JP3829738B2 - 先行車追従制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、先行車を認識して設定された車間距離を保ちつつ追従走行する先行車追従制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の先行車追従制御装置としては、例えば本出願人が先に提案した特開2000−355235号公報に記載されたものが知られている。
この従来例には、車間距離センサで検出した車間距離Lと車速センサで検出した自車速Vsとに基づいて車間距離制御部で目標車速V* を算出し、この目標車速に基づいて車速制御部で自車速を目標車速に一致させる先行車追従制御を行う際に、車間距離制御部で、目標車間距離L* に基づいて車間距離指令値LT を算出するためのフィードフォワード補償器で目標車間距離Lに対して減衰係数ζ及び固有振動数ωn を使用した規範モデルに従った二次遅れ形式のフィルタ処理を行うことにより、車間距離指令値LT を算出するようにした先行車追従制御装置が開示されている。ここで、減衰係数ζ及び固有振動数ωn は夫々実車間距離Lと目標車間距離L* との偏差である車間距離偏差と、先行車との相対速度とをもとに記憶されている減衰係数算出用マップ及び固有振動数算出用マップを参照して算出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の先行車追従制御装置にあっては、車間距離制御系における減衰係数及び固有振動数を必要とする応答特性に合わせて選択するので、運転者に違和感を与えることなく最適な追従制御を行うことができるものであるが、通常、最適な先行車追従制御を行うためには、目標車間距離に応じて複数の減衰係数算出用マップ及び固有振動数算出用マップを用意すると共に、目標車間距離の設定値が大きく変更されたときに緩やかな加減速制御を得ることを目的として、目標車間距離の変化率を制限するリミッタを採用し、このリミッタで制限した目標車間距離制限値を目標車間距離とすることが考えられる。この場合には、目標車間距離設定値を短い値から長い値に変更したときに、設定された目標車間距離設定値に応じて該当する減衰係数算出用マップ及び固有振動数算出用マップが選択されるが、リミッタから出力される目標車間距離制限値は徐々に増加することになり、目標車間距離設定値が変更されても車間距離偏差が少ない状態を維持することから選択された減衰係数算出用マップ及び固有振動数算出用マップに基づいて算出されるフィードフォワードゲインを構成する減衰係数ζ及び固有振動数ωn が急減して実際の車間距離が短くなる傾向となり、運転者に違和感を与えるという未解決の課題がある。
【0004】
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、目標車間距離を短い値から長い値に変更したときに車間距離が短くなることを確実に防止して、運転者に違和感を与えることがない先行車追従制御装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る先行車追従制御装置は、目標車間距離設定値を設定し、設定した目標車間距離設定値の変化量を制限した目標車間距離制限値を目標車間距離として算出する目標車間距離設定手段と、車間距離検出手段で検出した先行車との車間距離検出値と車速検出手段で検出した自車速及び先行車車速の何れか一方とに基づいて当該車間距離検出値を目標車間距離設定手段で算出した目標車間距離に一致させる目標車速を演算する車間距離制御手段と、該車間距離制御手段で演算した目標車速と前記車速検出手段で検出した自車速とを一致させるように速度制御する車速制御手段とを備えた先行車追従制御装置において、前記車間距離制御手段は、前記目標車間距離を、応答特性を決定するフィードフォワードゲインを使用した規範モデルに従って車間距離指令値に変換するフィードフォワード制御手段と、通常は少なくとも前記目標車間距離設定値の属する距離範囲に基づいて前記フィードフォワードゲインを決定し、前記距離範囲が短い値から長い値に変更されたときに、所定期間少なくとも変更後の目標車間距離設定値に基づくフィードフォワードゲイン及び変更直前のフィードフォワードゲインの何れか一方により前記車間距離指令値の一時的な低下を防止する前記フィードフォワードゲインを決定するフィードフォワードゲイン決定手段と、前記フィードフォワード制御手段から出力される車間距離指令値に基づいて目標車速を演算する目標車速演算部とを備えていることを特徴としている。
【0006】
また、請求項2に係る先行車追従制御装置は、請求項1に係る発明において、先行車との相対速度を検出する相対速度検出手段を有し、前記フィードフォワードゲイン決定手段は、通常時に目標車間距離、前記目標車間距離と車間距離検出値との車間距離偏差及び相対速度に基づいてフィードフォワードゲインを定するように構成されていることを特徴としている。
【0007】
さらに、請求項3に係る先行車追従制御装置は、請求項2に係る発明において、前記フィードフォワードゲイン決定手段は、前記距離範囲が短い値から長い値に変更されたときに、所定期間前記車間距離偏差を変更後の目標車間距離設定値と車間距離検出値との偏差に保持することを特徴としている。
さらにまた、請求項4に係る先行車追従制御装置は、請求項3に係る発明において、前記フィードフォワードゲイン決定手段は、前記目標車間距離が変更後の目標車間距離設定値に一致したときに車間距離偏差を目標車間距離及び車間距離検出値の偏差に復帰させるように構成されていることを特徴としている。
【0008】
なおさらに、請求項5に係る先行車追従制御装置は、請求項に係る発明において、前記フィードフォワードゲイン決定手段は、前記距離範囲が短い値から長い値に変更されたときに、所定期間変更直前の目標車間距離設定値に基づいて決定されたフィードフォワードゲインを保持するように構成されていることを特徴としている。
【0009】
また、請求項6に係る先行車追従制御装置は、請求項5に係る発明において、前記フィードフォワードゲイン決定手段は、前記目標車間距離が変更後の目標車間距離設定値に一致したときに、保持したフィードフォワードゲインを前記目標車間距離に基づいて算出されるフィードフォワードゲインに復帰させるように構成されていることを特徴としている。
【0010】
さらに、請求項7に係る先行車追従制御装置は、請求項5に係る発明において、前記フィードフォワードゲイン決定手段は、前記目標車間距離が変更後の目標車間距離設定値に一致したときに、保持したフィードフォワードゲインを変更後の目標車間距離に基づいて算出されるフィードフォワードゲインに復帰させる際に、保持したフィードフォワードゲインを徐々に変化させるように構成されていることを特徴としている。
【0011】
さらにまた、請求項8に係る先行車追従制御装置は、請求項1乃至7の何れか1つの発明において、前記目標車間距離設定手段は、複数の異なる目標車間距離設定値を選択する選択手段と、該選択手段で選択された目標車間距離設定値の変化量を制限する変化量制限手段とで構成されていることを特徴としている。
【0012】
【発明の効果】
請求項1に係る先行車追従制御装置によれば、演算した目標車間距離設定値に対して変化量を制限した目標車間距離制限値を使用して車速距離制御系でフィードフォワード制御する場合、目標車間距離設定値の属する距離範囲が小さい値から大きい値に変化したときに、車間距離が一時的に短くなることを確実に防止しながら、車間距離検出値を変更した目標車間距離設定値に緩やかに追従させることができるという効果が得られる。
【0013】
また、請求項2に係る先行車追従制御装置によれば、フィードバックゲインを目標車間距離、目標車間距離と車間距離検出値との車間距離偏差及び相対速度に基づいて決定するようにしているので、目標車間距離の変更時に急な減速を生じることなく滑らかに先行車に追従することができるという効果が得られる。
さらに、請求項3に係る先行車追従制御装置によれば、目標車間距離が短い値から長い値に変更されたときに、所定期間、車間距離偏差を、変化率が制限された目標車間距離に代えて変更前の目標車間距離設定値を適用し、この目標車間距離設定値と車間距離検出値との偏差に保持することにより、車間距離偏差を実際の車間距離偏差に対応させて、最適なフィードフォワードゲインを設定することができるという効果が得られる。
【0014】
さらにまた、請求項4に係る先行車追従制御装置によれば、変化率が制限された目標車間距離が設定した目標車間距離に一致したときに、車間距離偏差を変化率が制限された目標車間距離及び車間距離検出値の偏差に復帰させるので、フィードフォワードゲインを不連続となることなく通常値に復帰させることができるという効果が得られる。
【0015】
なおさらに、請求項5に係る先行車追従制御装置によれば、目標車間距離設定値の属する距離範囲が短い値から長い値に変更されたときに、所定期間変更直前の目標車間距離設定値に基づいて決定されたフィードフォワードゲインを保持するので、目標車間距離設定値を変更した直後のフィードフォワードゲインの急減を確実に防止することができるという効果が得られる。
【0016】
また、請求項6に係る先行車追従制御装置によれば、変化率が制限された目標車間距離が設定した目標車間距離設定値に一致したときに、保持したフィードフォワードゲインを変化率が軽減された目標車間距離に基づいて算出されるフィードフォワードゲインに復帰させるので、フィードフォワードゲインの保持期間をゲイン減少期間に正確に対応させることができるという効果が得られる。
【0017】
さらに、請求項7に係る先行車追従制御装置によれば、フィードフォワードゲインを復帰させる際に、保持したフィードフォワードゲインを徐々に変化させるので、ゲイン変化を緩やかに行うことができるという効果が得られる。
さらにまた、請求項8に係る先行車追従制御装置によれば、目標車間距離設定手段は、複数の異なる目標車間距離を選択する選択手段と、この選択手段で選択された目標車間距離の変化量を制限する変化量制限手段とで構成したので、運転者の好みに応じた車間距離を設定することができるという効果が得られる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態を示す概略構成図であって、図中、1FL,1FRは従動輪としての前輪、1RL,1RRは駆動輪としての後輪であって、後輪1RL,1RRは、エンジン2の駆動力が自動変速機3、プロペラシャフト4、最終減速装置5及び車軸6を介して伝達されて回転駆動される。
【0019】
前輪1FL,1FR及び後輪1RL,1RRには、夫々制動力を発生するディスクブレーキ7が設けられていると共に、これらディスクブレーキ7の制動油圧が制動制御装置8によって制御される。
ここで、制動制御装置8は、ブレーキペダル8aの踏込みに応じて制動油圧を発生すると共に、追従制御用コントローラ20から供給される制動圧指令値PBDの大きさに応じた制動油圧を発生してディスクブレーキ7に供給するように構成されている。
【0020】
また、エンジン2には、その出力を制御するエンジン出力制御装置9が設けられている。このエンジン出力制御装置9は、スロットル開度信号に応じてスロットルバルブ10aを開閉し、エンジンへの吸入空気量を変更してエンジン出力を調整するスロットルアクチュエータ10を制御するように構成されている。
一方、車両の前方側の車体下部には、自車と先行車との間の車間距離Lを検出する車間距離検出手段としてのレーダ装置で構成される車間距離センサ12が設けられている。この車間距離センサ12としては、例えばレーザ光を前方に掃射して先行車両からの反射光を受光することにより、先行車両と自車両との車間距離Lを計測するレーダ装置や電波や超音波を利用して車間距離Lを計測する距離センサを適用することができる。
【0021】
また、車両には、自動変速機3の出力側に配設された出力軸の回転速度を検出することにより、自車速Vsを検出する車速センサ13が配設されている。
さらに、運転席の近傍位置には運転者の意志で先行車との車間距離を短距離LS、中距離LM及び長距離LLの3段階に設定することができる車間距離設定スイッチSWが配設されている。
【0022】
そして、車間距離センサ12及び車速センサ13の各出力信号及び車間距離設定スイッチSWの車間距離選択信号が追従制御用コントローラ20に入力され、この追従制御用コントローラ20によって、車間距離センサ12で検出した車間距離L、車速センサ13で検出した自車速Vsに基づいて、制動制御装置8及びエンジン出力制御装置9を制御することにより、先行車との間に適正な車間距離を維持しながら追従走行する追従走行制御を行う。
【0023】
この追従制御用コントローラ20は、マイクロコンピュータとその周辺機器を備え、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により、図2に示す制御ブロックを構成している。
この制御ブロックは、車間距離センサ1でレーザー光を掃射してから先行車の反射光を受光するまでの時間を計測し、先行車との車間距離Lを演算する測距信号処理部21と、車速センサ13からの車速パルスの周期を計測し、自車速Vsを演算する車速信号処理部30と、測距信号処理部21で演算された車間距離L及び車速信号処理部30で演算した自車速Vsに基づいて車間距離Lを目標車間距離L* に維持する目標車速V* を演算する車間距離制御手段としての車間距離制御部40と、この車間距離制御部40で演算した目標車速V* 及び相対速度ΔVに基づいてスロットルアクチュエータ3、自動変速機T及び制動装置Bを制御して、自車速を目標車速V* に一致するように制御する車速制御手段としての車速制御部50とを備えている。
【0024】
車間距離制御部40は、測距信号処理部20から入力される車間距離Lに基づいて先行車との相対速度ΔVを演算する相対速度演算部41と、車速信号処理部30から入力される自車速Vsに基づいて先行車と自車との間の目標車間距離L* を算出する目標車間距離設定部42と、相対速度演算部41で演算された相対速度ΔV及び目標車間距離設定部42で算出された目標車間距離L* に基づいて減衰係数ζ及び固有振動数ωn を用いた規範モデルを使用するフィードフォワード補償器によって車間距離Lを目標車間距離L* に一致させるための車間距離指令値LT を演算するフィードフォワード制御手段としての車間距離指令値演算部43と、この車間距離指令値演算部43で演算された車間距離指令値LT に基づいて車間距離Lを車間距離指令値LT に一致させるための目標車速V* を演算する目標車速演算部44と、相対速度演算部41で演算した相対速度ΔV、目標車間距離設定部42で設定した目標車速L* 、車間距離指令値演算部43で演算した車間距離指令値LT 及び測距信号処理部21で計測さた車間距離Lに基づいて車間距離指令値演算部43で使用する減衰係数ζ及び固有振動数ωT を決定する制御応答決定部45とを備えている。
【0025】
ここで、相対速度演算部41は、測距信号処理部20から入力される車間距離Lを例えばバンドパスフィルタ処理するバンドパスフィルタで構成されている。このバンドパスフィルタは、その伝達関数が下記(1)式で表すことができ、分子にラプラス演算子sの微分項を有するので、実質的に車間距離Lを微分して相対速度ΔVを近似的に演算することになる。
【0026】
F(s) =ωC 2 s/(s2 +2ζC ωC s+ωC 2 ) …………(1)
但し、ωC =2πfC 、sはラプラス演算子、ζC は減衰係数である。
このように、バンドパスフィルタを使用することにより、車間距離Lの単位時間当たりの変化量から簡易的な微分演算を行って相対速度ΔVを算出する場合のように、ノイズに弱く、追従制御中にふらつきが生じるなど、車両挙動に影響を与えやすいことを回避することができる。なお、(1)式におけるカットオフ周波数fC は、車間距離Lに含まれるノイズ成分の大きさと、短周期の車体前後の加速度変動の許容値とにより決定する。また、相対速度ΔVの算出には、バンドパフィルタを使用する場合に代えて、車間距離Lにハイパスフィルタ処理を行うハイパスフィルタで微分処理を行うようにしてもよい。
【0027】
また、目標車間距離設定部42は、自車速Vsに相対速度ΔVを加算して算出した先行車車速Vt(=Vs+ΔV)と自車が現在の先行車の後方L0 [m]の位置に到達するまでの時間T0 (車間時間)とから下記(2)式に従って先行車と自車との間の目標車間距離設定値LSEを算出する目標車間距離演算部42aと、この目標車間距離演算部42aで算出した目標車間距離設定値LSEの変化率を制限するリミッタで構成される目標車間距離制限部42bとで構成され、目標車間距離制限部42bから変化率が制限された目標車間距離L* が出力される。
【0028】
SE=Vt×T0 +LS …………(2)
この(2)式において、車間時間T0 という概念を取り入れることにより、車速が速くなるほど、車間距離が大きくなるように設定される。なお、LS は停止時車間距離である。
さらに、車間距離指令値演算部43は、車間距離L、目標車間距離L* に基づいて、車間距離Lをその目標値L* に保ちながら追従走行するための車間距離指令値LT を演算する。具体的には、入力される目標車間距離L* に対して、車間距離制御系における応答特性を目標の応答特性とするための制御応答決定部45で決定される減衰係数ζ及び固有振動数ωT を用いた下記(3)式で表される規範モデルGT (s) に従った二次遅れ形式のフィルタ処理を行うことにより、車間距離指令値LT を演算する。
【0029】
【数1】
Figure 0003829738
【0030】
さらにまた、目標車速演算部44は、入力される車間距離指令値LT に基づいてフィードバック補償器を使用して目標車速V* を演算する。具体的には、下記(4)式に示すように、先行車車速Vtから車間距離指令値LT と実車間距離Lとの偏差(LT −L)に距離制御ゲインfdを乗じた値と、相対速度ΔVに速度制御ゲインfvを乗じた値との線形結合を減じることにより、目標車速V* を算出する。
【0031】
* =Vt−{fd(LT −L)+fv・ΔV} …………(4)
なおさらに、制御応答決定部45は、制御ブロックで表すと、図3に示すように、車間距離L、目標車間距離設定値LSE及び目標車間距離L* に基づいて車間距離偏差ΔLを算出する車間距離偏差演算部45aと、目標車間距離設定値LSEに基づいて後述する表1〜表3の固有振動数算出用マップ及び表4〜表6の減衰係数算出用マップを選択するマップ選択部45bと、相対速度ΔVと車間距離偏差ΔLとをもとにマップ選択部45bで選択した固有振動数算出用マップを参照して固有振動数ωT を算出する固有振動数算出部45cと、相対速度ΔVと車間距離偏差ΔLとをもとにマップ選択部45bで選択した減衰係数算出用マップを参照して減衰係数ζを算出し、これを車間距離指令値演算部43に送出する減衰係数算出部45dとで構成されている。
【0032】
ここで、車間距離偏差演算部45aは、常時は車間距離Lから目標車間距離L* を減算して車間距離偏差ΔL(=L−L* )を算出するが、後述するように、目標車間距離設定値LSEが短い値から長い値に変更されたときに所定期間だけ車間距離Lから変更前の目標車間距離設定値LSEを減算して車間距離偏差ΔL(=L−LSE)を算出する。
【0033】
また、マップ選択部45bは、目標車間距離設定値LSEを、第1の車間距離閾値LTHL (例えば20m程度)及び第2の車間距離閾値LTHH (例えば40m程度)と比較して、LSE≦LTHL であるときに下記表1及び表4に示す短距離用の固有振動数算出用マップ及び減衰係数算出用マップを選択し、LTHL <LSE<LTHH であるときに下記表2及び表5に示す中距離用の固有振動数算出用マップ及び減衰係数算出用マップを選択し、LSE≧LTHH であるときに下記表3及び表6 に示す長距離用の固有振動数算出用マップ及び減衰係数算出用マップを選択する。
【0034】
具体的には、先行車が定速走行しているものと仮定した状態で、種々の追従シーンにおいて最適な車間距離制御の応答特性が得られるように、固有振動数ωT について下記表1〜表3に示すように、目標車間距離設定値LSEに応じて短距離用、中距離用及び長距離用の車間距離偏差ΔL及び相対速度ΔVと車間距離制御系の個有振動数ωT との関係を表す固有振動数算出用マップが設定されている。同様に、減衰係数ζについても下記表4〜表5に示すように、目標車間距離設定値LSEに応じて短距離用、中距離用及び長距離用の車間距離偏差ΔL及び相対速度ΔVと車間距離制御系の個有振動数ωT との関係を表す減衰係数算出用マップが設定されている。
【0035】
ここで、各固有振動数算出用マップは、表1〜表3に示すように、相対速度ΔVが“0”であるとき及び車間距離偏差ΔLが“0”であるときを夫々x軸及びy軸とする4象限にスケジューリングされている。このうち車間距離偏差ΔLが負となる2つの象限が先行車割込に対処する応答特性となるように設定され、車間距離偏差ΔLが正となる2つの象限のうち相対速度ΔVが負となる象限は先行車が遠方にあって自車両が接近する場合に対処する応答特性となるように設定され、残りの象限が先行車が遠方にあって自車両から離れていく場合に対処する応答特性となるように設定され、全体として実車間距離Lが目標車間距離L* にゆっくりと収束する応答特性が得られるように固有振動数ωT が設定されている。そして、接近シーンなどにおいて相対速度ΔVが大きいときでも車間距離が長い場合は急な減速を行わず、実車間距離Lが目標車間距離L* にゆっくりと収束するような応答が好ましい。このような追従シーンでは、実車間距離Lが目標車間距離L* をオーバーシュート又はアンダーシュートしてから収束するような二次の応答特性となり、そのような応答は前述した(3)式のフィルタにより実現することができる。なお、固有振動数ωT の値は短距離用マップが一番大きな値となり、中距離用マップ及び長距離用マップに行くに従い小さい値となるように設定されている。
【0036】
【表1】
Figure 0003829738
【0037】
【表2】
Figure 0003829738
【0038】
【表3】
Figure 0003829738
【0039】
また、減衰係数算出用マップも、前述した固有振動数算出用マップと同様に、実車間距離Lが目標車間距離L* に到達するまでの車間距離制御の応答特性を、車間距離偏差ΔLと相対速度ΔVとに応じた最適な応答特性とするために、下記表4〜表6に示すように、車間距離偏差ΔL及び相対速度ΔVと減衰係数ζとを、相対速度ΔVが“0”であるとき及び車間距離偏差ΔLが“0”であるときを夫々x軸及びy軸とする4象限にスケジューリングされている。この減衰係数算出用マップでも、短距離用マップが一番大きな値となり、僅かではあるが中距離用マップ及び長距離用マップに行くに従い小さい値となるように設定されている。
【0040】
【表4】
Figure 0003829738
【0041】
【表5】
Figure 0003829738
【0042】
【表6】
Figure 0003829738
【0043】
そして、固有振動数算出部45cは、相対速度ΔV及び車間距離偏差ΔLをもとにマップ選択部45bで選択された固有振動数算出用マップを参照して最適な応答特性を得るための固有振動数ωT を算出し、これを車間距離指令値演算部43に出力する。
また、減衰係数算出部45dは、相対速度ΔV及び車間距離偏差ΔLをもとにマップ選択部45bで選択された減衰係数算出用マップを参照して最適な応答特性を得るための減衰係数ζを算出し、これを車間距離指令値演算部43に出力する。
【0044】
このような車間距離制御系は、ブロック線図で表すと、図4に示すように、目標車間距離演算部42で演算された目標車間距離L* を規範モデルG T (s) に従ったフィードフォワード補償器46で車間距離指令値LT に変換し、この車間距離指令値LT と実際の車間距離Lとの偏差を減算器47で算出し、この偏差をフィードバック補償器48で目標車速V* に変換して制御対象となる車両Cを制御するように構成される。
【0045】
そして、追従制御用コントローラ5では、図5に示すフローチャートに従って上述した車間距離制御系で行う車間距離制御処理を実行する。
この制御処理は、所定時間(例えば10msec)毎のメインプログラムに対するタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS1で、測距信号処理部21で演算した実車間距離L、及び車速信号処理部30で換算した自車速Vsを読込み、次いでステップS2に移行して、実車間距離Lに対して前記(1)式に基づくバンドパスフィルタ処理を行うことにより、相対速度ΔVを算出し、これを相対速度記憶領域に更新記憶してからステップS3aに移行する。
【0046】
このステップS3aでは、車間距離設定スイッチSWが操作されたか否かを判定し、これが操作されていないときには直接ステップS4aに移行し、操作されたときにはステップS3bに移行して、車間距離設定スイッチSWで設定された目標車間距離設定値Li(i=LS、LM、LL)を目標車間距離設定値LSEとして設定してから後述するステップS5に移行する。
【0047】
ステップS4aでは、自車速Vsに相対速度ΔVを加算して先行車車速Vt(=Vs+ΔV)を算出し、これを先行車車速記憶領域に更新記憶してからステップS4bに移行し、先行車車速Vt及び車間時間V0 に基づいて前記(2)式の演算を行って今回の目標車間距離設定値LSE(n) を算出してからステップS5に移行する。
【0048】
ステップS5では、算出した今回の目標車間距離設定値LSE(n) から1サンプリング周期前の前回の目標車間距離設定値LSE(n-1) を減算した変化量ΔLSE(=LSE(n) −LSE(n-1) )が予め設定した制限値ΔLLIM 以下であるか否かを判定し、ΔLSE≦ΔLLIM であるときにはステップS6に移行して、今回の目標車間距離設定値LSE(n) を目標車間距離L* (=LSE(n) )として設定してからステップS8に移行し、ΔLSE>ΔLLIM であるときにはステップS6に移行して、前回の目標車間距離設定値LSE(n-1) に制限値ΔLLIM を加算した値を目標車間距離L* (=LSE(n-1) +ΔLLIM )として設定してからステップS8に移行する。
【0049】
ステップS8では、後述する図6に示す応答特性決定処理を行ってフィードフォワードゲインを構成する固有振動数ωT 及び減衰係数ζを算出してからステップS9に移行する。
このステップS9では、目標車間距離L* に対して固有振動数記憶領域及び減衰係数記憶領域に記憶されている固有振動数ωn 及び減衰係数ζに基づいてカットオフ周波数が例えば0.5Hzに設定された前述した(3)式のフィルタ処理を行って、車間距離指令値LT を算出し、これを車間距離指令値記憶領域に更新記憶してからステップS10に移行し、前記(4)式の演算を行って、目標車速V* を算出し、これを車速制御部50に送出してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
【0050】
前記ステップS8の応答特性決定処理は、図6に示すように、先ず、ステップS11で、自車両が先行車を認識しているか否かを判定し、先行車を認識していないときにはそのまま処理を終了して図5のステップS9に移行し、先行車を認識しているときにはステップS12に移行する。
このステップS12では、ステップS6又はS7で算出した目標車間距離L* から車間距離Lを減算した値の絶対値(|L* −L|)が小さい値に設定された一定追従閾値LTH1 (例えば1m)以下であるか否かを判定し、|L* −L|>LTH1 であるときにはそのまま処理を終了して図5のステップS9に移行し、|L* −L|≦LTH1 であるときにはステップS13に移行する。
【0051】
このステップS13では、ステップS4で算出した目標車間距離設定値LSEを第1の車間距離閾値LTHL 及び第2の車間距離閾値LTHH と比較して短距離LS、中距離LM及び長距離LLの何れの範囲に相当するかを設定する。
次いで、ステップS14に移行して、応答特性を保持する保持フラグFHが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“1”にセットされているときには、後述するステップS26にジャンプし、保持フラグFHが“0”にリセットされいるときにはステップS15に移行する。
【0052】
このステップS15では、設定された範囲が長距離LLであるか否かを判定し、短距離LS又は中距離LMであるときには後述する22に移行し、長距離LLであるときにはステップS16に移行する。
このステップS16では、前回1サンプリング周期前の目標車間距離設定値LSE(n-1) の範囲が短距離LSであるか否かを判定し、中距離LM又は長距離LLであるときには後述するステップS22に移行し、短距離LSであるときには短距離から長距離LLに切換えられたものと判断してステップS17に移行する。
【0053】
このステップS17では、長距離LLに対応する図3の固有振動数算出用マップ及び図6の減衰係数算出用マップを選択し、次いでステップS18に移行して、車間距離偏差ΔLとして目標車間距離設定値LSEから車間距離Lを減算した値を設定してからステップS19に移行する。
このステップS19では、ステップS18で設定した車間距離偏差ΔL及び相対速度ΔVをもとに図3の固有振動数算出用マップを参照して固有振動数ωT を算出し、これを固有振動数記憶領域に更新記憶してからステップS20に移行する。
【0054】
このステップS20では、ステップS18で設定した車間距離偏差ΔL及び相対速度ΔVをもとに図6の減衰係数算出用マップを参照して減衰係数ζを算出し、これを減衰係数記憶領域に更新記憶し、次いでステップS21に移行して、保持フラグFHを“1”にセットしてから後述するステップS26に移行する。
また、ステップS22では、ステップS13で設定された距離範囲に応じた固有振動数算出用マップ及び減衰係数算出用マップを選択し、次いでステップS23に移行して、ステップS6又はステップS7で算出した目標車間距離L* から車間距離Lを減算して車間距離偏差ΔL(=L* −L)を算出してからステップS24に移行する。
【0055】
このステップS24では、ステップS23で設定した車間距離偏差ΔL及び相対速度ΔVをもとにステップS22で選択した固有振動数算出用マップを参照して固有振動数ωT を算出し、これを固有振動数記憶領域に更新記憶してからステップS25に移行する。
このステップS25では、ステップS23で設定した車間距離偏差ΔL及び相対速度ΔVをもとにステップS22で選択した減衰係数算出用マップを参照して減衰係数ζを算出し、これを減衰係数記憶領域に更新記憶してからステップS25に移行する。
【0056】
ステップS26では、ステップS6又はS7で算出した目標車間距離L* が目標車間距離設定値LSE以上となったか否かを判定し、L* <LSEであるときにはそのまま処理を終了して図5のステップS9に移行し、L* ≧LSEであるときにはステップS27に移行して、保持フラグFHを“0”にリセットしてから図5のステップS9に移行する。
【0057】
この図5の処理において、ステップS2の処理が相対速度演算手段に対応し、ステップS4〜S10の処理が目標車間距離制御手段に対応し、このうちS4〜S7の処理が目標車間距離演算手段に対応し、ステップS8の処理及び図6の処理がフィードフォワードゲイン決定手段に対応し、ステップS9の処理がフィードフォワード制御手段に対応している。
【0058】
さらに、車速制御部50は、入力される目標車速V* に自車速Vsを一致させるための駆動力指令値FOR及び外乱推定値dV ′を算出し、これらの偏差でなる目標制・駆動力F* を算出する車速サーボ系で構成され、この車速サーボ系としては例えば特開平10−272963号に開示されているようにモデルマッチング補償器とロバスト補償器とで構成されるロバストモデルマッチング制御手法による車速サーボ系や一般的なフィードバック制御系を適用し得る。
【0059】
そして、車速制御部50より出力される目標制・駆動力F* に基づいて制動制御装置8及びエンジン出力制御装置9が制御されて車間距離Lが目標車間距離L* に一致するように追従制御される。
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
今、車両が先行車を認識して、この先行車に例えば短距離LSの範囲で追従走行しているものとする。
【0060】
この状態で目標車間距離L* から車間距離センサ12で検出した車間距離Lを減算した車間距離偏差の絶対値|L* −L|が車間距離閾値LTH1 以下となる一定車間距離での追従走行状態しているものとすると、図5の処理で相対車速ΔV、先行車車速Vtが算出され、これらに基づいて目標車間距離設定値LSEが算出される。このとき、例えば先行車が定速走行しているものとすると、目標車間距離設定値LSEは図7(a)に示すように比較的短い距離で一定値を維持し、この目標車間距離設定値LSEをステップS5〜S7で制限処理した目標車間距離L* も図7(b)に示すように目標車間距離設定値LSEと略等しい一定値を維持している。
【0061】
この状態で、図6の応答特性処理では、先行車を認識し、一定車間距離で走行しているので、ステップS11,S12を経てステップS13に移行し、目標車間距離設定値LSEが比較的短いので短距離範囲LSとして設定される。
このとき、車間距離範囲が変更されないので、保持フラグFHが“0”にリセットされており、ステップ14からS15に移行し、車間距離範囲がLSであるので、ステップS22に移行し、車間距離範囲LSに応じた表1の固有振動数算出用マップ及び表4の減衰係数算出用マップが選択される。
【0062】
そして、ステップS23で、車間距離偏差ΔLを算出するが、目標車間距離L* と車間距離Lとが略等しいので、車間距離偏差ΔLが“0”となると共に、相対速度ΔVも“0”となり、ステップS24で表1の固有振動数算出用マップを参照したときに固有振動数ωT として図7(d)に示すように0.131が算出され、ステップS25で表4の減衰係数算出用マップを参照したときに減衰係数ζとして0.800が算出される。
【0063】
これら固有振動数ωT 及び減衰係数ζを使用して図5のステップS9のフィルタ処理を行うことにより、現在の追従走行状態を維持する車間距離指令値LT が算出され、この車間距離指令値LT に基づいて現在の自車速Vsを維持する目標車速V* が算出され、車速制御部50で現在の非制動状態を維持する“0”の制動圧指令値PBDが制動制御装置8に出力されると共に、現在のスロットル開度を維持するスロットル開度指令値θがエンジン出力制御装置9に出力される。
【0064】
このため、車間距離センサ12で検出される車間距離Lも図7(c)に示すように目標車間距離設定値LSE及び目標車間距離L* と略等しい値に制御されて、追従走行を継続する。
この短距離範囲LSでの追従走行状態を継続して時点t1で運転者が車間距離設定スイッチSWを操作して長距離LLを選択した場合には、目標車間距離設定値LSEが図7(a)に示すように、長距離LLに対応する値に即座に変更される。しかしながら、目標車間距離L* は、目標車間距離設定値LSEが短距離LSから長距離LLに変更されても、前回の目標車間距離設定値LSE(n-1) に対して今回の目標車間距離設定値LSE(n) が制限値ΔLLIM より大きな値となるので、ステップS5からステップS7に移行して目標車間距離L* の変化量がΔLLIM に制限される。このため、目標車間距離L* は図7(b)に示すように徐々に上昇することになる。
【0065】
このように車間距離範囲が短距離LSから長距離LLに変更されると、図6の応答特性算出処理で、ステップS15及びS16を経てステップS17に移行し、長距離LLに対応する表3の固有振動数算出用マップが選択されると共に、図6の減衰係数算出用マップが選択される。
一方、車間距離偏差ΔLとしては、ステップS18で増加率が制限されている目標車間距離L* に代えて新たに設定された長距離LLの目標車間距離設定値LSEが適用され、これと実際の車間距離Lとの偏差として算出されるので、この車間距離偏差ΔLが−20mを超えることになり、相対速度ΔVは殆ど変化しないので、ステップS19で表3の固有振動数算出用マップを参照したときに固有振動数ωT として0.111が算出され、これが固有振動数記憶領域に更新記憶される。このため、固有振動数ωT が図7(d)に示すように、0.131から0.111に低下される。また、減衰係数ζについても表6の減衰係数算出用マップを参照したときに0.950が算出され、これが減衰係数記憶領域に更新記憶される。次いで、ステップS21に移行して、保持フラグFHが“1”にセットされる。
【0066】
このため、次のサンプリング周期では、保持フラグFHが“1”にセットされていることにより、図6の応答特性決定処理において、ステップS14から直接ステップS26にジャンプし、固有振動数記憶領域及び減衰係数記憶領域に記憶されている固有振動数ωT 及び減衰係数ζが保持されると共に、目標車間距離L* が図7(b)に示すように目標車間距離設定値LSEに達していないので、保持フラグFHが“1”の状態を維持する。
【0067】
このため、ステップS9で算出される車間距離指令値LT は、目標車間距離L* の増加率が制限値ΔLLIM に制限されているが、固有振動数ωT の値が実際の目標車間距離L* と車間距離Lとの略“0”となる車間距離偏差及び“0”の相対速度ΔVに基づいて算出される固有振動数ωT (=0.086)に比較して大きな値となることにより、前回の車間距離指令値LT (n-1) に対して増加することになる。このため、車速制御部50で算出されるスロットル開度指令値θが減少し、エンジン出力制御装置9でスロットルアクチュエータ10をスロットルバルブ10aを閉じる方向に制御して、エンジンブレーキを作用させて減速度を発生させ、減速度が不足する場合に制動圧指令値PBDを制動制御装置8に出力してディスクブレーキ7で制動力を発生させて減速する。この結果、車間距離センサ12で検出される車間距離Lが図7(c)に示すように徐々に増加する。
【0068】
その後、時点t2で、増加率が制限されている目標車間距離L* が目標車間距離設定値LSEに達すると、図6の応答特性決定処理でステップS26からステップS27に移行して、保持フラグFHが“0”にリセットされるので、つぎのサンプリング周期で、ステップS14からステップS15に移行し、長距離LLが設定されているので、ステップS16に移行するが前回も長距離LLに設定されているので、ステップS22に移行して、増加率が制限された目標車間距離L* と車間距離Lとの車間距離偏差ΔLと相対速度ΔVとに基づいて図3の固有振動数算出用マップを参照して固有振動数ωT が算出される。この結果、固有振動数ωT が図7(d)に示すように、車間距離偏差ΔLに応じて徐々に低下し、長距離LLを維持する追従走行状態となると、固有振動数ωT が0.086近傍後に維持され、車間距離Lも図7(c)に示すように目標車間距離設定値LSEに略一致する状態となる。
【0069】
このように、上記第1の実施形態によると、目標車間距離設定値が短距離LSから長距離LLに変更された場合でも、フィードフォワードゲインを構成する固有振動数ωT の急減を抑制して車間距離Lが短くなることなく徐々に増加して緩やかに変更された長距離LLに向かって制御されるので、運転者に違和感を与えることなく、円滑な車間距離増加制御を行うことができる。
【0070】
因みに、目標車間距離設定値が短距離LSから長距離LLに変更されたときに、通常の追従走行状態と同様に、車間距離偏差ΔLとして増加率が制限された目標車間距離L* と車間距離Lとの偏差とする場合には、図7の時点t1で目標車間距離設定値LSEが短い値から長い値に変更されたときに、目標車間距離L* の増加量が少ないので、車間距離偏差ΔLが“0”に近い値となり、相対速度ΔVも略“0”であるので、表3の固有振動数算出用マップを参照したときに、固有振動数ωT が図7(d)で二点鎖線図示のように0.086に設定される。また、減衰係数ζは表6の減衰係数算出用マップを参照したときに0.760となり、前回の0.800より僅かに減少する。
【0071】
このように固有振動数ωT 0.131から0.086に急減することにより、図5のステップS9で算出される車間距離指令値LT が前回値より短くなり、これに応じて車速制御部50でスロットル開度指令値θが増加されて、緩加速状態となって車間距離Lが図7(c)で二点鎖線図示のように一旦減少してから増加することになる。このため、運転者は車間距離Lを長くする設定を行ったにもかかわらず一時的に車間距離が短くなるので違和感を抱くことになる。しかしながら、第1の実施形態では目標車間距離設定値LSEを短い値から長い値に変更したときに車間距離が短くなることを確実に防止して円滑な車間距離制御を行うことができる。
【0072】
次に、本発明の第2の実施形態を図8及び図9について説明する。
この第2の実施形態は、目標車間距離LSEが短い値から長い値に変更されたときに、変更前の固有振動数ωT 及び減衰係数ζを所定期間保持することにより、車間距離が一時的に短くなることを防止するようにしたものである。
すなわち、第2の実施形態では、応答特性決定処理が図8に示すように、前述した第1の実施形態における図6の処理において、ステップS17〜S20が省略され、これに代えてステップS16で前回距離範囲が短距離LSであると判定されたときに、ステップS31に移行して、1サンプリング周期前の固有振動数ωT (n-1) 及び減衰係数ζ(n-1) を今回の固有振動数ωT (n) 及び減衰係数ζ(n) として設定し、これらを固有振動数記憶領域及び減衰係数記憶領域に更新記憶してから前記ステップS21に移行するように構成されていることを除いては図6と同様の処理を行い、図6との対応処理には同一ステップ番号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
【0073】
この第2の実施形態によると、先行車を認識して、短距離LSで車間距離Lを略一定として追従走行しているときに、図9(a)に示すように時点t1で車間距離設定スイッチSWを操作して目標車間距離設定値LSEを長距離LLに設定したときに、図6の応答特性決定処理でステップS16からステップS31に移行して、前回の応答特性即ち表1の短距離LSに対応する固有振動数算出用マップを参照して算出した車間距離偏差ΔL=0、相対速度ΔV=0の固有振動数ωT (n-1) (=0.131)を今回の固有振動数ωT (n) として設定し、減衰係数ζについても前回の減衰係数ζ(n-1) (=0.800)を今回の減衰係数ζ(n) として設定することにより、固有振動数ωT 及び減衰係数ζを目標車間距離設定値LSEの変更前の前回値に保持する。このため、固有振動数ωT が図9(d)に示すように、減少することなく大きな値に保持されるので、これら固有振動数ωT 及び減衰係数ζをフィードフォワードゲインとしてフィルタ処理によって車間距離指令値LT を算出することにより、目標車間距離L* が制限値ΔLLIM 分長くなるため、車間距離指令値LT が変更前より短くなることなく、徐々に長くなる。
【0074】
この結果、車間距離Lが、図9(c)に示すように、短くなることがなく円滑に増加することになり、第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。その後、時点t2で目標車間距離L* が目標車間距離設定値LSEに達すると、図6の応答特性決定処理でステップS26からステップS27に移行して、保持フラグFHが“0”にリセットされることにより、ステップS16からステップS22に移行して、長距離LLの目標車間距離設定値LSEに応じた表3の固有振動数算出用マップ及び表6の減衰係数算出用マップが選択され、このときの目標車間距離L* と車間距離Lとの車間距離偏差ΔL及び相対速度ΔVをもとに表3の固有振動数算出用マップ及び表6の減衰係数算出用マップを参照して固有振動数ωT 及び減衰係数ζが算出される。このとき、車間距離偏差ΔLが−20m程度であるので、固有振動数ωT は0.110となり、減衰係数ζは0.950となる。このため、固有振動数ωT は前回まで保持されていた値0.131から0.110へと変更されるので、その減少量が第1の実施形態における目標車間距離設定値の変更時点と同程度となり、車間距離Lが低下することを防止することができ、円滑な車間距離制御を継続することができる。
【0075】
次に、本発明の第3の実施形態を図10及び図11について説明する。
この第3の実施形態は、第2の実施形態におけるフィードフォワードゲインの保持状態を解除する際に、固有振動数ωT 及び減衰係数ζを徐々に減少させるようにしたものである。
すなわち、第3の実施形態においては、応答特性決定処理が図10に示すように、前述した第2の実施形態における図8の処理において、ステップS22の前にステップS41を設け、このステップS41でゲイン保持状態の解除状態であることを表す解除フラグFCが“1”にセットされているか否かを判定し、これが“0”にリセットされているときにはステップS42に移行して、前回保持フラグFHが“1”にセットされていたか否かを判定し、これが“0”にリセットされていたときには前記ステップS22に移行し、“1”にセットされていたときにはステップS43に移行する。
【0076】
このステップS43では、解除フラグFCを“1”にセットし、次いでステップS44に移行して、前回の固有振動数ωT (n-1) から所定減少量Δωを減算した値を今回の固有振動数ωT (n) として設定すると共に、前回の減衰係数ζ(n-1) から所定減少量Δζを減算した値を今回の減衰係数ζ(n) として設定してからステップS45に移行する。
【0077】
このステップS45では、前記ステップS22〜S25と同様の処理を行って、現在の距離範囲に応じた固有振動数算出用マップ及び減衰係数算出用マップを選択すると共に、目標車間距離L* 及び車間距離Lの車間距離偏差ΔLを算出し、算出した車間距離偏差ΔL及び相対速度ΔVをもとに選択した固有振動数算出用マップ及び減衰係数算出用マップを参照して通常の固有振動数ωTN及び減衰係数ζN を算出してからステップS46に移行する。
【0078】
このステップS46では、ステップS44で算出した固有振動数ωT (n) がステップS45で算出した固有振動数ωTN以下であるか否かを判定し、ωT (n) >ωTNであるときにはステップS47に移行して、固有振動数ωT (n) を固有振動数ωT として設定し、これを固有振動数記憶領域に更新記憶してから処理を終了して図5のステップS9に移行し、ωT (n) ≦ωTNであるときにはステップS48に移行して、固有振動数ωT として固有振動数ωTNを設定し、これを固有振動数記憶領域に更新記憶してからステップS49に移行し、解除フラグFCを“0”にリセットしてから処理を終了して図5のステップS9に移行する。
【0079】
この第3の実施形態によると、先行車を認識して、短距離LSで先行車に略一定車間距離で追従走行している状態で、車間距離設定スイッチSWを操作して長距離LLを目標車間距離設定値LSEとして設定したときに、図11に示すように、前述した第2の実施形態と同様に変更前の固有振動数ωT 及び減衰係数ζを保持する。
【0080】
その後、目標車間距離L* が目標車間距離設定値LSEに達した時点t2で、保持フラグFHが“0”にリセットされると、図6の応答特性決定処理でステップS16からステップS41に移行して、解除フラグFCが“0”にリセットされているので、ステップS42に移行し、前回保持フラグFHが“1”であったので、ステップS43に移行して、解除フラグFCを“1”にセットしてからステップS44に移行して、前回の固有振動数ωT (n-1) から所定減少量Δωを減算した値を今回の固有振動数ωT (n) として設定すると共に、前回の減衰係数ζ(n-1) から所定減少量Δζを減算した値を今回の減衰係数ζ(n) として設定する。
【0081】
これによって、図11(d)に示すように、固有振動数ωT が所定減少量Δωで減少量が制限されて徐々に低下し、このときに解除フラグFCが“1”にセットされる。このため、固有振動数ωT 及び減衰係数ζの減少処理が継続される。
その後、時点t3で減少した固有振動数ωT (n) が目標車間距離L* 及び車間距離Lの車間距離偏差ΔLを算出し、算出した車間距離偏差ΔL及び相対速度ΔVをもとに選択した固有振動数算出用マップを参照して算出される通常の固有振動数ωTN以下となると、通常の固有振動数ωTNが固有振動数ωT として設定されて固有振動数記憶領域に更新記憶されると共に、解除フラグFCが“0”にリセットされ、以後、ステップS41及びS42を経てステップS22に移行して、通常の固有振動数ωTN及び減衰係数ζN の設定処理に復帰する。
【0082】
したがって、第3の実施形態によれば、変化率が制限された目標車間距離L* が目標車間距離設定値LSEに達したときに、固有振動数ωT 及び減衰係数ζが緩やかに減少することになり、前述した第2の実施形態に比較して車間距離Lの変化を緩やかに行ってことができ、運転者に違和感を与えることをより確実に減少させることができる。
【0083】
なお、上記第3の実施形態においては、前述した第2の実施形態におけるフィードフォワードゲインの保持状態から解除するときに固有振動数ωT 及び減衰係数ζを徐々に減少させる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、前述した第1の実施形態における時点t1で固有振動数ωT 及び減衰係数ζを徐々に減少させるようにしてもよい。
【0084】
また、上記第1〜3の実施形態においては、固有振動数ωT 及び減衰係数ζを共に減少処理する場合について説明したが、固有振動数ωT の方がフィードフォワードゲインに与える影響が大きいので、固有振動数ωT のみを減少処理し、減衰係数ζについてはマップで参照した値をそのまま使用するようにしてもよい。
さらに、上記第1〜第3の実施形態においては、目標車間距離設定部42で先行車車速Vtに基づいて目標車間距離設定値LSEを算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、先行車車速Vtに代えて自車速Vsを適用し、これに基づいて目標車間距離設定値LSEを算出するようにしてもよく、さらには、目標車間距離設定値LSEの算出を省略して、車間距離設定スイッチSWで設定する目標車間距離設定値LS,LM,LLのみを使用するようにしてもよい。
【0085】
さらにまた、上記第1〜第3の実施形態においては、車間距離制御系のフィードフォワード制御系として、図4に示すようにフィードフォワード補償器46のみで構成する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図12に示すように、フィードフォワード制御系をフィードフォワード補償器46と位相補償器49とで構成し、位相補償器49で、下記(5)式に示すフィルタ処理を行って補償車速指令値VFFを演算し、これをフィードバック補償器48の出力VFBに加算する構成とすることもでき、この場合には、実車間距離が長い状態で、相対速度の減少度合いを緩やかにすることができ、スムーズな追従走行制御を行うことができる。
【0086】
【数2】
Figure 0003829738
【0087】
ここで、ωV は車速制御部伝達特性の折点角周波数である。
なおさらに、上記第1〜第3の実施形態においては、固有振動数算出用記憶テーブル及び減衰係数算出用記憶テーブルを使用して固有振動数及び減衰係数を算出する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、特性方程式から算出してもよいことはいうまでもない。
【0088】
また、上記第1〜第3の実施形態においては、追従制御用コントローラ5で車間距離演算処理を実行する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、関数発生器、比較器、演算器等を組み合わせて構成した電子回路でなるハードウェアを適用して構成するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、後輪駆動車に本発明を適用した場合について説明したが、前輪駆動車に本発明を適用することもでき、また回転駆動源としてエンジン2を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電動モータを適用することもでき、さらには、エンジンと電動モータとを使用するハイブリッド車にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】図1の追従制御用コントローラの具体的構成を示すブロック図である。
【図3】図2の制御応答決定部の具体例を示すブロック図である。
【図4】車間距離制御系の概略構成を示すブロック線図である。
【図5】車間距離制御部における車間距離制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図6】図5の応答特性決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施形態の動作の説明に供するタイムチャートである。
【図8】本発明の第2の実施形態における応答特性決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】第2の実施形態の動作の説明に供するタイムチャートである。
【図10】本発明の第3の実施形態における応答特性決定処理の一例を示すフローチャートである。
【図11】第3の実施形態の動作の説明に供するタイムチャートである。
【図12】本発明に適用し得るフィードフォワード制御系の他の例を示すブロック図である。
【符号の説明】
2 エンジン
3 自動変速機
7 ディスクブレーキ
8 制動制御装置
9 エンジン出力制御装置
10 スロットルアクチュエータ
12 車間距離センサ
13 車速センサ
40 車間距離制御部
41 相対速度演算部
42 目標車間距離設定部
42a 目標車間距離演算部
42b 目標車間距離制限部
43 車間距離指令値演算部
44 目標車速演算部
45 制御応答決定部
45a 車間距離偏差演算部
45b マップ選択部
45c 固有振動数算出部
45d 減衰係数算出部
50 車速制御部

Claims (8)

  1. 目標車間距離設定値を設定し、設定した目標車間距離設定値の変化量を制限した目標車間距離制限値を目標車間距離として算出する目標車間距離設定手段と、車間距離検出手段で検出した先行車との車間距離検出値と車速検出手段で検出した自車速及び先行車車速の何れか一方とに基づいて当該車間距離検出値を目標車間距離設定手段で算出した目標車間距離に一致させる目標車速を演算する車間距離制御手段と、該車間距離制御手段で演算した目標車速と前記車速検出手段で検出した自車速とを一致させるように速度制御する車速制御手段とを備えた先行車追従制御装置において、
    前記車間距離制御手段は、前記目標車間距離を、応答特性を決定するフィードフォワードゲインを使用した規範モデルに従って車間距離指令値に変換するフィードフォワード制御手段と、通常は少なくとも前記目標車間距離設定値の属する距離範囲に基づいて前記フィードフォワードゲインを決定し、前記距離範囲が短い値から長い値に変更されたときに、所定期間少なくとも変更後の目標車間距離設定値に基づくフィードフォワードゲイン及び変更直前のフィードフォワードゲインの何れか一方により前記車間距離指令値の一時的な低下を防止する前記フィードフォワードゲインを決定するフィードフォワードゲイン決定手段と、前記フィードフォワード制御手段から出力される車間距離指令値に基づいて目標車速を演算する目標車速演算部とを備えていることを特徴とする先行車追従制御装置。
  2. 先行車との相対速度を検出する相対速度検出手段を有し、前記フィードフォワードゲイン決定手段は、通常時に目標車間距離、前記目標車間距離と車間距離検出値との車間距離偏差及び相対速度に基づいてフィードフォワードゲインを決定するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の先行車追従制御装置。
  3. 前記フィードフォワードゲイン決定手段は、前記距離範囲が短い値から長い値に変更されたときに、所定期間前記車間距離偏差を変更後の目標車間距離設定値と車間距離検出値との偏差に保持することを特徴とする請求項2記載の先行車追従制御装置。
  4. 前記フィードフォワードゲイン決定手段は、前記目標車間距離が変更後の目標車間距離設定値に一致したときに車間距離偏差を目標車間距離及び車間距離検出値の偏差に復帰させるように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の先行車追従制御装置。
  5. 前記フィードフォワードゲイン決定手段は、前記距離範囲が短い値から長い値に変更されたときに、所定期間変更直前の目標車間距離に基づいて決定されたフィードフォワードゲインを保持するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の先行車追従制御装置。
  6. 前記フィードフォワードゲイン決定手段は、前記目標車間距離が変更後の目標車間距離設定値に一致したときに、保持したフィードフォワードゲインを前記目標車間距離に基づいて算出されるフィードフォワードゲインに復帰させるように構成されていることを特徴とする請求項5記載の先行車追従制御装置。
  7. 前記フィードフォワードゲイン決定手段は、前記目標車間距離が変更後の目標車間距離設定値に一致したときに、保持したフィードフォワードゲインを変更後の目標車間距離に基づいて算出されるフィードフォワードゲインに復帰させる際に、保持したフィードフォワードゲインを徐々に変化させるように構成されていることを特徴とする請求項5記載の先行車追従制御装置。
  8. 前記目標車間距離設定手段は、複数の異なる目標車間距離設定値を選択する選択手段と、該選択手段で選択された目標車間距離設定値の変化量を制限する変化量制限手段とで構成されていることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の先行車追従制御装置。
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