JP3830906B2 - 半導体力センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、外部からの力を半導体力センサ素子により検出して、電気信号として出力する半導体力センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ダイアフラム部と、ダイアフラム部の外周に位置してダイアフラム部を支持する筒状の支持部が位置するように形成された半導体力センサ素子と、支持部の反対側のダイアフラム部の表面上に形成されて、ピエゾ抵抗効果を利用して力の変化を電気信号の変化に変換する変換部と、剛性を有する球体から構成されてダイアフラム部の裏面側から測定の対象となる力を加える力伝達手段とを具備し、支持部の内周面がダイアフラム部に向かうにしたがって近づくように傾斜している半導体力センサが知られている。特開昭63−196080号公報(特許文献1)には、力伝達手段の一部がダイアフラム部と支持部の内周面とに囲まれた空間内に配置されている状態で、支持部の内周面に球状の力伝達手段を当接させた半導体力センサが示されている。この半導体力センサでは、力伝達手段により支持部の内周面に力を加え、支持部を介してダイアフラム部に力を伝達している。そして、ダイアフラム部の撓みをダイアフラム部上の変換部が電気信号の変化に変換して、電気信号として出力する。このような構成では、力伝達手段がダイアフラム部を直接押さないため、ダイアフラム部の損傷を防止できる。
【0003】
【特許文献1】
特開昭63−196080号公報(図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の半導体センサでは、力伝達手段からの力は支持部を介してダイアフラム部に伝わるため、出力リニアティが悪くなるという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、力伝達手段によるダイアフラム部の損傷を防止でき、しかも出力リニアティを向上できる半導体力センサを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明が改良の対象とする半導体力センサは、ダイアフラム部とダイアフラム部の外周に位置してダイアフラム部を支持する筒状の支持部とを有する半導体力センサ素子と、支持部の反対側のダイアフラム部の表面上に形成されて、ピエゾ抵抗効果を利用して力の変化を電気信号の変化に変換する変換部と、剛性を有する球体から構成されてダイアフラム部の裏面側から測定の対象となる力をダイアフラム部に加える力伝達手段とを具備している。そして、支持部の内周面がダイアフラム部に向かうにしたがって近づくように傾斜している。本発明では、支持部の内周面の形状及び寸法、並びに力伝達手段の形状及び寸法は、力伝達手段の一部がダイアフラム部と支持部の内周面とに囲まれた空間内に配置されている状態で力伝達手段がダイアフラム部に当接し、力伝達手段がダイアフラム部に向かって所定量変位したときに、力伝達手段と支持部の内周面とが当接するように定める。そして、力伝達手段と内周面とにより力伝達手段がダイアフラム部側に変位する変位量を規制するストッパ構造を構成する。
【0007】
本発明によれば、力伝達手段をダイアフラム部に当接させて、力伝達手段からの力を直接ダイアフラム部に伝える。そのため、出力リニアティが悪くなるのを防ぐことができる。また、本発明では、力伝達手段によってダイアフラム部に加わる力が大きくても、力伝達手段が支持部の内周面と当接することにより、ダイアフラム部の撓みが大きくなるのが抑制される。そのため、ダイアフラム部が損傷するのを防ぐことができる。
【0008】
本願の他の発明は、ダイアフラム部とダイアフラム部の外周に位置してダイアフラム部を支持する筒状の支持部とを有する半導体力センサ素子と、支持部の反対側のダイアフラム部の表面上に形成されてピエゾ抵抗効果を利用して力の変化を電気信号の変化に変換する変換部と、ダイアフラム部の裏面と間隔を隔てて対向する対向面を形成するように支持部と接合して半導体力センサ素子を支持するセンサ素子支持体と、剛性を有する球体から構成されてダイアフラム部の表面側から測定の対象となる力をダイアフラム部に加える力伝達手段とを具備している。本発明では、ダイアフラム部の裏面とセンサ素子支持体の対向面との間の寸法を、力伝達手段がダイアフラム部に向かって所定量変位したときに、裏面と対向面とが当接するように定める。そして、裏面と対向面とにより力伝達手段がダイアフラム部側に変位する変位量を規制するストッパ構造を構成する。
【0009】
本発明では、力伝達手段をダイアフラム部に当接させて、力伝達手段からの力を直接ダイアフラム部に伝える。そのため、出力リニアティが悪くなるのを防ぐことができる。また、力伝達手段によってダイアフラム部に加わる力が大きくても、ダイアフラム部の裏面とセンサ素子支持体の対向面とが当接することにより、ダイアフラム部の撓みが大きくなるのが抑制される。そのため、ダイアフラム部が損傷するのを防ぐことができる。また、本発明では、力伝達手段をダイアフラム部の表面側に配置するので、力伝達手段を半導体力センサ素子の支持部の寸法に拘束されることなく設計でき、力伝達手段の設計の自由度を高くできる。
【0010】
センサ素子支持体の対向面は、全体に亘って平坦に形成してもよいし、センサ素子支持体にダイアフラム部と支持部とに囲まれた空間内でダイアフラム部の裏面側に突出する突出部を形成し、突出部の先端面により対向面を形成してもよい。このように突出部の先端面により対向面を形成すれば、支持部の高さ寸法が大きい既成の半導体力センサ素子を用いて、ダイアフラム部が損傷するのを防ぐことができる。
【0011】
また、突出部を位置決め手段として用いて、突出部により半導体力センサ素子をセンサ素子支持体に対して位置決めすれば、半導体力センサの製造が容易になる。
【0012】
半導体力センサ素子が中央部にダイアフラム部を残し、外周部に前記ダイアフラム部を支持する筒状の支持部を残すように、半導体基板にエッチングが施されて形成されている場合には、ダイアフラム部が測定に必要な力で十分に撓む厚み寸法をダイアフラム部が有し、且つ力伝達手段がダイアフラム部に向かって所定量変位したときにダイアフラム部の裏面とセンサ素子支持体の対向面とが当接するように支持部の高さ寸法を定めればよい。具体的には、エッチング量を調整して所定量のエッチングを施せばよい。このようにすれば、ダイアフラム部の撓みを十分に維持して、ダイアフラム部の損傷を図れる半導体力センサをエッチング作業だけで容易に形成できる。このようなエッチング作業では、エッチング量が少ないとダイアフラム部の厚み寸法が大きすぎて、ダイアフラム部が十分に撓まなくなる。また、エッチング量が多いと、ダイアフラム部の裏面とセンサ素子支持体の対向面との間の間隔が大きくなり過ぎて、裏面と対向面とが当接し難くなる。
【0013】
センサ素子支持体をガラスから形成すれば、半導体力センサ素子の支持部とセンサ素子支持体とを陽極接合により接合することができる。陽極接合とは、陽極接合可能な材料(ガラス、シリカ、真鍮、黄銅等)どうしを接合する公知の接合方法である。陽極接合については、株式会社産業調査会より発行された「先端材料辞典」の第626〜630頁等に記載されている。陽極接合は、陽極接合可能な材料どうしを平滑な面を突き合わせ、常温または加熱した状態で両者に直流電流を流して行う接合である。陽極接合により接合すれば、半導体力センサ素子の支持部とセンサ素子支持体とを確実に接合することができる。
【0014】
ダイアフラム部の表面との間に間隔を開け且つダイアフラム部と対向するように配置される対向壁部を備えて、力伝達手段をダイアフラム部の中心部に直接接触させるように、力伝達手段を位置決め配置する力伝達手段位置決め構造とを更に具備することができる。この場合、力伝達手段位置決め構造の対向壁部に、ダイアフラム部の中心部と対向する位置にダイアフラム部に向かう方向に対向壁部を貫通する貫通孔を形成する。そして、貫通孔は、力伝達手段の一部を対向壁部の外部に臨ませ、力伝達手段がダイアフラム部と直交する方向にのみ移動可能で且つ力伝達手段がダイアフラム部の中心部上で回動し得るように力伝達手段の残部の一部を収容する形状を有するのが好ましい。このように、対向壁部の貫通孔を形成すると、ダイアフラム部と直交する方向の力が球体に加わると、球体に加えられた力でダイアフラム部が撓む。これに対して、ダイアフラム部と直交する方向以外の方向の力が球体に加わると、球体がダイアフラム部の中心部上で回動して、ダイアフラム部を撓むのを防ぐことができる。そのため、ダイアフラム部と直交する方向以外の方向の力が球体に加わっても、ダイアフラム部に無理な力が加わることがなく、ダイアフラム部が破損するのを防ぐことができる。また、ダイアフラム部と直交する方向に加わる力だけを正確に測定することができる。
【0015】
センサ素子支持体には、支持部とダイアフラム部とによって囲まれた空間をセンサ素子支持体の外部と連通させる連通路を形成するのが好ましい。このようにすれば、支持部とダイアフラム部とによって囲まれた空間が大気圧と等しくなり、ダイアフラム部の撓みが容易になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態の半導体力センサの主要部の概略断面図である。図1に示すように、本実施の形態の半導体力センサは、半導体力センサ素子1と力伝達手段を構成する球体3とベース5とケース7とを有している。半導体力センサ素子1は、Si半導体基板を用いて形成されており、ダイアフラム部9とダイアフラム部9の外周に位置してダイアフラム部9を支持する筒状の支持部11とを有している。支持部11は、ダイアフラム部9に向かうにしたがって近づくように傾斜する内周面11aを有している。具体的には、ダイアフラム部9と内周面11aとの交差角θが約125°になるように、内周面11aは傾斜している。支持部11の反対側に位置するダイアフラム部9の表面には、ピエゾ抵抗効果を利用して力の変化を電気信号の変化に変換する変換部が形成されている。この変換部は、ダイアフラム部9の表面の所定位置にボロンイオンを注入してp型の拡散抵抗層を形成することにより形成されている。
【0017】
球体3は、剛性を有する金属球により形成されており、半導体力センサ素子1のダイアフラム部9の裏面側から測定の対象となる力をダイアフラム部9に加えるための力伝達手段を構成している。この球体3は、ダイアフラム部9に当接し、支持部11の内周面11aとは20μmの距離を隔てて当接しないように、その一部がダイアフラム部9と内周面11aとに囲まれた空間内に配置されている。そして、球体3は、図示しない適宜な手段により、上下方向に移動可能に支持されている。また、内周面11a及び球体3の形状及び寸法は、球体3がダイアフラム部9に向かって所定量(30μm)変位したときに、球体3と支持部11の内周面11aとが当接するように定められている。
【0018】
ベース5は、パイレックスガラスからなるほぼ直方体の形状を有しており、上方に開口する凹部5aを有している。ベース5は、凹部5a上にダイアフラム部9及びその周囲部が位置するように半導体力センサ素子1を載置している。ベース5には、ダイアフラム部9上の変換部に電気的に接続されてベース5とケース7との間を延びるボンディングワイヤ13が接続されている。
【0019】
本例の半導体力センサによれば、球体3をダイアフラム部9に当接させて、球体3からの力を直接ダイアフラム部9に伝えている。そのため、出力リニアティが悪くなるのを防ぐことができる。また、球体3がダイアフラム部9に向かって所定量変位したときに、球体3と支持部11の内周面11aとが当接するため、球体3と内周面11aとにより球体3がダイアフラム部9側に変位する変位量を規制するストッパ構造が構成されることになる。そのため、ダイアフラム部9の撓みが大きくなるのが抑制され、ダイアフラム部9が損傷するのを防ぐことができる。
【0020】
図2は本発明の第2の実施の形態の半導体力センサの概略断面図である。図2に示すように、本実施の形態の半導体力センサは、半導体力センサ素子51と力伝達手段を構成する球体53とケース55とを有している。半導体力センサ素子51は、Si半導体基板を用いて形成されており、ダイアフラム部57とダイアフラム部57の外周に位置してダイアフラム部57を支持する筒状の支持部59とを有している。半導体力センサ素子51は、支持部59がケース55の後述するセンサ素子支持体71に接合されて、ケース55内に収納されている。支持部59の反対側に位置するダイアフラム部57の表面には、ピエゾ抵抗効果を利用して力の変化を電気信号の変化に変換する変換部が形成されている。この変換部は、ダイアフラム部57の表面の所定位置にボロンイオンを注入してp型の拡散抵抗層を形成することにより形成されている。
【0021】
球体53は、剛性を有する金属球により形成されており、半導体力センサ素子51のダイアフラム部57の表面側から測定の対象となる力をダイアフラム部57に加えるための力伝達手段を構成している。球体53は、ダイアフラム部57に直接力を加えられるように、半導体力センサ素子51のダイアフラム部57の中心部に直接接触している。
【0022】
ケース55は、ケース本体61とケース本体61に対して固定された蓋部材63とを有している。ケース本体61は、樹脂により形成されており、一面に開口する開口部を有する箱形を呈している。このケース本体61は、矩形に近い形状の底壁部67と底壁部67の周縁部に一体に設けられた周壁部69とを有している。また、底壁部67には、半導体力センサ素子51の支持部59とダイアフラム部57とによって囲まれた空間をケース本体61の外部と連通させる連通路67aが底壁部67を貫通するように形成されている。本例では、底壁部67のほぼ中央部に連通路67aを形成しているが、連通路は、半導体力センサ素子51の支持部59とダイアフラム部57とによって囲まれた空間をケース本体61の外部と連通させればよく、底壁部67の任意の場所に形成できるのは勿論である。底壁部67は、半導体力センサ素子51が接合されるセンサ素子支持体71を中央部分に有している。このように、センサ素子支持体71に支持部59が接合された状態で、ダイアフラム部57を覆うように絶縁性を有するシリコーンからなるゲル状保護剤73がケース本体61内に充填されている。ゲル状保護剤73の針入度は、球体53がダイアフラム部57上のゲル状保護剤73を押し広げて、球体53がダイアフラム部57の中央部と実質的に直接接触するように定められている。本例では、この針入度は約65であり、弾性率は約1×10−5N/m2となっている。また、前述したように、支持部59は、ケース55のセンサ素子支持体71に接合されているので、センサ素子支持体71は、ダイアフラム部57の裏面57aと間隔を隔てて対向する対向面71aを有することになる。ダイアフラム部57の裏面57aとセンサ素子支持体71の対向面71aとの間の寸法(支持部59の高さ寸法)L1は、球体53がダイアフラム部57に向かって所定量(30μm)変位したときに、裏面57aと対向面71aとが当接する寸法に定められている。本例では、2.3mm角、厚さ220μmのSi半導体基板に、ダイアフラム部57の厚み寸法が190μmになり、支持部59の高さ寸法(L1)が30μmになるまで、エッチングを施して半導体力センサ素子51を形成した。これにより、ダイアフラム部57は、測定に必要な力で十分に撓み、しかも球体53がダイアフラム部57に向かって所定量(30μm)変位したときに、裏面57aと対向面71aとが当接する。
【0023】
蓋部材63は、矩形板状の対向壁部を構成しており、第1の蓋板材75と第2の蓋板材77とが積層されて形成されている。第1の蓋板材75及び第2の蓋板材77は、いずれもセラミックスまたは金属からなり矩形状を有している。第1の蓋板材75の中心部に貫通して形成された第1の貫通孔部分79と、第2の蓋板材77の中心部に貫通して形成された第2の貫通孔部分81とにより球体53を収納する貫通孔83が形成されている。これにより、蓋部材63は、球体53をダイアフラム部57の中心部に接触させるように、球体53を位置決め配置する力伝達手段位置決め構造の役割を果たしている。第1の貫通孔部分79は球体53の直径よりも僅かに大きい一定の直径寸法を有している。第2の貫通孔部分81は該第2の貫通孔部分81から球体53の一部が外部に露出するのを許容するように外部に向かうに従って徐々に直径寸法が小さくなる形状を有している。本例の形状の貫通孔は、蓋部材を硬度の高いセラミックスまたは金属により形成した場合に適している。球体53は、貫通孔83に収納されることにより、球体53の一部を対向壁部63の外部に臨ませ、球体53がダイアフラム部57の中心部に直接接触した状態で、ダイアフラム部57と直交する方向にのみ移動可能で且つダイアフラム部57の中心部上で回動し得るように、ケース55内に位置決めされることになる。なお、蓋部材は、樹脂等により一体に成形しても構わない。
【0024】
本例の半導体力センサによれば、球体53をダイアフラム部57に当接させて、球体53からの力を直接ダイアフラム部57に伝えている。そのため、出力リニアティが悪くなるのを防ぐことができる。また、球体53がダイアフラム部57に向かって所定量変位したときに、ダイアフラム部57の裏面57aとセンサ素子支持体71の対向面71aとが当接するため、裏面57aと対向面71aとにより球体53がダイアフラム部57側に変位する変位量を規制するストッパ構造が構成されることになる。そのため、ダイアフラム部57の撓みが大きくなるのが抑制され、ダイアフラム部57が損傷するのを防ぐことができる。
【0025】
図3は本発明の第3の実施の形態の半導体力センサの概略断面図である。本実施の形態の半導体力センサは、センサ素子支持体171が、ダイアフラム部157と支持部159とに囲まれた空間内でダイアフラム部157の裏面側157aに突出する突出部172を有しており、その他は、図2に示す半導体力センサと同じ構造を有している。そのため、図2に示す部材と同じ部材には、図2に付した符号に100を加えた数の符号を付して説明を省略する。この半導体力センサでは、突出部172の先端面により対向面172aが形成されている。そのため、球体153がダイアフラム部157に向かって所定量変位すると、ダイアフラム部157の裏面157aとセンサ素子支持体171の対向面172aとが当接する。本例では、突出部172の高さ寸法L2を80μmとし、ダイアフラム部157の裏面157aとセンサ素子支持体171の対向面172aとの間の寸法L3を30μmとした。本例のように、突出部172の先端面により対向面172aを形成すれば、支持部の高さ寸法が大きい既成の半導体力センサ素子を用いて、ダイアフラム部157が損傷するのを防ぐことができる。また、突出部172を位置決め手段として用いて、突出部172により半導体力センサ素子151をセンサ素子支持体171に対して位置決めすれば、半導体力センサの製造が容易になる。
【0026】
図4は本発明の第4の実施の形態の半導体力センサの概略断面図である。本実施の形態の半導体力センサは、センサ素子支持体200をケース255と別体に形成して、このセンサ素子支持体200をケース255内に配置し、その他は、図2に示す半導体力センサと同じ構造を有している。そのため、図2に示す部材と同じ部材には、図2に付した符号に200を加えた数の符号を付して説明を省略する。センサ素子支持体200は、厚み寸法0.3〜0.4mmのガラスからなる矩形の板形状を有しており、ケース255の底壁部267上に配置されている。なお、ケース255の底壁部267に凹部を形成し、この凹部内にセンサ素子支持体200を配置してもよい。また、ダイアフラム部257の裏面257aと該裏面257aに対向するセンサ素子支持体200の対向面200aとの間の寸法L4は、30μmを有している。この半導体力センサでは、ダイアフラム部257の裏面257aとセンサ素子支持体200の対向面200aとにより、球体253がダイアフラム部257側に変位する変位量を規制するストッパ構造が構成されることになる。本例では、半導体力センサ素子251の支持部259とセンサ素子支持体200とを突き合わせ、300〜400℃の温度で加熱した状態で800〜1000Vの直流電圧を両者の間に印加して、陽極接合により半導体力センサ素子251の支持部259とセンサ素子支持体200とを接合した。本例の半導体力センサでは、陽極接合により半導体力センサ素子の支持部とセンサ素子支持体とを接合するので、両者を確実に接合することができる。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、力伝達手段をダイアフラム部に当接させて、力伝達手段からの力を直接ダイアフラム部に伝える。そのため、出力リニアティが悪くなるのを防ぐことができる。また、力伝達手段によってダイアフラム部に加わる力が大きくても、力伝達手段が支持部の内周面と当接することにより、ダイアフラム部の撓みが大きくなるのが抑制される。そのため、ダイアフラム部が損傷するのを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体力センサの第1の実施の形態の概略断面図である。
【図2】本発明の半導体力センサの第2の実施の形態の概略断面図である。
【図3】本発明の半導体力センサの第3の実施の形態の概略断面図である。
【図4】本発明の半導体力センサの第4の実施の形態の概略断面図である。
【符号の説明】
1,51 半導体力センサ素子
3,53 球体(力伝達手段)
7,55 ケース
9,57 ダイアフラム部
57a 裏面
11,59 支持部
11a 内周面
63 蓋部材(対向壁部)
67a 連通路
71 センサ素子支持体
71a,172a 対向面
172 突出部
Claims (1)
- ダイアフラム部と前記ダイアフラム部の外周に位置して前記ダイアフラム部を支持する筒状の支持部とを有する半導体力センサ素子と、
前記支持部の反対側の前記ダイアフラム部の表面上に形成されて、ピエゾ抵抗効果を利用して力の変化を電気信号の変化に変換する変換部と、
剛性を有する球体から構成されて、前記ダイアフラム部の裏面側から測定の対象となる力を前記ダイアフラム部に加える力伝達手段とを具備し、
前記支持部の内周面が前記ダイアフラム部に向かうにしたがって近づくように傾斜している半導体力センサにおいて、
前記支持部の内周面の形状及び寸法、並びに前記力伝達手段の形状及び寸法は、前記力伝達手段の一部が前記ダイアフラム部と前記支持部の前記内周面とに囲まれた空間内に配置されている状態で前記力伝達手段が前記ダイアフラム部に当接し、前記力伝達手段が前記ダイアフラム部に向かって所定量変位したときに、前記力伝達手段と前記支持部の前記内周面とが当接するように定められており、
前記力伝達手段と前記内周面とにより前記力伝達手段が前記ダイアフラム部側に変位する変位量を規制するストッパ構造が構成されていることを特徴とする半導体力センサ。
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