JP3829386B2 - 洗濯機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水平軸を中心に回転自在に配設したドラム内で洗濯物の洗濯、すすぎ、脱水を行う洗濯機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の洗濯機は図6に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
【0003】
図に示すように、ドラム1は、外周部に多数の通水孔2を全面に設け、水受け槽3内に回転自在に配設している。ドラム1の回転中心に水平軸4の一端を固定し、水平軸4の他端にドラムプーリー5を固定している。モータ6は、ベルト7によりドラムプーリー5と連結し、ドラム1を回転駆動する。ドラム1の開口部に蓋8を開閉自在に設けている。
【0004】
水受け槽3は、洗濯機本体9よりばね体10で吊り下げ、防振ダンパー11により脱水時の振動が洗濯機本体9に伝達されないように防振支持するとともに、脱水時の振動を低減する重り12を設けている。ヒータ13は、水受け槽3内の洗濯水を加熱するものである。制御装置14は、モータ6、ヒータ13などの動作を制御し、洗濯、すすぎ、脱水などの一連の行程を逐次制御する。給水弁15は水受け槽3内の給水するものであり、排水ポンプ16は水受け槽3にホース17で連結し、水受け槽3内の洗濯水を排水するものである。
【0005】
上記構成において動作を説明すると、蓋8を開いてドラム1内に洗濯物を投入し、運転を開始すると、ドラム1をモータ6によって低速で回転すると、ドラム1内の洗濯物は持ち上げられて落下され、この動作を続けながら給水弁15より給水する。所定の水量が給水されると、給水を停止して洗濯を続行し、ドラム1内の洗濯物は持ち上げられて水面上に落下される。こうして洗濯行程が進行する。
【0006】
すすぎ行程においても洗濯行程と同様の動作を行う。脱水行程では、ドラム1は高速で回転駆動され、洗濯物は遠心脱水される。このとき、ドラム1内の洗濯物の片寄り、すなわちアンバランスが生じると、ドラム1および水受け槽3は振動するが、防振ダンパー11により振動を減衰して洗濯機本体9に伝達されることはない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の構成では、給水行程で、ドラム1をモータ6によって低速で回転しながら給水弁15より給水し、水受け槽3の水位を検知する水位検知手段(図示せず)の設定水位になると給水を停止し、ドラム1の回転によってドラム1内の洗濯物に給水した水が徐々に浸み込むと水受け槽3の水位が低下し、水位検知手段のリセット水位になると、補給水する動作を繰り返し、洗濯物に浸み込む水の量が徐々に少なくなり、水受け槽3の水位が水位検知手段のリセット水位まで下がらなくなると給水を終了するようにしていた。
【0008】
最初に水位検知手段の設定水位になり給水を停止したときは、洗濯物は殆ど水を浸み込んでおらず、ドラム1の回転によってドラム1内の洗濯物に給水した水が徐々に浸み込むが、水位検知手段の設定水位は最初から給水終了まで同じであるため、最初に給水される水の量が少なく、水受け槽3の水位が水位検知手段のリセット水位まで低下したとき、洗濯物に浸み込んだ水の量が少なく、補給水の繰り返し回数が多くなって、給水時間が長くなり、その結果、洗濯終了まで長時間がかかるという問題を有していた。
【0009】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、最初に給水する水の量を多くして、洗濯物に浸み込み可能な水の量を多くし、補給水の繰り返し回数を少なくし、給水時間を短縮して洗濯時間を短縮することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、洗濯機本体内に弾性的に支持された水受け槽内にドラムを回転自在に配設し、水位検知手段により水受け槽内の水位を検知し、モータ、給水手段などの動作を制御手段により制御して洗濯、すすぎ、脱水などの一連の行程を逐次制御し、制御手段は、洗濯行程の開始時において、ドラムをモータにより回転させるとともに、給水手段により給水し、水受け槽内の水位が第1の設定水位になると給水手段による給水給水を停止し、第1の設定水位より低い第2の設定水位になると給水を再開する動作を第1の所定時間繰り返す行程と、第1の所定時間経過後、第1の設定水位を第1の所定時間内における第1の水位より低く設定し、ドラムを回転させるとともに、給水手段により給水し、水受け槽内の水位が第1の設定水位になると給水手段による給水を停止し、第1の設定水位より低い第2の設定水位になると給水を再開する動作を繰り返す行程とを行うようにし、水受け槽内の水位が第1の設定水位になり給水を停止した後、第2の設定水位まで低下しなくなったとき、給水手段による給水を終了するようにしたものである。
【0011】
これにより、最初に給水する水の量を多くすることができて、洗濯物に浸み込み可能な水の量を多くし、補給水の繰り返し回数を少なくでき、給水時間を短縮して洗濯時間を短縮することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、洗濯機本体内に弾性的に支持された水受け槽と、前記水受け槽に内包され回転自在に配設されたドラムと、前記ドラムを駆動するモータと、前記ドラム内に給水する給水手段と、前記水受け槽内の水位を検知する水位検知手段と、前記モータ、給水手段などの動作を制御し洗濯、すすぎ、脱水などの一連の行程を逐次制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記洗濯行程の開始時において、前記ドラムを回転させるとともに、前記給水手段により給水し、前記水受け槽内の水位が第1の設定水位になると前記給水手段による給水を停止し、前記第1の設定水位より低い第2の設定水位になると給水を再開する動作を第1の所定時間繰り返す行程と、前記第1の所定時間経過後、前記第1の設定水位を前記第1の所定時間内における前記第1の水位より低く設定し、前記ドラムを回転させるとともに、前記給水手段により給水し、前記水受け槽内の水位が前記第1の設定水位になると前記給水手段による給水を停止し、前記第1の設定水位より低い前記第2の設定水位になると給水を再開する動作を繰り返す行程とを行うようにし、前記水受け槽内の水位が前記第1の設定水位になり給水を停止した後、前記第2の設定水位まで低下しなくなったとき、前記給水手段による給水を終了するようにしたものであり、第1の設定水位まで給水された水はドラムの回転によってドラム内の洗濯物に徐々に浸み込み、水受け槽内の水位が第2の設定水位になると給水を再開することで補給水し、洗濯物に徐々に水が浸み込まれる。第1の所定時間経過すると、洗濯物は水を浸み込んでいるため、第1または第2の設定水位の少なくともいずれか一方を変えることにより、補給水される水の量を少なくすることで、最初に給水する水の量を多く、かつ補給水の繰り返し回数を少なくでき、給水時間を短縮して洗濯時間を短縮することができる。また、洗濯物に十分水が浸み込むと、第1の設定水位になり給水を停止した後、水受け槽の水位の変化が殆どなくなるため、第2の設定水位まで低下しなくなったとき、洗濯物に十分水が浸み込んだと判断し、給水を終了することにより、洗濯物の量に応じた水量で洗濯することができる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、制御手段は、第1の所定時間経過後、第1の設定水位と第2の設定水位の差を前記第1の所定時間内における前記第1の設定水位と前記第2の設定水位の差より小さくなるように設定したものであり、第1の所定時間経過後は、洗濯物には水が浸み込んでいるため、1回の給水時間を短く、給水量を少なくすることで、洗濯物の量に応じた水位にすることができる。
【0014】
請求項3に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の発明において、制御手段は、水受け槽内の水位が第1の設定水位になると給水手段による給水を停止し、前記第1の設定水位より低い第2の設定水位になると給水を再開する動作を繰り返す行程において、前記給水手段により給水を再開したとき、水位検知手段の出力に関係なく第2の所定時間給水を停止しないようにしたものであり、給水手段により給水している間は、ドラムは回転しているため、ドラムの回転による洗濯物の動きにより水位検知手段で検知する水位が変動するため、第2の設定水位を検知して給水を開始したとき、第2の所定時間給水することで、ドラムの回転による水位変動で第1の設定水位になり給水が停止し、給水できなくなるのを防止することができる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、上記請求項1または2に記載の発明において、制御手段は、ドラムをオン、オフしながら反転駆動し、前記ドラムのオフ時および起動時には水位検知手段の出力を受け付けないようにしたものであり、水位検知手段で検知する水位はドラムの回転による洗濯物の動きなどによる影響を受けて変動し、かつオフ時間はオン時間より短いため、ドラムのオフ時の水位を無視し、ドラムの起動時はドラムと水受け槽の間の水が動き始めることにより、水位検知手段で検知する水位に影響するため、起動時の水位を無視することで、安定した水位によって制御することができる。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0017】
(実施例1)
図1および図2に示すように、第1のモータ(モータ)18は、ドラム1を第1の回転数N1(たとえば、53rpm)で回転させて、洗濯またはすすぎをするものであり、第2のモータ(モータ)19は、ドラム1を第2の回転数N2(たとえば、1000rpm)で回転させて脱水する。これら第1のモータ18および第2のモータ19は、インダクションモータで構成し、それぞれベルト20、21を介して従動プーリー22に連結している。
【0018】
従動プーリー22は、2種の減速比を有しており、第1のモータ18をベルト20を介して減速比が大きい従動プーリー22aと連結し、第2のモータ19をベルト21を介して減速比が小さい従動プーリー22bと連結し、ドラム1の回転中心に一端を固定した水平軸4の他端に固定している。
【0019】
水位検知手段23は、水受け槽3に連結し、水受け槽3内の水位に応じた圧力で動作するダイヤフラムに磁性体(いずれも図示せず)を固着しておき、この磁性体をコイル(図示せず)の中心に移動自在に装着し、このコイルを用いて発振回路を形成し、水受け槽3内の水位に応じた圧力によるダイヤフラムの動きにより磁性体とコイルとの位置関係を変化させて、コイルのインダクタンスを変化させ、発振回路の発振周波数の変化を検知することで、水受け槽3内の水位を検知するように構成している。
【0020】
給水弁(給水手段)15は給水ホース24を接続して水受け槽3に給水し、排水ポンプ16は排水ホース25を通して排水するようにしている。
【0021】
制御装置26は、第1のモータ18、第2のモータ19などを制御するもので、図3に示すように構成している。制御手段27は、マイクロコンピュータで構成し、双方向性サイリスタなどで構成したパワースイッチング手段28を介して、ヒータ13、給水弁15、排水ポンプ16、第1のモータ18、第2のモータ19などを制御し、洗濯、すすぎ、脱水の一連の行程を逐次制御する。ヒータ13は、水受け槽3内の洗濯水を加熱するものである。
【0022】
入力設定手段29は、使用者が必要な設定コース、動作のスタートなどを入力するもので、制御手段27に入力している。表示手段30は、入力設定手段29による設定内容、動作状態などを表示する。水温検知手段31は、水受け槽3内の水温を検知して制御手段27に入力している。回転数検知手段32は、第1のモータ18の回転数を検知することでドラム1の回転数を検知し、制御手段27に入力している。記憶手段33は、一連の制御に必要なデータなどを記憶している。なお、34は商用電源、35は電源スイッチである。
【0023】
制御手段27は、ドラム1を回転させながら、図4に示すように、給水弁15により給水して第1の設定水位P11(たとえば、水柱170mm)になると給水を停止し、第1の設定水位P11より低い第2の設定水位P12(たとえば、水柱150mm)になると給水を再開する動作を繰り返し、時間T1(たとえば、4分(第1の所定時間))経過後、第1の設定水位P11をP21(たとえば、水柱160mm)に変え、さらに、時間T2(たとえば、6分(第1の所定時間))経過後、第1の設定水位P21をP31(たとえば、水柱150mm)に変え、第2の設定水位P12をP22(たとえば、水柱140mm)に変えるようにしている。
【0024】
また、図4に示すように、時刻t4で水受け槽3の水位が第1の設定水位P31になり給水を停止した後、第2の設定水位P22まで低下しなくなったとき、給水を終了するようにし、このときの第1の設定水位P31をドラム1内の洗濯物の量に応じた所定の水位となるようにしている。したがって、給水弁15より給水する最初の第1の設定水位P11は、ドラム1内の洗濯物の量に応じた所定の水位P31より高くしている。
【0025】
上記構成において動作を説明すると、蓋8を開いてドラム1内に洗濯物を投入し、電源スイッチ35をオンした後、入力設定手段29のスタートスイッチ(図示せず)を操作して運転を開始すると、第1のモータ18を駆動すると同時に給水弁15が動作して給水し、水位検知手段23により第1の設定水位P11を検知すると給水を停止する。洗濯行程では、洗濯物に水が浸み込むため補給水しながら、ドラム1は第1のモータ18によって第1の回転数N1で回転駆動され、ドラム1内の洗濯物は持ち上げられて水面上に落下され、洗濯される。
【0026】
このとき、ヒータ13に通電して水受け槽3内の洗濯水を加熱し、水温検知手段31により水受け槽3内の水温を検知して、洗濯水の温度をほぼ一定の温度に制御する。洗濯行程が終了すると、排水ポンプ16が動作して水受け槽3内の洗濯水を排水する。その後、すすぎ行程を経由して脱水行程では、ドラム1は第2のモータ19により第2の回転数N2で回転駆動され、洗濯物は遠心脱水される。
【0027】
つぎに、図4および図5を参照しながら補給水の動作を説明する。図5のステップ40で動作を開始し、ステップ41で制御手段27に内蔵したタイマーをスタートさせるとともに、ステップ42で第1の設定水位をP11に設定し、第2の設定水位をP12に設定し、ステップ43で第1のモータ18を設定回転数N1(たとえば、53rpm)で所定時間ごとに反転させながらオン、オフ(たとえば、20秒オン、3秒オフ)する。同時に、ステップ44で給水弁15をオンして給水を開始する。
【0028】
ステップ45で水受け槽3の水位が第1の設定水位P11になると、ステップ46で給水弁15をオフして給水を停止する。この状態では、ドラム1内の洗濯物は水を浸み込んでおらず、ドラム1を回転させながら時間が経過すると、洗濯物に水が徐々に浸み込み、水受け槽3内の水位は低下する。そして、時刻t1になる前に、ステップ48で第2の設定水位P12まで低下すると、ステップ44に戻り、給水弁15をオンする。この動作をステップ47で時刻t1になるまで繰り返し、洗濯物に水を徐々に浸み込ませる。
【0029】
ステップ47で時刻t1になるとステップ49へ進み、水受け槽3内の水位が第2の設定水位P12以下であれば、ステップ50で第1の設定水位をP21に変える。ドラム1内の洗濯物の量が少ないときは、時刻t1までの間にドラム1の回転させながら給水を繰り返すことで、洗濯物の水が浸み込む。このときは、ステップ49で水受け槽3内の水位が第2の設定水位P12以下にならないため、ステップ51へ進みタイマーをリセットし、ステップ52で給水行程を終了する。
【0030】
ステップ50で第1の設定水位をP21に変えると、ステップ53で給水弁15をオンして給水を再開し、ステップ54で水受け槽3の水位が第1の設定水位P21になると、ステップ55で給水弁15をオフして給水を停止し、時刻t2になる前に、ステップ57で第2の設定水位P12まで低下すると、ステップ53に戻り、給水弁15をオンする。この動作をステップ56で時刻t2になるまで繰り返し、洗濯物に水が徐々に浸み込ませる。
【0031】
このとき、ドラム1内の洗濯物には水が浸み込んでいるため、第1の設定水位P21と第2の設定水位P12との差を小さくすることにより、1回の給水時間を短く、給水量が少なくするようにしている。
【0032】
ステップ56で時刻t2になるとステップ58へ進み、水受け槽3内の水位が第2の設定水位P12以下であれば、ステップ59で第1の設定水位をP31に変え、第2の設定水位をP22に変える。ステップ58で水受け槽3内の水位が第2の設定水位P12以下でならなければ、洗濯物に水が十分浸み込んでいると判断し、ステップ60でタイマーをリセットし、ステップ61で給水行程を終了する。
【0033】
ステップ59で第1の設定水位をP21に変え、第2の設定水位をP22に変えると、ステップ62で給水弁15をオンして給水を再開し、ステップ63で水受け槽3の水位が第1の設定水位P31になると、ステップ64で給水弁15をオフして給水を停止し、時刻t3になる前に、ステップ66で第2の設定水位P22まで低下すると、ステップ62に戻り、給水弁15をオンする。この動作をステップ65で時刻t3になるまで繰り返し、洗濯物に水が徐々に浸み込ませる。
【0034】
ステップ66で水受け槽3内の水位が第2の設定水位P22以下でならなければ、洗濯物に水が十分浸み込んでいると判断し、ステップ65で時刻t3になるのを待ってステップ67でタイマーをリセットし、ステップ63で給水行程を終了する。
【0035】
ここで、第1の設定水位P31をドラム1内の洗濯物の量に応じた所定の水位となるようにすることにより、第2の設定水位P22まで低下しなくなったとき、洗濯物に十分水が浸み込まれたと判断することができる。
【0036】
このように本実施例によれば、ドラム1を回転させながら給水弁15により給水して第1の設定水位P11になると給水を停止し、第2の設定水位P12になると給水を再開する動作を繰り返し、所定時間T1経過後、第1の設定水位P11をP21に変え、所定時間T2経過後、第1の設定水位P21をP31に変え、第2の設定水位P12をP22に変えることにより、第1の設定水位P11、P21、P31まで給水された水はドラム1の回転によってドラム1内の洗濯物に徐々に浸み込み、水受け槽3内の水位が第2の設定水位P12、P22になると給水を再開することで補給水し、洗濯物に徐々に水が浸み込ますことができ、さらに、最初に給水する水の量を多く、かつ補給水の繰り返し回数を少なくでき、給水時間を短縮して洗濯時間を短縮することができる。
【0037】
また、洗濯物に十分水が浸み込まれると、第1の設定水位P11、P21、P31になり給水を停止した後、水受け槽3の水位の変化が殆どなくなるため、第2の設定水位P12、P22まで低下しなくなったとき、洗濯物に十分水が浸み込まれたと判断し、給水を終了することにより、洗濯物の量に応じた水量で洗濯することができる。
【0038】
(実施例2)
図3における制御手段27は、図4に示すように、給水弁15により給水を開始したとき、水位検知手段23の出力に関係なく第2の所定時間T(たとえば、8秒)給水するようにしている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0039】
上記構成において動作を説明すると、給水弁15により給水している間は、ドラム1は回転しているため、ドラム1の回転による洗濯物の動きにより、水位検知手段23で検知する水位が変動する。第2の設定水位P12、P22を検知して給水を開始したとき、水位検知手段23により第1の設定水位P11、P21、P31を検知しても、第2の所定時間Tの間は給水することで、ドラム1の回転による水位変動で第1の設定水位P11、P21、P31になり給水が停止し、給水できなくなるのを防止することができ、1回の給水で少なくとも所定量を給水することができ、給水時間を短縮することができる。
【0040】
(実施例3)
図3における制御手段27は、ドラム1をオン、オフしながら反転駆動し、ドラム1のオフ時および起動時(たとえば、3秒間)には水位検知手段23の出力を受け付けないようにしている。他の構成は上記実施例1と同じである。
【0041】
上記構成において動作を説明すると、水位検知手段23で検知する水位は、ドラム1の回転による洗濯物の動きなどによる影響を受けて変動し、かつオフ時間(3秒)はオン時間(20秒)より短いため、ドラム1のオフ時の水位を無視し、ドラム1の起動時はドラム1と水受け槽3の間の水が動き始めることにより、水位検知手段23で検知する水位に影響するため、起動時の水位を無視することで、安定した水位によって制御することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明の請求項1に記載の発明によれば、洗濯機本体内に弾性的に支持された水受け槽と、前記水受け槽に内包され回転自在に配設されたドラムと、前記ドラムを駆動するモータと、前記ドラム内に給水する給水手段と、前記水受け槽内の水位を検知する水位検知手段と、前記モータ、給水手段などの動作を制御し洗濯、すすぎ、脱水などの一連の行程を逐次制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記洗濯行程の開始時において、前記ドラムを回転させるとともに、前記給水手段により給水し、前記水受け槽内の水位が第1の設定水位になると前記給水手段による給水を停止し、前記第1の設定水位より低い第2の設定水位になると給水を再開する動作を第1の所定時間繰り返す行程と、前記第1の所定時間経過後、前記第1の設定水位を前記第1の所定時間内における前記第1の水位より低く設定し、前記ドラムを回転させるとともに、前記給水手段により給水し、前記水受け槽内の水位が前記第1の設定水位になると前記給水手段による給水を停止し、前記第1の設定水位より低い前記第2の設定水位になると給水を再開する動作を繰り返す行程とを行うようにし、前記水受け槽内の水位が前記第1の設定水位になり給水を停止した後、前記第2の設定水位まで低下しなくなったとき、前記給水手段による給水を終了するようにしたから、ドラム内に給水された水はドラムの回転によってドラム内の洗濯物に徐々に浸み込み、水受け槽内の水位が第2の設定水位になると給水を再開することで補給水し、洗濯物に徐々に水が浸み込まれる。第1の所定時間経過すると、洗濯物は水を浸み込んでいるため、第1または第2の設定水位の少なくともいずれか一方を変えることにより、補給水される水の量を少なくすることで、最初に給水する水の量を多く、かつ補給水の繰り返し回数を少なくでき、給水時間を短縮して洗濯時間を短縮することができる。また、洗濯物に十分水が浸み込むと、水受け槽の水位の変化が殆どなくなるため、第2の設定水位まで低下しなくなったとき、洗濯物に十分水が浸み込んだと判断し、給水を終了することにより、洗濯物の量に応じた水量で洗濯することができる。
【0043】
また、請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、第1の所定時間経過後、第1の設定水位と第2の設定水位の差を前記第1の所定時間内における前記第1の設定水位と前記第2の設定水位の差より小さくなるように設定したものであり、第1の所定時間経過後は、洗濯物には水が浸み込んでいるため、1回の給水時間を短く、給水量を少なくすることで、洗濯物の量に応じた水位にすることができる。
【0044】
また、請求項3に記載の発明によれば、制御手段は、水受け槽内の水位が第1の設定水位になると給水手段による給水を停止し、前記第1の設定水位より低い第2の設定水位になると給水を再開する動作を繰り返す行程において、前記給水手段により給水を再開したとき、水位検知手段の出力に関係なく第2の所定時間給水を停止しないようにしたから、給水手段により給水している間は、ドラムの回転による洗濯物の動きにより水位検知手段で検知する水位が変動するため、給水を開始したとき第2の所定時間給水することで、ドラムの回転による水位変動で給水が停止し、給水できなくなるのを防止することができる。
【0045】
また、請求項4に記載の発明によれば、制御手段は、ドラムをオン、オフしながら反転駆動し、前記ドラムのオフ時および起動時には水位検知手段の出力を受け付けないようにしたから、ドラムの回転による洗濯物の動きなどによる影響を受けることなく、安定した水位によって制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の洗濯機の断面図
【図2】 同洗濯機の一部切欠した斜視図
【図3】 同洗濯機のブロック回路図
【図4】 同洗濯機の要部動作タイムチャート
【図5】 同洗濯機の要部動作フローチャート
【図6】 従来の脱水兼用洗濯機の断面図
【符号の説明】
1 ドラム
3 水受け槽
9 洗濯機本体
15 給水弁(給水手段)
18 第1のモータ(モータ)
19 第2のモータ(モータ)
23 水位検知手段
27 制御手段
Claims (4)
- 洗濯機本体内に弾性的に支持された水受け槽と、前記水受け槽に内包され回転自在に配設されたドラムと、前記ドラムを駆動するモータと、前記ドラム内に給水する給水手段と、前記水受け槽内の水位を検知する水位検知手段と、前記モータ、給水手段などの動作を制御し洗濯、すすぎ、脱水などの一連の行程を逐次制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記洗濯行程の開始時において、前記ドラムを回転させるとともに、前記給水手段により給水し、前記水受け槽内の水位が第1の設定水位になると前記給水手段による給水を停止し、前記第1の設定水位より低い第2の設定水位になると給水を再開する動作を第1の所定時間繰り返す行程と、前記第1の所定時間経過後、前記第1の設定水位を前記第1の所定時間内における前記第1の水位より低く設定し、前記ドラムを回転させるとともに、前記給水手段により給水し、前記水受け槽内の水位が前記第1の設定水位になると前記給水手段による給水を停止し、前記第1の設定水位より低い前記第2の設定水位になると給水を再開する動作を繰り返す行程とを行うようにし、前記水受け槽内の水位が前記第1の設定水位になり給水を停止した後、前記第2の設定水位まで低下しなくなったとき、前記給水手段による給水を終了するようにした洗濯機。
- 制御手段は、第1の所定時間経過後、第1の設定水位と第2の設定水位の差を前記第1の所定時間内における前記第1の設定水位と前記第2の設定水位の差より小さくなるように設定した請求項1記載の洗濯機。
- 制御手段は、水受け槽内の水位が第1の設定水位になると給水手段による給水を停止し、前記第1の設定水位より低い第2の設定水位になると給水を再開する動作を繰り返す行程において、前記給水手段により給水を再開したとき、水位検知手段の出力に関係なく第2の所定時間給水を停止しないようにした請求項1または2記載の洗濯機。
- 制御手段は、ドラムをオン、オフしながら反転駆動し、前記ドラムのオフ時および起動時には水位検知手段の出力を受け付けないようにした請求項1または2記載の洗濯機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP00826097A JP3829386B2 (ja) | 1997-01-21 | 1997-01-21 | 洗濯機 |
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