JP3829705B2 - 円形連続地中壁用掘削装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、円形連続地中壁を構築するための変断面形状掘削装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
比較的小断面の円形地中連続壁工事では、先行パネルと後行パネルとの間をある交叉角度をもって重ねて構築している。図8、図9は円形地中連続壁の一例を示すもので、このものは、ガイドフレームの下部に掘削ドラムを備えたハイドロフレーズ式掘削機により掘削された先行溝にコンクリートを打設して構築した複数の先行パネル1の間に、同掘削機により先行パネル1の側面をカッティングしつつ掘削された後行溝にコンクリートを打設して構築した後行パネル2(図中網掛部分のエレメント)を打継いでなり、隣合うパネル間が円中心Oに対し15°の交叉角度で合計24角形状(24パネル)とした円形連続地中壁であり、先行パネル1と後行パネル2との打継ぎ面はある程度重複して形成される。
【0003】
図10は従来のハイドロフレーズ式掘削機の掘削部分を示すもので、この掘削部分4は、ガイドフレーム(図示しない)の下部に設けられた左右一対の掘削ドラム5を備え、掘削ドラム5の周囲に植設された多数のカッターティース6を有するもので、この掘削機により掘削される溝は図示のごとく矩形の断面形状となる。
【0004】
ところで、このような矩形の掘削断面を有する掘削ドラム4を用いて、前記のような交叉角のあるパネルの側面を掘削しようとすると、図10にハッチング部分として示す壁内外の重複掘削部分3が台形断面となるため、コンクリートのカッティング量が多くなることから、ティースに負荷がかかり過ぎて掘削能率が極端に低下するうえ、ティースの損耗が大きくなる。また、コンクリートを多くカッティングすると溶解したセメント分により安定液の劣化が激しくなり、孔壁安定管理が困難になる。さらに、壁内外のカッティング量の差異が大きく、掘削機がカッティング時に先行パネル1の外側に移動しやすく、端面施工が困難となっていた。
【0005】
このため、従来の円形地中連続壁工事では、専ら仕切板工法が採用されていた。この工法は、重複掘削部分3の境界位置に仕切板を挿入して重複掘削部分3へのコンクリートの回り込みを防止した上で、コンクリートを打設することにより先行パネル1を構築し、次いで後行パネル2となる部分の掘削を行い、その後、鉄筋かごの建て込みとコンクリート打設とを行う工法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の仕切板工法にあっては、次のような課題があった。
▲1▼埋め戻し掘削が必須であり、作業量が多くなり、かつ埋め戻し作業も必要である。
▲2▼後行パネルに建て込まれる鉄筋かごの重量が増加する。
▲3▼特殊な仕切板の製作や、そのための補強枠、および土木シートなど、仕切板部分におけるコンクリートの回り込み防止対策が必要である。
【0007】
本発明は、以上の課題を解決するものであり、円形連続地中壁において、先行パネルに対する壁内外のカッティング量の差異を極小とし、隣合う先行パネルの側面をカッティングしつつ後行パネルを打継ぐことができるようにした円形連続地中壁用掘削装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、円形連続地中壁を構築するための掘削装置であって、ガイドフレームの下部に前記地中壁の延長方向に沿って配置された一対の掘削ドラムを備え、該掘削ドラムの外周部に植設された多数のカッターティースを有する掘削装置において、前記両掘削ドラムの前記回転中心軸が、水平面内において交差するように、互いに所定角度傾斜して配置されているとともに、前記各カッターティースは壁厚方向の内側に向けて前記回転中心軸の傾斜角度に応じて順次短く形成されていることを特徴とするものである。
【0010】
従って、本発明では、変断面形状の掘削が可能となり、隣合う先行パネルと後行パネルの重複掘削部分がほぼ平行となり、円形の連続地中壁でも止水性の確実なカッティング工法を採用できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係る掘削装置を適用したハイドロフレーズ式掘削機の全体構成を示すもので、このものは、平面的に見て台形状に地盤を掘削することにより、台形状の掘削単位を所定間隔おきに形成しコンクリートを打設して先行パネルを構築した後、先行パネル間を台形状に掘削してコンクリートを打設することで連続的な円形連続地中壁を構築するものであって、ベースマシン10のクレーンブーム12にワイヤを介して吊り込まれるガイドフレーム14と、ガイドフレーム14の先端に配置された掘削装置16とからなり、安定液が満たされながら地盤内を掘削しつつ地盤の溝内に掘削装置16を吊り込むとともに、掘削により排土された安定液混合土砂をガイドフレーム14内に配置された揚泥ポンプ18により吸引し、ガイドフレーム14を縦通する揚泥管20、及びこの揚泥管20に接続されてベースマシン10側に巻取られる揚泥ホース22を介して地表部に揚泥するようにしたものである。
【0012】
掘削装置16は、図2,3に示すように、ガイドフレーム14の下部中心に配置され、前記揚泥ポンプ18に接続した吸泥管24と、吸泥管24を挟んで地中壁の延長方向(図中左右方向)に沿って配置された回転可能な左右一対の掘削ドラム26と、掘削ドラム26の外周部に植設された多数のカッターティース28およびカッターティース28間に配置される土砂掻き板30とから構成されている。
【0013】
そして本実施の形態では、両掘削ドラム26の回転中心軸は互いに内側部に向けてその円中心から水平面内において所定角度θ交叉して配置されているとともに、各カッターティース28は壁厚方向内側に向けてその傾斜角度に応じて順次短く形成され、その結果、両掘削ドラム26のカッターティース28は内側中心にその外周部接線同士を一致させ、図3に示す山形状の変断面掘削を可能としている。この傾斜角度は、従来と同様に24角形状(24パネル)の円形連続地中壁を構築しようとする場合、両者の中心軸の交点Oの交叉角度θ=7.5°であり、従来のパネル間交叉角度(15°)の1/2となっている。
【0014】
図4,5は前記掘削装置16の詳細構造を示すものであり、前記掘削ドラム26は、T型フレーム32に回転可能に支持されている。また、前記カッターティース28は各掘削ドラム26の外周方向に60°間隔で6箇所、また壁厚方向に向けて1〜10列まで植設されるもので、各列で複数組のカッターティース28を所定の角度傾けて固定してあり、一列目が最も短く、それから順次長さを増し、10列目が最も長くなるように固定する、あるいは取付基部の長さを列に応じて順次増すことによって、図3に示す変断面掘削形状を得られるようにしている。
【0015】
図6、7は以上の掘削装置16を用いた円形連続地中壁を示すもので、34は先行パネル、36は後行パネルであり、従来と同様に、中心Oより15°の交叉角度をもって24パネル分の掘削がなされるが、各パネルにおける変断面形状に応じて従来の二倍の48角形状の円形連続地中壁を得ることになる。
【0016】
また、図7のハッチング部分に示す重複掘削部分38は平行にきわめて近似するため、内外の壁厚差がほとんどなく、これによってカッティングによる加工ができる。なお、コンクリートカッティングは、実寸法では200mm以下、標準で100mmとされているので、ドラム形状を円周の中心上で100mm大きくすれば、壁厚や円形の大小に応じて若干の差がでるものの、均等なコンクリートカッティングが可能となる。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように、本発明による円形連続地中壁用掘削装置にあっては、円形連続地中壁において、先行パネルに対する壁内外のカッティング量の差異を極小とし、隣合う先行パネルの側面をカッティングしつつ後行パネルを打継ぐことができるため、仕切板工法に見られる施工上の各種問題がなく、経済的であり、かつ止水性に優れた円形連続地中壁を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用したハイドロフレーズ掘削機の全体構成を示す説明図である。
【図2】 (a),(b)は本発明に係る掘削装置を内外から見た正背面図である。
【図3】 同掘削装置の概略平面図である。
【図4】 同掘削装置の詳細構造を示す正面図である。
【図5】 図4のA−A線断面図である。
【図6】 同掘削装置を用いた円形連続地中壁を示す平断面図である。
【図7】 同連続地中壁の部分拡大図である。
【図8】 従来の24角形状の円形連続地中壁を示す平断面図である。
【図9】 同連続地中壁の部分拡大図である。
【図10】 従来の矩形状断面掘削用掘削装置の概略平面図である。
【符号の説明】
14 ガイドフレーム
16 掘削装置
24 吸泥管
26 掘削ドラム
28 カッターティース
34 先行パネル
36 後行パネル
38 重複掘削部分
Claims (1)
- 円形連続地中壁を構築するための掘削装置であって、ガイドフレームの下部に前記地中壁の延長方向に沿って配置された一対の掘削ドラムを備え、該掘削ドラムの外周部に植設された多数のカッターティースを有する掘削装置において、
前記両掘削ドラムの前記回転中心軸が、水平面内において交差するように、互いに所定角度傾斜して配置されているとともに、
前記各カッターティースは壁厚方向の内側に向けて前記回転中心軸の傾斜角度に応じて順次短く形成されていることを特徴とする円形連続地中壁用掘削装置。
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