JP3823013B2 - 遊技装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所謂ボーナスゲーム等の遊技者にとって有利な条件のゲームを実行する遊技状態において、その遊技状態の継続の可否を1回又は2回以上遊技者に対し表示し、その都度その遊技状態を継続し又は終了するスロットマシン等の遊技装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来の遊技装置の一例としてのスロットマシンは、概ね次のようなものであった。
【0003】
すなわち、外周に複数のシンボルを有する複数のリールを例えば3つ有し、メダルの投入後にスタートレバーなどの操作によって前記リールを外周の複数のシンボルがおおむね識別され得る程度の速度で回転させ、プログラム上で各賞についての抽選を行う。遊技者にとって比較的利益の小さい賞(リールにほぼ均等に多数表示されたシンボルの組み合せによる賞)に当選して内部当りとなった場合は、リール停止位置の制御によりほぼ確実に入賞する。遊技者にとって大きな利益が得られる賞(リールに比較的少数表示されたシンボルの組み合せによる賞)に当選して内部当りとなった場合は、リール停止位置の制御により比較的高い率で入賞する。リール停止位置の制御は、遊技者が各リールに対応したストップボタンを操作してから一定時間内に可能な範囲で、対応するシンボルを入賞に必要な位置に引き込んで停止させるものである。
【0004】
比較的利益の小さい賞としては、例えば、再遊技(次回もメダル投入なしで同じ条件で再ゲームできる)や所定枚数(例えば十数枚又はそれ以下)のメダル払い出しの他、所謂シングルボーナス(SB)等が挙げられ、大きな利益が得られる賞(特別ゲーム)としては、例えば、所謂ビッグボーナス(BB)、レギュラーボーナス(RB)、CT[チャレンジタイム]等のようにより多数のメダル獲得が可能な賞を挙げることができる。何れにせよ、入賞した場合はそれぞれの賞の内容に従った処理が行われる。
【0005】
SB、RB、BB、CTは、次のような内容のものである。
▲1▼SB[シングルボーナス](役物):一般ゲームにおいて特定の賞に入賞することによって、次回のゲームにおいてのみ行われる。特別の賞(役物賞、例えば一般ゲームにおいて入賞とならないシンボルの組合せのみが入賞となる賞)に高率で入賞し得、入賞すれば15枚(14枚、13枚等もある)のメダルを獲得できるゲーム。
▲2▼RB[レギュラーボーナス](役物連続作動装置):一般ゲームにおいて特定の賞に入賞することによって、次回のゲームから12回のゲーム数を上限として▲1▼のSBが連続して行われ、特別の賞(役物賞)に8回の入賞があったときは終了する。なお、12ゲーム、8回は最高値であり、それ以下でもよい。
▲3▼BB[ビッグボーナス](役物連続作動増加装置):一般ゲームにおいて特定の賞に入賞することによって、次回のゲームから30回のゲーム数を上限として▲2▼のRBを開始する賞(一般ゲームにおいてRBを開始する賞とは異なるシンボルの組み合わせにより入賞となるものであってよい)に高率で入賞し得る。RBを開始する賞に3回入賞したときは終了する。なお、3回は最高値であり、それ以下でもよい。
▲4▼CT[チャレンジタイム]:一般ゲームにおいて特定の賞に入賞することによって、次回のゲームから100回のゲーム数を上限として特別ゲーム開始以外の賞を遊技者の技量次第で狙って当てることが可能になり、獲得メダル枚数が200枚を越えれば終了する。なお、200枚は最高値であり、それ以下でもよい。
【0006】
従来のスロットマシンにおいては、機種によって、例えば、BBにおけるゲーム数の上限やRBにおけるゲーム数の上限や役物賞の入賞可能回数、又はCTにおけるゲーム回数や獲得メダル枚数の上限が異なることがあるが、各機種毎のBB、RB、CT等の内容は一定であった。
【0007】
その結果、従来のスロットマシンは各メーカーのものがほとんど同じような内容となっている。すなわち、シンボルが例えば「7−7−7」と揃うと一定内容のBBとなって350枚から400枚程度の遊技メダルを獲得し得、シンボルが例えば「BAR−BAR−BAR」と揃うと一定内容のRBとなって112枚程度の遊技メダルを獲得し得るものである。そのため、遊技者がマンネリ感を感じてスロットマシンに対する興味が低減するおそれもある。
【0008】
そこで、1又は2以上の特別ゲームについてゲーム可能回数や獲得可能メダル数等を複数種設定し、それを抽選等により振り分けて実行することや、更に、抽選等により振り分けたゲーム可能回数や獲得可能メダル数等を特別ゲーム実行中にカウントダウン表示するといった手段が採用されつつある。
【0009】
これにより特別ゲームのバリエーションが増えるが、最初の抽選等により振り分けられたゲーム可能回数や獲得可能メダル数が保証され、それらは原則として全て消化されるので、この点について更に遊技者にとってのゲーム内容の変動要因を設けることにより興趣を高める余地が存在する。また、最初の抽選等により振り分けられたゲーム可能回数や獲得可能メダル数の消化前に例えば所定の別の特別ゲーム開始等の終了要因が成立した場合に、元の特別ゲームが中止されるものとすることができるが、元の特別ゲームにおける最初の抽選等により振り分けられたゲーム可能回数や獲得可能メダル数の一部のみが消化されたに過ぎない段階(例えばゲーム可能回数150回のうち10回消化の段階)で元の特別ゲームが中止されると、遊技者は大きく損をした気分になることがある。別の特別ゲーム終了後元の特別ゲームに戻って元の未消化回数・枚数よりも大幅に下回る回数・枚数に割り当てられた場合も同様である。
【0010】
本発明は、従来技術における上記のような課題に鑑み行われたものであって、その目的とするところは、特別ゲームにおけるゲーム可能回数や獲得可能メダル数等のゲーム内容について、更に遊技者にとっての変動要因を設けることにより、遊技のメリハリを強めて遊技者の興趣を高めることができる遊技装置、及び特別ゲームのゲーム可能回数や獲得可能メダル数の消化前にその特別ゲームが中止された場合に遊技者が大きく損をした気分になることが防がれる遊技装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
(1) 上記目的を達成する本発明の遊技装置は、
種々の表示内容を連続的に変化させつつ表示し得る1又は2以上の表示手段と、その表示手段に前記表示内容を固定的に表示させるための表示固定手段とを有し、前記表示固定手段を遊技者が操作して前記表示手段に前記表示内容を固定的に表示させることができ、前記表示手段が固定的に表示した表示内容が所定の入賞条件を達成することと入賞とが対応するゲームを実行する遊技機であって、
前記ゲームとして、一般ゲームと、その一般ゲームよりも遊技者にとって有利な条件の1種又は2種以上の特別ゲームと、一般ゲームよりも遊技者にとって有利な条件の1種又は2種以上の特定特別ゲームを有し、
実行するゲームが所定の特定特別ゲームとなる特定特別ゲーム実行遊技状態を開始する開始手段と、
各特定特別ゲーム実行遊技状態について設けられた1又は2以上の終了条件の何れかが成立した場合にその特定特別ゲーム実行遊技状態を終了させる終了手段を有し、
各特定特別ゲーム実行遊技状態には複数の級が設けられ、前記開始手段は、1種又は2種以上の特定特別ゲーム実行遊技状態のうち何れかの特定特別ゲーム実行遊技状態における何れかの級を開始するものであり、
各特定特別ゲーム実行遊技状態についての終了条件の一部又は全部が、1種又は2種以上の特定終了条件であり、
特定終了条件は、特定特別ゲームの実行により増減する所定数量の数値が所定条件を満たすことにより満たされるものであって、
前記の各特定特別ゲーム実行遊技状態における複数の級は、前記所定条件を満たす数値に応じて設けられ、その数値は、各特定特別ゲーム実行遊技状態において級毎に異なるものであり、
各特定特別ゲーム実行遊技状態における2以上の級に対しそれぞれ1又は2以上の仮終了条件が設定されており、
その仮終了条件は、特定特別ゲームの実行により増減する仮終了用数量の数値が、所定仮条件を満たすことにより満たされるものであり、
前記仮終了用数量の数値が各所定仮条件を満たすに至った場合において、前記特定終了条件についての所定数量の数値が所定条件を満たすに至らないとき、
その都度特定特別ゲーム実行遊技状態継続可の表示を行う継続可否表示手段を有することを特徴とする遊技装置
【0012】
開始手段により、何れかの特定特別ゲーム実行遊技状態における何れかの級が開始されると、終了条件(特定終了条件を含む)の何れかが成立することにより終了手段がその特定特別ゲーム実行遊技状態を終了させるまで、遊技装置により実行されるゲームは原則として所定の特定特別ゲームとなる。
【0013】
特定終了条件は、遊技者が得られた利益の程度にほぼ応じる所定数量の数値であって特定特別ゲームの実行により増減(増大、減少、又は増大及び減少)するものが所定条件を満たすことにより満たされる。その所定条件を満たす数値は、各特定特別ゲーム実行遊技状態において級毎に異なるよう設定されているので、各特定特別ゲーム実行遊技状態における級毎に、遊技者が得られる利益の総量の程度が異なる。
【0014】
仮終了用数量の数値が所定仮条件を満たすに至った場合、継続可否表示手段は、その特定特別ゲーム実行遊技状態(すなわち遊技者にとって有利な条件の特定特別ゲームを実行する遊技状態)の継続の可否を表示する。仮終了用数量の数値が各所定仮条件を満たすに至った場合において、前記特定終了条件についての所定数量の数値が所定条件を満たすに至らないとき、継続可否表示手段はその都度特定特別ゲーム実行遊技状態継続可の表示を行う。
【0015】
そのため遊技者は、遊技自体に対する興味のほかに、継続可否表示手段による特定特別ゲーム実行遊技状態継続可否の表示に対する興味を強く惹かれる。従来のように、所定数量の数値が、級によって異なるよう設定された所定条件を満たす数値に至るまで特定特別ゲーム実行遊技状態がそのまま継続され、所定数量の数値が所定条件を満たすに至った場合にそのまま終了するのではなく、仮終了条件が満たされるに至る都度、特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否についての興味が高まるので、遊技のメリハリを強め、遊技者の興趣を高めることができる。而も、特定特別ゲーム実行遊技状態の級を、種々の規則やその他の制約等により予め定めなければならない場合でも、遊技者に対しては、あたかも仮終了条件が満たされるに至る都度抽選を行っているかのように思わせることができると共に、仮終了用数量の数値が所定仮条件を満たしても実際に抽選を行うわけではないので、実現のためのコストは最小限で済ますことができる。
【0016】
上記の、種々の表示内容を連続的に変化させつつ表示し得る1又は2以上の表示手段と、その表示手段に前記表示内容を固定的に表示させるための表示固定手段とを有し、前記表示固定手段を遊技者が操作して前記表示手段に前記表示内容を固定的に表示させることができ、前記表示手段が固定的に表示した表示内容が所定の入賞条件を達成することと入賞とが対応するゲームを実行する遊技機は、例えば、
複数種のシンボルを順次連続的に表示するための1又は2以上の表示手段と、
表示手段における前記連続的表示を停止させてシンボルを固定表示させるための表示固定手段とを有し、
前記表示固定手段を遊技者が操作して前記表示手段に前記表示内容を固定的に表示させることができ、前記表示手段が固定的に表示したシンボルの種類とその停止位置が所定の入賞条件を達成することと入賞とが対応するゲームを実行する遊技機とすることができる。
【0017】
このような遊技機の好適な例として、
外周面に複数のシンボルが表示され、回転停止状態において前記シンボルの1又は2以上を遊技者が視認し得る、回転自在に支持された回転体、及びその回転体を回転駆動するための回転駆動装置からなる1又は2以上の表示装置(表示手段)と、
回転駆動されている前記回転体を停止させてシンボルを固定表示させるための表示固定装置(表示固定手段)とを有し、
前記表示固定装置を遊技者が操作して前記表示装置に前記シンボルを固定的に表示させることができ、
その表示固定装置によって停止した回転体における前記シンボルの種類とその停止位置が所定の入賞条件を達成することと入賞とが対応するスロットマシンを挙げることができる。
【0018】
前記シンボルとは、図形、絵、文字、記号等を意味するものであり、その例としては、プラム、スイカ、チェリー、ベル等の絵、「7」の文字、「BAR」の文字、「RP」の文字等を挙げることができる。
【0019】
前記の複数種のシンボルを順次連続的に表示するための表示手段は、前記好適な例におけるような、ステッピングモータ等の回転駆動装置により回転駆動される回転体のほか、例えば、CRTや液晶パネル等のビデオディスプレイ装置を利用したものであってもよい。前記遊技機は、このような表示手段を1又は2以上有し、各表示手段が1組のシンボル群を互いに独立的に表示するものとすることができる。前記回転体の場合、1又は2以上(例えば3つ)の回転体が互いに独立的に回転することにより、それぞれの回転体に表示されたシンボル群を互いに独立的に表示するものとすることができる。ビデオディスプレイ装置を利用したものの場合、例えば1台のビデオディスプレイ装置に1又は2組以上のシンボル群を互いに独立的に表示することにより1又は2以上の表示手段とすることもできる。
【0020】
前記回転体の一般的な例としては、多種のシンボルが外周面の周方向に順に1つずつ表示されたリールを挙げることができる。
【0021】
前記表示固定手段は、例えば、遊技者が操作する停止ボタンによる停止信号に応答して、前記のような回転体を回転駆動するステッピングモータ等の回転駆動装置を適宜のタイミングで停止させ得るものとすることができる。なお、前記表示固定手段は、遊技者が不操作状態で所定時間経過することにより発生する停止信号に応答して、前記ステッピングモータ等の回転駆動装置を適宜のタイミングで停止させ得るようにすることもできる。又は、ビデオディスプレイ装置によるシンボルの表示を適宜のタイミングで固定表示させるものとすることができる。或いは、例えば遊技機内部の制御装置によって、特定条件下で前記のような回転体を特定のシンボルが特定位置に位置するように停止させ得るもの、又は、特定条件下でビデオディスプレイ装置によるシンボルが特定位置に位置するように固定表示させ得るものとすることもできる。
【0022】
表示手段による表示内容の表示は、例えば少なくとも遊技者が視認し得る程度の時間、表示内容を固定状態で表示するものであれば、固定的表示ということができる。
【0023】
前記のような回転体やビデオディスプレイ装置等による表示手段が固定的に表示したシンボルの種類とその停止位置が所定の入賞条件を達成する場合、それはゲームの入賞と対応する。
【0024】
所定の入賞条件達成というのは、例えば、▲1▼遊技者が操作する停止ボタンによる停止信号又は不操作状態で所定時間放置することにより発生する停止信号に応答して適宜のタイミングで固定表示されたシンボルの停止位置とその種類についての条件を達成することとすることができる。
【0025】
或いは、入賞条件達成を、例えば、▲2▼適宜タイミングで乱数サンプリングを実行し、得られたサンプリング値により判断する抽選手段、又はその他の抽選手段の実行により判断するものとすることができる。
【0026】
また或いは、入賞条件達成を、例えば、▲3▼所定の内部当り条件(例えば、適宜タイミングで乱数サンプリングを実行し、得られたサンプリング値により判断される条件、又はその他の抽選手段の実行により判断される条件)の達成によって、その内部当り条件に対応する賞についての内部当り状態が内部当り設定手段により設定された上で、遊技者が操作する停止ボタンによる停止信号又は遊技者が表示手段を固定表示させずに不操作状態で所定時間放置することにより発生する停止信号を受けた時点から前記条件によって特定されるシンボルが特定位置に表示されるまでのずれが所定範囲内であることとすることもできる。なお、所定の入賞条件は、常に一定であることを必ずしも要しない。所定の入賞条件や賞の内容を適宜変更することもできる。
【0027】
入賞によって遊技者に与えられる賞としては、例えば、メダルやコイン等の遊技媒体の払い出し、遊技媒体保留情報(クレジット)の加算、再遊技(リプレイ)可能回数等の価値情報の加算、遊技者にとってより有利な条件の特別ゲーム実行遊技状態の開始等、又はそれらのうち2以上のものの組み合わせ等を挙げることができる。特別ゲーム実行遊技状態が開始される賞は、1種であってもよく2種以上であってもよい。また特別ゲームの内容は、1種であってもよく2種以上であってもよい。特別ゲームから更に同種又は異種の特別ゲームに移行し得るものとすることもできる。
【0028】
入賞の有無及びその賞の種類は、入賞条件達成の有無を判定する入賞判定手段を設けることにより判定することができる。
【0029】
入賞判定手段による入賞条件達成の判定がどのように行われるにせよ、(上記スロットマシンの例においては、表示固定装置によって固定表示されたシンボルの種類とその停止位置によって、)ゲームの結果が遊技者に示される。
【0030】
特別ゲームというのは、一般ゲームよりも入賞確率が高いというような、一般に、遊技者にとって有利な条件のゲームである。一般ゲームというのは、特別な条件を要することなく通常行われるゲームを言う。特別ゲーム実行遊技状態においては、遊技装置が実行するゲームが所定の特別ゲームとなる。
【0031】
スロットマシン等における特別ゲーム実行遊技状態としては、例えば、
▲1▼SB[シングルボーナス](役物):一般ゲームにおいて特定の賞に入賞することによって、次回のゲームにおいてのみ行われる。特別の賞(役物賞、例えば一般ゲームにおいて入賞とならないシンボルの組合せのみが入賞となる賞、或いは、そのような組合せと一般ゲームにおいて入賞となるシンボルの組み合わせの両方が入賞となる賞)に高率で入賞し得、入賞すれば所定枚数のメダルを獲得できるゲーム。
▲2▼RB[レギュラーボーナス](役物連続作動装置):一般ゲームにおいて特定の賞に入賞することによって、次回のゲームから所定のゲーム数を上限として▲1▼のSBが連続して行われ、特別の賞(役物賞)に所定数の入賞があったときは終了する。
▲3▼BB[ビッグボーナス](役物連続作動増加装置):一般ゲームにおいて特定の賞に入賞することによって、次回のゲームから所定のゲーム数を上限として▲2▼のRBを開始する賞(一般ゲームにおいてRBを開始する賞とは異なるシンボルの組み合わせにより入賞となるものであってよい)に高率で入賞し得る。RBを開始する賞に所定回数入賞したときは終了する。
等の他、特別ゲーム実行遊技状態開始以外の賞を遊技者の技量次第で狙って当てることが一定ゲーム数の間可能になるCT(チャレンジタイム)、▲1▼のSBを行う賞に入賞する率が一定ゲーム数の間10倍程度になる10倍役物、メダル払出し又は加算を行う賞に入賞しなかった場合に高確率で再遊技の賞に入賞する高確率再遊技等を挙げることができる。
【0032】
特別ゲームの1種又は2種以上が特定特別ゲームであり、特定特別ゲーム実行遊技状態においては、遊技装置が実行するゲームが所定の特定特別ゲームとなる。但し、上記▲3▼のBBが特定特別ゲームであって、途中でRBを開始することによりBBを中断し、RB終了によりBBが再開される場合のように、特定特別ゲームにおける所定の入賞等の一定条件成立により別の遊技状態となって特定特別ゲーム実行遊技状態が一時中断されることも有り得る。各特定特別ゲーム実行遊技状態には複数の級が設けられている。
【0033】
開始手段は、1種又は2種以上の特定特別ゲーム実行遊技状態のうち何れかの特定特別ゲーム実行遊技状態における何れかの級を開始する。開始手段が何れかの特定特別ゲーム実行遊技状態における何れかの級を開始する条件は、例えば、特定の賞に入賞したこと、所定の抽選に当選したこと、所定特別ゲーム実行遊技状態が終了したこと等を挙げることができる。
【0034】
終了手段は、各特定特別ゲーム実行遊技状態について設けられた1又は2以上の終了条件の何れかが成立した場合にその特定特別ゲーム実行遊技状態を終了させる。終了条件の例としては、別の所定特別ゲームを実行した場合や、表示手段が特別な表示内容を固定的に表示した場合、及び後記特定終了条件について挙げた例などを挙げることができる。
【0035】
各特定特別ゲーム実行遊技状態についての終了条件の1種又は2種以上が特定終了条件である。各特定特別ゲーム実行遊技状態についての終了条件は特定終了条件のみでもよい。また、各特定特別ゲーム実行遊技状態についての終了条件を原則的に所定の1種類の特定終了条件とし、その所定特定終了条件が成立する前に他の終了条件が成立した場合は所定特定終了条件の成立前に終了手段が特定特別ゲーム実行遊技状態を終了させるものとすることもできる。
【0036】
特定終了条件の成否は、遊技者が得られた利益の程度にほぼ応じる所定数量の数値であって特定特別ゲーム実行遊技状態における特定特別ゲームの実行により増減するものについて判定される。その所定数量の数値が所定条件を満たす場合、特定終了条件が成立し、その所定条件を満たす数値は、各特定特別ゲーム実行遊技状態において級毎に異なるよう設定されている。ある特定特別ゲーム実行遊技状態に3種の級が設けられている場合、所定条件を満たす数値は例えばそれぞれ20、30、及び40と設定することができる。
【0037】
遊技者が得られた利益の程度にほぼ応じる所定数量の数値であって特定特別ゲームの実行により増減するものというのは、例えば、その特定特別ゲーム実行遊技状態における、ゲーム回数、入賞回数、所定の賞の入賞回数、他の所定の特別ゲームの開始回数、価値手段(例えば、メダルやコイン等の遊技媒体、そのようなメダル等の遊技媒体に対応する価値情報[例えばメダル枚数の情報]等)の払い出し又は加算量、価値手段の利得量、特定特別ゲーム実行遊技状態における経過時間等の数値や、一定数からそれらを差し引いた数値等を言う。前記の例における20、30、及び40がゲーム回数、入賞回数、所定の賞の入賞回数、他の所定の特別ゲームの開始回数、価値手段の払い出し又は加算量、価値手段の利得量、特定特別ゲーム実行遊技状態における経過時間等であれば、これらの数値が大きいほど、所定数量の数値が所定条件を満たした場合に遊技者が得られ利益の程度は一般に又は確実に大きくなる。前記3種の級について20、10、及び0と数値を設定した場合に、これらが一定数からゲーム回数、入賞回数、所定の賞の入賞回数、他の所定の特別ゲームの開始回数、価値手段の払い出し又は加算量、価値手段の利得量、特定特別ゲーム実行遊技状態における経過時間等の何れかを差し引いた数値であれば、これらの数値が小さいほど、所定数量の数値が所定条件を満たした場合に遊技者が得られ利益の程度は一般に又は確実に大きくなる。
【0038】
仮終了条件は、各特定特別ゲーム実行遊技状態における2以上の級(好ましくは、1以上の特定特別ゲーム実行遊技状態における全ての級にそれぞれ1又は2以上の仮終了条件が設定されている)に対しそれぞれ1又は2以上設定されている。これらの仮終了条件は、例えば、予め一定のものが設定されていてもよく、特定特別ゲーム実行遊技状態における所定タイミング毎に、乱数サンプリング等の抽選手段によりその都度選択されるものとすることもできる。例えば、一ゲーム毎又は一定ゲーム数毎に、或いは予め定められた順に変化するゲーム数毎(例えば、先ず2ゲーム後、次に6ゲーム後、その次に4ゲーム後、更に7ゲーム後の順の繰り返し)に仮終了条件が成立するものとすることもできる。仮終了条件の成否判定は、遊技者が得られた利益の程度にほぼ応じる数量である仮終了用数量の数値であって特定特別ゲームの実行により増減するものについて行われ、所定仮条件を満たすことにより成立する。
【0039】
所定数量又は仮終了用数量の数値がそれぞれ所定条件又は所定仮条件を満たす場合としては、例えば、数値が所定値となった場合、数値が所定値以上若しくは以下となった場合、数値が所定値を超える若しくは下回ることとなった場合、数値が所定範囲内若しくは所定範囲外となった場合等を例示することができる。例えば価値手段の払い出し又は加算量、価値手段の利得量、経過時間等についての数値は、1ゲーム毎にまとまった数値の増減が生ずるので、数値が所定値になった場合のみを所定条件を満たす場合とすることができるとは限らない。
【0040】
所定数量及び仮終了用数量は、それぞれの数値が、特定特別ゲーム実行遊技状態における特定特別ゲームの実行により漸次特定終了条件についての所定条件及び仮終了条件についての所定仮条件を満たす数値に近づくもの、例えば、ゲーム回数、入賞回数、所定の賞の入賞回数、他の所定の特別ゲームの開始回数、価値手段の払い出し又は加算量、特定特別ゲーム実行遊技状態における経過時間等の数値や、一定数からそれらを差し引いた数値等を選択することが好ましい。価値手段の利得量の数値や一定数からそれを差し引いた数値も増減しつつ全体として同様のものとなり得る。
【0041】
なお、所定数量の数値及び仮終了用数量の数値は、それ自体を記憶装置等に記憶させることを必要とするものではない。例えば、それらにそれぞれ対応する数値(例えば一定数からそれらの数値を差引いた数値)等を記憶させるもの等とすることもできる。
【0042】
ある特定特別ゲーム実行遊技状態における1又は2以上の仮終了条件は、2以上の級に共通して設けられることが好ましい。仮終了条件成立と各級との対応を遊技者に悟らせ難くして興趣の低下を防ぐためである。
【0043】
継続可否表示手段は、前記仮終了用数量の数値が所定仮条件を満たすに至った場合に、その特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否を例えば視覚的および/または聴覚的に表示することができる。特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否を例えば視覚的および/または聴覚的に表示するには、例えば、LEDや液晶やランプ等の表示装置により示される数字等の文字による可否表示、配列されたLEDやランプ等の所定のもの又は全部の点灯又は点滅等による可否表示、音楽その他の音声による可否表示或はこれらの組み合わせにより行い得る。
【0044】
また、継続可否表示手段は、前記仮終了用数量の数値が所定仮条件成立には達しない一定条件(例えば仮終了用数量がゲーム数やメダル等の払出し量等である場合に所定仮条件成立のための数値よりも一定数少ない数値以上であるという条件)を満たすに至った場合において、その後仮終了用数量の数値が前記所定仮条件成立に達しても特定終了条件についての所定数量の数値が所定条件を満たすに至らないとき、その都度特定特別ゲーム実行遊技状態継続可の表示を行うものとすることができる。この場合において、仮終了用数量を、その数値が特定特別ゲーム実行遊技状態における特定特別ゲームの実行により漸次仮終了条件についての所定仮条件を満たす数値に近づいた後、その所定仮条件を満たすに至るものとしたとき、前記仮終了用数量の数値が、漸次仮終了条件を満たす数値に近づき始める数値(初期値)などの一定の数値と所定仮条件を満たす数値との間の例えば5割、6割、7割、8割、又は9割以上に対応する数値となるに至ることにより、継続可否表示手段が、その後所定仮条件成立に達した場合における特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否を表示するものとことができる。
【0045】
継続可否表示手段は、前記仮終了用数量の数値が各所定仮条件を満たすに至った場合において、前記特定終了条件についての所定数量の数値が所定条件を満たすに至らないとき、その都度特定特別ゲーム実行遊技状態継続可の表示を行う。一方、仮終了用数量の数値が、仮終了条件についての所定仮条件を満たすに至ったときに特定終了条件についての所定数量の数値が所定条件を満たすに至る場合は、継続可否表示手段は、例えば特定特別ゲーム実行遊技状態継続不可の表示を行うか、そのような継続不可の表示を行わずに終了手段がその特定特別ゲーム実行遊技状態を終了させるものとすることができる。
【0046】
(2) 上記(1)の遊技装置における仮終了用数量の数値は、その特定特別ゲーム実行遊技状態における特定終了条件についての所定数量の数値と同一であるものとすることができる。すなわち、仮終了条件が、その特定特別ゲーム実行遊技状態における特定終了条件についての所定数量の数値が所定仮条件を満たすことにより満たされるものとすることができる。
【0047】
この場合、仮終了用数量の数値が、その特定特別ゲーム実行遊技状態における特定終了条件についての所定数量の数値と同一なので、遊技者にとって、特定終了条件と仮終了条件が区別し難く、継続可否表示手段による特定特別ゲーム実行遊技状態継続可否の表示に対する興味がより惹かれ易い。
【0048】
また、この場合、各仮終了条件についての所定仮条件は、それぞれ当該特定終了条件についての何れかの級における所定条件と同一に設定されていることが好ましい。
【0049】
各仮終了条件についての所定仮条件は、それぞれ当該特定終了条件についての何れかの級における所定条件と同一に設定されているので、所定数量の数値が仮終了条件を満たすと、特定終了条件についての所定条件が満たされて終了手段がその特定特別ゲーム実行遊技状態(すなわち遊技者にとって有利な条件の特定特別ゲームを実行する遊技状態)を終了させる可能性がある。そのため、継続可否表示手段による特定特別ゲーム実行遊技状態継続可否の表示に対する興味がより一層惹かれ易い。
【0050】
(3) 上記(1)又は(2)の遊技装置は、特定特別ゲーム実行遊技状態における仮終了条件についての仮終了用数量の数値と所定仮条件との関係の現状が遊技者にわかる表示を行なう現状表示手段を有することが好ましい。
【0051】
特定特別ゲーム実行遊技状態において、現状表示手段は、仮終了条件についての仮終了用数量の数値と仮終了条件についての所定仮条件との関係の現状が遊技者にわかる表示を行なう。仮終了用数量の数値が仮終了条件を満たすと、継続可否表示手段がその特定特別ゲーム実行遊技状態(すなわち遊技者にとって有利な条件の特定特別ゲームを実行する遊技状態)の継続の可否を表示することとなるので、仮終了用数量の数値が仮終了条件についての所定仮条件を満たすに至る状況がわかる現状表示手段の表示内容に興味を惹かれる。
【0052】
特に、仮終了用数量の数値が、その特定特別ゲーム実行遊技状態における特定終了条件についての所定数量の数値であり、各仮終了条件についての所定仮条件が、それぞれ当該特定終了条件についての何れかの級における所定条件と同一に設定されている場合、仮終了用数量の数値が仮終了条件を満たすと、特定終了条件についての所定条件が満たされて終了手段がその特定特別ゲーム実行遊技状態(すなわち遊技者にとって有利な条件の特定特別ゲームを実行する遊技状態)を終了させる可能性があるので、仮終了用数量の数値が仮終了条件についての所定仮条件を満たすに至る状況がわかる現状表示手段の表示内容に興味を惹かれる。
【0053】
現状表示手段の表示は、例えば視覚的および/または聴覚的表示とすることができる。視覚的表示としては、例えば、数字等の文字表示、図形表示、配列されたLEDや電球等の点灯又は消灯による表示等又はこれらの組み合わせを用いることができる。聴覚的表示としては、言語の意味、音楽の種類や演奏速度、音声の高低又はこれらの組み合わせ等を用いることができる。
【0054】
現状表示手段は、仮終了条件についての仮終了用数量の数値と所定仮条件との関係の現状(例えば、所定仮条件を満たす数値[例えば仮終了用数量の現状の数値に最も近いもの]から仮終了用数量の数値の現状を差し引いたものについての数値又はその数値に一定関係で対応する数値を示す文字、或はそのような数値に対応する図形やLED点灯/消灯の表示又はこれらの組み合わせ)、仮終了用数量の数値又はその数値に一定関係で対応する数値を示す文字、或はそのような数値に対応する図形やLED点灯/消灯の表示を行うことができる。仮終了用数量の数値がゲーム回数で所定仮条件を満たす数値が50、100、150、200である場合、所定仮条件を満たす数値[仮終了用数量の現状の数値に最も近いもの]から仮終了用数量の数値の現状を差し引いたものの数値は、ゲーム回数0で50、ゲーム回数40で10、ゲーム回数50で0、ゲーム回数80で20、ゲーム回数100で0等とすることができる。
【0055】
所定仮条件が、明示、経験、他の情報などによりほとんど当然に遊技者に認識されるもののであれば、現状表示手段は、仮終了用数量の数値又はその数値に一定関係で対応する数値を示す文字、或はそのような数値に対応する図形やLED点灯/消灯の表示を、仮終了条件についての仮終了用数量の数値と所定仮条件との関係の現状が遊技者にわかる表示として行うことができる。現状表示手段と継続可否表示手段を同一の表示装置により実現することもできる。
【0056】
(4) 上記(3)の遊技装置は、特定特別ゲーム実行遊技状態における1以上の級において、仮終了用数量の数値が所定仮条件の何れかを満たすに至らない状態で、前記特定特別ゲーム実行遊技状態を終了手段が終了させる終了条件が成立し得、その終了条件は特定終了条件以外の終了条件であるものとすることができる。
【0057】
特定特別ゲーム実行遊技状態における1以上の級において、所定数量の数値がその級の所定条件を満たすに至らない状態で、仮終了用数量の数値が1又は2以上の所定仮条件を満たし得、仮終了用数量の数値がその所定仮条件の何れかを満たすに至らない状態で、その特定特別ゲーム実行遊技状態を終了手段が終了させる終了条件が成立した場合、すなわち、例えばその特定特別ゲーム実行遊技状態の級における所定条件により定められる可能ゲーム数や可能取得価値手段量等に比し実際の消化ゲーム数や取得価値手段量等が少量である状態でその特定特別ゲーム実行遊技状態が終了したような場合、現状表示手段により、仮終了条件についての仮終了用数量の数値と仮終了条件についての所定仮条件との関係の現状が遊技者にわかるが、遊技者は所定条件自体を最終的に認識し得ない。そのため、遊技者が、仮終了条件を考慮することにより、有利なゲームの機会や取得価値手段量等の遊技者にとって有利な条件をある程度生かし得なかったことを感じることがあっても、遊技者が、所定条件を考慮して、有利なゲームの機会や取得価値手段量等の遊技者にとって有利な条件が十分に生かされずに大きく損をしたという気持ちになることが防がれる。
【0058】
(5) 上記(1)、(2)、(3)又は(4)の遊技装置は、継続可否表示手段が、前記仮終了用数量の数値が各所定仮条件を満たすに至った場合において、前記特定終了条件についての所定数量の数値が所定条件を満たすに至らないとき、その都度特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否を抽選中であるように遊技者に示した後、継続可の表示を行うものとすることができる。
【0059】
遊技者は、仮終了条件が満たされるに至る都度、継続可否表示手段による特定特別ゲーム実行遊技状態継続可否抽選中であるような表示(抽選状表示)及びその可否の表示に対する興味を強く惹かれ、特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否についての興味が高まるので、遊技者により強いメリハリ感を与え、より興趣を高めることができる。
【0060】
特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否が抽選中であるように遊技者に示すには、例えば、LEDや液晶やランプ等の表示装置による数字等の文字の点滅、配列されたLEDやランプ等の一斉又は順次点滅、音楽その他の音声、振動等、又はこれらの組み合わせを用いることができる。
【0061】
なお、特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否の抽選中であるような表示と特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否の表示は、それぞれ別個の装置により行うものとし、これらをまとめて継続可否表示手段とすることもできる。
【0062】
(6) 上記本発明の遊技装置は、
種々の表示内容を連続的に変化させつつ表示し得る1又は2以上の表示手段と、その表示手段に前記表示内容を固定的に表示させるための表示固定手段とを有し、前記表示固定手段を遊技者が操作して前記表示手段に前記表示内容を固定的に表示させることができ、前記表示手段が固定的に表示した表示内容が所定の入賞条件を達成することと入賞とが対応するゲームを実行する遊技機であって、
前記ゲームとして、一般ゲームと、その一般ゲームよりも遊技者にとって有利な条件の1種又は2種以上の特別ゲームを有し、その特別ゲームの1種又は2種以上が特定特別ゲームであり、
実行するゲームが所定の特定特別ゲームとなる特定特別ゲーム実行遊技状態を開始する開始手段と、各特定特別ゲーム実行遊技状態について設けられた1又は2以上の終了条件の何れかが成立した場合にその特定特別ゲーム実行遊技状態を終了させる終了手段を有し、
各特定特別ゲーム実行遊技状態には複数の級が設けられ、前記開始手段は、1種又は2種以上の特定特別ゲーム実行遊技状態のうち何れかの特定特別ゲーム実行遊技状態における何れかの級を開始するものであり、
各特定特別ゲーム実行遊技状態についての終了条件の1種又は2種以上が特定終了条件であり、特定終了条件は、遊技者が得られた利益の程度にほぼ応じる所定数量の数値であって特定特別ゲームの実行により増減するものが所定条件を満たすことにより満たされるものであって、その所定条件を満たす数値は、各特定特別ゲーム実行遊技状態において級毎に異なるよう設定されており、
各特定特別ゲーム実行遊技状態における2以上の級に対しそれぞれ1又は2以上の仮終了条件が設定されており、その仮終了条件は、その特定特別ゲーム実行遊技状態における特定終了条件についての所定数量の数値が所定仮条件を満たすことにより満たされるものであり、各仮終了条件についての所定仮条件は、それぞれ当該特定終了条件についての何れかの級における所定条件と同一に設定されており、
特定特別ゲーム実行遊技状態において、特定終了条件についての所定数量の数値と仮終了条件についての所定仮条件との関係の現状が遊技者にわかる表示を行なう現状表示手段と、
前記所定数量の数値が、各仮終了条件についての所定仮条件を満たすに至った場合において、特定終了条件についての所定条件を満たすに至らないとき、その都度特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否を抽選中であるように遊技者に示した後、継続可の表示を行う継続可否表示手段を有するものとすることが好ましい。
【0063】
開始手段により、何れかの特定特別ゲーム実行遊技状態における何れかの級が開始されると、終了条件(特定終了条件を含む)の何れかが成立することにより終了手段がその特定特別ゲーム実行遊技状態を終了させるまで、遊技装置により実行されるゲームは所定の特定特別ゲームとなる。
【0064】
特定終了条件は、遊技者が得られた利益の程度にほぼ応じる所定数量の数値であって特定特別ゲームの実行により増減(増大、減少、又は増大及び減少)するものが所定条件を満たすことにより満たされる。その所定条件を満たす数値は、各特定特別ゲーム実行遊技状態において級毎に異なるよう設定されているので、各特定特別ゲーム実行遊技状態における級毎に、遊技者が得られる利益の総量の程度が異なる。
【0065】
特定特別ゲーム実行遊技状態において、現状表示手段は、特定終了条件についての所定数量の数値と仮終了条件についての所定仮条件との関係の現状が遊技者にわかる表示を行なう。各仮終了条件についての所定仮条件は、それぞれ当該特定終了条件についての何れかの級における所定条件と同一に設定されているので、所定数量の数値が仮終了条件を満たすと、特定終了条件についての所定条件が満たされて終了手段がその特定特別ゲーム実行遊技状態(すなわち遊技者にとって有利な条件の特定特別ゲームを実行する遊技状態)を終了させる可能性がある。
【0066】
所定数量の数値が所定仮条件を満たすに至った場合、継続可否表示手段は、その特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否を抽選中であるように遊技者に示した後、その可否を表示する。所定数量の数値が、仮終了条件についての所定仮条件を満たすに至ったときに特定終了条件についての所定条件を満たすに至らない場合は、継続可否表示手段は、特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否を抽選中であるように遊技者に示した後、継続可の表示を行う。
【0067】
そのため遊技者は、遊技自体に対する興味のほかに、所定数量の数値が仮終了条件についての所定仮条件を満たすに至る状況がわかる現状表示手段の表示内容、並びに、継続可否表示手段による特定特別ゲーム実行遊技状態継続可否抽選中であるような表示及びその可否の表示に対する興味を強く惹かれる。従来のように、所定数量の数値が、級によって異なるよう設定された所定条件を満たす数値に至るまで特定特別ゲーム実行遊技状態がそのまま継続され、所定数量の数値が所定条件を満たすに至った場合にそのまま終了するのではなく、仮終了条件が満たされるに至る都度、特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否についての興味が高まるので、遊技のメリハリを一層強め、遊技者の興趣をより一層高めることができる。而も、特定特別ゲーム実行遊技状態の級を、種々の規則やその他の制約等により予め定めなければならない場合でも、遊技者に対しては、あたかも仮終了条件が満たされるに至る都度抽選を行っているかのように思わせることができると共に、仮終了用数量の数値が所定仮条件を満たしても実際に抽選を行うわけではないので、実現のためのコストは最小限で済ますことができる。
【0068】
仮終了条件の成否判定は、その仮終了条件が設定されている特定特別ゲーム実行遊技状態における特定終了条件についての所定数量の数値について行われ、所定仮条件を満たすことにより成立する。
【0069】
各仮終了条件についての所定仮条件は、それぞれ当該特定終了条件(その仮終了条件が設定されている特定特別ゲーム実行遊技状態における特定終了条件)についての何れかの級(その仮終了条件が設定されている級又はそれとは別の級)における所定条件と同一に設定されている。ある特定特別ゲーム実行遊技状態における1つの級に2以上の仮終了条件が設けられている場合、それらの仮終了条件についての所定仮条件は、それぞれその特定特別ゲーム実行遊技状態における特定終了条件についての別々の級における各所定条件と同一に設定される。
【0070】
ある特定特別ゲーム実行遊技状態における1又は2以上の仮終了条件は、2以上の級に共通して設けられることが好ましい。仮終了条件成立と各級との対応を遊技者に悟らせ難くして興趣の低下を防ぐためである。
【0071】
尤も、仮終了条件についての所定仮条件が、当該特定終了条件についての何れの級における所定条件とも同一でないものとすることもできる。また、仮終了条件についての所定仮条件が、当該特定終了条件についての何れの級における所定条件とも同一でないものを1又は2以上含むものとすることもできる。
【0072】
現状表示手段は、特定特別ゲーム実行遊技状態において、特定終了条件についての所定数量の数値と仮終了条件についての所定仮条件との関係の現状が遊技者にわかる表示を行なう。この表示は、例えば視覚的および/または聴覚的表示とすることができる。視覚的表示としては、例えば、数字等の文字表示、図形表示、配列されたLEDや電球等の点灯又は消灯による表示等又はこれらの組み合わせを用いることができる。聴覚的表示としては、言語の意味、音楽の種類や演奏速度、音声の高低又はこれらの組み合わせ等を用いることができる。
【0073】
現状表示手段は、特定終了条件についての所定数量の数値と仮終了条件についての所定仮条件との関係の現状(例えば、所定仮条件を満たす数値から所定数量の数値の現状を差し引いたものについての数値又はその数値に一定関係で対応する数値を示す文字、或はそのような数値に対応する図形やLED点灯/消灯の表示又はこれらの組み合わせ)、所定数量の数値又はその数値に一定関係で対応する数値を示す文字、或はそのような数値に対応する図形やLED点灯/消灯の表示を行うことができる。
【0074】
所定仮条件が、明示、経験、他の情報などによりほとんど当然に遊技者に認識されるもののであれば、現状表示手段は、所定数量の数値又はその数値に一定関係で対応する数値を示す文字、或はそのような数値に対応する図形やLED点灯/消灯の表示を、特定終了条件についての所定数量の数値と仮終了条件についての所定仮条件との関係の現状が遊技者にわかる表示として行うことができる。
【0075】
継続可否表示手段は、特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否を、その可否を抽選中であるように遊技者に示すことなく表示するものとすることもできる。
【0076】
継続可否表示手段は、前記所定数量の数値が、仮終了条件についての所定仮条件を満たすに至ったときに特定終了条件についての所定条件を満たすに至らない場合は、特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否を抽選中であるように遊技者に示した後、継続可の表示を行う。一方、所定数量の数値が、仮終了条件についての所定仮条件を満たすに至ったときに特定終了条件についての所定条件をも満たすに至る場合は、継続可否表示手段は、特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否を抽選中であるように遊技者に示した後、例えば継続不可の表示を行うか、そのような継続不可の表示を行わずに終了手段がその特定特別ゲーム実行遊技状態を終了させるものとすることができる。
【0077】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0078】
図1乃至図3は、本発明の実施の形態の例としてのスロットマシンについてのものである。
【0079】
図1は、スロットマシンの構成の概要を示すブロック図、図2は、スロットマシンの外観の正面図である。
【0080】
図3は、ゲーム開始からBBフラグ設定までの処理動作の概略を示すフローチャートである。
【0081】
(1) 遊技者が対面するスロットマシンの正面について、図2を参照しつつ説明する。
【0082】
上端部の3箇所(左右及び中央)にヒットランプ10が設けられている。
【0083】
上下方向中央部のやや上方には、水平方向等間隔に並んだ3つのシンボル表示窓12が設けられ、スロットマシン内部における各対応位置に、3つのリール14が水平方向回転軸線を中心として互いに独立的に回転自在に支持されている。各リール14の外周面には、多種のシンボル(オレンジ、プラム、ベル、チェリー等の絵、「7」の文字、「BAR」の文字、「RP」の文字等。図示せず。)が周方向における一定距離毎に順に表示され、そのうち周方向に連続する任意の3つのシンボルが、各リール14の停止時に、シンボル表示窓12における上中下の各位置にリール14毎に表示される。遊技者はこれらのシンボルを視認することができる。各リール14は、それぞれ別々のステッピングモータ(回転駆動装置の一例。図示せず。)によって、回転駆動され、また停止保持される。
【0084】
シンボル表示窓12には、3つのリール14それぞれが停止状態で表示する3つのシンボルに関し、入賞判定において、払い込まれたメダルの枚数(1乃至3枚)に応じて有効とされる整列位置を示すライン16(線)が5本描かれている。各ライン16の左端部には、払い込まれたメダルの枚数に応じてどのライン16が有効であるかを示す有効ラインランプ18が配設されている。この例においては、払い込まれたメダルが1枚の場合、「1MEDAL」の有効ラインランプ18の点灯によって中央の水平ライン16が有効であることが示され、メダルが2枚の場合、「1MEDAL」及び2つの「2MEDALS」の有効ラインランプ18の点灯によって3本の水平ライン16が全て有効であることが示され、メダルが3枚の場合、「3MEDALS」の有効ラインランプ18を含む全ての有効ラインランプ18の点灯によって、両対角ライン16を含む全てのライン16が有効であることが示される。遊技者は、有効ラインランプ18によって示された有効ライン16上に、各リール14におけるどのようなシンボルが位置しているかを見てゲームの結果(入賞か否か、及び入賞した賞の種類)を知ることができる。ゲームの結果は、ヒットランプ10の点灯若しくは点滅等やスピーカ20からの音声出力などによっても知らされる。
【0085】
メダルを払い込むには、上下中央部の右方部に設けられたメダル投入口22からメダルを投入するか、スロットマシンに保留されているメダルがある場合は、BETボタン24を押して必要枚数を払い込む。BETボタン24はメダル投入口22の左方に設けられている。
【0086】
有効ラインランプ18の下方に、リール14の回転開始が可能であることを示すために点灯するスタートランプ26(START)が設けられ、BETボタン24の下方に、3つのリール14の回転を一斉に開始させるためのスタートレバー28が設けられている。
【0087】
各リール14の下方には、それぞれのリール14が回転中であり、その回転をストップボタン30の押圧により停止させることが可能であることを示すために点灯する3つのストップランプ32(STOP)が設けられている。ストップボタン30は、ストップランプ32の下方に、各リール14に対応して3つ設けられている。
【0088】
メダル投入口22の上側には、メダルの投入が可能なことを示すために点滅するメダル投入ランプ34(INSERT MEDALS)が設けられている。その上方には、上から順に、高確率再遊技ゲーム可能回数表示用デジタル表示器36(LUCKY)、保留枚数表示器38(CREDIT)及び払出枚数表示器40(PAYOUT)が設けられている。
【0089】
下端部にはメダル受皿部42が設けられ、その中央部の上側にメダル払出口44が設けられ、その右側にスピーカ20が設けられている。
【0090】
このスロットマシンにおいては、高確率再遊技ゲームが特定特別ゲームであり、BB(ビッグボーナスゲーム)実行遊技状態の終了後、高確率再遊技ゲーム実行可能回数が抽選により振り分けられ、高確率再遊技ゲーム実行遊技状態となる。
【0091】
(2) 次に、主に図1のブロック図を参照してスロットマシンの構成の概要を説明する。
【0092】
制御部50は、ゲームの実行や周辺機器等の制御及び各種データの読み書きなどの処理を行うCPU(中央処理装置)、RAM、ゲームの実行や周辺機器等の制御などのためのプログラム及び各種データが書き込まれたROM、並びに周辺機器等との接続のための入出力インターフェイスなど(図示せず。)からなり、必要に応じ周辺機器等と連携して、上記表示手段、表示固定手段、入賞判定手段、開始手段、終了手段、継続可否表示手段、現状表示手段等の機能を実現する。
【0093】
メダル投入ランプ部34aは、メダルの投入が可能な場合に制御部50から与えられる点滅指示信号により、メダル投入ランプ34を点滅させる。
【0094】
メダル検出部51は、メダル投入口22から投入されたメダルを検出して検出信号を制御部50に出力する。
【0095】
BETボタン24は、スロットマシンに保留されているメダルを賭ける場合にメダル1枚毎に1度押すものであり、1度押す毎にその信号を制御部50に出力する。
【0096】
スタートランプ部26aは、リール14の回転開始が可能な状態である場合に制御部50から与えられる点灯指示信号により、スタートランプ26を点灯させる。
【0097】
スタートレバー28は、リール14の回転開始が可能な状態において3つのリール14の回転を一斉に開始させる場合に、押下することにより回転開始信号を制御部50に出力する。
【0098】
ストップランプ部32aは、リール14が回転中であってその回転をストップボタン30の押圧により停止させることが可能である場合に各リール14毎に制御部50から与えられる点灯指示信号により、各ストップランプ32を点灯させる。
【0099】
ストップボタン30(停止ボタン)は、回転中のリール14を停止させる場合に各リール14毎に押圧するものであり、各ストップボタン30の押圧により、対応するリール14を停止させるための停止信号を制御部50に出力する。
【0100】
有効ラインランプ部18aは、賭けられたメダルの枚数に応じて制御部50から与えられる点灯指示信号により、対応する有効ラインランプ18を点灯させる。
【0101】
リール部14aは、3つのリール14と、各リール14を回転駆動又は停止保持するための3つのステッピングモータと、制御部50からのステッピングモータ駆動信号に応じてそれらのステッピングモータを駆動するための駆動回路と、一定回転位置において制御部50に対しリセット信号を出力するためのリセット信号出力部を有してなる(図示せず。)。制御部50は、リール14の1回転毎に、リセット信号を受けた時点からステッピングモータ駆動信号の例えばパルス数をカウントすることにより、リール14の回転角度、すなわち各シンボルの位置を把握すること(すなわち表示手段による表示内容を検知すること)ができる。
【0102】
ヒットランプ部10aは、制御部50から与えられる点灯指示信号又は点滅指示信号により、ヒットランプ10を点灯し又は点滅する。
【0103】
音声出力部52は、制御部50から出力される音声出力信号に応じ、スピーカ20から音声を出力する。
【0104】
高確率再遊技ゲーム可能回数表示部36aの高確率再遊技ゲーム可能回数表示用デジタル表示器36(LUCKY)は、BB(ビッグボーナスゲーム)実行遊技状態の終了後、制御部50から出力される表示信号に従って、高確率再遊技ゲーム可能回数として50を表示する。50以外でもよく、その都度抽選により選択された数とすることもでき、高確率再遊技ゲーム実行遊技状態を開始するか否かの抽選を行って開始する場合のみ数字の表示を行うものとすることもできる。
【0105】
保留枚数表示部38aは、スロットマシンに保留されているメダル枚数として制御部50に記憶されている枚数に応じて制御部50から出力される表示信号に従って、その枚数に応じた数字を保留枚数表示器38に表示する。
【0106】
メダル払出部44aは、ゲームの結果に応じ制御部50において計算されたメダル払出数に応じて制御部50から出力される払出信号に従って、その枚数に応じたメダルをメダル払出口44から払い出す。
【0107】
払出枚数表示部40aは、ゲームの結果に応じ制御部50において算出されたメダル払出数に応じて制御部50から出力される表示信号に従って、その枚数に応じた数字を払出枚数表示器40に表示する。
【0108】
(3) 次に、ゲーム実行処理動作の概略を図3を参照して説明する。
ステップS1において、制御部50がメダル払込みの有無を判定する。メダルの投入が可能でメダル投入ランプ34が点滅状態にある場合にメダル投入口22から1乃至3枚のメダルを投入するか、保留されているメダルがあって保留枚数表示器38に1以上が表示されている場合にBETボタン24押圧により1枚以上のメダルが払い込まれることにより、ステップS1の判定はY(YES)となる。それにより、スタートランプ26が点灯する(S2)と共に、投入されたメダル枚数に応じて有効ラインランプ18が点灯し、ステップS3に進む。
【0109】
スタートレバー28を押下すると、ステップS3はYとなり、制御部50は、次のステップS4でスタートランプ26を消灯し、ステップS5で3つのリール14を一斉に回転させる。更にステップS6で、BB(ビッグボーナスゲーム)、RB(レギュラーボーナスゲーム)、及びSB(シングルボーナスゲーム);並びにその他の遊技者にとって比較的利益の小さい賞(小物)であるオレンジ、プラム、ベル、チェリー等又は再遊技について、制御部50において、内部当りか否かの抽選を行う。抽選は、乱数サンプリングを実行し、得られたサンプリング値をROMに書き込まれているデータに照らして、当選か否か及びその賞の種類等を判定することにより行う。他の方法による抽選も可能である。
【0110】
抽選により何れかの賞の内部当りとなった場合、その賞に対応するフラグがセットされる。抽選によりBBに内部当り(当選)となった場合(S7−Y)、BBフラグがセットされる(S8)。
【0111】
次いで、制御部50が全てのストップランプ32を点灯させる。その後、遊技者が適宜のタイミングで各ストップボタン30を押圧することにより(或いは所定時間ストップボタン30を押圧せずに不操作状態が継続することにより)出力される停止信号を制御部50が検知すると、制御部50は、リール停止操作時に発する停止音の出力信号を音声出力部52に対し出力し、音声出力部52はそれに応じてスピーカ20から停止音を出力する。次いで制御部50は対応するリール14のステッピングモータを停止させる。
【0112】
(3-1) 制御部50が対応するリール14のステッピングモータを停止させる際、BB、RB、SB、再遊技等の何れかの賞の内部当り状態となっていることを示すフラグが何れもセットされていなければ、制御部50はストップボタン30押圧(或いは所定時間放置)による停止信号を受けた後一定のタイミングでリール14を停止させる。但し、リール14が前記一定のタイミングで停止する際に、何れかの賞の入賞条件を達成することとなる場合は、そのリール14を1コマ送る(シンボル1つ分余分に回転させる)。それでも何れかの賞について入賞することとなる場合は、入賞とならないようになるまでリール14のコマ送りを繰り返す。
【0113】
この場合は、3つのリール14が停止した状態で入賞に係るシンボルの組み合わせが有効ライン16上に表示されないため、その後ステップS1に戻る。
【0114】
(3-2) 何れかの賞に内部当り状態となっていることを示すフラグがセットされている場合、制御部50は、ストップボタン30の押圧等による停止信号を受けた時点から内部当り状態となっている賞への入賞に必要なシンボルが入賞に必要な位置に達するまでの差が規定停止時間内であるときは、そのシンボルが必要位置に表示されるようにリール14を停止させる。すなわち、そのシンボルをシンボル表示窓12の必要位置に引き込む。このようにして、内部当り状態が設定されている場合に、その賞に入賞する率を上げるか又は入賞がほぼ確実となるようにして高入賞率化する。前記規定停止時間内にないときは、他の賞について入賞とならないように必要に応じリール14を1コマずつ送って停止させる。
【0115】
3つ目のリール14が停止すると、制御部50は、有効ラインランプ18によって示される有効ライン16上のシンボルの種類及び並び方を把握し、入賞か否か、及び入賞した賞の種類を判定する。その際遊技者も、同様に入賞か否か、及び入賞した賞の種類を知ることとなる。
【0116】
入賞と判定された場合、制御部50は、賞の内容に応じ、例えば所定枚数のメダルの払出しをメダル払出部44aに指示すると共に、その枚数に応じた数字を払出枚数表示器40に表示するよう払出枚数表示部40aに指示し、更に、その賞の内部当りを示すフラグをクリアする。次いで、その賞が特別ゲームを開始するものでない場合はステップS1に戻り、その賞がBB、RB等の特別ゲームを開始するものであるときは、ヒットランプ10の点滅及びスピーカ20からの効果音出力により各特別ゲーム開始の賞に入賞したことが報知され、その特別ゲームへ移行し、特別ゲーム終了後、ステップS1に戻る。
【0117】
入賞なしと判定されたときは、BB及びRBフラグを除く全ての賞についての内部当りフラグをクリアする。次いでステップS1に戻り、ゲームが繰り返される。
【0118】
BB及びRBの内部当りフラグは、BB及びRBを開始する賞に入賞するまでセットされた状態を継続させる。但し、BBフラグ又はRBフラグがある場合にそれぞれBB又はRBを開始する賞に入賞せずにステップS1に戻って繰り返されるゲームにおいては、ステップS6の抽選は行われない。或いは、例えば、この抽選を、小物の全部又は一部についてのみ行うようにすることもできる。
(3-3) BBフラグがセットされていて有効ラインランプ18によって示される有効ライン16上に各リール14におけるシンボルが「7−7−7」と揃って入賞した場合、制御部50は、15枚のメダルの払出しをメダル払出部44aに指示すると共に、その枚数に応じた数字を払出枚数表示器40に表示するよう払出枚数表示部40aに指示し、BBフラグをクリアする。
【0119】
続いて、ヒットランプ10の点滅及びスピーカ20からのBB開始効果音出力と共にBB(ビッグボーナスゲーム)実行遊技状態が開始され、30ゲーム消化により、又は30ゲーム以内でもRB(レギュラーボーナスゲーム)が3回行われることにより、BBが終了する。
【0120】
BB(ビッグボーナスゲーム)実行遊技状態の終了後、制御部50において、高確率再遊技ゲーム実行可能回数(高確率再遊技ゲーム実行遊技状態の級)が、抽選により、50、100又は150に振り分けられる。抽選により振り分けられた高確率再遊技ゲーム実行可能回数(例えば100回)が制御部50の高確率再遊技ゲーム可能回数カウンターに書き込まれ、高確率再遊技ゲーム可能回数表示用デジタル表示器36(現状表示及び継続可否表示手段)に「50」(現状表示)が表示され、高確率再遊技ゲーム実行遊技状態が開始される。高確率再遊技ゲームの回数が所定数量であると共に仮終了用数量であり、所定条件を満たす数値はこの場合100、所定仮条件を満たす数値を50及び100とする。
【0121】
高確率再遊技ゲームが1回消化される度に制御部50の高確率再遊技ゲーム可能回数カウンターを「1」ずつ減算すると共に高確率再遊技ゲーム可能回数表示用デジタル表示器36の表示を「1」ずつ減算して表示(現状表示)する。これを繰り返して高確率再遊技ゲームを50回消化すると、高確率再遊技ゲーム可能回数表示用デジタル表示器36(LUCKY)が00乃至99の数字を素早く変更しつつ約5秒間表示(抽選状表示)した後、継続可表示「FF」を表示し、その後「50」を表示(現状表示)する。
【0122】
更に高確率再遊技ゲームが1回消化される度に制御部50の高確率再遊技ゲーム可能回数カウンターを「1」ずつ減算すると共に高確率再遊技ゲーム可能回数表示用デジタル表示器36の表示を「1」ずつ減算して表示(現状表示)することにより高確率再遊技ゲームを再度50回(合計100回)消化すると、高確率再遊技ゲーム可能回数表示用デジタル表示器36(LUCKY)が00乃至99の数字を素早く変更しつつ約5秒間表示(抽選状表示)した後、継続不可表示「−−」を表示し、その後「00」を表示する。次いでステップS1に戻る。
【0123】
なお、例えばBB(ビッグボーナスゲーム)が特定特別ゲームである場合、BB(ビッグボーナスゲーム)実行遊技状態における可能ゲーム回数(所定数量)及びRB(レギュラーボーナス)実行遊技状態開始可能回数(所定数量)をそれぞれ複数通り(例えば30ゲームでRB3回、20ゲームでRB2回、10ゲームでRBl回)設けて複数の級とし、それらを抽選で振分けるものとし、所定仮条件を満たす数値を20ゲームでRB2回及び10ゲームでRBl回とすることができる。この場合、初期の現状表示を「1−10」(RBl回、10ゲーム)とする。10ゲームでRB1回に振分けられていた場合は、BBゲームの消化に従い10から1ずつ減算し、10ゲーム又はRBが1回終了した後、抽選状表示を行い、続いて継続不可の表示を行なう。20ゲームでRB2回に振分けられていた場合は、10ゲーム又はRBが1回終了した後、抽選状表示後に継続可の表示を行ない、次いで再度「1−10」を表示し、次の10ゲーム又はRBが1回終了した時点で継続不可の表示を行なう。30ゲームでRB3回の場合は、同様にして継続可の表示を2回行ない、10ゲーム又はRBが1回終了した時点で継続可否の抽選状表示なしでBB実行遊技状態を終了する。
【0124】
本発明の実施は、電気回路若しくは電子回路による手段又は機械的な手段に代えてソフトウェアを用いて行ってもよく、ソフトウェアを用いる手段に代えて電気回路若しくは電子回路による又は機械的な手段により行ってもよい。
【0125】
【発明の効果】
本発明の遊技装置においては、仮終了用数量の数値が所定仮条件を満たすに至った場合、継続可否表示手段が、その特定特別ゲーム実行遊技状態(すなわち遊技者にとって有利な条件の特定特別ゲームを実行する遊技状態)の継続の可否を表示するので、遊技者は、遊技自体に対する興味のほかに、継続可否表示手段による特定特別ゲーム実行遊技状態継続可否の表示に対する興味を強く惹かれる。従来のように、所定数量の数値が、級によって異なるよう設定された所定条件を満たす数値に至るまで特定特別ゲーム実行遊技状態がそのまま継続され、所定数量の数値が所定条件を満たすに至った場合にそのまま終了するのではなく、仮終了条件が満たされるに至る都度、特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否についての興味が高まるので、遊技のメリハリが強まり、遊技者の興趣が高まる。
【0126】
請求項6の遊技装置においては、遊技者が、有利なゲームの機会や取得価値手段量等の遊技者にとって有利な条件が十分に生かされずに大きく損をしたという気持ちになることが防がれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スロットマシンの構成の概要を示すブロック図である。
【図2】スロットマシンの外観の正面図である。
【図3】ゲーム開始からBBフラグ設定までの処理動作の概略を示すフローチャートである。
【符号の説明】
36 高確率再遊技ゲーム可能回数表示用デジタル表示器
Claims (8)
- 種々の表示内容を連続的に変化させつつ表示し得る1又は2以上の表示手段と、その表示手段に前記表示内容を固定的に表示させるための表示固定手段とを有し、前記表示固定手段を遊技者が操作して前記表示手段に前記表示内容を固定的に表示させることができ、前記表示手段が固定的に表示した表示内容が所定の入賞条件を達成することと入賞とが対応するゲームを実行する遊技機であって、
前記ゲームとして、一般ゲームと、その一般ゲームよりも遊技者にとって有利な条件の1種又は2種以上の特別ゲームと、一般ゲームよりも遊技者にとって有利な条件の1種又は2種以上の特定特別ゲームを有し、
実行するゲームが所定の特定特別ゲームとなる特定特別ゲーム実行遊技状態を開始する開始手段と、
各特定特別ゲーム実行遊技状態について設けられた1又は2以上の終了条件の何れかが成立した場合にその特定特別ゲーム実行遊技状態を終了させる終了手段を有し、
各特定特別ゲーム実行遊技状態には複数の級が設けられ、前記開始手段は、1種又は2種以上の特定特別ゲーム実行遊技状態のうち何れかの特定特別ゲーム実行遊技状態における何れかの級を開始するものであり、
各特定特別ゲーム実行遊技状態についての終了条件の一部又は全部が、1種又は2種以上の特定終了条件であり、
特定終了条件は、特定特別ゲームの実行により増減する所定数量の数値が所定条件を満たすことにより満たされるものであって、
前記の各特定特別ゲーム実行遊技状態における複数の級は、前記所定条件を満たす数値に応じて設けられ、その数値は、各特定特別ゲーム実行遊技状態において級毎に異なるものであり、
各特定特別ゲーム実行遊技状態における2以上の級に対しそれぞれ1又は2以上の仮終了条件が設定されており、
その仮終了条件は、特定特別ゲームの実行により増減する仮終了用数量の数値が、所定仮条件を満たすことにより満たされるものであり、
前記仮終了用数量の数値が各所定仮条件を満たすに至った場合において、前記特定終了条件についての所定数量の数値が所定条件を満たすに至らないとき、
その都度特定特別ゲーム実行遊技状態継続可の表示を行う継続可否表示手段を有することを特徴とする遊技装置。 - 上記遊技機が、外周面に複数のシンボルが表示され、回転停止状態において前記シンボルの1又は2以上を遊技者が視認し得る、回転自在に支持された回転体、及びその回転体を回転駆動するための回転駆動装置からなる1又は2以上の表示装置と、
回転駆動されている前記回転体を停止させてシンボルを固定表示させるための表示固定装置とを有し、
前記表示固定装置を遊技者が操作して前記表示装置に前記シンボルを固定的に表示させることができ、
その表示固定装置によって停止した回転体における前記シンボルの種類とその停止位置が所定の入賞条件を達成することと入賞とが対応するスロットマシンである請求項1記載の遊技装置。 - 仮終了用数量の数値が、その特定特別ゲーム実行遊技状態における特定終了条件についての所定数量の数値と同一である請求項1又は2記載の遊技装置。
- 各仮終了条件についての所定仮条件が、それぞれ当該特定終了条件についての何れかの級における所定条件と同一に設定されている請求項3記載の遊技装置。
- 特定特別ゲーム実行遊技状態における仮終了条件についての仮終了用数量の数値と所定仮条件との関係の現状が遊技者にわかる表示を行なう現状表示手段を有する請求項1乃至4の何れかに記載の遊技装置。
- 特定特別ゲーム実行遊技状態における1以上の級において、仮終了用数量の数値が所定仮条件の何れかを満たすに至らない状態で、前記特定特別ゲーム実行遊技状態を終了手段が終了させる終了条件が成立し得、その終了条件は特定終了条件以外の終了条件である請求項5記載の遊技装置。
- 継続可否表示手段が、前記仮終了用数量の数値が各所定仮条件を満たすに至った場合において、前記特定終了条件についての所定数量の数値が所定条件を満たすに至らないとき、その都度特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否を抽選中であるように遊技者に示した後、継続可の表示を行う請求項1乃至6の何れかに記載の遊技装置。
- 各特定特別ゲーム実行遊技状態における2以上の級に対しそれぞれ1又は2以上の仮終了条件が設定されており、その仮終了条件は、その特定特別ゲーム実行遊技状態における特定終了条件についての所定数量の数値が所定仮条件を満たすことにより満たされるものであり、各仮終了条件についての所定仮条件は、それぞれ当該特定終了条件についての何れかの級における所定条件と同一に設定されており、
特定特別ゲーム実行遊技状態において、特定終了条件についての所定数量の数値と仮終了条件についての所定仮条件との関係の現状が遊技者にわかる表示を行なう現状表示手段と、
前記所定数量の数値が、各仮終了条件についての所定仮条件を満たすに至った場合において、特定終了条件についての所定条件を満たすに至らないとき、その都度特定特別ゲーム実行遊技状態継続の可否を抽選中であるように遊技者に示した後、継続可の表示を行う継続可否表示手段を有する請求項5又は6記載の遊技装置。
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