JP3831707B2 - 入射光を光吸収層内で繰り返し伝搬させる半導体受光素子及びその製造方法 - Google Patents

入射光を光吸収層内で繰り返し伝搬させる半導体受光素子及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
<技術分野>
本発明は半導体受光素子及びその製造方法に係り、特に、入射光を光吸収層内で繰り返し伝搬させて電気信号に変換する半導体受光素子及びその製造方法に関する。
【0002】
<背景技術>
従来より、光信号を電気信号に変換する半導体素子で形成された半導体受光素子が知られている。
【0003】
図12は、このような一般的な半導体受光素子として、導波路型の半導体受光素子の構成を示す斜視図である。
【0004】
すなわち、この導波路型の半導体受光素子は、図12に示すように、n+ −InPからなる基板6上に、n−InPからなる下部クラッド層5が形成されている。
【0005】
この下部クラッド層5上には、i−InGaAsからなる光吸収層4、p−InPからなる上部クラッド層3、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2が形成されている。
【0006】
このコンタクト層2の上面には、p電極1が取付けられている。
【0007】
また、上記基板6の下面には、n電極7が取付けられている。
【0008】
さらに、上記コンタクト層2、上部クラッド層3、光吸収層4、下部クラッド層5の各側面の一部及びp電極1の下部には、キャパシタンスを減らすためのポリイミド8が形成されている。
【0009】
i−InGaAsからなる光吸収層4と、p−InPからなる上部クラッド層3と、n−InPからなる下部クラッド層5とは、図10に示すように、この導波路型の半導体受光素子の端面の光入射面から内部に入射した光を導波する光導波路を構成している。
【0010】
この光導波路において、光吸収層4の屈折率は、上部クラッド層3の屈折率、下部クラッド層5の屈折率より高く設定されている。
【0011】
すなわち、導波路型の半導体受光素子において、この光吸収層4が、入射した光を導波する中心的な役割をするコアとして機能している。
【0012】
ちなみに、この導波路型の半導体受光素子では、メサの幅が4μm程度で、長さが10μm程度である。
【0013】
このように構成された導波路型の半導体受光素子においては、入射光は、光吸収層4、p−InPからなる上部クラッド層3及びn−InPからなる下部クラッド層5で構成された光導波路を伝播する間に、光吸収層4により吸収され、電気信号に変換される。
【0014】
このとき、光はその強度Iが
I=I0 exp(−αz) …(0)
なる式に従って吸収される。
【0015】
ここで、I0 は光入射端面での入射光のパワー、αは吸収係数、zは光入射端面からの距離である。
【0016】
図13は、この導波路型の半導体受光素子の光導波路内を導波する光のパワーIと距離zとの関係を示す図である。
【0017】
式(0)と図13から理解できるように、光は導波路型の半導体受光素子に入射すると指数関数的に減衰する。
【0018】
すなわち、光は、導波路型の半導体受光素子の光入射端面から光導波路内を伝播する短い距離の間に殆どが吸収され、電流に変換される。
【0019】
この図13は光が吸収されたために生じる電流、あるいはその電流によって生じるジュール熱を示していると言えるので、図12に示すような導波路型の半導体受光素子では、光入射端面から短い距離の間に急激に発熱が生じていると言える。
【0020】
その結果、導波路型の半導体受光素子に入射する光のパワーが大きい場合には、光入射端面から短い距離の間で発生するジュール熱が極めて大きくなるので、最悪の場合には、この導波路型の半導体受光素子が破壊されてしまうことになりかねない。
【0021】
なお、図12に示した導波路型の半導体受光素子では、説明を簡単化するために図示を省略したが、実際には、光導波路を多モード化するために、通常、光吸収層4の上下にバンドギャップ波長が1.3μm程度のInGaAsP組成の4元SCH(Separate Confinement Heterostructure)層が介在されている。
【0022】
そのため、光吸収層4の厚みを0.6μm、SCH層の厚みが上下合わせて2μm程度とすると、導波路型の半導体受光素子の製造工程において、成長すべき結晶の厚みはその他の層も含めて合計3乃至4μmと厚くなり、結晶成長そのものにも時間がかかるとともに、メサエッチングなどプロセスも複雑になり、製造上の歩留まりを制限する要因となっている。
【0023】
このような不都合を解消するために、図14の横断面図で示すような構造を有した端面屈折型の半導体受光素子が提唱されている(特許文献1参照)。
【0024】
なお、端面屈折型の半導体受光素子としては、各種の構造が報告されているので、ここでは典型的な例を示す。
【0025】
すなわち、図12に示すように、半絶縁性InP(SI−IP)材料で形成された基板9上に、n−InPからなる下部クラッド層5、i−InGaAsからなる光吸収層4、p−InPからなる上部クラッド層3、p+ −InGaAsなるコンタクト層2が形成されている。
【0026】
そして、このコンタクト層2の上側には、電気信号を取出すためのp電極1が取付けられている。
【0027】
また、n−InPからなる下部クラッド層5には、同じく電気信号を取出すためのn型電極7が取付けられている。
【0028】
そして、このような端面屈折型の半導体受光素子においては、図14に示したように、基板9と下部クラッド層5との端面で形成される光入射端面10がウェットエッチングにより傾斜されて形成されている。
【0029】
なお、この場合、光入射端面10の下部クラッド層5の上面(光吸収層4の下面)に対する傾斜角は、ウェットエッチングの際に結晶の方位性から約54度となる。
【0030】
このような構造を有した端面屈折型の半導体受光素子の動作原理を説明する。
【0031】
入射光は、端面屈折型の半導体受光素子の傾斜した光入射端面10において屈折された後、光吸収層4において吸収され、電気信号に変換される。
【0032】
この端面屈折型の半導体受光素子の場合、図示するように、入射光は吸収層4の全体に下側から入射し、光吸収層4全体でほぼ均等に吸収されることになるので、ジュール熱の発生による素子破壊に対して、図12に示した導波路型の半導体受光素子よりも有利である。
【0033】
また、図14と図12を比較すると理解できるように、端面屈折型の半導体受光素子では、導波路型の半導体受光素子においては不可欠なp−InPからなる上部クラッド層3や前述のSCH層などが不要な構造となっている。
【0034】
このため、導波路型の半導体受光素子に比べて、この端面屈折型の半導体受光素子を製造する過程において、結晶成長やプロセスが簡単である長所を有する。
【0035】
ちなみに、この端面屈折型の半導体受光素子では、メサの幅が7μm程度で、長さが14μm程度である。
【0036】
しかしながら、図14に示すような端面屈折型の半導体受光素子においてもまだ改良すべき次のような問題を有している。
【0037】
なお、入射光の波長は1.55μmであるとして、この端面屈折型の半導体受光素子が有する問題を説明する。
【0038】
図15は、この端面屈折型の半導体受光素子内を伝搬される光の中心の軌跡を模式的に示す図である。
【0039】
すなわち、図15に示すように、入射光は、端面屈折型の半導体受光素子の光入射端面10において屈折される。
【0040】
このとき、光入射端面10におけるスネルの法則から
0 sinθ1 =n5 sinθ2 …(1)
を得る。
【0041】
ここで、空気の屈折率n0 は1、入射光の中心の軌跡が光入射端面10の法線となす角θ1 は、ウェットエッチングによる光入射端面10の傾斜角が54度であるので、36度となる。
【0042】
また、n−InPからなる下部クラッド層5の屈折率n5 は、3.15である。
【0043】
なお、ノンドープInPの屈折率は3.17であるが、nドープInPの屈折率は、これよりも低くなることが知られているので、ここでは、3.17よりも低くn5 =3.15としている。
【0044】
従って、光入射端面10において屈折された光と光入射端面10の法線とのなす角度θ2 と屈折した光が水平線となす角度θ3 は、式(1)及びθ3 =θ1 −θ2 より、各々θ2 =10.8度、θ3 =25.2度となる。
【0045】
次に、n−InPからなる下部クラッド層5から光吸収層4(屈折率n4 )への入射について考える。
【0046】
n−InPからなる下部クラッド層5と光吸収層4の界面においてスネルの法則を用いると
5 sinθ4 =n4 sinθ5 …(2)
を得る。
【0047】
ここで、θ4 =(π/2)−θ3 より、θ4 =64.8度となる。
【0048】
光吸収層4の屈折率n4 を3.50と仮定すると、式(2)よりθ5 =54.5度と求まる。
【0049】
つまり、光吸収層4の中において、光は水平からの角度θ6 =(π/2)−θ5 =35.5度で上側に向かって伝播することになる。
【0050】
したがって、光にとっての実効的な吸収長は光吸収層4の厚みの1/sinθ6 =1.7倍となる。
【0051】
ちなみに、光吸収層4の厚みを0.5μmとすると、光にとっては実効的に0.86μmの吸収長となる。
【0052】
次に、光吸収層4とp−InPからなる上部クラッド層3(屈折率n3 )との界面においてスネルの法則を用いると
4 sinθ5 =n3 sinθ7 …(3)
を得る。
【0053】
p型半導体では、正孔が多数キャリアである。
【0054】
正孔は質量が重いので、通常、p−InPからなる上部クラッド層3の屈折率n3 はノンドープInPのものと同じなので、n3 =3.17とすると、式(3)よりθ7 =64.0度と求まる。
【0055】
言いかえると、p−InPからなる上部クラッド層3の中において、光は水平からの角度θ8 =π/2―θ7 =26.0度で伝播する。
【0056】
光は、その後、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2に入射する。
【0057】
p−InPからなる上部クラッド層3とp+ −InGaAsからなるコンタクト層2 (屈折率n2 )の界面にスネルの法則を用いると
3 sinθ7 =n2 sinθ9 …(4)
を得る。
【0058】
ここで、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2は屈折率n2 が光吸収層4と同じ(n2 =n4 )であることから、直ちにθ9 =θ5 を得る。
【0059】
つまり、光にとっては、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2を伝播する間にも、その厚みの1/sinθ6 =1.7倍の距離においてさらに吸収される。
【0060】
ちなみに、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2の厚みを0.3μmとすると、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2における実効的な吸収長は、0.52μmとなる。
【0061】
ところが、このp+ −InGaAsからなるコンタクト層2は、2×1018cm-3から2×1019cm-3と高い濃度でドープされており内部電界が存在しないので、発生したキャリアのうち、n電極7から取出されるべき電子はn電極7に到達できない。
【0062】
このため、電子と正孔は再結合してしまい、結果的に電流として無駄になるか、あるいは、高周波信号に追従できず、周波数応答特性が劣化する。
【0063】
光吸収層4の厚みが0.5μm程度であることを考えると、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2の厚みは無視できないほど厚く、このp+ −InGaAsからなるコンタクト層2の吸収による効率と周波数応答特性の劣化は重要な問題となっている。
【0064】
さらに、この端面屈折型の半導体受光素子では、光入射端面10を傾斜させるために、ウェットエッチングを用いているので、受光素子の製作に手間がかかる。
【0065】
また、十分長い時間でのウェットエッチングを行った際に形成される光入射端面10の傾斜角は結晶の方位性からほぼ54度と決まっているが、実際にウェットエッチングされる時間が短かすぎるとこの角度に達せず、図16に示すように、54度より大きくなってしまう。
【0066】
この場合には、光の一部しか光吸収層4に照射されず、効率が劣化する。
【0067】
逆に、ウェットエッチングされる時間が長すぎると、図17に示すように、この角度54度を保ったまま光入射端面10が後退してしまうため、光入射端面10と光吸収層4との間の距離Lが設計値よりも短くなってしまう。
【0068】
この場合にも、一部の光しか光吸収層4に照射されず、やはり効率が劣化する。
【0069】
そして、実際の半導体受光素子の製作においては、このエッチングの制御が難しく、端面屈折型の半導体受光素子の製造上の歩留まりを制限する要因の一つとなっている。
【0070】
そこで、光入射端面10をウェットエッチングではなく、へき開により形成することにより、図14に示した端面屈折型の半導体受光素子における斜めの光入射端面10の代わりに、入射光と光入射端面10の相対角度を60度に設定した半導体受光素子が提案されている(特許文献2参照)。
【0071】
すなわち、図18に示すように、この半導体受光素子では、光入射端面10がへき開で形成されるため、光入射端面10が半導体受光素子の上面あるいは下面に対して垂直であるので、光入射端面10の形成は極めて容易である。
【0072】
そして、この半導体受光素子では、図18に示すように、n+ −InPからなる基板6の上面に、n−InPからなる下部クラッド層5、i−InGaAsからなる光吸収層4、p−InPからなる上部クラッド層3、n+ −InGaAsからなるコンタクト層2が形成されている。
【0073】
このコンタクト層2の上面には、p電極1が取付けられている。
【0074】
上記基板6の下面には、n電極7が取付けられている。
【0075】
そして、この半導体受光素子は、筐体12によって固定されている。
【0076】
この筐体12に支持された光ファイバ11から、光入射端面10に光が入射される。
【0077】
この図18に示す光入射端面10をへき開により形成した半導体受光素子における入射した光の中心の軌跡を図19を用いて説明する。
【0078】
光入射端面10においてスネルの法則から導くことのできる式は、n+ −InPからなる基板6の屈折率をn6 とすると、
0 sinθ1 =n6 sinθ2 …(5)
である。
【0079】
ここで、特許文献3より、θ1 =60.0度とすると、n6 =3.15を用いて、式 (5)よりθ2 =16.0度を得る。
【0080】
ここで、n−InPからなる下部クラッド層5の屈折率n5 は、n+ −InPからなる基板6の屈折率n6 と等しく、3.15と仮定すると、θ4 =74.0度となる。
【0081】
n−InPからなる下部クラッド層5と光吸収層4との界面では
5 sinθ4 =n4 sinθ5 …(6)
が成り立つので、θ5 =59.9度を得る。
【0082】
ここで、光吸収層4の屈折率n4 は3.5としている。
【0083】
つまり、光吸収層4の中において、光は水平からの角度θ6 =π/2−θ5 =30.1度で上側に向かって伝播することになる。
【0084】
従って、光にとっての実効的な吸収長は、吸収層4の厚みの1/sinθ6 =2.0倍となる。
【0085】
ちなみに、光吸収層4の厚みを0.5μmとすると、光にとっては実効的に約1μmの吸収長となる。
【0086】
次に、光吸収層4とp−InPからなる上部クラッド層3との界面においてスネルの法則を用いると
4 sinθ5 =n3 sinθ7 …(7)
を得る。
【0087】
正孔は質量が重いので、正孔が多数キャリアであるp−InPからなる上部クラッド層3の屈折率n3 はノンドープInPのものと同じであるからn3 =3.17とすると、式(7)よりθ7 =72.8度と求まる。
【0088】
言いかえると、p−InPからなる上部クラッド層3の中において、光は水平からの角度θ8 =π/2−θ7 =17.2度で伝播する。
【0089】
光はその後、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2に入射する。
【0090】
p−InPからなる上部クラッド層3(屈折率n3 )とp+ −InGaAsからなるコンタクト層2(屈折率n2 )との界面にスネルの法則を用いると、
3 sinθ7 =n2 sinθ9 …(8)
を得る。
【0091】
ここで、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2は屈折率n2 が光吸収層4と同じ(n2 =n4 )であることから、直ちにθ9 =θ5 を得る。
【0092】
つまり、光にとっては、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2を伝播する間にも、その厚みの1/sinθ6 =2.0倍の距離において、さらに吸収される。
【0093】
ちなみに、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2の厚みを0.3μmとすると、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2における実効的な吸収長は、0.60μmとなる。
【0094】
ところが、このp+ −InGaAsからなるコンタクト層2は2×1018cm-3から2×1019cm-3と高い濃度でドープされており、電界が加わらない。
【0095】
このため、前述したように、発生した電子や正孔などのキャリアは再結合してしまい電流として無駄になるか、あるいは、高周波光信号に追従することができず、この半導体受光素子の周波数応答特性が劣化する。
【0096】
光吸収層4の厚みが0.5μm程度であることを考えると、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2の厚みは無視できないほど厚く、このp+ −InGaAsからなるコンタクト層2の吸収による効率と周波数応答特性の劣化は重要な問題となっている。
【0097】
このように、図14に示す半導体受光素子と、図18に示す半導体受光素子とも、光は光吸収層4を斜めに上方へ通過した後、p−InPからなる上部クラッド層3を通り抜けて、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2における吸収の影響を受けているため光の電気信号への変換効率と周波数応答特性が悪いという問題を有している。
【0098】
さらに、これらの半導体受光素子の製造においては、通常、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2として、まず、Ni/Zn/Auなどの金属を蒸着している。
【0099】
そして、この後、400℃近くに温度を上げて、これらの金属をp+ −InGaAsからなるコンタクト層2と合金化(アロイ化あるいはシンタリングと呼んでいる)させることにより、オーミックコンタクトが得られる。
【0100】
その際、上述した金属成分がp+ −InGaAsからなるコンタクト層2の内部に入り込むため、コンタクト層2の結晶性が劣化するとともに、p電極1とp+ −InGaAsのコンタクト層2との界面の平滑性が極めて悪くなる。
【0101】
そのため、これらの領域に光が達すると、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2による光電変換に寄与しない多くのキャリアが発生してしまうだけでなく、光の散乱損失も大きく、結果的に半導体受光素子としての光電変換の効率と周波数応答特性が悪くなってしまう。
【0102】
このように、図14と図18に示す従来の半導体受光素子では、幾何光学におけるスネルの法則に従って、光は光吸収層4を通り抜けるので、光の電気信号への変換効率が低く、かつ周波数応答特性が劣化するという問題を有している。
【0103】
【特許文献1】
特開平11−195807号公報
【0104】
【特許文献2】
特開2000−243984号公報
<発明の開示>
本発明の目的は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、下部クラッド層と上部クラッド層との屈折率を調整することによって、光吸収層内へ入射した光をこの光吸収層内を繰り返し伝搬させることができるようにし、光入射端面から入射された光の電気信号への変換効率と周波数応答特性を大幅に向上させることができるようにした半導体受光素子及びその製造方法を提供することにある。
【0105】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様によると、
基板(9)と、
所定の屈折率を有して、上記基板の上部に積層され、少なくとも一層で構成される下部クラッド層(13)と、
上記下部クラッド層の上部に積層される光吸収層(4)と、
上記下部クラッド層を構成する少なくとも一層の屈折率よりも小さな屈折率を有して、上記光吸収層の上方に積層され、少なくとも一層で構成される上部クラッド層(3)と、
上記基板及び上記下部クラッド層の両方に提供され、所定角度をなして光を入射させることにより、上記光吸収層で該光を吸収させて電流として出力させることを可能とする光入射端面(10)とを備え、
上記光入射端面を提供する上記基板及び上記下部クラッド層の両方に入射される上記光が上記下部クラッド層の屈折率を感じることにより、上記光の等価屈折率が高くなり、上記光の等価屈折率が、上記下部クラッド層を構成する少なくとも一層の屈折率よりも小さな屈折率を有する上記上部クラッド層を構成する少なくとも一層の屈折率よりも大になるとともに、
上記所定角度が、上記光吸収層に入射された光を上記上部クラッド層を構成する少なくとも一層の下面で反射させることを可能とする角度であることにより、
上記光を上記光吸収層内で繰り返し伝搬させることを可能とする半導体受光素子が提供される。
【0106】
上記目的を達成するために、本発明の第2の態様によると、
上記光は、上記光入射端面に対して斜めに入射し、さらに上記光吸収層に対して斜めに入射して伝播した後、
上記光吸収層の上側の界面もしくは上記光吸収層の上側に位置する上記上部クラッド層を構成する少なくとも一層の界面において反射され、
再び、上記光吸収層を斜め下方に伝播する第1の態様に従う半導体受光素子が提供される。
【0107】
上記目的を達成するために、本発明の第3の態様によると、
上記光入射端面と上記光吸収層の下面とのなす角度が90度である第1の態様に従う半導体受光素子が提供される。
【0108】
上記目的を達成するために、本発明の第4の態様によると、
上記光入射端面と上記光吸収層の下面とのなす角度は、90度未満で、かつ上記光入射端面を構成する材料の結晶方位で定まる角度である第1の態様に従う半導体受光素子が提供される。
【0109】
上記目的を達成するために、本発明の第5の態様によると、
上記光入射端面と上記光吸収層の下面とのなす角度は、90度未満で、かつ上記光入射端面を構成する材料の結晶方位で定まる角度より大きな角度である第1の態様に従う半導体受光素子が提供される。
【0110】
上記目的を達成するために、本発明の第6の態様によると、
上記下部クラッド層が4元組成の半導体材料からなる第1の態様に従う半導体受光素子が提供される。
【0111】
上記目的を達成するために、本発明の第7の態様によると、
上記光入射端面に入射する光にとって、上記下部クラッド層の等価屈折率が上記上部クラッド層の屈折率よりも高くなるように、上記下部クラッド層は屈折率の高い層と低い層の組合せからなる第1の態様に従う半導体受光素子が提供される。
【0112】
上記目的を達成するために、本発明の第8の態様によると、
上記下部クラッド層がn型の半導体材料からなり、上記上部クラッド層がp型の半導体材料からなる第1の態様に従う半導体受光素子が提供される。
【0113】
上記目的を達成するために、本発明の第9の態様によると、
上記下部クラッド層がp型の半導体材料からなり、上記上部クラッド層がn型の半導体材料からなる第1の態様に従う半導体受光素子が提供される。
【0114】
上記目的を達成するために、本発明の第10の態様によると、
上記光の上記光入射端面に対する入射位置と入射角度との少なくとも一方を調整することにより、この入射した光が上記光吸収層に照射されるようにした第1の態様に従う半導体受光素子が提供される。
【0115】
上記目的を達成するために、本発明の第11の態様によると、
上記光を、上記光入射端面に対して斜めに入射させるために、上記半導体受光素子は、上記基板の下側に配置されたくさび型の台座(14)によって傾斜されている第2の態様に従う半導体受光素子が提供される。
【0116】
上記目的を達成するために、本発明の第12の態様によると、
上記光を、上記光入射端面に対して斜めに入射させるために、上記半導体受光素子を水平に保持する筐体(12)を設け、光ファイバ(11)から上記光入射端面に光を傾斜させて入射させている第2の態様に従う半導体受光素子が提供される。
【0117】
上記目的を達成するために、本発明の第13の態様によると、
上記光を、上記光入射端面に対して斜めに入射させるために、上記基板の下側に配置されたくさび型の台座(14)によって傾斜されている上記半導体受光素子を保持する筐体(12)を設け、光ファイバ(11)から上記光入射端面に光を傾斜させて入射させている第2の態様に従う半導体受光素子が提供される。
【0118】
上記目的を達成するために、本発明の第14の態様によると、
上記光を、上記光入射端面に対して斜めに入射させるために、上記半導体受光素子を保持する筐体(12)を設け、上記筐体に、レンズ(17)が内部に固定されているレンズホルダ(16)を設け、上記レンズホルダの中に入っている光ファイバ(11)から上記光入射端面に光を傾斜させて入射させていることにより、入射光が上記光入射端面に入射する際の位置と傾きの少なくとも一方を調整可能としている第2の態様に従う半導体受光素子が提供される。
【0119】
上記目的を達成するために、本発明の第15の態様によると、
上記半導体受光素子は、上記基板の下側に配置されたくさび型の台座(14)によって傾斜されている第14の態様に従う半導体受光素子が提供される。
【0120】
上記目的を達成するために、本発明の第16の態様によると、
基板(9)を準備し、
上記基板の上部に、所定の屈折率を有して、少なくとも一層で構成される下部クラッド層(13)を積層し、
上記下部クラッド層の上部に光吸収層(4)を積層し、
上記下部クラッド層を構成する少なくとも一層の屈折率よりも小さな屈折率を有して、上記光吸収層の上方に少なくとも一層で構成される上部クラッド層(3)を積層し、
上記基板及び上記下部クラッド層の両方に、所定角度をなして光を入射させることにより、上記光吸収層で該光を吸収させて電流として出力させることを可能とする光入射端面(10)を提供し、
上記光入射端面を提供する上記基板及び上記下部クラッド層の両方に入射される上記光が上記下部クラッド層の屈折率を感じることにより、上記光の等価屈折率が高くなり、上記光の等価屈折率が、上記下部クラッド層を構成する少なくとも一層の屈折率よりも小さな屈折率を有する上記上部クラッド層を構成する少なくとも一層の屈折率よりも大になるとともに、
上記所定角度が、上記光吸収層に入射された光を上記上部クラッド層を構成する少なくとも一層の下面で反射させることを可能とする角度であることにより、
上記光を上記光吸収層内で繰り返し伝搬させることを可能とする半導体受光素子の製造方法が提供される。
【0121】
上記目的を達成するために、本発明の第17の態様によると、
上記光入射端面と上記光吸収層の下面とのなす角度が90度である第16の態様に従う半導体受光素子の製造方法が提供される。
【0122】
上記目的を達成するために、本発明の第18の態様によると、
上記光入射端面と上記光吸収層の下面とのなす角度は、90度未満で、かつ上記光入射端面を構成する材料の結晶方位で定まる角度である第16の態様に従う半導体受光素子の製造方法が提供される。
【0123】
上記目的を達成するために、本発明の第19の態様によると、
上記光入射端面と上記光吸収層の下面とのなす角度は、90度未満で、かつ上記光入射端面を構成する材料の結晶方位で定まる角度より大きな角度である第16の態様に従う半導体受光素子の製造方法が提供される。
【0124】
上記目的を達成するために、本発明の第20の態様によると、
上記下部クラッド層が4元組成の半導体材料からなる第16の態様に従う半導体受光素子の製造方法が提供される。
【0125】
上記目的を達成するために、本発明の第21の態様によると、
上記光入射端面に入射する光にとって、上記下部クラッド層の等価屈折率が上記上部クラッド層の屈折率よりも高くなるように、上記下部クラッド層は屈折率の高い層と低い層の組合せからなる第16の態様に従う半導体受光素子の製造方法が提供される。
【0126】
上記目的を達成するために、本発明の第22の態様によると、
上記下部クラッド層がn型の半導体材料からなり、上記上部クラッド層がp型の半導体材料からなる第16の態様に従う半導体受光素子の製造方法が提供される。
【0127】
上記目的を達成するために、本発明の第23の態様によると、
上記下部クラッド層がp型の半導体材料からなり、上記上部クラッド層がn型の半導体材料からなる第16の態様に従う半導体受光素子の製造方法が提供される。
【0128】
<発明を実施するための最良の形態>
まず、本発明の各実施の形態を説明するまえに、本発明の基本的な考え方を導くために、図14と図18に示した従来の半導体受光素子について述べている上記特許文献1と特許文献2における考察に使用された幾何光学を用いて、多層膜構成の場合の光の屈折(つまり、光は通り抜ける)と反射の問題について考える。
【0129】
今、図1に示すように1、2、3、………、k、k+1種の媒質からなる多層膜を考える。
【0130】
これらの各媒質1、2、3、………、k、k+1の境界においてスネルの法則を適用すると、
媒質1と媒質2の境界では、
1 sinθ1 =n2 sinθ2 …(9)
が得られる。
【0131】
媒質2と媒質3の境界では、
2 sinθ2 =n3 sinθ3 …(10)
が得られる。
【0132】
媒質3と媒質4の境界では、
3 sinθ3 =n4 sinθ4 …(11)
が得られる。
【0133】
以下、同様にして
媒質k−2と媒質k−1の境界では、
k-2 sinθk-2 =nk-1 sinθk-1 …(12)
が得られる。
【0134】
媒質k−1と媒質kの境界では、
k-1 sinθk-1 =nk sinθk …(13)
が得られる。
【0135】
媒質kと媒質k+1の境界では、
k sinθk =nk+1 sinθk+1 …(14)
が得られる。
【0136】
そして、式(9)に式(10)を代入して得られる式に、さらに式(11)を代入するという手順を繰り返すと、式(9)乃至式(14)を用いて、最終的に、次の式(15)が得られる。
【0137】
1 sinθ1 =nk+1 sinθk+1 …(15)
この式(15)において、θk+1 =90度の場合には、sinθk+1 =1となるので、
1 sinθ1 =nk+1 …(16)
あるいは、
sinθ1 =(nk+1 /n1 )<1 …(17)
となる。
【0138】
ここで、式(17)を満たす実数のθ1 が存在すれば、光は図1のk層とk+1層の境界で反射される。
【0139】
つまり、k層が光吸収層であれば、k層とk+1層の境界に達した光は光吸収層の外に出ず、光吸収層の中に戻り、その中を伝播する間に再度吸収されることになる。
【0140】
式(17)を満足するθ1 のことを臨界角と呼ぶ(幾何光学においては、全反射を生じるための臨界角とも言う)。
【0141】
よって、この状況を実現することができれば、図13や図17に示した光吸収層4を通過し、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2に光が吸収されてしまう従来の半導体受光素子と比較して、光の電気信号への変換効率を大幅に改善することができることになる。
【0142】
なお、式(17)において、sinθ1 =1の場合には、θ1 =90度、つまり層に平行に入射する場合に対応しており、ここでは除去して考える。
【0143】
さて、式(17)が成り立つ条件について考察する。
【0144】
式(17)からわかるように、実数のθ1 が存在する条件とは、
(nk+1 /n1 )<1 …(18)
である。
【0145】
つまり、層の総数がk+1で光吸収層がk番目の層であると仮定すると、光が最初に存在する媒質の屈折率n1 がk+1番目の層の屈折率nk+1 よりも大きい場合には、光は光吸収層とk+1番目の層の界面において光吸収層内に幾何光学の意味において全反射される入射角θ1 が存在することになる。
【0146】
ここで、図14と図18及び図15と図19に示した従来の半導体受光素子について再度考察してみる。
【0147】
図15に示した半導体受光素子におけるn−InPからなる下部クラッド層5の屈折率n5 と、図19に示した半導体受光素子におけるn+ −InPからなる基板6の屈折率n6 とは3.15であり、図15と図19のp−InPからなる上部クラッド層3の屈折率n3 (=3.17)より低いので、図14と図18に示した従来の半導体受光素子においては、光は光吸収層4を幾何光学におけるスネルの法則に従って通り抜ける。
【0148】
つまり、これらの従来の半導体受光素子においては光吸収層4とp−InPからなる上部クラッド層3との界面において光が幾何光学の意味において全反射されることは、原理的に不可能である。
【0149】
以下、以上のような基本的な考え方に基づく本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
【0150】
(第1の実施の形態)
図2は、本発明の第1の実施の形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す横断面図である。
【0151】
図2において、図14に示した従来の半導体受光素子と同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0152】
すなわち、図2に示すように、半絶縁性InP(SI−InP)材料で形成された基板9上には、n−InGaAsPからなる下部クラッド層13、i−InGaAsからなる光吸収層4、p−InPからなる上部クラッド層3、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2が積層されている。
【0153】
そして、このコンタクト層2の上側には、電気信号を取出すためのp型電極1が取付けられている。
【0154】
また、n−InGaAsPからなる下部クラッド層13には、同じく電気信号を取出すためのn型電極7が取付けられている。
【0155】
さらに、基板9の下側に配置されたくさび型の台座14によって、半導体受光素子は傾斜されている。
【0156】
そして、この半導体受光素子においては、基板9と下部クラッド層13の端面で形成される光入射端面10と下部クラッド層13の上面(光吸収層4の下面)とのなす角度は90度に設定されている。
【0157】
具体的には、光入射端面10は、へき開によって形成されている。
【0158】
そして、n−InGaAsPからなる下部クラッド層13には、p−InPからなる上部クラッド層3(屈折率n3 =3.17)よりも屈折率の高い材料、例えば、バンドギャップ波長1.3μmの4元組成の材料(屈折率n13=3.39)が採用されている。
【0159】
なお、実際のデバイスにおいては、オーミックコンタクトを実現するためにp+ −InGaAsからなるコンタクト層2が用いられるので、ここにおいてもその使用を想定している。
【0160】
図3は、この第1の実施の形態の半導体受光素子における光の中心の軌跡を示す図である。
【0161】
ここで、重要なことは、光は、p−InPからなる上部クラッド層3よりも高い屈折率を有するn−InGaAsPからなる下部クラッド層13に入射されていることである。
【0162】
以下、各媒質の境界においてスネルの法則を適用すると、 光入射端面10では、
0 sinθ1 =n13sinθ2 …(19)
が得られる。
【0163】
下部クラッド層13と光吸収層4の境界では、
13sinθ4 =n4 sinθ5 …(20)
が得られる。
【0164】
最終的に、光吸収層4とp−InPからなる上部クラッド層3の界面で光が幾何光学の意味において全反射されるためには、スネルの法則から得られる下記の反射条件
4 sinθ5 =n3 …(21)
が成り立つことが必要である。
【0165】
ちなみに、光吸収層4の屈折率n4 は3.5、p−InPからなる上部クラッド層3の屈折率n3 は3.17なので、光吸収層4内でのθ5 の臨界角θ5Cは式(21)よりθ5C=64.9度(あるいはθ6C=π/2−64.9度=25.1度)となる。
【0166】
一方、式(21)を式(20)に代入することにより、反射条件を
13sinθ4 =n3 …(22)
とも書きかえることができる。
【0167】
p−InPからなる上部クラッド層3の屈折率n3 は3.17、n−InGaAsPからなる下部クラッド層13の屈折率n13は3.39であるから、光が吸収層4内において反射を得るためのθ4 の臨界角θ4Cは69.2度(あるいはθ2 の臨界角θ2Cは20.8度)となる。
【0168】
つまり、光入射端面10に入射後、屈折した光が光入射端面10の法線となす角θ2 がこの20.8度以内であれば、光は光吸収層4とp−InPからなる上部クラッド層3との界面において反射され、再度、光吸収層4を伝播し、吸収される。
【0169】
先に説明した従来の半導体受光素子と比較すると、本実施の形態による半導体受光素子において光吸収層4内を伝播する光の傾きが従来の半導体受光素子の場合と比較して小さいので、光の実効的な吸収長が長くなる。
【0170】
さらに、本実施の形態の半導体受光素子では、光は反射されるので実効的な吸収長は倍化され、半導体受光素子としての変換効率が大幅に改善される。
【0171】
例として、光の光入射端面10に対する入射角θ1 が10度の場合について考えてみる。
【0172】
光入射端面10におけるスネルの法則より、
0 sinθ1 =n13sinθ2 …(23)
が成り立つ。
【0173】
そして、空気の屈折率n0 が1であることを考慮すると、式(23)のθ2 は、2.9度となる。
【0174】
したがって、θ4 =π/2−θ2 =87.1度となる。
【0175】
このθ4 を式(20)に代入すると、θ5 =75.3度、つまりθ6 =14.7度となる。
【0176】
よって、本実施の形態の半導体受光素子では、光吸収層4における光の反射の臨界角θ6C=25.1度以内であることを確認することができる。
【0177】
さらに、本実施の形態の半導体受光素子では、光吸収層4内を光が伝播する角度を小さく設定できることと、この幾何光学の意味における光の全反射を用いることにより、従来の半導体受光素子と比較して、光の吸収効率を大幅に改善することができる。
【0178】
例えば、本実施の形態の半導体受光素子では、入射角θ1 が10度の場合、光の実効的な吸収長は、光吸収層4の厚みの1/sin(14.7度)×2(反射分)=7.9倍にもなるので、光の吸収効率を大幅に改善することができる。
【0179】
前述したように、従来の半導体受光素子では光の実効的な吸収長は光吸収層4の厚みの約2倍であったから、本実施形の態の半導体受光素子を使用することにより、光の吸収効率を大幅に改善することができる。
【0180】
また、本実施の形態の半導体受光素子では、実効的な吸収長を同じとするならば、光吸収層4の幾何学的な長さを短くできるので、キャパシタンスを減らすことができ、CR時定数から制限される帯域を大幅に改善することができる。
【0181】
なお、本実施の形態の半導体受光素子では、光の入射角θ1 を最適化すればさらなる改善が期待される。
【0182】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明の第2の実施の形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す横断面図である。
【0183】
図4において、図2に示した第1の実施の形態の半導体受光素子と同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0184】
この第2の実施の形態の半導体受光素子では、図2に示す第1の実施の形態の半導体受光素子における台座14の代りに、半導体受光素子を水平に保持する筐体12が設けられている。
【0185】
そして、この筐体12に支持される光ファイバ11から基板9と下部クラッド層13の端面で形成される光入射端面10に光が傾斜されて入射されるようにしている。
【0186】
このように構成された半導体受光素子において、光ファイバ11から光入射端面10に入射した光は、この光入射端面10で屈折され、上方にある光吸収層4に斜め下から入射し、吸収される。
【0187】
この第2の実施の形態の半導体受光素子においても、光が入射されるn−InGaAsPからなる下部クラッド層13の屈折率n13が、光吸収層4の上側に位置するp−InPからなる上部クラッド層3の屈折率n3 よりも高く設定されている。
【0188】
ここで、屈折率が高い下部クラッド層13に光が入射されることが望ましいが、光にとっての等価屈折率が上部クラッド層3の屈折率よりも高くなるように、下部クラッド層13と基板9の両方に光が入射されるようにしても本発明を実施できる。
【0189】
の場合には、下部クラッド層13の厚みを薄くでき、製造が容易となる。
【0190】
なお、この考えは本発明の第2の実施の形態のみならず、第1の実施の形態を含め本発明の他の実施形態にも適用可能である。
【0191】
なお、この第2の実施の形態の半導体受光素子においては、i−InGaAsからなる光吸収層4とn−InGaAsPからなる下部クラッド層13との間に、n−InPからなる下部クラッド層5を介在させている。
【0192】
しかるに、この下部クラッド層5はその厚みが1μm程度以下と薄ければ光の経路に与える影響は小さいので、実質的に、この下部クラッド層5を除去することも可能である。
【0193】
したがって、光吸収層4への入射角を小さくし、p−InPからなる上部クラッド層3(屈折率n3 )と光吸収層4との界面において光が反射されるので、本実施の形態においても光吸収層4内を伝播する光の傾きが従来の半導体受光素子と比較して小さいので、光の実効的な吸収長を長くすることができる。
【0194】
さらに、本実施の形態においても、光は界面において反射されるので、実効的な吸収長は倍化され半導体受光素子としての効率が大幅に改善される。
【0195】
なお、本実施の形態においては、光ファイバ11の代わりにレンズ系を用いて光を斜め下から入射させても良いことは言うまでもない。
【0196】
(第3の実施の形態)
図5は、本発明の第3の実施の形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す横断面図である。
【0197】
図5において、図4に示した第2の実施の形態の半導体受光素子と同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0198】
この第3の実施の形態の半導体受光素子においては、図4に示す第2の実施の形態の半導体受光素子における筐体12と基板9との間にくさび型の台座14を介在させることにより、光入射端面10が傾斜されている。
【0199】
このように、光入射端面10を傾斜させることによって、筐体12にフェルール20を介して取り付ける光ファイバ11の角度が水平に近くなり、所望の角度が容易に実現できる利点がある。
【0200】
この第3の実施の形態においても、光が入射するn−InGaAsPからなる下部クラッド層13の屈折率n13を光吸収層4の上側に位置するp−InPからなる上部クラッド層3の屈折率n3 よりも高くすることにより、光の光吸収層4への入射角を小さくし、p−InPからなる上部クラッド層3(屈折率n3 )と光吸収層4との界面において光を反射させている。
【0201】
したがって、この第3の実施の形態においても、光吸収層4内を伝播する光の傾きが前述した従来の各半導体受光素子の場合と比較して小さいので、光の実効的な吸収長を長くすることができる。
【0202】
さらに、この第3の実施の形態においても、光は界面で反射されるので、実効的な吸収長は倍化され半導体光受光素子としての変換効率を大幅に改善することができる。
【0203】
なお、この第3の実施の形態においても、光ファイバ11の代わりにレンズ系を用いて光を斜め下から入射させても良いことは言うまでもない。
【0204】
(第4の実施の形態)
図6は、本発明の第4の実施の形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す横断面図である。
【0205】
図6において、図2に示した第1の実施の形態の半導体受光素子と同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0206】
この第4の実施の形態の半導体受光素子においては、基板9とn−InGaAsPからなる下部クラッド層13の端面からなる光入射端面10が、図12に示した従来の半導体受光素子の場合と同様に、ウエットエッチングによって形成されている。
【0207】
従って、光入射端面10と下部クラッド層13の上面(光吸収層4の下面)とのなす角度は、結晶方位で定まる約54度である。
【0208】
さらに、この第4の実施の形態においても、光吸収層4への小さな入射角を実現するために、台座14を用いて半導体受光素子全体を傾斜させている。
【0209】
また、この第4の実施の形態の半導体受光素子においても、光が入射するn−InGaAsPからなる下部クラッド層13の屈折率n13を光吸収層4の上側に位置するp−InPからなる上部クラッド層3の屈折率n3 よりも高くすることにより、光の光吸収層4への入射角を小さくし、p−InPからなる上部クラッド層3(屈折率n3 )と光吸収層4との界面において、光が反射するようにしている。
【0210】
従って、この第4の実施の形態においても、光吸収層4内を伝播する光の傾きが前述した従来の各半導体受光素子の場合と比較して小さいので、光の実効的な吸収長を長くすることができる。
【0211】
さらに、この第4の実施の形態においても、光は界面で反射されるので、実効的な吸収長は倍化され半導体光受光素子としての変換効率を大幅に改善することができる。
【0212】
(第5の実施の形態)
図7は、本発明の第5の実施の形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す横断面図である。
【0213】
図7において、図6に示した第4の実施の形態の半導体受光素子と同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0214】
この第5の実施の形態の半導体受光素子においては、基板9とn−InGaAsPからなる下部クラッド層13の端面からなる光入射端面10が、図6に示した第4の実施の形態の半導体受光素子の場合と同様に、ウエットエッチングによって形成されている。
【0215】
しかし、この第5の実施の形態においては、このウエットエッチングの時間が規定時間より短く設定されている。
【0216】
従って、この第5の実施の形態の半導体受光素子においては、光入射端面10と下部クラッド層13の上面(光吸収層4の下面)とのなす角度は、90度未満でかつ結晶方位で定まる約54度より大きな角度である。
【0217】
なお、この場合、約54度より大きな角度は、結晶方位を選択することによっても実現することができる。
【0218】
さらに、この第5の実施の形態の半導体受光素子においては、光が入射するn−InGaAsPからなる下部クラッド層13の屈折率n13を光吸収層4の上側に位置するp−InPからなる上部クラッド層3の屈折率n3 りも高く設定することによって、p−InPからなる上部クラッド層3(屈折率n3 )と光吸収層4との界面において、光が反射するようにしている。
【0219】
一例として、光入射端面10の傾きの角度(光入射端面10が光受光素子の上面となす角度)を54度よりも大きな例えば65度とし、バンドギャップ波長が1.3μmであるn−InGaAsPからなる下部クラッド層13を用い、光が、半導体受光素子の上面 (下部クラッド層13の上面又は光吸収層4の下面)に平行に入射するようにしている。
【0220】
この場合、光吸収層4内において光は22.8度の角度で上方斜めに伝播する。
【0221】
そして、この光吸収層4内において反射を生じる臨界角25.1度(この臨界角25.1度は、本発明の第1の実施の形態の説明の際にθ6Cとして説明したものに相当する)よりも小さいので、光吸収層4とp−InPからなる上部クラッド層3の界面において、光が反射されることになる。
【0222】
なお、上述したように、光入射端面10の傾き65度とバンドギャップ波長が1.3μmであるn−InGaAsPからなる下部クラッド層13の組合せだけでなく、光入射端面10の傾きの角度やn−InGaAsPからなる下部クラッド層(あるいはn−InGaAlAsなどn−InPよりも屈折率が高いその他の材料からなるクラッド層)13の屈折率を適切に選ぶことにより、広い範囲の条件において光の反射を実現することができる。
【0223】
あるいは、十分なエッチング時間を設定した場合においても、光入射端面10の傾きと下部クラッド層13の屈折率を適切に選ぶことによって、本実施の形態を実現することができる。
【0224】
この場合、光入射端面10の傾きが58度程度でも本実施形態を実現できることが確認されている。
【0225】
また、第5の実施の形態の場合には、図6の第4の実施の形態では必要であった台座14が不要となり、実装が容易となる。
【0226】
(第6の実施の形態)
図8は、本発明の第6の実施の形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す横断面図である。
【0227】
図8において、図2に示した第1の実施の形態の半導体受光素子と同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0228】
この第6の実施の形態の半導体受光素子においては、下部クラッド層を、n−InGaAsPからなる複数の下部クラッド層15と、複数のn−InPからなる複数の下部クラッド層5とを交互に組合わせた構成とすることにより、この半導体受光素子に光が入射する際に、この光が感じる等価屈折率をp−InPからなる上部クラッド層3の屈折率よりも大きくしている。
【0229】
このように、下部クラッド層を異なる材料で多層構造とすることにより、基板9上に下部クラッド層を結晶成長で形成していく製造工程における結晶性の改善による製造効率を向上させることが可能である。
【0230】
なお、屈折率の高い下部クラッド層15と屈折率の低い下部クラッド層5(ここでは、n−InPとしたが、その他の媒質でも良い)とを各一層とし、前者を後者の下方に配置させても良いことは言うまでもない。
【0231】
(第7の実施の形態)
図9は、本発明の第7の実施の形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す横断面図である。
【0232】
図9において、図5に示した第3の実施の形態の半導体受光素子と同一部分には同一符号を付して、重複する部分の詳細説明を省略する。
【0233】
この第7の実施の形態の半導体受光素子においては、レンズホルダ16にレンズ17が固定されており、このレンズホルダ16の中に光ファイバ11が入っている。
【0234】
この場合、光ファイバ11は、フェルール20に固定した後、ホルダ18に入れられる。
【0235】
そして、この第7の実施の形態の半導体受光素子においては、レンズホルダ16とフェルール20すなわち光ファイバ11との相対的な位置関係を光ファイバ11の中心とレンズ17の中心を垂直方向にずらすことにより、入射光が光入射端面10に入射する際の位置と傾きの少なくとも一方を調整できるので、ひいては入射光を効率良く光吸収層4に照射することができる。
【0236】
なお、この第7の実施の形態の半導体受光素子は図5に示した第3の実施の形態を応用したが、台座14を用いない実施の形態を含め他の各実施の形態にも応用できることは勿論である。
【0237】
なお、本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではない。
【0238】
すなわち、本発明では、光が入射する部分の屈折率を光吸収層の上側のクラッド層の屈折率よりも高くすることが基本的な考え方なので、以上の全ての実施形態におけるn−InGaAsPからなる下部クラッド層13、15の代りに、p−InPからなる上部クラッド層3よりも屈折率が高い他の材料を全て使用することができる。
【0239】
例えば、バンドギャップ波長が1.3μm以外のn−InGaAsP材料やその他n−InGaAlAs、n−InAlAsなどを用いても良いことは言うまでもない。
【0240】
さらに、以上において説明した各実施の形態では、光吸収層4とp−InPからなる上部クラッド層3の界面において光は反射されるとしたが、コンタクト層2に光が入射する前に反射されるような層構成であれば、本発明の実施の形態であると考えられる。
【0241】
このような層構成の一例としては、光吸収層4の上側にp−InGaAsP(あるいはi−InGaAsP、p−InGaAlAsやi−InGaAlAs)のように、屈折率がInPよりも高い層を形成し、その上にp−InPを形成した構造が考えられる。
【0242】
さらに、以上の各実施の形態においては光吸収層4の下側にn−InPからなる下部クラッド層5があるものとないものを示したが、このn−InPからなる下部クラッド層5は除去することが可能である。
【0243】
また、本発明の全ての実施の形態について、光を半導体受光素子に入射させるには、先球ファイバ、平面ファイバなどの他、レンズ系を用いても良いことは言うまでもないし、使用波長は1.55μmのみでなく、その他の波長でも良いことは言うまでもない。
【0244】
さらに、光吸収層4の材料としては、p−InGaAsの他、p−InGaAsP、p−InGaAlAsなどの4元混晶のほか、各種多重量子井戸でも良いことは言うまでもない。
【0245】
また、下部クラッド層5として、n−InP層を想定したが、i−InPでも良いし、下部クラッド層13よりも屈折率が高い、あるいは低いInGaAsPなどその他の材料でも良い。
【0246】
さらに、図1から図9に示した本発明の各実施の形態では光入射端面10の上側のエッジから光吸収層4の端面間での距離が零でないように図を描いているが、実際には、光が光吸収層4に効率良く照射されれば良いので、この距離は零で良いし、零でなくても良い。
【0247】
以上において説明した本発明の各実施の形態では光吸収層4がハイメサ構造となっているが、半絶縁性InPやpn埋め込みの構造としても良い。
【0248】
また、基板としては、主に、半絶縁性InP基板を想定して説明したが、勿論、n+ −InP基板でも良い。
【0249】
さらに、高濃度のnタイプの半導体は屈折率がやや小さくなることを利用して、光吸収層4の上にn型もしくはn+ 型の半導体層を、光吸収層の下にp型もしくはp+ 型の半導体層を形成しても良い。
【0250】
例えば、光吸収層の上にn+ −InPクラッド層を形成することが考えられる。
【0251】
その場合には、以上の各実施の形態において、コンタクト層2をn+ −InGaAsで形成し、上部クラッド層3をn+ −InPで形成し、下部クラッド層5をp−InP(InPの他にInGaAsP などその他の材料でも良い)で形成し(但し、この層はあってもなくても良い)、下部クラッド層13をp−InPあるいはp−InPとしても良いし、p−InGaAsP層あるいはp+ −InGaAsP層など屈折率を高めることができれば、半絶縁性InPなどを含めどの材料でも良いことは言うまでもない。
【0252】
さらに、基板9と下部クラッド層13とを一体と見なし、p+ −InP基板を使用しても良い。
【0253】
なお、これまでの説明において、下部クラッド層13は全体を同じ型にドープすると想定していたが一部のみをドープしても良い。
【0254】
さらに、オーミックコンタクトを実現する際のアロイ化のために、p+ −InGaAsからなるコンタクト層2は結晶性が劣化するとともに、p型電極1とp+ −InGaAsからなるコンタクト層2の界面も平滑性が極めて悪い。
【0255】
ところが、本発明では下側から斜め上に向かって伝播する光を半導体層の界面において斜め下に反射させており、光はこれらp+ −InGaAsコンタクト層2やp型電極1とp+ −InGaAsコンタクト層2の影響を受けにくく、光電変換の効率と周波数応答特性が極めて良い。
【0256】
ここで、図2に示した本発明の第1の実施の形態による半導体受光素子の実測結果ついて図10により説明する。
【0257】
なわち、図10は、入射光の傾きθ1 が35度(入射光は、図3に示したように斜め左下から斜め右上方に向っている)の場合に、先球ファイバを光入射端面10に沿って基板9側から上方に動かした際に得られる光電流の測定値を示している。
【0258】
この場合、入力光のパワーは、−8.1dBmである。
【0259】
先球ファイバを基板9側から光入射端面10に沿って、上方に移動させるにつれ、先球ファイバから出射された光が図3の基板9の他にn−InGaAsPからなる下部クラッド層13の高い屈折率を感じだすと、入射光の等価屈折率は高くなる。
【0260】
その結果、入射光の等価屈折率は、光吸収層4の上にあるp−InPからなる上部クラッド層3の屈折率n3 よりも高くなり、光はi−InGaAsからなる光吸収層4とp−InPからなる上部クラッド層3との境界において反射されるようになるので、効率が大幅に改善される。
【0261】
ここで、光吸収層4の厚みは、0.4μmである。
【0262】
なお、この実験では、光吸収層4、上部クラッド層3、コンタクト層2の端面と光入射端面10とは同一平面上にある素子を用いている。
【0263】
つまり、この素子では光入射端面10のエッジから光吸収層4までの距離は零である。
【0264】
また、図11は、入射ビームの水平からの傾き角θ1 と実験的に得られた感度(図10のピーク値に対応)との関係を示している。
【0265】
この図11からは、θ1 が20度から50度の付近で大きくなり、反射防止コート無しで約0.7A/W弱(反射防止コートすれば0.9A/W以上)と、高い感度が得られていることが分かる。
【0266】
なお、5度から10度の小さなθ1 において、効率が低いのは、光吸収層4と下部クラッド層13との屈折率差に起因するフレネル反射により、光吸収層4の中に入る光の量が少なくなるためであると考えられる。
【0267】
以上説明したように、本発明の半導体受光素子では、光が入射する下部クラッド層の屈折率が、光吸収層の上側に位置する上部クラッド層の屈折率よりも高く設定されている。
【0268】
従って、本発明の半導体受光素子では、光吸収層への入射角が小さくなるように、光入射端面への光の入射角を設定することにより、光吸収層内へ入射した光をこの光吸収層内を繰り返し伝搬させることができ、光入射端面から入射された光の電気信号への変換効率と周波数応答特性を大幅に向上させることができる。
【0269】
以上のような本発明によれば、下部クラッド層と上部クラッド層との屈折率を調整することによって、光吸収層内へ入射した光をこの光吸収層内を繰り返し伝搬させることができるようにし、光入射端面から入射された光の電気信号への変換効率と周波数応答特性を大幅に向上させることができるようにした半導体受光素子及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明の半導体受光素子の動作原理を説明するための図であり、
【図2】 図2は、本発明の第1の実施の形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す横断面図であり、
【図3】 図3は、本発明の第1の実施の形態に係わる半導体受光素子の動作を説明するための図であり、
【図4】 図4は、本発明の第2の実施の形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す横断面図であり、
【図5】 図5は、本発明の第3の実施の形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す横断面図であり、
【図6】 図6は、本発明の第4の実施の形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す横断面図であり、
【図7】 図7は、本発明の第5の実施の形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す横断面図であり、
【図8】 図8は、本発明の第6の実施の形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す横断面図であり、
【図9】 図9は、本発明の第7の実施の形態に係わる半導体受光素子の概略構成を示す横断面図であり、
【図10】 図10は、本発明の第1の実施の形態に係わる半導体受光素子による光電流の実測結果を説明するために示す光電流の測定図であり、
【図11】 図11は、本発明の半導体受光素子による実測結果を説明するために、入射ビームの水平からの傾き角θ1 と実験的に得られた感度(図10のピーク値に対応)との関係を示す図であり、
【図12】 図12は、従来の半導体受光素子の概略構成を示す斜視図であり、
【図13】 図13は、従来の半導体受光素子の問題点を説明するための図であり、
【図14】 図14は、他の従来の半導体受光素子の概略構成を示す横断面図であり、
【図15】 図15は、他の従来の半導体受光素子の動作を説明するための図であり、
【図16】 図16は、従来のさらに別の半導体受光素子の概略構成を示す横断面図であり、
【図17】 図17は、従来のさらに別の半導体受光素子の概略構成を示す横断面図であり、
【図18】 図18は、従来のさらに別の半導体受光素子の概略構成を示す横断面図であり、
【図19】 図19は、従来のさらに別の従来の半導体受光素子の動作を説明するための図である。

Claims (23)

  1. 基板と、
    所定の屈折率を有して、上記基板の上部に積層され、少なくとも一層で構成される下部クラッド層と、
    上記下部クラッド層の上部に積層される光吸収層と、
    上記下部クラッド層を構成する少なくとも一層の屈折率よりも小さな屈折率を有して、上記光吸収層の上方に積層され、少なくとも一層で構成される上部クラッド層と、
    上記基板及び上記下部クラッド層の両方に提供され、所定角度をなして光を入射させることにより、上記光吸収層で該光を吸収させて電流として出力させることを可能とする光入射端面とを備え、
    上記光入射端面を提供する上記基板及び上記下部クラッド層の両方に入射される上記光が上記下部クラッド層の屈折率を感じることにより、上記光の等価屈折率が高くなり、上記光の等価屈折率が、上記下部クラッド層を構成する少なくとも一層の屈折率よりも小さな屈折率を有する上記上部クラッド層を構成する少なくとも一層の屈折率よりも大になるとともに、
    上記所定角度が、上記光吸収層に入射された光を上記上部クラッド層を構成する少なくとも一層の下面で反射させることを可能とする角度であることにより、
    上記光を上記光吸収層内で繰り返し伝搬させることを可能とする半導体受光素子。
  2. 上記光は、上記光入射端面に対して斜めに入射し、さらに上記光吸収層に対して斜めに入射して伝播した後、
    上記光吸収層の上側の界面もしくは上記光吸収層の上側に位置する上記上部クラッド層を構成する少なくとも一層の界面において反射され、
    再び、上記光吸収層を斜め下方に伝播する請求項1に記載の半導体受光素子。
  3. 上記光入射端面と上記光吸収層の下面とのなす角度が90度である請求項1に記載の半導体受光素子。
  4. 上記光入射端面と上記光吸収層の下面とのなす角度は、90度未満で、かつ上記光入射端面を構成する材料の結晶方位で定まる角度である請求項1に記載の半導体受光素子。
  5. 上記光入射端面と上記光吸収層の下面とのなす角度は、90度未満で、かつ上記光入射端面を構成する材料の結晶方位で定まる角度より大きな角度である請求項1に記載の半導体受光素子。
  6. 上記下部クラッド層が4元組成の半導体材料からなる請求項1に記載の半導体受光素子。
  7. 上記光入射端面に入射する光にとって、上記下部クラッド層の等価屈折率が上記上部クラッド層の屈折率よりも高くなるように、上記下部クラッド層は屈折率の高い層と低い層の組合せからなる請求項1に記載の半導体受光素子。
  8. 上記下部クラッド層がn型の半導体材料からなり、上記上部クラッド層がp型の半導体材料からなる請求項1に記載の半導体受光素子。
  9. 上記下部クラッド層がp型の半導体材料からなり、上記上部クラッド層がn型の半導体材料からなる請求項1に記載の半導体受光素子。
  10. 上記光の上記光入射端面に対する入射位置と入射角度との少なくとも一方を調整することにより、この入射した光が上記光吸収層に照射されるようにした請求項1に記載の半導体受光素子。
  11. 上記光を、上記光入射端面に対して斜めに入射させるために、上記半導体受光素子は、上記基板の下側に配置されたくさび型の台座によって傾斜されている請求項2に記載の半導体受光素子。
  12. 上記光を、上記光入射端面に対して斜めに入射させるために、上記半導体受光素子を水平に保持する筐体を設け、光ファイバから上記光入射端面に光を傾斜させて入射させている請求項2に記載の半導体受光素子。
  13. 上記光を、上記光入射端面に対して斜めに入射させるために、上記基板の下側に配置されたくさび型の台座によって傾斜されている上記半導体受光素子を保持する筐体を設け、光ファイバから上記光入射端面に光を傾斜させて入射させている請求項2に記載の半導体受光素子。
  14. 上記光を、上記光入射端面に対して斜めに入射させるために、上記半導体受光素子を保持する筐体を設け、上記筐体に、レンズが内部に固定されているレンズホルダを設け、上記レンズホルダの中に入っている光ファイバから上記光入射端面に光を傾斜させて入射させていることにより、入射光が上記光入射端面に入射する際の位置と傾きの少なくとも一方を調整可能としている請求項2に記載の半導体受光素子。
  15. 上記半導体受光素子は、上記基板の下側に配置されたくさび型の台座によって傾斜されている請求項14に記載の半導体受光素子。
  16. 基板を準備し、
    上記基板の上部に、所定の屈折率を有して、少なくとも一層で構成される下部クラッド層を積層し、
    上記下部クラッド層の上部に光吸収層を積層し、
    上記下部クラッド層を構成する少なくとも一層の屈折率よりも小さな屈折率を有して、上記光吸収層の上方に少なくとも一層で構成される上部クラッド層を積層し、
    上記基板及び上記下部クラッド層の両方に、所定角度をなして光を入射させることにより、上記光吸収層で該光を吸収させて電流として出力させることを可能とする光入射端面を提供し、
    上記光入射端面を提供する上記基板及び上記下部クラッド層の両方に入射される上記光が上記下部クラッド層の屈折率を感じることにより、上記光の等価屈折率が高くなり、上記光の等価屈折率が、上記下部クラッド層を構成する少なくとも一層の屈折率よりも小さな屈折率を有する上記上部クラッド層を構成する少なくとも一層の屈折率よりも大になるとともに、
    上記所定角度が、上記光吸収層に入射された光を上記上部クラッド層を構成する少なくとも一層の下面で反射させることを可能とする角度であることにより、
    上記光を上記光吸収層内で繰り返し伝搬させることを可能とする半導体受光素子の製造方法。
  17. 上記光入射端面と上記光吸収層の下面とのなす角度が90度である請求項16に記載の半導体受光素子の製造方法。
  18. 上記光入射端面と上記光吸収層の下面とのなす角度は、90度未満で、かつ上記光入射端面を構成する材料の結晶方位で定まる角度である請求項16に記載の半導体受光素子の製造方法。
  19. 上記光入射端面と上記光吸収層の下面とのなす角度は、90度未満で、かつ上記光入射端面を構成する材料の結晶方位で定まる角度より大きな角度である請求項16に記載の半導体受光素子の製造方法。
  20. 上記下部クラッド層が4元組成の半導体材料からなる請求項16に記載の半導体受光素子の製造方法。
  21. 上記光入射端面に入射する光にとって、上記下部クラッド層の等価屈折率が上記上部クラッド層の屈折率よりも高くなるように、上記下部クラッド層は屈折率の高い層と低い層の組合せからなる請求項16に記載の半導体受光素子の製造方法。
  22. 上記下部クラッド層がn型の半導体材料からなり、上記上部クラッド層がp型の半導体材料からなる請求項16に記載の半導体受光素子の製造方法。
  23. 上記下部クラッド層がp型の半導体材料からなり、上記上部クラッド層がn型の半導体材料からなる請求項16に記載の半導体受光素子の製造方法。
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