JP3796766B2 - アルキル置換キノリンカルボン酸誘導体 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はアルキル置換キノリンカルボン酸誘導体に関し、更に詳しくはセロトニン4受容体刺激物としての作用を有するアルキル置換キノリンカルボン酸誘導体またはその医薬的に許容される塩に関する。
【0002】
【従来の技術】
セロトニンは生体内に広く存在する神経伝達物質で極めて多彩な生理活性を有している。セロトニン受容体は、従来からのセロトニン1、セロトニン2及びセロトニン3の3つのサブタイプに加えて、セロトニン4受容体の存在が1988年 Dumuis A らにより報告された(Molecular Pharmacology 第34巻、第880頁、1988年)。
【0003】
セロトニン4受容体は、モルモット回腸、上行結腸の収縮、ラット食道の弛緩に関与していると考えられており,セロトニン4受容体刺激剤であるシサプライド、レンザプライド等は胃腸管の運動促進により慢性胃炎、糖尿病、胃切除等の術後に伴う胸やけ、食欲不振、上腹部痛、腹部膨満感等の消化器症状の改善、及び逆流性食道炎、偽性腸閉塞および便秘などの治療に有効であると考えられている(Alimentary Pharmacology and Therapeutics 第6巻、第273頁、1992年)。
【0004】
セロトニン受容体の拮抗作用または刺激作用を有する複素環化合物としては特開平4−226980号公報にはセロトニン3受容体の拮抗作用を有するキノロン誘導体が開示されている。
【0005】
他方、胃腸障害などの治療に有効な複素環化合物として、特開平3−197462号公報にはキナゾリンカルボン酸誘導体が開示されている。しかしながらこの複素環化合物はムスカリン受容体に対する親和性を有する化合物であり、セロトニン受容体に対する作用については不明である。
【0006】
上記したごとく、特にセロトニン4受容体に対して優れた拮抗作用または刺激作用を有するキノリン誘導体については報告がなされていない。
【0007】
【発明の解決しようとする課題】
本発明の目的は、新しいセロトニン4受容体刺激作用を有する化合物及びその薬学的用途を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、新しいセロトニン4受容体刺激作用を有する化合物を鋭意検討を重ねた結果、ある種のキノリン誘導体が強いセロトニン4受容体刺激作用を有することを見いだし、さらにその知見に基づいて本発明を完成した。
【0009】
すなわち本発明は、
式
【0010】
【化1】
【0011】
(式中、Rは、炭素数2〜15までのアルキル、またはアラルキル基を示し、Xは、酸素原子またはイミノ基を表す。)で示されるアルキル置換キノリンカルボン酸誘導体またはその医薬的に許容される塩および、
式
【0012】
【化2】
【0013】
(式中、mは、1〜5の整数、nは1または2の整数を表し、Xは、酸素原子またはイミノ基を表す。)で示されるアルキル置換キノリンカルボン酸誘導体またはその医薬的に許容される塩である。
【0014】
本発明の化合物の医薬的に許容される塩とは、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸の塩;酢酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸の塩などが挙げられる。
【0015】
本発明の式(I)および(II)で表される化合物は、例えば次の製造スキームI、製造スキームIIによって製造することが出来る。
【0016】
〔製造スキームI〕
【0017】
【化3】
【0018】
(スキーム中、Xは前記と同意義である。)
〔製造スキームII〕
【0019】
【化4】
【0020】
(スキーム中、X,Rは前記と同意義であり、L′はハロゲン原子,トシレート,メシレートを表す。)
出発原料の化合物(a)は、ジャーナル オブ ケミカル ソサイアティー(J.Chem.Soc.、第3462頁、1960年)に記載されている方法により製造することが出来る。
【0021】
化合物(a)から化合物(b)への還元的閉環反応は通常のニトロ基の還元反応条件で良く、還元と同時に閉環して化合物(b)を得ることが出来る。還元反応条件は、例えば▲1▼適当な溶媒中、パラジウム−炭素や白金を用いる接触還元、▲2▼適当な不活性溶媒中、鉄や錫を用いる還元、硫化ナトリウム−塩化アンモニウムを用いる還元方法などがある。
【0022】
▲1▼の還元反応として使える溶媒としては、例えば水、酢酸、アルコール類、ヘキサン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類,N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒類等、またはそれらの混合溶媒である。また、▲2▼の還元反応として使える溶媒としては、例えば水、酢酸、メタノール、エタノール、ジオキサン等、またはそれらの混合溶媒である。
【0023】
反応温度は、通常−20℃〜溶媒の沸点までである。反応時間は、通常30分〜24時間が適当である。
【0024】
化合物(b)から化合物(c)へのN−イソプロピル化は通常の酸アミド基のN−アルキル化条件でよく、適当な溶媒中、用いる塩基としては、例えばナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ、ナトリウムエトキシド、カリウムターシャリブトキシドなどのアルカリアルコキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩、トリエチルアミン、ピリジンなどのアミン類などである。
【0025】
用いる溶媒としては、例えば水、メタノール、エタノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ヘキサン、ベンゼン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等、またはそれらの混合溶媒である。反応温度は、通常−20℃〜溶媒の沸点までである。
【0026】
反応時間は、通常30分〜24時間が適当である。
【0027】
イソプロピル基を導入するための反応性誘導体としては、例えばイソプロピルヨージドなどのハロゲン化イソプロピルなどである。
【0028】
化合物(c)から化合物(d)への加水分解は通常の加水分解条件でよく、塩酸や酢酸などをもちいた酸性加水分解、水酸化ナトリウムなどを用いたアルカリ性加水分解などである。反応温度は、通常−20℃〜溶媒の沸点までである。反応時間は、通常30分〜24時間が適当である。
【0029】
化合物(d)から化合物(g)へのエステル化またはアミド化は化合物(d)またはその反応性誘導体とトロピン(化合物e)またはエンド−3−アミノ−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(化合物f)[ジャーナルオブ アメリカン ケミカルソサイアティー 第79巻、第4194頁、1957年]を反応させて化合物(g)を製造することが出来る。
【0030】
このエステル化反応またはアミド化反応は、それ自体公知の方法で行うことが出来る。
【0031】
例えば、化合物(d)の反応性誘導体、例えば酸ハライド、低級アルキルエステル、または活性エステル、イミダゾリドまたは混合酸無水物などと化合物(e)または化合物(f)を適宜反応させる方法、または化合物(d)と化合物(e)または化合物(g)を縮合剤を用いて直接結合する方法などを用いることが出来る。
【0032】
酸ハライドを用いる場合、反応に不活性な溶媒中、塩基の存在下または非存在下通常−20℃〜溶媒の沸点までで化合物(d)のハライドと化合物(e)または化合物(f)を反応させる。
【0033】
溶媒としては、例えばエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、水またはこれらの混合物である。
【0034】
塩基としては、例えば、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、水素化ナトリウム、n−ブチルリチウムなどを用いることが出来る。
【0035】
反応時間は、通常30分〜24時間が適当である。
【0036】
縮合剤を用いて直接結合する場合、反応に不活性な溶媒中、縮合剤の存在下、通常0℃〜溶媒の沸点までで化合物(d)と化合物(e)または化合物(f)を反応させる。
【0037】
溶媒としては、ベンゼン、トルエン、エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミドなどを用いることが出来る。
【0038】
縮合剤としては、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、ジエチル シアノホスホネート、カルボニルジイミダゾール、2−クロロ−N−メチルピリジニウム ヨージド、ジフェニルホスホリルアジド等を用いることが出来る。
【0039】
ついで、化合物(g)を脱メチル化して化合物(h)とする。この脱メチル化反応には、ブロモシアン等を用いる方法やクロロエチル、クロロホルメート等のアルキルハロホルメートまたはN−ブロモスクシンイミド等を用いる方法、ヨウ素を用いる方法などがある。
【0040】
ついで式IIIで表される化合物(i)
式
R−L′ (III)
(式中、Rは前記と同意義、L′はハロゲン原子、トシレート等の脱離基を表す。)とを好ましくは塩基の存在下クロロホルム、エタノール、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等の溶媒中−20℃〜溶媒の沸点までで反応させることにより化1で表される本発明化合物を得ることができる。
【0041】
また、化合物(h)は以下の化6に示す製造スキームIIIによっても製造することができる。
【0042】
〔製造スキームIII〕
【0043】
【化5】
【0044】
(スキーム中、Xは前記と同意義である。)
すなわち、化合物(j)をBoc化して化合物(k)とした後、化合物(d)またはその反応性誘導体と縮合し、化合物(m)とし、更に脱Boc化反応で化合物(h)を得る方法である。
【0045】
本発明の化1および化2で表される化合物は、あるいは次の化7に示す製造スキームIVによっても得ることができる。
【0046】
〔製造スキームIV〕
【0047】
【化6】
【0048】
(化6中、X、およびRは前記と同意義である。)
すなわち、化合物(n)から化合物(o)を得た後、常法によってアルコールあるいはアミンである化合物(p)を得る。このものを化合物(d)またはその反応性誘導体と反応させて化1で表される本発明化合物を得る方法である。
【0049】
本発明医薬の有効成分である式(I)の化合物の投与量は、症状によって異なるが、通常成人に対する1日の投与量は経口投与の場合、0.1〜500mg/ヒト、静脈内投与の場合、0.01〜100mg/ヒトが通常で、1日1回あるいは1日数回に分割して投与することが出来る。
【0050】
本発明医薬組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤などの固形製剤、あるいは注射剤、液剤、乳剤、座剤などに調製して使用できる。
【0051】
上記各製剤を調製するためには、慣用的な製剤技術に従って製造されるが、必要に応じて助剤、安定剤、乳化剤、希釈剤などの通常使用される添加剤を使用することが出来る。
【0052】
【発明の効果】
本発明化合物は、セロトニン4受容体に対して作用しセロトニン様の受容体刺激作用を有する。即ち、消化管運動賦活作用を有し、慢性胃炎、糖尿病、胃切除等の術後に伴う胸やけ、食欲不振、上腹部痛、腹部膨満感等の消化器症状の改善、及び逆流性食道炎、偽性腸閉塞および便秘などの治療に有効である。
【0053】
試験例
以下、本発明の医薬組成物の有効成分である化合物のセロトニン4受容体刺激作用を具体的に示す。
【0054】
試験例1.セロトニン4受容体刺激作用
(検体)
本検体の構造式を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
(試験方法)
ザ ジャーナル オブ ファルマコロジー アンド エクスペリメンタル セラプーチクス(The Journal of Pharmacology and experimental Therapeutics、第252巻、第1378頁、1990年)に記載の方法に準じ、モルモット回腸縦走筋標本における電気刺激収縮作用(twitch response)を検討した。
【0057】
ハートレー系モルモットより、回盲部から近位25cmの回腸を摘出し、近位から約4cmずつ2本の条片から得られた縦走筋を実験に用いた。縦走筋の標本はKrebs solution(32〜34℃)中に懸垂し、約0.8gの負荷をかけ、95%O2、5%CO2を通気した。
【0058】
反応は、isometrictransducerを介して記録した。電気刺激条件は、0.2Hz、1msec durationとし、supramaximal voltageにして約1時間放置して、安定化させた。10-8M濃度の5−HTでtwitchresponseが増強されることを確認した後、検体の作用について試験した。
【0059】
活性(%)を算出する場合には検体100nMを添加し増強反応を測定した後、更に5−HT100nMを添加し5−HTによる増強反応を100%としてそれに対する割合(%)を求めた。
【0060】
ED50(nM)を算出する場合は、検体を少なくとも45分間休ませてから累積的に行い、その最大反応を100%としてED50を算出した。
【0061】
(結果)
試験化合物及び試験結果を表2に示した。
【0062】
【表2】
【0063】
【実施例】
以下、参考例および実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
【0064】
なお以下の実施例および参考例に示す化合物番号は試験例1における検体番号と対応するものである。
【0065】
参考例1
エンド−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレートの製造
(1) 2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル
酢酸700mlに2−ニトロベンジリデンマロン酸 ジエチル(J.Org.Chem.、第3462頁、1960年)45gを溶解し80℃に保ちながら鉄粉53gを数回に分けて加え、更に2時間撹拌した。
【0066】
室温に戻した後、セライト濾過し濾液を減圧下濃縮した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト(クロロホルム−メタノール=10:1)精製し、2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル 21.3gを得た。
【0067】
mp:160〜3.2℃(酢酸エチル)。
【0068】
(2) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル
水素化ナトリウム4.45gを含むDMF100ml溶液に2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル20gを加えた後、よう化イソプロピル31.5gを加え70℃で8時間撹拌した。DMFを減圧下留去した後、残渣を水にあけ酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0069】
溶媒を減圧下留去し、得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト(酢酸エチル:n−ヘキサン=4:1)精製に付し、1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル1.55gを得た。
【0070】
mp:54〜7℃(酢酸エチル)。
【0071】
(3) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル1.55g、水酸化ナトリウム0.28gを含むエタノール10mlと水2mlの混合溶液を室温下一晩撹拌した。溶媒を留去した後、希塩酸を加え析出した固体を濾取水洗乾燥して1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 0.24gを得た。
【0072】
mp:167.7〜8.1℃(酢酸エチル)。
【0073】
(4)エンド−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸1gを含むテトラヒドロフラン10mlの懸濁液に塩化チオニル1.6mlを加え80℃で1時間撹拌した。反応液を減圧下留去した後、テトラヒドロフラン10mlを加え、再度減圧下留去した。残渣にテトラヒドロフラン20mlを加え酸クロライドのテトラヒドロフラン溶液を得た。
【0074】
トロピン740mgを含むテトラヒドロフラン10ml溶液に氷冷下n−ブチルリチウム3.5ml(1.56Mn−ヘキサン溶液)を滴下し30分間撹拌した。
【0075】
この溶液に先に調製した酸クロライドのテトラヒドロフラン溶液を滴下し、室温で一昼夜撹拌した。溶媒を留去後2N塩酸を加え酢酸エチルで洗浄した。
【0076】
水層を炭酸水素ナトリウムで塩基性とした後、クロロホルムで抽出しクロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0077】
溶媒を留去後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト(クロロホルム:メタノール=20:1)精製し、エンド−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート530mgを得た。
【0078】
MS(m/z):354(M+)、310、269、172、124。
【0079】
IRν(cm-1,Neat):2937、1733、1652、1211、1034、754。
【0080】
NMR(ppm,CDCl3):1.66(6H,d,J=6.9Hz)、1.88(1H,s)、1.92(1H,s)、2.00〜2.30(6H,m)、2.32(3H,s)、3.17(2H,s)、5.27(1H,t,J=5.4Hz)、5.30〜5.70(1H,bs)、7.19〜7.30(1H,m)、7.55〜7.68(3H,m)、8.22(1H,s)。
【0081】
参考例2
エンド−N−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミドの製造
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸0.5gを含む塩化チオニル5ml溶液を2時間還流撹拌した。塩化チオニルを減圧下充分に留去した後、ベンゼン3mlを加えた。
【0082】
エンド−3−アミノ−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン0.36gを含むベンゼン3ml溶液を氷冷下、上記酸クロライドのベンゼン溶液中に滴下し、室温で2時間撹拌した。
【0083】
酢酸エチルを加えた後、有機層を水、飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
【0084】
溶媒を減圧下留去後、得られた残渣をアルミナカラムクロマト(クロロホルム)精製し、エンド−N−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド390mgを得た。
【0085】
m.p.175.8〜177.8℃(酢酸エチル)。
【0086】
MS(m/z):353(M+)、214、172、84。
【0087】
IRν(cm-1,Neat):3263、1673、1528、1206。
【0088】
NMR(ppm,CDCl3):1.68(6H,d,J=7.2Hz)、1.76(1H,s)、1.83(1H,s)、2.00〜2.40(6H,m)、2.34(3H,s)、3.10〜3.28(2H,m)、4.30(1H,q,J=7.2Hz)、5.40〜5.90(1H,m)、7.22〜7.33(1H,m)、7.55〜7.70(2H,m)、7.75(1H,d,J=7.8Hz)8.83(1H,s),10.48(1H,d,J=7.2Hz)。
【0089】
実施例1
エンド−N−(8−エチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物1)の製造
(1)エンド−N−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩
エンド−N−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド22.4g及び1−クロロエチル クロロホルメート6.85mlの1,2−ジクロロエタン100ml溶液を1時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去した後メタノール100mlを加え1時間加熱撹拌した。
【0090】
溶媒を留去し得られた残渣をイソプロパノール−酢酸エチルから再結晶してエンド−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩24.3gを得た。
【0091】
mp;>270℃。
【0092】
(2)エンド−N−(8−エチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド
エンド−N−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩1.0g、炭酸カリウム0.74g、臭化エチル0.2mlのN,N−ジメチルホルムアミド10mlの溶液を50℃で3.5時間加熱撹拌した。
【0093】
反応終了後、水で希釈しクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0094】
溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマト(クロロホルム:NH3飽和メタノール=30:1)精製しエンド−N−(8−エチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド0.51gを得た。
【0095】
mp;119〜20℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0096】
実施例2〜24
実施例1と同様にして下記の検体を製造した。
【0097】
エンド−N−(8−(n−プロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物2)
mp;142〜4℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0098】
エンド−N−(8−イソプロピル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(化合物3)
mp;250℃以上(イソプロピルアルコール−イソプロピルエーテル)。
エンド−N−(8−(n−ブチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物4)
mp;103〜6℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0099】
エンド−N−(8−(2−メチルプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物5)
mp;139〜40℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0100】
エンド−N−(8−(n−ペンチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(化合物6)
mp;250℃以上(イソプロピルアルコール−イソプロピルエーテル)。
エンド−N−(8−(3−メチルブチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物7)
mp;140〜1℃(イソプロピルエーテル)。
【0101】
エンド−N−(8−(n−ヘキシル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(化合物8)
mp;250℃以上(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0102】
エンド−N−(8−(n−ノニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノ リンカルボキサミド塩酸塩(化合物9)
mp;216〜8℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0103】
エンド−N−(8−(n−ドデシル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(化合物10)
mp;207〜8℃(イソプロピルアルコール−イソプロピルエーテル)。
エンド−N−(8−シクロプロピルメチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物11)
mp;119〜21℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
エンド−N−(8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物12)
mp;168〜9℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0104】
エンド−N−(8−(4−フルオロベンジル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物13)
mp;169〜70℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0105】
エンド−N−(8−(3−フェニルプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物14)
mp;113〜4℃(イソプロピルエーテル)。
【0106】
エンド−N−(8−(2−ピリジルメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド2塩酸塩(化合物15)
mp;248〜50℃(エタノール−酢酸エチル)。
【0107】
エンド−8−エチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物16)
mp;232〜5℃(エタノール−トルエン−イソプロピルエーテル)。
【0108】
エンド−8−(n−プロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物17)
mp;239〜42℃(エタノール−イソプロピルエーテル)。
【0109】
エンド−8−(n−ブチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物18)
mp;227〜9℃(エタノール−イソプロピルエーテル)。
【0110】
エンド−8−(2−メチルプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物19)
mp;215〜8℃(エタノール−イソプロピルエーテル)。
【0111】
エンド−8−(n−ヘキシル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物20)
mp;247〜50℃(エタノール−イソプロピルエーテル)。
【0112】
エンド−8−(2−エチルヘキシル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物21)
mp;175〜8.5℃(エタノール−イソプロピルエーテル)。
【0113】
エンド−8−(4−フルオロベンジル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物22)
mp;240〜2℃(エタノール−イソプロピルエーテル)。
【0114】
エンド−8−(2−ピリジルメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート2塩酸塩(化合物23)
mp;250〜4℃(エタノール)。
【0115】
エンド−N−(8−(2−エチルヘキシル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(化合物24)
mp;173〜6℃(エタノール−イソプロピルエーテル)
【産業上の利用分野】
本発明はアルキル置換キノリンカルボン酸誘導体に関し、更に詳しくはセロトニン4受容体刺激物としての作用を有するアルキル置換キノリンカルボン酸誘導体またはその医薬的に許容される塩に関する。
【0002】
【従来の技術】
セロトニンは生体内に広く存在する神経伝達物質で極めて多彩な生理活性を有している。セロトニン受容体は、従来からのセロトニン1、セロトニン2及びセロトニン3の3つのサブタイプに加えて、セロトニン4受容体の存在が1988年 Dumuis A らにより報告された(Molecular Pharmacology 第34巻、第880頁、1988年)。
【0003】
セロトニン4受容体は、モルモット回腸、上行結腸の収縮、ラット食道の弛緩に関与していると考えられており,セロトニン4受容体刺激剤であるシサプライド、レンザプライド等は胃腸管の運動促進により慢性胃炎、糖尿病、胃切除等の術後に伴う胸やけ、食欲不振、上腹部痛、腹部膨満感等の消化器症状の改善、及び逆流性食道炎、偽性腸閉塞および便秘などの治療に有効であると考えられている(Alimentary Pharmacology and Therapeutics 第6巻、第273頁、1992年)。
【0004】
セロトニン受容体の拮抗作用または刺激作用を有する複素環化合物としては特開平4−226980号公報にはセロトニン3受容体の拮抗作用を有するキノロン誘導体が開示されている。
【0005】
他方、胃腸障害などの治療に有効な複素環化合物として、特開平3−197462号公報にはキナゾリンカルボン酸誘導体が開示されている。しかしながらこの複素環化合物はムスカリン受容体に対する親和性を有する化合物であり、セロトニン受容体に対する作用については不明である。
【0006】
上記したごとく、特にセロトニン4受容体に対して優れた拮抗作用または刺激作用を有するキノリン誘導体については報告がなされていない。
【0007】
【発明の解決しようとする課題】
本発明の目的は、新しいセロトニン4受容体刺激作用を有する化合物及びその薬学的用途を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、新しいセロトニン4受容体刺激作用を有する化合物を鋭意検討を重ねた結果、ある種のキノリン誘導体が強いセロトニン4受容体刺激作用を有することを見いだし、さらにその知見に基づいて本発明を完成した。
【0009】
すなわち本発明は、
式
【0010】
【化1】
【0011】
(式中、Rは、炭素数2〜15までのアルキル、またはアラルキル基を示し、Xは、酸素原子またはイミノ基を表す。)で示されるアルキル置換キノリンカルボン酸誘導体またはその医薬的に許容される塩および、
式
【0012】
【化2】
【0013】
(式中、mは、1〜5の整数、nは1または2の整数を表し、Xは、酸素原子またはイミノ基を表す。)で示されるアルキル置換キノリンカルボン酸誘導体またはその医薬的に許容される塩である。
【0014】
本発明の化合物の医薬的に許容される塩とは、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸の塩;酢酸、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、マレイン酸、コハク酸、フマル酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等の有機酸の塩などが挙げられる。
【0015】
本発明の式(I)および(II)で表される化合物は、例えば次の製造スキームI、製造スキームIIによって製造することが出来る。
【0016】
〔製造スキームI〕
【0017】
【化3】
【0018】
(スキーム中、Xは前記と同意義である。)
〔製造スキームII〕
【0019】
【化4】
【0020】
(スキーム中、X,Rは前記と同意義であり、L′はハロゲン原子,トシレート,メシレートを表す。)
出発原料の化合物(a)は、ジャーナル オブ ケミカル ソサイアティー(J.Chem.Soc.、第3462頁、1960年)に記載されている方法により製造することが出来る。
【0021】
化合物(a)から化合物(b)への還元的閉環反応は通常のニトロ基の還元反応条件で良く、還元と同時に閉環して化合物(b)を得ることが出来る。還元反応条件は、例えば▲1▼適当な溶媒中、パラジウム−炭素や白金を用いる接触還元、▲2▼適当な不活性溶媒中、鉄や錫を用いる還元、硫化ナトリウム−塩化アンモニウムを用いる還元方法などがある。
【0022】
▲1▼の還元反応として使える溶媒としては、例えば水、酢酸、アルコール類、ヘキサン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類,N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒類等、またはそれらの混合溶媒である。また、▲2▼の還元反応として使える溶媒としては、例えば水、酢酸、メタノール、エタノール、ジオキサン等、またはそれらの混合溶媒である。
【0023】
反応温度は、通常−20℃〜溶媒の沸点までである。反応時間は、通常30分〜24時間が適当である。
【0024】
化合物(b)から化合物(c)へのN−イソプロピル化は通常の酸アミド基のN−アルキル化条件でよく、適当な溶媒中、用いる塩基としては、例えばナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ、ナトリウムエトキシド、カリウムターシャリブトキシドなどのアルカリアルコキシド、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどの炭酸塩、トリエチルアミン、ピリジンなどのアミン類などである。
【0025】
用いる溶媒としては、例えば水、メタノール、エタノール等のアルコール類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ヘキサン、ベンゼン等の炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶媒等、またはそれらの混合溶媒である。反応温度は、通常−20℃〜溶媒の沸点までである。
【0026】
反応時間は、通常30分〜24時間が適当である。
【0027】
イソプロピル基を導入するための反応性誘導体としては、例えばイソプロピルヨージドなどのハロゲン化イソプロピルなどである。
【0028】
化合物(c)から化合物(d)への加水分解は通常の加水分解条件でよく、塩酸や酢酸などをもちいた酸性加水分解、水酸化ナトリウムなどを用いたアルカリ性加水分解などである。反応温度は、通常−20℃〜溶媒の沸点までである。反応時間は、通常30分〜24時間が適当である。
【0029】
化合物(d)から化合物(g)へのエステル化またはアミド化は化合物(d)またはその反応性誘導体とトロピン(化合物e)またはエンド−3−アミノ−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン(化合物f)[ジャーナルオブ アメリカン ケミカルソサイアティー 第79巻、第4194頁、1957年]を反応させて化合物(g)を製造することが出来る。
【0030】
このエステル化反応またはアミド化反応は、それ自体公知の方法で行うことが出来る。
【0031】
例えば、化合物(d)の反応性誘導体、例えば酸ハライド、低級アルキルエステル、または活性エステル、イミダゾリドまたは混合酸無水物などと化合物(e)または化合物(f)を適宜反応させる方法、または化合物(d)と化合物(e)または化合物(g)を縮合剤を用いて直接結合する方法などを用いることが出来る。
【0032】
酸ハライドを用いる場合、反応に不活性な溶媒中、塩基の存在下または非存在下通常−20℃〜溶媒の沸点までで化合物(d)のハライドと化合物(e)または化合物(f)を反応させる。
【0033】
溶媒としては、例えばエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、水またはこれらの混合物である。
【0034】
塩基としては、例えば、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、水素化ナトリウム、n−ブチルリチウムなどを用いることが出来る。
【0035】
反応時間は、通常30分〜24時間が適当である。
【0036】
縮合剤を用いて直接結合する場合、反応に不活性な溶媒中、縮合剤の存在下、通常0℃〜溶媒の沸点までで化合物(d)と化合物(e)または化合物(f)を反応させる。
【0037】
溶媒としては、ベンゼン、トルエン、エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、N,N−ジメチルホルムアミドなどを用いることが出来る。
【0038】
縮合剤としては、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド、ジエチル シアノホスホネート、カルボニルジイミダゾール、2−クロロ−N−メチルピリジニウム ヨージド、ジフェニルホスホリルアジド等を用いることが出来る。
【0039】
ついで、化合物(g)を脱メチル化して化合物(h)とする。この脱メチル化反応には、ブロモシアン等を用いる方法やクロロエチル、クロロホルメート等のアルキルハロホルメートまたはN−ブロモスクシンイミド等を用いる方法、ヨウ素を用いる方法などがある。
【0040】
ついで式IIIで表される化合物(i)
式
R−L′ (III)
(式中、Rは前記と同意義、L′はハロゲン原子、トシレート等の脱離基を表す。)とを好ましくは塩基の存在下クロロホルム、エタノール、トルエン、N,N−ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等の溶媒中−20℃〜溶媒の沸点までで反応させることにより化1で表される本発明化合物を得ることができる。
【0041】
また、化合物(h)は以下の化6に示す製造スキームIIIによっても製造することができる。
【0042】
〔製造スキームIII〕
【0043】
【化5】
【0044】
(スキーム中、Xは前記と同意義である。)
すなわち、化合物(j)をBoc化して化合物(k)とした後、化合物(d)またはその反応性誘導体と縮合し、化合物(m)とし、更に脱Boc化反応で化合物(h)を得る方法である。
【0045】
本発明の化1および化2で表される化合物は、あるいは次の化7に示す製造スキームIVによっても得ることができる。
【0046】
〔製造スキームIV〕
【0047】
【化6】
【0048】
(化6中、X、およびRは前記と同意義である。)
すなわち、化合物(n)から化合物(o)を得た後、常法によってアルコールあるいはアミンである化合物(p)を得る。このものを化合物(d)またはその反応性誘導体と反応させて化1で表される本発明化合物を得る方法である。
【0049】
本発明医薬の有効成分である式(I)の化合物の投与量は、症状によって異なるが、通常成人に対する1日の投与量は経口投与の場合、0.1〜500mg/ヒト、静脈内投与の場合、0.01〜100mg/ヒトが通常で、1日1回あるいは1日数回に分割して投与することが出来る。
【0050】
本発明医薬組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤などの固形製剤、あるいは注射剤、液剤、乳剤、座剤などに調製して使用できる。
【0051】
上記各製剤を調製するためには、慣用的な製剤技術に従って製造されるが、必要に応じて助剤、安定剤、乳化剤、希釈剤などの通常使用される添加剤を使用することが出来る。
【0052】
【発明の効果】
本発明化合物は、セロトニン4受容体に対して作用しセロトニン様の受容体刺激作用を有する。即ち、消化管運動賦活作用を有し、慢性胃炎、糖尿病、胃切除等の術後に伴う胸やけ、食欲不振、上腹部痛、腹部膨満感等の消化器症状の改善、及び逆流性食道炎、偽性腸閉塞および便秘などの治療に有効である。
【0053】
試験例
以下、本発明の医薬組成物の有効成分である化合物のセロトニン4受容体刺激作用を具体的に示す。
【0054】
試験例1.セロトニン4受容体刺激作用
(検体)
本検体の構造式を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
(試験方法)
ザ ジャーナル オブ ファルマコロジー アンド エクスペリメンタル セラプーチクス(The Journal of Pharmacology and experimental Therapeutics、第252巻、第1378頁、1990年)に記載の方法に準じ、モルモット回腸縦走筋標本における電気刺激収縮作用(twitch response)を検討した。
【0057】
ハートレー系モルモットより、回盲部から近位25cmの回腸を摘出し、近位から約4cmずつ2本の条片から得られた縦走筋を実験に用いた。縦走筋の標本はKrebs solution(32〜34℃)中に懸垂し、約0.8gの負荷をかけ、95%O2、5%CO2を通気した。
【0058】
反応は、isometrictransducerを介して記録した。電気刺激条件は、0.2Hz、1msec durationとし、supramaximal voltageにして約1時間放置して、安定化させた。10-8M濃度の5−HTでtwitchresponseが増強されることを確認した後、検体の作用について試験した。
【0059】
活性(%)を算出する場合には検体100nMを添加し増強反応を測定した後、更に5−HT100nMを添加し5−HTによる増強反応を100%としてそれに対する割合(%)を求めた。
【0060】
ED50(nM)を算出する場合は、検体を少なくとも45分間休ませてから累積的に行い、その最大反応を100%としてED50を算出した。
【0061】
(結果)
試験化合物及び試験結果を表2に示した。
【0062】
【表2】
【0063】
【実施例】
以下、参考例および実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。
【0064】
なお以下の実施例および参考例に示す化合物番号は試験例1における検体番号と対応するものである。
【0065】
参考例1
エンド−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレートの製造
(1) 2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル
酢酸700mlに2−ニトロベンジリデンマロン酸 ジエチル(J.Org.Chem.、第3462頁、1960年)45gを溶解し80℃に保ちながら鉄粉53gを数回に分けて加え、更に2時間撹拌した。
【0066】
室温に戻した後、セライト濾過し濾液を減圧下濃縮した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト(クロロホルム−メタノール=10:1)精製し、2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル 21.3gを得た。
【0067】
mp:160〜3.2℃(酢酸エチル)。
【0068】
(2) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル
水素化ナトリウム4.45gを含むDMF100ml溶液に2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル20gを加えた後、よう化イソプロピル31.5gを加え70℃で8時間撹拌した。DMFを減圧下留去した後、残渣を水にあけ酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0069】
溶媒を減圧下留去し、得られた油状物をシリカゲルカラムクロマト(酢酸エチル:n−ヘキサン=4:1)精製に付し、1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル1.55gを得た。
【0070】
mp:54〜7℃(酢酸エチル)。
【0071】
(3) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 エチル1.55g、水酸化ナトリウム0.28gを含むエタノール10mlと水2mlの混合溶液を室温下一晩撹拌した。溶媒を留去した後、希塩酸を加え析出した固体を濾取水洗乾燥して1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸 0.24gを得た。
【0072】
mp:167.7〜8.1℃(酢酸エチル)。
【0073】
(4)エンド−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸1gを含むテトラヒドロフラン10mlの懸濁液に塩化チオニル1.6mlを加え80℃で1時間撹拌した。反応液を減圧下留去した後、テトラヒドロフラン10mlを加え、再度減圧下留去した。残渣にテトラヒドロフラン20mlを加え酸クロライドのテトラヒドロフラン溶液を得た。
【0074】
トロピン740mgを含むテトラヒドロフラン10ml溶液に氷冷下n−ブチルリチウム3.5ml(1.56Mn−ヘキサン溶液)を滴下し30分間撹拌した。
【0075】
この溶液に先に調製した酸クロライドのテトラヒドロフラン溶液を滴下し、室温で一昼夜撹拌した。溶媒を留去後2N塩酸を加え酢酸エチルで洗浄した。
【0076】
水層を炭酸水素ナトリウムで塩基性とした後、クロロホルムで抽出しクロロホルム層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0077】
溶媒を留去後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト(クロロホルム:メタノール=20:1)精製し、エンド−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル) 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート530mgを得た。
【0078】
MS(m/z):354(M+)、310、269、172、124。
【0079】
IRν(cm-1,Neat):2937、1733、1652、1211、1034、754。
【0080】
NMR(ppm,CDCl3):1.66(6H,d,J=6.9Hz)、1.88(1H,s)、1.92(1H,s)、2.00〜2.30(6H,m)、2.32(3H,s)、3.17(2H,s)、5.27(1H,t,J=5.4Hz)、5.30〜5.70(1H,bs)、7.19〜7.30(1H,m)、7.55〜7.68(3H,m)、8.22(1H,s)。
【0081】
参考例2
エンド−N−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミドの製造
1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボン酸0.5gを含む塩化チオニル5ml溶液を2時間還流撹拌した。塩化チオニルを減圧下充分に留去した後、ベンゼン3mlを加えた。
【0082】
エンド−3−アミノ−8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクタン0.36gを含むベンゼン3ml溶液を氷冷下、上記酸クロライドのベンゼン溶液中に滴下し、室温で2時間撹拌した。
【0083】
酢酸エチルを加えた後、有機層を水、飽和重曹水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。
【0084】
溶媒を減圧下留去後、得られた残渣をアルミナカラムクロマト(クロロホルム)精製し、エンド−N−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド390mgを得た。
【0085】
m.p.175.8〜177.8℃(酢酸エチル)。
【0086】
MS(m/z):353(M+)、214、172、84。
【0087】
IRν(cm-1,Neat):3263、1673、1528、1206。
【0088】
NMR(ppm,CDCl3):1.68(6H,d,J=7.2Hz)、1.76(1H,s)、1.83(1H,s)、2.00〜2.40(6H,m)、2.34(3H,s)、3.10〜3.28(2H,m)、4.30(1H,q,J=7.2Hz)、5.40〜5.90(1H,m)、7.22〜7.33(1H,m)、7.55〜7.70(2H,m)、7.75(1H,d,J=7.8Hz)8.83(1H,s),10.48(1H,d,J=7.2Hz)。
【0089】
実施例1
エンド−N−(8−エチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物1)の製造
(1)エンド−N−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩
エンド−N−(8−メチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド22.4g及び1−クロロエチル クロロホルメート6.85mlの1,2−ジクロロエタン100ml溶液を1時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去した後メタノール100mlを加え1時間加熱撹拌した。
【0090】
溶媒を留去し得られた残渣をイソプロパノール−酢酸エチルから再結晶してエンド−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩24.3gを得た。
【0091】
mp;>270℃。
【0092】
(2)エンド−N−(8−エチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド
エンド−N−(8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩1.0g、炭酸カリウム0.74g、臭化エチル0.2mlのN,N−ジメチルホルムアミド10mlの溶液を50℃で3.5時間加熱撹拌した。
【0093】
反応終了後、水で希釈しクロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。
【0094】
溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマト(クロロホルム:NH3飽和メタノール=30:1)精製しエンド−N−(8−エチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド0.51gを得た。
【0095】
mp;119〜20℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0096】
実施例2〜24
実施例1と同様にして下記の検体を製造した。
【0097】
エンド−N−(8−(n−プロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物2)
mp;142〜4℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0098】
エンド−N−(8−イソプロピル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(化合物3)
mp;250℃以上(イソプロピルアルコール−イソプロピルエーテル)。
エンド−N−(8−(n−ブチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物4)
mp;103〜6℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0099】
エンド−N−(8−(2−メチルプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物5)
mp;139〜40℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0100】
エンド−N−(8−(n−ペンチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(化合物6)
mp;250℃以上(イソプロピルアルコール−イソプロピルエーテル)。
エンド−N−(8−(3−メチルブチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物7)
mp;140〜1℃(イソプロピルエーテル)。
【0101】
エンド−N−(8−(n−ヘキシル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(化合物8)
mp;250℃以上(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0102】
エンド−N−(8−(n−ノニル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノ リンカルボキサミド塩酸塩(化合物9)
mp;216〜8℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0103】
エンド−N−(8−(n−ドデシル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(化合物10)
mp;207〜8℃(イソプロピルアルコール−イソプロピルエーテル)。
エンド−N−(8−シクロプロピルメチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物11)
mp;119〜21℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
エンド−N−(8−ベンジル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物12)
mp;168〜9℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0104】
エンド−N−(8−(4−フルオロベンジル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物13)
mp;169〜70℃(酢酸エチル−イソプロピルエーテル)。
【0105】
エンド−N−(8−(3−フェニルプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド(化合物14)
mp;113〜4℃(イソプロピルエーテル)。
【0106】
エンド−N−(8−(2−ピリジルメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド2塩酸塩(化合物15)
mp;248〜50℃(エタノール−酢酸エチル)。
【0107】
エンド−8−エチル−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物16)
mp;232〜5℃(エタノール−トルエン−イソプロピルエーテル)。
【0108】
エンド−8−(n−プロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物17)
mp;239〜42℃(エタノール−イソプロピルエーテル)。
【0109】
エンド−8−(n−ブチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物18)
mp;227〜9℃(エタノール−イソプロピルエーテル)。
【0110】
エンド−8−(2−メチルプロピル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物19)
mp;215〜8℃(エタノール−イソプロピルエーテル)。
【0111】
エンド−8−(n−ヘキシル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物20)
mp;247〜50℃(エタノール−イソプロピルエーテル)。
【0112】
エンド−8−(2−エチルヘキシル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物21)
mp;175〜8.5℃(エタノール−イソプロピルエーテル)。
【0113】
エンド−8−(4−フルオロベンジル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート塩酸塩(化合物22)
mp;240〜2℃(エタノール−イソプロピルエーテル)。
【0114】
エンド−8−(2−ピリジルメチル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル 1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキシレート2塩酸塩(化合物23)
mp;250〜4℃(エタノール)。
【0115】
エンド−N−(8−(2−エチルヘキシル)−8−アザビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−1−イソプロピル−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−3−キノリンカルボキサミド塩酸塩(化合物24)
mp;173〜6℃(エタノール−イソプロピルエーテル)
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