JP3834828B2 - 錯体合成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、無水硫酸とジオキサンを連続的に反応させ、ポリマー、有機化合物等のスルホン化に好適な錯体を合成する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
無水硫酸とジオキサンを反応させてなる錯体を用いて、ポリマー、有機化合物等のスルホン化を行なうことについてはすでに良く知られている。しかし、従来、無水硫酸とジオキサンを反応させてなる錯体の合成は、バッチ法で行なわれており、次のような欠点を有していた。
1)バッチ反応のため、錯体の合成後、この錯体をスルホン化剤として用いるまでは、相当の時間がかかる。この間にジオキサンが一部スルホン化され、再生できなくなるため、ジオキサンのロスが発生してくる。
2)錯体の一部、あるいはスルホン化されたジオキサンの一部が、錯体反応槽の壁面や、錯体移送配管の壁面に付着し、徐々に閉塞して錯体の移送が困難になってくるため、運転を停止しなければならなくなってくる。
3)バッチ反応のため、錯体合成リアクターと、錯体をスルホン化剤としてスルホン化リアクターへ供給する供給槽の設備が必要であり、設備投資の負担が大きい。
【0003】
【問題を解決するための手段】
本発明は、同一配管内にジオキサン液と無水硫酸液を効率よく供給し、この配管中で連続的にかつ、瞬時に錯体を合成し、かつ、この錯体をスルホン化剤として瞬時にスルホン化リアクターへ供給することによって、上記の欠点を除くことができる錯体合成方法およびポリマーのスルホン化方法に関するものである。また、本発明の方法で用いる錯体合成装置(以下、「本発明の錯体合成装置」と略す。)は、冷却装置(例えば、冷却ジャケット)付き二重管型になっており、中が無水硫酸液、外がジオキサン液、そしてその外側が冷却液を供給する配管とから構成される。また、無水硫酸液を供給する配管をスライドすることによって反応ゾーンの長さが調整できるように構成されている。このような構造により、無水硫酸ジオキサンの流量と反応ゾーンの長さを調節することにより、反応熱の除去、錯体合成率のコントロールが可能となった。
【0004】
図面によって本発明の錯体合成装置の具体例を説明すると、図1に示す錯体合成装置は、無水硫酸液を供給する液入り口1と、ジオキサン液を供給する液入り口2と、冷却液を供給する液入り口3、および無水硫酸液とジオキサン液とが接触し錯体合成が行なわれる反応ゾーンdからなっている。しかしながら場合によっては、無水硫酸とジオキサンの供給口1と2を逆にすることも可能である。
無水硫酸液の供給配管aの径は1mm〜15mm、好ましくは2mm〜10mm、ジオキサン液を供給する配管bの径は5mm〜50mm、好ましくは10mm〜30mmである。
各々の流量は無水硫酸で0.1〜3m/sec、好ましくは0.3〜1m/secであり、ジオキサンで0.1〜3m/sec、好ましくは0.3〜1m/secである。このように調節することが錯体合成の反応熱、反応率のコントロールなどを考えると好ましい。反応ゾーンの長さdは、無水硫酸とジオキサンの流量により異なり、無水硫酸とジオキサンの好ましい反応率を考えて調整することが重要である。そのために中管をスライドできる構造となっている。また、反応ゾーンの長さdは、反応ゾーンにおける錯体合成率が60〜100%になるように調節することが好ましく、さらに好ましくは70〜100%、特に好ましくは80〜100%になるようにする。
【0005】
反応装置の材質としてはステンレスが使用できるが、反応ゾーンの壁面は錯体の詰まり防止のため、テフロンコーテングあるいは研磨を施すのが好ましい。反応ゾーンにおいては反応熱が発生するので、これを除熱することが好ましく、本発明の装置においては、反応ゾーンの外側に設けた冷却装置により効率よく除熱することができる。この冷却装置の冷却液配管の径は特に制限はないが、ジオキサン量の5〜10倍の量が流れる径とするのが好ましい。なお、ここで述べた数値は1つの目安であって当然のことながら設置するスルホン化反応槽の大きさで変化し得る。
本発明の装置の断面は円形が好ましいが、楕円形であっても、また正方形あるいは長方形であってもよい。また本発明の装置には、じゃま板を適宜設けることもでき、例えばdの部分や錯体の出口などにじゃま板を設けてもよい。
【0006】
本発明の錯体合成装置は、従来のバッチ式錯体合成法と比べて次のような利点を有している。
1)本装置をスルホン化反応装置の一部として設置することによって、錯体の合成後、錯体を瞬時にスルホン化反応槽へ供給することができ、ジオキサンのロスを大幅に削減できる。
2)本装置は、生産能力の変化に対応しやすく、かつ、錯体による配管などの詰まりもなく、継続的な安定運転に大きく貢献するものである。
3)本装置は、簡単な構造であり、工程の簡略化ができ、設備投資の大幅な削減ができる。
以下に実施例を用いて本発明を具体的に説明するが、これに限定されるものではない。
【0007】
【実施例】
図1に示す本発明の錯体合成装置を図2に示すように、スルホン化反応槽に直接取り付け、無水硫酸とジオキサンとの錯体を連続的に合成し、スルホン化反応槽に直接供給しポリマーのスルホン化を行なった。錯体の合成は、48時間にわたって10回行なったが、錯体の詰まりはまったくなく、ジオキサンのロスもなく、またポリマーのスルホン化も高効率(反応率90%)ででき、極めて効率的に行なえた。
なお、上記に用いた錯体合成装置及びスルホン化反応槽の概要は次のとおりである。
無水硫酸:図1の1より導入(管径6mm、流速=0.44m/sec)
ジオキサン:図1の2より導入(管径16mm、流速=0.42m/sec)
反応ゾーンd:管径b=16mm、流速=0.44m/sec、d=300mm、反応率=100%
材質:ステンレス製、内壁にテフロンコーティングしたもの
スルホン化反応槽:内容積2.5m3 のグラスライニング製の反応槽
【0008】
【比較例】
図3に示す従来法により錯体を合成し、ポリマーのスルホン化を行なった。先ず錯体合成槽で無水硫酸とジオキサンとから錯体を合成し、その錯体を錯体供給槽に送り一時貯蔵した。次に錯体供給槽の錯体を逐時スルホン化反応槽に供給してポリマーのスルホン化を行なった。720時間(30日間)運転したところ、錯体合成槽や錯体供給槽の器壁や撹拌羽に錯体が多量に付着していた。また、スルホン化反応槽へ供給する配管(ステンレス製2インチ)は、3日に一度は閉塞した。このため、スルホン化反応槽への錯体供給を停止し配管を取り外し清掃した。なお、錯体合成時間は、1バッチあたり約10時間要した。また、錯体合成後、錯体供給槽中の錯体について経時変化を調べたところ、表1のようにジオキサンのロスが見られた。
【0009】
【表1】
Figure 0003834828
【0010】
【発明の効果】
本発明の錯体合成装置は、従来のバッチ式錯体合成法と比べて次のような利点を有している。
1)本装置をスルホン化反応装置の一部として設置することによって、錯体の合成後、錯体を瞬時にスルホン化反応槽へ供給することができ、ジオキサンのロスを大幅に削減できる。
2)本装置は、生産能力の変化に対応しやすく、かつ、錯体による配管などの詰まりもなく、継続的な安定運転に大きく貢献するものである。
3)本装置は、簡単な構造であり、工程の簡略化ができ、設備投資の大幅な削減ができる。
【0011】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の錯体合成装置を示す図である
【図2】 本発明の錯体合成装置を、スルホン化反応槽に設置した図である。
【図3】 従来の錯体合成装置およびスルホン化反応プロセスの図である。

Claims (2)

  1. 無水硫酸とジオキサンを、錯体合成装置を用いて連続反応させて、錯体を合成する錯体合成方法であって、
    上記錯体合成装置として、冷却装置を備えた二重管型の反応装置であって、中管がスライドする構造を有する反応装置を用いることを特徴とする錯体合成方法
  2. 無水硫酸とジオキサンを、錯体合成装置を用いて連続反応させて、錯体を合成した後、該錯体をスルホン化反応槽に供給して、ポリマーのスルホン化を行なうポリマーのスルホン化方法であって、
    上記錯体合成装置として、冷却装置を備えた二重管型の反応装置であって、中管がスライドする構造を有する反応装置を用い、かつ、
    上記錯体合成装置をスルホン化反応槽に直接取り付けてなる装置を用いて、上記ポリマーのスルホン化を行なうことを特徴とするポリマーのスルホン化方法
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