JP2003334425A - 改良された接線フロー濾過法および装置 - Google Patents

改良された接線フロー濾過法および装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きさによって粒子および分子などの種を分
離するための接線フロー濾過法を提供すること、および
蛋白質などの生物学的巨大分子を分離するための改良さ
れた濾過法(限外濾過法を含む)を提供すること。 【解決手段】 混合物から所望の種を分離する方法であ
って、流動率を転移点流動率の約5から100%の範囲
のレベルに維持しながら、混合物から所望の種を分離す
る孔径を有する膜による接線フロー濾過により混合物を
濾過することを特徴とする方法。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、物質、特に生物学
的に重要な物質を、改良された接線フロー濾過法および
装置を用いて該物質を含む混合物から精製および分離す
ることに関する。 【0002】 【従来の技術】蛋白質などの生物学的対象分子をその混
合物から分離するために、現在数種類の方法が利用可能
である。このような重要な技術の一つに、アフィニティ
ークロマトグラフィーがあるが、これは親和性マトリッ
クスまたはゲルに対する所望の分子の特異的および選択
的結合に基づいて分離するものである。親和性ゲルは、
通常、ゲル支持体に固定されたリガンド結合部分からな
る。例えば、GB 2,178,742号では、ヘモグ
ロビンおよびその化学的に修飾された誘導体の精製に、
天然の(オキシ)ヘモグロビンがある種の親和性ゲルの
ポリアニオン基に特異的に結合するという事実に基づい
てアフィニティークロマトグラフィーを利用している。
この方法においては、修飾されていないヘモグロビンは
親和性ゲルにより保持され、一方、ポリアニオン結合部
位が修飾試薬と共有結合しているためにゲルに結合でき
ない修飾されたヘモグロビンは溶出される。アフィニテ
ィークロマトグラフィーカラムは非常に特異的で、従っ
て、非常に純粋な生成物が得られるが、アフィニティー
クロマトグラフィーカラムは比較的高価につく方法であ
る。 【0003】別の公知の分離方法は膜濾過法であり、こ
れは、溶解・懸濁した溶質をその大きさに基づいて分離
するものである。この方法の最も簡単な形態において
は、溶液を加圧下に所定の大きさの孔を有する濾過膜を
通過させる。濾過膜の孔の大きさより大きい溶質は保持
され、小さい溶質は、溶媒と共に膜を通過して対流によ
り運ばれる。 【0004】このような膜濾過法は、一般に膜の孔径に
よって、逆浸透、限外濾過、および精密濾過の範疇に分
類される。通常、限外濾過では分子量が約1〜1000
kDaの溶質を保持するグレードの膜を用い、逆浸透で
は塩および他の低分子量溶質を保持することができる膜
を用い、精密濾過または微多孔濾過では通常コロイドお
よび微生物を保持するのに用いられる孔径範囲が0.1
〜10マイクロメーター(ミクロン)の膜を用いる。 【0005】過去25年以上にわたって、限外濾過は小
規模な実験室用具から1時間あたり数千リットルを処理
することができる大規模なユニット操作に至るまで発展
した。限外濾過は、蛋白質の濃縮ならびに塩およびアル
コールの除去、ならびに水、食塩水溶液、および低分子
量添加物の処理および洗浄の熱の除去に広く用いられ
る。限外濾過の利点としては、エネルギーコストが低い
こと、設備投資が低いこと、および生成物の変性が非常
に低く、操作が効率的かつ制御可能であることが挙げら
れる。 【0006】しかし、限外濾過において達成される蛋白
質の精製の程度には限界がある。これら限界は主に濃度
分極、目詰まりおよび膜の孔径分布が広いことによる。
従って溶質の分別力が低い。例えば、Porter編の
Handbook of Industrial Me
mbrane Technology(NoyesPu
blications,Park Ridge,New
Jersey,1990)、164−173頁を参
照。 【0007】溶質の分極層はもとの限外濾過膜と連続し
た別のフィルターとして機能し、溶媒の濾過に対して著
しい抵抗を示す。分極度は、供給原料中の保持溶質の濃
度が増加すると増加し、現実のシステムにおいて多くの
見かけの異常または予想外の影響が見られる。例えば、
分極度の高い条件下では、濾過率は圧力の増加に伴って
極く僅かしか増加しないが、分極していない条件下で
は、濾過率は圧力の増加に比例するのが普通である。分
極層は濾過に対し制限的抵抗を示すので、よりオープン
な高流量膜を用いても濾過率は増加しない。保持される
溶質および溶出される溶質の間の相互作用により、状況
は一層複雑になる。 【0008】濃度分極および目詰まり過程の結果、血漿
蛋白質のような巨大分子混合物の大規模な分離のための
限外濾過膜の巨大分子分画能力の有効な利用ができな
い。Michaelsの”限外濾過法の15年:若い技
術の問題と将来の展望”[Anthony R.Coo
per編,Ultrailtration Membr
anes and Applications,Pol
ymer Schience and Technol
ogy,13(Plenum Press,NY,19
79),1−19頁中の9頁]を参照。従って、ゲル透
過、吸着、またはイオン交換クロマトグラフィー、選択
的沈殿、または電気泳動等の技術により現在行われてい
る大規模な複合巨大分子混合物の分離用の限外濾過膜の
使用は不確実と考えられる。 【0009】種々の多段階およびカスケード化交差フロ
ー濾過法の利点が論文で検討され、若干の改良効果が見
られる。MichaelsおよびMatson[Des
alination,53:231−258(198
5)、特に235頁]を参照。また、van Reis
ら[J.Interf.Res.,2:533−541
(1982)]の535頁の第1図の実験的フローサー
キットおよびM.CheryanのUltrafilt
ration Handbook(Technomic
Publishing Co.,Inc.:Penn
sylvania,1986)の311頁(異なる分子
サイズの蛋白質加水分解物分画を得るためのカスケード
膜リサイクルバイオリアクターシステムが記載されてい
る)を参照。 【0010】濃度分極の影響を避けるために、供給血漿
源を修飾して選択性および流動率(濾過速度を膜面積で
割った値と定義される)を改善する方法が開発されてい
る。例えば、イギリス特許出願第2,065,129号
には、限外濾過の前にpHを3.8〜4.7に調節しつ
つ血清を希釈して全体の蛋白質および塩濃度を下げる分
離技術が記載されている。Baeyerら[J.Mem
brane Sci.,22:297〜315(198
5)]は、限外濾過の前に血漿をまずファクター12で
希釈する方法を記載している。アメリカ合衆国特許第
4,350,156号には血漿を約10℃に冷却して血
漿から巨大分子を除去し、次に冷却した血漿から巨大分
子を濾過して低分子量血漿流を得る方法が開示されてい
る。この方法では限外濾過膜を用いない。 【0011】限外濾過システムにおいて濃度分極に着目
した主なアプローチは、液体の流動パターンを調節して
保持されている溶質を膜表面から除去して供給原料中に
戻す量を増加させるものである。接線フロー限外濾過
(TFF)として知られている方法においては、供給原
料の流れは膜面に対して接線方向に高速で再循環され、
逆拡散に対する物質移動係数を増加させる。Gable
r[ASM News,50:299(1984)]を
参照。フィルター膜に対して平行な方向に流れる液体は
連続的にフィルター表面を清浄し、濾過できない溶質に
よる目詰まりを防ぐ。TFFと同じ効果が得られる別の
濾過装置は、外部および内部シリンダーを有する回転式
濾過装置で、内部シリンダーが回転して渦を起こし、圧
力を変化させずに高速を達成する。 【0012】TFFにおいては、差圧勾配[トランスメ
ンブラン圧(TMP)と称する]を膜の長さ方向に適用
して液体および濾過可能な溶質をフィルターを通過させ
る。流動率は経験的に決定できる一定の最低値より大き
いTMPに依存しない。最大流動率を得るためには、限
外濾過システムをこの最低値に等しいかまたはそれを越
える出口圧をかけて行うのが普通である。従って、流動
率は膜の長さ方向に一定であり、一方TMPは変化す
る。層流および乱流法の両方が用いられてある程度の成
果をあげているが、通常のTFFではなお分子サイズ分
離に劣っている。 【0013】親和性分離をTFFと組合せてTFFの生
物学的差異に基づく選択的分離能力を増加させる試みが
為されている。WO87/04169(1987年7月
16日公開)参照。TFF限外濾過においては、可溶性
の親和性ポリマーは濾過膜の上流側の分離しようとする
分画を含有する混合物中に存在する。ポリマーは溶質粒
子よりはるかに大きいので、未結合の溶質をフィルター
から通過させるが、ポリマーおよびポリマーに結合した
すべての物質の通過を妨げるフィルターを選択すること
ができる。しかし、通常のTFFの問題のために、この
方法も余りよい結果は得られていない。 【0014】アメリカ合衆国特許第4,105,547
号(1978年8月8日発行)は、濾過法、特に限外濾
過用に設計された濾過法を開示しているが、ここでは、
濾過可能な液体をフィルターの1方の側に添って伸びる
フィルター通路を通して加圧下に流し、流動方向のフィ
ルター面に添ってかなりの圧力減少が起こるようにす
る。用いた装置では、フィルターの両側の圧力差を全フ
ィルター面にわたって実質的に一定に保つ。特許権者は
流れを減少させる傾向を与えるフィルターの目詰まり
を、流動率対TMP曲線の圧力非依存性領域以下のレベ
ルに運転圧を連続的に増加させることによって相殺しう
ることを教示している。この運転圧の増加により、濾過
速度は一定になるが、より高い選択性は得られない。更
に、特許権者は、トランスメンブラン圧は濾過を行うと
同時に増加させるべきことを開示している。特許権者の
示唆している他の態様としては、より良く膜を清浄にす
ることが挙げられる。 【0015】アメリカ合衆国特許第4,191,182
号(1980年3月4日発行)は、血液を血漿および細
胞成分分画に連続的に分離する方法および装置を開示し
ている。この方法は、全血を抜取り、これを濾過セルの
濾過室に送り込み、これを一定の孔径の膜上で平行に、
特定のTMP範囲内で膜の界面で所定の剪断応力が得ら
れるのに十分な流速で流すことにより全血を連続的に濾
過することからなる。次に細胞成分分画を実質的に分離
された血漿分画と等しい置換液体と連続的に混合し、細
胞成分分画および置換液体混合物を連続的にドナーの血
管に戻す。 【0016】1つの具体例においては、全血から分離さ
れた血漿分画の一部を、全血の流れから膜の反対方向で
はなく、濾過膜上の全血の流れと平行かつ同方向の流れ
に再循環して、膜の全長にわたって実質的に均一なTM
Pを得る。この具体例の目的は、血漿濾液がそのような
再循環をせずに濾液室から除去された場合の2倍に濾過
速度を増加させることである。これにより、長い濾過室
流路およびコイル型濾過セルの設計が可能になる。 【0017】最近、アメリカ合衆国特許第4,789,
482号(1988年12月6日)は血漿を高分子量流
および低分子量流に分離する方法を記載している。血漿
を、限外濾過が行われる壁を有するいくつかの細溝また
は中空糸を有する分離ユニットの入口部分に一定の剪断
速度で導入する。高分子量流および低分子量流を該ユニ
ットから分離し、高分子量流を分離ユニットの入口部分
に再循環して再循環流を形成し、再循環流速度の透過流
速度に対する比を5〜100に調整し、分離ユニットの
出口でのTMPの入口でのTMPに対する比は約0〜
0.85に調整する。この方法は、限外濾過を考慮する
上での通常の考え、即ち、出口および入口TMPは異な
っていなければならないという考えを用いたものであ
り、従って、限外濾過に固有の濃度分極の問題を克服す
るものではない。 【0018】これらのすべての改良の試みにもかかわら
ず、濃度分極は変えることができ、そして適切な流動条
件が与えられる場合には非常に濃縮された溶液からでも
非常に高い濾過速度が得られるが、分極層は完全には除
去されない。このことは、多くの蛋白質混合物に関して
観察され、単純な限外濾過による蛋白質混合物の分画
は、種が分子量において少なくとも10のファクターで
異なっていなければ恐らくはとんど効果がないことが経
験上わかる。いくつかのより精密な分離が時により報告
されているが、これらは通常極めて実際的でないほど希
薄な条件下で行われる。Nelsenの”血漿分画にお
ける限外濾過”Proceedingsof the
Internat.Workshop on Tech
nology for Protein Separa
tion and Improvement of B
lood Plasma Fractionation
中,Reston Va,1977年9月7日〜9日,
Sandberg編,NIH,DHEW Pub.N
o.NIH 78−1422、137頁;Flasch
elらの”生物触媒の分離のための限外濾過”,Fie
chter編のAdvances in bioche
mical Engineering/Biotech
nology,Vol.26(Downstream
Processing)中,73−142頁(198
3),特に124頁;Cheryan(前掲)、P21
8−219頁を参照。 【0019】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、大き
さによって粒子および分子などの種を分離するための接
線フロー濾過法を提供することである。この方法は対象
となる種に関して選択的であり、そのため高い精製倍率
が得られる。 【0020】もう一つの目的は、蛋白質などの生物学的
巨大分子を分離するための改良された濾過法(限外濾過
法を含む)を提供することである。この方法は、濃度分
極を最小にし、濾過速度を増加させない。 【0021】もう一つの目的は、大きさの相違が10倍
未満である種を大きさ(サイズ)によって分離すること
ができ、濾過前に混合物の希釈を必要としない濾過法を
提供することである。 【0022】これらおよび他の目的は当業者には自明で
ある。 【0023】 【課題を解決するための手段】これらの目的は、混合物
から所望の種を分離する方法において達成され、該方法
は流動率を転移点流動率の約5〜100%の範囲のレベ
ルに保ちながら、混合物から所望の種を分離する孔径を
有する膜を通して接線フロー濾過により混合物を濾過す
ることからなる。 【0024】好ましくは、濾過のトランスメンブラン圧
を、濾過の転移点でのトランスメンブラン圧より大きく
ないレベルで膜に沿って実質的に一定に保つ。 【0025】より具体的な態様において、対象となる種
の大きさは最高約10ミクロンまでである。更に具体的
な態様において、本発明は、約1〜1000kDaの分
子量を有する対象種を混合物から分離する方法であっ
て、流動率を転移点流動率の約5〜100%のレベルに
保ちながら、混合物から該対象種を分離する孔径を有す
る濾過膜を通して接線フロー濾過により混合物を濾過
し、それにより対象種を混合物から選択的に分離する方
法を提供する。 【0026】更に別の態様において、本発明は、約0.
1〜10ミクロンの大きさの対象種を混合物から分離す
る方法であって、転移点流動率の約5〜100%の範囲
のレベルに流動率を保ちながら、混合物から該対象種を
分離する孔径を有する濾過膜を通して接線フロー濾過に
より混合物を濾過することからなる方法を提供する。 【0027】更に別の態様において、本発明は: (a)濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有する
濾過および濾液室に隔てる、複数の同一孔径を有する隣
接した平行な濾過膜を含む濾過ユニットと液体連絡して
いる液体容器; (b)液体を容器から該濾過室の入口に送り出す手段を
含む、濾過室の入口を容器に接続する手段; (c)濾液室内に圧力勾配を発生させる手段;および (d)該濾液室の出口から濾液を集める手段;からなる
接線フロー濾過装置を提供する。 【0028】好ましくは、膜の孔は1kDaから10ミ
クロンの範囲の大きさである。また好ましくは、該発生
手段は、濾過室中の液体の方向と平行な濾液室を通って
濾液を再循環する手段であり、より好ましくはポンプで
ある。 【0029】更に別の態様においては、本発明は、複数
の積層された濾過および濾液室を有する濾過ユニットを
含有する接線フロー濾過装置であって、積層順で最後の
濾液室以外はすべて別の容器と液体連絡している入口お
よび出口手段を有し、最後の濾液室は積層順での第一濾
液室に液体連絡している容器に濾液を循環させるための
出口手段を有し、各室は容器から液体を室の入口手段に
送り出す手段を有し、各室は濾過膜により隣接する室か
ら隔てられており、全室の入口手段から出口手段への液
体の流れが平行かっ同一方向であり、積層順で最初の濾
過膜は最大サイズの種を保持する孔径を有し、積層順で
最後の濾過膜は最小サイズの種を保持する孔径を有し、
積層順で中間の濾過膜は中間層膜の最初から最後へと大
きさが減少するサイズの種を保持する孔径を有する濾過
装置を提供する。 【0030】更に別の態様において、本発明は (a)第一濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有
する第一の濾過および濾液室に隔てる、第一濾過膜を有
する第一濾過ユニットと液体連絡している第一容器; (b)液体を第一容器から第一濾過室の入口に送り出す
手段を含む、第一濾過室の入口を第一容器に接続する手
段; (c)第一濾液室内に圧力勾配を発生させる手段; (d)第二濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有
する第二の濾過および濾液室に隔てる、第二濾過膜を有
する第二濾過ユニットと液体連絡している第二容器; (e)濾液を第一濾液室の出口から第二容器に循環させ
る手段; (f)液体を第二容器から第二濾過室の入口に送り出す
手段を含む、第二濾過室の入口を第二容器に接続する手
段; (g)第二濾液室内に圧力勾配を発生させる手段; (h)第三濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有
する第三の濾過および濾液室に隔てる、第三濾過膜を有
する第三濾過ユニットと液体連絡している第三容器; (i)濾液を第二濾液室の出口から第三容器に循環させ
る手段; (j)液体を第三容器から第三濾過室の入口に送り出す
手段を含む、第三濾過室の入口を第三容器に接続する手
段;および (k)濾液を第三濾液室の出口から第一容器に循環させ
るための手段;を含有する接線フロー濾過装置であっ
て、第一濾過膜が最大サイズの種を保持する孔径を有
し、第二濾過膜が第一および第三濾過膜の孔径の中間の
サイズの種を保持し、そして第三濾過膜が最小サイズの
種を保持する孔径を有する接線フロー濾過装置を提供す
る。 【0031】所望により最後の装置は第三濾液室内に圧
力勾配を発生させる手段を含む。 【0032】好ましくは、すべての発生手段は濾過室中
の液体の方向に平行な濾液室を通って濾液を再循環する
手段である。 【0033】また好ましくは、この最後の装置のすべて
の膜はカスケード中で孔サイズが小さくなる限外濾過膜
である。 【0034】現在までの文献の多くは、サイズ分離は流
動率対TMP曲線の圧力非依存領域で行われなければな
らないという仮定のもとで書かれている。本発明のサイ
ズ分離は流動率対TMP曲線の圧力依存領域で接線フロ
ー濾過を行うことにより達成される。一般に、流動率対
TMP曲線の圧力非依存領域で濾過を行った場合に得ら
れる速度に比べて、本発明の過程における濾過速度は実
際には減少する。更に、TMPが時間に関してほぼ一定
に保たれるか、または濾過中に減少するように濾過を行
うことができる。 【0035】TMPをこの圧力依存領域内に保つことに
より、膜よりも低い分子量を有する分子の保持が著しく
減少する。更に、この特徴により、精製することが所望
である種に対するシステムの全体的な選択性が著しく向
上し、それにより、濃度分極層の問題を克服できる。従
って、流動率が転移点流動率の約100%より大きな通
常の接線フロー濾過の何倍もの所望の種の精製度が得ら
れる。この方法の更に別の利点は、混合物の大きな種よ
りも分子量が10倍未満小さな種を分離することにあ
る。 【0036】これらはすべて、運転圧を、それ以上では
濾液フローが運転圧に依存しないレベルより低いレベル
に上げる必要なしに達成される。これらの特徴は、濾過
の前に混合物を希釈する必要がない。このように、本方
法はTFF工程を導入するプロセスの段階での蛋白質の
濃度レベルに対して実施することができ、この段階での
蛋白質濃度の希釈を回避することができる。 【0037】1つの局面において、本発明は、混合物か
ら所望の種を分離する方法であって、流動率を転移点流
動率の約5から100%の範囲のレベルに維持しなが
ら、混合物から所望の種を分離する孔径を有する膜によ
る接線フロー濾過により混合物を濾過することを特徴と
する方法を提供する。 【0038】1つの実施形態において、本発明の方法
は、濾過の転移点においてのトランスメンブラン圧を膜
に添って実質的にトランスメンブラン圧より低いレベル
で一定に保ち得る。 【0039】別の実施形態において、本発明の方法は、
膜が同じ孔径を有する平行に積層された複数の膜からな
り得る。 【0040】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、膜が同じ孔径の2つの膜からなり得る。 【0041】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、所望の種のサイズが最高約10ミクロンであり得
る。 【0042】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、流動率が転移点流動率の約50〜100%であり得
る。 【0043】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、流動率が転移点流動率の約75〜100%であり得
る。 【0044】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、種が、微生物、哺乳動物細胞、蛋白質、ポリペプチ
ド、アミノ酸、コロイド、マイコプラスマ、エンドトキ
シン、ウイルス、炭水化物、RNAおよびDNAからな
る群より選択される生物学的物質であり得る。 【0045】さらなる実施形態において、本発明の方法
では、混合物が希釈されない。 【0046】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、所望の種の分子量が混合物の他の種より10倍未満
大きいかまたは小さくあり得る。 【0047】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、濾過の保留物を、分離しようとする混合物を入れた
タンクに再循環させ、このプロセスを繰り返し得る。 【0048】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、更に、第二接線フロー濾過段階において濾過からの
濾液を第一濾過段階で用いた膜より小さな孔径を有する
膜を通して濾過し、この第二濾過段階の濾液を第一濾過
段階に戻し、このプロセスを繰り返すことからなる多段
階であり得る。 【0049】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、第二濾過段階の流動率が転移点流動率の約100%
より大きくあり得る。 【0050】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、両濾過段階が限外濾過であり得る。 【0051】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、更に、第二濾過段階からの濾液を第三接線フロー濾
過段階において、第二膜より小さな孔径を有する濾過膜
を通して濾過し、第三濾過段階から得られた濾液を第一
濾過段階に戻し、このプロセスを繰り返すことからなり
得る。 【0052】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、第三濾過段階の流動率が転移点流動率の約100%
より大きくあり得る。 【0053】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、3つの濾過段階がすべて限外濾過であり得る。 【0054】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、濾過の進行とともにトランスメンブラン圧を減少さ
せ得る。 【0055】さらなる実施形態において、本発明の方法
は、トランスメンブラン圧が濾過の進行に伴いほぼ一定
に保たれ得る。 【0056】別の局面において、本発明は、分子量が約
1から1000kDaである所望の種を混合物から分離
する方法であって、流動率を転移点流動率の約5〜10
0%の範囲のレベルに維持しながら、該所望の種を混合
物から分離する孔径を有する濾過膜による接線フロー濾
過により混合物を濾過することからなり、それにより所
望の種を選択的に混合物から分離する方法を提供する。 【0057】1つの実施形態において、上記方法は、所
望の種が、蛋白質、ポリペプチド、アミノ酸、コロイ
ド、マイコプラズマ、エンドトキシン、ウイルス、炭水
化物、RNAおよびDNAからなる群から選択される生
物学的物質であり得る。 【0058】別の実施形態において、上記方法は、所望
の種が蛋白質またはポリペプチドであり得る。 【0059】さらなる実施形態において、上記方法は、
所望の種の分子量が混合物の他の種より10倍未満大き
いかまたは小さくあり得る。 【0060】さらなる実施形態において、上記方法は、
トランスメンブラン圧が、濾過の転移点でのトランスメ
ンブラン圧より低いレベルで膜に添って実質的に一定に
保たれ得る。 【0061】さらなる実施形態において、上記方法は、
更に、第二接線フロー濾過段階において、濾液を第一濾
過段階の膜より小さな孔径を有する限外濾過膜を通して
濾過し、この濾液を第一濾過段階に戻し、このプロセス
を繰り返すことからなり得る。 【0062】さらなる実施形態において、上記方法は、
第二濾過段階からの濾液を第三接線フロー濾過段階にお
いて、第二膜より小さな孔径を有する限外濾過膜を通し
て濾過し、第三濾過段階から得られた濾液を第一限外濾
過段階に再循環させ、このプロセスを繰り返すことから
なり得る。 【0063】さらなる局面において、本発明は、大きさ
が約0.1〜10ミクロンである所望の種を混合物から
分離する方法であって、流動率を転移点流動率の約5〜
100%の範囲のレベルに維持しながら、該所望の種を
混合物から分離する孔径を有する濾過膜による接線フロ
ー濾過により混合物を濾過することからなり、それによ
り所望の種を混合物から選択的に分離する方法を提供す
る。 【0064】1つの実施形態において、上記方法は、ト
ランスメンブラン圧が、濾過の転移点でのトランスメン
ブラン圧より低いレベルで膜に添って実質的に一定に保
たれ得る。 【0065】別の実施形態において、上記方法は、所望
の種が、哺乳動物細胞または微生物であり得る。 【0066】さらなる実施形態において、上記方法は、
所望の種の大きさが混合物の他の種より10倍未満大き
いかまたは小さくあり得る。 【0067】さらに別の局面において、本発明は、
(a)濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有する
濾過および濾液室に隔てる、複数の同一孔径を有する隣
接した平行な濾過膜を含む濾過ユニットと液体連絡して
いる液体容器; (b)液体を容器から該濾過室の入口に送り出す手段を
含む、濾過室の入口を容器に接続する手段; (c)濾液室内に圧力勾配を発生させる手段;および (d)該濾液室の出口から濾液を集める手段; からなる接線フロー濾過装置を提供する。 【0068】1つの実施形態において、上記装置は、2
枚の膜を含み得る。 【0069】別の実施形態において、上記装置は、発生
手段が濾液を濾過室の液体の方向に平行な濾液室を通し
て再循環させる手段であり得る。 【0070】さらなる実施形態において、上記装置は、
再循環手段がポンプであり、収集手段が第二容器であり
得る。 【0071】さらなる実施形態において、上記装置は、
膜が、約1〜1000kDaの範囲の分子量を有する種
を保持する孔径を有する限外濾過装置であり得る。 【0072】さらなる実施形態において、上記装置は、
膜が、約0.1〜10ミクロンの範囲の大きさを有する
種を保持する孔径を有する精密濾過装置であり得る。 【0073】さらに別の局面において、本発明は、複数
の積層された濾過および濾液室を有する濾過ユニットを
含有する接線フロー濾過装置であって、積層順で最後の
濾液室以外はすべて別の容器と液体連絡している入口お
よび出口手段を有し、最後の濾液室は積層順での第一濾
液室に液体連絡している容器に濾液を循環させるための
出口手段を有し、各室は容器から液体を室の入口手段に
送り出す手段を有し、各室は濾過膜により隣接する室か
ら隔てられており、全室の入口手段から出口手段への液
体の流れが平行かつ同一方向であり、積層順で最初の濾
過膜は最大サイズの種を保持する孔径を有し、積層順で
最後の濾過膜は最小サイズの種を保持する孔径を有し、
積層順で中間の濾過膜は中間層膜の最初から最後へと大
きさが減少するサイズの種を保持する孔径を有する装
置、を提供する。 【0074】1つの実施形態において、上記装置は、各
濾過膜が複数の同一孔径を有する平行して隣接する膜か
らなり得る。 【0075】別の実施形態において、上記装置は、各膜
が2枚の同一孔径を有する平行して隣接する膜からなり
得る。 【0076】さらなる実施形態において、上記装置は、
濾過ユニットが3室および2容器からなり得る。 【0077】さらなる実施形態において、上記装置は、
濾過ユニットが4室および3容器からなり得る。 【0078】さらに別の局面において、本発明は、
(a)第一濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有
する第一の濾過および濾液室に隔てる、第一濾過膜を有
する第一濾過ユニットと液体連絡している第一容器; (b)液体を第一容器から第一濾過室の入口に送り出す
手段を含む、第一濾過室の入口を第一容器に接続する手
段; (c)第一濾液室内に圧力勾配を発生させる手段; (d)第二濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有
する第二の濾過および濾液室に隔てる、第二濾過膜を有
する第二濾過ユニットと液体連絡している第二容器; (e)濾液を第一濾液室の出口から第二容器に循環させ
る手段; (f)液体を第二容器から第二濾過室の入口に送り出す
手段を含む、第二濾過室の入口を第二容器に接続する手
段; (g)第二濾液室内に圧力勾配を発生させる手段; (h)第三濾過ユニットをそれぞれ入口および出口を有
する第三の濾過および濾液室に隔てる、第三濾過膜を有
する第三濾過ユニットと液体連絡している第三容器; (i)濾液を第二濾液室の出口から第三容器に循環させ
る手段; (j)液体を第三容器から第三濾過室の入口に送り出す
手段を含む、第三濾過室の入口を第三容器に接続する手
段;および (k)濾液を第三濾液室の出口から第一容器に循環させ
るための手段;を含有する接線フロー濾過装置であっ
て、第一濾過膜が最大サイズの種を保持する孔径を有
し、第二濾過膜が第一および第三濾過膜の孔径の中間の
サイズの種を保持し、そして第三濾過膜が最小サイズの
種を保持する孔径を有する接線フロー濾過装置を提供す
る。 【0079】1つの実施形態において、上記装置は、第
三濾液室内に圧力勾配を発生させる手段を更に含み得
る。 【0080】別の実施形態において、上記装置は、すべ
ての発生手段が濾液を濾過室内の液体の方向に平行な濾
液室を通して再循環させるための手段であり得る。 【0081】さらなる実施形態において、上記装置は、
再循環手段がポンプであり得る。 【0082】さらなる実施形態において、上記装置は、
膜がカスケードにおいて孔径が減少する限外濾過膜であ
り得る。 【0083】 【発明の実施の形態】(A.定義)本明細書において用
いる「種」なる用語は、流体、例えば液体中の溶液また
は懸濁液から分離される粒子または分子を意味する。粒
子または分子は流体から分離され、多くの場合は、流体
中の他の粒子または分子から分離される。分離される対
象となる種の大きさにより用いる膜の孔の大きさが決ま
る。好ましくは、種は天然の生物学的または生化学的起
源の生物学的物質、あるいは生物学的または生化学的方
法により生成する生物学的物質である。好ましい種の例
としては、哺乳類細胞、およびバクテリア、菌類および
酵母などの微生物(細胞および微生物の両方が精密濾過
技術に適用できる)、ならびに限外濾過に適した大きさ
の種[ポリペプチド、蛋白質、細胞成分、DNA、コロ
イド、マイコプラズマ、エンドトキシン、ウイルス、炭
水化物、および他の生物学的対象の分子(グリコシル化
されているか否かによらない)]が挙げられる。 【0084】限外濾過の対象となる種は好ましくは分子
量が最低約1000ダルトンの生物学的巨大分子であっ
て、最も好ましくは、ポリペプチドおよび蛋白質であ
る。対象となる(所望の)種が、分離される種より10
倍未満大きいか(例えば汚染物質)、または分離される
種より10倍未満小さいものが好ましい。 【0085】本明細書において用いる「接線フロー濾
過」なる用語は、濾過により分離される成分を含有する
流体混合物が膜の面に対して接線方向に高速で再循環さ
れ、逆拡散の物質移動係数が増加する方法を意味する。
このような濾過においては、差圧(TMP)を膜の長さ
方向に適用して、流体および濾過可能な溶質をフィルタ
ー通過させる。この濾過は回分法および連続流動法によ
り適切に行われる。例えば、溶液を膜上を繰り返し通過
させ、フィルターを通過する流体を連続的に別のユニッ
トに抜き取るかまたは溶液を一旦膜上に流し、フィルタ
ーを通過する流体を連続的に下流で処理する。 【0086】本明細において用いる「限外濾過」なる用
語は、分子量が約1kDa〜1000kDaの間にある
保持溶質に合わせた膜を用いたプロセスに用いられる。 【0087】本明細書において用いる「逆浸透」なる用
語は、塩等の分子量が1kDa未満の溶質および他の低
分子量の溶質を保持できる膜を用いる方法を意味する。 【0088】本明細書において用いる「精密濾過」なる
用語は、0.1から10ミクロンの孔径範囲の膜を用い
る方法を意味する。 【0089】本明細書において用いる「トランスメンブ
ラン圧」あるいは「TMP」なる表現は、液体および濾
過可能な溶質をフィルターを通して流すために濾過膜の
長さ方向に加えられる差圧勾配を意味する。 【0090】本明細書において用いる、TMPに関して
用いられる「実質的に一定」なる表現は、膜の長さ方向
に平均TMPが約10psi以上、好ましくは約5ps
i以上増加または減少しないTMPを意味する。濾過中
のTMPのレベルに関しては、TMPを一定に保つかま
たは濃縮段階中に低下させて、高濃度での選択性を保持
する。従って、「実質的に一定のTMP」は濾過時間に
対してではなく、膜長に対するTMPを意味する。 【0091】本明細書において、濾過膜に関して用いる
「同一孔径」なる表現は、膜の実際の孔径が幾分違って
も、同一の孔径を有するとみなされているかあるいは同
一の孔径を有するとして市販されている膜を意味する。 【0092】本明細書において用いる、濾過膜を記載す
る場合の「隣接する」なる表現は、膜が実質的に隣接し
ていて各々の上にまたは若干の間隔をおいて物理的に積
み重ねられていることを意味する。 【0093】本明細書において用いる「濾過室内に圧力
勾配を発生させる手段」なる表現は、圧力に勾配を発生
させ、トランスメンブラン圧が流動率対TMP曲線の圧
力依存領域において実質的に一定のレベルで操作できる
ようにする機構を意味する。 【0094】本明細書において用いる「濾過室内の液体
の方向に平行な濾液室を通って濾液を再循環するための
手段」なる表現は、濾液室からの液体の一部が濾過室の
入口から出口へ隣接する濾過室を通って流れる液体の流
れと平行で実質的に同じ方向に流れる様にする機構また
は構成を意味する(流れに一部うずを発生させる)。好
ましくは、これはポンピング手段を意味する。 【0095】本明細書において用いる「容器」なる表現
は、液体の貯蔵、分配、および/または収容のための容
器またはタンクを意味する。 【0096】本明細書において用いる「転移点」なる表
現は、以下のように求められる流動率対TMP曲線の所
定の点を意味する:流動率(Jf)対TMPの実験値
を、入口および出口TMPが互いの±10%である短路
長モジュールかまたは再循環濾液を用いて同じ条件が得
られる完全長モジュールにおいて集める。実験値を式: Jf=Jmax × TMP/(k+TMP) (式1) [式中、Jmax(漸近値)およびkは1/Jf対1/
TMPの直線回帰により決定し、これによりk/Jma
xの勾配と1/Jmaxのインターセプトが得られる]
により得られる曲線にあてはめる。第1A図に関して、
転移点は次の基準によりグラフから求められる。Jf=
Jmaxと式1により得られる曲線に対する原点を通る
接線(接線はJf=Jmax x TMP/k)のイン
ターセプトを求める。次に、インターセプトを通ってお
よび上記曲線上の接線に垂直に直線を引く。この後者の
直線および曲線の交点により、転移点流動率が定義され
る。数学的には、この転移点(Jf*)は実験値の次
式: (Jmax−Jf*)=−Jmax x k(Jmax−2Jf*) (式2) の実数解として得られる。 【0097】(B.本発明実施の様式)最も広範囲の態
様において、本明細書において記載する高性能接線フロ
ー濾過法は分離する種の混合物を一定のTMPおよび流
動率条件下に接線フロー濾過の一種に関して設計された
装置または、モジュール中の1以上の濾過膜を通すこと
を含む。TMPを流動率対TMP曲線の圧力依存領域中
の範囲、即ち転移点におけるTMP値以下の範囲に保持
する。このようにして濾過を転移点流動率の約5%から
最高100%の範囲の流動率で操作する。第1A図およ
び第1B図参照(図中、流動率対TMP曲線を転移点と
ともに示す)。その結果、対象となる種は保持物として
膜により選択的に保持され、一方、より小さい種は濾液
として膜を通過するか、または対象となる種が濾液とし
て膜を通過し、混合物中の異物が膜により保持される。 【0098】TMPは濾過時間と共に増加せず、濾過中
に必ずしも一定に保たれる必要がないとは重要である。
TMPは時間に関してほぼ一定に保たれるか、または、
濾過の進行とともに減少してもよい。保持される種が濃
縮される場合、濃縮段階の工程にわたって、TMPが減
少することが好ましい。 【0099】それぞれの膜は好ましくは孔径が最高約1
0ミクロン、より好ましくは1kDaから10ミクロン
までの種を保持する大きさを有するのが好ましい。限外
濾過により分離される種の例としては、蛋白質、ポリペ
プチド、コロイド、マイコプラズマ、エンドトキシン、
ウイルス、アミノ酸、DNA、RNAおよび炭水化物が
挙げられる。精密濾過により分離される種の例として
は、哺乳動物細胞およびバクテリアなどの微生物が挙げ
られる。 【0100】膜フィルターは完全ではなく、ある種の保
持されるべき分子をもらす孔を有する場合もあるので、
本明細書の好ましい態様では、互いに平行に、好ましく
は互いの上に積み重ねられた同じ孔径を有する1以上の
膜を用いる。好ましくは、この目的のための膜の数は2
枚である。 【0101】前記過程において圧力を維持する流動率は
約5から100%の範囲であるのが適切であるが、流動
率が低いほどより広い膜の表面積が必要になる。従っ
て、膜のコストを最少にするためには、流動率がスペク
トルの最高値になるような圧力にて行うのが好ましい。
好ましい範囲は転移点流動率の約50から100%であ
り、より好ましくは約75から100%である。 【0102】TMPは膜表面に添って実質的に一定に保
たれる必要はないが、TMPを実質的に一定に保つのが
好ましい。このような条件は、一般に膜の濾液側に圧力
勾配を発生させることにより達成される。従って、濾液
を濾過装置の濾液区画を通して装置の残留物区画中の混
合物の流れと同じ方向に平行に再循環させる。再循環さ
れた物質の入口および出口圧は濾液区画全体にわたる圧
力降下が残留物区画全体にわたる圧力降下に等しくなる
ようなものである。 【0103】この濾液圧力勾配を達成するためにいくつ
かの実用的な手段を用いることができる。その1つの例
としては第2A図に示す構造である。このように、分離
される混合物が分離される生成物が発酵ブロス中にある
場合は発酵槽(図示せず)に結合している入口管1を通
して装置に入る。これはまた細胞溶解物または細胞収穫
後の上清をいれた容器(図示せず)に結合していてもよ
い。管1中の流速は残留物ポンピング手段3により調整
される。ポンプは当業界で公知のいかなる適当なポンプ
でもよく、流速は当業者に公知のように濾過の性質に従
って調節することができる。 【0104】ポンピング手段3からの流れの入口圧を測
定するために圧力計5を適宜用いてもよい。入口管1中
の流体は濾過ユニット7に入る。この濾過ユニット7は
その上部に濾過室7aおよび底部に濾液室7bを有す
る。これらの2つの区画は濾過膜9により分離されてい
る。送入流体は濾過室7a内の濾過膜9に平行な方向に
流れる。上部の濾過室7aは対象となる種を含有する混
合物を受容する。小さな種は膜9を通過して低部の室7
bにはいる。濃縮された残留物は濾過ユニット7から出
口管11を通るが、所望の対象種を得るためにここで集
められ、必要なら更に処理してもよい。あるいは、混合
物が流れ出るタンクまたは発酵槽に残留物流を戻し、更
に精製する為に入口管を通して再循環させる。 【0105】膜9を通して濾液室7bに入る分子を含有
する溶液は残留流体が出口管11を通って出るのと濾過
ユニット7の同じ端から出口管13を通って濾過ユニッ
ト7を出る。この濾液の一部は管13を通ってシステム
から排出されて捨てられるか、あるいはより小さい孔径
の膜を通しての濾過の形態のカスケードで更に処理する
ために第二タンクまたは容器に送られる。所望により、
精密濾過のために、濾液ポンピング手段15をこの目的
のために管13中に設ける。別の部分は管17を通して
濾液ポンピング手段19に再循環し、これにより濾液圧
力勾配ができる。液体のこの部分を入口管21を通して
濾液室7bの入口端に再循環させ、濾過室7a中の分離
される混合物と平行に、かつ同じ方向に、濾液室7b中
で濾液が流れるようにする。 【0106】ポンピング手段19の操作速度を調節し
て、濾液が室7bに導入される圧力(濾液入口圧)およ
び濾液が出口管13から排出される圧力(濾液出口圧)
を調節して膜の長さ方向のTMPが実質的に一定になる
ようにすることができる。好ましい方法は、室7bの圧
力差をユニットの室7aの圧力の減少と等しくなるよう
に調節し、TMPが膜全体にわたってほぼ等しくなるよ
うにする。圧力の減少をモニターし、必要ならば調節す
るために濾液室7bを通して濾液の再循環流のループの
入口および出口にそれぞれ感圧手段23aおよび23b
を用いることができる。濾過室7aに関する圧力減少を
モニターするために出口管11に感圧手段23cを適宜
用いる。適当な圧力勾配を得、一方濾液の循環速度を最
小にするために濾液室7bに制限流路を設けてもよい。
この構造の結果、膜の表面全体にわたって実質的に一定
なTMPが得られる。 【0107】この場合に有用な濾過ユニットは、特に精
密濾過および限外濾過用の適当な濾過モジュールとして
機能するあらゆる公知のまたは将来開発されるユニット
である。好ましい限外濾過ユニットは中空糸またはフラ
ットシート装置である。これらのサンドイッチ濾過ユニ
ットを積み重ねて複合セルを形成することができる。長
方形濾過板型セルの好ましい例の1っは、Filtro
n Technology Corporation
[Northborough,MA]からCentra
setteの商品名で入手できる。 【0108】別の適当な限外濾過ユニットは、Mill
ipore[Bedford,MA]から入手可能なM
illipore Pellicon限外濾過システム
である。 【0109】第2A図に示す構造においては、膜を室7
aおよび7bに設けて所定の流速および膜の差圧が得ら
れるようにする必要がある。本発明の方法において有用
な膜は一般にフラットシート、ロールドアップシート、
円筒、同心円筒、種々の断面および他の構造の管の一種
またはグループで集成され、濾過ユニット内で直列また
は平行に結合した形態である。装置は一般に濾過および
濾液室が膜の長さ方向になるように構成される。 【0110】適当な膜は所望の種を混合物中の望ましく
ない種から実質的に目詰まりの問題を起こすことなく、
システムの連続的操作に十分な速度で分離するものであ
る。例は、Gabler(前掲)により記載されてい
る。これらは典型的には微小孔または限外濾過型のいず
れかの合成膜である。微孔性膜は、通常は0.1から1
0マイクロメーターの孔径を有し、この寸法より大きな
すべての粒子を保持するように作成することができる。
限外濾過膜はより小さな孔を有し、保持する蛋白質の大
きさにより特徴付けられる。1,000から1,00
0,000ダルトンの公称分子量の増分が用いられる。 【0111】限外濾過膜は本発明の方法において用いる
のに最も一般的に適している。限外濾過膜は通常上流表
面で薄膜またはスキンに関して非対照的であり、これが
その分解力に関与している。これらは一般に再生セルロ
ースまたはポリスルホンで作られている。 【0112】接線フロー濾過用の膜フィルターは、取り
扱う液体の体積に応じて異なる構造のユニットとして種
々の孔径のものが利用できる。本発明における比較的大
規模な使用に特に適当なものは、公知の市販の接線フロ
ー濾過ユニットである。 【0113】別の好ましい装置においては、既に示した
理由により、第2A図の濾過ユニット7は複数の、好ま
しくは2つの濾過膜からなる(第2B図においてそれぞ
れ膜9aおよび9bで示す)。これらの膜は平行に積層
される。 【0114】本発明はまた多段階のカスケードプロセス
であり、このプロセスにおいては、前記プロセスで得ら
れた濾液を第二接線フロー濾過装置中で第一装置の膜よ
りも小さな孔径を有する濾過膜を通過させ、この第二濾
過より得られた濾液を第一装置に再循環され、このプロ
セスを繰り返す。 【0115】このカスケードプロセスにおいて、第二濾
過は典型的には通常の濾過であり、流動率は転移点流動
率の約100%より高いレベルに維持し、一般に、TM
Pは膜に添って実質的に一定に維持されない。 【0116】カスケードプロセスのより好ましい具体例
において、両段階は孔径が1から1000kDaである
接線フロー限外濾過を含む。 【0117】三段階カスケードプロセスに於て、第二濾
過から得られた濾液を第三接線フロー濾過装置の第二膜
より小さな孔径を有する濾過膜を通過させ、第三濾過よ
り得られた濾液を第一濾過装置に再循環させ、このプロ
セスを繰り返す。カスケードプロセスにおいて2つの高
性能濾過のみが必要な場合、第三段階は通常のように、
即ち、流動率をこの第三段階の転移点流動率の約100
%より高いレベルに維持する。 【0118】この三段階カスケードプロセスのより好ま
しい具体例において、三段階のすべてにおいて接線フロ
ー限外濾過を行う。 【0119】カスケードプロセスを行うのに適した接線
フロー装置の一例を第3図に示す。図中、第一容器31
を入口管33を通して濾過ユニット37中に置かれた濾
過室35aに接続する。第一供給ポンピング手段39は
第一容器31および濾過室35a間に配置する。濾過室
35aは出口管41を通して第一容器31に接続され
る。濾過室35aは第一濾過膜43により濾過ユニット
37中直接その下に置かれた第一濾過/濾液室35bか
ら分離される。第一濾過/濾液室35bは管47に設置
された濾液ポンピング手段49を有する室35bの入口
に接続された出口管47を有する。また、出口管47に
接続された管45は第二容器51に接続されている。 【0120】この容器51は入口管53を通して第二濾
過ユニット57中に設置された第二濾過室55aに接続
される。第二供給ポンピング手段59は第二容器51お
よび濾過室55a間に設置される。濾過室55aは第二
濾過膜63により濾過ユニット57中直接その下に置か
れた第二濾過/濾液室55bから分離される。第二濾過
/濾液室55bは管67に設置された濾液ポンピング手
段69を有する室55bの入口に接続された出口管67
を有する。出口管67に接続された管65はまた第三容
器71に接続されている。 【0121】この容器71は入口管73を通して第三濾
過ユニット57中に設置された第三濾過室75aに接続
される。第三供給ポンピング手段79は第三容器71お
よび濾過室75a間に設置される。濾過室75aは第三
濾過膜83により濾過ユニット77中直接その下に置か
れた第三濾過/濾液室75bから分離される。第三濾過
/濾液室75bは管85に接続された出口管87を有
し、該出口管は第一容器31に接続され、これにより濾
液は元のタンクに再循環される。 【0122】所望により、第三濾過/濾液室75bの出
口管87は、管87中に設置された濾液ポンピング手段
89を有する室75bの入口に接続される。すべての室
の入口から出口への流体の流れは平行で、同一方向であ
る。更に、第一濾過膜43は第二および第三濾過膜(そ
れぞれ63および83)よりも大きな寸法の種を保持す
る孔径を有し、第二濾過膜63は第三濾過膜83よりも
大きな寸法の種を保持する孔径を有する。 【0123】カスケードプロセスを行うのに適した第二
接線フロー装置を第4A図に示す。図中、第一容器91
は入口管93を通して濾過ユニット97中に置かれた濾
過室95aに接続される。第一供給ポンピング手段99
は第一容器91および濾過室95a間に設置される。濾
過室95aは出口管101を通して第一容器91に接続
される。濾過室95aは第一濾過膜103により濾過ユ
ニット97中直接その下に置かれた第一濾過/濾液室9
5bから分離される。第二容器105は濾過/濾液室9
5bに入口管107を通して接続される。第二供給ポン
ピング手段109は、第二容器105および第一濾過/
濾液室95b間に設置される。第一濾過/濾液室95b
は出口管111を通して第二容器105に接続される。
第一濾過/濾液室95bは第二濾過膜113により濾過
ユニット97中直接その下に置かれた第二濾過/濾液室
95cから分離される。 【0124】第三容器115は第二濾過/濾液室95c
に入口管117を通して接続される。第三供給ポンピン
グ手段119は、第三容器115および第二濾過/濾液
室95c間に設置される。第二濾過/濾液室95cは出
口管121を通して第三容器115に接続される。第二
濾過/濾液室95cは第三濾過膜123により濾過ユニ
ット97中直接その下に置かれた濾液室95dから分離
される。 【0125】濾液室95dは出口管125を通して第一
容器91接続され、これにより濾液は元の容器に再循環
される。すべての室の入口から出口への流体の流れは、
平行で同じ方向である。更に、第一濾過膜103は第二
および第三濾過膜(それぞれ113および123)より
も大きな寸法の種を保持する孔径を有し、第二濾過膜1
13は第三濾過膜123よりも大きな寸法の種を保持す
る孔径を有する。 【0126】第4A図のカスケード装置により、あらゆ
る利点を有し、第3図に示す高性能接線フロー濾過カス
ケードシステムに必要な5または6つのポンプおよび3
つの装置ではなく3つのポンプおよび1つの装置しか必
要でない高性能接線フロー濾過が可能になる。 【0127】所望により、第4A図の装置は、各濾過膜
が複数の膜、好ましくは第4B図に示すように濾過ユニ
ット97中平行に互いの上に積層された2つの膜(第一
膜93aに関しては膜93b、第二膜113aに関して
は膜113b、第三膜123aに関しては膜123b)
から構成される。 【0128】第3および4図に示すカスケード装置で
は、第一膜(43または103)は第二膜(それぞれ6
3または113)よりも大きなカットオフの孔径を有
し、これは次に第三膜(それぞれ83または123)よ
りも大きなカットオフ孔径を有するようになっている。
最も好ましくは、3つの膜はすべて限外濾過膜である。 【0129】第3図および第4A図の装置は、3つの濾
過膜を用いた三段階分離を行うために設計されている。
本発明は、2つの濾過膜および2つの容器しか用いない
装置である。例えば、第4A図においては第二濾過/濾
液室95cは出口管を有する濾液室であり、要素95
d、121、123、115、117および119は存
在しない。他の変形例の場合、第3図および第4A図の
装置は、3以上の濾過膜および3以上の容器を有し、例
えば、第4A図の第二濾過/濾液室95cは第四濾過膜
を通して、第四容器と流体を伝達する入口および出口を
備えた第三濾過/濾液室に接続され、従って、最後また
は最底部の室は第4A図に示すように、第一容器91を
有する管125と流体を伝達する95dと同じような濾
液室になるようにする。 【0130】本発明のプロセスは、商業的および半商業
的規模によく適合する。バッチまたは連続操作、あるい
は半連続的方法、例えば全バッチが濾過されるまで、濾
過の段階の間に洗浄段階をはさんで、所望の種を含有す
る溶液の連続流に基づき接線フローフィルターを通過さ
せる。次に、溶液の新しいバッチを処理する。このよう
にして、連続的サイクルプロセスを行って、所望の生成
物を許容可能な純度の形態で比較的短い時間で大量に得
ることができる。 【0131】本明細書において記載したように、フィル
ターの目詰まりを起こさずに固体含有溶液の連続的濾過
を可能にする接線フロー濾過の能力により、接線フロー
濾過の特徴から連続的および商業的規模の使用のための
生物学的反応生成物の分離および精製のための非常に有
利なプロセスが得られる。更に、このプロセスは広範囲
に及ぶ生物分子、例えば天然のまたは遺伝子操作した微
生物の発酵の蛋白生成物、高分子量抗体、細胞分泌物な
どに応用できる。 【0132】以下の実施例は本発明を更に詳細に例示す
るものであって、制限するものではない。 【0133】 【実施例】(実施例1)本実施例において、通常および
高性能の接線フロー限外濾過法におけるチトクロムC
(約12.5kDa)からの組換えt−PA(約65k
Da)の精製を比較した。 【0134】0.002%Tween80を含有する
0.2Mアルギニンホスフェート緩衝液(pH7.2)
(「緩衝液」)中の組換えt−PA(アメリカ合衆国特
許第4,766,075号、第4,853,330号、
第4,777,043号および第4,908,205
号)の試料を水で希釈し、2リットルのrt−PAの
0.9mg/ml溶液を得た。チトクロムC(Sigm
a)を添加して最終濃度の計算値が0.1mg/mlと
なるようにした。 【0135】以下のテストNo.2に関しては、基本的
に第2A図に示したものと同じである高性能TFF(H
P−TFF)リサーチモジュールを、約0.42ft
の30kDa Hoechst Kalle再生セルロ
ースを含む膜を用いて、混合物中のチトクロムCからr
t−PAを分離するのに用いた。出口管11は流体を入
口管1に接続された混合物を含有するバルク容器(30
kDa)に戻し、出口管13は10ftの5kDa再
生セルロース膜を含む通常のMillipore Pe
llicon限外濾過システムを有する閉じたループカ
スケードモード中のタンク(5kDa)に接続してい
る。この膜は、チトクロムCを保持し、HP−TFFモ
ジュールに等しい適度な濾過速度が得られる。5kDa
システムからの濾液を、Milliporeシステムの
5kDa容器中の5kDa残留物に結合したものおよび
7016 Masterflexポンプにより30kD
aバルク容器に接続した残りに分割した。このポンプを
用いて、30kDaおよび5kDa容器の両方において
一定の液体レベルに保持する。リサーチおよびPell
iconモジュールに水を流し、排水し、次に緩衝液を
注入する。30kDaシステムを次に排水し、750m
lのすでに記載したrt−PAおよびチトクロムCの混
合物で満たし、一方5kDaシステムを排水し、結合性
を試験し、750mlの緩衝液で満たす。 【0136】比較のための通常のモードを示すテストN
o.1に対しては、前記のHP−TFFモードの代わり
に通常の限外濾過モードにおいて操作されるリサーチモ
ジュールを用いた30kDaのリサーチモジュール/5
kDa Pelliconカスケードを用いる。 【0137】両テストに用いたリサーチモジュールのパ
ラメーターを以下に示す: 【0138】 【表1】 テスト1および2を以下に列挙した異なる条件下で行っ
た。ここで、Qsは供給速度、QHOは水の濾過速
度、Qfはプロセスの濾過速度、およびQrfは再循環
濾液速度である。 【0139】(テストNo.1) 30kDa結合性テスト:P=5psiで1分間に△
P=0.1psi;QHO/TMP=10.71ml
/分,psi;残留物温度=23℃ 5kDa結合性テスト:P=5psiで1分間に△P
=0.1psi;QH O/TMP=7.50ml/
分,psi;残留物温度=22℃ 【0140】 【表2】30kDa結合性テスト:P=5psiで1分間に△
P=0.1psi;残留物温度=28℃ 5kDa結合性テスト:P=5psiで1分間に△P
=0.2psi;残留物温度=23℃ (テストNo.2) 30kDa結合性テスト:P=5psiで1分間に△
P=0.1psi(ここで、Pは出口圧);QH
/TMP=10.86ml/分,psi;残留物温度=
23℃ 5kDa結合性テスト:P=5psiで1分間に△P
=0.2psi;QH O/TMP=8.89ml/
分,psi;残留物温度=23℃ 【0141】 【表3】 30kDa結合性テスト:P=5psiで1分間に△
P=0.1psi;残留物温度=33℃ 5kDa結合性テスト:P=5psiで1分間に△P
=0.1psi;残留物温度=40℃ テスト1および2に関して2つの異なる分析を行った。
第一分析において、A280nmおよびA410nmを
出発および最終のバルクに対して測定した。チトクロム
C濃度をA410nm(t−PAは410nmにおいて
吸収がない)により決定した。t−PA濃度を次にチト
クロムCによるA280nm吸収を引いた後のA280
nmで決定した。 【0142】第二の分析において、出発バルク(再循環
前の混合物)および最終バルク(5kDaシステムを通
して再循環した後の緩衝液)および残留物および30k
Daおよび5kDaタンクに関する1、5および9のダ
イアボリュームでの濾液を214nmで検出するTSK
−200サイズ専用HPLCにより測定した。 【0143】結果は以下の通りである: A410nm=0.41551×2={ε(チトクロムC、410nm)=8 .9} =0.0934mg/mlチトクロムC A280nm/A410nm分析: 【0144】 【表4】 これらの結果により、HP−TFFにより実質的にC−
TFFの何倍もの精製ができることがわかる。 【0145】rt−PAからのチトクロムCの除去を示
す一連のHPLCクロマトグラムを第5図に示す。この
グラフから、分子量がt−PAの10倍未満より小さい
分子であるチトクロムCからt−PAが明瞭に分離され
ることがわかる。 【0146】(実施例2)本実施例は30kDa分子量
カットオフ膜を用いた通常および高性能接線フロー限外
濾過の両方におけるTMPの関数としての混合物中のr
t−PAおよびチトクロムCの篩い分けを測定するため
に実施した研究を示す。流動率を各操作条件に対して測
定した。シービング値に基づいて、いずれかの接線フロ
ー限外濾過法により得られた理論的精製度および収率
を、実施例1に記載した30kDa/5kDaカスケー
ド接線フロー限外濾過システムを用いてダイアボリュー
ムの関数として求めた。 【0147】更に、本実施例において、精製に対する増
加した再循環率の影響を調べた。 【0148】実施例1からの残留物および濾液を再び合
わせ、5kDaPelliconシステムで濃縮した。
この濃縮により得られた残留物を0.2μmで濾過し、
冷室(2〜8℃)中で保存した。 【0149】実施例1に記載したリサーチモジュール
(約0.42ftの30kDa Hoechst K
alle再生セルロース)を全リサイクルモードで操作
した。リサーチモジュールに水を流し、抜き取り、次に
緩衝液を注入した。30kDaシステムを次に抜き取
り、結合性を試験し、約750mlの実施例1のrt−
PAおよびチトクロムCの混合物で満たした。 【0150】各テストに対して、安定な流動率条件を確
実にするために、5および10分で流動率測定を行って
濾過を10分間行った。残留物および濾液のサンプルを
10分目に抜き取り、HPLC分析にかけた。 【0151】すべての実験は約20psiの出口圧(P
)および35または50psiのいずれかの入口圧
(Pi)(DP約15および30psi)で行った。再
循環濾液ポンプを有するHP−TFFに関しては、TM
Pを15および30psiの両方のDPで5および10
にセットした。テストはまた再循環濾液ポンプ無しのH
P−TFFを用いてP=1psiおよび約15および
30psiのDPでも行った。30kDa再循環ポン
プ、濾過ポンプ、再循環濾液ポンプ、残留物チャンネ
ル、濾液支持体、再生セルロース膜、および流体は実施
例1に記載したのと同じである。 【0152】30kDa結合性テスト:P=5psi
で1分間に△P=0.1psi;Q HO/TMP=測定せず;残留物温度=22℃ (テスト1:)テスト1はP=20psi、△P約3
0psi、およびTMP約5psiにて高性能モードで
操作したリサーチモジュールを用いる。低TMP条件
は、濾液出口で再循環濾液に背圧をかけることにより得
られる。 【0153】 【表5】 (テスト2)テスト2はP=約20psi、△P約3
0psi、およびTMP約10psiにて高性能モード
で操作したリサーチモジュールを用いる。 【0154】 【表6】 (テスト3)テスト3は通常モードでP約20ps
i、△P約30psiで操作したリサーチモジュールを
用いる。 【0155】 【表7】(テスト4)テスト4は高性能モードでP約20ps
i、△P約15psi、TMP約5psiで操作したリ
サーチモジュールを用いる。 【0156】 【表8】 (テスト5)テスト5は高性能モードでP=20ps
i、△P=15psi、TMP約10psiで操作した
リサーチモジュールを用いる。 【0157】 【表9】(テスト6)テスト6は通常モードでP=20ps
i、△P=15psiで操作する。 【0158】 【表10】 (テスト7)テスト7はP=1psi、△P=15p
siで操作した。 【0159】 【表11】 (テスト8)テスト8はP=1psi、△P=30p
siで操作した。 【0160】 【表12】各テストの後、洗浄前に、結合性テストを行った:P
=5psiで1分間に△P=0.1psi。 【0161】洗浄後の濾過速度/貯蔵溶液のTMPは、
30kDa Qf/TMP=9.6ml/分psiであ
った。 【0162】以下のサンプルをテスト中に抜き取り、実
施例1に記載したHPLC法により測定した。 【0163】(サンプル) rt−PA/チトクロムc混合物(再循環前) 30kDaバルク、テスト1〜8 30kDa濾液、テスト1〜8 データを以下にまとめる。 【0164】 【表13】 「モード」は高性能[HP]または通常[C]のいずれ
か。「△P」は入口から出口への圧力降下。「TMP」
は平均トランスメンブラン圧。「Jf」は測定した流動
率。「LSFH」は1/ft・時。「温度」は流動率
測定時のバルク温度。「Jf,30℃」はProsta
TM Maintenance p.15からの補正
ファクターに基づいて計算した30℃での補正流動率。
「RtPA」はピークを214nmで積分するTSK−
2000 HPLCにより測定したrt−PA保持。
「RCytC」はピークを214nmで積分するTSK
−2000 HPLCにより測定したチトクロムC保
持。「収率」は30kDa高性能接線フロー限外濾過第
一段階の閉じたループカスケードシステムにおけるrt
−PAの理論的収率。以下の式により計算する: 収率 = 100%eDV(RtPA−1) 「精製」は以下の式: 精製度 = eDV(1−Rcytc) を用いた同一システムにおけるrt−PAの計算した精
製倍率(チトクロムCの除去)である。 【0165】(結果)30℃での流動率(○)およびチ
トクロムC保持(●)対前記データから得た平均TMP
のグラフを第6図に示す。チトクロムC保持はTMPが
10psiから27Psiに増加すると共に増加し、流
動率が4psiから10psiTMPで劇的に増加し、
10から27psiTMPで横ばいになることがわか
る。 【0166】テスト1、2、4および5ではHP−TF
Fモードで再循環濾液を用い、ここではTMPは全膜表
面にわたって実質的に一定である。結果から、これらの
テストに関してチトクロムCの保持は再循環濾液を用い
ないHP−TFF(テスト7〜8)およびC−TFF
(テスト3および6)より低いことがわかる。 【0167】テストNo.7〜8は、曲線の圧力非依存
部分で操作する通常のC−TFFと比較して、良好な精
製が流動率対TMP曲線の圧力依存部分において再循環
濾液を用いない(TMPは全膜表面にわたって減少す
る)で得られるかどうかを見るために行った。 【0168】テスト1〜3および8では平均600ml
/分の再循環速度を用い、テスト4〜7では平均425
ml/分の再循環速度を用いる。再循環ポンプを用いた
再循環濾液の計算結果をテストNo.5〜6および2〜
3に関してそれぞれ第7図および第8図に示す。□は通
常の精製を用いた低倍率精製(■)に対して、高性能T
FFを用いて達成できる理論的高倍率の精製を示す。○
で示したの生成物の収率は混合物のダイアボリュームの
増加に伴って大きく異なることはない。第7図は、C−
TFFおよびHP−TFFの低再循環速度における違い
を示す。TFFに伴う濃度分極を減少させるための試み
の一つとしては、直線速度(再循環速度)を増加させる
ことによる。テストNo.2〜3は、HP−TFFはよ
り高い再循環速度で通常のTFFより優れているかどう
か示すために行った。第8図はHP−TFFにより高い
直線速度の同一条件下で、C−TFFより高い倍率の精
製ができることを示す。 【0169】要約すると、計算により、保持される種
は、閉じたループ限外濾過カスケードシステムで、25
ダイアボリュームでよい収率(>90%)で得られるこ
とがわかる。 【0170】保持データにより、rt−PA(R=0.
997)からチトクロムC(R=0.79)の190倍
除去は、25ダイアボリュームのカスケードモードで、
第一段階でHoechst Kalle30kDa再生
セルロース膜を用い、第二段階(通常の限外濾過モード
で操作)でチトクロムCの保持膜を用いることにより操
作した新規限外濾過接線フロー限外濾過法を用いて得ら
れる。 【0171】(実施例3)本実験はアルギニン(分子量
174ダルトン)、チトクロムC(12.5kDa)、
rh−GH(22kDa)、およびrt−PA(65k
Da)対TMPの30kDa再生セルロース膜を用いた
ショートパス実験モジュール中の保持を測定するために
行う。入口および出口TMPの差を最小にするためにシ
ョートパスを用いた。これらの分子のリサーチモジュー
ルにおける分離効率をHP−TFFおよびC−TFF条
件下で比較した。 【0172】用いた蛋白質溶液は、0.2Mアルギニン
ホスフェート緩衝液(pH7.5)中の1mg/ml
rt−PA(実施例1参照)、1μg/ml組換えヒト
成長ホルモン(N−末端メチオニンを含まない)、およ
び0.1mg/mlチトクロムCからなる。 【0173】用いたショートパス実験モジュールは以下
のようなパラメーターを有する: チャンネルの幅 3cm チャンネルの高さ 0.8mm チャンネルの長さ 6cm 膜 30kDa再生セルロース 再循環速度 760ml/分 ポンプ Masterflex(Cole Parmer, Chicago IL)蠕動ポンプ このモジュールは実施例1で用いたりサーチモジュール
とはチャンネルの長さが152cmでなく6cmである
点で異なる。 【0174】C−TFFおよびHP−TFFを用いた分
離の比較のために、実施例1のリサーチモジュールを用
いた。C−TFFに対しては、出口圧を20psigに
セットする。得られる入口圧は、供給速度が760ml
/分のときに50psigであった。平均TMPは35
psiであった。HP−TFFに関しては、TMPを1
7psiにセットした。再循環濾液速度は膜の長さに沿
って最も一定なTMPが得られるように調節した。 【0175】第9図は流動率対TMP曲線を示し、これ
は約24psiのTMPで転移点を示す。第10図は混
合物中の4種に関する保持対TMPを示し、rt−PA
は完全に膜に保持され、アルギニンはあらゆるTMPに
おいて自由に流れることを示す。第10図は、24ps
iより高いTMP(圧力非依存流動率)では、チトクロ
ムC、rh−GHおよびrt−PAはすべて高度に保持
されることを示す。20psi未満のTMP(圧力依存
流動率)ではこれらの種の保持は分子量に依存する。 【0176】第11図は、混合物中の4つの種の保持対
対数分子量のグラフである(○:HP−TFF、●:C
−TFF)。第11図はチトクロムC、rh−GH、お
よびrt−PAがすべてC−TFFモード中に高度に保
持され、これらの蛋白質はほとんどまたは全く分離され
ないことを示す。しかし、HP−TFFモードにおいて
は、これら蛋白質の分離が分子量の相違に基づいて得ら
れる。 【0177】すべての実施例において限外濾過速度が全
般に減少したことは重要である。 【0178】本発明の方法および装置は完全細胞からの
細胞片の分離にも用いられる。連続潅流培養において
は、培地成分を交換し、生成物を除去するだけでなく、
そうしなければ実験中に蓄積する細胞片を除去すること
が望ましい。これはパージ流を加えることにより達成さ
れるが、このような流れは細胞片および完全細胞の両方
を除去する。本発明の装置は完全細胞の大きさに近い孔
径を有する膜、即ち微孔質膜を用いて行われる。本発明
は前記実施例において示した限外濾過法に類似した精密
濾過法においてより良好な寸法分離を行うために用いる
ことができる。 【0179】本発明の範囲は本明細書に記載した例示的
態様により制限されるものではなく、請求の範囲によっ
て規定される。また、本発明の範囲内にある変法も、請
求の範囲に記載した本発明の本質から逸脱することなく
当業者により実施することができる。 【0180】 【発明の効果】本発明により、大きさによって粒子およ
び分子などの種を分離するための接線フロー濾過法が提
供され、この方法は対象となる種に関して選択的であ
り、そのため高い精製倍率が得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1A】第1A図は、単一膜を用いた接線フロー濾過
の流動率(Jf)対TMPのグラフを示す。このグラフ
において、転移点流動率の5から100%の領域ならび
に転移点(Jf*)および以下に更に規定する転移点を
求めるのに用いた直線および曲線を示す。 【図1B】第1B図は単一および二重膜の転移点を示
す。 【図2A】第2A図は、2つのポンプを濾過ユニットの
濾液室に用い、1つのポンプを濾過ユニットの保留物区
画において用いた本発明の高性能接線フロー濾過法を行
うのに有用な装置の該略図を示す。 【図2B】第2B図は、2つの積層された平行な膜を1
つの膜の代わりに用いる第2A図の濾過ユニットを示
す。 【図3】第3図は、三段階カスケード接線フロー濾過プ
ロセスに用いることができる装置の該略図を示す。 【図4A】第4A図は、三段階カスケード接線フロー濾
過プロセスに用いることができる3つのポンプしか必要
としない別の装置の該略図である。 【図4B】第4B図は2つの積層された平行な膜を第4
A図に示した各膜の代わりに用いる第4A図の濾過ユニ
ットを示す。 【図5】第5図は、出発バルク溶液(30kDバル
ク)、濾過の1、5および9ダイアボリューム(D
V)、ならびに最終バルク溶液に対する第6図に用いら
れるのと同様な操作から得られる保持サンプルのHPL
Cクロマトグラムを示し、第1ピークはt−PAを示
し、第2ピークはチトクロムCを示す。 【図6】第6図は、30℃での流動率(○)およびチト
クロムC保持(●)対チトクロムCからt−PAを分離
するための平均TMPのグラフを示す。 【図7】第7図は、第5図に例示される一定のTMPを
用いない通常の接線フロー限外濾過(C−TFF)(収
率は●、精製は■)および第6図に示す高性能接線フロ
ー限外濾過(HP−TFF)(収率は○、精製は□)に
対する収率の計算値および精製倍率対ダイアボリューム
を示す。 【図8】第8図は、第7図を得るのに用いた再循環速度
よりも高い再循環速度を用いた第5図および第6図に例
示されるC−TFFおよびHP−TFFの計算収率
(%)および精製倍率対ダイアボリュームを示す。 【図9】第9図は30kDa再生セルロース膜を用いた
短路実験TFFモジュールの流動率対TMPのグラフで
ある。 【図10】第10図はチトクロムC(□)、rh−GH
(△)、rt−PA(▲)およびアルギニン(○)を含
有する混合物の保持対TMPのグラフである。 【図11】第11図は、C−TFF(●)およびHP−
TFF(○)を用いたチトクロムC、rh−GH、rt
−PAおよびアルギニンを含有する混合物の保持対対数
分子量のグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D006 GA06 JA53A KA17 KA52 KA56 KA62 KA63 KE06R KE30R MB05 MC12 PA01 PB15 PB52 PB53 PB54 PB55 PB70 PC11 PC41 PC67

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 混合物から所望の種を分離する方法であ
    って、流動率を転移点流動率の約5から100%の範囲
    のレベルに維持しながら、混合物から所望の種を分離す
    る孔径を有する膜による接線フロー濾過により混合物を
    濾過することを特徴とする方法。
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