JP3825950B2 - 像加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁(磁気)誘導加熱方式の像加熱装置、および前記像加熱装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知の画像形成装置にあっては、転写工程を経て紙等の転写材(記録材)に静電的に形成されたトナー像を転写材に定着固定する必要がある。このための手殴として、従来から、圧接する一対の加熱ローラ間にトナー像を担持する転写材を通過させ、トナーに熱と圧力を加えて定着するような手段が広く実用されていることはよく知られているとおりである。図8は公知の電磁(磁気)誘導加熱方式定着装置の典型的な一例を示すものである。
【0003】
誘導発電方式とは、磁界の中を金属が横切ると磁束が変化し、磁束の変化によって金属にうず電流が金属の動きを抑制する向きに流れるという電磁誘導現象(ファラデーの法則)を用いている。金属に電流が流れると金属の電気抵抗によって発熱する。この熱を画像形成装置の定着器に用いるのが誘導発熱方式の定着器である。
【0004】
定着装置内には、内部にヒータなどの熱源の替わりに、磁束発生手段4が配置されている。磁束発生手段4は励磁コイル5と芯材(コア)6から構成されている。コア部材はフェライト、パーマロイなどの高透磁率で残留磁束密度の低いものを用いると良い。
【0005】
コア6とコイル5は不図示のホルダーによって支持されている。
【0006】
磁力線はコア6の垂直部6a、定着ローラ部1、コアの水平部6bを通過する。また、コイル5は定着ローラ1の長手方向に略楕円形状をしており、定着ローラ1の内面に沿うように配置される。
【0007】
電磁誘導加熱による発熱箇所としては、コア6aとコア6bの間の定着ローラ1部(コイル5の対向するところ)で特に大きくなる。
【0008】
また、コイルの一本一本によって発生する磁束によっても定着ローラは発熱される。これだけでは、定着ローラ1の略半分しか発熱されないが、定着ローラ1が回転することでムラなく加熱される。
【0009】
磁束はコア6の内部を交互に通過する向きで発生させる。従って電源からの入力電力には電流が交互に逆向きに流れる交流が適している。発生した磁束の通過するところに定着ローラ1の金属部がある。その金属部では磁束が交互に通過しているため、磁束を金属が横切るのと同じ効果になり、金属部で発熱が起こる。
【0010】
発熱部となる金属には強磁性の金属である鉄・ニッケル・コバルトなどが適している。図8の従来例では、定着ローラ1に鉄系の合金を使用している。
【0011】
上記定着器では定着ローラ自体が発熱体となるために、公知のハロゲンヒータを用いた定着器に比べて、電力効率が良い・一般的に、ハロゲンヒータの寿命に比べると、磁束発生手段の寿命は永いために、消耗部品とならない。そのためにサービス性の向上にも一役買っている。
【0012】
さらに、磁束発生手段は電力をスムーズに可変にできるので、高周波のフリッカー対策に対しても対策が容易である。
【0013】
このようなメリットが近年、熱発生手段として注目を集めている。
【0014】
上記定着器を画像形成装置に用いたときの動作の説明をする。定着ローラ1に圧接してニップ部Nを形成する加圧ローラ8が配設してある。定着ローラ1と加圧ローラ8はお互いに圧接して、回転可能に支持されている。加圧ローラ8は定着ローラ1に対し不図示の加圧手段によって加圧される。加圧手段は一般にバネを用いた構成で、約19.61N〜980.66Nで荷重される。ニップ部の幅は6mm程度が一般的である。加圧の荷重はトナー定着性を考慮して設定される
値である。
【0015】
定着ローラ1は、外側表面に不図示のトナー離型層がある。一般にはPTFE10〜50μmやPFA10〜50μmで構成されている。また、トナー離型層の内側にはゴム層を用いても良い。
【0016】
加圧ローラ8は鉄製の芯金の外周に、シリコーンゴム層と、定着ローラ1同様にトナー離型層を設けた構成である。
【0017】
定着ローラ1は不図示の定着ローラ1の端部のギアを介して不図示の駆動手段により矢印aの方向に回転し、それにともない加圧ローラ8も従動して矢印bの方向に回転する。
【0018】
不図示の転写部位において静電的に形成されたトナー像を担持する転写材Sが転写材搬送路H(一点鎖線)を矢印c方向から前記ニップNに搬送されて該都を通過すると、加熱されたトナー像が転写材に溶融固着されて機外に排出されるものとする。
【0019】
また、転写材Sが定着ローラに巻き付くのを抑え、定着ローラ1から分離させる分離爪10が配置されている。さらに、定着ローラ1の表面温度を検知するための検知手段(サーミスタ)11により定着ローラ1の表面温度が一定に保たれるように温調制御がされる。
【0020】
また、ウェイトタイム短縮のために定着ローラ1の厚みを薄くして、定着ローラ1の熱容量を少なくしたり、定着ローラ1の替わりにベルト状の薄い金属を用いたものも提案されている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように周知の電磁誘導加熱の定着器を用いた画像形成装置では次のような問題を抱えている。
【0022】
図9、図10に従来の電磁誘導加熱の定着器の長手配置を示した。
【0023】
図9は、コイルの長手方向の長さが通紙最大サイズよりも小さいか、同等の場合である。
【0024】
図10は、コイルの長手方向の長さが通紙最大サイズよりも大きいか、同等の場合である。
【0025】
図11には、電磁誘導加熱による定着ローラの長手方向の温度分布を示したものである。実線Rは、理論的な電磁誘導加熱による定着ローラの長手方向の温度分布である。
【0026】
理論的には、コイルの内周端部5a部は中央部5c部に比べて、磁力が強くなる。これは、5c部はコイルの直線部の作用により磁力が発生し、定着ローラが発熱するのに対して、5a部ではコイルの直線部に加えてUターン部(屈曲部)からの磁力の作用も受けて発熱するからである。
【0027】
しかし、従来、定着ローラの温度分布を測定すると、図11の点線Jのように、端部の温度が下がることが分っている。
【0028】
このため従来は、端部の温度効果を考慮して、コイルに流す電力を制御して定着ローラ全体に温度を上げて対応したり(図9の構成)、温度の安定している5c部を最大通紙サイズにしたり(図10の構成)していた。
【0029】
即ち定着ローラに対するコイル配置の最適化が図られておらず、上記定着器を不用意に大きな構成としている。それが、コストダウンの妨げになっているのは言うまでもない。
【0030】
そこで本発明は、前記のような理論的見地に基づいたコイル配置の像加熱装置及び画像形成装置を提供するものである。
【0031】
また本発明では、コイル配置が最適化された誘導発熱方式の像加熱装置及び画像形成装置を提供するものである。そしてコンパクト設計化によって省スペース化・低コスト化を図るものである。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明の像加熱装置及び画像形成装置は、上記課題を解決するために下記の構成を特徴とするものである。
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
〔1〕:励磁コイルを有する磁束発生手段と、磁束発生手段の発生磁束の作用により電磁誘導発熱する誘導発熱体を有し、記録材を挟持搬送するニップ部に記録材を搬送させて誘導発熱体の熱により記録材上の画像を加熱する像加熱装置において、
前記励磁コイルは、記録材の搬送方向と直交する幅方向に長く伸びた形状に捲回され、その長手方向端部の少なくとも一方が曲げられており、該長手両端の曲げ部の内側部間または曲げ部の内側部と屈曲部の内側部との間が装置に導入搬送される最大サイズ記録材の搬送幅に略対応していることを特徴とする像加熱装置。
【0042】
〔2〕:励磁コイルを有する磁束発生手段と、磁束発生手段の発生磁束の作用により電磁誘導発熱する誘導発熱体を有し、記録材を挟持搬送するニップ部に記録材を搬送させて誘導発熱体の熱により記録材上の画像を加熱する像加熱装置において、
記録材の搬送方向と直交する幅方向に長く伸びた形状に捲回され、その長手方向端部の少なくとも一方が曲げられた前記励磁コイルを、該励磁コイル両端の曲げ部の内側部または曲げ部と屈曲部の内側部とがニップ部で搬送される最大サイズの記録材の端部近傍に位置するように配置したことを特徴とする像加熱装置。
【0043】
〔3〕:前記励磁コイルの内側部が、前記ニップ部で搬送される最大サイズの記録材の端部より記録材幅方向外側に配置されたことを特徴とする〔2〕に記載の像加熱装置。
【0044】
〔4〕:前記磁束発生手段が磁性体コアを有することを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載の像加熱装置。
【0045】
〔5〕:前記誘導発熱体を筒状とし、前記磁束発生手段を該誘導発熱体の内側に配置したことを特徴とする〔1〕乃至〔4〕の何れか1項に記載の像加熱装置。
【0046】
〔6〕:前記誘導発熱体を筒状とし、前記磁束発生手段を該誘導発熱体の外側に配置したことを特徴とする〔1〕乃至〔4〕の何れか1項に記載の像加熱装置。
【0047】
〔7〕:前記誘導発熱体をベルト形状とし、前記磁束発生手段を該誘導発熱体の内側に配置したことを特徴とする〔1〕乃至〔4〕の何れか1項に記載の像加熱装置。
【0048】
〔8〕:前記誘導発熱体をベルト形状とし、前記磁束発生手段を該誘導発熱体の外側に配置したことを特徴とする〔1〕乃至〔4〕の何れか1項に記載の像加熱装置。
【0049】
〔9〕:記録材上に画像を形成する像形成手段と、該記録材上の画像を加熱する像加熱手段とを有する画像形成装置において、
像加熱手段として〔1〕乃至〔8〕の何れか1項に記載の像加熱装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0050】
〔10〕:記録材上に未定着画像を形成する像形成手段と、該未定着画像を加熱して該記録材上に定着させる定着手段とを有する画像形成装置において、
該定着手段として〔1〕乃至〔8〕の何れか1項に記載の像加熱装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
【0051】
【発明の実施の形態】
〈第一の参考例〉
図1に第一の参考例を示す。図8の例と機能が同じものについては同一の符号とし、再度の説明を省略した。
【0052】
磁束発生手段は従来と同様に、励磁コイル(以下コイルと称す)5と磁性体コア(以下コアと称す)6を不図示のホルダーで支持する構成である。
【0053】
束発生手段と定着ローラ1などは従来例と同様の断面配置である。
【0054】
本参考例の断面は図8と同じであり、図1は、コイル5を上方から見た平面図で示し、定着ローラ1との長手関係が分かるように示してある。
【0055】
図1は定着ローラ1の内部にコイル5を配置し、定着ローラ1の片側からコイル5の線を出して外部の駆動回路と接続している。定着ローラ1は側板33a、33bにベアリング30a、30bによって支持されている。
【0056】
加圧ローラ8もベアリング31a、31bによって支持され不図示の加圧機構によって、定着ローラ1に加圧される。
【0057】
側板33aと側板33bの間の距離Bは最大通紙サイズ幅Aよりも大きい構成となる。
【0058】
ところで、長手方向に長い形状に巻かれているコイル(以下、長丸形コイル)においては、前述の如く長手端部の屈曲部(Uターン部)の内側の領域5aでの磁束が他の領域5cより大きい。従ってこの領域5aの発熱量が他の領域5cと比べて多くなる。(図11参照)
しかし、実際に定着ローラ1の表面温度を測定すると、定着ローラ端部近傍ではベアリング30aや側板33に温度が伝達するので、屈曲部の内側領域5aに対向する定着ローラ表面の温度と、他の領域5cに対向する定着ローラ表面の温度との差は、該領域5aと領域5cの発熱量の差ほど、大きくはならない。(図11参照)
前述したように理論的検知に基づくと図1のように長丸形コイルの屈曲部の内側部5a1間を最大通紙幅Aと略同じにし、内側領域5aが最大通紙幅Aの端部と略同じ位置になるように配置することが最も効率的な構成である。そして発熱量の多い内側領域5aを完全に最大通紙幅Aの外側に設けるのではなく、上記放熱を補う分、内側に配置されるので、省スペースを考えた場合の長丸形コイルと定着ローラの配置関係が最適化される。
【0059】
従って、省スペース化・低コストを実現するコンパクト設計が可能となる。
【0060】
なお、内側部5a1間と最大通紙幅Aとは略同じ位置であれば、厳密に一致させる必要はなく、定着ローラ端部からの放熱量と内側領域5aの発熱量を考慮して任意に設定できる。この場合に、最大通紙幅Aの端部が内側領域5a内に位置することが望ましく、本参考例では、内側部5a1を最大通紙幅Aの端部のやや外側に設けている。
【0061】
また、本参考例では、図8に示されるように、コイル5をニップ側に向けて(即ち下向き)配置したが、上向きや、定着ローラ回転方向上流側横向きに配置しても良い。この場合でも長手方向(記録材幅方向)において内側部5a1間と最大通紙幅Aとを略同じとすれば、上記位置関係と同じであり、同様の効果が得られる。
【0062】
次に本参考例の画像形成動作を説明する。
【0063】
定着ローラ1は、長手端部に設けられたギア(不図示)を介して駆動手段からの駆動力を受けて矢印aの方向に回転し、それにともない加圧ローラ8も従動して矢印bの方向に回転する。
【0064】
後述の像形成手段において静電的に形成されたトナー像を担持する転写材Sが転写材搬送路H(一点鎖線)を矢印c方向から前記ニップNに導入されて該ニップ内を搬送されると、定着ローラ1からの熱とニップ圧とにより、該トナー像が転写材Sに溶融固着され、その後、機外に排出される。また、転写材Sが定着ローラに巻き付くのを抑え、定着ローラから分離させる分離爪10が配置されている。
【0065】
コア6の材料として、フェライト、パーマロイなどの高透磁率で残留磁束密度の低いものを用いると良いが、磁路をなすことのできるものであれば良く特に規定するものではない。また、個々のコアの形状を規定するものではない。
【0066】
定着ローラ1としては、鉄、ニッケル、コバルトなどの金属を用いることが良い。強磁性の金属(透磁率の大きい金属)を使うことで、磁束発生手段から発生する磁束を強磁性の金属内により多く拘束させることができる。すなわち、磁束密度を高くすることができる。それにより、効率的に強磁性金属の表面にうず電流を発生させ、発熱させられる。定着ローラには従来例と同様に定着ローラの外側表面に不図示のトナー離型層がある。一般にはPTFE10〜50μmやPFA10〜50μmで構成されている。また、トナー離型層の内側にはゴム層を用いる構成にしても良い。
【0067】
さらに、定着ローラの内面、または外面に断熱部材の層を構成しても本参考例の効果を損なうものではない。これらは、定着ローラの径・転写材の搬送スピード・トナーの性質などにより変わってくるものである。
【0068】
ア6a、6bを一体成形でT文字型にしても本参考例の効果は得ることができる。
【0069】
〈第二の参考例〉
次に、磁束発生手段を定着ローラの外部に配置した参考例を説明する。外部に磁束発生手段を設置すると、コイル、コア、ホルダーなどの温度を下げることができるので、定着ローラの温調温度が高い場合などに有利である。
【0070】
図2に示すように本参考例では、磁束発生手段のコア6を一体成形したものであり、外部から定着ローラ1を磁束発生手段によって発熱させる構成である。この第二の参考例第一の参考例と同様に長丸形コイル5、一体型のコア6等から構成されている。コア6の中央部の凸部6aが第一の実施形態のコア6a部に相当する箇所で、長丸形コイルの内空部に位置する。
【0071】
本参考例の長手方向の長丸形コイルと定着ローラの関係を図3に示す。図3では、位置関係を分かりやすくするために図1と同様、長丸形コイル5を平面図で示し、定着ローラ1等の側面図を並べて示している。
【0072】
この第二の参考例も第一の参考例のように最大通紙幅Aと内側部5a1間が略同じとなるように長丸形コイルを配置した。
【0073】
これによりコイル5と最大通紙幅Aとの位置関係が最適化され、省スペース・低コスト化を可能としている。
【0074】
図3から分かるように最大通紙幅Aと長丸形コイル5の内側部5a1を同じ位置に配置すると、側板間B'は図1の側板間Bより長丸形コイルのUターン部5bの分が大きくなってしまう。しかしながら導線(リッツ線)を定着ローラの周面に沿って捲回し図2のように断面形状を円弧状としたコイルの場合、長手端部を本形態のようなUターン部とすると、他の形状のコイルと比べて高さ方向hの寸法を小さく形成でき、定着ローラ1の径方向(上方)にスペースが無いとき(スペースの制約のあるとき)は、側板間が広がるが、有効な配置である。
【0075】
〈第一の実施形態〉
次に、本発明の第一の実施形態を図4に示す。図4は図2と同様に磁束発生手段を定着ローラの外部に配置した。図4(a)は本形態におけるコイル5の平面図、図4(b)は装置側面の模式図である。
【0076】
図4は図2と同様に外部から定着ローラ1を磁束発生手段によって発熱させる構成である。その他の作用は第一の参考例と同じである。本実施形態は図4に示したように、長丸形コイル5屈曲部の内側部5a1の近傍で長丸形コイル5を折り曲げた形状にしたことを特徴とする。
【0077】
折り曲げ部5dは丸形コイル5の屈曲部の内側部5a1と同じか、長手方向内側であれば良い。図4のように長丸形コイル5を折り曲げることで側板間Bを図1の側板間Bと同じにできる。これにより、外部に磁束発生手段を配置しても側板間Bを大きくしたり、定着ローラ1の長さを長くしなくて良い。
【0078】
このように本実施形態によれば、定着器の省スペース・コストダウンに大きく貢献できる。
【0079】
〈第二の実施形態〉
次に第二の実施形態を図5を用いて説明する。
【0080】
図5は図4と同様に磁束発生手段を定着ローラの外部に配置し、長丸形コイル5を内側部5a1の近傍で折り曲げた形状にしたものであるが、折り曲げる角度を鈍角にして、定着ローラ1の上方向のスペースを抑えた構成である。
【0081】
折り曲げ部5dは図4と同様に、丸形コイル5の内側部5a1と同じか、その長手内側であれば良い。図5のように長丸形コイルを折り曲げるとともに・側板間33a、33bに開口部34a、34bをそれぞれ設けている。
【0082】
定着ローラ1の外部に磁束発生手段を配置するときは、定着ローラ1を支持するベアリング30aを逃げるようにして、長丸形コイル5を配置したことにより、省スペース・低コストに頁献できる。
【0083】
〈第三の実施形態〉
次に第三の実施形態について説明する。本実施形態は、定着ローラ1の長手寸法に対して最適とは言えない長丸形コイルであっても利用可能とし、長丸形コイル5または定着ローラ1を機種の異なるいくつかの定着器で標準化することでコストダウンを図るものである。
【0084】
図6は、定着ローラ1の長手寸法に最適でなく、必要以上に長い長丸形コイル5'を用いたときの構成を示す。
【0085】
すなわち長丸形コイル5'の屈曲部を任意に設け内側部に対応させて最大通紙幅を設けるように、コイル端部を折り曲げている。
【0086】
図6のようにすることで、記録材幅方向長さが定着ローラ1に最適でない長丸形コイル5を用いることができる。これにより、新たな定着装置を製造する場合に、長丸形コイル作製のための新たな型を削減でき、資源の節約になる。
【0087】
また、図6の長丸形コイル5'の両端を折り曲げた形状にしても良い。
【0088】
それにより、定着ローラ長さの短いものに対応することも可能になる。
【0089】
〈その他〉
上記の実施形態では、誘導発熱体として定着ローラ(金属ローラ)を用いたが、本発明はこれに限らず、電磁誘導により発熱する発熱層を有したフィルム状のベルト(定着ベルト)を用いた場合でも同様効果を発揮する。
【0090】
さらに本発明の各実施形態を組み合わせることでいくつものバリエーションができる。スペース、仕様などから適時、選んで、組み合わせて設計してもよい。
【0091】
また、本発明は定着ローラの端部の熱の逃げを改善する構成と組み合わせることで効果がある。
【0092】
〈画像形成装置例〉
図7は画像形成装置の一例の概略構成図である。本例の画像形成装置は電子写真プロセス利用のレーザービームプリンターである。
【0093】
21は第1の像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)であり、矢示の時計方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動され、その回転過程で一次帯電器22によりマイナスの所定の暗電位VD に一様に帯電処理される。
【0094】
23はレーザービームスキャナであり、不図示の画像読取装置・ワードプロセッサ・コンピュータ等のホスト装置から入力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して変調されたレーザービームLを出力し、前記の回転感光ドラム21の一様帯電処理面を走査露光する。
【0095】
このレーザービーム走査露光により、回転感光ドラム21の一様帯電処理面の露光部分は電位絶対値が小さくなって明電位VL となり、回転感光ドラム21面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成されていく。次いでその潜像は現像器24によりマイナスに帯電した粉体トナーで反転現像(感光ドラム面のレーザー露光明電位VL部にトナーが付着)されてトナー画像Tとして顕像化される。
【0096】
一方、不図示の給紙トレイ上から給紙された記録材Pは、転写バイアスを印加した転写部材としての転写ローラ25と感光ドラム21との圧接ニップ部(転写部)へ感光ドラム21の回転と同期どりされた適切なタイミングをもって給送され、該記録材Pの面に感光ドラム21面側のトナー画像Tが順次に転写されていく。
【0097】
そして、これらの各要素21,22,23,24,25等で構成された像形成手段により未定着トナー画像Tが形成された記録材Pは、回転感光ドラム21面から分離され、前記実施形態に示した定着装置(像加熱手段)Rに導入されてトナー画像Tの定着処理を受け、画像形成物(プリント)として機外へ排紙される。
【0098】
なお、記録材分離後の回転感光ドラム21面はクリーニング装置26で転写残りトナー等の感光ドラム面残留物の除去を受けて清浄面化されて繰り返して作像に供される。
【0099】
【発明の効果】
本発明によれば、誘導発熱体に対する励磁コイルの配置を最適化し、記録材幅方向にわたり均一な像加熱処理を可能にすると共に装置のコンパクト化・省スペース化を可能とした像加熱装置及び画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第一の参考例の模式説明図
【図2】 第二の参考例の概略構成図
【図3】 第二の参考例の模式説明図
【図4】 本発明に係る第一の実施形態の模式説明図
【図5】 本発明に係る第二の実施形態の模式説明図
【図6】 本発明に係る第三の実施形態の模式説明図
【図7】 本発明の画像形成装置の概略図
【図8】 像加熱装置の概略構成図
【図9】 従来の像加熱装置の説明図
【図10】 従来の像加熱装置の模式説明図
【図11】 長手温度分布の説明図
【符号の説明】
1 定着ローラ
4 磁束発生手段
5 長丸形コイル(励磁コイル)
5a 内側領域
5b Uターン部(屈曲部)
5c 長手方向中央領域
5a1 内側部
6 磁性体コア
8 加圧ローラ
10 分離爪
30 ベアリング
31a ベアリング
33 側板
34a 開口部
A 最大通紙サイズ幅
B 側板間
H 転写材搬送路
N ニップ部(加熱部)
S 記録材(転写材)

Claims (10)

  1. 励磁コイルを有する磁束発生手段と、磁束発生手段の発生磁束の作用により電磁誘導発熱する誘導発熱体を有し、記録材を挟持搬送するニップ部に記録材を搬送させて誘導発熱体の熱により記録材上の画像を加熱する像加熱装置において、
    前記励磁コイルは、記録材の搬送方向と直交する幅方向に長く伸びた形状に捲回され、その長手方向端部の少なくとも一方が曲げられており、該長手両端の曲げ部の内側部間または曲げ部の内側部と屈曲部の内側部との間が装置に導入搬送される最大サイズ記録材の搬送幅に略対応していることを特徴とする像加熱装置。
  2. 励磁コイルを有する磁束発生手段と、磁束発生手段の発生磁束の作用により電磁誘導発熱する誘導発熱体を有し、記録材を挟持搬送するニップ部に記録材を搬送させて誘導発熱体の熱により記録材上の画像を加熱する像加熱装置において、
    記録材の搬送方向と直交する幅方向に長く伸びた形状に捲回され、その長手方向端部の少なくとも一方が曲げられた前記励磁コイルを、該励磁コイル両端の曲げ部の内側部または曲げ部と屈曲部の内側部とがニップ部で搬送される最大サイズの記録材の端部近傍に位置するように配置したことを特徴とする像加熱装置。
  3. 前記励磁コイルの内側部が、前記ニップ部で搬送される最大サイズの記録材の端部より記録材幅方向外側に配置されたことを特徴とする請求項2に記載の像加熱装置。
  4. 前記磁束発生手段が磁性体コアを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の像加熱装置。
  5. 前記誘導発熱体を筒状とし、前記磁束発生手段を該誘導発熱体の内側に配置したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の像加熱装置。
  6. 前記誘導発熱体を筒状とし、前記磁束発生手段を該誘導発熱体の外側に配置したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の像加熱装置。
  7. 前記誘導発熱体をベルト形状とし、前記磁束発生手段を該誘導発熱体の内側に配置したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の像加熱装置。
  8. 前記誘導発熱体をベルト形状とし、前記磁束発生手段を該誘導発熱体の外側に配置したことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の像加熱装置。
  9. 記録材上に画像を形成する像形成手段と、該記録材上の画像を加熱する像加熱手段とを有する画像形成装置において、
    像加熱手段として請求項1乃至8の何れか1項に記載の像加熱装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  10. 記録材上に未定着画像を形成する像形成手段と、該未定着画像を加熱して該記録材上に定着させる定着手段とを有する画像形成装置において、
    該定着手段として請求項1乃至の何れか1項に記載の像加熱装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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