JP4428170B2 - 加熱装置、定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体上に形成された未定着画像を加熱する電磁誘導加熱方式の加熱装置、この加熱装置を有する定着装置、およびこの定着装置を有する画像形成装置に関するものである。
一般に、プリンタ、複写機などの画像形成装置に用いられる定着装置としては、省エネルギー化および高速化のため、ハロゲンランプ等に変わる加熱源として電磁誘導加熱方式の加熱装置が広く採用されるようになってきている。
この電磁誘導加熱方式の加熱装置では、発熱体に磁場生成手段によって生成した磁場を作用させるとともに、この磁場の作用による渦電流により前記発熱体をジュール発熱させる。このような加熱装置は、例えば、画像形成手段によって転写紙やOHPシートなどの記録媒体上に形成された未定着画像を加熱する画像形成装置の定着装置として用いることができる。
図8は、従来の定着装置の構成を示す図である。
上述した磁場生成手段は、導線を発熱体に沿って所要の形状に巻回した励磁コイルに、高周波電流を流して発熱体を加熱する構成になっている。
発熱体を加熱する励磁コイルは、発熱体の内部に配設するようにしたもの、例えば(特許文献1)、発熱体の外側に対向して配設するようにしたもの、例えば(特許文献2)、などが提案されている。
また、図8に示すように、加圧ローラ1と対向して配設される回転体(発熱体)2に沿って励磁コイル3を配設するようにしたものもある。
特開平9−26719号公報(図1) 特開2001−188430号公報
ところで、上述した励磁コイルを発熱体の内部に配設する方法、例えば(特許文献1)、および励磁コイルを発熱体の外側に配設する方法、例えば(特許文献2)においては、発熱体を短時間で加熱するには、同じ励磁コイルを使用するものとした場合、その励磁コイルに大電流を流すことで実現することが可能である。すなわち、励磁コイルに大電流が流れることで発熱体上の渦電流の発生量が増加し、これに伴って発熱量が増加するので過熱時間の短縮が可能である。
しかしながら、家庭用機器およびオフィス用機器(例えば画像形成装置)に使用可能な電源つまり電源コンセントから投入できる電力の上限は法律の規制があるため、電磁誘導加熱のために使用する励磁コイルに投入できる電力量も制限を受けることになる。そのため、励磁コイルへの充分な電力の投入は制限を受けることになり、発熱体の所定の温度までの立ち上がり時間を十分に短縮することができなかった。
すなわち、上述した励磁コイルを発熱体の内部に配設する方法、例えば(特許文献1)、上述した励磁コイルを発熱体の外側に配設する方法、例えば(特許文献2)では、励磁
コイルへの充分な電力の投入が制限を受けるので、発熱体の所定の温度までの立ち上がり時間を十分に短縮することができないという問題点があった。
また、上述した図8に示す従来の技術の如く回転体に沿ってコイルを配設するものでは、コイルと回転体である発熱体との絶縁距離の確保が必要であり、そのため、コイルを回転体に近づけて磁気抵抗を小さくするにも限界があった。
そこで、本発明は、発熱体の所定の温度に達するまでの立ち上がり時間の短縮化を図るとともに発熱体全体の温度分布の均一化を図ることのできる加熱装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、発熱体の所定の温度に達するまでの立ち上がり時間の短縮化を図るとともに発熱体全体の温度分布の均一化を図ることのできる加熱装置を有する定着装置およびその定着装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明の加熱装置は、磁性と導電性とを有する発熱体と、前記発熱体の内部に配設され電磁誘導によって当該発熱体を発熱させる励磁コイルとを有し、前記励磁コイルは、磁性体の磁芯と該磁芯に巻回されたコイルとを有する複数のコイル手段を備え、前記複数のコイル手段は、前記発熱体の長手方向に沿って一列にかつ該コイル手段の磁芯の端部が互いに対向するように配設されるとともに、前記磁芯の両端部に磁性体のツバ部が前記コイル表面より前記発熱体側に突出して形成され、該複数のコイル手段のうちの端部側に配設されているコイル手段のツバ部は中央部に配設されているコイル手段のツバ部と比較して大きく形成されている、構成としたものである。
本発明の好ましい形態において、前記発熱体は、該発熱体の長手方向を中心にして回転し、前記複数のコイル手段の磁芯に形成されているツバ部は、前記発熱体の長手方向に対し傾斜して形成されている。
本発明のさらに好ましい形態において、前記複数のコイル手段は、奇数個のコイル手段で構成され、この奇数のコイル手段は、前記発熱体の長手方向に沿って一列にかつコイル手段の磁芯の端部が互いに対向するように配設されている。
また、この課題を解決するために、本発明の定着装置は、記録媒体に形成された未定着画像を加熱する加熱手段としての前述したいずれか記載の加熱装置と、前記未定着画像を前記記録媒体に定着させる定着ローラと、前記定着ローラと前記加熱装置の発熱体とに張
架された発熱ベルトと、前記発熱ベルトの内面の発熱温度を検出する温度検出手段と、前記定着ローラと圧接され定着ニップ部を形成する加圧部材とを有する構成としたものである。
さらに、この課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、記録媒体の表面に未定着画像を形成し該未定着画像を加熱定着するとともに、定着された画像が形成されている記録媒体を出力する画像形成装置であって、前記記録媒体上に形成されている未定着画像を加熱定着する加熱手段としての定着装置を有する構成としたものである。
本発明によれば、磁性体の磁芯と該磁芯に巻回されたコイルとを有する複数のコイル手段に、該磁芯の両端部に磁性体のツバ部をコイル表面より発熱体側に突出して形成し、該複数のコイル手段のうちの端部側に配設されているコイル手段のツバ部は中央部に配設されているコイル手段のツバ部と比較して大きく形成する。従って、各々のコイル手段に対応して磁路長の短い磁路が形成されるので、励磁コイルの磁気抵抗を小さくすることができ、また、隣同士のコイル手段の間で磁界が対向する発熱体側へ集まり、この集まった磁界が対向する発熱体へ有効に働き、しかも当該励磁コイルへ投入すべき電力量を確保することができ、発熱体の所定の温度に達するまでの立ち上がり時間の短縮化を図るとともに、端部側のコイル手段においては、ツバ部によって、発熱により暖められた気体(空気)の対流が抑制され、発熱体の両端の温度の低下を補正することで発熱体全体の温度分布の均一化を図ることができるという有効な効果が得られる。
さらに、発熱体は、該発熱体の長手方向を中心にして回転し、複数のコイル手段の磁芯に形成されているツバ部は、発熱体の長手方向に対し傾斜して形成されている。従って、複数のコイル手段それぞれの合わせ面部で磁束が集まり、この磁束に伴う渦電流の発生位置を発熱体の回転に伴い移動させることで、発熱体における発熱する位置(部位)を変化させて、発熱体全体の温度分布の均一化を図ることができるという有効な効果が得られる
一方、複数のコイル手段は、奇数個のコイル手段で構成され、この奇数のコイル手段は、発熱体の長手方向に沿って一列にかつコイル手段の磁芯の端部が互いに対向するように配設されている。従って、励磁コイルの長手方向の中心を基準に、その長手方向の左右の磁界形成を対称にすることができるので、発熱体の長手方向の中心を基準にしたときの左右で、温度分布の均一性を高めることができるという有効な効果が得られる。
本発明は、磁性と導電性とを有する発熱体と、発熱体の内部に配設され電磁誘導によって当該発熱体を発熱させる励磁コイルと、を有し、励磁コイルは、磁性体の磁芯と該磁芯に巻回されたコイルとを有する複数のコイル手段を備え、複数のコイル手段は、前記発熱体の長手方向に沿って一列にかつ該コイル手段の磁芯の端部が互いに対向するように配設されるとともに、前記磁芯の両端部に磁性体のツバ部がコイル表面より前記発熱体側に突出して形成され、該複数のコイル手段のうちの端部側に配設されているコイル手段のツバ部は中央部に配設されているコイル手段のツバ部と比較して大きく形成されているものであり、各々のコイル手段に対応して磁路長の短い磁路が形成されるので、励磁コイルの磁気抵抗を小さくすることができ、また、隣同士のコイル手段の間で磁界が対向する発熱体側へ集まり、この集まった磁界が対向する発熱体へ有効に働き、しかも当該励磁コイルへ投入すべき電力量を確保することができ、発熱体の所定の温度に達するまでの立ち上がり時間の短縮化を図るとともに、端部側のコイル手段においては、ツバ部によって、発熱により暖められた気体(空気)の対流が抑制され、発熱体の両端の温度の低下を補正することで発熱体全体の温度分布の均一化を図ることができるという作用を有する。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照しつつさらに具体的に説明する。ここで、添付図面において同一の部材には同一の符号を付しており、また、重複した説明は省略されている。なお、ここでの説明は本発明が実施される最良の形態であることから、本発明は当該形態に限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における画像形成装置の構成を示す構成図、図2は本発明の実施の形態1における定着装置を説明する図、図3は図2に示した定着装置に配設される励磁コイルの一例の外観を示す図、図4は図3に示した励磁コイルの断面を示す図、図5は励磁コイルの他の例の外観を示す図、図6は励磁コイルの他の例の外観を示す図、図7は励磁コイルの他の例の断面を示す図である。
図1において、電子写真感光体(以下、「感光ドラムという」。)11は、矢印Aの方向に所定の周速度で回転駆動されながら、その表面が帯電器12によってマイナスの暗電位V0に一様に帯電される。
ビームスキャナ13は、図示しない画像読取装置やコンピュータ等のホスト装置から入力される画像装置の時系列的電気デジタル画素信号に対応して変調されたレーザビーム14を出力する。
帯電された感光ドラム11の表面は、レーザビーム14によって走査露光される。これにより、感光ドラム11の露光部分は電位絶対値が低下して明電位VLとなり静電潜像が形成される。この潜像は現像器15から供給されるマイナスに帯電したトナーによって現像され顕像化される。
現像器15は、回転駆動される現像ローラ16を備えている。現像ローラ16は感光ドラム11と対向して配置されており、その外周面にはトナーの薄層が形成される。現像ローラ16には、その絶対値が感光ドラム11の暗電位V0よりも小さく、明電位VLよりも大きい現像バイアスが印加されている。これにより現像ローラ16上のトナーが感光ドラム11の明電位VLにのみ転写されて、潜像が顕像化される。
一方、給紙部17からは記録材205が一枚ずつ給送され、レジストローラ対18を経て、感光ドラム11と転写ローラ19のニップ部へ、感光ドラム11の回転と同期した適切なタイミングで送られる。そして、感光ドラム11上のトナー像は、転写バイアスが印加されている転写ローラ19により記録材(記録媒体)205に順次転写される。記録材205が分離されたあとの感光ドラム11は、その表面の転写残りトナー等の残留物がクリーニング装置20によって除去され、繰り返し次の画像形成に供される。
転写後の記録材205は、定着ガイド21によって定着装置22へ案内される。記録材205は、感光ドラム11から分離された後に定着装置22へ搬送され、この定着装置22によって記録材205上に転写されたトナー像が定着される。このようにしてトナー像が定着され定着装置22を通過した記録材205は、排紙ガイド23によって排紙トレイ24へ案内される。
ここで、定着ガイド21および排紙ガイド23は、ABSなどの樹脂によって構成されている。なお、定着ガイド21および排紙ガイド23は、アルミニウムなどの非磁性体の金属によって構成することもできる。
装置本体の底板25、装置本体の天板26および本体シャーシ27は一体となって装置全体の強度を担うものである。これらの部材は磁性材料である鋼を基材とし、亜鉛メッキを施した材料によって構成されている。
冷却ファン28は装置内に気流を発生させる。コイルカバー29は、アルミニウムなどの非磁性体の金属を含む遮蔽部材として使用されるものである。コイルカバー29は、励磁コイル300およびアーチコア106の背面を覆うように構成されている。
次に、上記定着装置22について図2を参照して説明する。この定着装置22は、電磁誘導加熱方式の定着装置であり、後述する誘導加熱手段100の電磁誘導により加熱される加熱ローラ(第1の回転体)210と、加熱ローラ(加熱装置)210と平行に配設された定着ローラ220と、加熱ローラ210と定着ローラ220とに張架されて電磁誘導により加熱されるとともに定着ローラ220の回転により矢印Bの方向に回転する無端帯状の発熱ベルト(第2の回転体)230と、発熱ベルト230と接触してニップ部を形成
して定着ローラ220に圧接されるとともに発熱ベルト230に対して順方向に回転する加圧ローラ(加圧部材)240と、温度検出手段250とを備えている。
加熱ローラ(発熱体)210は、たとえばFe、Ni、およびその合金類(SUS等)の中空円筒状の強磁性金属部材からなり、外径がたとえば20mm、肉厚がたとえば0.1mmとされて、低熱容量で昇温の速い構成となっている。
定着ローラ220は、たとえばSUS等の金属製の芯金220aと、耐熱性を有するシリコーンゴムをソリッド状または発泡状にして芯金220aを被覆した弾性部材220bとを含んでいる。そして、加圧ローラ240からの押圧力でこの加圧ローラ240との間に所定幅の接触部を形成するために、定着ローラ220の外径を30mm程度として加熱ローラ210の外径より大きくしており、また、弾性部材220bの肉厚を3〜8mm程度、硬度を15〜50°(Asker C)程度としている。
このような構成により、加熱ローラ210の熱容量が定着ローラ220の熱容量より小さくなるので、加熱ローラ210が急速に加熱されてウォームアップ時間が短縮される。
加熱ローラ210と定着ローラ220との間に張架された発熱ベルト230は、加熱ローラ210の内側(内部)に配設された誘導加熱手段100によって加熱されるとともに、加熱された加熱ローラ210との接触部位Lで熱伝導加熱される。そして、駆動手段(図示せず)による定着ローラ220の回転駆動に伴い発熱ベルト230が回転することにより発熱ベルト230の内面が連続的に加熱され、結果としてベルト全体に渡って加熱される。
発熱ベルト230は、基材がガラス転移点360(℃)のポリイミド樹脂中に銀粉を分散して導電層を形成した、直径50mm、厚さ50μmの薄肉の無端状ベルトで構成されている。前記導電層は、厚さ10μmの銀層を2〜3積層した構成としてもよい。また、発熱ベルト230の表面には、離型性を付与するために、フッ素樹脂を含む厚さ5μmの離型層(図示せず)を被覆してもよい。発熱ベルト230の基材のガラス転移点は、200(℃)〜500(℃)の範囲であることが望ましい。さらに、発熱ベルト230の表面の離型層としては、PTFE、PFA、FEP、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の離型性の良好な樹脂やゴムを単独であるいは混合して用いてもよい。
なお、発熱ベルト230の基材の材料としては、上述のポリイミド樹脂の他、フッ素樹脂等の耐熱性を有する樹脂、電鋳によるニッケル薄板およびステンレス薄板等の金属を用いることもできる。例えば、発熱ベルト230は、厚さ40μmのSUS430(磁性)またはSUS304(非磁性)の表面に厚さ10μmの銅メッキを施した構成のもの、あるいは厚さ30〜60μmのニッケル電鋳ベルトであってもよい。
また、発熱ベルト230は、モノクロ画像の加熱定着用の像加熱体として用いる場合には離型性のみを確保すればよいが、発熱ベルト230をカラー画像の加熱定着用の像加熱体として用いる場合にはゴム層を形成して弾性を付与することが望ましい。
加圧ローラ240は、たとえばSUSまたはAl等の熱伝導の高い金属製の円筒部材を含む芯金240aと、この芯金240aの表面に設けられた耐熱性およびトナー離型性の高い弾性部材240bとから構成されている。
このような加圧ローラ240は発熱ベルト230と接触し定着ローラ220を押圧して定着ニップ部Nを形成しているが、本実施の形態1では、定着ニップ部Nの出口部でトナーの剥離作用が大きくなるように、加圧ローラ240の外径は定着ローラ220と同じ3
0mm程度であるものの、肉厚は2〜5mm程度で定着ローラ220より薄く、また硬度は20〜60°(Asker C)程度で定着ローラ220より硬く形成されている。
電磁誘導により加熱ローラ210を加熱する誘導加熱手段100は、図2に示すように、加熱ローラ(発熱体)210の内部に配設された励磁コイル300で構成されており、この励磁コイル300は、複数のコイル手段200を、加熱ローラ210の長手方向(回転軸方向)に沿って複数並べて配設したものである。
複数のコイル手段200は、磁性体で形成された磁芯211と、磁芯211の外側に巻線された磁界発生手段であるコイル212と、磁芯211の両端に配設されその外径より大きいツバ状の磁性体(ツバ部)213と、を有している。磁芯211とツバ部213とでボビンを構成している。
温度検出手段250は、サーミスタなどの熱応答性の高い感温素子を含んでおり、発熱ベルト230の内面の温度を検知するために、上記定着ニップ部Nの入力側に配設されている。
次に、励磁コイル300の詳細について図3を参照して説明する。
磁性体の磁芯211の材料は、鉄、珪素鋼、鉄−Ni合金、フェライト等の強磁性体を使用している。磁芯211の径はφ2〜φ12mmの範囲とし、磁芯211の長さは例えば5〜30mmの範囲で、励磁コイル300(あるいは加熱ローラ210)の温度分布を調整しながら決定する。
なお、磁芯211の径は、その長手方向における中央部と外側とで異なるようにしても良い。また、加熱ローラ210の長手方向に沿って配設される複数の磁芯211(つまり複数のコイル手段200)の任意の磁芯211の径を他の磁芯211の径と異なるようにしても良い。
コイル212は素線径φ0.05〜φ0.2mmの線を束ねたリッツ線束を使用する。素線径がφ0.05mmより小さい径では、コイルの直流抵抗成分が増加し、コイルロスが発生し、コイルの発熱が問題となる。また、素線径がφ0.2mmより大きい線径では高周波の交流電流による電気抵抗が大きくなり、高周波駆動時の励磁コイルの発熱が過大となる。
磁性体を含むツバ部213は、加熱ローラ210の長手方向に対し傾斜、つまり磁芯211に対し垂直ではなく、傾斜して形成(角度αの角を有して形成)されている。
励磁コイル300は、磁芯211に巻線されたコイル212を複数個組み合わせて、加熱ローラ210の回転軸方向(長手方向)における発熱ベルト230との接触する領域の長手方向と同じ長さに設定されている。つまり、励磁コイル300は、加熱ローラ210の回転軸方向(長手方向)の長さに関し、少なくとも発熱ベルト230の幅と同じ長さに設定されている。
これによれば、誘導加熱手段100としての励磁コイル300によって電磁誘導加熱される加熱ローラ210の領域が最大となり、発熱している加熱ローラ210の表面と発熱ベルト230とが接する時間も最大となるので、伝熱効率が高くなる。
また、励磁コイル300を構成する複数のコイル手段200の個数は、奇数個が好ましく3〜31個の範囲で使用する。また、複数(奇数個)のコイル手段200は、隣同士の
コイル手段のコイルの巻回方向が互いに反対方向になるように形成(逆回転巻き)されているとともに、隣同士のコイル手段のコイルは連続的に形成されている。
このように複数のコイル手段200を奇数個の配列にすることで、励磁コイル300の長手方向の中心を基準に、その長手方向の左右の磁界形成を対称にすることができるので、加熱ローラ210の長手方向の中心を基準にしたときの左右で、温度分布の均一性を高めることができる。
なお、励磁コイル300には駆動電源(指示せず)から10kHz〜1MHzの高周波交流電流、好ましくは20kHz〜800kHzの高周波交流電流が給電される。
上述したような励磁コイル300により発生する磁界の状態を、図4に示す。図4において、410は磁性体板を示す。420で示される矢印は、励磁コイル300に電流を流したときに発生する磁界の概略の方向を示している。
図4に示すように、励磁コイル300を構成する複数のコイル手段200それぞれで磁路が形成されるので、各々のコイル手段200の磁路長は短く形成されることになり、このため励磁コイル300としての磁気抵抗を小さくすることができる。すなわち、励磁コイル300に少ない電流を供給して、加熱ローラ210を発熱させることができる。
ツバ部213は磁芯211に対し垂直ではなく傾斜して形成されているので、複数のコイル手段200それぞれの合わせ面部で磁束が集まり、この磁束に伴う渦電流の発生位置を加熱ローラ210の回転に伴い移動させることで、加熱ローラ210における発熱する(部位)位置を変化させて、ツバ部213を磁芯211に対し垂直に形成した場合の複数のコイルの合わせ面部の影響を無くすようにしている。
加熱ローラ210の長手方向の両端部での放熱等による温度低下をなくすために、当該長手方向の中央部の巻数より外側の巻数を増やすことで、加熱ローラ210の長手方向の全体に渡って温度分布の補正をすることができる。
このようにして加熱した加熱ローラ210を介して加熱された発熱ベルト230は、図2に示すように定着ニップ部Nの入口側に配設された温度検出手段250によって発熱ベルト230の内面の温度が検知される。
そのため、温度検出手段250が発熱ベルト230の表面を傷付けることがないので、発熱ベルト230の温度分布を均一に維持することができ、定着性能を継続的に確保することができる。発熱ベルト230の定着ニップ部Nに入る直前の温度を検知した温度検出手段250からの温度情報を基に出力される信号に基づき、誘導加熱手段100への投入電力を制御することにより、発熱ベルト230が所定の温度たとえば170℃に安定して維持される。
定着装置22の上流側に配設された画像形成部(図1の符号11〜16)において記録材(記録媒体)205上に形成された未定着トナー画像(未定着画像)206が定着ニップ部Nに導入されるときには、誘導加熱手段100によって加熱された発熱ベルト230における表面温度と裏面温度との差が小さくなった状態になっている。そのため、発熱ベルト230のベルト表面温度が設定温度に対して過度に高くなる、いわゆるオーバーシュートを抑え、安定した温度制御を行うことが可能になる。
なお、本実施の形態1では、励磁コイル300を構成する複数のコイル手段200のボビンのツバ部213は、磁芯211に対し傾斜(角度αの角)を有する構成としたが、本
発明はこれに限定されることなく、励磁コイルは図5に示すような構成としても良い。
図5において、励磁コイル500は、図3に示した励磁コイル300の構成において、複数のコイル手段200のツバ部213をツバ部510に代替した構成になっている。なお、図5において、図3に示した構成と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付している。また図5では磁芯211は省略している。
この場合、励磁コイル500は複数のコイル手段200から構成されており、各々のコイル手段200は、磁芯211と、コイル212と、ツバ部510とを有している。
ツバ部510は、ツバ部213とは、材質は同じであるものの、磁芯211に対して垂直に形成されている点で異なっている。このようにツバ部510を磁芯211に対して垂直に形成することができるので、ボビン(の磁芯211)へのコイル212の巻回が容易となり生産性のよい励磁コイル500を提供することができる。
また、本実施の形態1では、励磁コイル300を構成する複数のコイルで同一の大きさとして取り扱ったが、本発明はこれに限定されることなく、励磁コイルは図6に示すような構成としても良い。
図6において、励磁コイル600は、図3に示した励磁コイル300の構成において、複数のコイル手段200を削除し、複数のコイル手段200−1〜200−7を追加した構成になっている。なお、図6において、図3に示した構成と同様の機能を果たす部分には同一の符号を付している。また図6では磁芯211は省略している。
この場合、励磁コイル600は複数のコイル手段200−1〜200−7から構成されており、コイル手段200−1,200−2,200−6,200−7は、磁芯211と、コイル212と、ツバ部610とを有しており、コイル手段200−3,200−4,200−5は、磁芯211と、コイル212と、ツバ部620とを有している。
ツバ部610およびツバ部620は、ツバ部213と同様の材質で形成されているものの、励磁コイル600(複数のコイル手段)の端部側に配設されているコイル手段のツバ部610は、励磁コイル600(複数のコイル手段)の中央部に配設されているコイル手段のツバ部620と比較して大きく形成されている。これにより、コイル手段200−1,200−2,200−6,200−7においては、ボビンのツバ部610によって、発熱により暖められた気体(空気)の対流が抑制されるので、加熱ローラ(発熱体)210の両端の温度の低下を補正することができる。
さらに、本実施の形態1では、励磁コイル300を構成する複数のコイル手段200においては磁芯211にコイル212を巻回する構成としたが、本発明はこれに限定されることなく、各々のコイル手段は図7に示すような構成としても良い。
図7において、コイル手段200は、磁芯211と、コイル212と、ツバ部213と、プラスチック710とを有している。
プラスチック710は、絶縁性を有する材質で形成されたものであり、磁芯211の外側に配設される。そして、このプラスチック710にコイル212を巻線する構成とするようにしても良い。
以上説明したように、本実施の形態1によれば、励磁コイルと発熱体(加熱ローラ)間の磁気結合を増加させ、少ない電力で発熱体上の渦電流量を増加させ、発熱体の所定温度
に達するまでの立ち上がり時間を短縮するとともに発熱体全体の温度分布を均一化することができる。
本発明は、磁気抵抗を改善することで励磁コイルへの電力投入量を確保し、発熱体の所定の温度に達するまでの立ち上り時間を短縮するとともに発熱体の長手方向の温度分布を均一化することができる加熱装置を提供することができるので、電子写真方式あるいは静電記録方式の複写機、ファックスおよびプリンタ等の画像形成装置の定着装置として有用である。
本発明の実施の形態1における画像形成装置の構成を示す構成図 本発明の実施の形態1における定着装置を説明する図 図2に示した定着装置に配設される励磁コイルの一例の外観を示す図 図3に示した励磁コイルの断面を示す図 励磁コイルの他の例の外観を示す図 励磁コイルの他の例の外観を示す図 励磁コイルの他の例の断面を示す図 従来の定着装置の構成を示す図
符号の説明
11 感光ドラム
12 帯電器
13 ビームスキャナ
14 レーザビーム
15 現像器
16 現像ローラ
17 給紙部
18 レジストローラ対
19 転写ローラ
20 クリーニング装置
21 定着ガイド
22 定着装置
23 排紙ガイド
24 排紙トレイ
25 装置本体の底板
26 装置本体の天板
27 本体シャーシ
28 冷却ファン
29 コイルカバー
100 誘導加熱手段
106 アーチコア
200,200−1〜200−7 コイル手段
205 記録材(記録媒体)
206 未定着トナー画像(未定着画像)
210 加熱ローラ(発熱体、加熱装置)
211 磁芯
212 コイル
213,510,610,620 ツバ部(磁性体)
220 定着ローラ
220a 芯金
220b 弾性部材
230 発熱ベルト
240 加圧ローラ
240a 芯金
240b 弾性部材
250 温度検出手段
300,500,600 励磁コイル

Claims (5)

  1. 磁性と導電性とを有する発熱体と、前記発熱体の内部に配設され電磁誘導によって当該発熱体を発熱させる励磁コイルと、を有し、
    前記励磁コイルは、磁性体の磁芯と該磁芯に巻回されたコイルとを有する複数のコイル手段を備え、
    前記複数のコイル手段は、前記発熱体の長手方向に沿って一列にかつ該コイル手段の磁芯の端部が互いに対向するように配設されるとともに、前記磁芯の両端部に磁性体のツバ部が前記コイル表面より前記発熱体側に突出して形成され、該複数のコイル手段のうちの端部側に配設されているコイル手段のツバ部は中央部に配設されているコイル手段のツバ部と比較して大きく形成されていることを特徴とするとする加熱装置。
  2. 前記発熱体は、該発熱体の長手方向を中心にして回転し、前記複数のコイル手段の磁芯に形成されているツバ部は、前記発熱体の長手方向に対し傾斜して形成されていることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記複数のコイル手段は、奇数個のコイル手段で構成され、この奇数のコイル手段は、前記発熱体の長手方向に沿って一列にかつコイル手段の磁芯の端部が互いに対向するように配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の加熱装置。
  4. 記録媒体に形成された未定着画像を加熱する加熱手段としての請求項1乃至請求項のいずれかに記載の加熱装置と、前記未定着画像を前記記録媒体に定着させる定着ローラと、前記定着ローラと前記加熱装置の発熱体とに張架された発熱ベルトと、前記発熱ベルトの内面の発熱温度を検出する温度検出手段と、前記定着ローラと圧接され定着ニップ部を形成する加圧部材と、を有することを特徴とする定着装置。
  5. 記録媒体の表面に未定着画像を形成し該未定着画像を加熱定着するとともに、定着された画像が形成されている記録媒体を出力する画像形成装置であって、前記記録媒体上に形成されている未定着画像を加熱定着する加熱手段としての請求項記載の定着装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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