JP3829183B2 - 光触媒体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、可視光の照射によっても光触媒機能を発現する光触媒体に関するものであり、更に詳しくは、可視光で応答し、耐久性があり、光触媒活性が大きく、Nドーピングされても結晶性が良好かつ高品位な新規光触媒体、その製造方法及び複合構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、有害物質分解による環境浄化を目的とした光触媒薄膜を被覆したガラスの開発が盛んである。光触媒とは、光に照射されることにより、抗菌、防汚、防曇作用を発現するものである。一般的な光触媒材料は、半導体であり、そのバンドギャップ以上のエネルギーを有する光を照射すると、価電子帯から伝導帯へ電子が励起され、伝導帯に電子を、価電子帯に正孔を生じる。このような光励起により生じた電子の持つ強い還元力や、正孔の持つ強い酸化力により、水の分解や、各種有機物の分解・浄化などの、いわゆる光触媒作用を呈する。
【0003】
光触媒として最も優れた材料は、TiO2 であることは、広く知られている。TiO2 は、高活性であると同時に化学的安定性に優れ、その光触媒活性は半永久的に持続する。TiO2 のバンドギャップは、例えば、アナタース型結晶では3.2eVであり、前記の光触媒作用を呈する照射光の波長は、紫外光領域の380nm以下である。したがって、TiO2 光触媒は、屋外などの太陽光照射下では、微量の紫外光成分によって前記光触媒作用を呈するものの、屋内や車内などの白色蛍光灯や白色ランプ光等の照射下では、前記光触媒作用を呈しない。そのため、TiO2 光触媒を用いた空気清浄機や防菌型冷蔵庫などでは、紫外光を照射するブラックライトや水銀ランプが別途組み込まれている。
【0004】
このようなTiO2 光触媒の欠点を克服すべく、可視光で応答する光触媒機能を発現させるために、鋭意研究が行われてきた。例えば、先行技術文献(文献1)では、TiO2 薄膜結晶中の酸素サイトの一部をNで置換して、N組成比0%以上13%以下のTi−O−N構造を有しせしめ、更に、該TiO2 薄膜表面にPtなどの電荷分離物質を担持させることで、可視光で効率的に動作する光触媒体が形成できることが開示されている(特開2001−205103号公報)。更には、この文献において、TiO2 中にNを配置せしめると、Oの特性を支配する半導体の価電子帯が影響を受け、バンドギャップの内側に新しいエネルギー準位が形成され、バンドギャップが狭くなり、その結果、Nドープしない場合よりも低エネルギーの可視領域の光をも吸収して、光触媒作用を呈することが開示されている。
【0005】
また、他の先行技術文献(文献2)では、NをドーピングしたTiO2 薄膜と、NをドーピングしていないTiO2 薄膜を、交互に積層して、可視光の照射で応答する光触媒体を得られることが開示されている(特開2000−140636号公報)。更には、この文献において、Nドーピング量を多くすると、Nが、光照射によって生成する電子と正孔が再結合する際のキラーセンターとなり、光触媒活性が損なわれるため、このことを克服すべく、無ドープ層とドープ層と積層して、ドープ層から無ドープ層へ、電子と正孔を、再結合することなく拡散移動せしめることができることが開示されている。
【0006】
更には、前記文献1及び2において、NドープしたTiO2 膜を形成する方法としては、TiO2 をターゲットとして、窒素とアルゴンの混合ガス雰囲気で反応性スパッタリング法を行う方法、及び、金属チタンをターゲットとして、窒素と酸素と不活性ガスの混合ガス雰囲気で反応性スパッタリング法を行う方法、が開示されている。
【0007】
しかしながら、上記文献1に開示されているようなこの種のタイプの従来例においては、バンドギャップの狭くなったNドープTiO2 膜が表面に露出しているため、光照射によって生成した正孔が膜自身を酸化することで、Tiイオンが溶け出してしまう、いわゆる自己溶解現象が起こり、耐久性がないという問題点があった。また、上記文献2に開示されているようなこの種のタイプの従来例においては、NドープTiO2 層と無ドープTiO2 層が交互に積層されているため、より基板側に配置しているNドープTiO2 層で光照射により生成された電子と正孔は、より表面側に配置しているNドープTiO2 層を拡散する際に再結合してしまうと、表面に移動できないため光触媒作用に寄与することができず、結局、交互に積層しても、光触媒活性は殆ど向上しないという問題点があった。
【0008】
更には、この種の従来例においては、前記の通り、NドープTiO2 膜の形成は、窒素を含む混合ガス雰囲気中の反応性スパッタリング法により行っているが、Nドーピング量を多くすると、膜の結晶性が著しく低下し、光触媒活性を損ねるという問題点があった。
したがって、上記に鑑み、当該技術分野においては、可視光で応答し、耐久性があり、光触媒活性が大きく、Nドーピングされても結晶性が良好な新しいタイプの光触媒体を開発することが強く要請されていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、上記従来技術の諸問題を抜本的に解消することを可能とする新しい光触媒体を開発することを目標として鋭意研究を積み重ねた結果、酸化チタン膜の表層部分のTiO2 を、窒素添加された酸化チタンに変化させて、当該表層部にNドープTiO2 極薄層を形成し、その上に、酸化チタン被覆層を形成した構造を構築することにより所期の目的を達成し得ることを見出し、更に研究を重ねて、本発明を完成するに至った。
本発明は、可視光で応答し、耐久性があり、光触媒活性が大きく、Nドーピングされても結晶性が劣化しない新規光触媒体、その製造方法及び複合構造体を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術手段から構成される。
(1)酸化チタン膜の表層部分をNドープTiO 2 に変化させて該酸化チタン膜の表層部にNドープTiO2 の極薄層を形成した構造を有する可視光応答性の光触媒体であって、1)基材表面に形成された酸化チタン膜、2)該酸化チタン膜の表層部分を、少なくとも水素と窒素を含むイオンビーム又は交流プラズマに暴露することにより窒素添加された酸化チタンに変化させて該酸化チタン膜の表層部に形成されたNドープTiO2 極薄層、3)該NドープTiO2 極薄層の表面に形成された酸化チタン被覆層、から成ることを特徴とする光触媒体。
(2)基材表面に、透明導電膜を介して酸化チタン膜が形成されている前記(1)記載の光触媒体。
(3)基材表面上に、透明導電膜を形成する工程と、該透明導電膜表面上に、酸化チタン膜を形成する工程と、該酸化チタン膜の表面部分を、少なくとも水素と窒素を含むイオンビームに暴露して、窒素添加された酸化チタンに変化させてNドープTiO2 極薄層を形成する工程と、該NドープTiO2 極薄層上に、酸化チタン被覆層を形成する工程、を有することを特徴とする光触媒体の製造方法。
(4)前記透明導電膜が、フッ素が添加された酸化錫、アンチモンが添加された酸化錫、錫が添加されたインジウム酸化物、アンチモンが添加されたインジウム錫酸化物、アルミニウムが添加された酸化亜鉛のうちのいずれかである前記(2)記載の方法。
(5)前記イオンビームは、エネルギーが50〜500eVである前記(3)記載の方法。
(6)前記イオンビームが、直流プラズマによって生成され、印加電圧は、200V以上400V以下の正規グロー放電領域である前記(3)記載の方法。
(7)基材表面上に、酸化チタン膜を形成する工程と、該酸化チタン膜の表面部分を、少なくとも水素と窒素を含む交流プラズマに暴露して、窒素添加された酸化チタンに変化させてNドープTiO2 極薄層を形成する工程と、該NドープTiO2 極薄層上に、酸化チタン極薄層を形成する工程、を有することを特徴とする光触媒体の製造方法。
(8)前記(1)又は(2)記載の光触媒体を任意の構造体の表面に形成して複合化したことを特徴とする可視光域で光触媒作用を有する複合構造体。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明について更に詳細に説明する。
本発明は、ガラスなどからなる基材表面上に、必要により、透明導電膜を形成し、該透明導電膜表面上に、酸化チタン膜を形成する。次に、該酸化チタン膜の表面を、少なくとも水素と窒素を含むイオンビーム又は交流プラズマに暴露することにより該酸化チタン膜の表層部分のTiO2 をNドープTiO2 に変化させて、NドープTiO2 極薄層を形成し、該NドープTiO2 極薄層上に、酸化チタン被覆層を形成して、可視光で応答する光触媒体を構築することを特徴とするものである。
【0012】
上記構成において、第一に、酸化チタン膜の表面を、少なくとも水素と窒素を含むイオンビームに暴露する手段により、酸化チタン膜の結晶性を損ねることなく酸素サイトの一部を窒素に置換することができる。前記工程において、前記透明導電膜は、イオンビーム暴露中の帯電抑制層として機能する。第二に、上記イオンビームに暴露した酸化チタン膜表面上に、被覆層としての酸化チタン膜を形成することにより、光触媒活性をより大きくさせることができる。第三に、上記イオンビームに暴露した酸化チタン膜表面上に、酸化チタン膜を形成することにより、耐久性を向上させることができる。
【0013】
上記第一の作用が得られる理由は、水素イオンの還元作用により、TiO2 膜中の酸素を引き抜くと共に、酸素の引き抜かれたサイトに、窒素イオンを効率よく配置せしめることができるためである。上記第二の作用が得られる理由は、被覆層としての酸化チタン膜を形成することで、イオンビームに暴露したことにより膜表面に生成した未結合手などのダメージを修復せしめることができるためである。上記第三の作用が得られる理由は、被覆層としての酸化チタン膜は、耐久性が優れているためである。
【0014】
本発明では、基材として、好適には、例えば、ガラスが例示されるが、これに制限されるものではなく、適宜の種類、材質及び形態を有する任意の材料を使用することができる。本発明では、必要により、これらの基材表面に、例えば、常圧化学気相堆積(APCVD)法により、透明導電膜が形成される。この場合、FドープされたSnO2 などが用いられるが、これに制限されるものではない。次に、この透明導電膜の表面に、例えば、直流(DC)反応性マグネトロンスパッタリング法などにより、酸化チタン膜を形成する。この場合、成膜時に基材を熱処理しても良く、あるいは、無加熱で非晶質TiO2 薄膜を成膜した後に、熱処理を施して多結晶の酸化チタン膜を形成しても良い。
【0015】
次に、上記酸化チタン膜の表面を水素と窒素のイオンビームに暴露して、水素イオンの還元作用により上記酸化チタン膜中の酸素を引き抜くと共に、酸素の引き抜かれたサイトに、窒素イオンを配置せしめて、上記酸化チタン膜の表層部のTiO2 をNドープTiO2 に変化させて、NドープTiO2 極薄層を形成する。この場合、イオンビームの暴露は、好適には、例えば、全圧2.5Pa、窒素と水素が1:3の混合ガス中で行われるが、これらに制限されるものではなく、また、イオン密度は、10〜1000マイクロアンペア/cm2 、暴露時間は1〜120分の所定の条件に設定することが好ましい。
【0016】
次に、上記NドープTiO2 極薄層の上に、例えば、直流(DC)反応性マグネトロンスパッタリング法により、被覆層としての酸化チタン薄膜を形成するが、その成膜方法は特に制限されない。本発明では、後記する実施例に示されるように、300eV以下の比較的低エネルギーのイオンビーム暴露を行うことにより、可視光に応答する高光触媒活性を有する光触媒体が得られる。また、表層に被覆層としての酸化チタン薄膜を形成することにより、上記イオンビームに暴露したことにより膜表面に生成した未結合手などのダメージを修復することができ、それにより、光触媒活性の低下を抑制することができる。
【0017】
また、本発明は、ガラスなどからなる基材表面上に、酸化チタン膜を形成し、該酸化チタン膜の表面を、少なくとも水素と窒素を含む交流プラズマに暴露することにより、該酸化チタン膜の表層部にNドープTiO2 極薄層を形成し、該NドープTiO2 極薄層上に、被覆層としての酸化チタン膜を形成して、可視光で応答する光触媒体を構築することを特徴とするものである。前記工程においては、暴露するプラズマは交流であるので、前記のような、帯電抑制層としての透明導電膜を形成する必要がない。
【0018】
また、本発明では、上記方法で作製した酸化チタン膜の表面を水素と窒素を含む交流プラズマに暴露して、水素原子の還元作用により、酸化チタン薄膜中の酸素を引き抜くと共に、酸素の引き抜かれたサイトに、窒素原子を配置せしめ、上記酸化チタン膜の表層部分のTiO2 をNドープTiO2 に変化させて、NドープTiO2 極薄層を形成する。この場合、交流プラズマの暴露は、例えば、全圧6Pa、窒素と水素が1:3の混合ガス雰囲気中で行われ、プラズマ処理装置中に対向電極が設置され、片方の電極上に基材を配置させ、該電極に高周波発生装置を接続して、例えば、周波数13、56MHg、出力100W、暴露時間60分で行われる。しかし、これらの条件は、これらに制限されるものではない。暴露条件は、全圧0.5〜50Pa、出力50〜500W、暴露時間1〜120分の所定の条件に設定することが好ましい。これにより、NドープTiO2 極薄層を形成することができる。
【0019】
本発明では、上記構成を採用することにより、可視光に応答する高光触媒活性を有する新規光触媒体を作製することができる。本発明は、上記光触媒体を任意の構造体の表面に形成して複合化した可視光下で光触媒活性を有する複合構造体を提供する。ここで、本発明において、「構造体」とは、従来、光触媒材料が表面に形成されているあらゆる種類の製品、その中間製品はもとより、本発明の光触媒体を表面に形成し得るあらゆる種類の製品、その中間製品を含むあらゆる種類の構造体を包含するものであることを意味するものとして定義される。
【0020】
以下、本発明を図面に基づいて具体的に説明する。まず、図1を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。
本発明では、図1(a)に示すように、ガラスなどから成る基板11に、例えば、常圧化学気相堆積(APCVD)法により、透明導電膜12を形成する。該透明導電膜12は、例えば、FドープされたSnO2 であり、膜厚300nm、シート抵抗値は10Ω/スクエアである。APCVD法の成膜条件は、好適には、ガス原料としては、例えば、窒素ガスによってバブリングされたSnCl4 と、酸素ガスと、CF3 Brガスが用いられる。ガス流量は、例えば、SnCl4が0.1g/min、酸素ガスが0.5L/min、CF3 Brガスが2L/minであり、成膜時の基板温度は、例えば、350℃である。しかし、これらに制限されるものではない。
【0021】
続いて、該透明導電膜12上に、例えば、直流(DC)反応性マグネトロンスパッタリング法によりTiO2 膜13を形成する。該TiO2 膜13は、例えば、膜厚200nm程度である。スパッタリング法の成膜条件は、ターゲット材料としては、例えば、純度99.9%の金属チタンタブレットが用いられる。ガスは、アルゴンと酸素の混合ガスが導入され、例えば、成膜時の全ガス圧は、0.5Paであり、そのうち酸素の分圧は15%である。また、例えば、成膜時の基板温度は350℃であるが、無加熱で非晶質TiO2 薄膜を成膜した後、350℃で熱処理を施して多結晶のTiO2 薄膜を形成させても良い。しかし、これらに制限されるものではない。
【0022】
続いて、該TiO2 薄膜13表面を、水素と窒素のイオンビーム14に暴露し、水素イオンの還元作用によりTiO2 薄膜中の酸素を引き抜くと共に、酸素の引き抜かれたサイトに、窒素イオンを配置せしめ、NドープTiO2 極薄層15を形成する。この場合、イオンビーム14の暴露条件は、好適には、例えば、全圧2.5Pa、窒素と水素が1:3の混合ガス雰囲気中で行われ、例えば、イオン銃としてはVG Scientific社製AG2が用いられる。例えば、イオンエネルギーは200eV、イオン密度は20マイクロアンペア/cm2 、暴露時間は60分、暴露中の基板温度は320℃である。しかし、これらに制限されるものではない。
【0023】
また、イオン密度は、10〜1000マイクロアンペア/cm2 、暴露時間は1〜120分の所定条件に設定することにより、同様なNドープTiO2 極薄層15を形成することができる。また、前記透明導電膜12は、イオンビーム暴露中の帯電抑制層として機能する。続いて、該NドープTiO2 極薄層15上に、DC反応性マグネトロンスパッタリング法により、被覆層たるTiO2 薄膜16を形成し、光触媒体とする。該TiO2 膜16は、例えば、膜厚10nm程度であり、成膜中の基板温度は320℃である。しかし、これらに制限されるものではない。前記実施形態1の工程により、可視光で応答し、耐久性があり、光触媒活性が大きく、Nドーピングされても結晶性が良好な光触媒体を製造することができる。
【0024】
続いて、図2を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。
図2(a)に示すように、ガラスから成る基板21上に、例えば、DC反応性マグネトロンスパッタリング法により、光触媒機能性を有する薄膜としてTiO2 膜22を形成する。該TiO2 膜22は、例えば、膜厚200nm程度である。スパッタリング法の成膜条件は、好適には、ターゲット材料としては、例えば、純度99.9%の金属チタンタブレットを用いる。ガスは、アルゴンと酸素の混合ガスを導入し、例えば、成膜時の全ガス圧は、0.5Paであり、そのうち酸素の分圧は15%である。また、例えば、成膜時の基板温度は350℃であるが、無加熱で非晶質TiO2 薄膜を成膜した後、350℃で熱処理を施して多結晶のTiO2 薄膜を形成させても良い。しかし、これらに制限されるものではない。
【0025】
続いて、該TiO2 薄膜22表面を、水素と窒素の交流プラズマ23に暴露し、水素原子の還元作用によりTiO2 薄膜中酸素を引き抜くと共に、酸素の引き抜かれたサイトに、窒素原子を配置せしめ、NドープTiO2 極薄層24を形成する。この場合、交流プラズマ23の暴露条件は、好適には、例えば、全圧6Pa、窒素と水素が1:3の混合ガス雰囲気中で行われ、プラズマ処理装置中に対向電極25が設置され、片方の電極25a上に基板を配置せしめ、該電極25aに高周波発生装置26を接続せしめ、例えば、周波数13.56MHz、出力100W、暴露時間は60分、暴露中の基板温度は320℃である。しかし、これらの制限されるものではない。また、全圧0.5〜50Pa、出力50〜500W、暴露時間は1〜120分の所定条件に設定することにより、同様なNドープTiO2 極薄層24を形成することができる。
【0026】
続いて、図2(b)に示すように、該NドープTiO2 極薄層24上に、DC反応性マグネトロンスパッタリング法により、被覆層たるTiO2 薄膜27を形成し、光触媒とする。該TiO2 薄膜27は、例えば、膜厚10nm程度であり、成膜中の基板温度は、例えば、320℃である。前記実施形態2の工程により、可視光で応答し、耐久性があり、光触媒活性が大きく、Nドープングされても結晶性が良好な光触媒体を製造することができる。
【0027】
【実施例】
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1
ガラスから成る基板に、常圧化学気相堆積(APCVD)法により、透明導電膜を形成した。該透明導電膜として、FドープされたSnO2 を使用した。膜厚300nm、シート抵抗値は10Ω/スクエアとした。APCVD法の成膜条件は、ガス原料として、窒素ガスによってバブリングされたSnCl4 と、酸素ガスと、CF3 Brガスを使用し、ガス流量は、SnCl4 が0.1g/min、酸素ガスが0.5L/min、CF3 Brガスが2L/min、成膜時の基板温度は350℃とした。
【0028】
次に、該透明導電膜上に、直流(DC)反応性マグネトロンスパッタリング法によりTiO2 膜を形成した。該TiO2 膜は、膜厚200nmであった。スパッタリング法の成膜条件は、ターゲット材料として、純度99.9%の金属チタンタブレットを使用した。導入ガスは、アルゴンと酸素の混合ガスを使用し、成膜時の全ガス圧は、0.5Pa、そのうち酸素の分圧は15%とした。
【0029】
次に、該TiO2 薄膜表面を、水素と窒素のイオンビームに暴露し、水素イオンの還元作用によりTiO2 薄膜中の酸素を引き抜くと共に、酸素の引き抜かれたサイトに、窒素イオンを配置せしめ、NドープTiO2 極薄層を形成した。イオンビーム4の暴露条件は、全圧2.5Pa、窒素と水素が1:3の混合ガス雰囲気中であり、イオン銃としては、VG Scientific社製AG2を用いた。イオンエネルギーは200eV、イオン密度は20マイクロアンペア/cm2 、暴露時間は60分、暴露中の基板温度は320℃とした。
【0030】
次に、該NドープTiO2 極薄層上に、DC反応性マグネトロンスパッタリング法により、被覆層としてのTiO2 薄膜16を形成し、光触媒体を作製した。該TiO2 膜は、膜厚10nmであり、成膜中の基板温度は320℃であった。
【0031】
次に、前記工程によって作製された試料の光触媒機能を、メチレンブルーの分解性能で評価した。内容積が10mm(W)×5mm(D)×30mm(H)の石英製の透明セルに、TiO2 膜を被覆したガラス基板を10mm(W)×15mm(H)にカットしたものを入れ、TiO2 膜の表面全体がちょうど浸されるだけの所定量の5ppmのメチレンブルー水溶液を注入し、紫外光照射した場合のメチレンブルーの分解性能を、波長660nmにおけるメチレンブルー水溶液の吸光度の変化として測定することによって行った。
【0032】
照射光源には100WのXeランプを用い、波長λ≧200nmの紫外光を含む全てのXeランプ光成分を照射した場合と、光学フィルタ(ケンコー製、LC37)により波長域を制限し、波長λ≧370nmの可視光を照射した場合と、光学フィルタ(ケンコー製、LC41)により波長λ≧410nmの可視光を照射した場合について試験した。その結果を図3に示す。
【0033】
図3中(a)は、前記工程によって作製された試料であり、図3中(b)は、比較対照として、前記工程において、イオンビームエネルギーを0.3eVに設定して作製された試料であり、図3中(c)は、比較対照として、前記工程において、イオンビームエネルギーを2.0eVに設定して作製された試料であり、図3中(d)は、比較対照として、前記工程において、被覆層としてのTiO2薄膜を形成しなかった場合の試料であり、図3中(e)は、比較対照として、前記工程において、イオンビーム暴露を行わなかった場合の試料である。
【0034】
まず、図3(a)及び図3(b)と、図3(e)の試験結果を比較検討すると、λ≧200nmの全Xeランプ光成分の光を照射した場合、いずれのほぼ同等の高い光触媒活性であった。したがって、300eV以下の比較的低エネルギーのイオンビーム暴露を行った試料は、結晶性は良好であり、高い光触媒活性を有することが明らかである。続いて、紫外光成分を制限したλ≧370nmの光を照射した場合、図3(a)及び図3(b)の低エネルギーのイオンビーム暴露を行った試料は、λ≧200nmの場合の1/2以上の、比較的高い光触媒活性を有するのに対し、図3(e)のイオンビーム暴露を行わなかった試料は、λ≧200nmの場合の1/10以下の、相当低い光触媒活性しか有していないことが明らかである。
【0035】
更に、紫外光成分を制限したλ≧410nmの光を照射した場合においても、図3(a)及び図3(b)の低エネルギーのイオンビーム暴露を行った試料は、光触媒活性を有するのに対し、図3(e)のイオンビーム暴露を行わなかった試料は、光触媒活性を全く有していないことが明らかである。したがって、300eV以下の比較的低エネルギーのイオンビーム暴露を行った試料は、可視光に応答する高い光触媒活性を有することが明らかである。
【0036】
次いで、図3(a)と図3(c)の試験結果を比較検討すると、2.0KeVの比較的高エネルギーのイオンビーム暴露を行った試料は、光触媒活性が低下しており、結晶性は悪化していることが明らかである。次いで、図3(a)と図3(d)の試験結果を比較検討すると、200eVの比較的低エネルギーのイオンビーム暴露を行った試料において、被覆層たるTiO2 薄膜を形成しなかった場合には、光触媒活性が著しく低下していることが明らかである。したがって、被覆層たるTiO2 薄膜膜を形成することで、イオンビームに暴露したことにより膜表面に生成した未結合手などのダメージを修復されることが明らかである。
【0037】
また、前記メチレンブルー分解性能試験を20回繰り返し行った結果、本実施例1の工程により作製した試料は、試験結果が一定であった。したがって、本実施例1の工程により作製した試料は、耐久性にすぐれていることが明らかである。
【0038】
実施例2
ガラスから成る基板上に、DC反応性マグネトロンスパッタリング法により、光触媒機能性を有する薄膜としてTiO2 膜を形成した。該TiO2 膜は、膜厚200nmとした。スパッタリング法の成膜条件は、ターゲット材料として、純度99.9%の金属チタンタブレットを用いた。アルゴンと酸素の混合ガスを導入し、成膜時の全ガス圧は、0.5Pa、そのうち酸素の分圧は15%とした。
【0039】
次に、該TiO2 薄膜表面を、水素と窒素の交流プラズマに暴露し、水素原子の還元作用によりTiO2 薄膜中酸素を引き抜くと共に、酸素の引き抜かれたサイトに、窒素原子を配置せしめ、NドープTiO2 極薄層を形成した。交流プラズマの暴露は、全圧6Pa、窒素と水素が1:3の混合ガス雰囲気中で行われ、プラズマ処理装置中に対向電極が設置され、片方の電極上に基板を配置せしめ、該電極に高周波発生装置を接続せしめ、周波数13.56MHz、出力100W、暴露時間は60分、暴露中の基板温度は320℃とした。
【0040】
次に、該NドープTiO2 極薄層上に、DC反応性マグネトロンスパッタリング法により、被覆層としてのTiO2 薄膜を形成し、光触媒を作製した。該TiO2 薄膜は、膜厚10nm、成膜中の基板温度は320℃であった。次に、前記工程によって作製された試料の光触媒機能を、メチレンブルーの分解性能で評価した。詳細な評価方法は、前記実施例1と同様とした。比較対照として、前記工程において、交流プラズマ暴露を行わなかった場合の試料を作製した。
【0041】
その結果、λ≧200nmの全Xeランプ光成分の光を照射した場合、前記工程によって作製された試料は、交流プラズマ暴露を行わなかった場合の試料とほぼ同等の高い光触媒活性度であった。紫外光成分を制限したλ≧370nmの光を照射した場合、前記工程によって作製された試料は、λ≧200nmの場合の1/2以上の高い光触媒活性度を示した。
【0042】
したがって、前記工程によって作製された試料は、可視光に応答する高い光触媒活性を有することが明らかである。また、前記メチレンブルー分解性能試験を20回繰り返し行った結果、本実施例2の工程により作製した試料は、試験結果が一定であった。したがって、本実施例2の工程により作製した試料は、耐久性にすぐれていることが明らかである。以上の光触媒活性の評価結果からも明らかなように、本発明により、可視光で応答し、耐久性があり、光触媒活性が大きく、Nドープングされても結晶性が良好な光触媒体を製造することができることが分かった。
【0043】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明は、光触媒体、その製造方法及び複合構造体に係るものであり、本発明によれば、以下のような格別の作用効果が奏される。
(1)可視光で応答し、耐久性があり、光触媒活性が大きく、Nドーピングされても結晶性が良好な光触媒体を製造することができる。
(2)従来のNドープTiO2 光触媒の有する問題点を抜本的に解消することができる。
(3)NドープTiO2 極薄層を有する新しい光触媒体を提供することができる。
(4)Nドーピングにより膜表面に生成した未結合手などのダメージを修復することができる。
(5)上記光触媒体を任意の構造体の表面に形成して複合化した複合構造体を提供することができる。
(6)酸化チタン膜の表層部にNドープTiO2 極薄層を形成した構造を有する可視光応答性の光触媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係る製造工程によって作製された薄膜構造の概略図である。
【図2】図2は、本発明の第2の実施形態に係る製造工程によって作製された薄膜構造の概略図である。
【図3】図3は、本発明の第1の実施形態に係る製造工程によって作製されて試料、及び比較試料の光触媒活性度を示す。
【符号の説明】
11 ガラスなどから成る基板
12 透明導電膜、例えばFドープされたSnO2
13 光触媒層たるTiO2
14 少なくとも水素と窒素を含むイオンビーム
15 NドープTiO2 極薄層
16 被覆層たるTiO2
21 ガラスなどから成る基板
22 光触媒層たるTiO2
23 少なくとも水素と窒素を含む交流プラズマ
24 NドープTiO2 極薄層
25 対向電極
26 高周波発生装置
27 被覆層たるTiO2

Claims (8)

  1. 酸化チタン膜の表層部分をNドープTiO 2 に変化させて該酸化チタン膜の表層部にNドープTiO2 の極薄層を形成した構造を有する可視光応答性の光触媒体であって、1)基材表面に形成された酸化チタン膜、2)該酸化チタン膜の表層部分を、少なくとも水素と窒素を含むイオンビーム又は交流プラズマに暴露することにより窒素添加された酸化チタンに変化させて該酸化チタン膜の表層部に形成されたNドープTiO2 極薄層、3)該NドープTiO2 極薄層の表面に形成された酸化チタン被覆層、から成ることを特徴とする光触媒体。
  2. 基材表面に、透明導電膜を介して酸化チタン膜が形成されている請求項1記載の光触媒体。
  3. 基材表面上に、透明導電膜を形成する工程と、該透明導電膜表面上に、酸化チタン膜を形成する工程と、該酸化チタン膜の表面部分を、少なくとも水素と窒素を含むイオンビームに暴露して、窒素添加された酸化チタンに変化させてNドープTiO2 極薄層を形成する工程と、該NドープTiO2 極薄層上に、酸化チタン被覆層を形成する工程、を有することを特徴とする光触媒体の製造方法。
  4. 前記透明導電膜が、フッ素が添加された酸化錫、アンチモンが添加された酸化錫、錫が添加されたインジウム酸化物、アンチモンが添加されたインジウム錫酸化物、アルミニウムが添加された酸化亜鉛のうちのいずれかである請求項2記載の方法。
  5. 前記イオンビームは、エネルギーが50〜500eVである請求項3記載の方法。
  6. 前記イオンビームが、直流プラズマによって生成され、印加電圧は、200V以上400V以下の正規グロー放電領域である請求項3記載の方法。
  7. 基材表面上に、酸化チタン膜を形成する工程と、該酸化チタン膜の表面部分を、少なくとも水素と窒素を含む交流プラズマに暴露して、窒素添加された酸化チタンに変化させてNドープTiO2 極薄層を形成する工程と、該NドープTiO2 極薄層上に、酸化チタン極薄層を形成する工程、を有することを特徴とする光触媒体の製造方法。
  8. 請求項1又は2記載の光触媒体を任意の構造体の表面に形成して複合化したことを特徴とする可視光域で光触媒作用を有する複合構造体。
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