JP3828143B2 - 改良された接線フロー濾過法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、物質、特に生物学的に重要な物質を、改良された接線フロー濾過法および装置を用いて該物質を含む混合物から精製および分離することに関する。
【0002】
【従来の技術】
蛋白質などの生物学的対象分子をその混合物から分離するために、現在数種類の方法が利用可能である。このような重要な技術の一つに、アフィニティークロマトグラフィーがあるが、これは親和性マトリックスまたはゲルに対する所望の分子の特異的および選択的結合に基づいて分離するものである。親和性ゲルは、通常、ゲル支持体に固定されたリガンド結合部分からなる。例えば、GB 2,178,742号では、ヘモグロビンおよびその化学的に修飾された誘導体の精製に、天然の(オキシ)ヘモグロビンがある種の親和性ゲルのポリアニオン基に特異的に結合するという事実に基づいてアフィニティークロマトグラフィーを利用している。この方法においては、修飾されていないヘモグロビンは親和性ゲルにより保持され、一方、ポリアニオン結合部位が修飾試薬と共有結合しているためにゲルに結合できない修飾されたヘモグロビンは溶出される。アフィニティークロマトグラフィーカラムは非常に特異的で、従って、非常に純粋な生成物が得られるが、アフィニティークロマトグラフィーカラムは比較的高価につく方法である。
【0003】
別の公知の分離方法は膜濾過法であり、これは、溶解・懸濁した溶質をその大きさに基づいて分離するものである。この方法の最も簡単な形態においては、溶液を加圧下に所定の大きさの孔を有する濾過膜を通過させる。濾過膜の孔の大きさより大きい溶質は保持され、小さい溶質は、溶媒と共に膜を通過して対流により運ばれる。
【0004】
このような膜濾過法は、一般に膜の孔径によって、逆浸透、限外濾過、および精密濾過の範疇に分類される。通常、限外濾過では分子量が約1〜1000kDaの溶質を保持するグレードの膜を用い、逆浸透では塩および他の低分子量溶質を保持することができる膜を用い、精密濾過または微多孔濾過では通常コロイドおよび微生物を保持するのに用いられる孔径範囲が0.1〜10マイクロメーター(ミクロン)の膜を用いる。
【0005】
過去25年以上にわたって、限外濾過は小規模な実験室用具から1時間あたり数千リットルを処理することができる大規模なユニット操作に至るまで発展した。限外濾過は、蛋白質の濃縮ならびに塩およびアルコールの除去、ならびに水、食塩水溶液、および低分子量添加物の処理および洗浄の熱の除去に広く用いられる。限外濾過の利点としては、エネルギーコストが低いこと、設備投資が低いこと、および生成物の変性が非常に低く、操作が効率的かつ制御可能であることが挙げられる。
【0006】
しかし、限外濾過において達成される蛋白質の精製の程度には限界がある。これら限界は主に濃度分極、目詰まりおよび膜の孔径分布が広いことによる。従って溶質の分別力が低い。例えば、Porter編のHandbook of Industrial Membrane Technology(Noyes Publications,Park Ridge,New Jersey,1990)、164−173頁を参照。
【0007】
溶質の分極層はもとの限外濾過膜と連続した別のフィルターとして機能し、溶媒の濾過に対して著しい抵抗を示す。分極度は、供給原料中の保持溶質の濃度が増加すると増加し、現実のシステムにおいて多くの見かけの異常または予想外の影響が見られる。例えば、分極度の高い条件下では、濾過率は圧力の増加に伴って極く僅かしか増加しないが、分極していない条件下では、濾過率は圧力の増加に比例するのが普通である。分極層は濾過に対し制限的抵抗を示すので、よりオープンな高流量膜を用いても濾過率は増加しない。保持される溶質および溶出される溶質の間の相互作用により、状況は一層複雑になる。
【0008】
濃度分極および目詰まり過程の結果、血漿蛋白質のような巨大分子混合物の大規模な分離のための限外濾過膜の巨大分子分画能力の有効な利用ができない。Michaelsの“限外濾過法の15年:若い技術の問題と将来の展望”[Anthony R.Cooper編,Ultrailtration Membranes and Applications,Polymer Schience and Technology,13(Plenum Press,NY,1979),1−19頁中の9頁]を参照。従って、ゲル透過、吸着、またはイオン交換クロマトグラフィー、選択的沈殿、または電気泳動等の技術により現在行われている大規模な複合巨大分子混合物の分離用の限外濾過膜の使用は不確実と考えられる。
【0009】
種々の多段階およびカスケード化交差フロー濾過法の利点が論文で検討され、若干の改良効果が見られる。MichaelsおよびMatson[Desalination,53:231−258(1985)、特に235頁]を参照。また、van Reisら[J.Interf.Res.,2:533−541(1982)]の535頁の第1図の実験的フローサーキットおよびM.CheryanのUltrafiltration Handbook(Technomic Publishing Co.,Inc.:Pennsylvania,1986)の311頁(異なる分子サイズの蛋白質加水分解物分画を得るためのカスケード膜リサイクルバイオリアクターシステムが記載されている)を参照。
【0010】
濃度分極の影響を避けるために、供給血漿源を修飾して選択性および流束(濾過速度を膜面積で割った値と定義される)を改善する方法が開発されている。例えば、イギリス特許出願第2,065,129号には、限外濾過の前にpHを3.8〜4.7に調節しつつ血清を希釈して全体の蛋白質および塩濃度を下げる分離技術が記載されている。Baeyerら[J.Membrane Sci.,22:297〜315(1985)]は、限外濾過の前に血漿をまずファクター12で希釈する方法を記載している。アメリカ合衆国特許第4,350,156号には血漿を約10℃に冷却して血漿から巨大分子を除去し、次に冷却した血漿から巨大分子を濾過して低分子量血漿流を得る方法が開示されている。この方法では限外濾過膜を用いない。
【0011】
限外濾過システムにおいて濃度分極に着目した主なアプローチは、液体の流動パターンを調節して保持されている溶質を膜表面から除去して供給原料中に戻す量を増加させるものである。接線フロー限外濾過(TFF)として知られている方法においては、供給原料の流れは膜面に対して接線方向に高速で再循環され、逆拡散に対する物質移動係数を増加させる。Gabler[ASM News,50:299(1984)]を参照。フィルター膜に対して平行な方向に流れる液体は連続的にフィルター表面を清浄し、濾過できない溶質による目詰まりを防ぐ。TFFと同じ効果が得られる別の濾過装置は、外部および内部シリンダーを有する回転式濾過装置で、内部シリンダーが回転して渦を起こし、圧力を変化させずに高速を達成する。
【0012】
TFFにおいては、差圧勾配[トランスメンブラン圧(TMP)と称する]を膜の長さ方向に適用して液体および濾過可能な溶質をフィルターを通過させる。流束は経験的に決定できる一定の最低値より大きいTMPに依存しない。最大流束を得るためには、限外濾過システムをこの最低値に等しいかまたはそれを越える出口圧をかけて行うのが普通である。従って、流束は膜の長さ方向に一定であり、一方TMPは変化する。層流および乱流法の両方が用いられてある程度の成果をあげているが、通常のTFFではなお分子サイズ分離に劣っている。
【0013】
親和性分離をTFFと組合せてTFFの生物学的差異に基づく選択的分離能力を増加させる試みが為されている。WO87/04169(1987年7月16日公開)参照。TFF限外濾過においては、可溶性の親和性ポリマーは濾過膜の上流側の分離しようとする分画を含有する混合物中に存在する。ポリマーは溶質粒子よりはるかに大きいので、未結合の溶質をフィルターから通過させるが、ポリマーおよびポリマーに結合したすべての物質の通過を妨げるフィルターを選択することができる。しかし、通常のTFFの問題のために、この方法も余りよい結果は得られていない。
【0014】
アメリカ合衆国特許第4,105,547号(1978年8月8日発行)は、濾過法、特に限外濾過用に設計された濾過法を開示しているが、ここでは、濾過可能な液体をフィルターの1方の側に添って伸びるフィルター通路を通して加圧下に流し、流動方向のフィルター面に沿ってかなりの圧力減少が起こるようにする。用いた装置では、フィルターの両側の圧力差を全フィルター面にわたって実質的に一定に保つ。特許権者は流れを減少させる傾向を与えるフィルターの目詰まりを、流束対TMP曲線の圧力非依存性領域以下のレベルに運転圧を連続的に増加させることによって相殺しうることを教示している。この運転圧の増加により、濾過速度は一定になるが、より高い選択性は得られない。更に、特許権者は、トランスメンブラン圧は濾過を行うと同時に増加させるべきことを開示している。特許権者の示唆している他の態様としては、より良く膜を清浄にすることが挙げられる。
【0015】
アメリカ合衆国特許第4,191,182号(1980年3月4日発行)は、血液を血漿および細胞成分分画に連続的に分離する方法および装置を開示している。この方法は、全血を抜取り、これを濾過セルの濾過室に送り込み、これを一定の孔径の膜上で平行に、特定のTMP範囲内で膜の界面で所定の剪断応力が得られるのに十分な流速で流すことにより全血を連続的に濾過することからなる。次に細胞成分分画を実質的に分離された血漿分画と等しい置換液体と連続的に混合し、細胞成分分画および置換液体混合物を連続的にドナーの血管に戻す。
【0016】
1つの具体例においては、全血から分離された血漿分画の一部を、全血の流れから膜の反対方向ではなく、濾過膜上の全血の流れと平行かつ同方向の流れに再循環して、膜の全長にわたって実質的に均一なTMPを得る。この具体例の目的は、血漿濾液がそのような再循環をせずに濾液室から除去された場合の2倍に濾過速度を増加させることである。これにより、長い濾過室流路およびコイル型濾過セルの設計が可能になる。
【0017】
最近、アメリカ合衆国特許第4,789,482号(1988年12月6日)は血漿を高分子量流および低分子量流に分離する方法を記載している。血漿を、限外濾過が行われる壁を有するいくつかの細溝または中空糸を有する分離ユニットの入口部分に一定の剪断速度で導入する。高分子量流および低分子量流を該ユニットから分離し、高分子量流を分離ユニットの入口部分に再循環して再循環流を形成し、再循環流速度の透過流速度に対する比を5〜100に調整し、分離ユニットの出口でのTMPの入口でのTMPに対する比は約0〜0.85に調整する。この方法は、限外濾過を考慮する上での通常の考え、即ち、出口および入口TMPは異なっていなければならないという考えを用いたものであり、従って、限外濾過に固有の濃度分極の問題を克服するものではない。
【0018】
これらのすべての改良の試みにもかかわらず、濃度分極は変えることができ、そして適切な流動条件が与えられる場合には非常に濃縮された溶液からでも非常に高い濾過速度が得られるが、分極層は完全には除去されない。このことは、多くの蛋白質混合物に関して観察され、単純な限外濾過による蛋白質混合物の分画は、種が分子量において少なくとも10のファクターで異なっていなければ恐らくはとんど効果がないことが経験上わかる。いくつかのより精密な分離が時により報告されているが、これらは通常極めて実際的でないほど希薄な条件下で行われる。Nelsenの”血漿分画における限外濾過”Proceedings of the Internat.Workshop on Technology for Protein Separation and Improvement of Blood Plasma Fractionation中,Reston Va,1977年9月7日〜9日,Sandberg編,NIH,DHEW Pub.No.NIH 78−1422、137頁;Flaschelらの”生物触媒の分離のための限外濾過”,Fiechter編のAdvances in biochemical Engineering/Biotechnology,Vol.26(Downstream Processing)中,73−142頁(1983),特に124頁;Cheryan(前掲)、P218−219頁を参照。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
(発明の要旨)
本発明の目的は、大きさによって粒子および分子などの種を分離するための接線フロー濾過法を提供することである。この方法は対象となる種に関して選択的であり、そのため高い精製倍率が得られる。
【0020】
もう一つの目的は、蛋白質などの生物学的巨大分子を分離するための改良された濾過法(限外濾過法を含む)を提供することである。この方法は、濃度分極を最小にし、濾過速度を増加させない。
【0021】
もう一つの目的は、大きさの相違が10倍未満である種を大きさ(サイズ)によって分離することができ、濾過前に混合物の希釈を必要としない濾過法を提供することである。
【0022】
これらおよび他の目的は当業者には自明である。
【0023】
【課題を解決するための手段】
これらの目的は、混合物から所望の種を分離する方法において達成され、該方法は流束を転移点での流束の約5〜100%の範囲のレベルに保ちながら、混合物から所望の種を分離する孔径を有する膜を通して接線フロー濾過により混合物を濾過することからなる。
【0024】
好ましくは、濾過のトランスメンブラン圧を、濾過の転移点でのトランスメンブラン圧より大きくないレベルで膜に沿って実質的に一定に保つ。
【0025】
より具体的な態様において、対象となる種の大きさは最高約10ミクロンまでである。更に具体的な態様において、本発明は、約1〜1000kDaの分子量を有する対象種を混合物から分離する方法であって、流束を転移点での流束の約5〜100%のレベルに保ちながら、混合物から該対象種を分離する孔径を有する濾過膜を通して接線フロー濾過により混合物を濾過し、それにより対象種を混合物から選択的に分離する方法を提供する。
【0026】
更に別の態様において、本発明は、約0.1〜10ミクロンの大きさの対象種を混合物から分離する方法であって、転移点での流束の約5〜100%の範囲のレベルに流束を保ちながら、混合物から該対象種を分離する孔径を有する濾過膜を通して接線フロー濾過により混合物を濾過することからなる方法を提供する。
【0027】
更に別の態様において、本発明は:
(a)濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有する濾過および濾液室に隔てる、複数の同一孔径を有する隣接した平行な濾過膜を含む濾過ユニットと液体連絡している液体容器;
(b)液体を容器から該濾過室の入口に送り出す手段を含む、濾過室の入口を容器に接続する手段;
(c)濾液室内に圧力勾配を発生させる手段;および
(d)該濾液室の出口から濾液を集める手段;
からなる接線フロー濾過装置を提供する。
【0028】
好ましくは、膜の孔は1kDaから10ミクロンの範囲の大きさである。また好ましくは、該発生手段は、濾過室中の液体の方向と平行な濾液室を通って濾液を再循環する手段であり、より好ましくはポンプである。
【0029】
更に別の態様においては、本発明は、複数の積層された濾過および濾液室を有する濾過ユニットを含有する接線フロー濾過装置であって、積層順で最後の濾液室以外はすべて別の容器と液体連絡している入口および出口手段を有し、最後の濾液室は積層順での第一濾液室に液体連絡している容器に濾液を循環させるための出口手段を有し、各室は容器から液体を室の入口手段に送り出す手段を有し、各室は濾過膜により隣接する室から隔てられており、
全室の入口手段から出口手段への液体の流れが平行かっ同一方向であり、積層順で最初の濾過膜は最大サイズの種を保持する孔径を有し、積層順で最後の濾過膜は最小サイズの種を保持する孔径を有し、積層順で中間の濾過膜は中間層膜の最初から最後へと大きさが減少するサイズの種を保持する孔径を有する濾過装置を提供する。
【0030】
更に別の態様において、本発明は
(a)第一濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有する第一の濾過および濾液室に隔てる、第一濾過膜を有する第一濾過ユニットと液体連絡している第一容器;
(b)液体を第一容器から第一濾過室の入口に送り出す手段を含む、第一濾過室の入口を第一容器に接続する手段;
(c)第一濾液室内に圧力勾配を発生させる手段;
(d)第二濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有する第二の濾過および濾液室に隔てる、第二濾過膜を有する第二濾過ユニットと液体連絡している第二容器;
(e)濾液を第一濾液室の出口から第二容器に循環させる手段;
(f)液体を第二容器から第二濾過室の入口に送り出す手段を含む、第二濾過室の入口を第二容器に接続する手段;
(g)第二濾液室内に圧力勾配を発生させる手段;
(h)第三濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有する第三の濾過および濾液室に隔てる、第三濾過膜を有する第三濾過ユニットと液体連絡している第三容器;
(i)濾液を第二濾液室の出口から第三容器に循環させる手段;
(j)液体を第三容器から第三濾過室の入口に送り出す手段を含む、第三濾過室の入口を第三容器に接続する手段;および
(k)濾液を第三濾液室の出口から第一容器に循環させるための手段;
を含有する接線フロー濾過装置であって、第一濾過膜が最大サイズの種を保持する孔径を有し、第二濾過膜が第一および第三濾過膜の孔径の中間のサイズの種を保持し、そして第三濾過膜が最小サイズの種を保持する孔径を有する接線フロー濾過装置を提供する。
【0031】
所望により最後の装置は第三濾液室内に圧力勾配を発生させる手段を含む。
【0032】
好ましくは、すべての発生手段は濾過室中の液体の方向に平行な濾液室を通って濾液を再循環する手段である。
【0033】
また好ましくは、この最後の装置のすべての膜はカスケード中で孔サイズが小さくなる限外濾過膜である。
【0034】
現在までの文献の多くは、サイズ分離は流束対TMP曲線の圧力非依存領域で行われなければならないという仮定のもとで書かれている。本発明のサイズ分離は流束対TMP曲線の圧力依存領域で接線フロー濾過を行うことにより達成される。一般に、流束対TMP曲線の圧力非依存領域で濾過を行った場合に得られる速度に比べて、本発明の過程における濾過速度は実際には減少する。更に、TMPが時間に関してほぼ一定に保たれるか、または濾過中に減少するように濾過を行うことができる。
【0035】
TMPをこの圧力依存領域内に保つことにより、膜よりも低い分子量を有する分子の保持が著しく減少する。更に、この特徴により、精製することが所望である種に対するシステムの全体的な選択性が著しく向上し、それにより、濃度分極層の問題を克服できる。従って、流束が転移点での流束の約100%より大きな通常の接線フロー濾過の何倍もの所望の種の精製度が得られる。この方法の更に別の利点は、混合物の大きな種よりも分子量が10倍未満小さな種を分離することにある。
【0036】
これらはすべて、運転圧を、それ以上では濾液フローが運転圧に依存しないレベルより低いレベルに上げる必要なしに達成される。これらの特徴は、濾過の前に混合物を希釈する必要がない。このように、本方法はTFF工程を導入するプロセスの段階での蛋白質の濃度レベルに対して実施することができ、この段階での蛋白質濃度の希釈を回避することができる。
【0037】
【発明の実施の形態】
(A.定義)
本明細書において用いる「種」なる用語は、流体、例えば液体中の溶液または懸濁液から分離される粒子または分子を意味する。粒子または分子は流体から分離され、多くの場合は、流体中の他の粒子または分子から分離される。分離される対象となる種の大きさにより用いる膜の孔の大きさが決まる。好ましくは、種は天然の生物学的または生化学的起源の生物学的物質、あるいは生物学的または生化学的方法により生成する生物学的物質である。好ましい種の例としては、哺乳類細胞、およびバクテリア、菌類および酵母などの微生物(細胞および微生物の両方が精密濾過技術に適用できる)、ならびに限外濾過に適した大きさの種[ポリペプチド、蛋白質、細胞成分、DNA、コロイド、マイコプラズマ、エンドトキシン、ウイルス、炭水化物、および他の生物学的対象の分子(グリコシル化されているか否かによらない)]が挙げられる。
【0038】
限外濾過の対象となる種は好ましくは分子量が最低約1000ダルトンの生物学的巨大分子であって、最も好ましくは、ポリペプチドおよび蛋白質である。対象となる(所望の)種が、分離される種より10倍未満大きいか(例えば汚染物質)、または分離される種より10倍未満小さいものが好ましい。
【0039】
本明細書において用いる「接線フロー濾過」なる用語は、濾過により分離される成分を含有する流体混合物が膜の面に対して接線方向に高速で再循環され、逆拡散の物質移動係数が増加する方法を意味する。このような濾過においては、差圧(TMP)を膜の長さ方向に適用して、流体および濾過可能な溶質をフィルター通過させる。この濾過は回分法および連続流動法により適切に行われる。例えば、溶液を膜上を繰り返し通過させ、フィルターを通過する流体を連続的に別のユニットに抜き取るかまたは溶液を一旦膜上に流し、フィルターを通過する流体を連続的に下流で処理する。
【0040】
本明細において用いる「限外濾過」なる用語は、分子量が約1kDa〜1000kDaの間にある保持溶質に合わせた膜を用いたプロセスに用いられる。
【0041】
本明細書において用いる「逆浸透」なる用語は、塩等の分子量が1kDa未満の溶質および他の低分子量の溶質を保持できる膜を用いる方法を意味する。
【0042】
本明細書において用いる「精密濾過」なる用語は、0.1から10ミクロンの孔径範囲の膜を用いる方法を意味する。
【0043】
本明細書において用いる「トランスメンブラン圧」あるいは「TMP」なる表現は、液体および濾過可能な溶質をフィルターを通して流すために濾過膜の長さ方向に加えられる差圧勾配を意味する。
【0044】
本明細書において用いる、TMPに関して用いられる「実質的に一定」なる表現は、膜の長さ方向に平均TMPが約10psi以上、好ましくは約5psi以上増加または減少しないTMPを意味する。濾過中のTMPのレベルに関しては、TMPを一定に保つかまたは濃縮段階中に低下させて、高濃度での選択性を保持する。従って、「実質的に一定のTMP」は濾過時間に対してではなく、膜長に対するTMPを意味する。
【0045】
本明細書において、濾過膜に関して用いる「同一孔径」なる表現は、膜の実際の孔径が幾分違っても、同一の孔径を有するとみなされているかあるいは同一の孔径を有するとして市販されている膜を意味する。
【0046】
本明細書において用いる、濾過膜を記載する場合の「隣接する」なる表現は、膜が実質的に隣接していて各々の上にまたは若干の間隔をおいて物理的に積み重ねられていることを意味する。
【0047】
本明細書において用いる「濾過室内に圧力勾配を発生させる手段」なる表現は、圧力に勾配を発生させ、トランスメンブラン圧力が流束対TMP曲線の圧力依存領域において実質的に一定のレベルで操作できるようにする機構を意味する。
【0048】
本明細書において用いる「濾過室内の液体の方向に平行な濾液室を通って濾液を再循環するための手段」なる表現は、濾液室からの液体の一部が濾過室の入口から出口へ隣接する濾過室を通って流れる液体の流れと平行で実質的に同じ方向に流れる様にする機構または構成を意味する(流れに一部うずを発生させる)。好ましくは、これはポンピング手段を意味する。
【0049】
本明細書において用いる「容器」なる表現は、液体の貯蔵、分配、および/または収容のための容器またはタンクを意味する。
【0050】
本明細書において用いる「転移点」なる表現は、以下のように求められる流動率対TMP曲線の所定の点を意味する:流束(Jf)対TMPの実験値を、入口および出口TMPが互いの±10%である短路長モジュールかまたは再循環濾液を用いて同じ条件が得られる完全長モジュールにおいて集める。実験値を式:
Jf=Jmax×TMP/(k+TMP) (式1)
[式中、Jmax(漸近値)およびkは1/Jf対1/TMPの直線回帰により決定し、これによりk/Jmaxの勾配と1/Jmaxのインターセプトが得られる]により得られる曲線にあてはめる。第1A図に関して、転移点は次の基準によりグラフから求められる。Jf=Jmaxと式1により得られる曲線に対する原点を通る接線(接線はJf=Jmax x TMP/k)のインターセプトを求める。次に、インターセプトを通っておよび上記曲線上の接線に垂直に直線を引く。この後者の直線および曲線の交点により、転移点での流束が定義される。数学的には、この転移点(Jf*)は実験値の次式:
(Jmax−Jf*)4=−Jmax x k2(Jmax−2Jf*) (式2)
の実数解として得られる。
【0051】
(B.本発明実施の様式)
最も広範囲の態様において、本明細書において記載する高性能接線フロー濾過法は分離する種の混合物を一定のTMPおよび流束条件下に接線フロー濾過の一種に関して設計された装置または、モジュール中の1以上の濾過膜を通すことを含む。TMPを流束対TMP曲線の圧力依存領域中の範囲、即ち転移点におけるTMP値以下の範囲に保持する。このようにして濾過を転移点での流束の約5%から最高100%の範囲の流束で操作する。第1A図および第1B図参照(図中、流束対TMP曲線を転移点とともに示す)。その結果、対象となる種は保持物として膜により選択的に保持され、一方、より小さい種は濾液として膜を通過するか、または対象となる種が濾液として膜を通過し、混合物中の異物が膜により保持される。
【0052】
TMPは濾過時間と共に増加せず、濾過中に必ずしも一定に保たれる必要がないとは重要である。TMPは時間に関してほぼ一定に保たれるか、または、濾過の進行とともに減少してもよい。保持される種が濃縮される場合、濃縮段階の工程にわたって、TMPが減少することが好ましい。
【0053】
それぞれの膜は好ましくは孔径が最高約10ミクロン、より好ましくは1kDaから10ミクロンまでの種を保持する大きさを有するのが好ましい。限外濾過により分離される種の例としては、蛋白質、ポリペプチド、コロイド、マイコプラズマ、エンドトキシン、ウイルス、アミノ酸、DNA、RNAおよび炭水化物が挙げられる。精密濾過により分離される種の例としては、哺乳動物細胞およびバクテリアなどの微生物が挙げられる。
【0054】
膜フィルターは完全ではなく、ある種の保持されるべき分子をもらす孔を有する場合もあるので、本明細書の好ましい態様では、互いに平行に、好ましくは互いの上に積み重ねられた同じ孔径を有する1以上の膜を用いる。好ましくは、この目的のための膜の数は2枚である。
【0055】
前記過程において圧力を維持する流束は約5から100%の範囲であるのが適切であるが、流束が低いほどより広い膜の表面積が必要になる。従って、膜のコストを最少にするためには、流束がスペクトルの最高値になるような圧力にて行うのが好ましい。好ましい範囲は転移点での流束の約50から100%であり、より好ましくは約75から100%である。
【0056】
TMPは膜表面に添って実質的に一定に保たれる必要はないが、TMPを実質的に一定に保つのが好ましい。このような条件は、一般に膜の濾液側に圧力勾配を発生させることにより達成される。従って、濾液を濾過装置の濾液区画を通して装置の残留物区画中の混合物の流れと同じ方向に平行に再循環させる。再循環された物質の入口および出口圧は濾液区画全体にわたる圧力降下が残留物区画全体にわたる圧力降下に等しくなるようなものである。
【0057】
この濾液圧力勾配を達成するためにいくつかの実用的な手段を用いることができる。その1つの例としては第2A図に示す構造である。このように、分離される混合物が分離される生成物が発酵ブロス中にある場合は発酵槽(図示せず)に結合している入口管1を通して装置に入る。これはまた細胞溶解物または細胞収穫後の上清をいれた容器(図示せず)に結合していてもよい。管1中の流速は残留物ポンピング手段3により調整される。ポンプは当業界で公知のいかなる適当なポンプでもよく、流速は当業者に公知のように濾過の性質に従って調節することができる。
【0058】
ポンピング手段3からの流れの入口圧を測定するために圧力計5を適宜用いてもよい。入口管1中の流体は濾過ユニット7に入る。この濾過ユニット7はその上部に濾過室7aおよび底部に濾液室7bを有する。これらの2つの区画は濾過膜9により分離されている。送入流体は濾過室7a内の濾過膜9に平行な方向に流れる。上部の濾過室7aは対象となる種を含有する混合物を受容する。小さな種は膜9を通過して低部の室7bにはいる。濃縮された残留物は濾過ユニット7から出口管11を通るが、所望の対象種を得るためにここで集められ、必要なら更に処理してもよい。あるいは、混合物が流れ出るタンクまたは発酵槽に残留物流を戻し、更に精製する為に入口管を通して再循環させる。
【0059】
膜9を通して濾液室7bに入る分子を含有する溶液は残留流体が出口管11を通って出るのと濾過ユニット7の同じ端から出口管13を通って濾過ユニット7を出る。この濾液の一部は管13を通ってシステムから排出されて捨てられるか、あるいはより小さい孔径の膜を通しての濾過の形態のカスケードで更に処理するために第二タンクまたは容器に送られる。所望により、精密濾過のために、濾液ポンピング手段15をこの目的のために管13中に設ける。別の部分は管17を通して濾液ポンピング手段19に再循環し、これにより濾液圧力勾配ができる。液体のこの部分を入口管21を通して濾液室7bの入口端に再循環させ、濾過室7a中の分離される混合物と平行に、かつ同じ方向に、濾液室7b中で濾液が流れるようにする。
【0060】
ポンピング手段19の操作速度を調節して、濾液が室7bに導入される圧力(濾液入口圧)および濾液が出口管13から排出される圧力(濾液出口圧)を調節して膜の長さ方向のTMPが実質的に一定になるようにすることができる。好ましい方法は、室7bの圧力差をユニットの室7aの圧力の減少と等しくなるように調節し、TMPが膜全体にわたってほぼ等しくなるようにする。圧力の減少をモニターし、必要ならば調節するために濾液室7bを通して濾液の再循環流のループの入口および出口にそれぞれ感圧手段23aおよび23bを用いることができる。濾過室7aに関する圧力減少をモニターするために出口管11に感圧手段23cを適宜用いる。適当な圧力勾配を得、一方濾液の循環速度を最小にするために濾液室7bに制限流路を設けてもよい。この構造の結果、膜の表面全体にわたって実質的に一定なTMPが得られる。
【0061】
この場合に有用な濾過ユニットは、特に精密濾過および限外濾過用の適当な濾過モジュールとして機能するあらゆる公知のまたは将来開発されるユニットである。好ましい限外濾過ユニットは中空糸またはフラットシート装置である。これらのサンドイッチ濾過ユニットを積み重ねて複合セルを形成することができる。長方形濾過板型セルの好ましい例の1っは、Filtron Technology Corporation[Northborough,MA]からCentrasetteの商品名で入手できる。
【0062】
別の適当な限外濾過ユニットは、Millipore[Bedford,MA]から入手可能なMillipore Pellicon限外濾過システムである。
【0063】
第2A図に示す構造においては、膜を室7aおよび7bに設けて所定の流速および膜の差圧が得られるようにする必要がある。本発明の方法において有用な膜は一般にフラットシート、ロールドアップシート、円筒、同心円筒、種々の断面および他の構造の管の一種またはグループで集成され、濾過ユニット内で直列または平行に結合した形態である。装置は一般に濾過および濾液室が膜の長さ方向になるように構成される。
【0064】
適当な膜は所望の種を混合物中の望ましくない種から実質的に目詰まりの問題を起こすことなく、システムの連続的操作に十分な速度で分離するものである。例は、Gabler(前掲)により記載されている。これらは典型的には微小孔または限外濾過型のいずれかの合成膜である。微孔性膜は、通常は0.1から10マイクロメーターの孔径を有し、この寸法より大きなすべての粒子を保持するように作成することができる。限外濾過膜はより小さな孔を有し、保持する蛋白質の大きさにより特徴付けられる。1,000から1,000,000ダルトンの公称分子量の増分が用いられる。
【0065】
限外濾過膜は本発明の方法において用いるのに最も一般的に適している。限外濾過膜は通常上流表面で薄膜またはスキンに関して非対照的であり、これがその分解力に関与している。これらは一般に再生セルロースまたはポリスルホンで作られている。
【0066】
接線フロー濾過用の膜フィルターは、取り扱う液体の体積に応じて異なる構造のユニットとして種々の孔径のものが利用できる。本発明における比較的大規模な使用に特に適当なものは、公知の市販の接線フロー濾過ユニットである。
【0067】
別の好ましい装置においては、既に示した理由により、第2A図の濾過ユニット7は複数の、好ましくは2つの濾過膜からなる(第2B図においてそれぞれ膜9aおよび9bで示す)。これらの膜は平行に積層される。
【0068】
本発明はまた多段階のカスケードプロセスであり、このプロセスにおいては、前記プロセスで得られた濾液を第二接線フロー濾過装置中で第一装置の膜よりも小さな孔径を有する濾過膜を通過させ、この第二濾過より得られた濾液を第一装置に再循環され、このプロセスを繰り返す。
【0069】
このカスケードプロセスにおいて、第二濾過は典型的には通常の濾過であり、流束は転移点での流束の約100%より高いレベルに維持し、一般に、TMPは膜に添って実質的に一定に維持されない。
【0070】
カスケードプロセスのより好ましい具体例において、両段階は孔径が1から1000kDaである接線フロー限外濾過を含む。
【0071】
三段階カスケードプロセスに於て、第二濾過から得られた濾液を第三接線フロー濾過装置の第二膜より小さな孔径を有する濾過膜を通過させ、第三濾過より得られた濾液を第一濾過装置に再循環させ、このプロセスを繰り返す。カスケードプロセスにおいて2つの高性能濾過のみが必要な場合、第三段階は通常のように、即ち、流束をこの第三段階の転移点での流束の約100%より高いレベルに維持する。
【0072】
この三段階カスケードプロセスのより好ましい具体例において、三段階のすべてにおいて接線フロー限外濾過を行う。
【0073】
カスケードプロセスを行うのに適した接線フロー装置の一例を第3図に示す。図中、第一容器31を入口管33を通して濾過ユニット37中に置かれた濾過室35aに接続する。第一供給ポンピング手段39は第一容器31および濾過室35a間に配置する。濾過室35aは出口管41を通して第一容器31に接続される。濾過室35aは第一濾過膜43により濾過ユニット37中直接その下に置かれた第一濾過/濾液室35bから分離される。第一濾過/濾液室35bは管47に設置された濾液ポンピング手段49を有する室35bの入口に接続された出口管47を有する。また、出口管47に接続された管45は第二容器51に接続されている。
【0074】
この容器51は入口管53を通して第二濾過ユニット57中に設置された第二濾過室55aに接続される。第二供給ポンピング手段59は第二容器51および濾過室55a間に設置される。濾過室55aは第二濾過膜63により濾過ユニット57中直接その下に置かれた第二濾過/濾液室55bから分離される。第二濾過/濾液室55bは管67に設置された濾液ポンピング手段69を有する室55bの入口に接続された出口管67を有する。出口管67に接続された管65はまた第三容器71に接続されている。
【0075】
この容器71は入口管73を通して第三濾過ユニット57中に設置された第三濾過室75aに接続される。第三供給ポンピング手段79は第三容器71および濾過室75a間に設置される。濾過室75aは第三濾過膜83により濾過ユニット77中直接その下に置かれた第三濾過/濾液室75bから分離される。第三濾過/濾液室75bは管85に接続された出口管87を有し、該出口管は第一容器31に接続され、これにより濾液は元のタンクに再循環される。
【0076】
所望により、第三濾過/濾液室75bの出口管87は、管87中に設置された濾液ポンピング手段89を有する室75bの入口に接続される。すべての室の入口から出口への流体の流れは平行で、同一方向である。更に、第一濾過膜43は第二および第三濾過膜(それぞれ63および83)よりも大きな寸法の種を保持する孔径を有し、第二濾過膜63は第三濾過膜83よりも大きな寸法の種を保持する孔径を有する。
【0077】
カスケードプロセスを行うのに適した第二接線フロー装置を第4A図に示す。図中、第一容器91は入口管93を通して濾過ユニット97中に置かれた濾過室95aに接続される。第一供給ポンピング手段99は第一容器91および濾過室95a間に設置される。濾過室95aは出口管101を通して第一容器91に接続される。濾過室95aは第一濾過膜103により濾過ユニット97中直接その下に置かれた第一濾過/濾液室95bから分離される。第二容器105は濾過/濾液室95bに入口管107を通して接続される。第二供給ポンピング手段109は、第二容器105および第一濾過/濾液室95b間に設置される。第一濾過/濾液室95bは出口管111を通して第二容器105に接続される。第一濾過/濾液室95bは第二濾過膜113により濾過ユニット97中直接その下に置かれた第二濾過/濾液室95cから分離される。
【0078】
第三容器115は第二濾過/濾液室95cに入口管117を通して接続される。第三供給ポンピング手段119は、第三容器115および第二濾過/濾液室95c間に設置される。第二濾過/濾液室95cは出口管121を通して第三容器115に接続される。第二濾過/濾液室95cは第三濾過膜123により濾過ユニット97中直接その下に置かれた濾液室95dから分離される。
【0079】
濾液室95dは出口管125を通して第一容器91接続され、これにより濾液は元の容器に再循環される。すべての室の入口から出口への流体の流れは、平行で同じ方向である。更に、第一濾過膜103は第二および第三濾過膜(それぞれ113および123)よりも大きな寸法の種を保持する孔径を有し、第二濾過膜113は第三濾過膜123よりも大きな寸法の種を保持する孔径を有する。
【0080】
第4A図のカスケード装置により、あらゆる利点を有し、第3図に示す高性能接線フロー濾過カスケードシステムに必要な5または6つのポンプおよび3つの装置ではなく3つのポンプおよび1つの装置しか必要でない高性能接線フロー濾過が可能になる。
【0081】
所望により、第4A図の装置は、各濾過膜が複数の膜、好ましくは第4B図に示すように濾過ユニット97中平行に互いの上に積層された2つの膜(第一膜93aに関しては膜93b、第二膜113aに関しては膜113b、第三膜123aに関しては膜123b)から構成される。
【0082】
第3および4図に示すカスケード装置では、第一膜(43または103)は第二膜(それぞれ63または113)よりも大きなカットオフの孔径を有し、これは次に第三膜(それぞれ83または123)よりも大きなカットオフ孔径を有するようになっている。最も好ましくは、3つの膜はすべて限外濾過膜である。
【0083】
第3図および第4A図の装置は、3つの濾過膜を用いた三段階分離を行うために設計されている。本発明は、2つの濾過膜および2つの容器しか用いない装置である。例えば、第4A図においては第二濾過/濾液室95cは出口管を有する濾液室であり、要素95d、121、123、115、117および119は存在しない。他の変形例の場合、第3図および第4A図の装置は、3以上の濾過膜および3以上の容器を有し、例えば、第4A図の第二濾過/濾液室95cは第四濾過膜を通して、第四容器と流体を伝達する入口および出口を備えた第三濾過/濾液室に接続され、従って、最後または最底部の室は第4A図に示すように、第一容器91を有する管125と流体を伝達する95dと同じような濾液室になるようにする。
【0084】
本発明のプロセスは、商業的および半商業的規模によく適合する。バッチまたは連続操作、あるいは半連続的方法、例えば全バッチが濾過されるまで、濾過の段階の間に洗浄段階をはさんで、所望の種を含有する溶液の連続流に基づき接線フローフィルターを通過させる。次に、溶液の新しいバッチを処理する。このようにして、連続的サイクルプロセスを行って、所望の生成物を許容可能な純度の形態で比較的短い時間で大量に得ることができる。
【0085】
本明細書において記載したように、フィルターの目詰まりを起こさずに固体含有溶液の連続的濾過を可能にする接線フロー濾過の能力により、接線フロー濾過の特徴から連続的および商業的規模の使用のための生物学的反応生成物の分離および精製のための非常に有利なプロセスが得られる。更に、このプロセスは広範囲に及ぶ生物分子、例えば天然のまたは遺伝子操作した微生物の発酵の蛋白生成物、高分子量抗体、細胞分泌物などに応用できる。
【0086】
以下の実施例は本発明を更に詳細に例示するものであって、制限するものではない。
【0087】
【実施例】
(実施例1)
本実施例において、通常および高性能の接線フロー限外濾過法におけるチトクロムC(約12.5kDa)からの組換えt−PA(約65kDa)の精製を比較した。
【0088】
0.002%Tween80を含有する0.2Mアルギニンホスフェート緩衝液(pH7.2)(「緩衝液」)中の組換えt−PA(アメリカ合衆国特許第4,766,075号、第4,853,330号、第4,777,043号および第4,908,205号)の試料を水で希釈し、2リットルのrt−PAの0.9mg/ml溶液を得た。チトクロムC(Sigma)を添加して最終濃度の計算値が0.1mg/mlとなるようにした。
【0089】
以下のテストNo.2に関しては、基本的に第2A図に示したものと同じである高性能TFF(HP−TFF)リサーチモジュールを、約0.42ft2の30kDa Hoechst Kalle再生セルロースを含む膜を用いて、混合物中のチトクロムCからrt−PAを分離するのに用いた。出口管11は流体を入口管1に接続された混合物を含有するバルク容器(30kDa)に戻し、出口管13は10ft2の5kDa再生セルロース膜を含む通常のMillipore Pellicon限外濾過システムを有する閉じたループカスケードモード中のタンク(5kDa)に接続している。この膜は、チトクロムCを保持し、HP−TFFモジュールに等しい適度な濾過速度が得られる。5kDaシステムからの濾液を、Milliporeシステムの5kDa容器中の5kDa残留物に結合したものおよび7016 Masterflexポンプにより30kDaバルク容器に接続した残りに分割した。このポンプを用いて、30kDaおよび5kDa容器の両方において一定の液体レベルに保持する。リサーチおよびPelliconモジュールに水を流し、排水し、次に緩衝液を注入する。30kDaシステムを次に排水し、750mlのすでに記載したrt−PAおよびチトクロムCの混合物で満たし、一方5kDaシステムを排水し、結合性を試験し、750mlの緩衝液で満たす。
【0090】
比較のための通常のモードを示すテストNo.1に対しては、前記のHP−TFFモードの代わりに通常の限外濾過モードにおいて操作されるリサーチモジュールを用いた30kDaのリサーチモジュール/5kDa Pelliconカスケードを用いる。
【0091】
両テストに用いたリサーチモジュールのパラメーターを以下に示す:
【0092】
【表1】
【0093】
テスト1および2を以下に列挙した異なる条件下で行った。ここで、Qsは供給速度、QH2Oは水の濾過速度、Qfはプロセスの濾過速度、およびQrfは再循環濾液速度である。
【0094】
(テストNo.1)
30kDa結合性テスト:P0=5psiで1分間に△P=0.1psi;QH2O/TMP=10.71ml/分,psi;残留物温度=23℃
5kDa結合性テスト:P0=5psiで1分間に△P=0.1psi;QH2O/TMP=7.50ml/分,psi;残留物温度=22℃
【0095】
【表2】
【0096】
30kDa結合性テスト:P0=5psiで1分間に△P=0.1psi;残留物温度=28℃
5kDa結合性テスト:P0=5psiで1分間に△P=0.2psi;残留物温度=23℃
(テストNo.2)
30kDa結合性テスト:P0=5psiで1分間に△P=0.1psi(ここで、P0は出口圧);QH2O/TMP=10.86ml/分,psi;残留物温度=23℃
5kDa結合性テスト:P0=5psiで1分間に△P=0.2psi;QH2O/TMP=8.89ml/分,psi;残留物温度=23℃
【0097】
【表3】
【0098】
30kDa結合性テスト:P0=5psiで1分間に△P=0.1psi;残留物温度=33℃
5kDa結合性テスト:P0=5psiで1分間に△P=0.1psi;残留物温度=40℃
テスト1および2に関して2つの異なる分析を行った。第一分析において、A280nmおよびA410nmを出発および最終のバルクに対して測定した。チトクロムC濃度をA410nm(t−PAは410nmにおいて吸収がない)により決定した。t−PA濃度を次にチトクロムCによるA280nm吸収を引いた後のA280nmで決定した。
【0099】
第二の分析において、出発バルク(再循環前の混合物)および最終バルク(5kDaシステムを通して再循環した後の緩衝液)および残留物および30kDaおよび5kDaタンクに関する1、5および9のダイアボリュームでの濾液を214nmで検出するTSK−200サイズ専用HPLCにより測定した。
【0100】
結果は以下の通りである:
【0101】
【表4】
【0102】
【0103】
これらの結果により、HP−TFFにより実質的にC−TFFの何倍もの精製ができることがわかる。
【0104】
rt−PAからのチトクロムCの除去を示す一連のHPLCクロマトグラムを第5図に示す。このグラフから、分子量がt−PAの10倍未満より小さい分子であるチトクロムCからt−PAが明瞭に分離されることがわかる。
【0105】
(実施例2)
本実施例は30kDa分子量カットオフ膜を用いた通常および高性能接線フロー限外濾過の両方におけるTMPの関数としての混合物中のrt−PAおよびチトクロムCの篩い分けを測定するために実施した研究を示す。流束を各操作条件に対して測定した。シービング値に基づいて、いずれかの接線フロー限外濾過法により得られた理論的精製度および収率を、実施例1に記載した30kDa/5kDaカスケード接線フロー限外濾過システムを用いてダイアボリュームの関数として求めた。
【0106】
更に、本実施例において、精製に対する増加した再循環率の影響を調べた。
【0107】
実施例1からの残留物および濾液を再び合わせ、5kDaPelliconシステムで濃縮した。この濃縮により得られた残留物を0.2μmで濾過し、冷室(2〜8℃)中で保存した。
【0108】
実施例1に記載したリサーチモジュール(約0.42ft2の30kDa Hoechst Kalle再生セルロース)を全リサイクルモードで操作した。リサーチモジュールに水を流し、抜き取り、次に緩衝液を注入した。30kDaシステムを次に抜き取り、結合性を試験し、約750mlの実施例1のrt−PAおよびチトクロムCの混合物で満たした。
【0109】
各テストに対して、安定な流束条件を確実にするために、5および10分で流束測定を行って濾過を10分間行った。残留物および濾液のサンプルを10分目に抜き取り、HPLC分析にかけた。
【0110】
すべての実験は約20psiの出口圧(P0)および35または50psiのいずれかの入口圧(Pi)(DP約15および30psi)で行った。再循環濾液ポンプを有するHP−TFFに関しては、TMPを15および30psiの両方のDPで5および10にセットした。テストはまた再循環濾液ポンプ無しのHP−TFFを用いてP0=1psiおよび約15および30psiのDPでも行った。30kDa再循環ポンプ、濾過ポンプ、再循環濾液ポンプ、残留物チャンネル、濾液支持体、再生セルロース膜、および流体は実施例1に記載したのと同じである。
【0111】
30kDa結合性テスト:P0=5psiで1分間に△P=0.1psi;QH2O/TMP=測定せず;残留物温度=22℃
(テスト1:)
テスト1はP0=20psi、△P約30psi、およびTMP約5psiにて高性能モードで操作したリサーチモジュールを用いる。低TMP条件は、濾液出口で再循環濾液に背圧をかけることにより得られる。
【0112】
【表5】
【0113】
【0114】
(テスト2)
テスト2はP0=約20psi、△P約30psi、およびTMP約10psiにて高性能モードで操作したリサーチモジュールを用いる。
【0115】
【表6】
【0116】
(テスト3)
テスト3は通常モードでP0約20psi、△P約30psiで操作したリサーチモジュールを用いる。
【0117】
【表7】
【0118】
(テスト4)
テスト4は高性能モードでP0約20psi、△P約15psi、TMP約5psiで操作したリサーチモジュールを用いる。
【0119】
【表8】
【0120】
【0121】
(テスト5)
テスト5は高性能モードでP0=20psi、△P=15psi、TMP約10psiで操作したリサーチモジュールを用いる。
【0122】
【表9】
【0123】
(テスト6)
テスト6は通常モードでP0=20psi、△P=15psiで操作する。
【0124】
【表10】
【0125】
(テスト7)
テスト7はP0=1psi、△P=15psiで操作した。
【0126】
【表11】
【0127】
(テスト8)
テスト8はP0=1psi、△P=30psiで操作した。
【0128】
【表12】
【0129】
各テストの後、洗浄前に、結合性テストを行った:P0=5psiで1分間に△P=0.1psi。
【0130】
洗浄後の濾過速度/貯蔵溶液のTMPは、30kDa Qf/TMP=9.6ml/分psiであった。
【0131】
以下のサンプルをテスト中に抜き取り、実施例1に記載したHPLC法により測定した。
【0132】
(サンプル)
rt−PA/チトクロムc混合物(再循環前)
30kDaバルク、テスト1〜8
30kDa濾液、テスト1〜8
データを以下にまとめる。
【0133】
【表13】
【0134】
「モード」は高性能[HP]または通常[C]のいずれか。
「△P」は入口から出口への圧力降下。
「TMP」は平均トランスメンブラン圧。
「Jf」は測定した流束。
「LSFH」は1/ft2・時。
「温度」は流束測定時のバルク温度。
「Jf,30℃」はProstakTM Maintenance p.15からの補正ファクターに基づいて計算した30℃での補正流束。
「RtPA」はピークを214nmで積分するTSK−2000 HPLCにより測定したrt−PA保持。
「RCytC」はピークを214nmで積分するTSK−2000 HPLCにより測定したチトクロムC保持。
「収率」は30kDa高性能接線フロー限外濾過第一段階の閉じたループカスケードシステムにおけるrt−PAの理論的収率。以下の式により計算する:
収率=100%eDV(RtPA-1)
「精製」は以下の式:
精製度=eDV(1-Rcytc)
を用いた同一システムにおけるrt−PAの計算した精製倍率(チトクロムCの除去)である。
【0135】
(結果)
30℃での流束(白丸)およびチトクロムC保持(黒丸)対前記データから得た平均TMPのグラフを第6図に示す。チトクロムC保持はTMPが10psiから27Psiに増加すると共に増加し、流束が4psiから10psiTMP
で劇的に増加し、10から27psiTMPで横ばいになることがわかる。
【0136】
テスト1、2、4および5ではHP−TFFモードで再循環濾液を用い、ここではTMPは全膜表面にわたって実質的に一定である。結果から、これらのテストに関してチトクロムCの保持は再循環濾液を用いないHP−TFF(テスト7〜8)およびC−TFF(テスト3および6)より低いことがわかる。
【0137】
テストNo.7〜8は、曲線の圧力非依存部分で操作する通常のC−TFFと比較して、良好な精製が流束対TMP曲線の圧力依存部分において再循環濾液を用いない(TMPは全膜表面にわたって減少する)で得られるかどうかを見るために行った。
【0138】
テスト1〜3および8では平均600ml/分の再循環速度を用い、テスト4〜7では平均425ml/分の再循環速度を用いる。再循環ポンプを用いた再循環濾液の計算結果をテストNo.5〜6および2〜3に関してそれぞれ第7図および第8図に示す。白四角は通常の精製を用いた低倍率精製(黒四角)に対して、高性能TFFを用いて達成できる理論的高倍率の精製を示す。白丸で示したの生成物の収率は混合物のダイアボリュームの増加に伴って大きく異なることはない。第7図は、C−TFFおよびHP−TFFの低再循環速度における違いを示す。TFFに伴う濃度分極を減少させるための試みの一つとしては、直線速度(再循環速度)を増加させることによる。テストNo.2〜3は、HP−TFFはより高い再循環速度で通常のTFFより優れているかどうか示すために行った。第8図はHP−TFFにより高い直線速度の同一条件下で、C−TFFより高い倍率の精製ができることを示す。
【0139】
要約すると、計算により、保持される種は、閉じたループ限外濾過カスケードシステムで、25ダイアボリュームでよい収率(>90%)で得られることがわかる。
【0140】
保持データにより、rt−PA(R=0.997)からチトクロムC(R=0.79)の190倍除去は、25ダイアボリュームのカスケードモードで、第一段階でHoechst Kalle30kDa再生セルロース膜を用い、第二段階(通常の限外濾過モードで操作)でチトクロムCの保持膜を用いることにより操作した新規限外濾過接線フロー限外濾過法を用いて得られる。
【0141】
(実施例3)
本実験はアルギニン(分子量174ダルトン)、チトクロムC(12.5kDa)、rh−GH(22kDa)、およびrt−PA(65kDa)対TMPの30kDa再生セルロース膜を用いたショートパス実験モジュール中の保持を測定するために行う。入口および出口TMPの差を最小にするためにショートパスを用いた。これらの分子のリサーチモジュールにおける分離効率をHP−TFFおよびC−TFF条件下で比較した。
【0142】
用いた蛋白質溶液は、0.2Mアルギニンホスフェート緩衝液(pH7.5)中の1mg/ml rt−PA(実施例1参照)、1μg/ml組換えヒト成長ホルモン(N−末端メチオニンを含まない)、および0.1mg/mlチトクロムCからなる。
【0143】
用いたショートパス実験モジュールは以下のようなパラメーターを有する:
このモジュールは実施例1で用いたりサーチモジュールとはチャンネルの長さが152cmでなく6cmである点で異なる。
【0144】
C−TFFおよびHP−TFFを用いた分離の比較のために、実施例1のリサーチモジュールを用いた。C−TFFに対しては、出口圧を20psigにセットする。得られる入口圧は、供給速度が760ml/分のときに50psigであった。平均TMPは35psiであった。HP−TFFに関しては、TMPを17psiにセットした。再循環濾液速度は膜の長さに沿って最も一定なTMPが得られるように調節した。
【0145】
第9図は流束対TMP曲線を示し、これは約24psiのTMPで転移点を示す。第10図は混合物の4種に関する保持対TMPを示し、rt−PAは完全に膜に保持され、アルギニンはあらゆるTMPにおいて自由に流れることを示す。第10図は、24psiより高いTMP(圧力非依存流束)では、チトクロムC、rh−GHおよびrt−PAはすべて高度に保持されることを示す。20psi未満のTMP(圧力依存流束)ではこれらの種の保持は分子量に依存する。
【0146】
第11図は、混合物中の4つの種の保持対対数分子量のグラフである(白丸:HP−TFF、黒丸:C−TFF)。第11図はチトクロムC、rh−GH、およびrt−PAがすべてC−TFFモード中に高度に保持され、これらの蛋白質はほとんどまたは全く分離されないことを示す。しかし、HP−TFFモードにおいては、これら蛋白質の分離が分子量の相違に基づいて得られる。
【0147】
すべての実施例において限外濾過速度が全般に減少したことは重要である。
【0148】
本発明の方法および装置は完全細胞からの細胞片の分離にも用いられる。連続潅流培養においては、培地成分を交換し、生成物を除去するだけでなく、そうしなければ実験中に蓄積する細胞片を除去することが望ましい。これはパージ流を加えることにより達成されるが、このような流れは細胞片および完全細胞の両方を除去する。本発明の装置は完全細胞の大きさに近い孔径を有する膜、即ち微孔質膜を用いて行われる。本発明は前記実施例において示した限外濾過法に類似した精密濾過法においてより良好な寸法分離を行うために用いることができる。
【0149】
本発明の範囲は本明細書に記載した例示的態様により制限されるものではなく、請求の範囲によって規定される。また、本発明の範囲内にある変法も、請求の範囲に記載した本発明の本質から逸脱することなく当業者により実施することができる。
【0150】
【発明の効果】
本発明により、大きさによって粒子および分子などの種を分離するための接線フロー濾過法が提供され、この方法は対象となる種に関して選択的であり、そのため高い精製倍率が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1A】第1A図は、単一膜を用いた接線フロー濾過の流束(Jf)対TMPのグラフを示す。このグラフにおいて、転移点での流束の5から100%の領域ならびに転移点(Jf*)および以下に更に規定する転移点を求めるのに用いた直線および曲線を示す。
【図1B】第1B図は単一および二重膜の転移点を示す。
【図2A】第2A図は、2つのポンプを濾過ユニットの濾液室に用い、1つのポンプを濾過ユニットの保留物区画において用いた本発明の高性能接線フロー濾過法を行うのに有用な装置の該略図を示す。
【図2B】第2B図は、2つの積層された平行な膜を1つの膜の代わりに用いる第2A図の濾過ユニットを示す。
【図3】第3図は、三段階カスケード接線フロー濾過プロセスに用いることができる装置の該略図を示す。
【図4A】第4A図は、三段階カスケード接線フロー濾過プロセスに用いることができる3つのポンプしか必要としない別の装置の該略図である。
【図4B】第4B図は2つの積層された平行な膜を第4A図に示した各膜の代わりに用いる第4A図の濾過ユニットを示す。
【図5】第5図は、出発バルク溶液(30kDバルク)、濾過の1、5および9ダイアボリューム(DV)、ならびに最終バルク溶液に対する第6図に用いられるのと同様な操作から得られる保持サンプルのHPLCクロマトグラムを示し、第1ピークはt−PAを示し、第2ピークはチトクロムCを示す。
【図6】第6図は、30℃での流束(白丸)およびチトクロムC保持(黒丸)対チトクロムCからt−PAを分離するための平均TMPのグラフを示す。
【図7】第7図は、第5図に例示される一定のTMPを用いない通常の接線フロー限外濾過(C−TFF)(収率は黒丸、精製は黒四角)および第6図に示す高性能接線フロー限外濾過(HP−TFF)(収率は白丸、精製は白四角)に対する収率の計算値および精製倍率対ダイアボリュームを示す。
【図8】第8図は、第7図を得るのに用いた再循環速度よりも高い再循環速度を用いた第5図および第6図に例示されるC−TFFおよびHP−TFFの計算収率(%)および精製倍率対ダイアボリュームを示す。
【図9】第9図は30kDa再生セルロース膜を用いた短路実験TFFモジュールの流動率対TMPのグラフである。
【図10】第10図はチトクロムC(白四角)、rh−GH(△)、rt−PA(黒三角)およびアルギニン(白丸)を含有する混合物の保持対TMPのグラフである。
【図11】第11図は、C−TFF(黒丸)およびHP−TFF(白丸)を用いたチトクロムC、rh−GH、rt−PAおよびアルギニンを含有する混合物の保持対対数分子量のグラフである。
Claims (31)
- 混合物から1〜1000kDaの分子量を有する所望の種を分離する方法であって、混合物の他の種と所望の種の間の分子量の相違が10倍未満であり、該方法は流束を転移点での流束の5から100%の範囲のレベルに維持し、濾過のトランスメンブラン圧を、該濾過の転移点でのトランスメンブラン圧より大きくないレベルで膜に沿って実質的に一定に保ちながら、混合物から1〜1000kDaの所望の種を分離する孔径を有する膜による接線フロー濾過(タンジェンシャルフローフィルトレーション)により混合物を濾過することを特徴とする、方法。
- 膜が同じ孔径を有する平行に積層された複数の膜からなる請求項1に記載の方法。
- 膜が同じ孔径の2つの膜からなる請求項2に記載の方法。
- 所望の種のサイズが最高10ミクロンである請求項1に記載の方法。
- 流束が転移点での流束の50〜100%である請求項1に記載の方法。
- 流束が転移点での流束の75〜100%である請求項1に記載の方法。
- 種が、蛋白質、ポリペプチド、アミノ酸、コロイド、マイコプラスマ、エンドトキシン、ウイルス、炭水化物、RNAおよびDNAからなる群より選択される生物学的物質である請求項1に記載の方法。
- 混合物が希釈されない請求項1に記載の方法。
- 濾過の保留物を、分離しようとする混合物を入れたタンクに再循環させ、このプロセスを繰り返す請求項1に記載の方法。
- 更に、第二接線フロー濾過段階において濾過からの濾液を第一濾過段階で用いた膜より小さな孔径を有する膜を通して濾過し、この第二濾過段階の濾液を第一濾過段階に戻し、このプロセスを繰り返すことからなる多段階である請求項1に記載の方法。
- 第二濾過段階の流束が転移点での流束の100%より大きい請求項10に記載の方法。
- 両濾過段階が限外濾過である請求項11に記載の方法。
- 更に、第二濾過段階からの濾液を第三接線フロー濾過段階において、第二膜より小さな孔径を有する濾過膜を通して濾過し、第三濾過段階から得られた濾液を第一濾過段階に戻し、このプロセスを繰り返すことからなる請求項10に記載の方法。
- 第三濾過段階の流束が転移点での流束の100%より大きい請求項13に記載の方法。
- 3つの濾過段階がすべて限外濾過である請求項14に記載の方法。
- 濾過の進行とともにトランスメンブラン圧を減少させる請求項1に記載の方法。
- トランスメンブラン圧が濾過の進行に伴い一定に保たれる請求項1に記載の方法。
- 請求項1〜17のいずれかに記載の方法を行うための接線フロー濾過装置であって、その装置は
(a)濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有する濾過および濾液室に隔てる、1〜1000kDaの所望の種を分離する複数の同一孔径を有する隣接した平行な限外膜を含む濾過ユニットと液体連絡している液体容器;
(b)液体を容器から該濾過室の入口に送り出す手段を含む、濾過室の入口を容器に接続する手段;
(c)濾液室内に圧力勾配を発生させる手段;および
(d)該濾液室の出口から濾液を集める手段;
を含む接線フロー濾過装置。 - 2枚の膜を含む請求項18に記載の装置。
- 発生手段が濾液を濾過室の液体の方向に平行な濾液室を通して再循環させる手段である請求項18に記載の装置。
- 再循環手段がポンプであり、収集手段が第二容器である請求項20に記載の装置。
- 複数の積層された濾過および濾液室を有する濾過ユニットを含有する請求項1〜17に記載のいずれかの方法を実施するための接線フロー濾過装置であって、積層順で最後の濾液室以外はすべて別の容器と液体連絡している入口および出口手段を有し、最後の濾液室は積層順での第一濾過室に液体連絡している容器に濾液を循環させるための出口手段を有し、各室は容器から液体を室の入口手段に送り出す手段を有し、各室は1〜1000kDaの所望の種を分離する孔径を有する濾過膜により隣接する室から隔てられており、
全室の入口手段から出口手段への液体の流れが平行かつ同一方向であり、積層順で最初の濾過膜は最大サイズの種を保持する孔径を有し、積層順で最後の濾過膜は最小サイズの種を保持する孔径を有し、積層順で中間の濾過膜は中間層膜の最初から最後へと大きさが減少するサイズの種を保持する孔径を有する装置。 - 各濾過膜が複数の同一孔径を有する平行して隣接する膜からなる請求項22に記載の装置。
- 各膜が2枚の同一孔径を有する平行して隣接する膜からなる請求項23に記載の装置。
- 濾過ユニットが3室および2容器からなる請求項22に記載の装置。
- 濾過ユニットが4室および3容器からなる請求項22に記載の装置。
- 請求項1〜17のいずれかに記載の方法を行うための接線フロー濾過装置であって、その装置は
(a)第一濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有する第一の濾過および濾液室に隔てる、1〜1000kDaの所望の種を分離する孔径を有する第一濾過膜を有する第一濾過ユニットと液体連絡している第一容器;
(b)液体を第一容器から第一濾過室の入口に送り出す手段を含む、第一濾過室の入口を第一容器に接続する手段;
(c)第一濾液室内に圧力勾配を発生させる手段;
(d)第二濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有する第二の濾過および濾液室に隔てる、1〜1000kDaの所望の種を分離する孔径を有する第二濾過膜を有する第二濾過ユニットと液体連絡している第二容器;
(e)濾液を第一濾液室の出口から第二容器に循環させる手段;
(f)液体を第二容器から第二濾過室の入口に送り出す手段を含む、第二濾過室の入口を第二容器に接続する手段;
(g)第二濾液室内に圧力勾配を発生させる手段;
(h)第三濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有する第三の濾過および濾液室に隔てる、1〜1000kDaの所望の種を分離する孔径を有する第三濾過膜を有する第三濾過ユニットと液体連絡している第三容器;
(i)濾液を第二濾液室の出口から第三容器に循環させる手段;
(j)液体を第三容器から第三濾過室の入口に送り出す手段を含む、第三濾過室の入口を第三容器に接続する手段;および
(k)濾液を第三濾液室の出口から第一容器に循環させるための手段;
を含有する接線フロー濾過装置であって、第一濾過膜が最大サイズの種を保持する孔径を有し、第二濾過膜が第一および第三濾過膜の孔径の中間のサイズの種を保持し、そして第三濾過膜が最小サイズの種を保持する孔径を有する接線フロー濾過装置。 - 第三濾液室内に圧力勾配を発生させる手段を更に含む請求項27に記載の装置。
- すべての発生手段が濾液を濾過室内の液体の方向に平行な濾液室を通して再循環させるための手段である請求項27に記載の装置。
- 再循環手段がポンプである請求項29に記載の装置。
- 膜がカスケードにおいて孔径が減少する限外濾過膜である請求項27に記載の装置。
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