JP3827409B2 - 免疫学的測定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非特異反応を効果的かつ簡便に抑制して行うことのできる、抗原抗体反応を利用する免疫学的凝集反応試薬を用いた免疫学的測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
免疫学的凝集反応試薬は、抗原抗体反応に伴う凝集反応を利用した代表的な試薬である。即ち、免疫学的凝集反応試薬では、不溶性担体に特定の抗原(又は抗体)が固定化されており、該固定化された抗原(又は抗体)に対する抗体(又は抗原)が存在すると抗原抗体反応により凝集が起こるため、上記の抗体(又は抗原)が検知できる。最近は、抗原精製技術の進歩により固定化される抗原や抗体として特異性の高いものが得られるようになり、免疫学的凝集反応試薬の臨床検査における応用範囲がさらに拡大している。
【0003】
上記の免疫学的凝集反応試薬を用いた免疫学的測定方法の代表的な例としては、血液中トレポネーマ・パリダム(Treponema Pallidum;以下TPと略することもある)抗体の抗体価を抗原抗体反応を利用して免疫学的凝集反応により測定する梅毒のスクリーニングテストなどが挙げられる。該方法では、ウサギの睾丸等で培養したTPの菌体や菌体を破砕後可溶化したものを抗原成分として担体に担持させた試薬が抗原(TP抗原)と抗体(TP抗体)による特異的な反応を担体の凝集として捕らえることによりTP抗体を検出するものである。
【0004】
ところが、上記方法においては、測定する検体によってTP抗体陰性にも拘わらずTP抗体以外の成分による反応、すなわち非特異反応により試薬の凝集が引き起こされて陽性(偽陽性)を示すことがあり問題となっている。
【0005】
この非特異反応を抑制するために、様々な方法が検討されている。例えば、特開平4−122858号公報には、凝集反応を促進する凝集促進剤として1個以上のグリコシド誘導体をモノマー単位で含む水溶性重合体を用いることで非特異反応を抑制する方法が示されている。また、特開昭58−144748号公報には、ラテックス懸濁液中にウシ血清アルブミン(Bovine Serum Albumin;以下BSAと略すこともある。)あるいはウマ血清アルブミンを添加する方法が記載されている。また、特開昭58−144748号公報には、分子量1000〜10000のポリペプチドを添加することが記載されている。さらに、特開平8−176195号公報には、アルブミンをアルカリ条件下で還元剤を用いて、S−S結合を還元した後、SH修飾試薬により化学修飾したものをブロッキング剤として用いる方法が記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように、免疫学的凝集反応を利用した免疫学的測定方法においては、TP抗体測定試薬の例において見られるように、非特異反応により発生する偽陽性が大きな問題となっており、該問題を解決するために様々な方法が検討されている。しかしながら、上記のような方法では非特異反応の抑制が未だ不充分であり、また、使用する蛋白やポリペプチドの調整方法が煩雑であるという問題点があった。即ち、本発明は、免疫学的凝集反応試薬を用いた免疫学的測定方法に於いて、非特異反応を効果的に抑制する簡便な手段を開発することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意努力した結果、加熱処理して熱変性させたアルブミンを溶液状態で反応系中に存在させるという簡便な方法で、上記非特異反応を効果的に抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、トレポネーマ・パリダム菌体由来の抗原をラテックス粒子に担持させた免疫学的凝集反応ラテックス試薬と被検体とを接触させて抗体を検出する免疫学的測定方法において、免疫学的凝集反応ラテックス試薬と被検体とを、溶液状態の熱変性ウシ血清アルブミン画分の存在下に接触させることを特徴とする免疫学的測定方法である。
【0009】
本発明の免疫学的測定方法によれば、偽陽性などの原因となる非特異反応を簡便に抑制することができ、信頼性の高い測定が可能となる。この様な優れた効果が得られる作用機構は必ずしも明確ではないが、加熱処理によって得られる熱変性アルブミンを反応系中に存在させることにより、非特異反応を起こす成分と熱変性アルブミンとの間でなんらかの相互作用が起こり、非特異反応成分がマスキングされるため、非特異的な凝集が抑制されるものと考えられる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の免疫学的測定方法では、抗原(又は抗体)を不溶性担体に担持させた免疫学的凝集反応試薬を使用する。該試薬に使用される不溶性担体としては、抗原(又は抗体)を担持した後に、対応する抗体(又は抗原)と抗原抗体反応を起こして凝集するものであれば公知の担体が特に制限されずに使用できる。
【0011】
好適に使用できる担体を例示すれば、ポリスチレン、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−グリシジル(メタ)アクリレート共重合体、スチレン−スチレンスルホン酸塩共重合体、メタクリル酸重合体、アクリル酸重合体、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共重合体、ポリ酢酸ビニルアクリレート等のラッテクス等の有機高分子物質の微粒子、あるいはシリカ、シリカーアルミナ、アルミナの様な無機酸化物又は該無機酸化物等にシランカップリング処理等を施し、官能基を導入した無機粒子、ヒトO型血球、ヒツジ赤血球等の生物由来の粒子等が挙げられる。これら担体の中でもラッテクス粒子を担体として使用した場合には、自動分析に適した免疫学的凝集反応試薬が得られる。
【0012】
上記担体の粒径は特に限定されるものではないが、抗原抗体反応後の凝集の起こり易さや凝集の判別のし易さ等の観点から平均粒径が0.05〜10μmの担体を使用するのが好適である。
【0013】
本発明で上記の不溶性担体に担持される抗原(又は抗体)とは、それぞれ検査対象となる抗体(又は抗原)と抗原抗体反応を起こすものであれば特に限定されない。本発明で好適に使用される抗原又は抗体を例示すれば、梅毒診断のためのTP菌体成分由来の抗原、B型肝炎診断のためのB型肝炎ウイルス表面抗原(HBs)の他、抗ヒトC反応性タンパク(CRP)抗体、抗α−フェトプロテイン(AFP)抗体、抗β2-ミクログロブリン(β2-m)抗体などが挙げられる。
【0014】
抗原(又は抗体)を不溶性担体に担持させる方法としては、既知の方法が特に制限されずに使用できる。基本的な担持方法としては物理吸着法と化学的結合法があり、担持操作の簡便性という点で物理的吸着法が好適に使用される。
【0015】
物理吸着法では、抗原(又は抗体)を分散させた分散液に不溶性担体を浸漬し、液中の抗原(又は抗体)を不溶性担体に物理的に吸着させるのが一般的である。このとき使用される溶媒はこれらの物質を溶解もしくは均一に分散させるものであれば特に限定されず公知の溶媒が何ら制限なく使用できるが、使用する抗原(又は抗体)の生理活性を有効に保つために生理食塩水、あるいはpHが調節された緩衝液、例えば、pH6〜8に調節された10mMから200mM程度のリン酸緩衝液、あるいはpH7〜9に調節された10〜200mM程度のグリシン緩衝液やトリス緩衝液等を使用するのが好適である。また、上記の分散液中の抗原又は抗体の濃度は特に限定されないが、担持効率や担持の均一性の観点から1(μg-抗原又は抗体/ml液)〜10(mg-抗原又は抗体/ml-液)となるように分散させるのが好適である。該分散液に不溶性担体を浸漬し、抗原(又は抗体)を吸着させる条件は、使用する不溶性担体の種類や担持させる抗体や抗原の種類ごとに、担持効率や操作性を勘案して適宜決定すればよいが、一般的な条件は次の通りである。
【0016】
即ち、該分散液に浸漬する際の担体の使用量は、抗体や抗原の種類によって適宜決定すればよく、担持効率や操作性の観点から0.001〜15%(w/v)で用いるのが好適であり、懸濁液の形で使用するのが一般的である。該分散液に担体を浸漬させる温度は担体の性質や緩衝液の成分によって適宜選択すればよいが、一般的には4℃〜50℃が好適に用いられる。該分散液に担体を浸漬する時間は30分〜一昼夜行うのが一般的である。
【0017】
このようにして抗原(又は抗体)が担持された担体は、自然凝集を防いで保存安定性をよくしたり、非特異反応を抑制する目的で、さらにブロッキング処理を行うのが一般的である。ブロッキングの方法は特に制限されず公知の方法が使用できる。ブロッキングに使用されるタンパクは目的とする抗原抗体反応に対して不活性で且つ不溶性担体に吸着可能なタンパクであれば特に限定されないが、入手し易さや経済性の点でウシ血清アルブミンやカゼイン等が一般的に用いられる。さらに、高感度な試薬を調整できるという点で熱変成ウシ血清アルブミンのような変性タンパクが好適に使用される。
【0018】
ブロッキング処理を行った後、遠心分離などにより分離洗浄し、最終的に抗原抗体反応あるいは粒子の凝集性、保存性等を勘案して適宜選択した緩衝液に分散させて、免疫学的凝集反応試薬とする。
【0019】
本発明の免疫学的測定方法において使用する免疫学的凝集反応試薬は、被検体中の抗体(又は抗原)と接触した時に起こる抗原抗体反応に伴い担体が凝集する現象を利用した試薬であり、定性試薬としてラテックス凝集試薬やマイクロタイター試薬などが、また定量試薬としては凝集の度合いを光学的に測定するラテックス定量試薬などが例示できる。また、免疫学的凝集反応試薬は一液からなる試薬形態としてもよいし、別個に調整した水溶性媒体に分散させて使用する二液型試薬の形態としてもよい。免疫学的凝集試薬中には、ポリエチレングリコールなどの凝集促進剤、ウシ血清アルブミンなどの非特異反応抑制剤、塩濃度調整のための塩化ナトリウム等を適宜添加してもよい。二液型試薬形態の場合には、これらの添加剤は上記水溶性媒体に添加されるのが一般的である。該水溶性媒体としては、リン酸緩衝液、グリシン緩衝液、トリス緩衝液、グッド緩衝液等の緩衝液が好適に使用される。
【0020】
本発明の免疫学的測定方法で使用する被検体としては、測定対象となる抗体(又は抗原)が溶解もしくは懸濁している可能性がある溶液であれば特に限定されないが、生体成分由来であるのが一般的である。該生体成分としては、例えば血液、尿、リンパ液、羊水、随液、唾液等の体液、血管、臓器、皮膚等の細胞抽出液等が挙げられる。
【0021】
本発明で免疫学的凝集反応試薬と被検体とを接触させる方法は、免疫学的凝集反応試薬と被検体とを混合することによって行われる。一液型形態の試薬では被検体と直接混合され、また二液型形態の場合には上記水溶性媒体中で試薬と被検体とが混合されるのが一般的である。
【0022】
本発明では、免疫学的凝集反応試薬と被検体とを接触させる際に溶液状態の熱変成アルブミンを共存させることを最大の特徴としている。
【0023】
本発明の免疫学的測定方法で使用する熱変成アルブミンとは、熱処理によって高分子量化あるいは会合した変性アルブミンのことを指す。熱変性アルブミンの原料となるアルブミン(以下、原料アルブミンともいう)としては、BSA、ウマ血清アルブミン、ヒト血清アルブミンなどが好適に使用されるが、入手し易さや経済性の点でBSAが特に好適である。BSAの純度は特に限定されないが、フラクションVと呼ばれる結晶品を使用するのが一般的である。
【0024】
原料アルブミンの熱処理は水溶液中、好ましくは緩衝液中で行われる。原料アルブミン及び熱処理後のアルブミンが不溶性の沈殿物を生じない範囲であれば、緩衝液の種類やpHは特に限定されず、公知の緩衝液から経済性などを考慮して選択すればよい。本発明で好適に使用される緩衝液を例示すれば、リン酸緩衝液、グリシン緩衝液、ホウ酸緩衝液、トリス緩衝液、グッド緩衝液などが挙げられる。緩衝液の濃度及びpHは10〜200mM及び4〜11の範囲が好適である。
【0025】
原料アルブミンを熱処理して変性させる際には、変性効率の観点から0.1〜20%(w/v)、好ましくは0.5〜15%(w/v)の原料アルブミンを熱処理するのが好適である。ここで、熱処理の際の温度は原料アルブミンの高分子量化或いは会合が起こる温度であれば特に限定されない。一般に、原料アルブミンの高分子量化或いは会合の度合いは熱処理時の温度と該温度における保持時間によって変化する。熱処理時の温度が比較的低い場合には有効な加熱処理体を得るためには保持時間を長くする必要があり、又、該温度が高い場合には保持時間を短くする必要がある。熱処理時の温度及び保持時間は、操作性や効率等を考慮して適宜決定すれば良いが、一般的には30〜80℃の温度で0.5〜48時間、好適には35〜70℃で1〜24時間保持すれば良い。
【0026】
以上のような熱処理をして得た熱変性アルブミンは、例えばポリアクリルアミドゲル電気泳動によって、熱処理前の未変性(原料)アルブミンと移動度を比較することで高分子量化あるいは会合の度合いを確認することができる。また、分光光度計により波長λ=280nmにおける吸光度変化を測定することによってアルブミンの変性の有無を確認することもできる。
【0027】
本発明で、免疫学的凝集反応試薬と被検体とを溶液状態の熱変性アルブミンの存在下で接触させる方法は特に限定されないが、被検体と熱変性アルブミンを溶液中であらかじめ接触させた後に、免疫学的凝集反応試薬を共存させるのが好適である。また、その際の熱変性アルブミンの濃度は、測定対象によって異なるが、免疫学的凝集反応試薬と被検体とが共存する溶液中の濃度として1〜10%(w/v)とするのが、非特異反応の抑制効果及び経済性(熱変性アルブミンの過剰使用の防止)の観点から好適である。
【0028】
次に、本発明の免疫学的測定方法の例として、免疫学的凝集反応試薬として下記甲剤及び乙剤の二液からなるラテックス定量試薬形態を用いた例を示すが、該例は本発明を限定するものではない。
【0029】
甲剤:下記(1)、(2)及び(3)を基本成分とする混合液
(1)緩衝液 20〜1000mM、pH4〜12
(2)抗原(又は抗体)を担持した担体 0.005〜1.5%(w/v)
(3)塩化ナトリウム 50〜300mM
乙剤:下記(4)、(5)及び(6)を基本成分とする混合液
(4)緩衝液 20〜1000mM、pH4〜12
(5)塩化ナトリウム 50〜300mM
(6)熱変性アルブミン 1.5〜15%
なお、上記緩衝液としては、トリス緩衝液、リン酸緩衝液、グリシン緩衝液、ホウ酸緩衝液又はグッド緩衝液等が使用できる。
【0030】
上記ラテックス定量試薬形態を用いた場合の測定方法は、次のようなものである。
【0031】
先ず熱変成アルブミンを含有する乙剤で被検体を10倍から30倍程度に希釈して5分程度静置する。次いで甲剤を添加し、適当な波長を選択して吸光度の経時変化を測定し、試薬の凝集状態を検知する。この時、甲剤の使用量は抗体や抗原の種類によって異なるが、測定時の溶液中の担体濃度が0.001〜0.5%とすることにより感度及び精度の高い測定が行われる。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、簡単な操作により非特異反応を抑制することができ、結果として偽陽性が少なく極めて信頼性の高い免疫学的測定を免疫学的凝集反応試薬を用いて行うことが可能になる。
【0033】
【実施例】
以下、実施例によりさらに本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0034】
実施例1〜5
(1)熱変性ウシ血清アルブミン(熱変性BSA)溶液の調製
市販のBSA(Sigma製、フラクションV)10gを50mMグリシン緩衝液(pH8.6)100gに溶解した。次いで表1に示す温度と時間でゆっくり振とうした後、4℃に冷却して保存した。
【0035】
(2)甲剤(TP抗原担持ラテックス懸濁液)の調製
ウサギ睾丸で培養したTP菌体を破砕後可溶化した抗原を20mMグリシン緩衝液(pH8.6)で10μg/mlとなるように希釈してTP抗原液とした。平均粒子径0.3μm、ラテックス濃度5%のポリスチレン粒子懸濁液0.1mlを上記TP抗原液0.9mlに加えて混合した。4℃で4時間静置した後、ウシ血清アルブミンを含む水溶液2mlを添加し、さらに1.5時間静置した。次いで遠心分離により得られた沈さ(TP抗原担持ラテックス)に2mlの100mM塩化ナトリウムと0.1%アジ化ナトリウムと1%BSAを含むpH8.0の0.1Mトリス緩衝液を加えて懸濁して甲剤を調製した。
【0036】
(3)乙剤(緩衝液)の調製
0.1M塩化ナトリウムと0.1%アジ化ナトリウムと表1に示した濃度となる熱変性BSA溶液と1.5%のPEG-20000を含むpH8.0の0.1Mトリス緩衝液を調製して乙剤とした。
【0037】
(4)被検体
梅毒トレポネーマ赤血球凝集(TPHA;Treponema Pallidum Hemagglutination)試験及び蛍光トレポネーマ抗体吸収(FTA-ABS;fluorescent treponemal antibody-absorption)試験でTP抗体陰性であることが確認されている血清より、ラテックス定量試薬で非特異反応を起こし易い血清を3検体用意した。
【0038】
(5)測定法
乙剤240μlに被検体10μlをガラスセル中で添加攪拌した後、37℃で約5分間静置した。次いで甲剤を80μl添加して攪拌し、30秒後から200秒までの波長700nmにおける光学密度変化量を測定し、光学密度変化量からTP抗体濃度を求めた。以上の操作には、自動分析装置TBA−30R形(東芝メディカル製)を用いた。測定結果は20U以上を陽性、20U未満を陰性として判定した。結果を表1に示した。
【0039】
【表1】
Figure 0003827409
【0040】
比較例1
(1)試薬、検体の調製及び測定法と性能評価
熱変性BSAを用いない以外は実施例1と同様な操作で行った。結果を表1に示した。
【0041】
比較例2〜3
(1)試薬、検体の調製及び測定法と性能評価
熱変性BSAの代わりに未変性のBSAを用いた以外は実施例1と同様な操作で行った。結果を表1に示した。
【0042】
熱変性BSAを用いることにより、非特異反応が抑制されて3検体とも正しく陰性と判定することができる。BSAを用いない系では3検体とも非特異反応を起こして陽性(偽陽性)となった。また未変性BSAを用いた場合には、3検体中2検体で非特異反応が起こった。

Claims (1)

  1. トレポネーマ・パリダム菌体由来の抗原をラテックス粒子に担持させた免疫学的凝集反応ラテックス試薬と被検体とを接触させて抗体を検出する免疫学的測定方法において、免疫学的凝集反応ラテックス試薬と被検体とを、溶液状態の熱変性ウシ血清アルブミン画分の存在下に接触させることを特徴とする免疫学的測定方法。
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