JP2023552726A - 濾過システム、構成要素、及び方法 - Google Patents

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Abstract

本開示は概して、少なくとも1つの単回使用の使い捨て流路を含む、接線流濾過(「TFF」)を用いた精製システム(「TFFシステム」)に関し、使い捨て流路は、使い捨てカセットマニホールド、使い捨てチューブ(関連構成要素を含む)及び使い捨て反応容器で構成されている。【選択図】図5

Description

本出願は、2020年11月23日に提出された米国仮特許出願第63/117,365号に付与された優先権を主張し、前出の仮特許出願はこれにより本出願に完全な形で組み込まれる。
本開示は、濾過システム、構成要素、及びこれらに関連する方法に関する。
本開示は、接線流濾過(TFF:tangential flow filtration)システムにおける使い捨て構成要素の使用に関連する問題に対する解決策を提供する。例えば、使い捨て材料で作られた完全に使い捨ての流路を有するTFFフィルタ(例えばカセットフィルタ)で構成されるTFFシステムは、十分な体積容量及び/又は大規模なTFFプロセス中に直面する圧力に対する耐性を提供しないことが知られている。本開示は、これら及び他の技術的に認識された、及び認識されていない問題に対する解決策を提供する。
使い捨てカセットマニホールドの例示的な図である。図1Aは、例示的な底部片を示す。図1Bは、例示的な頂部片を示す。図1Cは、単回使用の使い捨てカセットマニホールドの1つの図を示す。 TFFシステムの例示的な図である。 TFFシステムの例示的な図である。 TFFシステムの高圧使い捨て流路の例示的な図である。 TFFシステムの高圧使い捨て流路の例示的な図である。
本開示は、使い捨てカセットマニホールドと少なくとも1つのTFFフィルタとを備える接線流濾過(TFF)システムに関するものである。いくつかの実施形態において、使い捨てカセットマニホールドは、フィード材料入口導管、透過液排出導管、及び保持液(retentate)出口導管を備え、複数のTFFフィルタは、フィード材料を保持液及び透過液に濾過するためのおよそ5m~40m超の表面積を提供する。いくつかの実施形態において、本開示は、フィード材料からの生成物の濃縮、分離、及び/又は精製を提供する1つ又は複数の使い捨てカセットマニホールド及び他の構成要素を備えるシステムに関する。いくつかの実施形態において、本開示はまた、そのようなシステムを製造及び使用するための方法に関する。当業者によって本開示から理解されるであろう他の実施形態も企図される。
本開示は、一般に、少なくとも1つのTFFフィルタ(例えば、濾過膜及び/又はカセットフィルタ)に流体的に接続された少なくとも1つの単回使用の使い捨てカセットマニホールドを含む、接線流濾過(「TFF」)を用いた精製システム(「TFFシステム」)に関する。様々な実施形態において、そのようなTFFシステムはまた、フィード、保持液及び透過液のための1つ又は複数の導管(例えば、チューブ、パイプ)、ハウジング又は筐体、バルブ、ガスケット、ポンプモジュール(例えば、ポンプハウジング、ダイヤフラム及び逆止弁を含むポンプモジュール)、1つ又は複数の容器(例えば、リザーバコンテナ)、及び/又は1つ又は複数の圧力ゲージを含み得る。いくつかの実施形態において、TFFシステムは、少なくとも1つのフィード容器、及び少なくとも1つの使い捨ての保持液容器(ここで、少なくとも1つのフィード容器及び少なくとも1つの使い捨ての保持液容器は同一であり得る)、1つ又は複数の使い捨ての透過液容器、フィード材料、保持液及び/又は透過液の流れを制御する1つ又は複数のポンプ及びポンプ駆動装置を有する任意選択の使い捨ての緩衝剤容器、使い捨てカセットマニホールドと結合された少なくとも1つのTFFフィルタ(及び好ましい実施形態において複数のTFFフィルタ)を備えることができ、これらの構成要素は、フィード及び/又は他の材料がそれらのうちの1つ又は複数から及び/又はそれらのうちの1つ又は複数を介して流れ得るように互いに流体的に接続されており、システムは任意選択的に、フィード材料、保持液及び/又は透過液の流れをシステムの様々な構成要素に仕向ける1つ又は複数のバルブを備える。いくつかの実施形態において、フィード容器は、少なくとも1つの熱伝達要素を備えるジャケット付き容器であり得る。
いくつかの実施形態において、本開示は、少なくとも1つの使い捨てTFFカセットマニホールドと、好ましくは単回使用の使い捨て流路内の複数のTFFフィルタとを備える接線流濾過(TFF)システムを提供する。単回使用の使い捨て流路は、使い捨て材料(例えば、プラスチック、熱可塑性エラストマー又は同様のもの)で構成されたフィード材料、保持液、及び透過液の流れを仕向ける流路を指す。好ましい実施形態において、TFFシステムは、使い捨ての半可撓性硬質プラスチックチューブ(好ましくは約60Dのデュロメーターを有する、例えばKynarチューブ)又は編組強化シリコンで作られ、TFFフィルタ及び/又は膜(例えば、TFFフィルタカセット)への及びからの流れを分配するカセットマニホールドに流体的に接続された、高圧供給及び戻りループ(例えば、フィード材料入口導管、透過液排出導管、保持液出口導管)による大規模オペレーションを可能にする。いくつかの実施形態において、TFFシステムは、フィード材料入口導管、透過液排出導管、及び保持液出口導管を有する使い捨てカセットマニホールドと、フィード材料が供給される総表面積およそ5m~40m超の複数のTFFフィルタとを備える1つ又は複数の濾過ユニットを含む。いくつかの実施形態において、本開示は、生成物(すなわち、フィード材料)の濃縮、分離及び/又は精製を提供する1つ又は複数のTFFカセットホルダ及び他の構成要素を備えるシステムに関する。
いくつかの実施形態において、使い捨てフィード容器は、フィード材料及び/又は保持液などの溶液を維持し、TFFシステムの他の構成要素から分離し、及び/又はTFFフィルタを通して処理するための材料の供給源を提供することができるコンテナであり得る。いくつかの実施形態において、フィード容器は、これらが当業者によって理解されるように、標準的なバイオリアクタ又は発酵容器の形態を取ることができる。いくつかの実施形態において、フィード容器は、断熱され、ジャケットを付けられ、及び/又は1つ又は複数の熱伝達システムを含むことができる。いくつかの実施形態において、容器は、例えば、限定するものではないが、米国特許第8,658,419号明細書(ABEC,Inc.)、米国特許第第9,228,165号 B2号明細書(ABEC,Inc.)、及び/又は国際公開第2019/070648 A2号パンフレット(ABEC,Inc.)に開示されている形態を有することができる。いくつかの実施形態において、使い捨てフィード容器は、円錐底又はチューリップ底の容器であることができ、及び/又は好ましくは、少なくとも20Lの容量を有する。本明細書に開示されるように使用され得る他のタイプの適切なフィード容器も、当業者によって理解されるであろうように、当技術分野で知られている。
いくつかの実施形態において、TFFシステムは、少なくとも1つのTFFフィルタを流体的に接続した使い捨てカセットマニホールドに流体的に接続されているフィードポンプに流体的に接続されたフィード容器を含み得る。好ましい実施形態において、使い捨てカセットマニホールドは、保持液出口導管及び保持液の流れを制御する1つ又は複数のバルブ、並びに透過液出口導管及び透過液の流れを制御する1つ又は複数のバルブに流体的に接続することができる。保持液出口導管は、保持液容器及び/又はフィード容器に流体的に接続することができる。保持液出口導管は、典型的には、保持液がTFFフィルタを通して再循環されることになるフィード容器に流体的に接続される。透過液は、使い捨て透過液容器に仕向けられる(すなわち、流体的に接続される)ことができる。いくつかの実施形態において、使い捨てフィード容器はまた、透析濾過及び/又は緩衝剤容器などの別の使い捨て容器に流体的に接続することができる。当業者によって理解されるであろうように、フィード材料、透過液及び/又は保持液の流れを仕向けるための任意の数のバルブ及び/又はコントローラを、TFFシステムに含めることができる。
いくつかの実施形態において、使い捨てカセットマニホールドは、1つ又は複数のフィード入口及び/又は1つ又は複数の保持液出口、並びに1つ又は複数の透過液出口を備える。使い捨てカセットマニホールドは、フィード材料が通過する複数のTFFフィルタ(フィルタ又はカセットであり得る)を備えることもできる。いくつかの実施形態において、フィード材料(例えば、流体)は、使い捨てカセットマニホールドに入り、TFFフィルタを通過する。フィード材料がTFFフィルタを通過するとき、それは、典型的には、保持液と透過液とに分離される。いくつかの実施形態において、透過液は、その後、透過液出口を通してシステムから除去される(例えば、廃棄される)ことができる。いくつかの実施形態において、保持液は、保持液出口を通して収集され、貯蔵容器に仕向けられ、及び/又はシステムに(例えば、フィード供給容器に)戻って、さらに処理(例えば、再循環)されることができる。
使い捨てカセットマニホールドに結合された(又は「流体的に接続された」)TFFフィルタは、当業者に利用可能な任意の適切なTFF濾過材料で構成することができる。本明細書に記載されるような使用に適した例示的なカセット(例えば、TFFカセット又はカセットフィルタ)は、限定しないが、Biomax(商標)膜又はUltracel(商標)膜を含むものなどのPellicon(登録商標)カセット(例えば、Pellicon(登録商標)XL 50カセット、Pellicon(登録商標)2カセット、Pellicon(登録商標)2 Miniカセット、Pellicon(登録商標)2 Maxiカセット、Pellicon(登録商標)3カセット)、TangenX(登録商標) SUIS(登録商標)、TangenX(登録商標) PRO、Hydrosart(登録商標)カセット(Sartorius AG,Bohemia,N.Y.)、Kvick(商標)フローカセット(GE Healthcare Bio-Sciences,Piscataway,N.J.)、Prostak(商標)精密濾過モジュール、Prep/Scale(登録商標)TFFカートリッジ)、Cadence(商標)用のDelta膜付きTシリーズカセット、Pall Corporation(Port Washington、N.Y.)から入手できるTFFモジュール;及び/又は、例えば、限定されないが、米国特許第5,256,294号明細書(Genetech);米国特許第5,342,517号明細書(Kopfら);米国特許第7,306,727 B2号明細書(Millipore Corp.);米国特許第7,674,885 B2号明細書(Bayer Health Care);米国特許第10,370,456 B2号明細書(Genentech/Novartis);米国特許出願公開第2018/0200673 Al号明細書(Smartflow Techs.);及び/又は米国特許出願公開第2018/0298372号明細書(CureVac);などに記載されているものを含むことができる。TFFフィルタ及び/又はカセットは、任意の適切な配置で使い捨てカセットマニホールド内に配置することができる。
いくつかの実施形態において、TFFシステムは、1つ又は複数の使い捨てカセットマニホールドに結合された複数のTFFフィルタ及び/又は1つ又は複数のTFFフィルタを含む複数の濾過ユニットを含み得、濾過ユニットのそれぞれは、直接又は間接的に流体的に接続されている。濾過ユニットは、ユニットを互いに流体的に接続する導管及び/又はバルブを用いて、並列処理及び/又は直列処理のために配置することができる。例えば、いくつかの実施形態において、濾過ユニットは、ユニット間のバルブが開いているときは並列に、閉じているときは直列に作動させることができ、また、一部が他のユニットと並列に動作する一方で他は直列に動作するように、システム内の様々な濾過ユニットを交互に切り替えることができる。いくつかの実施形態において、濾過ユニットは、当技術分野で知られているような1つ又は複数のダイバータ又はセパレータプレート(例えば、(例えば、Pellicon(登録商標)2 Mini Holdersセパレータプレート(EMD Millipore,Billerica,Mass.)を使用して、積層アセンブリを作るために(例えば、垂直に)積層されることができる。いくつかの実施形態において、濾過ユニットのすべて又はすべて未満が、互いに流体的に接続され得る。濾過ユニットは、米国特許第5,256,294号明細書(Genetech);米国特許第5,342,517号明細書(Kopfら(例えばcol.17を参照));米国特許第7,306,727 B2号明細書(Millipore Corp.);米国特許第7,674,885 B2号明細書(Bayer Health Care);米国特許第10,370,456 B2号明細書(Genentech/Novartis);米国特許出願公開第2018/0200673 A1号明細書(Smartflow Techs.);及び/又は米国特許出願公開第2018/0298372号明細書(CureVac);及び同様の参考文献に記載されているシステムなど、当技術分野で知られ得る又は当技術分野から派生され得るような任意の適切な配置(例えば、並列及び/又は直列)で流体的に接続され得る。いくつかの実施形態において、1つ又は複数のバルブが、使い捨てカセットマニホールドの少なくとも1つ、又はそれぞれに流体的に接続され得る。
使い捨てカセットマニホールドは、TFFシステムの他の構成要素のいずれかと同様に、使い捨て(例えば、単回使用)、再使用可能(例えば、滅菌可能)、及び/又は交換可能/取り換え可能なものとして作ることができ、これらは当業者には商業的に入手可能である。好ましい実施形態において、TFFシステムの構成要素は、使い捨て材料、好ましくは単回使用の使い捨て材料で作られる。さらに好ましい実施形態において、少なくともTFFカセットマニホールドは、使い捨て材料、好ましくは単回使用の使い捨て材料で作られる。TFFシステムに含まれ得る例示的で非限定的な構成要素は、Flexware(登録商標)構成要素(Mobius(登録商標))、FlexReady Solution構成要素(EMD Millipore Corporation)、及び/又はAllegro(商標)構成要素(Pall Corporation、Port Washington、N.Y.)を含み得る。いくつかの実施形態において、使い捨てフィード及び/又は保持液導管は使い捨てチューブから作ることができる。いくつかの実施形態において、使い捨て構成要素は、Tライン、バルブ(例えば、ピンチバルブ又はダイヤフラムバルブなどのフィード及び/又は保持液、又は透過液容器及び/又は導管バルブ)などの他の使い捨て構成要素とともに存在することができる、及び/又は使用することができる。典型的には、そのような構成要素は、TFFシステムの他の構成要素と適合性があり、無毒であり、高強度であり、衛生的であり、及び/又は再利用可能である。いくつかの実施形態において、TFFシステムは、1つ又は複数の圧力センサ(例えば、ダイヤフラムを含む)を含むこともでき、これらも使い捨て及び/又は再利用可能であり得る。好ましい実施形態において、TFFシステムの構成要素は、個々に、及び/又はその1つ又は複数のユニットとして、使用前に除菌(例えば、滅菌)することができ、これは、限定しないが、ガンマ線、エチレンオキシド(ETO)、漂白剤(例えばClorox)、塩素(例えば、NaOCl)、過酸化物、酸(例えば、過酢酸)、塩基(例えば、NaOH)、ホルムアルデヒド(例えば、ホルマリン溶液)又は熱、あるいはそれらの適切な組合せを含む標準的な技術を用いて実施することができる。
典型的には、本発明の使い捨てTFFアセンブリは、使い捨てフィードライン、使い捨てカセットマニホールド、使い捨て保持液ライン、使い捨て透過液ライン、及び使い捨て再循環ライン又はそれらの組み合わせからなる使い捨て流路を含む。使い捨て構成要素及び使い捨て反応容器は、使い捨て材料(例えば、プラスチック、熱可塑性エラストマー、ゴム、金属)から作られる。好ましくは、使い捨て構成要素及び容器は、プラスチック、熱可塑性エラストマー、又は低密度及び高密度ポリエチレン(LDPE及びHDPE)もしくはナイロンの組合せから作られる。
好ましい実施形態において、使い捨てカセットマニホールドは、本質的に図1~5のいずれかに示されるように、配置されることができる、及び/又はTFFシステム内に配置されることができる。図1の好ましい実施形態に示されるように、使い捨てカセットマニホールドは、支持ベース、フィード材料用の少なくとも1つの入口、保持液用の少なくとも1つの出口、及び透過液用の少なくとも1つの出口を含み得る。TFFマニホールドの好ましい実施形態は、図1に示されている。例示的な底部部品は、図1Aに示され、底部支持ベース(16)と、少なくとも1つのマニホールド供給口(17)及び1つの透過液ドレン(21)とを含む。例示的な頂部部品は、図1Bに図示され、頂部支持ベース(18)と、少なくとも1つのマニホールド出口(19)及び少なくとも1つの透過液出口(20)とを有する。例示的な使い捨てマニホールドは、図1Cに示されている。好ましい実施形態において、組み立てられたTFFカセットマニホールドは、マニホールド入口又は出口ポート(向きに依存する)(22)及び透過液ポート(向きに依存してドレン又は出口のいずれか)(23)と、図1Aの底部部品と、図1Bの頂部部品とからさらになるTFFマニホールド(21)からなる図1CのTFFマニホールドを含む。典型的な使用において、フィード材料及び/又は再循環フィード材料は、マニホールド供給入口を通ってTFF濾過ユニットに入り、濾過された材料(すなわち、保持液)は、マニホールド出口を通ってTFF濾過ユニットを出、マニホールド出口で再循環ポンプに仕向けられ、DCホルダ内の使い捨てコンテナ(DC)に戻される、及び/又は別の方法で濾過された生成物(例えば、最終生成物)として収集され得る。濾過された生成物はまた、透過液出口及び/又は透過液ドレンを通してTFF濾過ユニットを出ることができ、再循環されず廃棄物として保管又は処分される。
図2~3に示されるものなどの好ましい実施形態において、TFFシステムは、DCホルダ(1)内の単回使用反応コンテナ(使い捨てコンテナ、「DC」)と、DCに濾過用生成物又は緩衝剤を供給するための緩衝剤及び/又は生成物(TFFによって処理される)ポンプ(1a)と、緩衝剤及び/又は生成物を再循環ループに供給するフィードポンプ(2)と、カセットフィルタ(3a)、頂部部品及び底部部品(例えば、プレート)(3c)、及びカセットフィルタ(3a)(例えば、濾過媒体)を通り再循環ループに出る(例えば、高圧戻りループ(10)に出る)保持液及び透過液の流路を指示する1つ又は複数、好ましくは2つの使い捨てカセットマニホールド(3b)を含む単回使用の使い捨てTFF濾過ユニット(3)と、再循環ループ(7(供給側)及び10(戻り側))を通る流れを供給/制御するための再循環ループポンプ(4)と、電源及び制御システム(5)(例えば、制御インターフェース(HMI))を含む電気キャビネットと、システム(6、6a)全体に分配され使用される様々な溶液の1つ又は複数のバルブ(例えば、流れを制御(オン、オフ、制御)するピンチバルブ)と、油圧シリンダのための油圧の制御(例えば、好ましくはフィルタカセットを所定の位置にカセットマニホールドに対して押し付けられた状態に保持する圧力を加える)を含む油圧筐体(12)と、を備える。単回使用の使い捨てTFF濾過ユニットの好ましい実施形態は、図4~5にさらに示され、再循環ループポンプ(4)と、濾過される生成物をTFFカセット(3a)に供給する高圧供給ループ(7)であって、フィードポンプ(2)からフィード供給入口(14)を介して生成物を供給され、1つのマニホールド入口導管(8)に接続され、そのマニホールド入口導管を介してTFFカセットフィルタ(3a)に濾過される生成物が供給される高圧供給ループ(7)と、マニホールド出口導管(9)であって、そこからTFF濾液が再循環のために高圧戻りループ(10)にフィードされるか、又はDCホルダ(1)に戻すためにフィード及び/又は保持液戻り出口(15)を通る、マニホールド出口導管(9)と、透過液(廃棄物)がTFF濾過ユニットから(例えば、廃棄物回収へ)除去される透過液排出導管(11)とを、システム内の圧力を監視するための1つ又は複数の圧力ゲージ(13a)と、使い捨てカセットマニホールド(3b)に対してTFFフィルタカセット(3a)を所定の位置に保持するためにシステムに圧力を加える油圧シリンダ(13)と、フィルタを所定の位置に保持するエンドプレート(13b)と併せて含むことができる。好ましい実施形態において、DC、TFF濾過ユニット、使い捨てカセットマニホールド(3b)、及び高圧(例えば、Kynar)ループ構成要素(7、10)は、使い捨て又は単回使用材料(例えば、熱可塑性エラストマー、LDPE、HDPE)からなる。好ましい実施形態において、TFFカセットホルダは、基本的に図1~5のいずれかに示すように配置することができ、適宜、当業者によって理解されるように変更することができる。例えば、電気キャビネット及びピンチバルブなどであるがこれらに限定されない構成要素の位置決めは、図1~5によって示された位置から変化し得る。図5の好ましい実施形態に示されるように、例えば、TFFカセットホルダは、支持ベース、フィード材料用の少なくとも1つの入口、保持液用の少なくとも1つの出口、及び透過液用の少なくとも1つの出口を含むことができる。他の実施形態も、当業者によって理解されるであろうように企図される。
いくつかの実施形態において、本開示は、使い捨てカセットマニホールド、低圧使い捨てチューブを含む第1の流体経路、高圧使い捨てチューブを含む第2の流体経路、及び使い捨て反応容器を含む使い捨てTFF流路を備える接線流濾過(TFF)システムを提供する。いくつかの実施形態において、TFFシステムは、少なくとも1つの再循環ポンプをさらに備え、ここで:使い捨て反応容器は、使い捨て低圧チューブ及び再循環ポンプに流体的に接続され;再循環ポンプは、フィード材料を使い捨てカセットマニホールドに供給する使い捨て高圧チューブ(例えば、Kynarチューブ)のセクション(高圧供給ループ)に流体的に接続され;再循環ポンプは、フィード材料を使い捨てカセットマニホールドから再循環ポンプに戻す使い捨て高圧チューブのセクション(高圧戻りループ)に流体的に接続され;使い捨て反応容器は高圧使い捨てチューブに直接流体的に接続されない。好ましい実施形態において、使い捨てカセットマニホールドは、少なくとも1つのフィード材料入口導管、少なくとも1つの透過液排出導管、及び少なくとも1つの保持液出口導管を備え、さらに好ましくは、少なくとも1つのフィード材料入口導管、少なくとも1つの透過液排出導管、及び少なくとも1つの保持液出口導管のそれぞれは、使い捨て高圧チューブにそれぞれ流体的に接続されている。好ましい実施形態において、使い捨てカセットマニホールドは、最大約60ポンド/平方インチ(ゲージ)(psig)(例えば、Kynarチューブ)の圧力でフィード材料を安定的に処理することができる。好ましい実施形態において、使い捨てカセットマニホールドは、プラスチックで構成され、任意選択的に、プラスチックは、ナイロン又は高密度ポリチレン(HDPE)を含むか、又はそれからなる。好ましい実施形態において、使い捨て高圧チューブは、当業者によって認識されている規格であるASTM D2240規格の下で決定される、少なくとも約40D、任意選択的に少なくとも約50D、好ましくは約60Dのショアデュロメーターを有する。他の実施形態において、使い捨て高圧チューブは、必要な圧力及び流量を処理することができる編組チューブであり得る。好ましい実施形態において、使い捨てカセットマニホールドは、それぞれ(又は組み合わせて)フィード材料の濾過のためにおよそ5m~40mを超える表面積を提供する1つ又は複数のTFF濾過カセットに(濾過ユニットとして)流体的に接続される。いくつかの実施形態では、TFFシステムは、直列に流体的に接続された複数のTFFカセットを含むことができ、フィード材料及び任意選択的に保持液が初期TFFカセットから末端TFFカセットに流れ、任意選的に、少なくとも1つの追加のTFFカセットが初期TFFカセットと末端TFFカセットの間に位置決めされる。いくつかの実施形態において、使い捨て反応容器は、円錐底又はチューリップ底の容器である。いくつかの実施形態において、使い捨て反応容器は、フィード材料及び/又は保持液を含んでいる。いくつかの実施形態において、TFFシステムは、前記濾過要素の1つ又は複数への流れ及び/又はそこからの流れを制御するための少なくとも1つのバルブを含み、前記少なくとも1つのバルブは、少なくとも1つのポンプに流体的に接続され、任意選択的に、少なくとも1つのバルブ及び/又は少なくとも1つのポンプは、コンピュータによって制御される。
好ましい実施形態において、本開示は、以下の使い捨てカセットマニホールドを提供する:少なくとも1つのフィード材料入口導管、少なくとも1つの透過液排出導管、及び少なくとも1つの保持液出口導管を備え;最大約60ポンド/平方インチ(ゲージ)(psig)の圧力でフィード材料を安定して処理することができ;プラスチックから構成され、任意選択的に、プラスチックはナイロン又は高密度ポリチレン(HDPE)を含むか又はそれからなる。いくつかの実施形態において、使い捨てカセットマニホールドは、少なくとも1つの接線流濾過(TFF)膜に流体的に接続され得る。
いくつかの実施形態において、本開示は、フィード材料内に存在する生成物を精製及び/又は濃縮する方法を提供し、この方法は、TFFシステム及び/又は本開示の使い捨てカセットマニホールドを用いてフィード材料を通過させることを含む。いくつかの実施形態において、方法は、フィード材料を使い捨てカセットマニホールド及びTFFカセット(複数可)に通して、保持液を生成し、保持液を分離すること、及び/又は保持液をTFFカセットを通して再循環させて精製及び/又は濃縮された生成物を生成することを含み得る。好ましい実施形態において、フィード材料は、使い捨てカセットマニホールド及びTFFカセットに、最大約60ポンド/平方インチ(ゲージ)(psig)の圧力で通される。好ましい実施形態において、方法は、プラスチックで構成された使い捨てカセットマニホールドを使用することを含み、任意選択的に、プラスチックはナイロン又は高密度ポリチレン(HDPE)を含むか、又はそれからなる。
いくつかの実施形態において、本開示は、いくつかの実施形態において、使い捨て反応容器を使い捨て低圧チューブ及び再循環ポンプに流体的に接続すること;再循環ポンプを、使い捨てカセットマニホールドにフィード材料を供給する使い捨て高圧チューブのセクションに流体的に接続すること;再循環ポンプを、使い捨てカセットマニホールドから再循環ポンプにフィード材料を戻す使い捨て高圧チューブのセクションに流体的に接続することによって、本明細書に開示されたTFFシステムを準備する方法を提供し、方法は、使い捨て反応容器を高圧使い捨てチューブに直接流体的に接続することを含まない。
他の実施形態もまた、開示され、及び/又は企図され、及び/又は当業者によって本開示から企図されることができる。本開示の様々な実施形態は、もしあれば図面を参照しながら詳細に記載される。様々な実施形態への言及は、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲は、本明細書に添付された請求項の範囲によってのみ限定される。さらに、本明細書に記載されたいかなる例も、限定することを意図しておらず、単に特許請求された発明のための多くの可能な実施形態のいくつかを記載しているに過ぎない。
別段に記載されない限り、以下の用語が本明細書で使用される。「接線流濾過」(TFF)は、生成物含有溶液(例えば、フィード材料)がTFFフィルタ膜を接線方向に通過し、圧力を加えることによって低分子量の塩又は溶質が通過する濾過を指す。「フィード材料」は、濾過及び/又は分離のためにTFFシステムに送達される溶液を指す。「分離」は、フィード材料を少なくとも2つの流れ、典型的には透過液と保持液に分離することを指す。「透過液」は、フィード材料のうち、TFFフィルタの膜を透過した部分を指す。「保持液」は、濾過される溶液のうち、TFFフィルタ(すなわち、その膜)によって保持された部分を指し、保持液は、フィード材料中に存在した少なくとも1つのタンパク質について富化された液体である。「流体的に接続する」又は「流体的に接続される」が使用される場合、互いに接続される部品/構成要素が、当該部品/構成要素間で流体の流れを提供することを示す。「流路」は、TFFモードにおいて溶液が流れるTFF膜(例えば、限外濾過、精密濾過)を含むチャネル(単回経路又は再循環経路)を指す(例えば、直線、コイル状、及び/又は蛇行状、開放型、障害物を含む、スペーサあり又はなしを含むがこれに限定されない任意の適切なタイプのものであり得る)。「濾過ユニット」は、1つ又は複数のTFFフィルタ及び/又はTFF濾過カセットと結合された使い捨てカセットマニホールドである。「使い捨てカセットマニホールド」は、1つ又は複数のTFFフィルタ及び/又は好ましくはTFFカセットを支持し、それと結合されたデバイスである。「TFFカセット」は、少なくとも1つのTFF濾過膜(例えば、限外濾過、精密濾過)を含むカートリッジ又は構造体である。「濾過膜」は、フィード材料を透過液と保持液に分離するための透過膜である(例えば、限外濾過、精密濾過、逆浸透、及び/又はナノ濾過によって。「限外濾過」、「精密濾過」等の用語は、例えば、適切な物理的及び化学的特性を有する合成半透膜を使用して、主に分子サイズ及び形状に基づいて、混合物中の分子を区別し、異なる分子の分離を達成するか又は類似分子の濃縮を達成することを指す。いくつかの実施形態において、「限外濾過膜」は、約1ナノメートルから約100ナノメートルの間の範囲の孔径を有する膜である。いくつかの実施形態において、「精密濾過膜」は、約0.1マイクロメートルから約10マイクロメートルの間の範囲(その間のすべての値を含む)の孔径を有する膜である。「ダイアフィタリング」、「ダイアフィルトレーション」、「ダイアフィルタード」「ダイアフィルトレーティング」、「DF」等の用語は、例えば、タンパク質、ペプチド、核酸、又は他の生体分子を含む溶液又は混合物から塩又は溶媒を除去、置換、又はその濃度を下げるために限外濾過膜を使用することを指す。「流体的に接続される」は、1つのTFFシステム構成要素(例えば、使い捨てカセットマニホールド)が、TFFシステム構成要素間の液体の流れを提供する少なくとも1つの液体導管(例えば、フィード材料導管又はチャネル、保持液導管又はチャネル、透過液導管又はチャネル)によって、別の、及び/又は異なる種類の構成要素に接続されることを意味する。流体的に接続された部品又は構成要素、又は「流体接続」を共有する部品又は構成要素は、流体(例えば、フィード材料、保持液、透過液)がそれを通ってTFFシステムを移動する導管又はチャネルによって接続されたTFFシステムの部品又は構成要素である。「直接」流体接続は、流体が介在するTFFシステム構成要素(例えば、2つの他のTFFシステム構成要素の間に位置決めされたTFFシステム構成要素)を通って流れないように、TFFシステム構成要素が互いに流体的に接続されるものである。いくつかの実施形態において、例えば、フィード容器は、低圧導管に直接流体的に接続されるが、高圧導管又は再循環ポンプにはされず、一方、フィードポンプは、低圧導管(例えば、フィード容器から)と高圧導管(例えば、高圧チューブへ及び高圧チューブから)の両方に直接接続され得る。「生成物」とは、TFFシステムを用いて濃縮及び/又は分離されるフィード材料中に存在するタンパク質(例えば、抗体)などの化合物である。「並列」は、フィード材料がフィード入口からTFFシステム内の濾過ユニットのそれぞれに直接分配されるように複数の濾過ユニットが流体的に接続されるTFFプロセスを指す。「直列」は、フィード材料がTFFシステム内の最初の濾過ユニットにのみ分配されるように複数の濾過ユニットが流体的に接続されているTFFプロセス、及び/又は後続の濾過ユニットが先行濾過ユニットからそれぞれの溶液を受け取るTFFプロセスを指す。「容器」という用語は、流体を保持又は維持することができるタンク、コンテナ、及び/又はリザーバを指し、及び/又はいくつかの実施形態において、フィード及び/又は保持液のための供給源を提供する。
本開示は、以下の態様を含むが、これらに限定されない:
1. 使い捨てカセットマニホールドと、低圧使い捨てチューブを含む第1の流体経路と、高圧使い捨てチューブを含む第2の流体経路と、使い捨て反応容器とを含む使い捨てTFF流路を備える接線流濾過(TFF)システム。
2.システムが少なくとも1つの再循環ポンプをさらに備え、
使い捨て反応容器は、使い捨て低圧チューブに流体的に接続されているが、再循環ポンプには流体的に接続されておらず、
再循環ポンプは、使い捨てカセットマニホールドにフィード材料を供給する使い捨て高圧チューブのセクションに流体的に接続され、
再循環ポンプは、使い捨てカセットマニホールドから再循環ポンプにフィード材料を戻す使い捨て高圧チューブのセクションに流体的に接続され、
使い捨て反応容器は、高圧使い捨てチューブに直接流体的に接続されていない、
態様1に記載のTFFシステム。
3.使い捨てカセットマニホールドが、少なくとも1つのフィード材料入口導管と、少なくとも1つの透過液排出導管と、少なくとも1つの保持液出口導管とを含む、いずれかの先行する態様に記載のTFFシステム。
4.少なくとも1つのフィード材料入口導管、少なくとも1つの透過液排出導管、及び少なくとも1つの保持液出口導管が、それぞれ使い捨て高圧チューブに流体的に接続されている、いずれかの先行する態様に記載のTFFシステム。
5.使い捨てカセットマニホールドが、最大約60ポンド/平方インチ(ゲージ)(psig)の圧力でフィード材料を安定的に処理することができる、いずれかの先行する態様に記載のTFFシステム。
6.使い捨てカセットマニホールドがプラスチックで構成され、任意選択的に、プラスチックがナイロン又は高密度ポリチレン(HDPE)を含むか、又はそれからなる、いずれかの先行する態様に記載のTFFシステム。
7.使い捨て高圧チューブが、少なくとも約40D、任意選択的に約60Dのショアデュロメーターを有するか、又は編組強化シリコンである、いずれかの先行する態様に記載のTFFシステム。
8.使い捨てカセットマニホールドが、フィード材料の濾過のためにおよそ5mから40mを超える表面積を提供できる1つ又は複数のTFF濾過カセットに流体的に接続されている、いずれかの先行する態様に記載のTFFシステム。
9.直列に流体的に接続された複数のTFFカセットを備え、フィード材料、及び任意選択的に保持液及び透過液が、初期TFFカセットから末端TFFカセットに流れ、任意選択的に、少なくとも1つの追加のTFFカセットが、初期TFFカセットと末端TFFカセットの間に位置決めされる、いずれかの先行する態様に記載のTFFシステム。
10.使い捨て反応容器が、円錐底又はチューリップ底の容器である、いずれかの先行する態様に記載のTFFシステム。
11.使い捨て反応容器が、フィード材料及び/又は保持液を含む、いずれかの先行する態様に記載のTFFシステム。
12.前記濾過要素の1つ又は複数への、及び/又はそこからの流れを制御するための少なくとも1つのバルブをさらに備え、前記少なくとも1つのバルブは、少なくとも1つのポンプに流体的に接続されている、いずれかの先行する態様に記載のTFFシステム。
13.少なくとも1つのバルブ及び少なくとも1つのポンプが、コンピュータによって制御される、態様12に記載のTFFシステム。
14.少なくとも1つのフィード材料入口導管と、少なくとも1つの透過液排出導管と、少なくとも1つの保持液出口導管とを備え、最大約60ポンド/平方インチ(ゲージ)(psig)の圧力でフィード材料を安定的に処理することができ、プラスチックから構成され、任意選択的にプラスチックがナイロン又は高密度ポリチレン(HDPE)を含む、又はそれからなる、使い捨てカセットマニホールド。
15.少なくとも1つの接線流濾過(TFF)膜に流体的に接続された、態様14に記載の使い捨てカセットマニホールド。
16.フィード材料内に存在する生成物を精製及び/又は濃縮する方法であって、態様1~13のいずれか1つに記載のシステム及び/又は態様14及び/又は15に記載の使い捨てカセットマニホールドを使用してフィード材料を通過させることを含む方法。
17.フィード材料を使い捨てカセットマニホールド及びTFFカセット(複数可)に通して保持液を生成すること、及び保持液を分離すること、及び/又は保持液をTFFカセットを通して再循環して精製及び/又は濃縮された生成物を生成することをさらに含む、態様16に記載の方法。
18.フィード材料が、最大約60ポンド/平方インチ(ゲージ)(psig)の圧力で使い捨てカセットマニホールド及びTFFカセット(複数可)に通される、態様16又は17に記載の方法。
19.使い捨てカセットマニホールドがプラスチックから構成され、任意選択的に、プラスチックがナイロン又は高密度ポリチレン(HDPE)を含むか、又はそれからなる、態様16~18のいずれか1つに記載の方法。
20.態様1~13のいずれか1つに記載のTFFシステムを準備するための方法であって、使い捨て反応容器を使い捨て低圧チューブ及びフィードポンプに流体的に接続することと;再循環ポンプを、使い捨てカセットマニホールドにフィード材料を供給する使い捨て高圧チューブのセクションに流体的に接続することと;再循環ポンプを、使い捨てカセットマニホールドから再循環ポンプに保持液材料を戻す使い捨て高圧チューブのセクションに流体的に接続することとを含み、方法は、使い捨て反応容器を高圧使い捨てチューブに直接流体的に接続することを含まない、方法。
「a」、「an」、及び/又は「the」という用語は、通常、少なくとも1つ、又は1つ又は複数を意味する。「約」、「およそ」等の用語は、修飾語として使用される場合、標準的な手順を実行する際に典型的に発生する数値の変形を指す。いくつかの好ましい実施形態において、「約」、「およそ」等は、記載された数値の10%以内(すなわち、±10%)の数値を示す。「約」、「およそ」等の用語は、数値のリスト又は範囲に先行する場合、リスト又は範囲内の各個々の値がその用語によって直前に先行されるかのように、リスト又は範囲内の各個々の値に独立して言及する。任意選択の又は任意選択的にとは、その後に記載される事象又は状況が起こり得るか起こり得ないことを意味し、また、その記載には事象又は状況が起こる例と起こらない例とが含まれることを意味する。本明細書中、約ある特定の値から、及び/又は約別の特定の値までというように範囲を表現することがある。このような範囲が表現される場合、別の態様は、ある特定の値から、及び/又は他の特定の値までを含む。同様に、値が近似値として表現される場合、先行詞約又はおよその使用により、特定の値が別の態様を形成することが理解されよう。さらに、各範囲の端点は、他の端点との関係においても、他の端点から独立しても重要であることが理解されるであろう。範囲(例えば、90~100%)は、範囲それ自体だけでなく、各値が個別に記載されているかのように、範囲内の各独立した値も含むことを意味する。
本開示内で引用されたすべての参考文献は、参照により完全な形で本明細書に組み込まれる。特定の実施形態は、以下の例においてさらに記載される。これらの実施形態は、例としてのみ提供され、いかなる方法においても請求項の範囲を限定することを意図しない。
試薬及びそれを使用する方法の他の利点も、当業者によって理解されるであろうように、本明細書に提供される。特定の実施形態が好ましい実施形態の観点から記載されているが、変形及び修正を当業者が思い付くであろうことが理解される。したがって、添付の請求項は、以下の請求項の範囲内に入るそのような等価な変形をすべて網羅することが意図される。

Claims (21)

  1. 使い捨てカセットマニホールドと、低圧使い捨てチューブを含む第1の流体経路と、高圧使い捨てチューブを含む第2の流体経路と、使い捨て反応容器とを含む使い捨てTFF流路を備える接線流濾過(TFF)システム。
  2. 請求項1に記載のTFFシステムであって、前記システムが少なくとも1つの再循環ポンプをさらに備え、
    前記使い捨て反応容器は、前記使い捨て低圧チューブに流体的に接続されているが、前記再循環ポンプには流体的に接続されておらず、
    前記再循環ポンプは、前記使い捨てカセットマニホールドにフィード材料を供給する前記使い捨て高圧チューブのセクションに流体的に接続され、
    前記再循環ポンプは、前記使い捨てカセットマニホールドから前記再循環ポンプにフィード材料を戻す前記使い捨て高圧チューブのセクションに流体的に接続され、及び、
  3. 前記使い捨て反応容器が、前記高圧使い捨てチューブに直接流体的に接続されていない。
  4. 前記使い捨てカセットマニホールドが、少なくとも1つのフィード材料入口導管と、少なくとも1つの透過液排出導管と、少なくとも1つの保持液出口導管とを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載のTFFシステム。
  5. 前記少なくとも1つのフィード材料入口導管、少なくとも1つの透過液排出導管、及び少なくとも1つの保持液出口導管が、それぞれ使い捨て高圧チューブに流体的に接続されている、請求項4に記載のTFFシステム。
  6. 前記使い捨てカセットマニホールドが、最大約60ポンド/平方インチ(ゲージ)(psig)の圧力でフィード材料を安定的に処理することができる、請求項1~5のいずれか一項に記載のTFFシステム。
  7. 前記使い捨てカセットマニホールドがプラスチックで構成され、任意選択的に、前記プラスチックがナイロン又は高密度ポリチレン(HDPE)を含むか、又はそれからなる、請求項1~6のいずれか一項に記載のTFFシステム。
  8. 前記使い捨て高圧チューブが、少なくとも約40D、任意選択的に約60Dのショアデュロメーターを有するか、又は編組強化シリコンである、請求項1~7のいずれか一項に記載のTFFシステム。
  9. 前記使い捨てカセットマニホールドが、フィード材料の濾過のためにおよそ5mから40mを超える表面積を提供できる1つ又は複数のTFF濾過カセットに流体的に接続されている、請求項1~8のいずれか一項に記載のTFFシステム。
  10. 直列に流体的に接続された複数のTFFカセットを備え、フィード材料、及び任意選択的に保持液及び透過液が、初期TFFカセットから末端TFFカセットに流れ、任意選択的に、少なくとも1つの追加のTFFカセットが、前記初期TFFカセットと前記末端TFFカセットの間に位置決めされる、請求項1~9のいずれか一項に記載のTFFシステム。
  11. 前記使い捨て反応容器が、円錐底又はチューリップ底の容器である、請求項1~10のいずれか一項に記載のTFFシステム。
  12. 前記使い捨て反応容器が、フィード材料及び/又は保持液を含む、請求項1~11のいずれか一項に記載のTFFシステム。
  13. 前記濾過要素の1つ又は複数への、及び/又はそこからの流れを制御するための少なくとも1つのバルブをさらに備え、前記少なくとも1つのバルブは、少なくとも1つのポンプに流体的に接続されている、請求項1~12のいずれか一項に記載のTFFシステム。
  14. 前記少なくとも1つのバルブ及び少なくとも1つのポンプが、コンピュータによって制御される、請求項13に記載のTFFシステム。
  15. 少なくとも1つのフィード材料入口導管と、少なくとも1つの透過液排出導管と、少なくとも1つの保持液出口導管とを備え、最大約60ポンド/平方インチ(ゲージ)(psig)の圧力でフィード材料を安定的に処理することができ、プラスチックから構成され、任意選択的に前記プラスチックがナイロン又は高密度ポリチレン(HDPE)を含む、又はそれからなる、使い捨てカセットマニホールド。
  16. 少なくとも1つの接線流濾過(TFF)膜に流体的に接続された、請求項14に記載の使い捨てカセットマニホールド。
  17. フィード材料内に存在する生成物を精製及び/又は濃縮する方法であって、請求項1~14のいずれか一項に記載のシステム及び/又は請求項15又は16に記載の使い捨てカセットマニホールドを使用して前記フィード材料を通過させることを含む方法。
  18. 前記フィード材料を前記使い捨てカセットマニホールド及びTFFカセット(複数可)に通して保持液を生成すること、及び前記保持液を分離すること、及び/又は前記保持液を前記TFFカセットを通して再循環して精製及び/又は濃縮された生成物を生成することをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記フィード材料が、最大約60ポンド/平方インチ(ゲージ)(psig)の圧力で前記使い捨てカセットマニホールド及びTFFカセット(複数可)に通される、請求項17又は18に記載の方法。
  20. 前記使い捨てカセットマニホールドがプラスチックから構成され、任意選択的に、前記プラスチックがナイロン又は高密度ポリチレン(HDPE)を含むか、又はそれからなる、請求項17~19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 請求項1~14のいずれか一項に記載のTFFシステムを準備するための方法であって、使い捨て反応容器を前記使い捨て低圧チューブ及び前記フィードポンプに流体的に接続することと;前記再循環ポンプを、前記使い捨てカセットマニホールドにフィード材料を供給する使い捨て高圧チューブのセクションに流体的に接続することと;前記再循環ポンプを、前記使い捨てカセットマニホールドから前記再循環ポンプに保持液材料を戻す使い捨て高圧チューブのセクションに流体的に接続することとを含み、前記方法は、前記使い捨て反応容器を前記高圧使い捨てチューブに直接流体的に接続することを含まない、方法。
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