JP3823970B2 - 車両用追従走行制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、自車両前方の追従制御対象車両に追従して走行制御を行うようにした車両用追従走行制御装置に関する。
従来の車両用追従走行制御装置としては、レーザレーダを利用して目標追尾車両までの車間距離Dを求めると共に、車速センサから得た自車の車速Vaに車間時間(例えば2秒)を乗算して目標車間距離D0 を求め、実際の車間距離Dが目標車間距離D0 に等しくなるように、スロットルアクチュエータを作動させてエンジン回転数を制御することにより、車速に応じた目標車間距離D0 をとった状態で、目標追尾車両を追尾しつつ自車を走行させるようにした自動車の走行制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、自車速vn に車間時間T0 を乗算した値に停止時の車間距離L0 を加算してオフセットすることにより目標車間距離L* n を算出することが提案されている(例えば特許文献2参照)
特開平7−89366号公報(第1頁、図4) 特開平8−282330号公報(段落番号「0035」)
しかしながら、上記特許文献1に記載されている従来の車両用追従走行制御装置にあっては、自車速V0 に車間時間T0 を乗算することにより目標車間距離D0 (=V0 ・T0 )を算出するようにしているので、自車両が停止する間際には、自車速V0 が略"0"となるため、目標車間距離D0 も略"0"となってしまい先行車との車間距離が近づきすぎるという未解決の課題がある。
この未解決の課題を解決するために、特許文献2に記載されているように、自車速vn に車間時間T0 を乗算した値に停止時の車間距離L0 を加算してオフセットすることにより目標車間距離L* n を算出することが提案されているが、この場合には、停止間際の車間距離を確保することができるが、通常走行時にも停止距離L0 分だけ目標車間距離L* n が長くなってしまうという新たな課題がある。
また、上記従来例にあっては、自車両の加速時及び減速時で同一の目標車間距離を設定し、発進時に先行車が発進してから運転者が発進指令をだすまでの時間に無関係に目標車間を設定するようにしているので、停止付近では、先行車が発進して加速した後、運転者の発進指令によって自車が発進するまでの時間が各回で変化するような場合には、先行車の発進した直後に自車両が発進する場合と先行車の発進よりやや遅れて発進する場合とではその後の制御応答が異なり、特に後者では速やかに追従しようとするため加速度が大きくなって乗り心地が低下するという未解決の課題もある。
そこで、本発明は、上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、運転者に違和感をあたえずに低車速域から高車速域まで適切な車間距離を確保することができる車両用追従走行制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係る車両用追従走行制御装置は、自車両の車速を検出する車速検出手段と、自車両前方の追従制御対象車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、該目標車間距離設定手段で設定した目標車間距離と前記車間距離検出手段で検出した車間距離との車間距離偏差を小さくするように自車両の駆動力及び制動力の何れかを制御する動力制御手段とを備えた車両用追従走行制御装置において、前記目標車間距離設定手段は、前記車速検出手段で検出した自車速が低車速域にある状態で当該自車速に応じて目標車間距離を設定する低車速域用設定手段と、前記車速検出手段で検出した自車速が高車速域にある状態で当該自車速に応じて目標車間距離を設定する高車速域用設定手段と、前記低車速域用設定手段及び高車速域用設定手段を前記車速検出手段で検出した自車速に応じて切換える目標車間距離切換手段とを備え、前記目標車間距離切換手段は、低車速域用設定手段で目標車間距離を設定している状態で自車両が加速した場合、前記車速検出手段で検出した自車速が所定の高速側切換車速以上になったときに前記高車速域用設定手段に切換え、前記高車速域用設定手段で目標車間距離を設定している状態で自車両が減速した場合、前記車速検出手段で検出した自車速が所定の低速側切換車速以下となったときに前記低車速域用設定手段に切換えるように構成され、前記高速側切換車速は、前記低速側切換車速よりも大きな値に設定されていることを特徴としている。
この請求項1に係る発明では、低車速域設定手段で目標車間距離を設定している状態から自車両が加速した場合は、自車速が所定の高速側切換車速以上になったときに、高車速域用設定手段に切換え、逆に高車速域用設定手段で目標車間距離を設定している状態から自車両が減速した場合は、自車速が高速側切換車速よりも小さい低速側切換車速以下となったときに低車速域用設定手段に切換えるので、先行車が高速側切換車速より低い状態から高い状態に加速してから減速して高速側切換車速より低い状態に復帰したときに目標車間距離の切換えを行なわず、目標車間距離の切換が頻繁に行われることを抑制することができる。
また、請求項2に係る車両用追従走行制御装置は、請求項1に係る発明において、前記低車速域用設定手段は、前記車速検出手段で検出した自車速が零であるときに所定値の目標車間距離を設定し、自車速の増加に応じて所定の車間時間をもって増加する目標車間距離を設定するように構成されていることを特徴としている。
この請求項2に係る発明では、自車速が"0"であるときには、所定値の目標車間距離を設定するので、先行車に追従している状態で、先行車が停止し、これに応じて自車両が停止する際に、所定値の目標車間距離を保って停止することができ、この停止状態に至るまでの減速状態で車間時間を考慮した目標車間距離が設定される。
さらに、請求項3に係る車両用追従走行制御装置は、請求項1又は2に係る発明において、前記低車速域用設定手段は、自車速が零近傍の車速域で、加速状態であるときの目標車間距離設定値を減速状態であるときの目標車間距離設定値より大きい値に設定するように構成されていることを特徴としている。
この請求項3に係る発明では、自車速が低車速域にある状態で、加速状態であるか減速状態であるに応じて目標車間距離設定値を異ならすことができ、発進時には自車速の変化に対する目標車間距離設定値の変化を緩やかとすることにより、先行車が発進してから自車両が発進するまでの時間が変動する場合に加速度変化を抑制し、停止に向かう減速状態では、設定した所定値の目標車間距離を設定し、車間時間を考慮して自車速の減少に伴って目標車間距離を減少させる。
さらにまた、請求項4に係る車両用追従走行制御装置は、請求項3に係る発明において、前記低車速域用設定手段は、先行車車速変化量が所定値以上であるときに加速状態であると判断し、先行車車速変化量が所定値以下であるときに減速状態であると判断するように構成されていることを特徴としている。
この請求項4に係る発明では、先行車車速変化量に基づいて加速状態であるか減速状態であるかを判断するので、低車速域での加速状態と減速状態との判別を確実に行うことができる。
なおさらに、請求項5に係る車両用追従走行制御装置は、請求項1乃至4の何れか1つに係る発明において、前記目標車間距離切換手段は、低車速域域用設定手段で目標車間距離を設定している状態から自車両が加速したときに前記車速検出手段で検出した自車速が所定の高速側切換車速以上となったときに徐々に高車速域用設定手段に切換えるように構成されていることを特徴としている。
この請求項5に係る発明では、目標車間距離切換手段で、低車速域で自車両が加速状態となって自車速が所定の高速側切換車速以上となったときに、低車速域用設定手段から高車速域用設定手段に徐々に切換えることにより、目標車間距離が不連続となることを防止しながら、設定手段の切換えを行うことができる。
また、請求項6に係る車両用追従走行制御装置は、請求項1乃至5の何れか1つに係る発明において、前記目標車間距離切換手段は、高車速域用設定手段で目標車間距離を設定している状態から自車両が減速したときに前記車速検出手段で検出した自車速が所定の低速側切換車速以下となったときに徐々に低車速域用設定手段に切換えるように構成されていることを特徴としている。
この請求項6に係る発明では、目標車間距離切換手段で、高車速域で自車両が減速状態となった、自車速が所定の低速側切換車速以下となったときに、高車速域用設定時化段から低車速域用設定手段に徐々に切換えることにより、目標車間距離が不連続となることを防止しながら、設定手段の切換えを行うことができる。
さらに、請求項7に係る車両用追従走行制御装置は、請求項5又は6に係る発明において、前記目標車間距離切換手段は、低車速域用設定手段で設定した目標車間距離をLL 、高車速域用設定手段で設定した目標車間距離をLH とし、時間の経過に応じて変化する切換重み係数をw(k) としたとき、目標車間距離L* をL* =(1−w(k) )LH +w(k) LL で算出するように構成されていることを特徴としている。
この請求項7に係る発明では、低車速域から高車速域に加速したときには切換重み係数w(k) が"1"から時間の経過と共に"0"まで変化し、逆に高車速域から低車速域に減速した場合には、切換重み係数w(k) が"0"から時間の経過と共に"1"まで変化することにより、何れの場合も時間の経過と共に、目標車間距離の切換えを正確に行うことができる。
さらにまた、請求項8に係る車両用追従走行制御装置は、請求項5又は6に係る発明において、前記目標車間距離切換手段は、低車速域用設定手段で設定した加速側目標車間距離をLLA、減速側目標車間距離をLLD、高車速域用設定手段で設定した目標車間距離をLH とし、時間の経過に応じて変化する切換重み係数をw(k) とし、低車速域用設定手段における加減速切換重み係数をwL (k) としたとき、目標車間距離L* をL* =(1−w(k) )LH +w(k) {wL (k) ・LLA+(1−wL (k) )LLD}で算出するように構成されていることを特徴としている。
この請求項8に係る発明では、請求項7と同様に低車速域用設定手段で設定した目標車間距離と高車速域用設定手段で設定した目標車間距離とを徐々に切換えることができる他、低車速域用設定手段で、加減速切換重み係数wL (k) を加速状態から減速状態となったときに"1"から時間の経過と共に"0"まで変化させ、逆に減速状態から加速状態となったときに"0"から時間の経過と共に"1"まで変化させることにより、加速状態及び減速状態で異なる目標車間距離を徐々に切換えることができる。
請求項1に係る発明によれば、低車速域設定手段で目標車間距離を設定している状態から自車両が加速した場合は、自車速が所定の高速側切換車速以上になったときに、高車速域用設定手段に切換え、逆に高車速域用設定手段で目標車間距離を設定している状態から自車両が減速した場合は、自車速が高速側切換車速よりも小さい低速側切換車速以下となったときに低車速域用設定手段に切換えるで、先行車が高速側切換車速より低い状態から高い状態に加速してから減速して高速側切換車速より低い状態に復帰したときに目標車間距離の切換えを行なわず、目標車間距離の切換が頻繁に行われることを抑制することができ、運転者に違和感を与えることを防止することができるという効果が得られる。
また、請求項2に係る発明によれば、自車速が"0"であるときには、所定値の目標車間距離を設定するので、先行車に追従している状態で、先行車が停止し、これに応じて自車両が停止する際に、所定値の目標車間距離を保って停止することができ、この停止状態に至るまでの減速状態で車間時間を考慮した目標車間距離を確保して運転者に違和感を与えることを防止することができるという効果が得られる。
さらに、請求項3に係る発明によれば、自車速が低車速域にある状態で、加速状態であるか減速状態であるに応じて目標車間距離設定値を異ならせた構成とすることにより、発進時には自車速の変化に対する目標車間距離設定値の変化を緩やかとすることにより、先行車が発進してから自車両が発進するまでの時間が変動する場合に加速度変化を抑制し、停止に向かう減速状態では、設定した所定値の目標車間距離を設定し、車間時間を考慮して自車速の減少に伴って目標車間距離を減少させることができ、低車速域での乗り心地の低下を抑制することができるという効果が得られる。
さらにまた、請求項4に係る発明によれば、先行車車速変化量に基づいて加速状態であるか減速状態であるかを判断するので、低車速域での加速状態と減速状態との判別を確実に行うことができるという効果が得られる。
なおさらに、請求項5に係る発明によれば、目標車間距離切換手段で、低車速域で自車両が加速状態となって自車速が所定の高速側切換車速以上となったときに、低車速域用設定手段から高車速域用設定手段に徐々に切換えることにより、目標車間距離が不連続となることを防止しながら設定手段の切換えを円滑に行うことができるという効果が得られる。
また、請求項6に係る発明によれば、目標車間距離切換手段で、高車速域で自車両が減速状態となった、自車速が所定の低速側切換車速以下となったときに、高車速域用設定時化段から低車速域用設定手段に徐々に切換えることにより、目標車間距離が不連続となることを防止しながら設定手段の切換えを円滑に行うことができるという効果が得られる。
さらに、請求項7に係る発明によれば、低車速域から高車速域に加速したときには切換重み係数w(k) が"1"から時間の経過と共に"0"まで変化し、逆に高車速域から低車速域に減速した場合には、切換重み係数w(k) が"0"から時間の経過と共に"1"まで変化することにより、何れの場合も時間の経過と共に、目標車間距離の切換えを不連続となることなく正確に行うことができるという効果が得られる。
さらにまた、請求項8に係る発明によれば、請求項7の発明と同様の効果に加えて、低車速域用設定手段で、加減速切換重み係数wL (k) を加速状態から減速状態となったときに"1"から時間の経過と共に"0"まで変化させ、逆に減速状態から加速状態となったときに"0"から時間の経過と共に"1"まで変化させることにより、加速状態及び減速状態で異なる目標車間距離を徐々に不連続となることなく円滑に切換えることができるという効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明を後輪駆動車に適用した場合の一実施形態を示す概略構成図であり、図中、1FL,1FRは従動輪としての前輪、1RL,1RRは駆動輪としての後輪であって、後輪1RL,1RRは、エンジン2の駆動力が自動変速機3、プロペラシャフト4、最終減速装置5及び車軸6を介して伝達されて回転駆動される。
前輪1FL,1FR及び後輪1RL,1RRには、夫々制動力を発生する例えばディスクブレーキで構成されるブレーキアクチュエータ7が設けられていると共に、これらブレーキアクチュエータ7の制動油圧が制動制御装置8によって制御される。
ここで、制動制御装置8は、図示しないブレーキペダルの踏込みに応じて制動油圧を発生すると共に、後述する追従制御用コントローラ20からの制動圧指令値PBRに応じて制動油圧を発生し、これをブレーキアクチュエータ7に出力するように構成されている。
また、エンジン2には、その出力を制御するエンジン出力制御装置11が設けられている。このエンジン出力制御装置11では、図示しないアクセルペダルの踏込量及び後述する追従制御用コントローラ20からのスロットル開度指令値θ* に応じてエンジン2に設けられたスロットル開度を調整するスロットルアクチュエータ12を制御するように構成されている。また、自動変速機3の出力側に配設された出力軸の回転速度を検出することにより、自車速Vsを検出する車速センサ13が配設されている。
一方、車両の前方側の車体下部には、先行車両との間の車間距離を検出する車間距離検出手段としてのレーザ光を掃射して先行車両からの反射光を受光するレーダ方式の構成を有する車間距離センサ14が設けられている。さらに、エンジン2にはエンジン回転速度NE を検出するエンジン回転速度センサ15が設けられている。
そして、車速センサ13から出力される自車速Vsと車間距離センサ14から出力される車間距離Lとエンジン回転速度センサ15から出力されるエンジン回転速度NE とが追従制御用コントローラ20に入力され、この追従制御用コントローラ20によって、先行車両を捕捉しているときに車間距離を目標車間距離に制御し、先行車両を捕捉していないときに自車速VS を運転者が設定した設定車速VSET に制御する制動圧指令値PBR及び目標スロットル開度θ* を制動制御装置8及びエンジン出力制御装置11に出力する。
この追従制御用コントローラ20は、マイクロコンピュータとその周辺機器を備え、マイクロコンピュータのソフトウェア形態により、図2に示す制御ブロックを構成している。
この制御ブロックは、車間距離センサ14でレーザー光を掃射してから先行車の反射光を受光するまでの時間を計測し、先行車との車間距離Lを演算する測距信号処理部21と、測距信号処理部21で演算された車間距離L及び車速センサ13から読込んだ自車速VS に基づいて車間距離Lを目標車間距離L* に維持する目標車速V* を演算する車間距離制御手段としての車間距離制御部40と、この車間距離制御部40で演算した目標車速V* に基づいて目標駆動軸トルクTW * を演算する車速制御部50と、この車速制御部50で演算した目標駆動軸トルクTW * に基づいてスロットルアクチュエータ12及びブレーキアクチュエータ7に対するスロットル開度指令値θR 及び制動圧指令値PBRを演算し、これらをスロットルアクチュエータ12及びブレーキアクチュエータ7に出力する駆動軸トルク制御部60とを備えている。
車間距離制御部40は、測距信号処理部21で演算された車間距離L及び後述する車間距離制御演算部43で算出された先行車車速Vtに基づいて先行車と自車との間の目標車間距離L* を算出する目標車間距離設定部42と、この目標車間距離設定部42で算出された目標車間距離L* と、測距信号処理部21から入力される車間距離Lと、自車速VS とに基づいて車間距離Lを目標車間距離L* に一致させるための目標車速V* を演算する車間距離制御演算部43とを備えている。
ここで、目標車間距離設定部42は、図3に示す目標車間距離設定処理を実行する。この目標車間距離設定処理は、所定時間(例えば10msec)毎のタイマ割込処理として実行され、先ず、ステップS1で、測距信号処理部21から入力される車間距離L及び車間距離制御演算部43から入力される先行車車速Vtを読込み、次いでステップS2に移行して、先行車車速Vtが予め設定された低速所定値VL1以下であるか否かを判定し、Vt≦VL1 であるときには、低車速域であるもの判断して、ステップS3に移行する。
このステップS3では、現在の目標車間距離L* と車間距離センサ14で検出した車間距離Lとの偏差ΔL(=|L* −L|)が予め設定された所定値ΔLS 以上であるか否かを判定し、ΔL<ΔLS であるときには車間距離制御が収束しているものと判断して直接ステップS5に移行し、ΔL≧ΔLS であるときには、ステップS4に移行して先行車車速Vtが低速所定値VL1 より小さい値に設定された低速所定値VL2 以下であるか否かを判定し、Vt≦VL2 であるときにはステップS5に移行する。
このステップS5では、先行車が加速状態であるか否かを判定する。この加速状態であるか否かの判定は、今回の先行車車速Vt(n) から前回の制御周期における先行車車速Vt(n-1) を減算した車速偏差ΔVtが予め設定した正値の加速度閾値ΔVtA 以上であるか否かによって判定し、ΔVt≧ΔVtA であるときには先行車加速状態であると判断して、ステップS6に移行し、下記(1)式〜(4)式の演算を行って、切換重み係数w(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) を算出してからステップS7に移行する。
w(k) =w(k-1) +Δw …………(1)
w(k) =min{w(k) ,1} …………(2)
L (k) =wL (k-1) +ΔwL …………(3)
L (k) =min{wL (k) ,1}…………(4)
ここで、(2)式及び(4)式の右辺は中括弧で囲まれているうちの何れか小さい方を選択することを表しており、切換重み係数w(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) が"1"以下となるように制限している。
ステップS7では、先行車車速Vtをもとに図4に示す目標車間距離算出用制御マップを参照して低車速域における加速用目標車間距離LLA、減速用目標車間距離LLD及び高車速域用目標車間距離LH を算出してからステップS8に移行する。
ここで、目標車間距離算出用制御マップは、図4に示すように、低車速域での目標車間距離を設定する所定値LS1の切片を有し所定の車間時間をもって先行車車速Vtの増加に応じて目標車間距離LL が増加するように設定された低車速域用特性直線L1 と、先行車車速Vtが"0"のとき目標車間距離LH も"0"となり、これから所定の車間時間をもって先行車車速Vtの増加に応じて目標車間距離LH が増加するように設定された高車速域用特性直線L2 とを有し、このうち低車速域用特性直線L1 は低速所定値VL2 より小さい例えば50km/h程度に設定された所定値VB から低速側で低車速域用特性直線と同一傾きの減速用特性線L1D及びこれより傾きが緩やかで所定値LS1より大きい所定値LS2の切片を有する加速用特性線L1Aに分岐されている。
ステップS8では、下記(5)式の演算を行って目標車間距離L* を算出し、これを目標車間距離記憶領域に更新記憶してからタイマ割込処理を終了する。
* =(1−w(k) )LH +w(k) {wL (k) ・LLA+(1−wL (k) )LLD
…………(5)
また、前記ステップS5の判定結果が、ΔVt<ΔVtA であるときには加速状態ではないものと判断して、ステップS9に移行して、車速偏差ΔVtが予め設定された負値の減速度閾値−ΔVtD 以下であるか否かを判定することにより、先行車が減速状態であるか否かを判定し、ΔVt≦−ΔVtD であるときには、減速状態であるものと判断してステップS10に移行し、下記(6)〜(9)式の演算を行って切換重み係数w(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) を算出してから前記ステップS7に移行する。
w(k) =w(k-1) +Δw …………(6)
w(k) =min{w(k) ,1} …………(7)
L (k) =wL (k-1) −ΔwL …………(8)
L (k) =max{wL (k) ,0}…………(9)
ここで、(7)式の右辺は中括弧で囲まれている値のうちの何れか小さい方を選択することを表しており、切換重み係数をw(k) を"1"以下となるように制限し、(9)式の右辺は中括弧で囲まれている値のうち何れか大きい方を選択することを表しており、加減速切換重み係数wL (k) が"0"以上となるように制限している。
さらに、前記ステップS9の判定結果がΔVt>−ΔVtD であるときには加速状態でも減速状態でもない定速走行状態であると判断してステップS11に移行し、前回の制御周期で設定された切換重み係数をw(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) を維持してから前記ステップS7に移行する。
一方、前記ステップS2の判定結果がVt>VL1 であるときにはステップS12に移行し、先行車車速Vtが予め設定した低速所定値VL1 より大きい値の高速所定値VH以下であるか否かを判定し、Vt≦VHであるときには、目標車速設定の切換えを必要としないものと判断してステップS13に移行して、前回の制御周期で設定された切換重み係数w(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) を維持してから前記ステップS7に移行する。
また、ステップS12の判定結果がVt>VHであるときには、目標車速設定の切換えを必要とするものと判断して、ステップS14に移行し、前記ステップS3と同様に現在の目標車間距離L* と車間距離センサ14で検出した車間距離Lとの偏差ΔL(=|L* −L|)が予め設定された所定値ΔLS 以上であるか否かを判定し、ΔL≧ΔLS であるときには車間距離制御が収束していないものと判断して前記ステップS13に移行し、ΔL<ΔLS であるときには車間距離制御が収束したものと判断してステップS15に移行する。
このステップS15では、下記(10)式〜(13)式の演算を行って、切換重み係数をw(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) を算出してからステップS7に移行する。
w(k) =w(k-1) −Δw …………(10)
w(k) =max{w(k) ,0} …………(11)
L (k) =wL (k-1) −ΔwL …………(12)
L (k) =max{wL (k) ,0}…………(13)
ここで、(2)式及び(4)式の右辺は中括弧で囲まれている数値のうちの何れか大きい方を選択することを表しており、切換重み係数をw(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) が"0"以上となるように制限している。
この図3の処理において、ステップS6,S8,S10,S15の処理が目標車間距離切換手段に対応し、ステップS7の処理及び図4の目標車間距離算出用制御マップにおける低車速域用特性直線L1 、減速用特性線L1D及び加速用特性線L1Aが低車速域設定手段に対応し、ステップS7の処理及び図4の目標車間距離算出用制御マップにおける高車速域用特性直線L2 が高車速域設定手段に対応している。
車速制御部50は、追従制御状態であるときには、車間距離センサ14で先行車両を捕捉しているときには車間距離制御部40から入力される目標車速VL * と運転者が設定した設定車速VSET との何れか小さい値を目標車速V* として設定し、先行車両を捕捉していないときには運転者が設定した設定車速VSET を目標車速V* として設定する目標車速設定部51と、この目標車速設定部51で設定された目標車速V* に自車速VS を一致させるための目標駆動軸トルクTW * を演算する目標駆動軸トルク演算部52とを備えている。
ここで、駆動軸トルク制御部60は、図5に示すように、目標駆動トルクTW * を実現するためのスロットル開度指令値θR とブレーキ液圧指令値PBRとを演算する。
すなわち、目標駆動軸トルクTW * を除算器61に供給して、係数KGEARで除算して、目標エンジントルクTE * を算出し、これをスロットル開度算出部62に供給して、このスロットル開度算出部62で目標エンジントルクTE * 及びエンジン回転速度NE をもとに予め設定されたエンジンマップを参照してスロットル開度θを算出し、これをリミッタ63に供給して、スロットルアクチュエータ12で制御可能な零から最大スロットル開度までの範囲に制限してスロットル開度指令値θR としてエンジン出力制御装置11に出力すると共に、目標駆動軸トルクTW * を減算器64に供給してエンジンブレーキ補正演算部65で演算された値KGEAR{TE0−JE (dNE /dt)}(JE :エンジンイナーシャ、TE0:スロットル開度θR が"0"のときのエンジントルク、NE :エンジン回転速度)から減算して目標ブレーキトルクTBR * を算出し、これを除算器66に供給して、目標ブレーキトルクTBR * をKBT(=8・AB ・RB ・μB ,AB :ブレーキシリンダ面積、RB :ロータ有効半径、μB :パッド摩擦係数)で除してブレーキ液圧指令値PBRを算出し、これをリミッタ67で、ブレーキアクチュエータ7で制御可能な零から最大制動圧までの範囲に制限して制動制御装置8に出力する。
なお、上述した車間距離制御部40、車速制御部50及び駆動軸トルク制御部60で動力制御手段を構成している。
次に、上記実施形態の動作を説明する。
今、運転者が、設定車速VSET を設定した状態で高速道路を高速所定値VHを越えるが設定車速VSET 未満となる先行車車速Vtで高速走行する先行車に追従しながら高速走行しているものとする。このとき、追従制御用コントローラ20の車間距離制御部40における目標車間距離設定部42では、図3に示す目標車速設定処理を実行しており、先行車車速Vtが高速所定値VHを越えているので、ステップS2からステップS12を経てステップS14に移行し、前回までの車間距離制御が収束して目標車間距離L* と車間距離センサ14で検出した実際の車間距離Lとの偏差ΔLが所定値ΔLS 未満であるものとすると、ステップS15に移行して、前記(10)〜(13)式の演算を行うが、前回までの設定処理で切換重み係数をw(k-1) 及び加減速切換重み係数wL (k-1) が共に"0"に設定されているものとすると、(10)式及び(12)式で切換重み係数をw(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) が共に−Δw及び−ΔwL に設定されて"0"未満となるが、(11)式及び(13)式で"0"が選択されることにより、切換重み係数w(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) が共に"0"に維持される。
このため、ステップS7で先行車車速Vtをもとに図4の目標車速算出用制御マップを参照して低車速用目標車間距離LL 及び高車速用目標車間距離LH を算出し、次いでステップS8に移行して、前記(5)式に従って目標車間距離L* を算出すると、切換重み係数w(k) が"0"であることにより、(5)式における右辺第2項が"0"となることにより、高車速用特性直線L2 に基づいて算出された高車速用目標車間距離LH が目標車間距離L* として算出され、これが目標車間距離記憶領域に更新記憶される。
このため、車間距離制御演算部43で、目標車間距離L* と車間距離センサ14で検出した実際の車間距離Lとの偏差に基づいて、車間距離Lを目標車間距離L* に一致させるための目標車速VL * を算出し、これが車速制御部50に入力されることにより、目標車速設定部51で目標車速VL * が目標車速V* として設定され、これが目標駆動軸トルク演算部52に入力されることにより、走行抵抗を加味した現在の自車速Vsを目標車速V* に一致させるための目標駆動軸トルクTW * が算出され、これが駆動軸トルク制御部60に供給されることにより、正のスロットル開度指令値θR が算出されると共に、"0"のブレーキ液圧指令値PBRが算出され、これらがエンジン出力制御装置11及び制動制御装置8に出力されて、目標車間距離L* を維持するように駆動制御される。
この高速走行状態で、先行車が減速すると、先行車車速Vtが高速所定値VH以下となるまでは、上記と同様の動作を行うが、図6に示すように、先行車車速Vtの減少に応じて高速用目標車間距離LH が減少することにより、目標車間距離L* も減少し、この目標車間距離L* の減少に応じてスロットル開度指令値θR が小さく制御されて減速状態となる。
その後、先行車車速Vtが高速所定値VH以下となると、ステップS12からステップS13に移行するが、切換重み係数w(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) が共に"0"の前回値w(k-1) 及びwL (k-1) を維持することになり、高車速用目標車間距離LH が目標車間距離L* として設定する状態が継続される。
その後、先行車がさらに減速して図6に示すように低速所定値VL1 以下となると、図3の処理においてステップS2からステップS3に移行し、減速状態に急激な変化がなく、車間距離制御が収束しているので、ステップS5に移行し、減速状態であるので、車速偏差ΔVtが負の設定値−ΔVtD よりも小さい値となっているので、ステップS9を経てステップS10に移行する。
このため、切換重み係数w(k) は(6)式によってΔwだけ加算されることにより、w(k) >0となるが、加減速切換重み係数wL (k) は(8)式によって前記(12)式と同様にΔwL だけ減算されるので(9)式により、"0"の状態を維持する。
このため、ステップS8で(5)式に従って目標車間距離L* を算出するときに、高車速用目標車間距離LH に乗算する係数が減少し、これに代えて(5)式の右辺第2項が加減速切換重み係数wL (k) が"0"を維持することにより、減速用車間距離VLDに乗算する係数がΔw(k) 分増加することにより、算出される目標車間距離L* が図10に示すように、高車速域用特性直線L2 に沿って減少している状態から低車速域用特性直線L1 側に僅かに減少しながら移動し、目標車速設定の切換えが開始される。
その後、図3の制御周期が到来する毎に、ステップS10で切換重み係数w(k) がΔwだけ増加することより、高車速域用目標車間距離LH の割合が減少し、低車速用目標車間距離LL の割合が増加することにより、目標車速L* が低車速域用特性直線L1 側に近づき、切換重み係数w(k) が"1"に達すると、目標車間距離L* が全て低車速用目標車間距離LL となり、図6における減速用特性直線L1 上となり、さらに先行車が減速すると、ステップS10での切換重み係数w(k) の増加が"1"に制限されるため、目標車間距離L* は減速用特性直線L1 に沿って減少し、図4に示すように、先行車車速Vtが"0"近傍となって車速偏差ΔVtが所定値−ΔVtD を越えて"0"に近づくと、図3の処理において、ステップS9からステップS11に移行し、今回の切換重み係数w(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) が夫々前回値w(k-1) 及びwL (k-1) を維持することになり、目標車間距離L* は全て低車速用目標車間距離LL の状態を保って減少し、先行車車速Vtが"0"となったときに数メートルに設定された所定値LS1の目標車間距離L* が設定されることにより、この所定値LS1を保って自車両も停止される。
この停止状態では、車速偏差ΔVtが"0"となるので、ステップS5及びステップS9を経てステップS11に移行し、今回の切換重み係数w(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) が夫々前回値w(k-1) 及びwL (k-1) を維持する。
この停止状態から先行車が発進すると、自車両は、運転者のスイッチ操作やアクセルペダル操作等の発進確認操作があったときに発進する。
このとき、図3の処理では、先行車が発進して車速偏差ΔVtが所定値ΔVtA 以上となると、ステップS5からステップS6に移行することにより、このとき、前述した低車速域での減速制御時に切換重み係数w(k) が"1"に制限されているので、目標車間距離L* は(5)式の右辺第2項における低車速域用目標車間距離に基づいて算出され、このとき、自車両が発進するまでの時間が比較的長いことにより、この間にステップS6での加減速切換重み係数wL (k) が所定値ΔwL づつ増加して、比較的短時間数秒〜数十秒で"1"に達する。このため、(5)式の右辺第2項における減速用車間距離LLDの係数が"0"となり、加速用車間距離LLAの係数が"1"となることにより、目標車間距離L* が加速用特性直線L1Aの切片となる所定値LS2まで増加することになる。したがって、先行車が発進しても車間距離センサ14で検出した車間距離Lが所定値LS2に達するまでは自車両が発進することが制限され、車間距離Lが設定値LS2を越えたときに自車両が発進される。その後、目標車間距離L* が加速用特性直線L1Aに基づいて算出されることになるので、その勾配が減速用特性直線L1Dに比較して緩やかであるので、自車両を発進させるための発進確認操作が遅れた場合でも、その間の目標車間距離L* の増加分が少なくなり、急加速状態となることを抑制して運転者に違和感を与えることのない発進を行うことができる。
その後、先行車が加速を継続して、先行車車速Vtが分岐点となる所定値VB を越えると、低車速域用特性直線L1 に基づいて加速用目標車間距離L1Aが算出されることにより、目標車間距離L* が図7に示すように低車速域用特性直線L1 に沿って増加する。
そして、さらに先行車が加速を継続して、先行車車速Vtが低速所定値VL1 を越えると、ステップS2からステップS12を経てステップS13に移行して、切換重み係数w(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) が夫々前回値w(k-1) 及びwL (k-1) を維持する状態となり、目標車間距離L* が低車速域用特性直線L1 に沿って増加する状態を継続する。
その後、先行車車速Vtが高速所定値VHを越えると、ステップS12からステップS14を経てステップS15に移行することになり、切換重み係数w(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) が夫々制御周期毎にΔw及びΔwL ずつ減少され、これに応じてステップS8で算出される目標車間距離L* が図7に示すように低車速域用特性直線L1 から離れて徐々に増加しながら高車速域用特性直線L2 側に切換えられ、切換重み係数w(k) が"0"に達すると、目標車間距離L* が高車速域用特性直線L2 に基づいて算出される高車速用目標車間距離LH に全て切換えられ、以後特性直線L2 に沿って増加する。
ところで、先行車が先行車車速Vtが高速所定値VHの僅か小さい状態で定速走行しており、この定速走行状態で、加速することにより、先行車車速Vtが高速所定値VHを越えた場合には、先行車の加速によって目標車間距離L* が増加すると共に、車間距離センサ14で検出した車間距離Lも増加することになるが、先行車の加速開始状態の過渡状態では、制御遅れにより目標車間距離L* と車間距離Lとの間の車間距離偏差ΔLが大きくなり、所定値ΔLS 以上となったときには、車間距離制御が収束していないものと判断してステップS14からステップS13に移行して、切換重み係数w(k) 及び加減速切換重み係数wL (k) が夫々前回値w(k-1) 及びwL (k-1) を維持することになるので、低車速域用目標車間距離LL から高車速域用目標車間距離LH への切換えを抑制し、低車速域用目標車間距離LL を目標車間距離L* として維持することなり、加速状態から減速状態となって、再度高速所定値VHより低い定速走行状態に復帰したときに、目標車間距離の切換えを行う必要がなくなり、目標車間距離の切換えが頻繁に行われることを抑制することができ、運転者に違和感を与えることを防止することができる。このとき、先行車が高速所定値VHを越えて加速状態を継続するか又は定速状態に移行した場合には、車間距離センサ14で検出した車間距離Lと目標車間距離L* との偏差ΔLが所定値ΔLS 未満となった時点で徐々に高車速域用目標車間距離LH に切換えられる。
同様に、先行車が低速所定値VL1 より僅かに高い状態で走行している状態から減速して、先行車車速Vtが低速所定値VL1 以下となったときにも、目標車間距離L* と車間距離Lとの間の車間距離偏差ΔLが大きくなり、所定値ΔLS 以上であるときには、低車速域用目標車間距離LL への切換えが抑制され、目標車間距離の切換頻度を低下させることができる。この減速状態を継続した場合には、目標車間距離L* と車間距離Lとの偏差ΔLが所定値ΔLS 未満に収束しない場合であっても、先行車車速Vtが低速所定値VL2 以下に低下すると、ステップS4からステップS5に移行して車間距離制御の収束状態にかかわらず、図6で点線図示のように低車速域用目標車間距離LL への切換えを行い、先行車が停車したときの車間距離確保を優先する。
なお、上記実施形態においては、目標車間距離L* を先行車車速Vtに基づいて設定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、車速センサ13で検出した自車速Vsに基づいて設定するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、目標車間距離算出用制御マップを図4に示すように低車速域用特性直線L1 及び高車速域用特性直線L2 の双方を設けた場合について説明したが、これらを別々の制御マップとしてもよく、さらには各特性直線に応じた方程式を求め、これらの方程式に先行車車速Vtを代入することにより、目標車間距離LL 及びLH を演算によって算出するようにしてもよい。
さらに、上記実施形態においては、車間距離センサ14としてレーザレーダを使用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ミリ波レーダ等の他の測距装置を適用することができる。
さらにまた、上記実施形態においては、目標車間距離L* に車間距離Lを一致させる目標車速VL * を算出し、これに基づいて車速を制御する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、目標車間距離L* と車間距離Lとの偏差に基づいて目標加減速度を算出し、この目標加減速度に応じて車速を制御するようにしてもよい。
なおさらに、上記実施形態においては、追従制御用コントローラ20における目標車間距離設定部42でソフトウェアによる演算処理を行う場合について説明したが、これに限定されるものではなく、関数発生器、比較器、演算器等を組み合わせて構成した電子回路でなるハードウェアを適用して構成するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、ブレーキアクチュエータとしてディスクブレーキ7を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ドラムブレーキ等の他のアクチュエータを適用することができることは勿論、制動圧以外に電気的に制御されるブレーキアクチュエータを適用することもでき、この場合には、駆動軸トルク制御部60で目標制動圧PBRに代えて、目標電流等の指令値を演算し、これを指令値に基づいてブレーキアクチュエータを制御する制動制御装置8に出力するようにすればよい。
さらに、上記実施形態においては、後輪駆動車に本発明を適用した場合について説明したが、前輪駆動車に本発明を適用することもでき、また回転駆動源としてエンジン2を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電動モータを適用することもでき、さらには、エンジンと電動モータとを使用するハイブリッド仕様車にも本発明を適用することができる。
本発明の一実施形態を示す概略構成図である。 図1の追従制御用コントローラの具体例を示すブロック図である。 図2の目標車間距離設定部で実行する目標車間距離設定処理手順の一例を示すフローチャートである。 図3で使用する先行車車速と目標車間距離との関係を示す目標車間距離算出用制御マップを示す特性線図である。 図2の駆動軸トルク制御部の具体例を示すブロック図である。 上記実施形態の動作の説明に供する減速時における目標車間距離の変化状態を示す説明図である。 上記実施形態の動作の説明に供する加速時における目標車間距離の変化状態を示す説明図である。
符号の説明
2 エンジン
3 自動変速機
7 ディスクブレーキ
8 制動制御装置
11 エンジン出力制御装置
12 スロットルバルブ
13 車速センサ
14 車間距離センサ
15 エンジン回転速度センサ
15 トルクコンバータ出力回転速度センサ
16 スロットル開度センサ
17 ブレーキスイッチ
20 追従制御用コントローラ
40 車間距離制御部
42 目標車間距離設定部
43 車間距離制御演算部
50 車速制御部
60 駆動軸トルク制御部

Claims (8)

  1. 自車両の車速を検出する車速検出手段と、自車両前方の追従制御対象車両との車間距離を検出する車間距離検出手段と、目標車間距離を設定する目標車間距離設定手段と、該目標車間距離設定手段で設定した目標車間距離と前記車間距離検出手段で検出した車間距離との車間距離偏差を小さくするように自車両の駆動力及び制動力の何れかを制御する動力制御手段とを備えた車両用追従走行制御装置において、
    前記目標車間距離設定手段は、前記車速検出手段で検出した自車速が低車速域にある状態で当該自車速に応じて目標車間距離を設定する低車速域用設定手段と、前記車速検出手段で検出した自車速が高車速域にある状態で当該自車速に応じて目標車間距離を設定する高車速域用設定手段と、前記低車速域用設定手段及び高車速域用設定手段を前記車速検出手段で検出した自車速に応じて切換える目標車間距離切換手段とを備え、
    前記目標車間距離切換手段は、低車速域用設定手段で目標車間距離を設定している状態で自車両が加速した場合、前記車速検出手段で検出した自車速が所定の高速側切換車速以上になったときに前記高車速域用設定手段に切換え、前記高車速域用設定手段で目標車間距離を設定している状態で自車両が減速した場合、前記車速検出手段で検出した自車速が所定の低速側切換車速以下となったときに前記低車速域用設定手段に切換えるように構成され、
    前記高速側切換車速は、前記低速側切換車速よりも大きな値に設定されていることを特徴とする車両用追従走行制御装置。
  2. 前記低車速域用設定手段は、前記車速検出手段で検出した自車速が零であるときに所定値の目標車間距離を設定し、自車速の増加に応じて所定の車間時間をもって増加する目標車間距離を設定するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の車両用追従走行制御装置。
  3. 前記低車速域用設定手段は、自車速が零近傍の車速域で、加速状態であるときの目標車間距離設定値を減速状態であるときの目標車間距離設定値より大きい値に設定するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用追従走行制御装置。
  4. 前記低車速域用設定手段は、先行車車速変化量が所定値以上であるときに加速状態であると判断し、先行車車速変化量が所定値以下であるときに減速状態であると判断するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の車両用追従走行制御装置。
  5. 前記目標車間距離切換手段は、低車速域用設定手段で目標車間距離を設定している状態から自車両が加速したときに前記車速検出手段で検出した自車速が所定の高速側切換車速以上となったときに徐々に高車速域用設定手段に切換えるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1つに記載の車両用追従走行制御装置。
  6. 前記目標車間距離切換手段は、高車速域用設定手段で目標車間距離を設定している状態から自車両が減速したときに前記車速検出手段で検出した自車速が所定の低速側切換車速以下となったときに徐々に低車速域用設定手段に切換えるように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1つに記載の車両用追従走行制御装置。
  7. 前記目標車間距離切換手段は、低車速域用設定手段で設定した目標車間距離をLL 、高車速域用設定手段で設定した目標車間距離をLH とし、時間の経過に応じて変化する切換重み係数をw(k) としたとき、目標車間距離L* をL* =(1−w(k) )LH +w(k) LL で算出するように構成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の車両用追従走行制御装置。
  8. 前記目標車間距離切換手段は、低車速域用設定手段で設定した加速側目標車間距離をLLA、減速側目標車間距離をLLD、高車速域用設定手段で設定した目標車間距離をLH とし、時間の経過に応じて変化する切換重み係数をw(k) とし、低車速域用設定手段における加減速切換重み係数をwL (k) としたとき、目標車間距離L* をL* =(1−w(k) )LH +w(k) {wL (k) ・LLA+(1−wL (k) )LLD}で算出するように構成されていることを特徴とする請求項5又は6に記載の車両用追従走行制御装置。
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