JP3826899B2 - 高空隙路盤材及び半剛性路盤工法 - Google Patents

高空隙路盤材及び半剛性路盤工法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道、道路、各種法面、公園、各種運動施設等の路盤を新設したり、又は既設の各種路盤を改良するために用いる高空隙路盤材及び半剛性路盤工法に関する。
【0002】
特に、鉄道路盤の噴泥対策用、鉄道継ぎ目落ち対策用、橋台背面等構造物接続部の盛土沈下対策用、シートパイル又はH型鋼等土留め用材の引き抜き時などにおける地盤弛み対策用、工事桁の支承部及び覆工盤、各種建造物などのベタ基礎えの活用等、従来困難とされていた分野への利用が可能となるものに関する。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、軟弱な路盤を強化する目的で、種々の路盤材及び強化路盤工法が開発されている。また、軽度の転圧により空隙をもたせて路盤を形成し、透水歩道などの路盤としている。
【0004】
例えば、鉄道路盤にあっては、従来、昭和53年に制定された鉄道構造物等設計標準(土構造物)に基づき建設されていた。従って、従来の路盤を強化するための路盤材及び強化路盤工法は、この標準を満足するものとなっている。
【0005】
ところが、近年、列車の高速化とダイヤの過密化とが一層進み、下部路盤に大きな負担をかけている。このため、従来より以上に軌道狂いが大きくなり、列車の乗り心地が悪く、頻繁に保守作業を行う必要が生じている。
【0006】
これに対し、平成12年2月に、鉄道構造物等設計標準が改定され(例えば非特許文献1参照)、この標準に対応した、長期強度の高い路盤材の開発が求められている。
【0007】
【非特許文献1】
財団法人 鉄道総合技術研究所、「SI単位版 鉄道構造物等設計標準・同解説−土構造物」、第286頁〜第291頁、丸善株式会社、平成12年2月20日発行
【0008】
また、道路、公園、各種運動施設等においても保守費用の負担の増大と、道路における車両の走行性、歩道や公園における歩行者の歩行性、運動施設における雨中や雨後の運動の容易性から、安価で高空隙、高強度の路盤材の開発が望まれている。
【0009】
更に、建設工事に伴う環境への悪影響も憂慮されている現状から、環境に優しい材料の開発も望まれている。特に、従来の一部の路盤材には、硫黄分を多く含むという問題点を有していた。
【0010】
そこで、本発明は、以上のような問題を解決するべく、硫黄分が少なく、透水性が大きく、比較的作業困難な場所においても簡便且つ短時間で高強度の路盤を敷き均し又は置き換えることができる高空隙路盤材及び半剛性路盤工法を提供することを目的とする。
【0011】
特に、早期に所要強度を発現可能であり、作業直後から、鉄道においては乗り心地の向上等、道路においては走行性の向上等、歩道や公園においては歩行性の向上等、運動施設においては運動の容易性等を確保することができるものを提供する。また、保守サイクルを延伸せしめ、省力的、経済的にも優れ、環境安全にも寄与可能なものを提供する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の高空隙路盤材は、水砕スラグを主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合したものであって、水砕スラグに対して、二酸化珪素が1.5〜13%、酸化アルミニウムが0.5〜4.5%、酸化カルシウムが1〜8%、及び酸化マグネシウムが、0.15〜1.5%の重量比を有することを特徴とする。
【0013】
また、本発明の高空隙路盤材は、水砕スラグ及びセメントを主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合したものであって、水砕スラグに対して、セメントが4〜36%、二酸化珪素が0.1〜1%、酸化アルミニウムが0.05〜0.5%、酸化カルシウムが0.08〜0.8%、及び酸化マグネシウムが0.01〜0.12%の重量比を有することを特徴とする。
【0014】
更に、本発明の高空隙路盤材は、水砕スラグ、セメント及びフライアッシュを主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合したものであって、水砕スラグに対して、セメントが2〜18%、フライアッシュが2〜18%、二酸化珪素が0.05〜1%、酸化アルミニウムが0.02〜0.5%、酸化カルシウムが0.04〜0.8%、及び酸化マグネシウムが0.01〜0.12%の重量比を有することを特徴とする。
【0015】
本発明の高空隙半剛性路盤工法は、水砕スラグに対し、重量比にして、二酸化珪素を1.5〜13%、酸化アルミニウムを0.5〜4.5%、酸化カルシウムを1〜8%、及び酸化マグネシウムを0.15〜1.5%の配合比で混合することによって、水砕スラグを主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合した路盤材を製造する第1のステップと、路盤材を定められた高さに敷き均し、適量の水を散水して固化させる第2のステップとを有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明の高空隙半剛性路盤工法は、水砕スラグに対し、重量比にして、セメントを4〜36%、二酸化珪素を0.1〜1%、酸化アルミニウムを0.05〜0.5%、酸化カルシウムを0.08〜0.8%、及び酸化マグネシウムを0.01〜0.12%の配合比で混合することによって、水砕スラグ及びセメント主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合した路盤材を製造する第1のステップと、路盤材を定められた高さに敷き均し、適量の水を散水して固化させる第2のステップとを有することを特徴とする。
【0017】
更に、本発明の高空隙半剛性路盤工法は、水砕スラグに対し、重量比にして、セメントを2〜18%、フライアッシュを2〜18%、二酸化珪素を0.05〜1%、酸化アルミニウムを0.02〜0.5%、酸化カルシウムを0.04〜0.8%、及び酸化マグネシウムを0.01〜0.12%の配合比で混合することによって、水砕スラグ、セメント及びフライアッシュを主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合した路盤材を製造する第1のステップと、路盤材を定められた高さに敷き均し、適量の水を散水して固化させる第2のステップとを有することを特徴とする。
【0018】
前述した本発明の高空隙半剛性路盤工法における他の実施形態として、第2のステップについて、散水して固化させつつ、路盤材の上部を軽く転圧することも好ましい。
【0019】
また、前述した本発明の高空隙半剛性路盤工法における他の実施形態として、第2のステップは、既に敷設されている路盤材部分を除去し、前記路盤材を定められた高さに敷き均して置換し、適量の水を散水して固化させることも好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0021】
第1の実施形態によれば、高空隙路盤材は、水砕スラグを主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合したものである。
【0022】
特に、水砕スラグに対し、以下の重量比を有する。
二酸化珪素 :1.5〜13%
酸化アルミニウム :0.5〜4.5%
酸化カルシウム :1〜8%
酸化マグネシウム :0.15〜1.5%
【0023】
前述の重量比の基で、二酸化珪素が1.5%よりも少ないと、カルシウムシリケートの急速生長が望めず、13%よりも多いと空隙が少なく透水性が劣り且つ高価となる。また、前述の重量比の基で、酸化アルミニウムが0.5%よりも少ないと急結性を発揮せず、4.5%よりも多いと急結性能が低下し且つ高価となる。更に、前述の重量比の基で、酸化カルシウムが1%よりも少ないと強度が劣り、8%よりも多いとそれ以上の強度が得られず且つ高価となる。更に、前述の重量比の基で、酸化マグネシウムが0.15%よりも少ないと急硬性が得られず、1.5%よりも多いとそれ以上の急硬性が得られず且つ高価となる。尚、これら重量比は、発明者が実験によって最適な範囲として導出したものであり、少なくとも1つの成分についてこの範囲を超えたからといって、効果が急激に劣るというものでもない。
【0024】
従って、以下の配合比で、試料1〜3の路盤材テストピースを作成した。
乾燥水砕スラグ 1250.0kg/m
二酸化珪素 66.0kg/m(5.28%)
酸化カルシウム 48.0kg/m(3.84%)
酸化アルミニウム 25.5kg/m(2.04%)
酸化マグネシウム 10.5kg/m(0.84%)
水 180リットル
【0025】
表1は、これらテストピースの経過日時に対する一軸圧縮強度である。
【表1】
Figure 0003826899
【0026】
第2の実施の形態によれば、高空隙路盤材は、水砕スラグ及びセメントを主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合したものである。
【0027】
特に、水砕スラグに対し、以下の重量比を有する。
セメント :4〜36%
二酸化珪素 :0.1〜1%
酸化アルミニウム :0.05〜0.5%
酸化カルシウム :0.08〜0.8%
酸化マグネシウム :0.01〜0.12%
【0028】
前述の重量比の基で、セメントが4%よりも少ないと、固体化の強度が不足し、36%よりも多いと、空隙が少なく透水性が少なくなり且つ高価となる。また、前述の重量比の基で、二酸化珪素が0.1%よりも少ないと、カルシウムシリケートの急速生長が望めず、1%よりも多いと空隙が少なく透水性が劣り且つ高価となる。更に、前述の重量比の基で、酸化アルミニウムが0.05%よりも少ないと急結性を発揮せず、0.5%よりも多いと急結性能が低下し且つ高価となる。更に、前述の重量比の基で、酸化カルシウムが0.08%よりも少ないと強度が劣り、0.8%よりも多いとそれ以上の強度が得られず且つ高価となる。更に、前述の重量比の基で、酸化マグネシウムが0.01%よりも少ないと急硬性が得られず、0.12%よりも多いとそれ以上の急硬性が得られず且つ高価となる。尚、これら重量比は、発明者が実験によって最適な範囲として導出したものであり、少なくとも1つの成分についてこの範囲を超えたからといって、効果が急激に劣るというものでもない。
【0029】
従って、以下の配合比で、試料1〜3の路盤材テストピースを作成した。
乾燥水砕スラグ 1240.0kg/m
ポルトランドセメント 150.0kg/m(12.10%)
二酸化珪素 4.4kg/m(0.35%)
酸化カルシウム 3.2kg/m(0.26%)
酸化アルミニウム 1.7kg/m(0.14%)
酸化マグネシウム 0.7kg/m(0.06%)
水 180リットル
【0030】
表2は、これらテストピースの経過日時に対する一軸圧縮強度である。
【表2】
Figure 0003826899
【0031】
第3の実施の形態によれば、高空隙路盤材は、水砕スラグ、セメント及びフライアッシュを主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合したものである。
【0032】
特に、水砕スラグに対し、以下の重量比を有する。
セメント :2〜18%
フライアッシュ :2〜18%
二酸化珪素 :0.05〜1%
酸化アルミニウム :0.02〜0.5%
酸化カルシウム :0.04〜0.8%
酸化マグネシウム :0.01〜0.12%
【0033】
前述の重量比の基で、セメントが2%よりも少ないと、固体化の強度が不足し、18%よりも多いと、空隙が少なく透水性が少なくなり且つ高価となる。また、前述の重量比の基で、フライアッシュが2%よりも少ないと、比較的高価となり、18%よりも多いと、空隙が少なく透水性が少なくなる。更に、前述の重量比の基で、二酸化珪素が0.05%よりも少ないと、カルシウムシリケートの急速生長が望めず、1%よりも多いと空隙が少なく透水性が劣り且つ高価となる。更に、前述の重量比の基で、酸化アルミニウムが0.02%よりも少ないと急結性を発揮せず、0.5%よりも多いと急結性能が低下し且つ高価となる。更に、前述の重量比の基で、酸化カルシウムが0.04%よりも少ないと強度が劣り、0.8%よりも多いとそれ以上の強度が得られず且つ高価となる。更に、前述の重量比の基で、酸化マグネシウムが0.01%よりも少ないと急硬性が得られず、0.12%よりも多いとそれ以上の急硬性が得られず且つ高価となる。尚、これら重量比は、発明者が実験によって最適な範囲として導出したものであり、少なくとも1つの成分についてこの範囲を超えたからといって、効果が急激に劣るというものでもない。
【0034】
従って、以下の配合比で、試料1〜3の路盤材テストピースを作成した。
乾燥水砕スラグ 1240.0kg/m
ポルトランドセメント 100.0kg/m(8.06%)
フライアッシュ 50.0kg/m(4.03%)
二酸化珪素 4.4kg/m(0.35%)
酸化カルシウム 3.2kg/m(0.26%)
酸化アルミニウム 1.7kg/m(0.14%)
酸化マグネシウム 0.7kg/m(0.06%)
水 180リットル
【0035】
表3は、これらテストピースの経過日時に対する一軸圧縮強度である。
【表3】
Figure 0003826899
【0036】
非特許文献1によれば、2週強度として1.2MN/m(1.2N/mm)以上を確保するように規定されている。これに対し、第1、第2及び第3の実施形態の路盤材によれば、2週強度で十分にこの規定を満たしている。
【0037】
また、前述した第1、第2及び第3の実施形態による路盤材の材令7日における透水試験の結果は
第1の実施形態 5.0×10−2cm/sec
第2の実施形態 5.2×10−2cm/sec
第3の実施形態 5.8×10−2cm/sec
であり透水性が大きい。
【0038】
ここで、本発明による路盤材の成分について説明する。
【0039】
水砕スラグとしては、高炉スラグ砕石のうち、スラグ中の硫黄を水と空気によって酸化させて化学的に安定させるエージングを行った水硬性粒度調整高炉スラグを用いる。これは、長期にわたる水硬性と支持力増大可能な潜在水硬性を持つものである。
【0040】
セメントとしては、普通ポルトランドセメント、高炉セメント、早強ポルトランドセメント等を主として用い、必要に応じその他特殊セメントを用いることができる。
【0041】
フライアッシュは、石炭を微粉砕し燃料用として使用し、微粉炭バーナーで燃焼したものを主として用い、また必要に応じクリンカーアッシュと混合して用いることができる。これにより、水溶性を持ち、適当な加水で長期にわたる強度の増加が期待できる。
【0042】
これら成分を、前述した配合比で混合した路盤材は、水砕スラグの潜在水硬性の発現を最も好ましい状態で実現せしうるものである。潜在水硬性とは、そのままでは水と接触させても水硬性をほとんど示さないが、強いアルカリ性雰囲気、例えば適量の酸化カルシウム等と共存させることにより、強い水硬性を発揮する性質をいう。
【0043】
水砕スラグは、高炉スラグを多量の水又は空気によって急冷したもので、ガラス質の粒状を呈している。このガラス質構造は、分子が自由に動き回っていた高温での状態がそのまま常温での構造の中に持ち込まれているため、極めて不安定な状態にあり、化学的には反応性に富んでいる。水砕スラグの硬化には、アルカリ性物質の共存を必要とするが、この作用は、ガラス質構造を形成する四酸化珪素のネットワークの切断にある。ネットワークの切断が一旦始まると、含有している酸化カルシウムやマグネシアなどのアルカリ性物質が溶出し、その雰囲気がアルカリ性に保たれるので、ネットワークの切断が継続され、ガラス質の水への溶解が進み、溶出した酸化カルシウム、二酸化珪素、酸化アルミニウムなどによりセメントと同様の硬化現象が起こる。前述した配合は、適量の水を混合することにより、高空隙を有し且つ所要の強度を得ることができる。
【0044】
路盤の施工に際しては、前述した路盤材を定められた高さに敷き均し、適量の水を散水して固化させ又、その路盤材の上部を軽く転圧したりして、簡便且つ短時間で高強度の路盤を敷き均すことができるので、比較的作業困難な場所においても有利である。更に、既に敷き均されている路盤部分を除去し、本発明による路盤材を定められた高さに敷き均して置き換えることも容易である。
【0045】
前述した本発明の種々の実施形態によれば、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
【0046】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の高空隙路盤材及び半剛性路盤工法によれば、透水性が大きく、比較的作業困難な場所においても簡便且つ短時間で高強度の路盤を敷き均し又は置き換えることができる。また、硫黄分を少なくして環境に配慮し、安価で実現できるものである。特に、強度については、鉄道構造物等設計標準(非特許文献1)を十分に満たすものとなる。
【0047】
この路盤材を定められた高さに敷き均し、適量の水を散水し、上部を軽く転圧したりして、高空隙で半剛性の性質を生かし、望まれる利用分野に提供し、従来の路盤材並びに工法の弱点を補うことができる。また、短時間に所要の強度を出現せしめ且つ長期にその強度を増大させ、鉄道においては乗り心地の向上、保守作業の低減等、道路においては走行性の向上等、歩道や公園においては歩行性の向上等、運動施設においては運動の容易性等を確保し、省力性、経済性、環境の保全などに寄与することができる。

Claims (8)

  1. 水砕スラグを主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合したものであって、該水砕スラグに対して、該二酸化珪素が1.5〜13%、該酸化アルミニウムが0.5〜4.5%、該酸化カルシウムが1〜8%、及び該酸化マグネシウムが0.15〜1.5%の重量比を有することを特徴とする高空隙路盤材。
  2. 水砕スラグ及びセメントを主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合したものであって、該水砕スラグに対して、該セメントが4〜36%、該二酸化珪素が0.1〜1%、該酸化アルミニウムが0.05〜0.5%、該酸化カルシウムが0.08〜0.8%、及び該酸化マグネシウムが0.01〜0.12%の重量比を有することを特徴とする高空隙路盤材。
  3. 水砕スラグ、セメント及びフライアッシュを主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合したものであって、該水砕スラグに対して、該セメントが2〜18%、該フライアッシュが2〜18%、該二酸化珪素が0.05〜1%、該酸化アルミニウムが0.02〜0.5%、該酸化カルシウムが0.04〜0.8%、及び該酸化マグネシウムが0.01〜0.12%の重量比を有することを特徴とする高空隙路盤材。
  4. 水砕スラグに対し、重量比にして、二酸化珪素を1.5〜13%、酸化アルミニウムを0.5〜4.5%、酸化カルシウムを1〜8%、及び酸化マグネシウムを0.15〜1.5%の配合比で混合することによって、水砕スラグを主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合した路盤材を製造する第1のステップと、
    前記路盤材を定められた高さに敷き均し、適量の水を散水して固化させる第2のステップと
    を有することを特徴とする高空隙半剛性路盤工法。
  5. 水砕スラグに対し、重量比にして、セメントを4〜36%、二酸化珪素を0.1〜1%、酸化アルミニウムを0.05〜0.5%、酸化カルシウムを0.08〜0.8%、及び酸化マグネシウムを0.01〜0.12%の配合比で混合することによって、水砕スラグ及びセメント主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合した路盤材を製造する第1のステップと、
    前記路盤材を定められた高さに敷き均し、適量の水を散水して固化させる第2のステップと
    を有することを特徴とする高空隙半剛性路盤工法。
  6. 水砕スラグに対し、重量比にして、セメントを2〜18%、フライアッシュを2〜18%、二酸化珪素を0.05〜1%、酸化アルミニウムを0.02〜0.5%、酸化カルシウムを0.04〜0.8%、及び酸化マグネシウムを0.01〜0.12%の配合比で混合することによって、水砕スラグ、セメント及びフライアッシュを主成分として、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウムを混合した路盤材を製造する第1のステップと、
    前記路盤材を定められた高さに敷き均し、適量の水を散水して固化させる第2のステップと
    を有することを特徴とする高空隙半剛性路盤工法。
  7. 前記第2のステップについて、前記散水して固化させつつ、前記路盤材の上部を軽く転圧することを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の高空隙半剛性路盤工法。
  8. 既に敷き均されている路盤部分を除去し、前記路盤材を定められた高さに敷き均して置き換え、適量の水を散水し固化させることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の高空隙半剛性路盤工法。
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