JP3825211B2 - アルミニウムろう付け用フラックス又はフラックス及びろう材塗布用の塗料及び、アルミニウムろう付け方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金をろう付けする際に使用するバインダに関するものであって、また当該バインダを使用したろう付け用フラックス又は、当該フラックス及びろう材を塗布するための塗料に関し、さらにこれらの塗料を使用してアルミニウム又はアルミニウム合金をろう付けする方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、アルミニウム又はアルミニウム合金をろう付けする際には、ろう付け用のフラックス又は、フラックスとろう材との混合物を、ろう付け部に塗布する必要があり、そのためにはこれらのフラックスなどをバインダに混合して塗布することが行われていた。
【0003】
このためのバインダとしては、有機溶剤のみに可溶の有機樹脂や、水溶性有機樹脂が使用されていた。そしてこれらのバインダと、フラックス又はフラックスとろう材との混合物とを、有機溶剤や水に溶解してろう付け用組成物とし、そのろう付け用組成物を、アルミニウム又はアルミニウム合金の部材におけるろう付け箇所に塗布することが行われてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、有機溶剤に溶解したバインダを用いた場合には、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる部材への塗布性については、母材への付着性は良好であって著しいハジキ現象もなく、均一にろう付け用組成物が塗布できるものの、有機溶剤を使用するために使用時に引火や爆発の危険性があり、さらにこれらの危険性を回避するためには、高価な防爆装置を必要とし、さらには衛生上の問題もあり、実用上問題があった。
【0005】
また、バインダとして有機樹脂の水溶液を用いた場合は、引火や爆発の可能性からは回避できるものの、溶媒に水を使用しているため、アルミニウム又はアルミニウム合金への濡れ性が著しく低下し、母材による水のハジキ現象のために均一にろう付け用組成物を塗布することが困難であった。さらに、水溶性有機樹脂をバインダとして使用した場合には、一般的にバインダの熱分解性が悪く、ろう付け時にバインダが炭化してしてしまい、ろう付けに悪影響をもたらすという問題があった。
【0006】
本発明はかかる事情に鑑みなされたものであって、アルミニウム又はアルミニウム合金に対する濡れ性が良好であって、母材に対する付着性に優れ、且つ引火や爆発などの危険がなく、アルミニウム又はアルミニウム合金に対して適正にろう付けすることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
而して本発明において使用するバインダは、ガラス転移温度が−30℃〜60℃の範囲であり、乾燥時の酸価が20〜80であるメタクリル酸エステル系重合体を、水溶液中でカチオン性を示す化合物で鹸化し、固形分濃度が1〜50重量%の水溶液としたものである。
【0008】
前記メタクリル酸エステル系重合体としては、その重合体を構成する単量体成分が、次の化1で表される単量体の少なくとも1成分以上と、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸などの、前記単量体と共重合可能なカルボキシル基を含有した単量体の1成分以上を含む、共重合体であることが適当である。
【0009】
【化1】
CH2=C(CH3)COOR
(式中、Rは炭素数1から12のアルキル基である)
【0010】
ただし、前記共重合可能なカルボキシル基を含有した単量体の共重合量が増大し、前記メタクリル酸エステル系重合体の乾燥時の酸価が高くなるに従って、ろう付け時において炭化物が発生し易い傾向にあり、乾燥時の酸価が80以下であるべきである。
【0011】
また、乾燥時の酸価が20未満になると、メタクリル酸エステル系重合体が水溶液中でカチオン性を示す化合物により鹸化して水に対する溶解性が低下するので、前記メタクリル酸エステル系重合体の乾燥時の酸価は、20〜80の範囲内であることが必要である。
【0012】
さらに、ガラス転移温度が−30℃を下回るメタクリル酸エステル系重合体では粘着性が増大し、ろう付け用組成物を塗布する量産工程において、ろう付け前の製品を積層放置している際に、それぞれの製品がブロッキングを起こし、ろう付け用組成物の脱落が起こってしまう恐れがある。
【0013】
また、ガラス転移温度が60℃を越える重合体では、ろう付け用組成物を浸積により塗布する際に、アルミニウムやアルミニウム合金へのフラックスやろう材の付着性が低下してしまうため、メタクリル酸エステル系重合体のガラス転移温度は、−30℃〜60℃の範囲内とするべきである。
【0014】
本発明においては、主成分であるメタクリル酸エステル系重合体として、その重合体を構成する単量体成分が、前記の化1で表される単量体の少なくとも1成分以上と、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の、前記単量体と共重合可能なカルボキシル基を含有した単量体の1成分以上と、さらに次の化2、化3及び化4で表される水酸基を含有した共重合可能な単量体のうち少なくとも1成分以上を含む、共重合体を使用することもできる。
【0015】
【化2】
CH2=C(CH3)COO(CH2)nOH
(式中、nは2以上4以下の整数である)
【0016】
【化3】
CH2=C(CH3)COO(C2H4O)nH
(式中、nは2以上12以下の整数である)
【0017】
【化4】
CH2=C(CH3)COO(C3H6O)nH
(式中、nは2以上12以下の整数である)
【0018】
重合体に前記化2、化3及び化4で表される単量体を共重合することにより、アルミニウムやアルミニウム合金へのフラックスやろう材の付着性をさらに向上させることができる。
【0019】
しかしながら、前記メタクリル酸エステル系重合体の乾燥時の水酸基価が100を超える重合体では、ろう付け時において炭化物が発生してろう付けに悪影響をもたらす可能性があるので、水酸基価は100以下とするべきである。
【0020】
本発明におけるメタクリル酸エステル系重合体は、団塊重合、溶液重合、懸濁重合などの公知の重合法により、ラジカル重合させることにより得られる。好ましくは、溶剤としてアルコールを用いた溶液重合法により、種々の重合体を得ることができる。
【0021】
また本発明におけるバインダは、前記メタクリル酸エステル系重合体を、水溶液中でカチオン性を示す化合物によって鹸化し、固形分濃度が1〜50重量%の水溶液としたものである。前記カチオン性を示す化合物としては、揮発性のアミノアルコール類が好ましいが、アンモニア、ジエチルアミン又はトリエチルアミンなどで鹸化することもできる。
【0022】
また本発明のフラックス塗布用の塗料の発明は、固形分換算値において、前記バインダ1〜50重量部と、ふっ化アルミン酸カリウム系フラックス50〜100重量部と、水溶性であって揮発性を有し且つ引火点が30℃以上のアルコール1〜50重量部とを含み、水で希釈することにより固形分濃度を10〜50重量%としたことを特徴とするものである。
【0023】
また本発明のフラックス及びろう材塗布用の塗料の発明は、固形分換算値において、前記バインダ1〜50重量部と、ふっ化アルミン酸カリウム系フラックス30〜70重量部と、ろう材としての金属珪素粉末10〜40重量部と、水溶性であって揮発性を有し且つ引火点が30℃以上のアルコール1〜50重量部とを含み、水で希釈することにより固形分濃度を10〜50重量%としたことを特徴とするものである。
【0024】
そして、前記塗料を使用したろう付け方法の発明は、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる部材をろう付けする際に、部材を前記塗料に浸積して必要量のフラックス又はフラックス及びろう材を部材表面に均一に供給し、次いで当該部材を所定構造に組み立て、ろう付け温度に加熱することを特徴とするものである。
【0025】
本発明の塗料においては、塗料中に水溶性かつ揮発性のアルコールを添加することにより、塗料の表面張力を低下させてアルミニウム又はアルミニウム合金へのろう付け用組成物の濡れ性を向上させ、母材による水のハジキ現象を抑制し、均一な塗布を実現することができる。
【0026】
しかしながら、メタノール、エタノールおよびイソプロピルアルコール等の引火点が30℃未満の水溶性アルコールを塗料中に含有すると、引火や爆発等の危険性があるため、本発明におにおいては、引火点が30℃以上のものを使用する。好ましくは、より引火点が高く、かつ少量の添加で塗料の表面張力をより低下させるアルコールを使用するのが好ましい。
【0027】
かかるアルコールとしては、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、1,3ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノールなどが挙げられるが、これら以外にも、水溶性かつ揮発性であって引火点が30℃以上のアルコールであれば使用可能である。
【0028】
【作用】
本発明のバインダを使用し、前記特定のアルコール、および、フラックス又はフラックスとろう材の混合物を含む水溶性塗料中に、アルミニウム又はアルミニウム合金からなる部材を浸漬して必要量のフラックスやろう材を部材表面に均一に供給し、然る後に当該部材を所定構造に組み立てて、窒素雰囲気下ろう付け温度まで加熱してろう付けを行うのである。
【0029】
さらに、本発明のバインダにおいては、窒素雰囲気下におけるろう付け炉の温度である600℃よりかなり低い温度において、重合体が短時間で解重合して揮発性の単量体となるため、ろう付け時にはバインダが消失し、ろう付けの箇所にバインダやその炭化物が残存することがない。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、バインダが水性であるために引火や爆発の危険性が低く、且つ、アルミニウム母材に対する濡れ性が良好でハジキ現象が生じることがなく、フラックスやろう材の必要量だけを均一に部材に供給することができ、ろう付け前の製品を積層放置してもブロッキングが起こらないためにろう付け用組成物の脱落等を起こすことがなく、極めて作業性が良好である。
【0031】
【実施例】
以下実施例及び比較例に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、各例中、部および%は特記しない限りすべて重量基準である。
【0032】
[バインダの調製]
(実施例1)
攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた反応装置に、600重量部のイソプロピルアルコールを仕込んだ後、窒素気流下に系内温度が80℃となるまで昇温した。次いで、メタクリル酸2−エチルヘキシル385重量部、メタクリル酸15重量部および過酸化ベンゾイル4重量部の混合溶液を約3時間かけて系内に滴下し、さらに10時間同温度に保って重合を完結させ、乾燥時の酸価が約25で、ガラス転移温度が約−5℃の樹脂を得た。
【0033】
攪拌装置、蒸気凝集除去装置および窒素導入管を備えた反応装置に、100重量部の上記溶液、227重量部のイオン交換水および3重量部のジメチルアミノエタノールを仕込んだ後、窒素気流下で系内が還流するまで昇温した。蒸気凝集除去装置を用いて、系内のイソプロピルアルコール60重量部を除去し、固形分が15%のアルミニウムろう付け用バインダを得た。
【0034】
(実施例2)
攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた反応装置に、600重量部のイソプロピルアルコールを仕込んだ後、窒素気流下に系内温度が80℃となるまで昇温した。次いで、メタクリル酸2−エチルヘキシル350重量部、メタクリル酸50重量部および過酸化ベンゾイル4重量部の混合溶液を約3時間かけて系内に滴下し、さらに10時間同温度に保って重合を完結させ、乾燥時の酸価が約80で、ガラス転移温度が約0℃の樹脂を得た。
【0035】
攪拌装置、蒸気凝集除去装置および窒素導入管を備えた反応装置に、100重量部の上記溶液、227重量部のイオン交換水および3重量部のジメチルアミノエタノールを仕込んだ後、窒素気流下で系内が還流するまで昇温した。蒸気凝集除去装置を用いて、系内のイソプロピルアルコール60重量部を除去し、固形分が15%のアルミニウムろう付け用バインダを得た。
【0036】
(比較例1)
攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた反応装置に、600重量部のイソプロピルアルコールを仕込んだ後、窒素気流下に系内温度が80℃となるまで昇温した。次いで、メタクリル酸ラウリル385重量部、メタクリル酸15重量部及び過酸化ベンゾイル4重量部の混合溶液を約3時間かけて系内に滴下し、さらに10時間同温度に保って重合を完結させ、乾燥時の酸価が約25で、ガラス転移温度が約−60℃の樹脂を得た。
【0037】
攪拌装置、蒸気凝集除去装置および窒素導入管を備えた反応装置に、100重量部の上記溶液、227重量部のイオン交換水および3重量部のジメチルアミノエタノールを仕込んだ後、窒素気流下で系内が還流するまで昇温した。蒸気凝集除去装置を用いて、系内のイソプロピルアルコール60重量部を除去し、固形分が15%のアルミニウムろう付け用バインダを得た。
【0038】
(比較例2)
攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた反応装置に、600重量部のイソプロピルアルコールを仕込んだ後、窒素気流下に系内温度が80℃となるまで昇温した。次いで、メタクリル酸イソブチル285重量部、メタクリル酸メチル100重量部、メタクリル酸15重量部および過酸化ベンゾイル4重量部の混合溶液を約3時間かけて系内に滴下し、さらに10時間同温度に保って重合を完結させ、乾燥時の酸価が約25で、ガラス転移温度が約80℃の樹脂を得た。
【0039】
攪拌装置、蒸気凝集除去装置および窒素導入管を備えた反応装置に、100重量部の上記溶液、227重量部のイオン交換水および3重量部のジメチルアミノエタノールを仕込んだ後、窒素気流下で系内が還流するまで昇温した。蒸気凝集除去装置を用いて、系内のイソプロピルアルコール60重量部を除去し、固形分が15%のアルミニウムろう付け用バインダを得た。
【0040】
(比較例3)
攪拌装置、冷却管、滴下ロートおよび窒素導入管を備えた反応装置に、600重量部のイソプロピルアルコールを仕込んだ後、窒素気流下に系内温度が80℃となるまで昇温した。次いで、メタクリル酸2−エチルヘキシル337重量部、メタクリル酸63重量部および過酸化ベンゾイル4重量部の混合溶液を約3時間かけて系内に滴下し、さらに10時間同温度に保って重合を完結させ、乾燥時の酸価が約100で、ガラス転移温度が約5℃の樹脂を得た。
【0041】
攪拌装置、蒸気凝集除去装置および窒素導入管を備えた反応装置に、100重量部の上記溶液、227重量部のイオン交換水および3重量部のジメチルアミノエタノールを仕込んだ後、窒素気流下で系内が還流するまで昇温した。蒸気凝集除去装置を用いて、系内のイソプロピルアルコール60重量部を除去し、固形分が15%のアルミニウムろう付け用バインダを得た。
【0042】
[塗料の調製]
実施例および比較例で得られたバインダ10部(固形分換算)と、ふっ化アルミン酸カリウム系フラックス90部又はふっ化アルミン酸カリウム系フラックス60部とろう材としての金属珪素粉末30部の混合物とを混合し、これに水を加えて希釈し、固形分濃度が15%のアルミニウムろう付け用塗料を得た。また、前記塗料に各種アルコールを所定量添加した塗料も得た。
【0043】
銅0.4%及びマンガン0.15%を含むアルミニウム合金チューブ材1と、マンガン1.2%及び亜鉛2.5%を含むアルミニウム合金にケイ素−アルミニウム合金をクラッドしたブレージングシートよりなるフィン2を、図1のように組み合わせたろう付け用部材3を作成した。
【0044】
また、前記フィン2として、アルミニウム合金のみよりなり、ケイ素−アルミニウム合金をクラッドしないシートを使用したものについても同様にしてろう付け用部材3を作成した。
【0045】
前記ろう付け用部材3を、各種塗料に10秒間浸積し、取り出した後に180℃のギアオーブンで約1分間乾燥させた。なお塗料としてろう材を含まないものについては、フィン2としてブレージングシートよりなるものを使用し、ろう材を含む塗料については、アルミニウム合金のみのシートよりなるフィン2を使用した。
【0046】
[評価試験]
前記方法で得られたろう付け用部材を用いて、以下の試験方法により評価試験を行った。
【0047】
(塗料引火性)
密閉タグ式引火点測定装置を用いて配合後の塗料の引火点の測定を行った。結果の評価は次の通りである。
○:水分が蒸発するまでの引火性は認められない。
△:40℃以上で引火性が認められる。
×:40℃未満で引火性が認められる。
【0048】
(フラックス付着性)
塗料浸積乾燥後の、フラックス又はフラックスとろう材の混合物の付着状態を観察した。評価は次の通りである。
○:ハジキ現象はなく、各所の塗布量のばらつきが±20%以下である。
△:著しいハジキ現象はないが、各所の塗布量のばらつきが±20%以上である。
×:著しいハジキ現象があり、塗布されていない箇所がある。
【0049】
(耐ブロッキング性)
塗料浸積乾燥後の部材のチューブ面同士を、100kg/cm2の圧力で1分間貼り合わせた後、直ちに剥離したときの相互の塗布面の表面状態を観察した。結果の評価は次の通りである。
○:初期の状態と同じ
×:初期の状態と異なる
【0050】
(ろう付け性)
塗料に浸積して乾燥した後の部材を、窒素ガス雰囲気下において600℃まで加熱してろう付けを行い、バインダの炭化状況と接合部のフィレットの状態を観察した。
○:バインダの炭化物は観察されず、フィレットも良好である。
△:フィレットは良好であるが、バインダの炭化残査が観察される。
×:バインダの炭化残査が観察され、フィレットも小さい。
【0051】
[試験結果]
評価試験結果を表1に示す。
【0052】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例において使用したろう付け用部材の斜視図
【符号の説明】
1 アルミニウム合金チューブ材
2 フィン
3 ろう付け用部材
Claims (4)
- ガラス転移温度が−30℃〜60℃の範囲であり、乾燥時の酸価が20〜80であるメタクリル酸エステル系重合体を、水溶液中でカチオン性を示す化合物で鹸化し、固形分濃度が1〜50重量%の水溶液としたバインダを、固形分換算値において1〜50重量部と、ふっ化アルミン酸カリウム系フラックス50〜100重量部と、水溶性であって揮発性を有し且つ引火点が30℃以上のアルコール1〜50重量部とからなり、水で希釈することにより固形分濃度を10〜50重量%としたことを特徴とする、ふっ化アルミン酸カリウム系フラックス塗布用の塗料
- ガラス転移温度が−30℃〜60℃の範囲であり、乾燥時の酸価が20〜80であるメタクリル酸エステル系重合体を、水溶液中でカチオン性を示す化合物で鹸化し、固形分濃度が1〜50重量%の水溶液としたバインダを、固形分換算値において1〜50重量部と、ふっ化アルミン酸カリウム系フラックス30〜70重量部と、ろう材としての金属珪素粉末10〜40重量部と、水溶性であって揮発性を有し且つ引火点が30℃以上のアルコール1〜50重量部とからなり、水で希釈することにより固形分濃度を10〜50重量%としたことを特徴とする、ふっ化アルミン酸カリウム系フラックス及びろう材塗布用の塗料
- アルミニウム又はアルミニウム合金からなる部材をろう付けする際に、部材を請求項1に記載の塗料に浸積して必要量のフラックスを部材表面に均一に供給し、次いで当該部材を所定構造に組み立て、ろう付け温度に加熱することを特徴とする、アルミニウムろう付け方法
- アルミニウム又はアルミニウム合金からなる部材をろう付けする際に、部材を請求項2に記載の塗料に浸積して必要量のフラックス及びろう材を部材表面に均一に供給し、次いで当該部材を所定構造に組み立て、ろう付け温度に加熱することを特徴とする、アルミニウムろう付け方法
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