JP3835663B2 - 黄色顔料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複合酸化物、それからなる黄色顔料及びその製造方法に関する。更に詳しくは、顔料組成物、化粧料等に好適に使用しうる複合酸化物、それからなる黄色顔料及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機顔料は、色彩が鮮明であり、その種類が豊富であることから、種々の分光反射特性を有するものが存在するが、一般に耐水性、耐溶剤性、耐候性、耐熱性等の安定性に劣るものが多い。
【0003】
一方、無機顔料は、安定性に優れるものの、その種類が乏しいため、種々の分光反射特性を有するものが得られていない。特に、黄色顔料においては、安定性及び安全性の面からα-FeOOHや酸化鉄−酸化チタン焼結物といった鉄系の顔料が使用されている。しかし、鉄系の無機顔料の分光反射特性のうち変曲点波長は、その形状及び粒子径にはほとんど依存せず、物質固有の値をとる。また、鉄系の無機顔料は、L*,a*,b*表色系で表した色相におけるa*値が10程度であり、黄褐色〜赤褐色を呈するので、鮮やかさに欠ける。従って、このような特性をもつ鉄系の黄色顔料を化粧料等に配合したとしても、分光反射特性が非常に限られた化粧料しか得られないという欠点がある。
【0004】
一般に、健康的な素肌は、分光反射スペクトルにおいて500 〜 620nmの波長領域でスペクトルに窪みを有するが、素肌がくすむにつれて500 〜 620nmの波長領域でスペクトルの窪みが小さくなることが知られている。
【0005】
しかしながら、従来のファンデーション等の化粧料は、500 〜620nm の波長領域におけるスペクトルの窪みが極めて小さいため、これを素肌に塗布すると本来素肌が有している波長 500〜620nm のスペクトルの窪みを小さくしてしまい、分光反射スペクトルがくすんだ肌と同様の状態となるため、自然で健康的な化粧肌を再現することが困難である。これは、化粧料に用いられている黄色顔料が黄色酸化鉄又は酸化鉄−酸化チタン焼結物であり、その変曲点波長が545nm 付近にあることに起因するものと考えられている。
【0006】
そこで、500 〜620nm の波長領域におけるスペクトルの窪みを大きくする変曲点波長を有する黄色顔料の開発が望まれている。
【0007】
このような光学特性を有する黄色顔料としては、黄鉛(Cr-Pb-O) やチタンイエロー(Ti-Ni-Sb-O)などが存在するが、いずれも有害元素を含み、安全性に問題があるものであった。この問題を解決する目的で国際公開第98/55401号パンフレット(1998)には、 Mx Cey Tiz O t なる組成物が提案されている。しかし、これから得られる顔料は、その粒子径が大きいため着色力が低く、また10重量%水分散溶液のpHが10以上と非常に高く、人肌などへの応用が非常に困難であるという欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、500 〜620nm の波長領域におけるスペクトルの窪みを大きくする変曲点波長を有する複合酸化物及びそれからなる黄色顔料を提供することにある。
【0009】
本発明のもう1つの目的は、分光反射特性が制御され、化粧料等として好適に使用しうる複合酸化物の製造方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、
(1) 組成式(I):
CeTix Cay O z (I)
(式中、xは0.2 〜0.65の数、yは0 〜0.5 の数、zは1≦z≦2+2x+yを満足する数)で表され、X線回折において、格子間隔dが 3.02 ± 0.05 及び 3.06 ± 0.05 であるときに主たる回折ピークを有する複合酸化物、
(2) 組成式(I):
CeTi x Ca y O z (I)
(式中、xは 0.2 〜 0.65 の数、yは 0 〜 0.5 の数、zは1≦z≦ 2+2x+y を満足する数)で表され、X線回折において、格子間隔dが 3.02 ± 0.05 及び 3.06 ± 0.05 であるときに主たる回折ピークを有し、分光反射スペクトルにおいて、変曲点波長が 450 〜 520nm の範囲内にある複合酸化物からなる黄色顔料、並びに
(3) セリウム化合物、チタン化合物及び必要によりカルシウム化合物を混合し、得られた混合物を非酸化性雰囲気中で300 〜1500℃で焼成する組成式(I):
CeTi x Ca y O z (I)
(式中、 x は 0.2 〜 0.65 の数、 y は0〜 0.5 の数、 z は1≦ z ≦ 2+2x+y を満足する数)
で表され、X線回折において、格子間隔dが 3.02 ± 0.05 及び 3.06 ± 0.05 であるときに主たる回折ピークを有する複合酸化物の製造方法
が提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】
自然で健康的な化粧肌を再現するためには、化粧料の波長領域500 〜620nm におけるスペクトルの窪みを大きくする顔料を使用することが望まれているが、この波長領域におけるスペクトルの窪みを大きくするためには、分光光度計で測定したときの顔料の分光反射スペクトルの反射率が急激に変化する領域の変曲点波長(分光反射スペクトルの一次微分導関数の最大値を示す波長)(以下、単に「変曲点波長」という)が450 〜520nm であることが好ましく、470 〜500nm が最適である。
【0012】
前記変曲点波長を有する複合酸化物を得るためには、複合酸化物を構成しているTiとCeのモル比(Ti/Ce)の値(組成式(I)中のx)が0.2 〜0.75であり、CaとCeのモル比(Ca/Ce) の値(組成式(I)中のy)が0 〜0.5 であり、O とCeのモル比(O/Ce)の値(組成式(I)中のz)が1≦z ≦2+2x+yを満足する数である。
【0013】
さらに、酸素原子(O) の数zは、化学量論的には酸素欠陥状態を示す範囲内にあるので、この複合酸化物のX線回折パターンにおいては、格子間隔d(単位はÅである。以下同様)が3.02±0.05及び3.06±0.05であるときに主たる回折ピークが存在していることが好ましい。ここで、酸素欠陥は、複合酸化物の主成分であるCeO2を標準物質とし、高分解能X線吸収測定から得られるXANES (X線吸収端近傍構造)において観測されるサテライトピーク(Ceに配位している酸素(O) からCeの4f軌道に電子が流入する際に検出されるピーク)より、酸素の配位数を求め、標準物質であるCeO2の配位数とから算出される。この酸素欠陥率は、2〜20%が好ましく、より好ましくは5〜20%である。
【0014】
また、Ti/Ce(モル比) の値が0.25〜0.65であり、Ca/Ce(モル比)の値が0.01〜0.3 であることが好ましく、 Ti/Ce(モル比)の値が0.25〜0.55であり、Ca/Ce(モル比)の値が0.01〜0.15であることがより好ましい。
【0015】
X線回折パターンにおける「主たる回折ピーク」とは、試料とNIST(米国国立標準技術研究所)のX線回折用内部標準試料であるZnO とを1:1 の重量比で混合した混合物の回折パターンにおいて、JCPDS 36-1451 に記載のZnO の最強回折ピークである格子間隔dが2.476 であるときの回折ピークの回折強度を100 としたときに、格子間隔dが3.02±0.05及び3.06±0.05であるときの回折ピークの回折強度が20〜110 であるか、又は格子間隔dが3.02±0.05及び3.06±0.05であるときの回折ピークの回折強度と、格子間隔dが3.12±0.03であるときの回折ピークの回折強度との強度比(d=3.02/d=3.12及びd=3.06/d=3.12) がそれぞれ0.15以上である回折ピークをいう。
【0016】
複合酸化物の原料として、セリウム化合物、チタン化合物及びカルシウム化合物が使用される。
【0017】
原料の純度は、不純物が含まれることによって組成式(I)で表される複合酸化物以外の生成物が生成し、色相が低下しないようにするために、90%以上が好ましく、95%以上がより好ましい。また、これらの化合物の体積平均粒径は、混合時に粉末同士が容易に分散するようにするために、0.01〜10μmが好ましく、0.1 〜5μmがより好ましい。
【0018】
セリウム化合物としては、CeO2、Ce2O3 、Ce(OH)4 等の粉末が挙げられる。チタン化合物としては、TiO2、TiO 、低次酸化チタン、Ti(OH)4 等の粉末が挙げられる。カルシウム化合物としては、CaCO3 、Ca(OH)2 、CaO 等の粉末が挙げられる。
【0019】
これらの原料は、例えば、セリアゾル、チタニアゾル等の均質混合体として、あるいはこれらの乾燥物として使用することができる。
【0020】
なお、これら以外にも、例えば、塩化セリウム、硝酸セリウム、硝酸アンモニウムセリウム等の水溶性のセリウム塩と、塩化チタン、硫酸チタニル等の水溶性のチタン塩と、塩化カルシウム、硝酸カルシウム等の水溶性のカルシウム塩との水溶液を水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、アンモニア等のアルカリで中和して得られる水酸化物をセリウム化合物、チタン化合物及びカルシウム化合物の原料として使用することができる。なお、中和する際に不純物の沈殿が生成するのを防止するために、これらの水溶性の化合物の純度は、それぞれ90%以上であることが好ましく、95%以上がより好ましい。
【0021】
更に、沈殿物を生成させる際には、有機酸を用いることができる。かかる有機酸としては、蓚酸、クエン酸等が挙げられるが、生成した沈殿物を焼成して組成式(I)で表される複合酸化物を生じるのであれば、これらに特に限定されない。
【0022】
複合酸化物を得るに際し、まず、セリウム化合物、チタン化合物及びカルシウム化合物を混合する。かかる混合は、湿式法で行なうことが好ましい。湿式法で混合した場合、乾式法で混合した場合と対比して、短時間でセリウム化合物、チタン化合物及びカルシウム化合物を均一に混合することができ、偏析の低減が図られ、得られる複合酸化物からのCe成分、Ti成分及びCa成分の溶出量を大幅に低減させることができる。
【0023】
湿式法で混合する場合、焼成工程での粒子の焼結を防ぐために、炭素を含む化合物を添加することができる。炭素を含む化合物としては、フェノール樹脂等の合成樹脂や、でんぷん、寒天等の天然高分子化合物等が挙げられる。炭素を含む化合物の量は、焼成反応を促進させ、焼結を効果的に抑制する観点から、セリウム化合物、チタン化合物及びカルシウム化合物の合計量100 重量部に対して0〜5重量部であることが好ましい。
【0024】
セリウム化合物、チタン化合物及びカルシウム化合物を湿式法で混合する際には、溶媒を使用することができる。溶媒としては、セリウム化合物、チタン化合物及びカルシウム化合物に対して不溶性を呈するものであればよい。その例としては、イオン交換水、エタノール等のこれらの化合物に対して不溶性を呈する有機溶媒が挙げられる。
【0025】
セリウム化合物、チタン化合物及びカルシウム化合物を湿式法で混合する際に使用し得る装置としては、ボールミル、振動ミル、遊星ボールミル、アトライター等が挙げられるが、本発明はかかる例示のみに限定されるものではない。
【0026】
次に、湿式法による場合、生成したスラリーを乾燥させて溶媒を除去した後、得られた混合物を非酸化性雰囲気中で焼成するが、非酸化性雰囲気中で焼成した後に大気中で焼成を行なうことが好ましい。
【0027】
なお、スラリーを乾燥させる際の乾燥方法には特に限定がなく、一般にセラミックス、無機化合物等の製造の際に使用されている乾燥方法を採用することができる。
【0028】
前記混合物を非酸化性雰囲気中で焼成する際の焼成温度は、目的とする複合酸化物を得る観点及び焼結の発生を防止する観点から、300 〜1500℃、好ましくは800 〜1400℃、より好ましくは1100〜1300℃である。なお、1500℃を超える温度で焼成した場合には、焼結現象が認められ、粉砕によって微粒化したとしても分散性の低い粉末しか得られない。
【0029】
非酸化性雰囲気は、窒素ガス、アルゴンガス、ヘリウムガス、炭酸ガス、あるいはこれらの混合ガスや真空のいずれであってもよい。なお、必要により、かかる非酸化性雰囲気は、加圧されていてもよい。
【0030】
また、前記混合物を焼成する際には、その昇温過程、温度保持過程及び降温過程の各過程でガスの種類や組成を変えて焼成を行なうことができる。例えば、昇温過程では雰囲気を真空とし、温度保持過程及び降温過程でその雰囲気に非酸化性ガスを導入することができる。
【0031】
焼成の際における前記混合物の反応過程において、その雰囲気を真空とした場合には、酸素原子の拡散律速となり、反応が進行しにくいが、粒子の成長が進行しがたいため、一次粒子が非常に微細となる。その際に、その雰囲気中に非酸化性のガスを導入すると、粒子の成長をほとんど伴わずに反応だけを促進させることができるので、一次粒子を微細とし、着色力を向上させることができるとともに、粉砕時のエネルギーを低減させることができるという利点がある。
【0032】
非酸化性雰囲気中で焼成する際の昇温速度は、焼結を回避し、混合物の反応を促進させる観点から、200 〜2000℃/hであることが好ましい。なかでも、昇温速度は、400 〜1500℃/hであることが、一次粒子が非常に微細となり、しかも焼結が発生しがたくなり、分散性に優れた粉末が得られるので、特に好ましい。
【0033】
焼成時間(焼成温度の保持時間、以下同様)は、焼成温度等によって異なるので一概には決定することができないが、通常、0.1 〜100 時間程度であり、好ましくは1〜10時間程度である。
【0034】
前記混合物の焼成後には、室温(約25℃)にまで冷却する。
【0035】
非酸化性雰囲気中での焼成後には、更に大気中で焼成することが前記混合物の酸化を促進させる観点から好ましい。その際の焼成温度は、酸化反応を促進させる観点及び酸化チタン及び酸化セリウムが生成するのを抑制する観点から、200 〜800 ℃が好ましく、400 〜600 ℃がより好ましい。
【0036】
大気中で焼成する際の昇温速度は、一次粒子の融着を防止し、分散性を向上させる観点から、100〜1000℃/hであることが好ましく、300〜800℃/hであることがより好ましい。
【0037】
大気中で焼成する際の焼成時間は、焼成温度等によって異なるので一概には決定することができないが、通常、0.1〜100時間程度であり、好ましくは1〜10時間程度である。
【0038】
前記混合物の焼成後には、室温(約25℃)にまで冷却する。
【0039】
次に、得られた焼成物を必要により粉砕することにより、複合酸化物が得られる。なお、焼成物を粉砕する際にその一次粒子を破壊した場合、該一次粒子内部に欠陥が生じ、結晶性が低下し、その結果、複合酸化物自体の色相が変化し、L*、a*、b*表色系で表した色相a*、b*値が低下するようになる。さらに、体積平均粒子径が0.3 μm未満になると光散乱が大きくなり、顔料が白味を帯びるため、着色顔料として好ましくないようになる。従って、粉砕によって得られる複合酸化物の体積平均粒子径は、0.3 μm以上であることが好ましい。また、分散性を向上させる観点及び使用感を向上させる観点から、粉砕によって得られる複合酸化物の体積平均粒子径は、50μm以下であることが好ましい。従って、複合酸化物の体積平均粒子径は、着色性、分散性及び使用感を向上させる観点から、0.01〜50μm 、好ましくは0.05〜5 μm 、より好ましくは0.3 〜4 μm であることが望ましい。なお、体積平均粒子径は、レーザー散乱式粒度分布測定装置〔(株)堀場製作所製、品番:LA−700型〕によって測定する。
【0040】
このように一次粒子を破壊することなく、焼成物を粉砕し、所望の体積平均粒子径を有する複合酸化物を得るためには、粉砕機内で焼成物が滞留する時間を調節することができる粉砕機、例えば、乾式法にあってはジェットミル等、また湿式法にあってはダイノーミル等を用いることが好ましい。これらの粉砕機を用いた場合、微粒化に伴う色相の変化をほとんど生じさせずに着色力を向上させることができる。特に、湿式法で粉砕を行なった場合には、粉砕後のスラリー中に表面処理剤等を投入することができ、粉体に撥水性等の付加機能を同時に付与することができるという利点がある。
【0041】
次に、得られた複合酸化物の粒子を分級し、その粒度を調整した場合には、着色力をより一層向上させることができる。
【0042】
具体的には、粒径が0.3 μm未満の粒子の頻度を30%以下とし、粒径が0.3 μm以上でかつ2μm未満である粒子の頻度を40%以上とし、粒径が2μm以上の粒子の頻度を30%以下となるように分級した場合には、着色力をより一層向上させることができる。より好ましくは、粒径が0.3 μm未満の粒子の頻度が25%以下であり、粒径が0.3 μm以上でかつ2μm未満の粒子の頻度が50%以上であり、粒径が2μm以上の粒子の頻度が25%以下であることである。なお、粒子の頻度は、レーザー散乱式粒度分布測定装置等で測定することができる。
【0043】
複合酸化物の粒子を分級する方法としては、例えば、一般にセラミックス、無機化合物等の製造の際に用いられている分級方法を採用することができる。
【0044】
かくして所望の粒径に分級された複合酸化物は、分光反射特性が制御され、分散性に優れ、しかもCe、Ti及びCaの溶出がほとんどなく、結晶性を有することから、耐候性及び耐退色性に優れた黄色顔料として、種々の顔料組成物、化粧料等に適量で配合して使用しうるものである。
【0045】
また、本発明の複合酸化物の10重量%水分散液のpHは、3.5 〜5.5 の範囲の弱酸性領域であるため、例えば、化粧料として肌に塗布した場合、皮膚への刺激性も低く、また塗料等の顔料組成物として使用する場合にも、組成物としての性能を損なうことがないものである。
【0046】
また、得られた複合酸化物は、L*,a*,b*表色系で表した色相a*値が-20 〜0 であり、b*値が40〜70であるので、従来の酸化鉄系黄色顔料よりも赤味が少なく、鮮やかな色相を呈する。
【0047】
本発明の複合酸化物を化粧料や塗料等に使用される黄色顔料として用いる場合には、有機着色顔料、無機着色顔料、無機体質顔料等の他の顔料と混合し、顔料組成物として使用することができる。他の顔料としては、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、マイカ、シリカ等の粉末が挙げられる。
【0048】
【実施例】
実施例1
Ti/Ce(モル比)が0.5 、Ca/Ce(モル比)が0.025 となるように、CeO280.462g 、TiO218.672g 及びCa(OH)2 0.866 g の割合で各成分を混合して合計量を100gとした原料粉末を得た。この原料粉末を500mL 容のZrO2製のボールミルポットに入れ、 5mmφのZrO2製のボール1000g 及び溶媒としてエタノール150gを用いて24時間混合した。その後、スラリーとボールとを分離し、スラリー中のエタノールを留去してCeO2-TiO2-Ca(OH)2 の均一混合物を得た。これを電気炉にて、N2雰囲気中にて1200℃で5時間焼成した後、さらに大気雰囲気中で600 ℃で1時間焼成し、複合酸化物を得た。
【0049】
得られた複合酸化物は、以下の元素分析法に従って元素分析を行なった結果、組成式(I)において、xが0.5 、y が0.025 であることが確認された。
【0050】
〔元素分析法〕
試料粉体(複合酸化物)0.1g及び硫酸(試薬特級)2mL をフッ素樹脂製ビーカー中に入れ、200 〜300 ℃に加熱する。室温まで冷却しながら過酸化水素水(試薬特級)及び硝酸(試薬特級)を試料粉体が目視で溶解することが確認されるまで、適量添加する。試料粉体が完全に溶解した後、イオン交換水で希釈し、ICP 発光分光分析装置〔(株)島津製作所製、品番:ICPS1000III 型〕を用いて定量分析を行なう。
【0051】
次に、得られた複合酸化物の10%水分散液のpHを以下の方法にしたがって測定したところ、4.5 であった。
【0052】
〔複合酸化物の10%水分散液のpHの測定方法(以下の実施例及び比較例において同じ)〕
複合酸化物3.0gに煮沸冷却した25℃の水30mLを添加し、2分間よく攪拌した後、30分間静置した後の上澄液のpHを25℃でpHメーターを用いて測定した。
【0053】
次に、得られた複合酸化物の物性として、光学特性(分光反射特性)、X線回折及び体積平均粒子径を以下の方法に従って測定した。その結果を以下に示す。
【0054】
〔光学特性(分光反射特性)〕
試料粉体(複合酸化物)1.0gを粉体測定用セルに充填し、標準白色板にて補正を行なった分光光度計((株)日立製作所製、品番:U-4000型)で、380 〜780nm の可視波長領域での分光反射スペクトルを測定し、波長に対する分光反射スペクトルを関数とし、これを一次微分したとき、最大値を示す波長を変曲点波長として求める。
【0055】
また、この分光光度計の色相分析プログラムを用いてL*、a*及びb*を算出する。
【0056】
〔体積平均粒子径〕
レーザー散乱式粒度分布計((株)堀場製作所製、品番:LA-700型)によって測定する。
【0057】
〔X線回折〕
粉末X線回折装置(理学電機(株)製、商品名:ガイガーフレックスRAD-RC、 CuKα1 線)により測定する〔対陰極:Cu、フィルター: モノクロメータ、管電圧: 40kV、管電流:80mA 、走査速度:10 °/min〕。
【0058】
(測定結果)
(1)光学特性(分光反射特性)
変曲点波長:475nm
a*:-13.2
b*:53.8
(2)X線回折
▲1▼ 格子間隔d=3.02及びd=3.06に主たる回折ピークが存在
▲2▼ ZnOの主ピークの回折強度100 に対する格子間隔d=3.06及びd=3.02のピークの回折強度は、それぞれ45.5及び55.6
▲3▼ 回折ピークの比d3.06/d3.12及びd3.02/d3.12は、それぞれ6.47及び5.73
(3)体積平均粒子径:0.46 μm
【0059】
実施例2
実施例1において、原料粉末100gに対してエタノール可溶性の残炭率50%のフェノール樹脂を炭素換算で1g 添加した以外は、実施例1と同様の操作を行い、複合酸化物を得た。
【0060】
得られた複合酸化物は、元素分析の結果、組成式(I)において、xが0.5 、y が0.025 であることが確認された。
【0061】
得られた複合酸化物の変曲点波長は475nm に存在し、複合酸化物のa*値は-13.1 、b*値は52.8であった。X線回折分析の結果、格子間隔d=3.02及びd=3.06に主たる回折ピークを有し、さらにZnO の主ピークの回折強度100 に対して格子間隔d=3.06及びd=3 .02 の回折ピークの回折強度は、それぞれ47.6及び56.4であった。回折ピークの比d3.06/d3.12及びd3.02/d3.12は、それぞれ7.27及び6.72であった。また、体積平均粒子径は0.45μm であり、複合酸化物の10%水分散液のpHは4.5 であった。
【0062】
実施例3
実施例1において、1200℃、5 時間の焼成時の雰囲気をArにした以外は、実施例1と同様の操作を行い、複合酸化物を得た。
【0063】
得られた複合酸化物は、元素分析の結果、組成式(I)において、xが0.5 、y が0.025 であることが確認された。
【0064】
得られた複合酸化物の変曲点波長は480nm に存在し、複合酸化物のa*値は-13.2 、b*値は57.5であった。X線回折分析の結果、格子間隔d=3.06及びd=3.03に主たる回折ピークを有し、さらにZnO の主ピークの回折強度100 に対して格子間隔d=3.06及びd=3.03の回折ピークの回折強度はそれぞれ66.1及び70.1であった。回折ピークの回折強度の比d3.06/d3.12及びd3.03/d3.12は、それぞれ15.09 及び14.21 であった。また、体積平均粒子径は1.42μm であり、複合酸化物の10%水分散液のpHは4.5 であった。
【0065】
実施例4
実施例1において、 Ti/Ceのモル比を0.25とし、Ca/Ce のモル比を0.05とした以外は、実施例1と同様の操作を行い、複合酸化物を得た。
【0066】
得られた複合酸化物は、元素分析の結果、組成式(I)において、xが0.25、y が0.05であることが確認された。
【0067】
得られた複合酸化物の変曲点波長は472nm に存在し、複合酸化物のa*値は-10.6 、b*値は46.6であった。X線回折分析の結果、格子間隔d=3.06及びd=3.02に主たる回折ピークを有し、さらにZnO の主ピークの回折強度100 に対して格子間隔d=3.02及びd=3.06のピークの回折強度はそれぞれ23.2及び23.6であった。回折ピークの比d3.06/d3.12及びd3.02/d3.12は、それぞれ0.33及び0.32であった。また、体積平均粒子径は0.48μm であり、複合酸化物の10%水分散液のpHは4.8 であった。
【0068】
実施例5
Ti/Ce モル比の値が0.5 となり、Ca/Ce モル比の値が0.025 となるようにするために、原料粉末であるCeO2(純度99%、体積平均粒子径0.5 μm)402.33g、TiO2 (純度99%、体積平均粒子径0.3 μm)93.34g及びCa(OH)2 (純度98%、体積平均粒子径3μm)4.33 gを秤量し、合計量を500 gとした。これを容量3000cm3 のジルコニア製の振動ボールミルポットに入れた後、さらに該振動ボールミルポットに直径5mm のジルコニア製のボール3600gと溶媒としてエタノール1500gを入れ、14時間混合した。
【0069】
次に、得られたスラリーとボールとを分離し、ロータリーエバポレーターを用いて溶媒を除去し、粉末状のCeO2-TiO2-Ca(OH)2 の均質混合物を得た。
【0070】
得られた均質混合物を電気炉を用いてN2雰囲気中で1200℃まで昇温した後、1時間保持して焼成した。このときの昇温速度を1時間あたり1200℃とした。その後、さらに大気中で600 ℃で1時間焼成した。このときの昇温速度を1時間あたり500 ℃とし、室温(約25℃)まで冷却した。
【0071】
得られた焼成物60g、直径0.3mm のジルコニア製ビーズ1000g及びエタノール180 gを、容量1000cm3 のビーズミルポットに入れ、1500rpm で5分間粉砕した後、ボールと粉体スラリーとを分離し、遠心分離により分級を行ない、粉体スラリーを乾燥させて複合酸化物を得た。
【0072】
得られた複合酸化物は、組成式(I)において、xが0.5 であり、yが0.025 であることが確認された。
【0073】
また、得られた複合酸化物の光学特性は、変曲点波長が476nm に存在し、顔料のa*値は-13.1 、b*値は56.0であった。
【0074】
また、体積平均粒子径をレーザー散乱式粒度分布計〔(株)堀場製作所製、商品名:LA-700型〕によって測定したところ、0.65μmであった。このとき、粒径が0.3 μm未満の粒子の頻度は18.0%、粒径が0.3 μm以上でかつ2μm未満の粒子の頻度は68.2%、粒径が2μm以上の粒子の頻度は13.8%であった。
【0075】
実施例6
非酸化性雰囲気下における焼成について、1200℃までの昇温過程中は真空雰囲気とし、保持過程以降にN2ガスを導入して焼成を行なった以外は、実施例5と同様の操作を行なった。
【0076】
得られた複合酸化物は、元素分析を行なった結果、組成式(I)において、xが0.5 であり、yが0.025 であることが確認された。
【0077】
また、得られた複合酸化物の光学特性は、変曲点波長が474nm に存在し、複合酸化物のa*値-13.7 は、b*値は55.8であった。また、体積平均粒子径は0.48μmであり、粒径が0.3 μm未満の粒子の頻度は18.9%、粒径が0.3 μm以上でかつ2μm未満の粒子の頻度は66.3%、粒径が2μm以上の粒子の頻度は14.8%であった。
【0078】
実施例7
Ti/Ceモル比の値が0.5 となり、またCa/Ce モル比の値が0.025 となるように、CeO2粉末 802.22 g、TiO2粉末 186.12 g及びCaCO3 粉末(純度98%、体積平均粒子径3μm)11.66gを秤量し、合計量1000gとした。これを容量3000cm3 のジルコニア製の振動ボールミルポットに入れた後、さらに該振動ボールミルポットに直径5mmのジルコニア製ボール3600gと、溶媒としてイオン交換水1500gと、界面活性剤〔花王(株)、商品名:ポイズ532A〕25gとを入れ、14時間混合を行なった。
【0079】
次に、スラリーとボールとを分離し、乾燥させて塊状のCeO2-TiO2-CaCO3 の均質混合物を得た。得られた均質混合物を解砕した。
【0080】
得られた均質混合物の粉末を電気炉を用いてN2雰囲気中で1100℃で5時間焼成した。このときの昇温速度は1時間あたり400 ℃とした。次に、室温(約25℃)にまで降温した後、さらに大気中で600 ℃で1時間焼成した。このときの昇温速度は1時間あたり500 ℃とした。焼成終了後、室温(約25℃)まで冷却した。
【0081】
得られた複合酸化物は、元素分析を行なった結果、組成式(I)において、xが0.5 であり、yが0.025 であることが確認された。
【0082】
得られた複合酸化物の光学特性は、変曲点波長が472nm に存在し、複合酸化物のa*値は-11.5 、b*値は52.3であった。また、体積平均粒子径は0.63μmであり、粒径が0.3 μm未満の粒子の頻度が20.8%であり、粒径が0.3 μm以上でかつ2μm未満である粒子の頻度が68.4%であり、粒径が2μm以上である粒子の頻度が10.8%であった。
【0083】
実施例8
Ti/Ceモル比の値が0.5 となり、またCa/Ce モル比の値が0.075 となるように、原料であるCeO2ゾル(CeO2 換算で15%含有)458.97 g、TiO2ゾル(TiO2 換算で6%含有)266.27 g及びCaCO3 3.00gを秤量した。これを容量2000cm3 のガラス製のビーカーに入れた後、ホモミキサーを用いて3500rpm の回転数で10分間混合を行なった。
【0084】
次に、ボール入り流動層乾燥装置〔(株)大川原製作所製、商品名:SFD-ミニ型〕を用いてスラリーを乾燥し、粉末状のCeO2-TiO2-CaCO3 の均質混合物を得た。
【0085】
得られた均質混合物を電気炉を用いて1200℃で1時間焼成した。1200℃までの昇温過程中は真空雰囲気とし、保持過程以降はN2雰囲気とした。このときの昇温速度は、1時間あたり1200℃とした。さらに、大気中で600 ℃で1時間焼成した。このときの昇温速度を1時間あたり500 ℃とした。
【0086】
得られた焼成物をジェットミル〔(株)セイシン企業製、商品名:Co-Jet System αMark III型〕を用いて粉砕した。粉砕後の粉末をエタノール溶液に分散させて遠心分離することにより分級し、その後スラリーを乾燥させて複合酸化物を得た。
【0087】
得られた複合酸化物は、元素分析を行なった結果、組成式(I)において、xが0.5 であり、yが0.075 であることが確認された。
【0088】
得られた複合酸化物の光学特性は、変曲点波長が485nm に存在し、複合酸化物のa*値は-9.3、b*値は57.9であった。また、体積平均粒子径は、0.58μmであり、粒径が0.3 μm未満の粒子の頻度が15.7%、粒径が0.3 μm以上2μm未満の粒子の頻度が66.8%、粒径2μm以上の粒子の頻度が17.5%であった。
【0089】
比較例1
安全性に優れ、最も汎用されている黄色酸化鉄の変曲点波長は545nm であり、顔料のa*値は5.6 、b*の値は51.2であった。また、体積平均粒子径は0.3 μm であり、複合酸化物の10%水分散液のpHは5.5 であった。
【0090】
比較例2
酸化鉄−酸化チタン焼結物の変曲点波長は545nm であり、顔料のa*値は13.5、b*の値は43.1であった。体積平均粒子径は0.32μm であり、複合酸化物の10%水分散液のpHは7.5 であった。
【0091】
比較例3
国際公開第98/55401号パンフレット(1998)に記載のM x Cey Tiz O t (式中、x=0.17、y=0.5 、z=0.33、t=1.745)なる組成物からなる顔料の変曲点波長は481nm であり、顔料のa*値は-6.9、b*の値は39.7であった。また、体積平均粒子径は5.87μm であり、複合酸化物の10%水分散液のpHは10.2であった。
【0092】
比較例4
非酸化性雰囲気の代わりに大気中で焼成を行なった以外は、実施例5と同様の操作を行なった。
【0093】
得られた複合酸化物の光学特性は、変曲点波長が661nm に存在し、複合酸化物のa*値は1.12、b*値は9.76であった。また、体積平均粒子径は0.53μmであり、粒径が0.3 μm未満の粒子の頻度が32.1%であり、粒径が0.3 μm以上でかつ2μm未満の粒子の頻度が25.2%であり、粒径が2μm以上の粒子の頻度が42.7%であった。
【0094】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の複合酸化物及びそれからなる黄色顔料は、500 〜620nm の波長領域におけるスペクトルの窪みを大きくする変曲点波長を有するので、例えば、顔料組成物、化粧料等に好適に使用しうるものである。
【0095】
また、本発明の製造方法によれば、分光反射特性が制御され、化粧料等として好適に使用しうる黄色顔料が得られる。
Claims (10)
- 組成式(I):
CeTix Cay O z (I)
(式中、xは0.2 〜0.65の数、yは0 〜0.5 の数、zは1≦z≦2+2x+yを満足する数)で表され、X線回折において、格子間隔dが 3.02 ± 0.05 及び 3.06 ± 0.05 であるときに主たる回折ピークを有する複合酸化物。 - 組成式(I):
CeTix Cay O z (I)
(式中、xは0.2 〜0.65の数、yは0 〜0.5 の数、zは1≦z≦2+2x+yを満足する数)で表され、X線回折において、格子間隔dが 3.02 ± 0.05 及び 3.06 ± 0.05 であるときに主たる回折ピークを有し、分光反射スペクトルにおいて、変曲点波長が 450 〜 520nm の範囲内にある複合酸化物からなる黄色顔料。 - 複合酸化物が体積平均粒子径0.01〜50μm を有するものである請求項2記載の黄色顔料。
- 複合酸化物の10重量%水分散液のpHが3.5 〜5.5 の範囲内にある請求項2又は3記載の黄色顔料。
- セリウム化合物、チタン化合物及び必要によりカルシウム化合物を混合し、得られた混合物を非酸化性雰囲気中で300 〜1500℃で焼成する組成式(I):
CeTix Cay O z (I)
(式中、x は0.2 〜0.65の数、y は0〜0.5 の数、z は1≦z ≦2+2x+yを満足する数)
で表され、X線回折において、格子間隔dが 3.02 ± 0.05 及び 3.06 ± 0.05 であるときに主たる回折ピークを有する複合酸化物の製造方法。 - 非酸化性雰囲気中で焼成する際の昇温速度が200 〜2000℃/hである請求項5記載の製造方法。
- 非酸化性雰囲気中で焼成した後、更に大気中で焼成する請求項5又は6記載の製造方法。
- 大気中で焼成する際の焼成温度が200 〜800 ℃である請求項7記載の製造方法。
- 請求項5〜8いずれか記載の製造方法で得られた複合酸化物を粉砕し、得られた粉末を、粒径が0.3 μm未満の粒子の頻度が30%以下となり、粒径が0.3 μm以上でかつ2μm未満の粒子の頻度が40%以上となり、粒径が2μm以上の粒子の頻度が30%以下となるように分級する複合酸化物の製造方法。
- L*,a*,b*表色系で表した色相a*値が-20 〜0 であり、b*値が40〜70である請求項9記載の製造方法によって得られた複合酸化物からなる黄色顔料。
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