JP3825596B2 - 半導体記憶装置及びその制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はメモリセルに記憶されたデータを読み出す読み出し回路及び読み出し方法を改良した半導体記憶装置及びその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
メモリセルに書き込まれたデータを、電源電圧が供給されない状態でもそのまま保持する半導体メモリとして不揮発性メモリ(EEPROM)が知られている。この不揮発性メモリのうち、複数個のメモリセルのデータを電気的に一括消去するものがあり、このようなメモリは一般にフラッシュメモリと呼ばれている。
【0003】
図24は従来のフラッシュメモリの概略的な構成を示している。それぞれ複数のセル内ビット線BLとワード線WL(図ではそれぞれBL0,BL1とWL0,WL1の各2本のみ図示)との各交差部には不揮発性トランジスタ(浮遊ゲートを有するFETMOS構造のトランジスタ)からなるメモリセルMCがそれぞれ配置されている。上記複数のセル内ビット線BL0,BL1とワード線WL0,WL1及び複数のメモリセルMCによってメモリセルアレイが構成されている。
【0004】
メモリセルアレイ内の各メモリセルMCはソース、ドレイン、浮遊ゲート及び制御ゲートを有しており、同一列(Y軸方向)に配列された各メモリセルMCのドレインは対応する列のセル内ビット線に共通に接続され、同一行(X軸方向)に配列された各メモリセルMCの制御ゲートは対応する行のワード線に共通に接続されている。また、各メモリセルMCのソースは、あるまとまった単位毎にソース線SLに共通に接続されている。
【0005】
上記複数のワード線はXデコーダ(行デコーダ)101によっていずれか1本が選択駆動され(ロウの選択)、上記複数のセル内ビット線はYデコーダ(列デコーダ)102によっていずれか1本が選択される(カラムの選択)。
【0006】
読み出し回路部103は、上記Xデコーダ101とYデコーダ102とによって選択された選択セルの記憶データを読み出してデータをセンスするものであり、Yデコーダ102によって選択されたセル内ビット線が接続されるビット線BLLと、センスビット線BLSと、ビット線BLLとセンスビット線BLSとの間に設けられセンスビット線BLSとビット線BLLとの間を電気的に分離するNチャネルの分離用トランジスタ104からなる分離回路105と、センス線SAと、センスビット線BLSとセンス線SAとの間に設けられデータの読み出し時にメモリセルMCのドレイン(ビット線BLL及びセル内ビット線BL)を最適な電位に設定するNチャネルのバイアス用トランジスタ106を有するバイアス回路107と、データの読み出し時に上記センス線SAを電源電位Vccに設定するPチャネルの負荷用トランジスタ108を有する負荷回路109と、センス期間にセンス線SAに生じる電位と図示しない回路で生成される一定の参照電位VREFとを比較してデータをセンスする増幅回路110とから構成されている。
【0007】
上記分離用トランジスタ104のゲートには制御信号PARTが供給される。また、上記バイアス用トランジスタ106のゲートには電源電位Vccよりも低い一定のバイアス電位VBIASが供給される。
【0008】
次に、上記構成でなるフラッシュメモリにおけるデータの読み出し動作を、図25のタイミングチャートを用いて説明する。図25に示すように、データの読み出し期間は大きく分けて、アドレス選択期間、センス期間及び出力期間の3つの期間からなる。
【0009】
アドレス選択期間は、外部アドレスの変化を受けてからメモリセルアレイ内のワード線とセル内ビット線とが選択されるまでの期間である。この期間中にバイアス用トランジスタ106のゲートに供給されるバイアス電位VBIASを安定させる必要がある。この期間にバイアス電位VBIASが安定レベルに達せず、安定レベルよりも高くなるといわゆるソフトライト現象が起こってしまうし、反対に低いときはビット線BLLの充電が遅れてしまう。なぜなら、ビット線BLLの電位は、バイアス用トランジスタ106によってVccよりも低い電位にクランプされるからである。
【0010】
次のセンス期間では、メモリセルアレイ内のメモリセルが選択されたタイミングで、分離用トランジスタ104が制御信号PARTに基づいてオン状態にされ、かつ増幅回路110が活性化される。分離用トランジスタ104がオン状態になると、それ以前に、図示しないリセット回路によって0Vに設定されていたビット線BLLが充電され始める。その後、ビット線BLLの電位VBLLは選択メモリセルの記憶データに応じて変化していく。ちなみに、“0”のデータが記憶されているメモリセルが選択された場合には、ワード線が選択駆動されてもそのメモリセルはオン状態にならないので、電位VBLLはより高い電位まで上昇する。反対に“1”のデータが記憶されているメモリセルが選択された場合には、ワード線が選択駆動されるとそのメモリセルはオンするので、電位VBLLは“0”のデータの場合よりも低くなる。また増幅回路110が活性化されることによって、センス線SAにおける電位VSAが参照電位VREFと比較され、選択メモリセルのデータがセンスされる。このとき、参照電位VREFは、“1”データを記憶しているメモリセルからデータを読み出した時のビット線BLLの電位と、“0”データを記憶しているメモリセルからデータを読み出した時のビット線BLLの電位とのほぼ中間の電位に設定される。
【0011】
出力期間では、増幅回路110によってセンスされたデータがラッチされ、このラッチされたデータが図示しない出力回路部に送られ、図示しない出力パッドから出力される。
【0012】
ところで、図25に示すように、アドレス変化後に、一度安定したバイアス電位VBIASは、センス期間に入ると一時的に低下する。その理由を以下に説明する。
【0013】
図26は、図25中のアドレス選択期間とセンス期間とにおけるビット線BLL及びセンスSAの電位VBLL、VSAの変化をバイアス電位VBIASの変化と共に拡大して示したものである。
【0014】
ビット線BLLの電位VBLLは制御信号PARTが活性化されて分離用トランジスタ104がオン状態になるまでは0Vに設定されており、センス期間になり、分離用トランジスタ104がオン状態になって始めて充電される。
【0015】
また、センス線SAの電位VSAは、センス期間になるまではある値(Vcc−Vthp)(ただしVthpはPチャネルのMOSトランジスタのしきい値)で安定している。その後、センス期間になると、センス線SAの電位VSAが急激に低下する。これは、分離用トランジスタ104がオンしたことにより、ビット線BLLに寄生的に存在している大きな容量が充電されることによる。そのため、センス線SAの電位VSAはビット線BLLの電位VBLLとほぼ同じレベルまで低下する。そして、バイアス電位VBIASは、このビット線電位の低下の影響を受けて一時的に低下する。
【0016】
これをさらに図27の等価回路図を用いて詳しく説明する。図27(a)はアドレス選択期間の終盤における各トランジスタの状態と各ノードにおける電位の状態を示している。ビット線BLLは設定されたままなので、その電位VBLLは0Vである。センス線SAは初期状態であり、その電位VSAは(Vcc−Vthp)である。また、バイアス電位VBIASは既に安定レベルに達している状態である。このときのセンスビット線BLSは、ほぼ(VBIAS−Vth)(ただしVthはバイアス用トランジスタ106のしきい値)程度まで負荷用トランジスタ108により充電されている。さらに、このときのバイアス用トランジスタ106のソース電位(VBLS)は、このバイアス用トランジスタ106自体がオフするレベル(VBIAS−Vth)まで上昇しているので、このバイアス用トランジスタ106はオフ状態になっている。さらに、制御信号PARTは非活性状態なので、分離用トランジスタ104もオフしている。
【0017】
図27(b)はセンス期間に入ったときの各トランジスタの状態と各ノードにおける電位の状態を示している。すなわち、制御信号PARTが活性化されて分離用トランジスタ104がオンすると、センス線SA、センスビット線BLSに蓄えられていた電荷が、ビット線BLLに存在している大きな容量CBLLとチャージシェアされる。このとき、センス線SA、センスビット線BLSの電位VSA、VBLSは、図27の状態からそれぞれほぼ0Vまで低下する。すると、図27(c)に示すように、バイアス用トランジスタ106のゲート・ドレイン間容量Cgd、ゲート・ソース間容量Cgsによるカップリングによって、バイアス電位VBIASが影響を受け、その値も低下する。これがバイアス電位VBIASが一時的に低下する原因である。
【0018】
また、バイアス用トランジスタ106について見ると、図27(a)の状態のときはオフしていたが、図27(b)ではソース電位が0Vになるのでオン状態になる。すると、バイアス用トランジスタ106ではチャネルが形成され、ゲートに対して大きなチャネル容量が見えてくる。すなわち、オン状態のときのバイアス用トランジスタ106は、図27(d)に示すように大きな容量と見なされ、この容量がバイアス電位VBIASによって充電される。従って、バイアス用トランジスタ106がオンして、チャネル容量が充電されることも、バイアス電位VBIASが低下する要因となる。
【0019】
このバイアス電位VBIASがセンス期間中に十分に高い電位を維持することができないと、ビット線BLLの充電が遅れて、読み出し時間が遅れることになり、最悪の場合には誤読み出しが起こる。
【0020】
また、一度安定した状態にあるバイアス電位VBIASが低下すると、再び安定状態に戻すためには上昇させる必要があり、それによってこのバイアス電位VBIASを発生する回路で無駄な電流が消費されることになる。
【0021】
図28、図29及び図30はそれぞれ、図24とは異なる従来のフラッシュメモリにおける読み出し回路部の概略的な構成を示している。
【0022】
図28に示した読み出し回路部では、負荷回路109が省略され、その代わりにバイアス回路107に負荷回路109の機能を持たせている。
【0023】
この図28に示した読み出し回路部の場合にも、センス期間の前にセンスビット線BLSが充電されており、その後、分離回路105がオンすることで、ビット線BLLに存在している大きな容量がチャージシェアされるので、図24に示した読み出し回路部の場合と同様の問題が発生する。
【0024】
図29の読み出し回路部では、図24中の分離回路105が省略されており、この分離回路105の機能をYデコーダ102に持たせている。なぜならば、分離回路105はYデコーダ102を活性化するタイミングで活性化されるので、Yデコーダ102も分離回路105と同様な役割を果たしているからである。
【0025】
この図29に示した読み出し回路部の場合にも、センス期間の前にビット線BLLが充電されており、その後、Yデコーダ102がオンすることで、セル内ビット線BLに存在している容量がチャージシェアされるので、図24に示した読み出し回路部の場合と同様の問題が発生する。すなわち、通常、ビット線BLLとセル内ビット線BLとでは、セル内ビット線BLに存在している容量の方が大きく、小さな容量であるビット線BLLの容量は、Yデコーダ102によるカラム選択動作により、より大きなセル内ビット線BLの容量とチャージシェアされるからである。
【0026】
図30の読み出し回路部では、図24中の分離回路105と負荷回路109とが省略されており、図24中の負荷回路109の機能をバイアス回路107に持たせ、かつ図24中の分離回路105の機能をYデコーダ102に持たせている。
【0027】
この図30に示した読み出し回路部の場合にも、バイアス回路107に供給されるバイアス電位VBIASがセンス期間に一時的に低下する。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】
このように従来では、データの読み出し時にメモリセルのドレイン電位を電源電位よりも低く設定してソフトライト現象を起こさないようにするバイアス回路が読み出し回路部に設けられており、このバイアス回路に供給されるバイアス電位がセンス期間に一時的に低下することによって、読み出し時間の遅れ、誤読み出し、さらには消費電流が増加するという不都合が生じる。
【0029】
この発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、読み出し回路部に設けられているバイアス回路に供給されるバイアス電位を常に一定に保つことによって、読み出し時間の遅れ、誤読み出しを防止し、さらには消費電流の増加も防止することができる半導体記憶装置及びその制御方法を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
第1の発明の半導体記憶装置は、複数本のセル内ビット線と複数本のワード線及びこれらセル内ビット線とワード線との各交差部に配置されたメモリセルを有するメモリセルアレイと、前記セル内ビット線における信号電位が伝達されるビット線と、アドレスに応じて前記メモリセルが選択されるアドレス選択期間に、アドレス信号に応じて前記メモリセルアレイ内の前記セル内ビット線を前記ビット線に選択的に接統するセル内ビット線デコーダ回路と、前記ビット線における信号電位が伝達されるセンスビット線と、前記センスビット線と前記ビット線との間に接続され、前記センスビット線と前記ビット線とを電気的に分離する分離回路と、前記センスビット線における信号電位が伝達されるセンス線と、前記センス線と前記センスビット線との間に接続され、第1のタイミングパルスの活性化に基づいて出力が開始されるバイアス電位が供給され、前記バイアス電位に応じて前記センスビット線の電位を所定電位に設定するバイアス回路と、前記センス線に接続された負荷回路と、前記センス線におけるセンス線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する増幅回路と、前記第1のタイミングパルスの活性化とほぼ同時に活性化される第2のタイミングパルスに基づいて前記センス線における電位を所定電位に設定し、前記バイアス電位が一定値となった後で前記増幅回路が動作する前に前記センス線の所定電位設定状態を解除する第1の初期化回路とを具備している。
【0031】
第2の発明の半導体記憶装置は、複数本のセル内ビット線と複数本のワード線及びこれらセル内ビット線とワード線との各交差部に配置されたメモリセルを有するメモリセルアレイと、前記セル内ビット線における信号電位が伝達されるビット線と、アドレスに応じて前記メモリセルが選択されるアドレス選択期間に、前記アドレス信号に応じて前記メモリセルアレイ内の前記セル内ビット線を前記ビット線に選択的に接統するセル内ビット線デコーダ回路と、前記ビット線における信号電位が伝達されるセンスビット線と、前記センスビット線と前記ビット線との間に接続され、前記センスビット線と前記ビット線とを電気的に分離する分離回路と、前記センスビット線における信号電位が伝達されるセンス線と、前記センス線と前記センスビット線との間に接続され、第1のタイミングパルスの活性化に基づいて出力が開始されるバイアス電位が供給され、前記バイアス電位に応じて前記センスビット線の電位を所定電位に設定するバイアス回路と、前記センス線に接続された負荷回路と、前記センス線におけるセンス線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する増幅回路と、前記第1のタイミングパルスの活性化とほぼ同時に活性化される第2のタイミングパルスに基づいて前記センスビット線における電位を所定電位に設定し、前記バイアス電位が一定値となった後で前記増幅回路が動作する前に前記センスビット線の所定電位設定状態を解除する第1の初期化回路とを具備している。
【0032】
第3の発明の半導体記憶装置は、複数本のセル内ビット線と複数本のワード線及びこれらセル内ビット線とワード線との各交差部に配置されたメモリセルを有するメモリセルアレイと、前記セル内ビット線における信号電位が伝達されるビット線と、アドレスに応じて前記メモリセルが選択されるアドレス選択期間に、アドレス信号に応じて前記メモリセルアレイ内の前記セル内ビット線を前記ビット線に選択的に接統するセル内ビット線デコーダ回路と、前記ビット線における信号電位が伝達されるセンス線と、前記センス線と前記ビット線との間に接続され、第1のタイミングパルスの活性化に基づいて出力が開始されるバイアス電位が供給され、前記バイアス電位に応じてビット線の電位を所定電位に設定するバイアス回路と、前記センス線に接続された負荷回路と、前記センス線におけるセンス線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する増幅回路と、前記第1のタイミングパルスの活性化とほぼ同時に活性化される第2のタイミングパルスに基づいて前記センス線における電位を所定電位に設定し、前記バイアス電位が一定値となった後で前記増幅回路が動作する前に前記センス線の所定電位設定状態を解除する第1の初期化回路とを具備している。
【0033】
第4の発明の半導体記憶装置は、複数本のセル内ビット線と複数本のワード線及びこれらセル内ビット線とワード線との各交差部に配置されたメモリセルを有するメモリセルアレイと、前記セル内ビット線における信号電位が伝達されるビット線と、アドレスに応じて前記メモリセルが選択されるアドレス選択期間に、アドレス信号に応じて前記メモリセルアレイ内の前記セル内ビット線を前記ビット線に選択的に接統するセル内ビット線デコーダ回路と、前記ビット線における信号電位が伝達されるセンス線と、前記センス線と前記ビット線との間に接続され、第1のタイミングパルスの活性化に基づいて出力が開始されるバイアス電位が供給され、前記バイアス電位に応じてセンス線の電位を所定電位に設定するバイアス回路と、前記センス線に接続された負荷回路と、前記センス線におけるセンス線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する増幅回路と、前記第1のタイミングパルスの活性化とほぼ同時に活性化される第2のタイミングパルスに基づいて前記ビット線における電位を所定電位に設定し、前記バイアス電位が一定値となった後で前記増幅回路が動作する前に前記ビット線の所定電位設定状態を解除する第1の初期化回路とを具備している。
【0034】
第5の発明の半導体記憶装置は、複数本のセル内ビット線と複数本のワード線及びこれらセル内ビット線とワード線との各交差部に配置されたメモリセルを有するメモリセルアレイと、前記セル内ビット線における信号電位が伝達されるビット線と、アドレスに応じて前記メモリセルが選択されるアドレス選択期間に、アドレス信号に応じて前記メモリセルアレイ内の前記セル内ビット線を前記ビット線に選択的に接統するセル内ビット線デコーダ回路と、前記ビット線における信号電位が伝達されるセンス線と、電源ノードと前記ビット線との間に接続され、第1のタイミングパルスの活性化に基づいて出力が開始されるバイアス電位が供給され、前記バイアス電位に応じてビット線の電位を所定電位に設定するバイアス回路と、前記ビット線におけるビット線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する増幅回路と、前記第1のタイミングパルスの活性化とほぼ同時に活性化される第2のタイミングパルスに基づいて前記ビット線における電位を所定電位に設定し、前記バイアス電位が一定値となった後で前記増幅回路が動作する前に前記ビット線の所定電位設定状態を解除する第1の初期化回路とを具備している。
【0035】
第6の発明の半導体記憶装置は、データを記憶しているメモリセルからの読み出し電位が伝達されるビット線と、第1及び第2の入力ノードを有し、これら第1及び第2の入力ノードに前記ビット線における読み出し電位に応じた入力電位と参照電位とがそれぞれ入力されて、両電位の差を増幅する増幅回路と、電流通路が前記ビット線と前記増幅回路の第1の入力ノードとの間に挿入され、第1のタイミングパルスの活性化に基づいて出力が開始されるバイアス電位が供給され、前記バイアス電位に応じて前記増幅回路の第1の入力ノードの電位を所定電位に設定するバイアス回路と、前記第1のタイミングパルスの活性化とほぼ同時に活性化される第2のタイミングパルスに基づいて前記バイアス回路の電流通路の一端及び他端の少なくともいずれか一方における電位を所定電位に設定し、前記バイアス電位が一定値となった後で前記増幅回路が動作する前に前記バイアス回路の電流通路の一端及び他端の少なくともいずれか一方における所定電位設定状態を解除する初期化回路とを具備している。
【0036】
第7の発明の半導体記憶装置の制御方法は、第1のタイミングパルスの活性化に基づいて出力が開始されるバイアス電位をバイアス回路に供給し、バイアス回路により前記バイアス電位に応じてデータセンスノードをデータセンス期間に所定電位に設定し、メモリセルから読み出されたデータに基づいて前記データセンスノードの電位を変化させ、センス期間に増幅回路によって前記データセンスノードの電位を参照電位と比較してデータをセンスするようにした半導体記憶装置であって、前記第1のタイミングパルスの活性化とほぼ同時に活性化される第2のタイミングパルスに基づいて初期化回路により前記データセンスノードを所定電位に設定し、前記バイアス電位が一定値となった後で前記増幅回路によってデータのセンスが開始される前に、前記初期化回路による前記データセンスノードの所定電位設定状態を解除するようにしている。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の半導体記憶装置をフラッシュメモリに実施した第1の実施の形態を説明する。
【0038】
フラッシュメモリでは、メモリセルとして、図1に示すようにスタックゲート型と呼ばれる構造を有する不揮発性トランジスタ(浮遊ゲートを有するFETMOS構造のトランジスタ)が使用される。図1において、P型ウェル10の表面上にはゲート絶縁膜11が設けられており、このゲート絶縁膜11上には多結晶シリコンからなる浮遊ゲート12が、その上には浮遊ゲート上絶縁膜13が設けられ、さらにその上に制御ゲート14が設けられている。また、浮遊ゲート12及び制御ゲート14で覆われていないP型ウェル10の表面領域にはN型不純物が導入されたドレイン15及びソース16が形成されている。
【0039】
以下にこのタイプのメモリセルの動作を簡単に説明する。
【0040】
メモリセルの書き込み(データの記憶)を行う場合には、ドレイン15に正極性の電位、例えば+6Vを、P型ウェル10とソース16にはそれぞれ0V(接地電位)を印加し、さらに制御ゲート14には正極性の高電位、例えば+10V程度を印加する。浮遊ゲート12は外部の電源とは接続されていないので、その電位は制御ゲート14、ゲート絶縁膜13及び浮遊ゲート12からなる容量と、浮遊ゲート12、浮遊ゲート上絶縁膜11及びP型ウェル10からなる容量とによるカップリング比により、制御ゲート14、ドレイン15、ソース16及びP型ウェル10の電位から一義的に決まる。
【0041】
不揮発性トランジスタの各ノードをこのような電位に設定することで、横方向(ソース・ドレイン方向)電界で発生した高いエネルギーを持ったホットエレクトロンが生成され、その一部がゲート絶縁膜11の障壁を乗り越えて浮遊ゲート12に注入され、その結果、メモリセルに書き込みが行われる。
【0042】
メモリセルの消去(データの消去)は、上記のようにして書き込みが行われ、電子が蓄積された状態のメモリセルの浮遊ゲート12から電子を引き抜くことをいうが、例えば次のような方法で消去が行われる。
【0043】
P型ウェル10及びソース16に正極性の高電位、例えば+10Vを印加し、制御ゲート14には負極性の電位、例えば−7Vを印加する。その結果、P型ウェル10及びソース16と浮遊ゲート12との間のゲート絶縁膜11には、かなりの強い電界(例えば10MV/cm以上)がかかる。このような強い電界の下では、ゲート絶縁膜11中に量子力学的なFowler-Noldheim電流(トンネル電流)が流れ、その結果を利用して浮遊ゲート12からP型ウェル10またはソース16へ電子が引き抜かれ、メモリセルの消去が行われる。
【0044】
メモリセルの読み出し(データの読み出し)は、上述した方法で書き込みまたは消去されたメモリセルそれぞれの浮遊ゲートの電位が異なることを用いて行われる。
【0045】
具体的に言うと、メモリセルの浮遊ゲート直下にN型の反転チャネルを形成しようとする場合、書き込み状態のメモリセルでは浮遊ゲート12に電子が蓄積されているので、書き込み状態のメモリセルにチャネルを形成することは、消去状態(すなわち電子が蓄積されていない)のメモリセルに対してチャネルを形成する場合よりも強く浮遊ゲートを正の電荷に帯びさせる必要がある。このとき、上述したように、浮遊ゲート12の電位は、制御ゲート14、ゲート絶縁膜13及び浮遊ゲート12からなる容量と、浮遊ゲート12、浮遊ゲート上絶縁膜11及びP型ウェル10からなる容量とによるカップリング比により、制御ゲート14、ソース16、ドレイン15及びP型ウェル10の電位から一義的に決まる。このため、書き込み状態のメモリセル及び消去状態のメモりセルに対し、制御ゲート14の電位を、書き込み状態のメモリセルではチャネルが形成されないが、消去状態のメモリセルではチャネルが形成されるようにコントロールすることが可能となる。このときの制御ゲート14の電位をVREADとする。そこで、ドレイン・ソース間に適度な電位差を持たせながら、制御ゲート14の電位をVREADとすることで、書き込み状態のメモリセル(以下、オフセルと称する)はチャネルが形成されないので何も起こらないが、消去状態のメモリセル(以下、オンセルと称する)はチャネルが形成されるため、通常のNチャネルMOSトランジスタと同様にドレイン・ソース間の電位差と浮遊ゲートの電位によって決まる電流が流れる。
【0046】
そして、制御ゲート14に電位VREADが供給されたときに、ソース・ドレイン間に電流が流れるか否かを、後に説明する読み出し回路部で判定することでメモリセルの情報を読み取っている。
【0047】
次に、この発明の第1の実施の形態によるフラッシュメモリ全体の構成を、図2に示すシステムブロック図を用いて説明する。この実施の形態によるフラッシュメモリは、メモリセルを選択するためのアドレスや各種制御信号が入力される入力回路部21と、この入力回路部21から出力される信号をデコードして各回路部へ制御信号を出力するコントロール回路部22と、それぞれ複数のワード線とセル内ビット線とが設けられかつ図1に示すようなメモリセルがm行×n列に配列されたメモリセルアレイ23と、メモリセルアレイ23内のメモリセルに対して書き込み、消去及び読み出しを行う時に用いる高電圧を生成する昇圧回路部24と、メモリセルアレイ23内の複数のワード線を選択駆動するXデコーダ(行デコーダ)25と、セル内ビット線(カラム)を選択するYデコーダ(列デコーダ)26と、昇圧回路部24で生成される高電圧が供給され、メモリセルアレイ23内で複数のメモリセルが形成されているP型ウェル及び、ある単位毎にメモリセルのソースが共通に接続されているソース線に供給するための電位を生成するソース・ウェルデコーダ部27と、書き込み動作及びベリファイ動作を制御する書き込み回路部28と、読み出し時のメモリセルの状態を判定する読み出し回路部29と、読み出したデータを出力する出力回路部30とから構成されている。
【0048】
図3は、図2中のメモリセルアレイ23の構成を、Xデコーダ25及びYデコーダ26と共に示している。
【0049】
メモリセルアレイ23内には、一括消去される単位毎の個数のメモリセルMCが、同一P型ウェル中にm行×n列(m,nは2以上の自然数であり、図3では説明簡単化のためにm=n=4としている)のマトリックス状に配置されている。
【0050】
そして、同一行に配列されているメモリセルMCの各制御ゲートは、複数のワード線WL0〜WL3のうち対応する行のワード線にそれぞれ共通接続され、同一列に配列されているメモリセルMCのドレインは、複数のビット線BL0〜BL3のうち対応する列のビット線にそれぞれ共通接続されている。各メモリセルMCのP型ウェル(図1に図示)はメモリセルアレイ23内で共通接続され、また各メモリセルMCのソースはソース線SLに共通接続されている。
【0051】
書き込み及び読み出し時に、ある特定の1ビット(1個のメモリセル)を選択するときは、Xデコーダ25により1つのワード線WLi(i=0〜3)が選択駆動され、Yデコーダ26により1つのセル内ビット線BLj(j=0〜3)が選択されることで、選択されたメモリセルに対して上述した書き込み及び読み出し動作が行われることになる。
【0052】
消去動作は、P型ウェルを共通とするメモリセルアレイ23内の(m×n)個のメモリセルに対し一括して行われる。
【0053】
図4は、図2中の読み出し回路部29の内部構成を、コントロール回路部22、Yデコーダ26及び出力回路部30と共に示している。
【0054】
読み出し回路部29は、ビット線BLLと、センスビット線BLSと、センス線SAと、ビット線BLLとセンスビット線BLSとの間に接続され、ビット線BLLとセンスビット線BLSとを電位的に分離する分離回路41と、センスビット線BLSとセンス線SAとの間に接続され、一定のバイアス電位VBIASを受けてセンス線SAの電位によらずにセンスビット線BLSの電位を設定するバイアス回路42と、センス線SAに接続された負荷回路43と、ビット線BLLにおける電位振幅を拡大して選択メモリセルのデータをセンスし出力する増幅回路44と、増幅回路44でデータをセンスする際に使用される参照電位VREFを発生する参照電位発生回路45と、ビット線BLLに接続され、このビット線BLLを所定のタイミングで設定するビット線初期化回路46と、センス線SAに接続され、このセンス線SAを所定のタイミングで設定するセンス線初期化回路47と、バイアス電位VBIASを発生するバイアス電位発生回路48と、アドレス等の切り替わりを受けてコントロール回路部22で発生される制御信号を基に上記分離回路41、負荷回路43、増幅回路44、ビット線初期化回路46、センス線初期化回路47及びバイアス電位発生回路48の動作を制御するための各種タイミングパルスVTIMEpart、VTIMEload、VTIMEblreset、VTIMEsareset、VTIMEbias等を発生するタイミングパルス発生回路49とから構成されている。
【0055】
上記負荷回路43は、一端がセンス線SAに接続された負荷素子43aと、この負荷素子43aの他端に接続され、タイミングパルスVTIMEloadに基づいて導通制御される負荷スイッチ回路43bとから構成されている。
【0056】
図5は、図4中の増幅回路44の内部構成の一例を示している。
【0057】
増幅回路44の役割は、センス線SAの電位VSAと参照電位VREFとの間の電位差を増幅し、選択メモリセルから読み出されたデータを確定することである。そのため、この増幅回路44は、一方の入力ノードにセンス線SAの電位VSAが入力され、他方の入力ノードに参照電位VREFが入力され、図4中のタイミングパルス発生回路49で発生されるタイミングパルスVTIMEampによって活性化制御され、活性化されたときに両電位の差を増幅してデータを確定する差動増幅器44aと、図4中のタイミングパルス発生回路49で発生されるタイミングパルスVTIMElatchによって活性化制御され、活性化されたときに差動増幅器44で確定されたデータをラッチし出力するデータラッチ回路44bとから構成されている。
【0058】
図6(a)〜(c)は、上記図4中の負荷回路43を構成する負荷素子43aの具体的な回路構成例を示している。
【0059】
図6(a)に示す負荷素子43aは抵抗素子51によって構成されており、この抵抗素子51の一方の端子はセンス線SAに接続され、他方の端子は負荷スイッチ回路43bに接続されている。
【0060】
図6(b)に示す負荷素子43aは能動負荷型のものであり、ゲートが接地電位(0V)に接続されたPチャネルのMOSトランジスタ52によって構成されている。そして、ドレインはセンス線SAに接続され、ソースは負荷スイッチ回路43bに接続されている。なお、このトランジスタ52の基板(バックゲート)は電源電位(Vcc)と同電位に設定してよい。
【0061】
図6(c)に示す負荷素子43aも同じく能動負荷型のものであり、ダイオード接続されたPチャネルのMOSトランジスタ53によって構成されている。すなわち、ドレイン及びゲートは共にセンス線SAに接続され、ソースは負荷スイッチ回路43bに接続されている。この場合にもトランジスタ53の基板(バックゲート)は電源電位(Vcc)と同電位に設定してよい。
【0062】
図7は、図4中の負荷回路43を構成する負荷スイッチ回路43bの具体的な構成を負荷素子43aと共に示したものである。負荷スイッチ回路43bは例えばPチャネルのMOSトランジスタ54によって構成されており、ソースは電源電位Vccの供給ノードに、ドレインは負荷素子43aにそれぞれ接続されており、ゲートにはタイミングパルスVTIMEloadの反転信号/VTIMEloadが供給される。
【0063】
図8は、図4中のバイアス回路42の具体的な構成を示している。バイアス回路42の役割は、メモリセルMCのドレインを、読み出し時に最適な電位に設定することである。読み出し時にメモリセルMCのゲートには例えば+5V(VG=+5V)の電位が、ドレインにはVccよりも低い正極性の電位がそれぞれ供給される。なお、ソース及び基板の電位は共に0Vである。すなわち、読み出し時におけるバイアス印加状態は、書き込み時のバイアスであるゲート電位が+10V、ソース電位が+6Vの場合と同じ正負関係となる。そのため、読み出しメモリセルのドレインに正極性の電位を印加すると、読み出し動作にもかかわらず、わずかに書き込み現象が起こるソフトライト現象が発生することが分かっている。そのため読み出し動作時のドレイン電位はメモリセルが5極管動作しない位に低く(〜1V)しなくてはならない。
【0064】
そのため、1V以上にならないようにビット線BLLの電位を制御することがバイアス回路42の役目となる。
【0065】
このバイアス回路42は、図示するようにNチャネルのMOSトランジスタ55によって構成されている。また、そのゲートには、バイアス電位発生回路48で発生される一定のバイアス電位VBIASが供給される。
【0066】
上記バイアス電位VBIASの値は、ビット線BLLの電位を1V以上にしたくなかったら、設定すべきビット線BLLの電位VBLL(1V)に対してNチャネルのMOSトランジスタ55のしきい値分だけ高い程度に設定される。
【0067】
このようなバイアス電位VBIASを発生する図4中のバイアス電位発生回路48は、例えば図9に示すように構成されている。この回路はいわゆるウィルソン型と呼ばれているものであり、2個のPチャネルのMOSトランジスタ61、62と、3個のNチャネルのMOSトランジスタ63〜65の他にバイアススイッチ回路66を有している。
【0068】
上記2個のPチャネルのMOSトランジスタ61、62のソース同氏及びゲート同氏がそれぞれ接続され、さらにトランジスタ61のドレインが両トランジスタ61、62のゲート共通接続ノードに接続され、これら両トランジスタ61、62はPチャネルのカレントミラー回路を構成している。また、上記2個のNチャネルのMOSトランジスタ63、64のゲート同氏が接続され、さらにトランジスタ64のドレインが両トランジスタ63、64のゲート共通接続ノードに接続され、これら両トランジスタ63、64はNチャネルのカレントミラー回路を構成している。そして、トランジスタ63のソースは接地電位のノードに接続され、トランジスタ63のソースはNチャネルのMOSトランジスタ65のドレイン・ソース間を介して接地電位のノードに接続されている。なお、トランジスタ65のゲートはそのドレインに接続されている。
【0069】
バイアススイッチ回路66は、上記2個のPチャネルのMOSトランジスタ61、62のソース共通接続ノードと電源電位Vccの供給ノードとの間に接続されている。このバイアススイッチ回路66は、図4中のタイミングパルス発生回路49で発生されるタイミングパルスVTIMEbiasによって導通制御される。
【0070】
このような構成のバイアス電位発生回路48において、タイミングパルスVTIMEbiasが活性化されてバイアススイッチ回路66が導通すると、トランジスタ62と64の共通ドレインから電源電位Vccの変化によらずにほぼ一定のバイアス電位VBIASが出力される。
【0071】
図10は、図4中のビット線初期化回路46の具体的な構成を示している。このビット線初期化回路46は、ソースが接地電位(0V)に接続され、ドレインがビット線BLLに接続され、ゲートに図4中のタイミングパルス発生回路49で発生されるタイミングパルスVTIMEblresetが供給されるNチャネルのMOSトランジスタ71によって構成されている。
【0072】
ビット線初期化回路46の役割は、読み出し動作の終了時にビット線BLLをの電位VBLLを0Vに設定することである。
【0073】
以前の読み出し動作時にオンセルを読んでいたか、オフセルを読んでいたかで、次の読み出し動作時のビット線BLLの電位VBLLの初期値が異なる。つまり、ビット線BLLをある一定電位に設定しないと、オフセルを読んでいたときは高い電位から次の読み出しが開始され、オンセルを読んでいたときは低い電位から開始されることになる。データの読み出しを行うに当たって2通りの場合を想定しなくてはならず、非常に困難となる。従って、ビット線初期化回路46によって、それ以前のデータ読み出し状態の如何にかかわらずにビット線BLLを0Vに設定することで、データの読み出し動作が簡単に行えるようにしている。
【0074】
また、図4中のセンス線初期化回路47はビット線初期化回路46と同様に、図11に示すようにNチャネルのMOSトランジスタ72によって構成されている。ただし、この場合、このトランジスタ72のドレインはセンス線SAに接続され、ゲートには図4中のタイミングパルス発生回路49で発生されるタイミングパルスVTIMEsaresetが供給される。
【0075】
図12は、図4中の分離回路41の内部構成を示している。分離回路41の役割はセンスビット線BLSとビット線BLLを電気的に切り離すことである。
【0076】
先のビット線初期化回路46によるビット線BLLの電位設定動作を可能とするためには、負荷回路43をビット線BLLから切り離す必要がある。なぜなら、負荷回路43が接続された状態でビット線初期化回路46を動作させてビット線BLLの電位を設定すると、負荷回路43からビット線初期化回路46を介して電流が流れ、無駄な電流が消費されてしまう。そこで、このような無駄な電流が流れないようにするために分離回路41が設けられている。
【0077】
この分離回路41は、ソースがセンスビット線BLSに、ドレインがビット線BLLにそれぞれ接続され、ゲートに制御信号PARTが供給される分離用のNチャネルのMOSトランジスタ73と、図2中の昇圧回路部24で生成される高電圧Vp及び図4中のタイミングパルス発生回路49で発生されるタイミングパルスVTIMEpartを受け、タイミングパルスVTIMEpartの高レベル電位を高電圧Vpにシフトして制御信号PARTを出力するレベルシフタ74とから構成されている。
【0078】
なお、高電圧Vpにシフトされた制御信号PARTによって分離用のトランジスタ73のゲートを制御する理由は、このトランジスタ73がオンする際の導通抵抗を極力下げるためである。
【0079】
次に、上記構成でなるフラッシュメモリにおけるデータの読み出し動作を図13のタイミングチャートを用いて説明する。データの読み出し期間は大きく分けて、アドレス選択期間、センス期間及び出力期間の3つの期間からなる。
【0080】
アドレス選択期間は、外部アドレスの変化を受けてからメモリセルアレイ内のワード線とセル内ビット線とが選択されるまでの期間である。なお、このアドレス選択期間では、予めタイミングパルスVTIMEblreset(図13では図示せず)は“H”レベルになっており、ビット線初期化回路46内のトランジスタ71がオン状態になっているので、ビット線BLLの電位は0Vに設定されている。また、タイミングパルスVTIMEloadも“H”レベルになっており、その反転信号/VTIMEloadは“L”レベルなので、負荷回路43内の負荷スイッチ回路43bを構成する図7中のPチャネルのMOSトランジスタ54はオンしており、負荷素子43aを介してセンス線SAが充電され、その電位VSAは(Vcc−Vthp)(ただしVthpはPチャネルのMOSトランジスタのしきい値)で安定している。
【0081】
次に、外部アドレスの変化を受けて、まず、タイミングパルスVTIMEbiasが活性化される。このタイミングパルスVTIMEbiasの活性化を受けて、図9に示すバイアス電位発生回路48内のバイアススイッチ回路66がオンし、これによってバイアス電位発生回路48からバイアス電位VBIASが出力され始め、その後、一定の電位で安定する。
【0082】
また、タイミングパルスVTIMEbiasの活性化とほぼ同時にタイミングパルスVTIMEsaresetが活性化される。このタイミングパルスVTIMEsaresetの活性化を受けて、図10に示すビット線初期化回路46内のトランジスタ71がオンし、これによっていままで(Vcc−Vthp)に充電されていたセンス線SAの電位AVSが0Vに下がる。
【0083】
さらに外部アドレスの変化を受けて、タイミングパルスVTIMEloadが“L”レベルに立ち下がり、その反転信号/VTIMEloadが“H”レベルに立ち上がる。/VTIMEloadが“H”レベルになると、いままでオンしていた図7に示す負荷回路43内のPチャネルのMOSトランジスタ54がオフし、負荷回路43によるセンス線SAの充電が終了する。なお、タイミングパルスVTIMEloadが“L”レベルに立ち下がるタイミングは、貫通電流をなくために、先のタイミングパルスVTIMEsaresetが“H”に立ち上がるタイミングとほぼ同じかあるいは少し早目であることが好ましい。
【0084】
なお、このアドレス選択期間では、タイミングパルスVTIMEpartは、前記図25に示す場合と同様に“L”レベルになっているので、図12に示す分離回路41ではレベルシフタ74から出力される制御信号PARTは“L”となり、トランジスタ73はオフしており、ビット線BLLとセンスビット線BLSとは電気的に分離されている。
【0085】
次に、センス期間になると、タイミングパルスVTIMEblresetが“L”レベルになり、ビット線初期化回路46内のトランジスタ71がオフ状態になって、ビット線BLLの電位設定状態が解除される。また、そのときのアドレスに基づいてワード線及びセル内ビット線が選択され、さらに選択されたセル内ビット線BLがYデコーダ26を介してビット線BLLに接続される。さらに、タイミングパルスVTIMEpartが“H”レベルになり、図12に示す分離回路41内のトランジスタ73がオンして、ビット線BLLとセンスビット線BLSとが電気的に接続される。
【0086】
さらに、センス期間になると、タイミングパルスVTIMEsaresetが非活性となり、センス線初期化回路47によるセンス線SAの電位設定状態が解除される。また、タイミングパルスVTIMEloadも活性化される。タイミングパルスVTIMEloadが活性化されると、負荷回路43によってセンス線SAが再び充電される。この状態で選択メモリセルの記憶データに応じてビット線BLLの電位VBLLが変化し、このビット線BLLの電位変化がセンスビット線BLSを介してセンス線SAまで伝えられる。なお、図13ではオフセルが選択された場合を示している。
【0087】
このセンス期間に増幅回路44によってセンス線SAの電位VSAが参照電位VREFと比較されることによってデータのセンスが行われ、次の出力期間に、タイミングパルスVTIMElatchが活性化されることによって、図5に示す増幅回路44内の差動増幅器44aでセンスされたデータがデータラッチ回路44bでラッチされ、その後、出力回路部30を経て出力パッドから出力される。
【0088】
このように、センス期間の直前ではビット線初期化回路46によってビット線BLLの電位が0Vに設定され、バイアス回路42を介してセンスビット線BLSの電位も0Vに設定されているので、一度安定レベルに達したバイアス電位VBIASは低下しない。なお、その理由については後程説明する。
【0089】
図14は、図13とは異なるデータの読み出し動作時のタイミングチャートを示している。この場合は、センス線SAの初期化電位設定のタイミングをビット線BLLの初期化電位設定のタイミングと同期させたものである。すなわち、ビット線BLLの初期化電位の設定を解除するタイミングでセンス線SAの初期化電位設定解除と負荷回路43の活性化を行い、ビット線BLLの設定のタイミングでセンス線SAの初期化電位設定と負荷回路43の非活性化を行うようにしたものである。
【0090】
なお、図13の場合と同様に、センス期間の開始直前にはセンス線SA及びセンスビット線BLSは共に0Vに初期設定されている。
【0091】
次に、センス期間の開始前に、センス線SA及びセンスビット線BLSが0Vに初期設定されていると、なぜバイアス電位VBIASが低下しないかについて、図4に示された読み出し回路部29の要部を抽出した図15の等価回路図を用いて詳しく説明する。なお、ここでは負荷回路43内の負荷素子43bが、図6(c)に示すようにゲートとドレインが接続されたPチャネルのMOSトランジスタ53で構成されている場合を示している。
【0092】
図15(a)はアドレス選択期間の終盤における各トランジスタの状態と各ノードにおける電位の状態を示している。
【0093】
アドレス選択期間の終盤ではセンス線初期化回路47内のトランジスタ72がオンすることによって、センス線SA及びセンスビット線BLSが初期設定され、それぞれの電位VSA、VBLSは共に0Vになる。このとき、バイアス回路42内のトランジスタ55は、ソースが0Vなのでオンしており、このトランジスタ55ではチャネルが形成されている。なお、トランジスタ72がオンし、センス線SA及びセンスビット線BLSが初期設定され、それぞれの電位VSA、VBLSが0Vに下がる時、トランジスタ72のゲート・ソース間容量及びゲート・ドレイン間容量を介してバイアス電位VBIASが一時的に低下する。しかし、まだセンス期間に入っていなので、その影響はない。また、一時的に低下したバイアス電位VBIASの値は、このアドレス選択期間に元の電位に回復する。
【0094】
図15(b)はセンス期間に入ったときの各トランジスタの状態と各ノードにおける電位の状態を示している。センス期間に入ると、トランジスタ72がオフし、センス線SA及びセンスビット線BLSの初期設定が解除され、センス線SA及びセンスビット線BLSの充電が開始される。この充電の開始直後では、センス線SA及びセンスビット線BLSの電位は、予めビット線初期化回路46によって初期設定されているビット線BLLと同じ電位(0V)なので、制御信号PARTが活性化されて分離用トランジスタ73がオンしても、センス線SA及びセンスビット線BLSの電位が低下することはない。
【0095】
従来では、センス期間に入ったときに、センス線SA及びセンスビット線BLSに蓄えられていた電荷が、ビット線BLLに存在している大きな容量CBLLとチャージシェアされることにより、センス線SA、センスビット線BLSの電位VSA、VBLSが急激に低下したが、この実施の形態ではそのようなことは起こらない。この結果、バイアス回路42内のバイアス用のトランジスタ55のゲート・ソース間及びゲート・ドレイン間に存在している容量によるカップリングによって、バイアス電位VBIASが低下することはない。
【0096】
逆に、センス期間に入ったときに、バイアス用のトランジスタ55のソース、ドレイン電位が0Vから上昇することによってバイアス電位VBIASが上昇することが考えられるが、従来のようにセンス線SAの電位VSAが低下する程には急激に電位VSAは上昇しないので、図9に示すバイアス電位発生回路48を構成するトランジスタの素子サイズを大きくする等により十分対応できる。
【0097】
また、従来では、バイアス用トランジスタはアドレス選択期間ではオフしており、センス期間にオンすることで、ゲート容量が増大し、これがバイアス電位VBIASを変動させる要因となっていた。これに対し、上記実施の形態ではバイアス用トランジスタ55はアドレス選択期間で既にオンしているので、分離回路41(トランジスタ73)がオンしても、トランジスタ55のゲート容量はほとんど変化しない。
【0098】
このように上記実施の形態のフラッシュメモリでは、読み出し回路部に設けられているバイアス回路に供給されるバイアス電位を一定に保つことができ、これにより、読み出し時間の遅れ、誤読み出しが防止できる。さらには一度安定したバイアス電位VBIASはそのまま維持されるので、従来のように低下した電位を再度上昇させる必要がないので、バイアス電位発生回路48における消費電流の増加も防止することができる。
【0099】
なお、上記実施の形態では、ビット線初期化回路46を設けてビット線BLLを初期設定する場合について説明したが、このビット線初期化回路46の代わりにセル内ビット線を初期設定するセル内ビット線初期化回路を設け、ビット線初期化回路46と同じタイミングでセル内ビット線を初期設定するように回路を変更してもよい。
【0100】
また、上記実施の形態では初期設定による電位が0Vである場合について説明したが、これは0V以外の電位に初期設定するように変更してもよい。
【0101】
図16はこの発明の第2の実施の形態による読み出し回路部29の要部の構成を示している。なお、この実施の形態において、図4に示した第1の実施の形態による読み出し回路部29と対応する箇所は図示を省略すると共にその説明も省略する。
【0102】
この実施の形態による読み出し回路部29が図4のものと異なる点は、センス線初期化回路47の代わりに、センスビット線BLSを初期設定するセンスビット線初期化回路81を設けたことである。このセンスビット線初期化回路81は、例えばドレインがセンスビット線BLSに、ソースが接地電位にそれぞれ接続され、ゲートにタイミングパルスVTIMEblsresetが供給されるNチャネルのMOSトランジスタによって構成することができる。
【0103】
ここで、上記タイミングパルスVTIMEblsresetは、図4中に示されるタイミングパルス発生回路49から他のパルスと共に発生させることができ、その活性/非活性のタイミングは先のタイミングパルスVTIMEsalresetと同じでよい。
【0104】
この実施の形態の場合にも、センス線初期化回路47を設けた場合と同様の効果を得ることができる。
【0105】
また、この場合にも初期設定によって0Vもしくは0V以外の電位に設定することができる。
【0106】
図17はこの発明の第3の実施の形態による読み出し回路部29の要部の構成を示している。なお、この実施の形態において、図4に示した第1の実施の形態による読み出し回路部29と対応する箇所は図示を省略すると共にその説明も省略する。
【0107】
この実施の形態による読み出し回路部29が図4のものと異なる点は、図16に示したものと同様のセンスビット線初期化回路81が追加されていることである。
【0108】
この実施の形態の場合にも、図4の場合と同様の効果を得ることができる。
【0109】
また、この場合にも初期設定によって0Vもしくは0V以外の電位に設定することができる。
【0110】
図18はこの発明の第4の実施の形態による読み出し回路部29の要部の構成を示している。なお、この実施の形態において、図4に示した第1の実施の形態による読み出し回路部29と対応する箇所は図示を省略すると共にその説明も省略する。
【0111】
この実施の形態による読み出し回路部29では図4中の負荷回路43を省略し、この負荷回路43の機能をバイアス回路42に持たせるようにしたものである。すなわち、この実施の形態は、図28に示すようなタイプの従来のフラッシュメモリに対してこの発明を実施したものである。
【0112】
以下、図18の読み出し回路部29について、図4と異なる点について説明する。この実施の形態では、センスビット線BLSに増幅回路44が接続されており、増幅回路44はこのセンスビット線BLSの電位VBLSと参照電位VREFとを比較して選択メモリセルのデータをセンスする。また、センス線初期化回路47の代わりに、図16の実施の形態のものと同様のセンスビット線初期回路81が設けられている。さらにバイアス回路42と電源電位Vccのノードとの間にバイアス負荷スイッチ回路82が接続されている。
【0113】
上記バイアス負荷スイッチ回路82は、例えば図19に示すように、ドレインが電源電位Vccのノードに接続され、ソースがバイアス回路42に接続され、ゲートにタイミングパルスVTIMEbiasloadが供給されるNチャネルのMOSトランジスタ83によって構成することができる。
【0114】
上記タイミングパルスVTIMEbiasloadは、図4中に示されるタイミングパルス発生回路49で発生され、その活性/非活性のタイミングは先の負荷回路43に供給されるVTIMEloadと同じタイミングでよい。
【0115】
この実施の形態の場合、センスビット線BLSの電位VBLSはバイアス回路42によってVccよりも低い電位に抑えられるので、それに伴なって参照電位VREFの値も変える必要がある。
【0116】
ここで、センスビット線初期回路81が設けられていないと、センス期間前にセンスビット線BLSが充電されており、その後、分離回路41がオンすると、バイアス回路42を構成するトランジスタ(図8中のトランジスタ55)のゲート・ソース間及びゲート・ドレイン間の寄生容量を介してバイアス電位VBIASが一時的に低下することは容易に考えられる。
【0117】
しかし、この実施の形態では、センスビット線初期回路81が設けられており、センス期間の前にセンスビット線BLSが0Vに初期設定されるので、図4の場合と同様にバイアス電位VBIASの低下を防ぐことができる。
【0118】
図20はこの発明の第5の実施の形態による読み出し回路部29の要部の構成を示している。なお、この実施の形態において、図4に示した第1の実施の形態による読み出し回路部29と対応する箇所は図示を省略すると共にその説明も省略する。
【0119】
この実施の形態による読み出し回路部29では、図4中の分離回路41を省略し、この分離回路41の機能をYデコーダ26に持たせるようにしたものである。すなわち、この実施の形態は、図29に示すようなタイプの従来のフラッシュメモリに対してこの発明を実施したものである。
【0120】
すなわち、前述したように、分離回路41はYデコーダ26が活性化されるタイミングとほぼ同じタイミングで活性化される。従って、分離回路41を省略し、この分離回路41の機能をYデコーダ26によって果たすことができる。
【0121】
なお、この実施の形態の場合、ビット線初期化回路はなく、セル内ビット線初期化回路84によってセル内ビット線BLが初期設定される。
【0122】
この実施の形態においても図4の場合と同様の効果を得ることができる。
【0123】
図21はこの発明の第6の実施の形態による読み出し回路部29の要部の構成を示している。なお、この実施の形態において、図4に示した第1の実施の形態による読み出し回路部29と対応する箇所は図示を省略すると共にその説明も省略する。
【0124】
この実施の形態による読み出し回路部29では、図4中の分離回路41を省略し、この分離回路41の機能をYデコーダ26に持たせると共に、センス線初期化回路47を省略し、ビット線初期化回路46のみを設けるようにしたものである。すなわち、この実施の形態は、図29に示すようなタイプの従来のフラッシュメモリに対してこの発明を実施したものである。
【0125】
この実施の形態においても図4の場合と同様の効果を得ることができる。
【0126】
図22はこの発明の第7の実施の形態による読み出し回路部29の要部の構成を示している。なお、この実施の形態において、図4に示した第1の実施の形態による読み出し回路部29と対応する箇所は図示を省略すると共にその説明も省略する。
【0127】
この実施の形態による読み出し回路部29では、図18の実施の形態による読み出し回路部29内の分離回路41を省略し、この分離回路41の機能をYデコーダ26に持たせると共に、ビット線初期化回路46を設けるようにしたものである。すなわち、この実施の形態は、図30に示すようなタイプの従来のフラッシュメモリに対してこの発明を実施したものである。従って、増幅回路44はビット線BLLの電位VBLLを参照電位VREFと比較してデータをセンスする。
【0128】
この実施の形態においても図4の場合と同様の効果を得ることができる。
【0129】
図23はこの発明の第8の実施の形態による読み出し回路部29の要部の構成を示している。なお、この実施の形態において、図4に示した第1の実施の形態による読み出し回路部29と対応する箇所は図示を省略すると共にその説明も省略する。
【0130】
上記した第1ないし第7の各実施の形態では、ビット線BLLの電位を設定するビット線初期化回路46、センス線SAの電位を初期設定するセンス線初期化回路47、センスビット線BLSの電位を初期設定するセンスビット線初期化回路81のいずれか1つ、もしくは2つを設けて、アドレス選択期間に対応する箇所を設定する場合について説明したが、これは図23に示すように、分離回路41の両端間、すなわちセンスビット線BLSとビット線BLLとの間にソース・ドレイン間が接続されたNチャネルのMOSトランジスタ85を設け、アドレス選択期間にこのトランジスタ85がオンするようにそのゲートを制御するようにしてもよい。
【0131】
この実施の形態によれば、予めセル内ビット線が初期設定され、ビット線BLLの電位が0Vに設定されているアドレス選択期間にトランジスタ85がオンすると、センスビット線BLSの電位も0Vに初期設定され、さらにバイアス回路42を介してセンス線SAの電位も0Vに初期設定され、これによってバイアス回路42に供給されているバイアス電位VBIASの低下を防ぐことができる。
【0132】
また、バイアス電位VBIASそのものの低下を防ぐためには、図9中の回路においてバイアス電位VBIASが出力されるノードに大きな容量を接続しておけばよい。
【0133】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明によれば、読み出し回路部に設けられているバイアス回路に供給されるバイアス電位を一定に保つことによって、読み出し時間の遅れ、誤読み出しを防止し、さらには消費電流の増加も防止することができる半導体記憶装置及びその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係るフラッシュメモリでメモリセルとして使用される不揮発性トランジスタの構造を示す断面図。
【図2】この発明の第1の実施の形態によるフラッシュメモリ全体の構成を示すシステムブロック図。
【図3】図2中のメモリセルアレイをXデコーダ及びYデコーダと共に示す回路図。
【図4】図2中の読み出し回路部をコントロール回路部、Yデコーダ及び出力回路部と共に示す回路図。
【図5】図4中の増幅回路の内部構成の一例を示す回路図。
【図6】図4中の負荷回路を構成する負荷素子の具体的な回路構成例を示す回路図。
【図7】図4中の負荷回路を構成する負荷スイッチ回路の具体的な構成を負荷素子と共に示す回路図。
【図8】図4中のバイアス回路の具体的な構成を示す回路図。
【図9】図4中のバイアス電位発生回路の具体的な構成を示す回路図。
【図10】図4中のビット線初期化回路の具体的な構成を示す回路図。
【図11】図4中のセンス線初期化回路の具体的な構成を示す回路図。
【図12】図4中の分離回路の内部構成を示す回路図。
【図13】第1の実施の形態によるフラッシュメモリにおけるデータの読み出し動作を示すタイミングチャート。
【図14】第1の実施の形態によるフラッシュメモリにおける図13とは異なるタイミングチャート。
【図15】第1の実施の形態によるフラッシュメモリの等価回路図。
【図16】この発明の第2の実施の形態による読み出し回路部の要部の構成を示す回路図。
【図17】この発明の第3の実施の形態による読み出し回路部の要部の構成を示す回路図。
【図18】この発明の第4の実施の形態による読み出し回路部の要部の構成を示す回路図。
【図19】図18中のバイアス負荷スイッチ回路の具体的な構成を示す回路図。
【図20】この発明の第5の実施の形態による読み出し回路部の要部の構成を示す回路図。
【図21】この発明の第6の実施の形態による読み出し回路部の要部の構成を示す回路図。
【図22】この発明の第7の実施の形態による読み出し回路部の要部の構成を示す回路図。
【図23】この発明の第8の実施の形態による読み出し回路部の要部の構成を示す回路図。
【図24】従来のフラッシュメモリの概略的な構成を示す回路図。
【図25】図24に示す従来のフラッシュメモリにおけるデータの読み出し動作時のタイミングチャート。
【図26】図25のタイミングチャートにおける一部の電位変化を拡大して示した波形図。
【図27】図24に示す従来のフラッシュメモリの等価回路図。
【図28】図24とは異なる従来のフラッシュメモリにおける読み出し回路部の概略的な構成を示す図。
【図29】図24とは異なる従来のフラッシュメモリにおける読み出し回路部の概略的な構成を示す図。
【図30】図24とは異なる従来のフラッシュメモリにおける読み出し回路部の概略的な構成を示す図。
【符号の説明】
21…入力回路部、
22…コントロール回路部、
23…メモリセルアレイ、
24…昇圧回路部、
25…Xデコーダ(行デコーダ)、
26…Yデコーダ(列デコーダ)、
27…ソース・ウェルデコーダ部、
28…書き込み回路部、
29…読み出し回路部、
30…出力回路部、
41…分離回路、
42…バイアス回路、
43…負荷回路、
44…増幅回路、
44a…差動増幅器、
44b…データラッチ回路、
45…参照電位発生回路、
46…ビット線初期化回路、
47…センス線初期化回路、
48…バイアス電位発生回路、
49…タイミングパルス発生回路、
51…抵抗素子、
52,53,54,61,62…PチャネルのMOSトランジスタ、
55,63,64,65,71,72,73,83,85…NチャネルのMOSトランジスタ、
66…バイアススイッチ回路、
74…レベルシフタ、
81…センスビット線初期化回路、
82…バイアス負荷スイッチ回路、
84…セル内ビット線初期化回路、
WL0〜WL3…ワード線、
BL0〜BL3…セル内ビット線、
MC…メモリセル、
BLL…ビット線、
BLS…センスビット線、
SA…センス線。
Claims (34)
- 複数本のセル内ビット線と複数本のワード線及びこれらセル内ビット線とワード線との各交差部に配置されたメモリセルを有するメモリセルアレイと、
前記セル内ビット線における信号電位が伝達されるビット線と、
アドレスに応じて前記メモリセルが選択されるアドレス選択期間に、アドレス信号に応じて前記メモリセルアレイ内の前記セル内ビット線を前記ビット線に選択的に接統するセル内ビット線デコーダ回路と、
前記ビット線における信号電位が伝達されるセンスビット線と、
前記センスビット線と前記ビット線との間に接続され、前記センスビット線と前記ビット線とを電気的に分離する分離回路と、
前記センスビット線における信号電位が伝達されるセンス線と、
前記センス線と前記センスビット線との間に接続され、第1のタイミングパルスの活性化に基づいて出力が開始されるバイアス電位が供給され、前記バイアス電位に応じて前記センスビット線の電位を所定電位に設定するバイアス回路と、
前記センス線に接続された負荷回路と、
前記センス線におけるセンス線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する増幅回路と、
前記第1のタイミングパルスの活性化とほぼ同時に活性化される第2のタイミングパルスに基づいて前記センス線における電位を所定電位に設定し、前記バイアス電位が一定値となった後で前記増幅回路が動作する前に前記センス線の所定電位設定状態を解除する第1の初期化回路
とを具備したことを特徴する半導体記憶装置。 - 前記増幅回路が動作する前の所定期間内に活性化され、前記セル内ビット線もしくは前記ビット線における電位を所定電位に設定する第2の初期化回路をさらに具備したことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
- 前記増幅回路が動作する前の所定期間内に活性化され、前記センスビット線における電位を所定電位に設定する第3の初期化回路をさらに具備したことを特徴とする請求項1に記載の半導体記憶装置。
- 前記負荷回路は、
ソース、ドレインの一方が前記センス線に接続されたPチャネルの第1のトランジスタと、
前記第1のトランジスタのソース、ドレインの他方と電源ノードとの間に接続され、前記第2の初期化回路が非活性化している期間に活性化されるスイッチ回路とを有して構成されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半導体記憶装置。 - 前記バイアス回路は、
所定のバイアス電位を発生するバイアス電位発生回路と、
ソース、ドレインの一方が前記センス線に接続され、他方が前記センスビット線に接続され、ゲートに前記バイアス電位発生回路で発生されるバイアス電位が供給されるNチャネルの第2のトランジスタとを有して構成されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半導体記憶装置。 - 前記分離回路は、
ソース、ドレインの一方が前記センスビット線に接続され、他方が前記ビット線に接続され、ゲートに制御信号が供給されるNチャネルの第3のトランジスタを有して構成されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半導体記憶装置。 - 前記増幅回路は、
前記センス線におけるセンス線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する差動増幅回路と、
前記差動増幅回路の出力データをラッチするデータラッチ回路とを有して構成されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半導体記憶装置。 - 前記メモリセルは、浮遊ゲートを有するFETMOS構造のトランジスタであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の半導体記憶装置。
- 複数本のセル内ビット線と複数本のワード線及びこれらセル内ビット線とワード線との各交差部に配置されたメモリセルを有するメモリセルアレイと、
前記セル内ビット線における信号電位が伝達されるビット線と、
アドレスに応じて前記メモリセルが選択されるアドレス選択期間に、前記アドレス信号に応じて前記メモリセルアレイ内の前記セル内ビット線を前記ビット線に選択的に接統するセル内ビット線デコーダ回路と、
前記ビット線における信号電位が伝達されるセンスビット線と、
前記センスビット線と前記ビット線との間に接続され、前記センスビット線と前記ビット線とを電気的に分離する分離回路と、
前記センスビット線における信号電位が伝達されるセンス線と、
前記センス線と前記センスビット線との間に接続され、第1のタイミングパルスの活性化に基づいて出力が開始されるバイアス電位が供給され、前記バイアス電位に応じて前記センスビット線の電位を所定電位に設定するバイアス回路と、
前記センス線に接続された負荷回路と、
前記センス線におけるセンス線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する増幅回路と、
前記第1のタイミングパルスの活性化とほぼ同時に活性化される第2のタイミングパルスに基づいて前記センスビット線における電位を所定電位に設定し、前記バイアス電位が一定値となった後で前記増幅回路が動作する前に前記センスビット線の所定電位設定状態を解除する第1の初期化回路
とを具備したことを特徴する半導体記憶装置。 - 前記増幅回路が動作する前の所定期間内に活性化され、前記セル内ビット線もしくは前記ビット線における電位を所定電位に設定する第2の初期化回路をさらに具備したことを特徴する請求項9に記載の半導体記憶装置。
- 前記負荷回路は、
ソース、ドレインの一方が前記センス線に接続されたPチャネルの第1のトランジスタと、
前記第1のトランジスタのソース、ドレインの他方と電源ノードとの間に接続され、前記第2の初期化回路が非活性化している期間に活性化されるスイッチ回路とを有して構成されることを特徴とする請求項9または10に記載の半導体記憶装置。 - 前記バイアス回路は、
所定のバイアス電位を発生するバイアス電位発生回路と、
ソース、ドレインの一方が前記センス線に接続され、他方が前記センスビット線に接続され、ゲートに前記バイアス電位発生回路で発生されるバイアス電位が供給されるNチャネルの第2のトランジスタとを有して構成されることを特徴とする請求項9または10に記載の半導体記憶装置。 - 前記分離回路は、
ソース、ドレインの一方が前記センスビット線に接続され、他方が前記ビット線に接続され、ゲートに制御信号が供給されるNチャネルの第3のトランジスタを有して構成されることを特徴とする請求項9または10に記載の半導体記憶装置。 - 前記増幅回路は、
前記センス線におけるセンス線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する差動増幅回路と、
前記差動増幅回路の出力データをラッチするデータラッチ回路とを有して構成されることを特徴とする請求項9または10に記載の半導体記憶装置。 - 前記メモリセルは、浮遊ゲートを有するFETMOS構造のトランジスタであることを特徴とする請求項9または10に記載の半導体記憶装置。
- 複数本のセル内ビット線と複数本のワード線及びこれらセル内ビット線とワード線との各交差部に配置されたメモリセルを有するメモリセルアレイと、
前記セル内ビット線における信号電位が伝達されるビット線と、
アドレスに応じて前記メモリセルが選択されるアドレス選択期間に、アドレス信号に応じて前記メモリセルアレイ内の前記セル内ビット線を前記ビット線に選択的に接統するセル内ビット線デコーダ回路と、
前記ビット線における信号電位が伝達されるセンス線と、
前記センス線と前記ビット線との間に接続され、第1のタイミングパルスの活性化に基づいて出力が開始されるバイアス電位が供給され、前記バイアス電位に応じてビット線の電位を所定電位に設定するバイアス回路と、
前記センス線に接続された負荷回路と、
前記センス線におけるセンス線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する増幅回路と、
前記第1のタイミングパルスの活性化とほぼ同時に活性化される第2のタイミングパルスに基づいて前記センス線における電位を所定電位に設定し、前記バイアス電位が一定値となった後で前記増幅回路が動作する前に前記センス線の所定電位設定状態を解除する第1の初期化回路
とを具備したことを特徴する半導体記憶装置。 - 前記増幅回路が動作する前の所定期間内に、前記セル内ビット線における電位を所定電位に設定する第2の初期化回路をさらに具備したことを特徴とする請求項16記載の半導体記憶装置。
- 前記増幅回路が動作する前の所定期間内に、前記ビット線における電位を所定電位に設定する第3の初期化回路をさらに具備したことを特徴とする請求項16または17に記載の半導体記憶装置。
- 前記負荷回路は、
ソース、ドレインの一方が前記センス線に接続されたPチャネルの第1のトランジスタと、
前記第1のトランジスタのソース、ドレインの他方と電源ノードとの間に接続され、前記第2の初期化回路が非活性化している期間に活性化されるスイッチ回路とを有して構成されることを特徴とする請求項16または17に記載の半導体記憶装置。 - 前記バイアス回路は、
所定のバイアス電位を発生するバイアス電位発生回路と、
ソース、ドレインの一方が前記センス線に接続され、他方が前記センスビット線に接続され、ゲートに前記バイアス電位発生回路で発生されるバイアス電位が供給されるNチャネルの第2のトランジスタとを有して構成されることを特徴とする請求項16または17に記載の半導体記憶装置。 - 前記増幅回路は、
前記センス線におけるセンス線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する差動増幅回路と、
前記差動増幅回路の出力データをラッチするデータラッチ回路とを有して構成されることを特徴とする請求項16または17に記載の半導体記憶装置。 - 複数本のセル内ビット線と複数本のワード線及びこれらセル内ビット線とワード線との各交差部に配置されたメモリセルを有するメモリセルアレイと、
前記セル内ビット線における信号電位が伝達されるビット線と、
アドレスに応じて前記メモリセルが選択されるアドレス選択期間に、アドレス信号に応じて前記メモリセルアレイ内の前記セル内ビット線を前記ビット線に選択的に接統するセル内ビット線デコーダ回路と、
前記ビット線における信号電位が伝達されるセンス線と、
前記センス線と前記ビット線との間に接続され、第1のタイミングパルスの活性化に基づいて出力が開始されるバイアス電位が供給され、前記バイアス電位に応じてセンス線の電位を所定電位に設定するバイアス回路と、
前記センス線に接続された負荷回路と、
前記センス線におけるセンス線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する増幅回路と、
前記第1のタイミングパルスの活性化とほぼ同時に活性化される第2のタイミングパルスに基づいて前記ビット線における電位を所定電位に設定し、前記バイアス電位が一定値となった後で前記増幅回路が動作する前に前記ビット線の所定電位設定状態を解除する第1の初期化回路
とを具備したことを特徴する半導体記憶装置。 - 前記増幅回路が動作する前の所定期間内に、前記セル内ビット線における電位を所定電位に設定する第2の初期化回路をさらに具備したことを特徴とする請求項22に記載の半導体記憶装置。
- 前記負荷回路は、
ソース、ドレインの一方が前記センス線に接続されたPチャネルの第1のトランジスタと、
前記第1のトランジスタのソース、ドレインの他方と電源ノードとの間に接続され、前記第2の初期化回路が非活性化している期間に活性化されるスイッチ回路とを有して構成されることを特徴とする請求項22または23に記載の半導体記憶装置。 - 前記バイアス回路は、
所定のバイアス電位を発生するバイアス電位発生回路と、
ソース、ドレインの一方が前記センス線に接続され、他方が前記センスビット線に接続され、ゲートに前記バイアス電位発生回路で発生されるバイアス電位が供給されるNチャネルの第2のトランジスタとを有して構成されることを特徴とする請求項22または23に記載の半導体記憶装置。 - 前記増幅回路は、
前記センス線におけるセンス線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する差動増幅回路と、
前記差動増幅回路の出力データをラッチするデータラッチ回路とを有して構成されることを特徴とする請求項22または23に記載の半導体記憶装置。 - 前記メモリセルは、浮遊ゲートを有するFETMOS構造のトランジスタであることを特徴とする請求項22または23に記載の半導体記憶装置。
- 複数本のセル内ビット線と複数本のワード線及びこれらセル内ビット線とワード線との各交差部に配置されたメモリセルを有するメモリセルアレイと、
前記セル内ビット線における信号電位が伝達されるビット線と、
アドレスに応じて前記メモリセルが選択されるアドレス選択期間に、アドレス信号に応じて前記メモリセルアレイ内の前記セル内ビット線を前記ビット線に選択的に接統するセル内ビット線デコーダ回路と、
前記ビット線における信号電位が伝達されるセンス線と、
電源ノードと前記ビット線との間に接続され、第1のタイミングパルスの活性化に基づいて出力が開始されるバイアス電位が供給され、前記バイアス電位に応じてビット線の電位を所定電位に設定するバイアス回路と、
前記ビット線におけるビット線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する増幅回路と、
前記第1のタイミングパルスの活性化とほぼ同時に活性化される第2のタイミングパルスに基づいて前記ビット線における電位を所定電位に設定し、前記バイアス電位が一定値となった後で前記増幅回路が動作する前に前記ビット線の所定電位設定状態を解除する第1の初期化回路
とを具備したことを特徴する半導体記憶装置。 - 前記増幅回路が動作する前の所定期間内に、前記セル内ビット線における電位を所定電位に設定する第2の初期化回路をさらに具備したことを特徴とする請求項28に記載の半導体記憶装置。
- 前記バイアス回路は、
所定のバイアス電位を発生するバイアス電位発生回路と、
ソース、ドレインの一方が前記ビット線に接続され、ゲートに前記バイアス電位発生回路で発生されるバイアス電位が供給されるNチャネルのトランジスタと、
前記電源ノードと前記トランジスタのソース、ドレインの他方との間に接続され、前記第2の初期化回路が非活性化している期間に活性化されるスイッチ回路とを有して構成されることを特徴とする請求項28または29に記載の半導体記憶装置。 - 前記増幅回路は、
前記ビット線におけるビット線電位と参照電位とが入力され、両電位の差を増幅する差動増幅回路と、
前記差動増幅回路の出力データをラッチするデータラッチ回路とを有して構成されることを特徴とする請求項28または29に記載の半導体記憶装置。 - 前記メモリセルは、浮遊ゲートを有するFETMOS構造のトランジスタであることを特徴とする請求項28または29に記載の半導体記憶装置。
- データを記憶しているメモリセルからの読み出し電位が伝達されるビット線と、
第1及び第2の入力ノードを有し、これら第1及び第2の入力ノードに前記ビット線における読み出し電位に応じた入力電位と参照電位とがそれぞれ入力されて、両電位の差を増幅する増幅回路と、
電流通路が前記ビット線と前記増幅回路の第1の入力ノードとの間に挿入され、第1のタイミングパルスの活性化に基づいて出力が開始されるバイアス電位が供給され、前記バイアス電位に応じて前記増幅回路の第1の入力ノードの電位を所定電位に設定するバイアス回路と、
前記第1のタイミングパルスの活性化とほぼ同時に活性化される第2のタイミングパルスに基づいて前記バイアス回路の電流通路の一端及び他端の少なくともいずれか一方における電位を所定電位に設定し、前記バイアス電位が一定値となった後で前記増幅回路が動作する前に前記バイアス回路の電流通路の一端及び他端の少なくともいずれか一方における所定電位設定状態を解除する初期化回路
とを具備したことを特徴する半導体記憶装置。 - 第1のタイミングパルスの活性化に基づいて出力が開始されるバイアス電位をバイアス回路に供給し、バイアス回路により前記バイアス電位に応じてデータセンスノードをデータセンス期間に所定電位に設定し、
メモリセルから読み出されたデータに基づいて前記データセンスノードの電位を変化させ、
センス期間に増幅回路によって前記データセンスノードの電位を参照電位と比較してデータをセンスするようにした半導体記憶装置であって、
前記第1のタイミングパルスの活性化とほぼ同時に活性化される第2のタイミングパルスに基づいて初期化回路により前記データセンスノードを所定電位に設定し、
前記バイアス電位が一定値となった後で前記増幅回路によってデータのセンスが開始される前に、前記初期化回路による前記データセンスノードの所定電位設定状態を解除するようにしたことを特徴とする半導体記憶装置の制御方法。
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