JP3829879B2 - キノリンカルボン酸誘導体 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はキノリンカルボン酸誘導体に関し、更に詳しくはセロトニン4受容体刺激物としての作用を有するキノリンカルボン酸誘導体およびその製造中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】
セロトニンは生体内に広く存在する神経伝達物質で極めて多彩な生理活性を有している。セロトニン受容体は、従来からのセロトニン1、セロトニン2及びセロトニン3の3つのサブタイプに加えて、セロトニン4受容体の存在が1988年 Dumuis A らにより報告された(Molecular Pharmacology 第34巻、第880頁、1988年)。
【0003】
セロトニン4受容体は、グアニンヌクレオチド結合蛋白と共役し、アデニレートシクラーゼ(adenylatecyclase)活性を促進する。神経ではシナプス前部に存在し、サイクリック(cyclic)AMP依存性にKチャンネルを遮断することにより、アセチルコリンの遊離を促進することが示唆されている。
【0004】
中枢神経系では、線条体、海馬、黒質、嗅結節などに多く、大脳皮質には少ない。この他平滑筋の弛緩作用や、ヒトとブタにおける心血管系への作用を示す報告がなされている。
【0005】
消化管においては、種々の作用が認められており、モルモット回腸および近位結腸におけるコリン作動性神経を介する収縮反応、モルモット回腸電気刺激収縮の増強作用、ラット遠位結腸の Cl 分泌の誘導作用等が報告されている。
【0006】
これらの結果は、消化管蠕動運動の誘導と維持には消化管内に存在するセロトニン4受容体の関与があり、セロトニン4受容体刺激剤は、低下した胃腸管運動機能を賦活させ、運動不全に伴う消化管疾患、症状の治療および改善作用を有することを示唆している。実際、セロトニン4受容体刺激作用を有するシサプリド、レンザプリド等は胃腸管の運動促進により慢性胃炎、糖尿病および胃切除等の術後などにおける胃運動、胃排出機能低下などに伴う胸やけ、食欲不振、上腹部痛および腹部膨満感等の消化器症状の改善および逆流性食道炎、偽性腸閉塞および便秘等の治療に有効であるとされている(Alimentary Pharmacology and Therapeutics 第6巻、第273頁、1992年)。
【0007】
セロトニン受容体の拮抗作用または刺激作用を有する複素環化合物としては特開平4−226980号公報にはセロトニン3受容体の拮抗作用を有するキノリン誘導体が開示されている。
【0008】
セロトニン3受容体拮抗薬は制ガン剤投与時や放射線照射時に誘発される悪心・嘔吐の抑制に用いる他、消化管に対しては下部消化管の運動抑制作用を示す事から下痢型過敏性症候群への適応が考えられている。
【0009】
他方、胃腸障害などの治療に有効な複素環化合物として、特開平3−197462号公報にはキナゾリンカルボン酸誘導体が開示されている。
【0010】
ムスカリン1受容体拮抗薬としては消化管領域ではピレンゼピンが抗分泌及び抗潰瘍薬として臨床使用されているが、これは平滑筋に存在するムスカリン受容体がムスカリン2(またはムスカリン3)であることから消化管運動への抑制作用が軽微なものであることを考慮したものである。
【0011】
しかし、インビトロ(In vitro)試験においてムスカリン1受容体拮抗薬が消化管運動に全く作用しないというのではなく、軽微な抑制作用を示す。これは、ムスカリン1受容体が消化管においては壁内神経節に存在し、神経伝達促進に関与していることによると考えられる。
【0012】
従って、セロトニン3受容体拮抗薬及びムスカリン1受容体拮抗薬は機能抑制作用に基づく薬効を期待した薬剤と考えられるのに対し、セロトニン4受容体刺激薬では消化管の広い範囲にわたって機能促進作用を発現することが期待される。
【0013】
上記したごとく、特にセロトニン4受容体に対して優れた拮抗作用または刺激作用を有するキノリン化合物については報告がなされていない。
【0014】
【発明の解決しようとする課題】
本発明の目的は、新しいセロトニン4受容体刺激作用を有する化合物およびその製造中間体を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、新しいセロトニン4受容体刺激作用を有する化合物を見いだすことを目的として鋭意検討を重ねた結果、ある種のキノリンカルボン酸が強いセロトニン4受容体刺激作用を有することを見いだし、さらにその知見に基づいて研究を重ねた結果、本発明を完成した。
【0016】
本発明は式
【0017】
【化5】
【0018】
(式中、Xは酸素原子またはイミノ基、nは0〜6の整数、Yはアルケニル基、アルキニル基、ハロアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシアルコキシ基、モノまたはジアルキルアミノ基、アルキルチオ基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルホニル基、アリルスルホニル基、アリルオキシ基、モルホリニル基、ピペリジル基、テトラヒドロピラニル基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、アルカノイル基、シアノ基、カルバモイル基を表す。)で示されるキノリンカルボン酸誘導体またはその医薬的に許容される塩
に関する。
【0019】
式(I)で表されるキノリンカルボン酸誘導体において、Yのアルケニル基としては、ビニル、アリル、プロペニル、2−プロペニル、ブテニル、ペンテニル、ヘキセニルなどの炭素数2〜6のアルケニル基が挙げられる。
【0020】
アルキニル基としては、エチニル、プロパギル、ペンチニルなどの炭素数2〜6のアルキニル基が挙げられる。
【0021】
ハロアルキル基としては、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリクロロメチルなどの炭素数1〜3のハロアルキル基が挙げられる。
【0022】
アルコキシ基としては、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシなどの炭素数1〜6のアルコキシ基が挙げられる。
【0023】
アシルオキシ基としては、アセチルオキシ、プロパノイルオキシ、ブタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシなどの炭素数2〜8のアシルオキシ基が挙げられる。
【0024】
アルコキシアルコキシ基としては、メトキシメトキシ、2−メトキシエトキシ、3−メトキシプロポキシ、2−エトキシエトキシ、3−エトキシプロポキシ、4−メトキシブトキシなどの炭素数2〜8のアルコキシアルコキシ基が挙げられる。
【0025】
モノまたはジアルキルアミノ基としては、モノメチルアミノ、ジメチルアミノ、モノエチルアミノ、ジエチルアミノ、モノプロピルアミノ、モノブチルアミノなどのモノまたはジC1〜C6アルキルアミノ基が挙げられる。
【0026】
アルキルチオ基としては、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ、プロピルチオ、ヘキシルチオなどの炭素数1〜6のアルキルチオ基が挙げられる。
【0027】
アルキルスルフィニル基としては、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、ブチルスルフィニル、ヘキシルスルフィニルなどの炭素数1〜6のアルキルスルフィニル基が挙げられる。
【0028】
アルキルスルホニル基としては、メチルスルホニル、エチルスルホニル、ブチルスルホニル、ヘキシルスルホニルなどの炭素数1〜6のアルキルスルホニル基が挙げられる。
【0029】
アリルスルホニル基としては、フェニルスルホニル、トリルスルホニル、ナフチルスルホニルなどの炭素数6〜12のアリルスルホニル基が挙げられる。
【0030】
アリルオキシ基としては、フェノキシ、トリルオキシ、ナフチルオキシなどの炭素数6〜12のアリルオキシ基が挙げられる。
【0031】
アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、プロポキシカルボニルなどの炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基が挙げられる。
【0032】
アルカノイル基としては、メタノイル、エタノイル、プロパノイル、ブタノイル、ヘキサノイルなど炭素数2〜8のアルカノイル基が挙げられる。
【0033】
本発明では、式
【0034】
【化6】
【0035】
(式中、Xは酸素原子またはイミノ基、nは1〜6の整数を表し、Zは水酸基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルコキシカルボニル基、またはモルホリニル基を表す。)で示されるキノリンカルボン酸誘導体または医薬的に許容される塩が好ましい。
【0036】
式(II)におけるZのアルコキシ基、アルカノイル基およびアルコキシカルボニル基としては、式(I)のYと同様のものが挙げられる。
【0037】
特に式
【0038】
【化7】
【0039】
(式中、Wはヒドロキシメチル基、メトキシ基、エトキシ基、またはモルホリノ基を表す。)で示されるキノリンカルボン酸誘導体または医薬的に許容される塩が好ましい。
【0040】
さらに本発明は、医薬品に使用ための上記キノリンカルボン酸誘導体またはその医薬的に許容される塩に関する。
【0041】
本発明の化合物の医薬的に許容される塩とは、好ましくは酸付加塩であり、例えば塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、燐酸などの鉱酸との酸付加塩、酢酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、コハク酸、フマール酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸などの有機酸との酸付加塩などが挙げられる。
【0042】
医薬的に許容される塩には、式(I)で表される化合物と下式
R−Q (IV)
(式中、Rはメチル,エチル,プロピルなどの低級アルキル基を表し、Qは塩素,臭素,ヨウ素などのハロゲン原子、トシレートまたはメシレートを表す。)で示される化合物との反応により得られる下式
【0043】
【化8】
【0044】
(式中、X,Y,R,nおよびQは前記と同意義である。)で示される式(I)の化合物の四級塩化合物も包含する。
【0045】
さらに本発明は、上記キノリンカルボン酸誘導体またはその医薬的に許容される塩の製造中間体である式
【0046】
【化9】
【0047】
(式中、Lは、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アリルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アシルオキシ基、イミダゾリル基、アジド基を表す。)で表される化合物に関する。
【0048】
式(VI)において、Lは、例えば水酸基、塩素、臭素、よう素等のハロゲン原子、メトキシ、エトキシなどの炭素数1〜6のアルコキシ基、フェノキシ、p−ニトロフェノキシ、ペンタクロロフェノキシなどの置換もしくは非置換フェニルオキシなどのアリルオキシ基、エトキシカルボニルオキシなどの炭素数2〜6のアルコキシカルボニルオキシ基、t−ブチルカルボニルオキシ、ベンゾイルオキシなどの炭素数2〜7のアシルオキシ基、イミダゾリル基、アジド基などがある。
【0049】
本発明化合物は、例えば次の製造スキームI、製造スキームIIによって製造することが出来る。
【0050】
〔製造スキームI〕
【0051】
【化10】
【0052】
(スキーム中、Xは前記と同意義である。)
〔製造スキームII〕
【0053】
【化11】
【0054】
(スキーム中、X、Y、およびnは前記と同意義であり、Q1は塩素,臭素,ヨウ素などのハロゲン原子、トシレートあるいはメシレートなどの脱離基を表す。)。
【0055】
製造スキームIにおいて、出発原料の化合物(1)は、ジャーナル オブ ケミカル ソサイアティー(J.Chem.Soc.、第3462頁、1960年)に記載されている方法により製造することが出来る。
【0056】
化合物(1)から化合物(2)への還元的閉環反応は通常のニトロ基の還元反応条件で良く、還元と同時に閉環して化合物(2)を得ることが出来る。還元反応条件は、例えば▲1▼適当な溶媒中、パラジウム−炭素、パラジウム黒、パラジウム−硫酸バリウム、パラジウム−炭酸カルシウム等のパラジウム系触媒や白金−炭素、白金黒、酸化白金等の白金系触媒、ラネーニッケル等のニッケル系触媒を用いる接触還元、▲2▼適当な不活性溶媒中、鉄や錫を用いる還元、硫化ナトリウム−塩化アンモニウムを用いる還元方法などがある。
【0057】
▲1▼の還元反応として使える溶媒としては、例えば水、酢酸、アルコール類、ヘキサン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類,N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒類等、またはそれらの混合溶媒である。また、▲2▼の還元反応として使える溶媒としては、例えば水、酢酸、メタノール、エタノール、ジオキサン等、またはそれらの混合溶媒である。
【0058】
▲1▼および▲2▼の還元反応の反応温度は、通常0℃〜溶媒の沸点までが適当である。反応時間は、通常30分〜24時間が適当である。
【0059】
化合物(2)から化合物(3)へ変換するためののN−イソプロピル化反応は通常の酸アミド基のN−アルキル化条件で行うことができる。すなわち、適当な溶媒中、化合物(2)をイソプロピル基を導入するための反応性誘導体と塩基の存在下に反応させる。イソプロピル基を導入するための反応性誘導体としては、例えばヨウ化イソプロピルや臭化イソプロピル等のハロゲン化イソプロピルなどである。用いる塩基としては、例えばナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、水素化ナトリウム、水素化カリウムなどの水素化アルカリ、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシドなどのアルカリアルコキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリンなどのアミン類などである。
【0060】
用いる溶媒としては、例えば水、メタノール、エタノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ヘキサン、ベンゼン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒等、またはそれらの混合溶媒である。反応温度は、通常0℃〜溶媒の沸点までが適当である。
【0061】
反応時間は、通常30分〜24時間が適当である。
【0062】
化合物(3)から化合物(4)へ変換するための加水分解反応は通常の加水分解条件で行うことができる。例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、酢酸、硫酸などを用いた酸性加水分解、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等を用いたアルカリ性加水分解などである。反応温度は、通常0℃〜溶媒の沸点までが適当である。反応時間は、通常30分〜24時間が適当である。
【0063】
化合物(4)から化合物(7)へ変換するためのエステル化反応またはアミド化反応は化合物(4)またはその反応性誘導体とトロピン(化合物5)またはエンド−3−アミノ−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(化合物6)[ジャーナル オブ アメリカン ケミカルソサイアティー 第79巻、第4194頁、1957年]を反応させて製造することが出来る。
【0064】
化合物(4)またはその反応性誘導体としては、式(VI)
で表される化合物である。
【0065】
式(VI)で表される化合物(4)またはその反応性誘導体は、例えば次の方法により製造することができる。
【0066】
Lがハロゲン原子である反応性誘導体の場合には、化合物(4)を例えばオキザリルクロリド、塩化チオニル、三塩化リン、五塩化リン、三臭化リン等のハロゲン化剤と反応させることにより得ることができる。
【0067】
溶媒としてはジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、ベンゼン、トルエン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド等を用いることができる。反応温度は−20℃〜溶媒の沸点までが適当である。
【0068】
Lがアルコキシ基である反応性誘導体の場合には、化合物(4)と式
R1−OH (VII)
(式中、R1はアルキル基を表す。)で表されるアルコールを反応させることにより得ることができる。
【0069】
反応は適当な溶媒中あるいは場合により無溶媒で行うことができる。溶媒を用いる場合、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、n−ヘキサン、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン、ジクロロメタン、クロロホルムなどを用いることができる。触媒を用いても良く、例えば塩酸,硫酸、p−トルエンスルホン酸等の酸触媒あるいはナトリウムメトキシド、n−ブチルリチウム、水素化ナトリウム等の塩基触媒等がある。温度は−20℃〜溶媒の沸点までが適当である。
【0070】
またLがアルコキシ基である反応性誘導体の場合、化合物(4)と式
R4−Q2 (VIII)
(式中、R4はアルキル基を表し、Q2は塩素、臭素、ヨウ素、トシレートまたはメシレートを表す。)である化合物、あるいはR4 2SO4等の硫酸エステル等と反応させることにより得ることができる。
【0071】
用いる溶媒は、例えばトルエン、キシレン、ベンゼン、n−ヘキサン、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトン、クロロホルム等を用いることができる。好ましくは塩基の存在下反応を行うのが良い。用いる塩基としては例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアニリン等がある。温度は−20℃〜溶媒の沸点までが適当である。
【0072】
式(VI)において、Lがアリルオキシ基またはアシルオキシ基である反応性誘導体は、通常のカルボンの活性エステルの製造法を用いることによって容易に製造することができる。Lがアルコキシカルボニル基、イミダゾリル基あるいはアジド基である反応性誘導体も、それぞれ通常のカルボン酸の混合酸無水物、活性アミドあるいは酸アジドの製造法を採用することによって製造することができる。
【0073】
なお、Lが活性なあるいは不安定な官能基である場合には、Lが水酸基である遊離のカルボン酸すなわち化合物(4)を使用するのが好ましい。
【0074】
製造スキームIにおいて、化合物(4)または化合物(4)の反応性誘導体と化合物(5)または化合物(6)とのエステル化反応またはアミド化反応は、それ自体公知の方法で行うことが出来る。
【0075】
例えば、化合物(4)の反応性誘導体、例えば式(VI)で表される化合物(4)の酸ハライド、低級アルキルエステル、または活性エステル、イミダゾリドまたは混合酸無水物などと化合物(5)または化合物(6)を適宜反応させる方法、または化合物(4)と化合物(5)または化合物(6)を縮合剤を用いて直接結合する方法などを用いることが出来る。
【0076】
化合物(4)の酸ハライドを用いる場合、反応に不活性な溶媒中、塩基の存在下または非存在下通常0℃〜溶媒の沸点までで化合物(4)の酸ハライドと化合物(5)または化合物(6)を反応させる。
【0077】
溶媒としては、例えばエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、水またはこれらの混合物である。
【0078】
塩基としては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、水素化ナトリウム、水素化カリウム、n−ブチルリチウムなどを用いることが出来る。
【0079】
反応時間は、通常30分〜24時間が適当である。
【0080】
式(VI)で表される化合物(4)の低級アルキルエステル、活性エステル、イミダゾリドまたは混合酸無水物と化合物(5)または化合物(6)とを反応させる場合には、通常用いられる公知の反応条件を採用することができる。
【0081】
縮合剤を用いて直接結合する場合、反応に不活性な溶媒中、縮合剤の存在下、通常0℃〜溶媒の沸点までで化合物(4)と化合物(5)または化合物(6)を反応させる。
【0082】
溶媒としては、例えばエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、水またはこれらの混合物である。
【0083】
縮合剤としては、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、カルボニルジイミダゾール、2−クロロ−N−メチルピリジニウム ヨーダイド、ジフェニルホスホリルアジド、ジエチル シアノホスホネートなどを用いることが出来る。
【0084】
ついで、製造スキームIIに示されているように得られた化合物(7)を脱メチル化して化合物(8)とする。この脱メチル化反応には、クロロエチル クロロホルメート等のアルキルハロホルメートなどを用いる方法、ブロモシアン、ヨウ素、N−ブロモスクシンイミドなどを用いる方法などがある。
【0085】
ついで化合物(8)と化合物(9)とを塩基の存在下あるいは非存在下にクロロホルム、エタノール、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド等の溶媒中、0℃〜溶媒の沸点までで反応させることにより式(I)で表される本発明のキノリンカルボン酸誘導体を得ることができる。
【0086】
塩基を用いる場合、用いる塩基としては、例えばトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N,N−ジエチルアニリン、ピリジン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等がある。また更に、場合によりヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム等を添加しても良い。
【0087】
また、化合物(8)は以下の製造スキームIIIによっても製造することができる。
【0088】
〔製造スキームIII〕
【0089】
【化12】
【0090】
(スキーム中、X,Lは前記と同意義である。またBocはt−ブトキシカルボニル基を示す。)
製造スキームIIIに示されているように、化合物(10)を例えばジ−t−ブチル ジカーボネートなどと反応させ化合物(11)を得る。用いる溶媒は例えば、エーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、ベンゼンなどである。反応温度は、通常−20℃〜溶媒の沸点までが適当である。
【0091】
化合物(11)は、製造スキームI中、化合物(4)から化合物(7)を得る方法と同様にして化合物(13)にすることができる。
【0092】
化合物(13)から化合物(8)は、例えばエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、トルエン、ベンゼン、酢酸エチルなどの溶媒中、塩酸、臭化水素酸、硫酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸などを用いて行うことができる。反応温度は、通常−20℃〜溶媒の沸点までが適当である。
【0093】
〔製造スキームIV〕
【0094】
【化13】
【0095】
(スキーム中、R2はアルキル基を示す。)
製造スキームIVに示されるように化合物(4)はケミカル アンド ファルマスーチカル ブリトン(Chem.Pharm.Bull.,第34巻、第140頁、1986年)に記載されている方法により製造できる2−イソプロピルアミノベンジルアルコール(14)を出発原料にして製造することもできる。
【0096】
化合物(14)から化合物(15)への酸化反応は公知の酸化反応条件で行うことができ、例えば二酸化マンガン、活性型二酸化マンガン、クロム酸などの遷移金属化合物、ジメチルスルホキシド、クロラニル、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノンなどの有機化合物、四酢酸鉛、二酸化セレンなどの酸化剤を用いて行うことができる。用いる溶媒としては例えばジオキサン、テトラヒドロフラン、エーテル、ベンゼン、トルエン、クロロホルム、水またはこれらの混合物である。反応温度は通常−20℃〜 溶媒の沸点までが適当である。反応時間は通常30分〜24時間が適当である。
【0097】
化合物(15)は塩酸塩等の酸付加塩として得ることも可能である。
【0098】
化合物(15)は縮合剤の存在下または非存在下マロン酸またはマロン酸エステルと縮合することにより化合物(16)または化合物(4)に変換することができる。用いる縮合剤として例えばアルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、アルコラートないしアミド、アンモニア、ピペリジン等のアミン類、酢酸、無水酢酸ないしは塩化亜鉛等の試薬の一つないしは複数の組合せが可能である。溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレン等を用いるかあるいは無溶媒で上記試薬と反応させて製造することも可能である。反応温度は通常−20℃〜溶媒の沸点までが適当である。反応時間は通常30分〜24時間が適当である。
【0099】
化合物(4)またはその反応性誘導体と製造スキームIにおける化合物(5)または化合物(6)を反応させるか、製造スキームIIIにおける化合物(11)と化合物(12)との反応と同様にして反応させることによって、式(I)で表される本発明化合物を製造することができる。
【0100】
〔製造スキームV〕
【0101】
【化14】
【0102】
(スキーム中、X,Y、およびnは前記と同意義である。)
化合物(18)はJournal of Organic Chemistry、第22巻、第1385項、1957年などの文献に記載された方法を参考にして化合物(17)及びブタンジアールまたはその反応等価体および1,3−アセトンジカルボン酸またはそのエステル体とを反応させて製造することができる。
【0103】
化合物(20)(X=NH基)の場合、例えば化合物(18)をヒドロキシルアミン誘導体(R3=水素原子、アセチル基、メチル基等)と公知の方法を用いて反応させることにより化合物(19)が得られる。このものを公知の還元方法、例えばイソアミルアルコール等のアルコール中ナトリウム等による方法、水素化ホウ素ナトリウム、水素化アルミニウムリチウム、ボラン等のヒドリドによる方法あるいはパラジウム−炭素、パラジウム黒、パラジウム−硫酸バリウム、パラジウム−炭酸カルシウム等のパラジウム系触媒、白金−炭素、白金黒、酸化白金等の白金系触媒、ラネーニッケル等のニッケル系触媒等による方法により化合物(20)(X=NH)が得られる。
【0104】
化合物(20)(X=O)の場合、化合物(18)について直接上記と同様の還元方法によって化合物(20)を得ることができる。化合物(20)は、製造スキームIと同様の方法で化合物(12)と反応させ式(I)で表される本発明化合物を製造することができる。
【0105】
本発明医薬の有効成分である化合物の投与量は、症状によって異なるが、通常成人に対する1日の投与量は経口投与の場合、0.01〜500mg/ヒト、静脈内投与の場合、0.001〜100mg/ヒトが通常で、1日1回あるいは1日数回に分割して投与することが出来る。
【0106】
本発明医薬組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤などの固形製剤、あるいは注射剤、液剤、乳剤、座剤などに調製して使用できる。
【0107】
上記各製剤を調製するためには、慣用的な製剤技術に従って製造されるが、必要に応じて助剤、安定剤、乳化剤、希釈剤などの通常使用される添加剤を使用することが出来る。
【0108】
【発明の効果】
本発明化合物は、セロトニン4受容体に対して作用しセロトニン様の受容体刺激作用を有する。即ち、消化管運動賦活作用を有し、慢性胃炎、糖尿病、胃切除などの術後などの胃運動、胃排出機能低下などに伴う胸やけ、食欲不振、上腹部痛、腹部膨満感等の消化器症状の改善、及び逆流性食道炎、偽性腸閉塞および便秘などの治療に有効である。
【0109】
【実施例】
以下、実施例、製造例、参考例および試験例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
【0110】
なお以下の実施例および参考例に示す検体化合物番号は試験例における検体番号と対応するものである。
【0111】
実施例1
エンド−N−(8−(2−プロペニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物1)の製造
(1)エンド−N−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩
エンド−N−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド22.4g及び1−クロロエチル クロロホルメート6.85mlの1,2−ジクロロエタン100ml溶液を1時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去した後メタノール100mlを加え1時間加熱撹拌した。溶媒を留去し得られた残渣をイソプロパノール−酢酸エチルから再結晶してエンド−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩24.3gを得た。
【0112】
mp;>270℃(酢酸エチル)。
【0113】
(2)エンド−N−(8−(2−プロペニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド
エンド−N−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩1.11g、3−ブロモプロペン0.25ml及び炭酸カリウム1.2gのエタノール30ml溶液を室温で一昼夜撹伴した。水にあけ、クロロホルムで抽出しクロロホルム層を水洗し硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト(クロロホルム:メタノール=20:1)精製に付し、酢酸エチルから再結晶してエンド−N−(8−(2−プロペニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド0.53gを得た。
【0114】
mp;126〜8℃(酢酸エチル)。
【0115】
実施例2
実施例1と同様にして下記の検体を製造した。
【0116】
1)エンド−N−(8−(2−プロピニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物2)
mp;201〜3℃(酢酸エチル)。
【0117】
2)エンド−N−(8−(2−ヒドロキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物4)
mp;160〜2℃(酢酸エチル)。
【0118】
3)エンド−N−(8−(3−ヒドロキシプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物5)
mp;171〜2℃(酢酸エチル)。
【0119】
4)エンド−N−(8−(4−ヒドロキシブチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物6)
mp;162〜4℃(酢酸エチル)。
【0120】
5)エンド−N−(8−(5−ヒドロキシペンチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物7)。
【0121】
NMR(ppm,CDCl3);1.68(6H,d,J=7.2Hz)、1.40〜1.80(7H,m)、1.85(1H,s)、1.92(1H,s)、2.10〜2.30(4H,m)、2.40〜2.70(4H,m)、3.40〜3.60(2H,m)、3.67(2H,t,J=6.4Hz)、4.35(1H,q,J=7.0Hz),5.50〜5.80(1H,brs)、7.22〜7.35(1H,m)、7.59〜7.70(2H,m)、7.75(1H,d,J=7.8Hz)、8.83(1H,s)、10.55(1H,d,J=7.2Hz)。
【0122】
6)エンド−N−(8−(6−ヒドロキシヘキシル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(検体化合物8)
mp;251〜3℃(イソプロパノール)。
【0123】
7)エンド−N−(8−(5−アセトキシペンチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(検体化合物9)。
【0124】
NMR(ppm,CDCl3);1.35〜1.55(2H,m)、1.61〜1.80(6H,d,J=7.0Hz)、1.68(6H,d,J=7.2Hz)、2.05(3H,s)、1.90〜2.60(8H,m)、2.70〜2.95(2H,m)、3.02〜3.35(2H,m)、3.80〜3.98(2H,m)、4.07(2H,t,J=6.4Hz)、4.46(1H,q,J=6.2Hz)、5.40〜5.80(1H,brs)、7.26〜7.38(1H,m)、7.65(1H,s)、7.67(1H,s)、7.77(1H,d,J=7.8Hz)、8.84(1H,s),10.65(1H,d,J=6.4Hz)、12.05〜12.35(1H,brs)。
【0125】
8)エンド−N−(8−(2−エトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物11)
mp;99〜100℃(イソプロピルエーテル)。
【0126】
9)エンド−N−(8−(2−(2−メトキシエトキシ)エチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(検体化合物14)
mp;95〜7℃(エタノール−イソプロピルエーテル)。
【0127】
10)エンド−N−(8−(2−(メチルチオ)エチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物17)
mp;168〜9℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0128】
11)エンド−N−(8−(2−(メチルスルフィニル)エチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物18)
mp;177〜9℃(酢酸エチル)。
【0129】
12)エンド−N−(8−(2−(フェニルスルホニル)エチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物19)
mp;210〜1℃(酢酸エチル)。
【0130】
13)エンド−N−(8−(2−モルホリノエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物20)
mp;177〜8℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0131】
14)エンド−N−(8−(2−ピペリジノエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物21)
mp;159〜60℃(酢酸エチル)。
【0132】
15)エンド−N−(8−(テトラヒドロピラン−2−メチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物22)
mp;163〜4℃(酢酸エチル)。
【0133】
16)エンド−N−(8−(2−フェノキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物23)
mp;146〜7℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0134】
17)エンド−N−(8−((エトキシカルボニル)メチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物25)
mp;106〜8℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0135】
18)エンド−N−(8−(カルボキシメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物26)
mp;244〜7℃(メタノール−酢酸エチル)。
【0136】
19)エンド−N−(8−(3−(エトキシカルボニル)プロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(検体化合物27)
mp;251〜2℃(エタノール)。
【0137】
20)エンド−N−(8−(3−カルボキシプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物28)
mp;>250℃(エタノール−酢酸エチル)。
【0138】
21)エンド−N−(8−アセチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物29)
mp;208〜10℃(酢酸エチル)。
【0139】
22)エンド−N−(8−(2−オキソプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(検体化合物30)
mp;208〜11℃(分解)(エタノール)。
【0140】
23)エンド−N−(8−(4−オキソペンチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物31)
mp;101〜3℃(イソプロピルエーテル−n−ヘキサン)。
【0141】
24)エンド−N−(8−シアノメチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物32)
mp;178〜81℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0142】
25)エンド−N−(8−(2−シアノエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物33)
mp;177〜8℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0143】
26)エンド−N−(8−カルバモイルメチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(検体化合物34)
mp;>250℃(エタノール)。
【0144】
実施例3
エンド−8−(2−プロペニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物35)の製造
(1)エンド−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート
エンド−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート2.0g及び1−クロロエチル クロロホルメート0.61gの1,2−ジクロロエタン50ml溶液を1時間加熱還流した。
【0145】
溶媒を減圧下留去した後メタノール30mlを加え30分間加熱撹拌した。溶媒を留去し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト(クロロホルム:NH3飽和メタノール=40:1)に付し、イソプロピルエーテルから再結晶してエンド−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート1.60gを得た。
【0146】
mp;137〜140℃。
【0147】
(2)エンド−8−(2−プロペニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩
エンド−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート170mg、臭化アリル60mg及び炭酸カリウム42mgのN,N−ジメチルホルムアミド2ml溶液を室温で一昼夜撹拌した。水を加え酢酸エチルで抽出した後、有機層を飽和食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去した後アルミナカラムクロマト(クロロホルム)精製に付した。
【0148】
酢酸エチルに溶解し4N塩酸酢酸エチル溶液を加えた後、溶媒を留去しエンド−8−(2−プロペニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩130mgを得た。
【0149】
NMR(ppm,CDCl3);1.65(6H,d,J=8.0Hz)、2.14(1H,s)、2.27(1H,s)、2.70〜3.05(3H,m)、3.05〜3.25(2H,m)、3.53(2H,t,J=6.4Hz)、3.87(2H,s)、5.35〜5.60(3H,m)、6.30〜6.55(1H,m)、7.20〜7.35(1H,m)、7.55〜7.80(3H,m)、8.31(1H,s)、12.20〜12.50(1H,brs)。
【0150】
実施例4
実施例3と同様にして以下の化合物を製造した。
【0151】
1)エンド−8−(2−プロピニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物36)。
【0152】
NMR(ppm,CDCl3);1.68(6H,d,J=7.2Hz)、2.25〜2.35(1H,m)、2.00〜2.50(4H,m)、2.75〜2.95(2H,m)、3.10〜3.30(2H,m)、3.70〜3.95(2H,m)、3.95〜4.20(2H,m)、5.30〜5.65(2H,m)、7.20〜7.30(1H,m)、7.55〜7.71(3H,m)、8.82(1H,s)、12.70〜12.95(1H,brs)。
【0153】
2)エンド−8−(2−ヒドロキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物37)
mp;191〜3℃(エタノール−トルエン)。
【0154】
3)エンド−8−(3−ヒドロキシプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート(検体化合物38)
mp;129.5〜30.5℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0155】
4)エンド−8−(4−ヒドロキシブチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物39)
mp;209〜12.5℃(エタノール−トルエン)。
【0156】
5)エンド−8−(5−ヒドロキシペンチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物40)
mp;243〜5℃(エタノール−トルエン)。
【0157】
6)エンド−8−(6−ヒドロキシヘキシル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物41)
mp;205〜7℃(エタノール−イソプロピルエーテル−トルエン)。
【0158】
7)エンド−8−(2−メトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物42)。
【0159】
NMR(ppm,CDCl3);1.65(6H,d,J=7.0Hz)、2.08〜2.30(4H,m)、2.70〜2.82(2H,m)、3.08〜3.30(4H,m)、3.37(3H,s)、3.90〜4.12(4H,m)、5.30〜5.60(1H,brs)、5.41(1H,t,J=4.4Hz)、7.20〜7.30(1H,m)、7.55〜7.70(3H,m)、8.30(1H,s)、12.10〜12.30(1H,brs)。
【0160】
8)エンド−8−(2−エトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物43)
mp;185.5〜7℃(エタノール−イソプロピルエーテル−トルエン)。
【0161】
9)エンド−8−(2−(2−メトキシエトキシ)エチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物59)。
【0162】
NMR(ppm,CDCl3);1.65(6H,d,J=7.0Hz)、2.11〜2.20(4H,m)、2.72〜2.76(2H,m)、3.16〜3.26(4H,m)、3.38(3H,s)、3.52〜3.56(2H,m)、3.65〜3.70(2H,m)、4.06〜4.16(4H,m)、5.40〜5.42(2H,m)、7.21〜7.29(1H,m)、7.60〜7.67(3H,m)、8.31(1H,s)、12.13(1H,brs)。
【0163】
10)エンド−8−(2−ジエチルアミノエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート2塩酸塩(検体化合物44)
mp;240.5〜2.5℃(クロロホルム−酢酸エチル)。
【0164】
11)エンド−8−(2−(メチルチオ)エチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート(検体化合物45)
mp;130〜40℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0165】
12)エンド−8−(2−(フェニルスルホニル)エチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート(検体化合物46)
mp;131〜3℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0166】
13)エンド−8−(2−モルホリノエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート2塩酸塩(検体化合物47)
mp;>270℃(エタノール−クロロホルム)。
【0167】
14)エンド−8−(テトラヒドロピラン−2−メチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物48)
mp;255〜6.5℃(エタノール−トルエン−イソプロピルエーテル)。
【0168】
15)エンド−8−(2−フェノキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物49)
mp;214.5〜7℃(エタノール−トルエン−イソプロピルエーテル)。
【0169】
16)エンド−8−((エトキシカルボニル)メチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物50)
mp;191〜3.5℃(エタノール−トルエン−イソプロピルエーテル)。
【0170】
17)エンド−8−(3−(エトキシカルボニル)プロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物51)。
【0171】
NMR(ppm,CDCl3);1.26(3H,t,J=7.0Hz)、1.65(6H,d,J=7.0Hz)、2.00〜2.40(6H,m)、2.40〜2.60(2H,m)、2.85〜3.10(2H,m)、3.10〜3.30(2H,m)、3.80〜4.00(2H,m)、4.14(2H,q,J=7.0Hz)、5.30〜5.65(2H,m)、7.12〜7.31(1H,m)、7.50〜7.70(3H,m)、8.31(1H,s)、11.80〜12.10(1H,brs)。
【0172】
18)エンド−8−(2−オキソプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物52)
mp;217〜25℃(エタノール−トルエン)。
【0173】
19)エンド−8−(4−オキソペンチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物53)
mp;230〜6℃(エタノール−トルエン−イソプロピルエーテル)。
【0174】
20)エンド−8−(シアノメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物54)
mp;209〜13℃(エタノール−トルエン)。
【0175】
21)エンド−8−(2−シアノエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート(検体化合物55)
mp;132〜4℃(酢酸エチル)。
【0176】
22)エンド−8−カルバモイルメチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート(検体化合物56)
mp;261.5〜4.5℃(エタノール)。
【0177】
実施例5
エンド−N−(8−(1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物24)の製造
(1)8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン オキシム
2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン65mlを含む水200ml溶液に濃塩酸22mlを加え室温で20分間撹拌した。 水冷下、水500ml、ベンジルアミン82ml、濃塩酸75mlの水500ml溶液、1,3−アセトンジカルボン酸80g、Na2HPO444g、水酸化ナトリウム7.3gを含む水200mlを順次加えた後室温で一昼夜撹拌した。濃塩酸33mlを加えた後、室温で3時間撹拌した。反応液をクロロホルムで洗浄後、水酸化ナトリウム75gを含む水200mlを加えクロロホルム抽出した。乾燥後溶媒を留去し、粗8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン152gを得た。
【0178】
これをエタノール200mlに溶解した後50%ヒドロキシルアミン水溶液33mlを加え70℃で2時間加熱撹拌した。溶媒を留去した後トルエンを加えて加熱還流下水を共沸脱水させた。溶媒を留去した後エタノールから再結晶して8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン オキシム69.7gを得た。
【0179】
MS(m/z);230(M+)、213、158、91。
【0180】
NMR(ppm,CDCl3);1.45〜1.75(2H,m)、1.90〜2.15(2H,m)、2.14(1H,d,J=16Hz)、2.25(1H,dd,J=16,3Hz)、2.63(1H,dd,J=16,3Hz)、2.99(1H,d,J=16Hz)、3.30〜3.43(2H,m)、3.65(2H,s)、7.18〜7.48(5H,m)、8.30〜9.00(1H,brs)。
【0181】
(2)3−アミノ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン
8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン オキシム20.4gの酢酸100ml溶液に酸化白金2.0gを加え接触水素添加させた(水素圧5kg/cm2、30〜35℃、10時間)。反応終了後不溶物を濾取した後、濃塩酸40mlを加えた。溶媒を減圧下留去した後エタノールから再結晶して3−アミノ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン塩酸塩5.85gを得た。得られた塩酸塩8.3gをエタノール100mlに加えた後、水酸化カリウム5.2gのエタノール50ml溶液を加え室温で3時間撹拌した。不溶物を濾取した後溶媒を留去し3−アミノ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン2.3gを得た。
【0182】
MS(m/z);126(M+)、110、82、68。
【0183】
NMR(ppm,CDCl3);1.18〜2.20(11H,m)、3.28(1H,t,J=7Hz)、3.43〜3.60(2H,m)。
【0184】
(3)3−アミノ−8−((1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン
3−アミノ−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン1.5gの塩化メチレン50ml溶液にジ−t−ブチル ジカーボネイト2.7mlの塩化メチレン5ml溶液を滴下した後室温で4時間撹拌した。溶媒を留去した後シリカゲルカラムクロマト(クロロホルム:NH3飽和メタノール=40:1)に付し3−アミノ−8−((1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン1.23gを得た。
【0185】
NMR(ppm,CDCl3);1.46(9H,s)、1.30〜2.32(10H,m)、3.31(1H,t,J=7Hz)、4.00〜4.39(2H,brs)。
【0186】
(4)エンド−N−(8−((1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸1.25gのトルエン30mlに塩化チオニル5mlを加え5時間加熱還流した。
【0187】
溶媒を留去した後、トルエン20mlを加え再度留去し過剰の塩化チオニルを除いた。水酸化ナトリウム1.5gの水30mlと3−アミノ−8−((1,1ジメチルエトキシ)カルボニル)−8−アザビシクロ〔3.2.1〕オクタン1.2gの塩化メチレン30mlの混合液を激しく撹拌しながら氷冷下先の酸クロリドの塩化メチレン10ml溶液を滴下し、更に1時間撹拌した。
【0188】
反応終了後塩化メチレンで抽出し有機層を洗浄乾燥した。溶媒を留去した後、イソプロピルエーテルから再結晶してエンド−N−(8−((1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド1.4gを得た。
【0189】
mp;144〜6℃。
【0190】
実施例6
エンド−N−(8−(2−メトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(検体化合物10)の製造
(1)エンド−8−(2−メトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン
2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン65mlを含む水200ml溶液に濃塩酸22mlを加え室温で20分間撹拌した。水冷下、水500ml、2−メトキシエチルアミン65ml、10%塩酸水770ml、1,3−アセトンジカルボン酸80g、Na2HPO444.5g、水酸化ナトリウム7.5gを含む水200mlを順次加えた後室温で一昼夜撹拌した後、濃塩酸33mlを加え6時間撹拌した。反応液をクロロホルムで洗浄後、水酸化ナトリウム75gを含む水200mlを加えクロロホルム抽出した。乾燥後溶媒を留去しシリカゲルカラムクロマトグラム(酢酸エチル:メタノール=10:1)に付した後減圧蒸留しエンド−8−(2−メトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン7.2gを得た。
【0191】
bp;139℃(14mmHg)。
【0192】
IR(Neat);3401、2953、1713、1349、1122。
【0193】
MS(m/z);183(M+)、138、126、96。
【0194】
NMR(ppm,CDCl3);1.61(2H,dd,J=14.5,7.7Hz)、1.98〜2.12(2H,m)、2.19(2H,d,J=16.7Hz)、2.73(2H,dd,J=17.6,3.8Hz)、2.83(2H,t,J=5.6Hz)、3.39(3H,s)、3.56〜3.75(4H,m)。
【0195】
(2)エンド−8−(2−メトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン オキシム
エンド−8−(2−メトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン4gのエタノール40ml溶液に50%ヒドロキシルアミン水溶液2.9gを加え室温で2時間撹拌した。
【0196】
溶媒を留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト(クロロホルム:メタノール=20:1)精製に付し、エンド−8−(2−メトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン オキシム4.5gを得た。
【0197】
NMR(ppm,CDCl3);1.38〜1.73(2H,m)、1.85〜2.32(4H,m)、2.53〜2.67(2H,m)、2.72(2H,t,J=5.9Hz)、2.89〜3.05(1H,m)、3.37(3H,s)、3.39〜3.51(2H,m)、3.57(2H,t,J=5.9Hz)、9.26(1H,brs)。
【0198】
(3)エンド−3−アミノ−8−(2−メトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン2塩酸塩
エンド−8−(2−メトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン オキシム4.5gの酢酸40mlに酸化白金500mgを加え接触水素添加させた(水素圧5kg/cm2、30〜35℃、10時間)。
【0199】
反応終了後、不溶物を濾取し濃塩酸6mlを加えた。溶媒を留去して残渣を乾燥させた後エタノールから再結晶してエンド−3−アミノ−8−(2−メトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン2塩酸塩3.4gを得た。
【0200】
mp;266℃(分解)。
【0201】
(4)エンド−N−(8−(2−メトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸700mg及び塩化チオニル1.1mlのトルエン15ml溶液を1時間加熱撹拌した。溶媒を留去後トルエンを加え再度留去した後テトラヒドロフラン10mlに溶解した。この溶液を、氷冷下3−アミノ−8−(2−メトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン2塩酸塩940mg及び水酸化ナトリウム650mgの50%テトラヒドロフラン水溶液20mlに滴下し、室温で3時間撹拌した。反応終了後、水で希釈し酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、シリカゲルカラムクロマト(クロロホルム:メタノール=9:1)に付しエンド−N−(8−(2−メトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミドを得た。更に酢酸エチルに溶解した後、4N塩酸酢酸エチル溶液を加えエンド−N−(8−(2−メトキシエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩760mgを得た。
【0202】
m.p.;247〜9℃。
【0203】
NMR(ppm,CDCl3);1.68(6H,d,J=7.0Hz)、2.10(1H,s)、2.18(1H,s)、2.25〜2.60(4H,m)、3.10〜3.20(2H,m)、3.20〜3.30(1H,m)、3.38(3H,s)、3.30〜3.55(1H,m)、3.95〜4.18(4H,m)、4.07(1H,q,J=4.0Hz)、5.30〜5.80(1H,brs)、7.26〜7.36(1H,m)、7.65(1H,s)、7.67(1H,s)、7.77(1H,d,J=7.6Hz)、8.85(1H,s)、10.68(1H,d,J=6.6Hz)、11.90〜12.25(1H,brs)。
【0204】
実施例7
実施例6と同様にして下記の化合物を製造した。
【0205】
1)エンド−N−(8−(2,2,2−トリフルオロエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(検体化合物3)
mp;241.0〜4.0℃(エタノール)。
【0206】
2)エンド−N−(8−(2−ジエチルアミノエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド2塩酸塩(検体化合物16)
mp;179.0〜86.0℃(エタノール−酢酸エチル−アセトン)。
【0207】
参考例1
エンド−8−(4−メトキシフェニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート(検体化合物57)の製造
(1)8−(4−メトキシフェニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタ−3−オン
2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン36mlを含む水100ml溶液に濃塩酸12mlを加え室温で20分間撹拌した。水冷下、水200ml、4−メトキシアニリン50g、濃塩酸43ml、1,3−アセトンジカルボン酸43.5g、Na2HPO419.2g、水酸化ナトリウム3.9gを順次加えた後室温で一昼夜撹拌した。濃塩酸18mlを加えた後6時間撹拌した。
【0208】
クロロホルムで洗浄後水酸化ナトリウム39gの水30mlを加えクロロホルム抽出した。乾燥後溶媒を留去しシリカゲルカラムクロマトグラム(クロロホルム:NH3飽和メタノール=100:1)精製に付した後エタノールから再結晶し8−(4−メトキシフェニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン6.75gを得た。
【0209】
mp;133〜4℃。
【0210】
(2)エンド−8−(4−メトキシフェニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オール
8−(4−メトキシフェニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オン4gのテトラヒドロフラン80ml溶液を−70℃に冷却しジイソブチルアルミニウムヒドリド51ml(1Mテトラヒドロフラン溶液)を滴下した。
【0211】
反応終了後、50%テトラヒドロフラン水溶液12mlを加え不溶物を濾去した。溶媒を留去し乾燥した後、酢酸エチル−n−ヘキサンから再結晶してエンド−8−(4−メトキシフェニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オール1.5gを得た。
【0212】
NMR(ppm,CDCl3);1.42〜1.49(1H,m)、1.50〜1.57(1H,m)、1.57〜1.66(1H,m)、2.00〜2.11(2H,m)、2.22〜2.43(4H,m)、3.75(3H,s)、3.96〜4.06(1H,m)、4.06〜4.14(2H,m)、6.71〜6.91(4H,m)。
【0213】
(3)エンド−8−(4−メトキシフェニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸1.2gを含むトルエン10ml溶液に塩化チオニル1.5mlを加え80℃で1時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後テトラヒドロフラン10mlを加え、再度減圧下留去した。残渣にテトラヒドロフラン10mlを加え酸クロライドのテトラヒドロフラン溶液を得た。エンド−8−(4−メトキシフェニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン−3−オール1gを含むテトラヒドロフラン10ml溶液に氷冷下n−ブチルリチウム2.7ml(1.56Mn−ヘキサン溶液)を滴下し30分間撹拌した。この溶液に先に調製した酸クロライドのテトラヒドロフラン溶液を滴下し、室温で一昼夜撹拌した。
【0214】
溶媒を留去後、水を加えクロロフルムで抽出し、クロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト(クロロホルム)精製した後、酢酸エチル−イソプロピルエーテルから再結晶しエンド−8−(4−メトキシフェニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート220mgを得た。
【0215】
mp;136.5〜9℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0216】
参考例2
参考例1と同様にしてエンド−8−(2−チアゾリル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(検体化合物58)を得た。
【0217】
mp;218.5〜21.5℃(クロロホルム−イソプロピルエーテル)
実施例8
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボニルクロリドの製造
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸3.88g、塩化チオニル5.0mlのトルエン50ml溶液を100℃で5時間加熱撹拌した。トルエンを減圧下留去した後、トルエンを再度加え減圧下留去し4.22gの1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボニルクロリドを得た。
【0218】
mp;114〜6℃。
【0219】
実施例9
4−ニトロフェニル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレートの製造
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボニルクロライド1.0gのトルエン30ml溶液にp−ニトロフェノール0.55gを加え室温で一昼夜撹拌した。溶媒を留去し得られた残渣をエーテルで抽出した。溶媒を留去して得た固体を少量の冷エーテルで洗浄し4−ニトロフェニル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート0.56gを得た。
【0220】
mp;80〜2℃。
【0221】
参考例3
エンド−N−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド
エンド−N−(8−((1,1−ジメチルエトキシ)カルボニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド1.0gの塩化メチレン10ml溶液にトリフルオロ酢酸を数滴加え室温で30分間撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0222】
溶媒を留去した後酢酸エチルから再結晶してエンド−N−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド0.58gを得た。
【0223】
mp:205〜7℃(酢酸エチル)
MS(m/z):339(M+)、214
NMR(ppm、CDCl3):1.70(6H、d、J=7.0Hz)、1.91〜2.48(8H、m)、3.81(2H、brs)、4.40(1H、q、J=6.9Hz)、5.60(1H、brs)、7.24〜7.33(1H、m)、7.61〜7.68(2H、m)、7.75(1H、d、J=7.0Hz)、8.84(1H、s)、10.60(1H、d、J=7.0Hz)。
【0226】
製造例1または2と同様の方法で以下の化合物を得た。
【0227】
参考例5
1)エンド−N−(8−(2,2,2−トリフルオロエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩
mp;241.0〜4.0℃(エタノール)。
【0228】
2)エンド−N−(8−(2−ジエチルアミノエチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド2塩酸塩
mp;179.0〜86.0℃(エタノール−酢酸エチル−アセトン)。
【0229】
1)N−(9−メチル−9−アザビシクロ[3.3.1]ノナ−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミドmp;184.8〜7.1℃(酢酸エチル)。
【0230】
2)N−(キヌクリジン−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド
mp;127.5〜9℃(酢酸エチル)。
【0231】
3)N−(1−アザビシクロ[3.3.1]ノナ−4−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド
mp;229〜31℃(酢酸エチル)。
【0232】
4)N−(2−ジエチルアミノエチル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩
mp;209〜13.8℃(酢酸エチル−クロロホルム)。
【0233】
参考例6
エンド−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレートの製造
(1) 2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル
酢酸700mlに2−ニトロベンジリデンマロン酸 ジエチル(J.Org.Chem.、第3462頁、1960年)45gを溶解し80℃に保ちながら鉄粉53gを数回に分けて加え、更に2時間撹拌した。
【0234】
室温に戻した後、セライト濾過し濾液を減圧下濃縮した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト(クロロホルム−メタノール=10:1)精製し、2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル 21.3gを得た。
【0235】
mp:160〜3.2℃(酢酸エチル)
(2) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル
水素化ナトリウム4.45gを含むDMF100ml溶液に2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル20gを加えた後、よう化イソプロピル31.5gを加え70℃で8時間撹拌した。DMFを減圧下留去した後、残渣を水にあけ酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0236】
溶媒を減圧下留去し、得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト(酢酸エチル:n−ヘキサン=4:1)精製に付し、1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル1.55gを得た。
【0237】
mp:54〜7℃(酢酸エチル)
(3) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル1.55g、水酸化ナトリウム0.28gを含むエタノール10mlと水2mlの混合溶液を室温下一晩撹拌した。溶媒を留去した後、希塩酸を加え析出した固体を濾取水洗乾燥して1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 0.24gを得た。
【0238】
mp:168〜9℃(酢酸エチル)
(4)エンド−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸1gを含むテトラヒドロフラン10mlの懸濁液に塩化チオニル1.6mlを加え80℃で1時間撹拌した。反応液を減圧下留去した後、テトラヒドロフラン10mlを加え、再度減圧下留去した。残渣にテトラヒドロフラン20mlを加え酸クロライドのテトラヒドロフラン溶液を得た。
【0239】
トロピン740mgを含むテトラヒドロフラン10ml溶液に氷冷下n−ブチルリチウム3.5ml(1.56Mn−ヘキサン溶液)を滴下し30分間撹拌した。この溶液に先に調製した酸クロライドのテトラヒドロフラン溶液を滴下し、室温で一昼夜撹拌した。溶媒を留去後2N塩酸を加え酢酸エチルで洗浄した。水層を炭酸水素ナトリウムで塩基性とした後、クロロホルムで抽出しクロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留去後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト(クロロホルム:メタノール=20:1)精製し、エンド−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート530mgを得た。
【0240】
MS(m/z):354(M+)、310、269、172、124
IRν(cm-1,Neat):2937、1733、1652、1211、1034、754.
NMR(ppm,CDCl3):1.66(6H,d,J=6.9Hz)、1.88(1H,s)、1.92(1H,s)、2.00〜2.30(6H,m)、2.32(3H,s)、3.17(2H,s)、5.27(1H,t,J=5.4Hz)、5.30〜5.70(1H,brs)、7.19〜7.30(1H,m)、7.55〜7.68(3H,m)、8.22(1H,s)。
【0241】
参考例7
エンド−N−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミドの製造
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸0.5gを含む塩化チオニル5ml溶液を2時間還流撹拌した。塩化チオニルを減圧下充分に留去した後、ベンゼン3mlを加えた。エンド−3−アミノ−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン0.36gを含むベンゼン3ml溶液を氷冷下、上記酸クロライドのベンゼン溶液中に滴下し、室温で2時間撹拌した。酢酸エチルを加えた後、有機層を水、飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去後、得られた残渣をアルミナカラムクロマト(クロロホルム)精製し、エンド−N−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド390mgを得た。
【0242】
m.p.175.8〜177.8℃(酢酸エチル)。
【0243】
MS(m/z):353(M+)、214、172、84。
【0244】
IRν(cm-1,Neat):3263、1673、1528、1206。
【0245】
NMR(ppm,CDCl3):1.68(6H,d,J=7.2Hz)、1.76(1H,s)、1.83(1H,s)、2.00〜2.40(6H,m)、2.34(3H,s)、3.10〜3.28(2H,m)、4.30(1H,q,J=7.2Hz)、5.40〜5.90(1H,m)、7.22〜7.33(1H,m)、7.55〜7.70(2H,m)、7.75(1H,d,J=7.8Hz)、8.83(1H,s),10.48(1H,d,J=7.2Hz)。
【0246】
参考例8
化合物の例として以下の化合物が挙げられる。
【0247】
1)2−ジエチルアミノエチル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート。
【0248】
2)N−(1−(3−(4−フルオロフェノキシ)プロピル)−3−メトキシ−4−ピペリジル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド。
【0249】
3)N−(ピロリジジン−1−メチル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド。
【0250】
4)ピロリジジン−1−メチル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート。
【0251】
5)N−(ピロリジジン−1−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド。
【0252】
6)1−(2−(メタンスルホニルアミノ)エチル)ピペリジン−4−メチル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート。
【0253】
7)(1−ブチルピペリジン−4−イル)メチル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート。
【0254】
試験例1.セロトニン4(5-HT4)受容体刺激作用
§動物;
ハートレー系モルモット雄性(250〜400 g)
§方法;
ハートレー系モルモットより、回盲部から近位10〜20 cmの回腸から得られた縦走筋を実験に用いた。縦走筋の標本はKrebs solution(32〜34℃)中に懸垂し、約0.8 gの負荷をかけ、95%O2、5%CO2を通気した。反応は等尺的に測定した。1ミリ秒間の電気刺激を周波数0.2 Hzで約2〜3時間与えて安定化させた後、電圧を低くして約1時間安定化させた。10-8 Mの濃度の5-HTで電気刺激収縮が増強されることを確認した後、検体の作用について実験した。検体の添加は、標本を少なくとも45分休ませてから累積的に行った。
【0255】
<参考文献>
Craig, D. A. and Clarke D. E.: Pharmacological characterization of a neuronal receptor for 5-hydroxytryptamine in guinea pig ileum with properties similar to the 5-hydroxytryptamine4 receptor: The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics 252: 1378-1386, 1990
§検体;
検体及びシサプリド(cisapride)は蒸留水またはDMSO中に溶解、希釈した。Bath内のDMSOの濃度が0.3%以下となるように、検体を調製し適用した。各検体の構造式は以下の表1〜に示す。
【0256】
【表1】
【0257】
シサプリド
【0258】
【化15】
【0259】
対照検体1;US特許第5、106851号明細書に記載の化合物
【0260】
【化16】
【0261】
対照検体2;ヨーロッパ特許第0458636A1号明細書に記載の化合物
【0262】
【化17】
【0263】
§結果の算出方法
検体による最大収縮高を100%とし、電気刺激収縮増強作用が50%となる濃度(ED50)を求めた。
【0264】
解析方法:RS1(BBNソフトウエアプロダクト社)を用いた。
【0265】
§結果 ;結果は表2に示す。
【0266】
【表2】
【0267】
試験例2.セロトニン4受容体結合抑制作用
§方法;
1.膜標品の調製
モルモット回腸縦走筋
モルモット回腸縦走筋を0.32 M sucroseで,テフロンーガラスホモジナイザーにてホモジナイズし,900 G,10分間遠心後,上部の脂質層と沈渣を除去し,上清を100,000 G(48,000rpm),1時間遠心した.沈渣を50 mMヘペス緩衝液に再度懸濁し,37 ℃,30 分間インキュベーションを行った後 48,000 rpm で20分間遠心し,沈渣を pargyline 10-6Mおよび 0.1 %ascorbic acid 含有のヘペス緩衝液にて懸濁し,結合実験に用いた.
2.セロトニン4受容体結合阻害実験
膜標品を [3H] GR113808(0.1 nM)(アマシャム社)と, 検体で最終容量 1.0 ml にて,25 ℃,30 分間インキュベーションを行った.5-HT(3×10-5M)存在下に得られる結合量を非特異的結合量とした. B/F分離はハーベスターにて 0.1 %ポリエチレンイミン処理したGF/Bフィルターにて行い洗浄は1回とした.
<参考文献>
GROSSMAN,C.J., KILPATRICK,G.J. & BUNCE,K.T. Br.J.Pharmacol., 109,618-624(1993)。
【0268】
§検体;
被検薬はDMSO中に溶解し最終濃度が1%DMSOにて試験した.
§結果の算出方法;
結合阻害実験における薬物のIC50値は Windowsーorigin(マイクロカルソフトウエア社)中のIC50 のプログラムに従って求めた.
§結果;結果は表3に示す。
【0269】
【表3】
【0270】
試験例3.受容体選択性
§方法;
1)ドーパミン2受容体
ドーパミン(D2)受容体への親和性はラット線条体膜への[3H] raclopride(第一化学薬品社)結合阻害作用により検討した。ラット線条体を50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)でホモジナイズし、48,000 Gで遠心分離した。 沈査をトリス塩酸緩衝液で1度洗浄した。 沈査を50mMトリス塩酸緩衝液(120mM NaCl、5mM KCl、2mM CaCl2 、1mM MgCl2 を含む、pH7.4)に懸濁し、膜標品とした。 膜標品(0.5mgタンパク質/ml)を1nM[3H] racloprideと25℃で60分間反応させた。 反応終了後、ハーベスターを用い、膜を捕獲した。 非特異的結合は10μMハロペリドール存在下の結合とした。
【0271】
<参考文献>
MALMBERG,A.,JACKSON,D.M.,ERIKSSON,A.&MOHELL,N.MOL.Pharmacol.,43,749-754(1993)。
【0272】
2)セロトニン3受容体
セロトニン3受容体への親和性はラット大脳皮質膜への[3H]GR65630(第一化学薬品社)結合阻害作用により検討した。ラット大脳皮質を50mMヘペス緩衝液(pH7.4)でホモジナイズし、48,000 Gで遠心分離した。 沈査をヘペス緩衝液で1度洗浄した。沈査を50mMヘペス緩衝液に懸濁し、膜標品とした。 膜標品を0.2nM[3H]GR65630と37℃で30分間反応させた。 反応終了後、ハーベスターを用い、膜を捕獲した。 非特異的結合は1μMザコプライド存在下の結合とした。
【0273】
<参考文献>
KILPATRICK,G.J.,JONES,B.J.&TYERS,M.B. Nature(Lond.),330,746-748(1987)。
【0274】
3)セロトニン1A受容体
セロトニン1A受容体への親和性はモルモット大脳皮質膜における[3H]8-OH-DPAT(第一化学薬品社)結合阻害により検討した. モルモット大脳皮質を50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.7)でホモジナイズし、48,000 Gで遠心分離した. 沈査をトリス塩酸緩衝液で1度洗浄した. 沈査を50mMトリス塩酸緩衝液(0.01mM pargyline、0.1% アスコルビン酸を含む、pH7.7)に懸濁し、膜標品とした. 膜標品を1nM[3H]8-OH-DPATと37℃で15分間反応させた.反応終了後、ハーベスターを用い、膜を捕獲した. 非特異的結合は10μM,5−HT存在下の結合とした.
<参考文献>
SCHLEGEL,J.R.&PEROUTKA,S.J. Biochem.pharmacol,12,1943-1949(1986)。
§検体;
被検薬はDMSO中に溶解し最終濃度が1%DMSOにて試験した.
§結果の算出方法;
結合阻害実験における薬物のIC50値は Windowsーorigin中のIC50 のプログラムに従って求めた.
§結果;
【0275】
【表4】
【0276】
試験例4.消化管運動促進作用(イヌ・食後期)
§動物;
雌ビーグル犬
§方法;
実験は、吉田等の方法を参考としてモデル犬の作成及び実験を行った。
【0277】
フォーストランスチデューサー (収縮力測定用センサー;スターメディカル社製F-12IS)は、ペントバルビタール(30mg/kg, i.v.) で麻酔後、開腹してから胃前庭部(幽門輪部から口側へ3cm)、十二指腸(幽門輪部から肛門側へ5cm)、空腸(幽門輪部から肛門側へ70cm)、回腸末端部(回結腸接合部から口側へ5cm)及び結腸(回結腸接合部から肛門部へ5cm)の5カ所に縫い付けた。フォーストランスチデューサーのリード線は脇腹から皮下を通して背中に出しコネクターを接続した。術後、犬に保護ジャケットを着せ、この中にコネクターを収納した。術後2週間から消化管運動の測定を行った。測定は、無拘束で行うために、コネクターにテレメーター(電波式データ送信機;スターメディカル社製DAT-80T)を接続して消化管の各部位の収縮運動の測定を行った。データは、テレメーター(受信機;スターメディカル社製DAT-80A)を介してコンピューター(NEC社製PC9801FA)に取り込み、保存及び解析を行った。
【0278】
薬物(vehicle,cisapride及び検体5)の投与は、餌(1116kcal;オリエンタル酵母社製)を与えてから2時間後に前足から静脈内投与を行った。
【0279】
<参考文献>
Yoshida. N. and Ito. T. : AS-4370, a new gastrokinetic agent, enhances upper gastrointestinal motor activity in conscious dogs : The Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics 257 781-787, 1991
§検体;
Cisapride及び検体5は、0.5%のdl-乳酸溶液に溶解した。Vehicleは、0.5%のdl-乳酸溶液とした。
【0280】
§結果の算出方法;
消化管の運動はmotility index (M.I.)(g・min)として15分毎にコンピューターにより算出した。(運動量は、コンピューターにより画面上に描かれた収縮波形と基線で囲まれた部分の面積を算出した。解析ソフト;スターメディカル社製ソフト臓器運動解析ソフトESC-820)
胃前庭部、十二指腸および空腸については投与後0〜1時間における促進作用の15分平均値,すなわち(0〜1時間のM.I.(%)の総和)/4で示し,回腸および結腸については投与後0〜0.5時間における促進作用の15分平均値,すなわち(0〜0.5時間のM.I.(%)の総和)/2で示した。 尚,この時のM.I.(%)は投与前30分の15分平均値を100%として算出している。
【0281】
§結果;
結果は図1に示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のキノリンカルボン酸誘導体のイヌにおける食後期消化管運動に対する作用を示すグラフである。
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