度とし、現像ユニット1の重量は約1kg、このうちトナー2の重量は約250gであり、さらに圧接バネ9の荷重は約1kgfの設定と約2kgfの設定とで比較実験した。
【0020】
このように、現像ユニット支持部8を、現像ユニット1の重心81を含む鉛直線上の一点に、ほぼ一致させて配置することにより、感光体7に対する現像ローラ5の圧接力は、現像ユニット1の重量の制約を受けることなく、圧接バネ9の荷重にのみ依存する任意の値に決めることができる。従って現像ローラ5の硬度やトナー2の特性に合わせた圧接力を自由に選択できる。さらに、圧接力の全部または一部を重力に依存する場合と異なり、圧接力のバネ定数を任意に選択できるので、外部から伝えられる振動等に起因して感光体7と現像ローラ5の間に生ずる振動的挙動に対しても、適切な減衰効果を与えることができ、さらに安定した圧接力が得られる。
【0021】
以下の実施例3から実施例7の各実施例について、現像装置内部の構成は図1に示したものと同じとして説明を省略し、回転駆動系の主要伝達部の構成と現像ユニット支持部8の位置設定のみ異なるとして図4〜図8を用いて説明する。
【0022】
(実施例3)
図4の回転駆動系の主要伝達部説明図において、現像ローラ軸を介して現像ローラ5と一体に構成されている現像ローラ被駆動歯車501は、現像ユニット1に配設された被駆動歯車502を介して画像形成装置本体側に配設された駆動歯車503に接続され、画像形成装置本体側から回転駆動力を伝達される。
【0023】
このとき、感光体7と現像ローラ5との接点を通り、感光体7の中心と現像ローラ5の中心とを結ぶ直線に直交する直線を直線57として、現像ユニット支持部8をこの直線57上の一点にほぼ一致する位置に配置した。ここで、感光体7と現像ローラ5との間で、摩擦力は直線57に沿って矢印571の様な向きと大きさで発生するので、直線57上に配置した現像ユニット支持部8の回りに、現像ユニット1を回転させるモーメントがこの摩擦力によって発生する事は無い。従って環境変動その他の原因で現像ローラ5と感光体7との間の摩擦係数が変動しても、現像ユニット1を回転させるモーメントが変動することはなく、従って感光体7に対する現像ローラ5の圧接力は変動することなく安定的に確保できる。
【0024】
さらに、現像ユニット1の重心81は図中×印で示した位置に来るように構成し、現像ユニット支持部8を、現像ユニット1の重心81を含む鉛直線上の一点にほぼ一致させて配置した。
【0025】
ここで、現像ユニット1内に存在するトナーの量を、図示してないトナー供給装置により変動量が約20%以内に収まるように管理しながら供給すると、実質的に現像ユニットの重心位置の変化は観測できず、印字した画質も安定しており、圧接バネ9のバネ力にのみ依存した安定した圧接力が確保できていることが確認できた。ただし、現像ユニット1の重量は約1kg、このうちトナー2の重量は約250gであり、さらに圧接バネ9の荷重は約1kgfの設定と約2kgfの設定とで比較実験した。
【0026】
本実施例の構成で、さらに温度および湿度を10℃・15%RHから35℃・65%の範囲で変化させて印字したが、トルクは変動したものの画質には変化が見られず、良好な圧接力を確保できていることが確認できた。また、圧接力が安定しているために必要以上の摩耗が防止でき、感光体7および現像ローラ5の耐久性が向上したことが確認できた。さらに、印字紙サイズとしてA4まで対応できる現像装置に対して、2倍以上の印字紙サイズであるA3ノビの印字紙サイズにまで対応できる寸法の現像装置を構成しても、環境変化に対して画質は同様に安定しており、圧接力が圧接バネ9のバネ力のみに依存して安定的に保たれていること、また、耐久性も変わらないことが確認できた。
【0027】
(実施例4)
図5の回転駆動系の主要伝達部説明図において、現像ローラ軸を介して現像ローラ5と一体に構成されている現像ローラ被駆動歯車501は、現像ユニット1に配設された被駆動歯車502を介して画像形成装置本体側に配設された駆動歯車503に接続され、画像形成装置本体側から回転駆動力を伝達される。
【0028】
このとき、被駆動歯車502への駆動歯車503からの駆動力の作用方向の延長線を直線23で表す。この直線23が現像ユニット支持部8とほぼ一致するように現像ユニット支持部8を配置した。この配置のとき、被駆動歯車502への駆動歯車503からの駆動力は、現像ユニット支持部8を含む直線上にあるため、現像ユニット1に回転モーメントを発生する事はないから、現像ユニット1の内部の可動部分の負荷トルクが変動したり、あるいは図示されていない駆動源からの駆動トルクが増減したりするようなトルク変動が起きて、駆動歯車503から被駆動歯車502への伝達力が変化したとしても、現像ユニット1への回転モーメントが発生する事はなく、感光体7への現像ローラ5の圧接力は圧接バネ9のバネ力にのみ依存し、トルク変動の影響は受けないこととなる。
【0029】
本実施例の構成で、温度および湿度を10℃・15%RHから35℃・65%の範囲で変化させて印字したが、トルクは変動したものの画質には変化が見られず、また、どの環境でもジッタの影響による濃度変動も見られず、良好な圧接力を確保できていることが確認できた。また、圧接力が安定しているために必要以上の摩耗が防止でき、感光体7および現像ローラ5の耐久性が向上したことが確認できた。なお、現像ローラ5の表面硬度はAsker−C硬度で約60度とし、圧接バネ9の荷重は約1kgfの設定と約2kgfの設定とで、また、現像ユニット1の中の負荷トルクは、図示していないローラシール部材の各ローラへの圧接力を調整することによって、被駆動歯車502の軸上で測定して2500g・cmの設定と4000g・cmの設定とで各々比較実験した。
【0030】
さらに、印字紙サイズとしてA4まで対応できる現像装置に対して、2倍以上の印字紙サイズであるA3ノビの印字紙サイズにまで対応できる寸法の現像装置を構成しても、環境変化やトルク変化に対して画質は同様に安定しており、圧接力が安定的に保たれていること、また、耐久性も変わらないことが確認できた。
【0031】
(実施例5)
図6の回転駆動系の主要伝達部説明図において、現像ローラ軸を介して現像ローラ5と一体に構成されている現像ローラ被駆動歯車501は、現像ユニット1に配設された被駆動歯車502を介して画像形成装置本体側に配設された駆動歯車503に接続され、画像形成装置本体側から回転駆動力を伝達される。
【0032】
このとき、被駆動歯車502への駆動歯車503からの駆動力の伝達点231を現像ユニット支持部8とほぼ一致するように配置した。この配置のとき、被駆動歯車502への駆動歯車503からの駆動力は、現像ユニット1に回転モーメントを発生する事はないから、現像ユニット1の内部の可動部分の負荷トルクが変動したり、あるいは図示されていない駆動源からの駆動トルクが増減したりするようなトルク変動が起きて、駆動歯車503から被駆動歯車502への伝達力が変化したとしても、現像ユニット1への回転モーメントが発生する事はなく、感光体7への現像ローラ5の圧接力は圧接バネ9のバネ力にのみ依存し、トルク変動の影響は受けないこととなる。さらに、現像ローラに軟らかい材質のものを使う等の事情によって、現像ユニット1の現像ユニット支持部8を中心とした揺動角が大きくなっても、回転モーメントの発生が微小量に抑えられるため、感光体7に対する現像ローラ5の圧接力は、事実上無視できる程度の変動に抑えられる。
【0033】
本実施例の構成で、温度および湿度を10℃・15%RHから35℃・65%の範囲で変化させて印字したが、トルクは変動したものの画質には変化が見られず、また、どの環境でもジッタの影響による濃度変動も見られず、良好な圧接力を確保できていることが確認できた。また、圧接力が安定しているために必要以上の摩耗が防止でき、感光体7および現像ローラ5の耐久性が向上したことが確認できた。なお、現像ローラの表面硬度はAsker−C硬度で約40度とし、圧接バネ9の荷重は約1kgfの設定と約2kgfの設定とで、また、現像ユニット1の中の負荷トルクは、図示していないローラシール部材の各ローラへの圧接力を調整することによって、被駆動歯車502の軸上で測定して2500g・cmの設定と4000g・cmの設定とで各々比較実験した。圧接バネ9の荷重が約1kgfの時と約2kgfの時との、現像ユニット1の回転角の差は約0.4度であった。
【0034】
さらに、印字紙サイズとしてA4まで対応できる現像装置に対して、2倍以上の印字紙サイズであるA3ノビの印字紙サイズにまで対応できる寸法の現像装置を構成しても、環境変化やトルク変化に対して画質は同様に安定しており、圧接力が安定的に保たれていること、また、耐久性も変わらないことが確認できた。
【0035】
(実施例6)
図7の回転駆動系の主要伝達部説明図において、現像ローラ軸を介して現像ローラ5と一体に構成されている現像ローラ被駆動歯車501は、現像ユニット1に配設された被駆動歯車502を介して画像形成装置本体側に配設された駆動歯車503に接続され、画像形成装置本体側から回転駆動力を伝達される。
【0036】
このとき、被駆動歯車502への駆動歯車503からの駆動力の作用方向の延長線を直線23で表す。この直線23が現像ユニット支持部8とほぼ一致するように現像ユニット支持部8を配置した。この配置のとき、被駆動歯車502への駆動歯車503からの駆動力は、現像ユニット支持部8を含む直線上にあるため、現像ユニット1に回転モーメントを発生する事はないから、現像ユニット1の内部の可動部分の負荷トルクが変動したり、あるいは図示されていない駆動源からの駆動トルクが増減したりするようなトルク変動が起きて、駆動歯車503から被駆動歯車502への伝達力が変化したとしても、現像ユニット1への回転モーメントが発生する事はなく、感光体7への現像ローラ5の圧接力は圧接バネ9のバネ力にのみ依存し、トルク変動の影響は受けないこととなる。
【0037】
さらに、現像ユニット1の重心81は図中×印で示した位置に来るように構成し、現像ユニット支持部8を、現像ユニット1の重心81を含む鉛直線上の一点にほぼ一致させて配置した。
【0038】
ここで、現像ユニット1内に存在するトナーの量を、図示してないトナー供給装置により変動量が約20%以内に収まるように管理しながら供給すると、実質的に現像ユニットの重心位置の変化は観測できず、印字した画質も安定しており、圧接バネ9のバネ力にのみ依存した安定した圧接力が確保できていることが確認できた。ただし、現像ユニット1の重量は約1kg、このうちトナー2の重量は約250gであり、さらに圧接バネ9の荷重は約1kgfの設定と約2kgfの設定とで比較実験した。
【0039】
本実施例の構成で、温度および湿度を10℃・15%RHから35℃・65%の範囲で変化させて印字したが、トルクは変動したものの画質には変化が見られず、また、どの環境でもジッタの影響による濃度変動も見られず、良好な圧接力を確保できていることが確認できた。また、圧接力が安定しているために必要以上の摩耗が防止でき、感光体7および現像ローラ5の耐久性が向上したことが確認できた。なお、現像ローラの表面硬度はAsker−C硬度で約60度とし、圧接バネ9の荷重は約1kgfの設定と約2kgfの設定とで、また、現像ユニット1の中の負荷トルクは、図示していないローラシール部材の各ローラへの圧接力を調整することによって、被駆動歯車502の軸上で測定して2500g・cmの設定と4000g・cmの設定とで各々比較実験した。
【0040】
さらに、印字紙サイズとしてA4まで対応できる現像装置に対して、2倍以上の印字紙サイズであるA3ノビの印字紙サイズにまで対応できる寸法の現像装置を構成しても、環境変化やトルク変化に対して画質は同様に安定しており、圧接力が安定的に保たれていること、また、耐久性も変わらないことが確認できた。
【0041】
(実施例7)
図8の回転駆動系の主要伝達部説明図において、現像ローラ軸を介して現像ローラ5と一体に構成されている現像ローラ被駆動歯車501は、現像ユニット1に配設された被駆動歯車502を介して画像形成装置本体側に配設された駆動歯車503に接続され、画像形成装置本体側から回転駆動力を伝達される。
【0042】
ここで、被駆動歯車502への駆動歯車503からの駆動力の伝達点231を現像ユニット支持部8とほぼ一致するように配置した。この配置のとき、被駆動歯車502への駆動歯車503からの駆動力は、現像ユニット1に回転モーメントを発生する事はないから、現像ユニット1の内部の可動部分の負荷トルクが変動したり、あるいは図示されていない駆動源からの駆動トルクが増減したりするようなトルク変動が起きて、駆動歯車503から被駆動歯車502への伝達力が変化したとしても、現像ユニット1への回転モーメントが発生する事はなく、感光体7への現像ローラ5の圧接力は圧接バネ9のバネ力にのみ依存し、トルク変動の影響は受けないこととなる。さらに、現像ローラに軟らかい材質のものを使う等の事情によって、現像ユニット1の現像ユニット支持部8を中心とした揺動角が大きくなっても、回転モーメントの発生が微小量に抑えられるため、感光体7に対する現像ローラ5の圧接力は、事実上無視できる程度の変動に抑えられる。
【0043】
さらに、現像ユニット1の重心81は図中×印で示した位置に来るように構成し、現像ユニット支持部8を、現像ユニット1の重心81を含む鉛直線上の一点にほぼ一致させて配置した。
【0044】
ここで、現像ユニット1内に存在するトナーの量を、図示してないトナー供給装置により変動量が約20%以内に収まるように管理しながら供給すると、実質的に現像ユニットの重心位置の変化は観測できず、印字した画質も安定しており、圧接バネ9のバネ力にのみ依存した安定した圧接力が確保できていることが確認できた。ただし、現像ユニット1の重量は約1kg、このうちトナー2の重量は約250gであり、さらに圧接バネ9の荷重は約1kgfの設定と約2kgfの設定とで比較実験した。
【0045】
本実施例の構成で、温度および湿度を10℃・15%RHから35℃・65%の範囲で変化させて印字したが、トルクは変動したものの画質には変化が見られず、また、どの環境でもジッタの影響による濃度変動も見られず、良好な圧接力を確保できていることが確認できた。また、圧接力が安定しているために必要以上の摩耗が防止でき、感光体7および現像ローラ5の耐久性が向上したことが確認できた。なお、現像ローラの表面硬度はAsker−C硬度で約40度とし、圧接バネ9の荷重は約1kgfの設定と約2kgfの設定とで、また、現像ユニット1の中の負荷トルクは、図示していないローラシール部材の各ローラへの圧接力を調整することによって、被駆動歯車502の軸上で測定して2500g・cmの設定と4000g・cmの設定とで各々比較実験した。圧接バネ9の荷重が約1kgfの時と約2kgfの時との、現像ユニット1の回転角のは差は約0.4度であった。
【0046】
さらに、印字紙サイズとしてA4まで対応できる現像装置に対して、2倍以上の印字紙サイズであるA3ノビの印字紙サイズにまで対応できる寸法の現像装置を構成しても、環境変化やトルク変化に対して画質は同様に安定しており、圧接力が安定的に保たれていること、また、耐久性も変わらないことが確認できた。
【0047】
【発明の効果】
以上述べた様に本発明の現像装置は、潜像を形成する感光体と、感光体に対して支軸部を中心にして揺動可能に支持された現像ユニットと、現像ユニットに設けられ、現像剤を周面に担持して感光体に接しつつ回転し、感光体に露光して形成された潜像にトナーを現像して顕像化する現像ローラとを有する現像装置において、支軸部を、感光体と現像ローラとの接点を通り、感光体の中心と現像ローラの中心とを結ぶ直線と直交する直線上にほぼ一致させて配置したことにより、現像ユニット支持部の回りに、現像ユニットを回転させるモーメントが感光体と現像ローラの摩擦によって発生する事が無い。従って、環境変動その他の原因で感光体と現像ローラとの間の摩擦係数が変動しても、、感光体に対する現像ローラの圧接力は変動することなく安定的に確保することができる。また、圧接力が安定しているために必要以上の摩耗が防止でき、感光体および現像ローラの耐久性が向上した。さらに、印字紙サイズとしてA4まで対応できる現像装置に対して、2倍以上の印字紙サイズであるA3ノビの印字紙サイズにまで対応できる寸法の現像装置を構成しても、感光体に対する現像ローラの圧接力は変動することなく安定的に確保することができる。
【0048】
さらに、本発明の現像装置は、潜像を形成する感光体と、感光体に対して支軸部を中心にして揺動可能に支持された現像ユニットと、現像ユニットに設けられ、現像剤を周面に担持して感光体に接しつつ回転し、感光体に露光して形成された潜像にトナーを現像して顕像化する現像ローラとを有する現像装置において、支軸部を、現像ユニットの重心を通る鉛直線上にほぼ一致させて配置したことにより、感光体に対する現像ローラの圧接力は、現像ユニットの重量の制約を受けることなく、圧接バネの荷重にのみ依存する任意の値に決めることができる。従って現像ローラの硬度やトナーの特性に合わせた圧接力を自由に選択できる。さらに、圧接力の全部または一部を重力に依存する場合と異なり、圧接力のバネ定数を任意に選択できるので、外部から伝えられる振動等に起因して感光体と現像ローラの間に生ずる振動的挙動に対しても、適切な減衰効果を与えることができ、さらに安定した圧接力が得られる。
【0049】
さらに、本発明の現像装置は、画像形成装置本体に設けられた駆動手段から駆動力を伝達される被駆動手段を有し、駆動手段と被駆動手段との駆動力の作用方向の延長線が、支軸部の位置とほぼ一致するように、駆動手段と被駆動手段を配置したことにより、現像ユニットの内部の可動部分の負荷トルクが変動したり、あるいは駆動源からの駆動トルクが増減したりするようなトルク変動が起きて、駆動歯車から被駆動歯車への伝達力が変化したとしても、現像ユニットへの回転モーメントが発生する事はなく、感光体への現像ローラの圧接力はトルク変動の影響を受けないものであり、安定的に圧接力を確保できるものである。
【0050】
さらに、本発明の現像装置は、画像形成装置本体に設けられた駆動手段から駆動力を伝達される被駆動手段を有し、駆動手段と被駆動手段との駆動力の伝達点が、支軸部の位置とほぼ一致するように、駆動手段と被駆動手段を配置したことにより、現像ローラに軟らかい材質のものを使う等の事情によって、現像ユニットの現像ユニット支持部を中心とした揺動角が大きくなっても、回転モーメントの発生が微小量に抑えられるため、感光体に対する現像ローラの圧接力は、事実上無視できる程度の変動に抑えられるものであり、安定的に圧接力を確保できるものである。
【0051】
以上、本発明の現像装置によれば、感光体と現像ローラとの間の摩擦係数が変動しても、感光体に対する現像ローラの圧接力は変動することなく安定的に確保することができる。また、圧接力が安定しているために必要以上の摩耗が防止でき、感光体および現像ローラの耐久性が向上する。さらに、印字紙サイズとしてA4まで対応できる現像装置に対して、2倍以上の印字紙サイズであるA3ノビの印字紙サイズにまで対応できる寸法の現像装置を構成しても、感光体に対する現像ローラの圧接力は変動することなく安定的に確保することができる。
【0052】
さらに、感光体に対する現像ローラの圧接力は、現像ユニットの重量の制約を受けることなく、圧接バネの荷重にのみ依存する任意の値に決めることができる。従って現像ローラの硬度やトナーの特性に合わせた圧接力を自由に選択できる。さらに、圧接力のバネ定数を任意に選択できるので、外部から伝えられる振動等に起因して感光体と現像ローラの間に生ずる振動的挙動に対しても、適切な減衰効果を与えることができ、さらに安定した圧接力が得られる。
【0053】
さらに、トルク変動が起きて、駆動歯車から被駆動歯車への伝達力が変化したとしても、感光体への現像ローラの圧接力はトルク変動の影響を受けないものであり、安定的に圧接力を確保できるものである。
【0054】
さらに、現像ユニットの現像ユニット支持部を中心とした揺動角が大きくなっても、感光体に対する現像ローラの圧接力は、事実上無視できる程度の変動に抑えられるものであり、安定的に圧接力を確保できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像装置の一実施例を示す要部断面図。
【図2】本発明の現像装置の一実施例を示す回転駆動系の主要伝達部説明図。
【図3】本発明の現像装置の2番目の実施例を示す要部断面図。
【図4】本発明の現像装置の3番目の実施例を示す回転駆動系の主要伝達部説明図。
【図5】本発明の現像装置の4番目の実施例を示す回転駆動系の主要伝達部説明図。
【図6】本発明の現像装置の5番目の実施例を示す回転駆動系の主要伝達部説明図。
【図7】本発明の現像装置の6番目の実施例を示す回転駆動系の主要伝達部説明図。
【図8】本発明の現像装置の7番目の実施例を示す回転駆動系の主要伝達部説明図。
【符号の説明】
1 現像ユニット
2 トナー
3 トナー攪拌部材
4 供給ローラ
5 現像ローラ
6 規制ブレード
7 感光体
8 現像ユニット支持部
9 圧接バネ
57 感光体と現像ローラとの接点を通り、感光体の中心と現像ローラの中心とを結ぶ直線に直交する直線
571 感光体と現像ローラとの間に働く摩擦力
81 現像ユニットの重心
811 現像ユニットの重心を含む鉛直線
501 現像ローラ被駆動歯車
502 被駆動歯車
503 駆動歯車
23 被駆動歯車への駆動歯車からの駆動力の作用方向の延長線
231 被駆動歯車への駆動歯車からの駆動力の伝達点
Claims (3)
- 潜像を形成する感光体と、前記感光体に対して支軸部を中心にして揺動可能に支持された現像ユニットと、該現像ユニットを感光体に圧接させる圧接バネと、前記現像ユニットに設けられ、前記現像剤を周面に担持して前記感光体に接しつつ回転し、前記感光体に露光して形成された潜像にトナーを現像して顕像化する現像ローラとを有し、前記現像ユニット内に存在するトナーの量をトナー供給装置により管理しながら供給する現像装置において、前記支軸部を、前記感光体と前記現像ローラとの接点を通り、前記感光体の中心と前記現像ローラの中心とを結ぶ直線と直交する直線上にほぼ一致させるとともに、前記現像ユニットの重心を通る鉛直線上にほぼ一致させて配置したことを特徴とする現像装置。
- 画像形成装置本体に設けられた駆動手段から駆動力を伝達される被駆動手段を有し、前記駆動手段と前記被駆動手段との駆動力の作用方向の延長線が、前記支軸部の位置とほぼ一致するように、前記駆動手段と前記被駆動手段を配置したことを特徴とする請求項1記載の現像装置。
- 画像形成装置本体に設けられた駆動手段から駆動力を伝達される被駆動手段を有し、前記駆動手段と前記被駆動手段との駆動力の伝達点が、前記支軸部の位置とほぼ一致するように、前記駆動手段と前記被駆動手段を配置したことを特徴とする請求項1記載の現像装置。
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