JP3822115B2 - 製鉄用造粒処理剤およびこれを用いた造粒処理方法 - Google Patents

製鉄用造粒処理剤およびこれを用いた造粒処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、製鉄用原料となる焼結鉱の製造方法またはペレットの製造方法に関わり、製鉄用原料を造粒処理する際、特に製鉄用原料の水分を調節して造粒し擬似粒化またはペレット化するのに好適に用いられる製鉄用造粒処理剤およびこれを用いた造粒処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
焼結鉱の製造においては、先ず焼結原料となる鉄鉱石、副原料、燃料等を混合し、ドラムミキサー、ペレタイザー、アイリッヒミキサー等の造粒機で水分を調節しながら造粒して擬似粒子を造る。擬似粒子とは、一般的に、0.5mm以下の微粒子が1〜3mmの核粒子に付着している粒子である。この際、造粒に求められる作用は、微粉粒子が核粒子の周りに付着する擬似粒化性を向上すること、擬似粒子が焼結過程における湿潤帯、乾燥帯等で崩壊し難いこと等である。焼結原料をこのように擬似粒子とすることで、焼結機上での焼結原料充填層(焼結ベッド)中の通気性を向上し、焼結機の生産性向上を図ることができる。
【0003】
焼結原料を焼結する焼結機は下方吸引式を採用しており、焼結原料の下側から吸引することによって焼結に必要な空気を流通させると共に、焼結原料の上側から下側へ向かって燃料を燃焼させることにより、焼結原料を焼結するようになっている。このため、焼結原料が微粉を多く含んでいると、目詰まりを起こす等して通気性が低下し、燃料であるコークスの燃焼速度が遅くなるので焼結機の生産効率が低下する。そこで、通気性を改善すべく、焼結原料を造粒(擬似粒化)する等の事前処理が必要である。該事前処理としては、例えば、焼結原料に少量の水を添加して攪拌する等の造粒操作が行われている。しかし、水だけを用いた造粒操作では、擬似粒化性を向上させる効果が乏しいため、焼結原料に含まれる微粉の量をあまり低減することができない。
【0004】
このために、従来から擬似粒化性を向上させる対策として、焼結原料に粘結剤として種々の造粒添加剤を添加する方法が提案されている。造粒添加剤として用いられるものは、数多く知られている。例えば、ベントナイト、リグニン亜硫酸塩(パルプ廃液)、澱粉、砂糖、糖蜜、水ガラス、セメント、ゼラチン、コーンスターチ等が結合剤或いは増粘剤として、その使用が検討されている。これらは、焼結鉱の製造において、その添加量が比較的多くて高コストとなることや、使用する量の確保が困難である等の問題があり、工業的には使用されていない。
【0005】
現在実用化されている造粒添加剤としては、例えば、製鉄研究第288号(1976)9頁に開示されている生石灰が広く使われている。これによると、生石灰の効果は、次のように示されている。第一に、ミキサー内での擬似粒化の促進を図ることができる。第二に、擬似粒子よりなる焼結原料を特定の高さに充填し、焼結ベッドを形成した後に表層に点火した後の焼結過程において、乾燥、加熱する過程で擬似粒子が崩壊することを防止し、焼結層中の均一な風の流れを保つことができるとされている。
【0006】
一方、ペレットの製造においては、原料となる鉄鉱石、ダスト、炭材等を混合した後、ペレタイザー等の造粒機で水分を調節しながら造粒する。ペレットとは、一般的に、1.0mm以下の粒子が固まって6.0〜50mmの球状になった粒子を指す。この際、造粒に求められる作用は、乾燥する前の生ペレットの状態での強度が高いこと、乾燥工程中や輸送工程中に破壊されて粉化しないこと等である。そして、従来からペレットの強度を向上させるために、微粉状の原料に造粒添加剤としてベントナイトを1重量%以上加えて混練し、適量の水を散布しながら造粒操作を行い、ペレットを製造する方法が提案されている。尚、ここで述べるペレットとは、高炉原料、焼結原料、転炉原料等になるものであり、その製造方法等は、特に限定されるものではない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、焼結鉱の製造においては、生石灰や糖蜜等のバインダーの使用は、一般に高価であるために製造コストの上昇を招く。また、生石灰を用いた造粒方法は実用化されてはいるものの、生石灰は吸湿し易く、このとき発熱するため、取り扱いに注意を要するという問題点を有している。また、現在使用されている生石灰は、使用量を比較的多くしないと充分な効果が得られないため、コストが高くなる。よって、その使用量を極力減少させて操業しているのが現状である。そして、生石灰を2重量%以上添加しても、その擬似粒化性の向上効果は頭打ちとなる傾向にある。さらに、最近では、優良塊鉱の枯渇化と共に、粉鉱石の劣質化も激しく、焼結原料の造粒性が以前よりも悪化している問題がある。このために、生石灰添加による造粒を実施しても、その効果が以前よりも小さくなっている。さらに、生石灰以外のバインダーは、焼結原料に含まれる微粉の量を低減させる効果が不充分であり、焼結ベッドの通気性を向上させて焼結時間を短縮する効果が小さく、かつ、得られる焼結鉱の焼結鉱強度が弱い。焼結鉱強度が弱い焼結鉱は、例えば焼結後の破砕時に微粉が発生し易くなるので、返鉱が多くなり成品歩留が低下し、その生産効率が低下する。このため、生石灰以外のバインダーを用いた造粒方法は実用化されていない。
【0008】
また、生石灰を使用した場合でも焼結原料に含まれる微粉の量を低減させる効果はまだ充分とは言えない状態である。これに対し、生石灰以外のバインダーと生石灰とを併用するという考え方があるが、生石灰以外の公知のバインダーには、生石灰と併用しても、焼結原料に含まれる微粉の量を低減させる効果の高いものは知られていない。
【0009】
それゆえ、擬似粒化性を向上させる効果に優れ、焼結機の生産効率を向上させることができる安価なバインダー、又は、生石灰と併用でき、生石灰の擬似粒化性を更に向上させるバインダー、つまり、焼結原料を造粒するのに好適に用いることができるバインダー、および、これを用いた造粒方法が求められている。
【0010】
一方、ペレットの製造において、ベントナイトを使用すると、膨潤性が大きいために造粒時に多量の水分を添加する必要がある。このため、生ペレットは柔らかいために変形し易く、乾燥工程時にガスの通気性が悪化し、充分な乾燥を行うのに長時間を要したり、強度が低下する問題がある。さらに、ベントナイト中にはシリコン等の不純物成分が多く含まれており、溶銑、溶鋼中のスラグの増大を招く等の問題がある。
【0011】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、製鉄用原料を造粒処理するのに好適に用いられる安価な製鉄用造粒処理剤およびこれを用いた造粒処理方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の製鉄用造粒処理剤は、上記の課題を解決するために、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料を造粒処理するのに用いる処理剤であって、酸基含有モノマーまたは酸基含有モノマーの塩と、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノアクリル酸エステル、3−メチル−3−ブテン−1−オールにエチレンオキサイドを付加してなるポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルモノマー、アリルアルコールにエチレンオキサイドを付加してなるポリエチレングリコールモノエテニルエーテルモノマー、および無水マレイン酸にポリエチレングリコールを付加させたマレイン酸ポリエチレングリコールハーフエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種のポリアルキレングリコール鎖含有モノマーとを重合させることによって得られる高分子化合物を含むことを特徴としている。
【0013】
本発明の製鉄用造粒処理剤は、上記の課題を解決するために、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料を造粒処理するのに用いる処理剤であって、酸基含有モノマーまたは酸基含有モノマーの塩と、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノアクリル酸エステル、3−メチル−3−ブテン−1−オールにエチレンオキサイドを付加してなるポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルモノマー、アリルアルコールにエチレンオキサイドを付加してなるポリエチレングリコールモノエテニルエーテルモノマー、および無水マレイン酸にポリエチレングリコールを付加させたマレイン酸ポリエチレングリコールハーフエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種のポリアルキレングリコール鎖含有モノマーとを重合させることによって得られる高分子化合物と、水と、を含み、当該処理剤中における、上記高分子化合物の含有量が、0.1重量%以上、80重量%以下であることを特徴としている。
【0014】
本発明の製鉄用造粒処理剤は、上記の課題を解決するために、上記酸基含有モノマーが含有する酸基がカルボキシル基であることを特徴としている。
【0015】
本発明の製鉄用造粒処理剤は、上記の課題を解決するために、上記ポリアルキレングリコール鎖含有モノマーがポリエチレングリコール由来の構造単位を含むことを特徴としている。
【0016】
本発明の造粒処理方法は、上記の課題を解決するために、製鉄用原料を造粒処理する方法において、上記の製鉄用造粒処理剤を上記製鉄用原料に添加する工程を含むことを特徴としている。また、本発明の造粒処理方法は、上記の課題を解決するために、さらに、上記製鉄用原料をドラムミキサーで造粒処理する工程を含むことが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明にかかる製鉄用造粒処理剤は、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を造粒処理するのに用いる処理剤であって、
(A)酸基およびポリアルキレングリコール鎖を有する高分子化合物、
(B)β−ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、
(C)メラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、
(D)芳香族アミノスルホン酸ポリマー、
(E)リグニンスルホン酸変性物、
からなる群より選ばれる少なくとも一種の高分子化合物を含む構成である。また、本発明にかかる造粒処理方法は、製鉄用原料を、例えば混合、調湿等して造粒処理する方法において、上記の製鉄用造粒処理剤を上記製鉄用原料に添加する方法である。
【0018】
上記(A)〜(E)に挙げる高分子化合物は、高度な分散能を有し、通常の分散剤に比べ、多価金属イオンの影響を受け難いという特徴がある。
【0019】
鉄鉱石の造粒においてのこれら(A)〜(E)の高分子化合物の役割は、サブミクロンオーダーの超微粉鉄鉱石を造粒用の水の中に分散せしめることにあり、これにより得られた鉄鉱石分散水が、粘土のようなバインダーとして働き、ミクロン以上のオーダーの粉鉄鉱石とミリオーダーの鉄鉱石とをつなぎとめることにより、擬似粒子を造る。この結果、微粉が低減される。また、これら(A)〜(E)の高分子化合物は、生石灰のごときカルシウムイオンを高濃度で発生せしめるバインダーを併用する場合でも、多価金属イオンの影響を受け難いという性質により、造粒効果の低下が起こり難いという特徴も有するものである。
【0020】
本発明において用いられる上記高分子化合物(分散剤)のうち、上記(A)の高分子化合物、つまり、酸基およびポリアルキレングリコール鎖を有する高分子化合物が有する酸基は、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸等のカルボキシル基含有モノマー;ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート等のスルホ基含有モノマー;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−3−クロロプロピルアシッドホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフェニルホスフェート等の酸性リン酸エステル基含有モノマー;ビニルフェノール等の石炭酸系モノマー;等の酸基含有モノマー、およびその塩からなる群より選ばれる少なくとも一種のモノマーを重合成分(モノマー成分)の一つとして重合(共重合)させることにより導入することができるが、特に限定されるものではない。
【0021】
また、上記モノマーとして酸基含有モノマーの塩を使用する場合、その中和塩基としては、特に限定されるものではないが、カリウムイオン、ナトリウムイオン等のアルカリ金属イオン;カルシウムイオン等のアルカリ土類金属イオン;アンモニウム、1級〜4級アミン等の窒素含有塩基;等が挙げられる。
【0022】
上記例示のモノマー由来の酸基は、一種類のみが含まれていてもよく、また、二種類以上が含まれていてもよい。これらモノマー由来の酸基のうち、カルボキシル基および/またはその塩が好ましく、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、およびそれらの塩からなる群より選ばれる少なくとも一種のモノマーを重合成分の一つとして重合(共重合)させることによって導入されるものがさらに好ましい。
【0023】
上記(A)の高分子化合物が有するポリアルキレングリコール鎖は、例えば、ポリアルキレングリコール鎖を含有するモノマーを重合成分の一つとして重合(共重合)させることによって導入することができる。
【0024】
上記(A)の高分子化合物にポリアルキレングリコール鎖を導入するモノマー、つまり、上記(A)の高分子化合物が有するポリアルキレングリコール鎖を構成するモノマーとしては、具体的には、例えば、下記一般式(1)
【0025】
【化1】
Figure 0003822115
【0026】
(式中、R1 、R2 、R3 はそれぞれ独立して水素原子または炭素数1〜3のアルキル基、−COOH基またはその塩を表し、R4 は炭素数2〜4のアルキレン基を表し、R5 は水素原子、−CH3 基または−CH2 CH3 基を表し、Xは−CH2 −基、−CH2 CH2 −基、−CH2 (CH3 )CH−基、>C=O基または−CONHCH2 −基を表し、nは5以上、300以下の正数を表す)で表されるモノマーが挙げられる。
【0027】
上記一般式(1)で表されるモノマーとしては、具体的には、例えば、ポリエチレングリコールモノメタアクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノアクリル酸エステル等のポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル;3−メチル−3−ブテン−1−オールにエチレンオキサイドを付加してなるポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルモノマー;アリルアルコールにエチレンオキサイドを付加してなるポリエチレングリコールモノエテニルエーテルモノマー;無水マレイン酸にポリエチレングリコールを付加させたマレイン酸ポリエチレングリコールハーフエステル;等を挙げることができるが、特に限定されるものではない。これらポリアルキレングリコール鎖含有モノマーは、一種類または二種類以上使用することができる。これらポリアルキレングリコール鎖含有モノマーの中でも、nで示される平均の繰り返し単位の数が10以上、100以下のモノマーが、入手が容易であり、また、擬似粒化性を向上させる上で好ましい。
【0028】
また、上記(A)の高分子化合物に、ポリアルキレングリコール鎖を導入するに際しては、これらポリアルキレングリコール鎖含有モノマーを共重合せず、ポリアルキレングリコールを後反応させて導入することもできる。例えば無水マレイン酸を共重合した後、ポリアルキレングリコールを付加し、ハーフエステル化したもの等がこれにあたる。
【0029】
すなわち、本発明にかかる上記(A)の高分子化合物は、前記例示の酸基含有モノマーおよび/またはその塩と、ポリアルキレングリコール鎖含有モノマー、例えば上記一般式(1)で表されるモノマーとを含む重合成分(モノマー成分)を重合(共重合)することにより前記例示の酸基含有モノマーおよび/またはその塩と、ポリアルキレングリコール鎖含有モノマーとを共重合するか、あるいは、前記例示の酸基含有モノマーおよび/またはその塩を含む重合成分(モノマー成分)を重合(共重合)した後、ポリアルキレングリコール鎖含有モノマーを付加反応させることによって得ることができる。
【0030】
これらポリアルキレングリコール鎖は、その親水性が高いものの方が擬似粒化性が高くなる傾向があり、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコールブロックコポリマー等、下記一般式(2)
【0031】
【化2】
Figure 0003822115
【0032】
(式中、R6 は炭素数1〜3のアルキル基を表し、nは5以上、300以下の正数を表す)
で表される、ポリエチレングリコール由来の構成単位を含むものが好ましく、そのなかでも、nで示される平均の繰り返し単位の数が10以上、100以下のポリエチレングリコール由来の構成単位を含むものが、入手が容易であり、また、擬似粒化性を向上させる上でより好ましい。
【0033】
ポリアルキレングリコール鎖がポリエチレングリコール由来の構成単位を含む場合、ポリアルキレングリコール鎖中に占める上記ポリエチレングリコール由来の構成単位の割合は、30モル%以上であることが好ましく、50モル%以上であることがより好ましく、80モル%以上であることがさらに好ましく、100モル%、すなわち、ポリアルキレングリコール鎖がポリエチレングリコール鎖であることが最も好ましい。
【0034】
上記したように、ポリアルキレングリコールの平均の繰り返し単位の数は、5以上、300以下であることが好ましく、より好ましくは10以上、100以下である。この繰り返し単位の数が5未満の場合、ポリアルキレングリコールの効果を十分に発揮することができず、生石灰を併用する場合において著しく擬似粒化性が低下する。一方、繰り返し単位の数が300よりも大きい場合、ポリアルキレングリコールの性質が強くなりすぎ、擬似粒化性がポリアルキレングリコールと変わらなくなる。このため、生石灰を併用する場合において擬似粒化性の向上効果が得られなく虞れがある。
【0035】
また、上記(A)の高分子化合物を得るに際しては、必要に応じて、上記のモノマーにさらに共重合可能な他のモノマーを共重合させてもよい。すなわち、本発明にかかる高分子化合物は、上記酸基およびポリアルキレングリコール鎖を構成する上記のモノマーの他に、必要に応じて、上記のモノマーと共重合可能な他のモノマー(以下、共重合性モノマーと記す)に由来する構造単位を含んでいてもよい。
【0036】
該共重合性モノマーとしては、具体的には、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜18の一価アルコールとのエステル化物である(メタ)アクリル酸アルキルエステル;シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸とポリプロピレングリコールとのモノエステル化物、等のヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、エチルビニルベンゼン、クロロメチルスチレン、等のスチレンおよびその誘導体;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、等の(メタ)アクリルアミドおよびその誘導体;酢酸ビニル;(メタ)アクリロニトリル;N−ビニル−2−ピロリドン;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等の塩基含有モノマー;N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等の、架橋性を有する(メタ)アクリルアミド系モノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、アリルトリエトキシシラン等の、加水分解性を有する基がケイ素原子に直結しているシラン系モノマー;グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジルエーテル(メタ)アクリレート等のエポキシ基含有モノマー;2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−2−オキサゾリン等のオキサゾリン基含有モノマー;2−アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルアジリジン等のアジリジン基含有モノマー;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン基含有モノマー;(メタ)アクリル酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の多価アルコールとのエステル化物等の、分子内に不飽和基を複数有する多官能(メタ)アクリル酸エステル;メチレンビス(メタ)アクリルアミド等の、分子内に不飽和基を複数有する多官能(メタ)アクリルアミド;ジアリルフタレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート等の、分子内に不飽和基を複数有する多官能アリル化合物;アリル(メタ)アクリレート;ジビニルベンゼン;等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これらモノマーは、必要に応じて、一種類を用いてもよく、また、二種類以上を用いてもよい。
【0037】
さらに、これらモノマーの他に、分子量の調節を目的として、連鎖移動剤を用いることもできる。該連鎖移動剤としては、具体的には、例えば、メルカプトエタノール、メルカプトプロピオン酸、t−ドデシルメルカプタン等のメルカプト基含有化合物;四塩化炭素;イソプロピルアルコール;トルエン;等の連鎖移動係数の高い化合物が挙げられる。これら連鎖移動剤もまた、必要に応じて、一種類を用いてもよく、また、二種類以上を用いてもよい。これら連鎖移動剤の使用量は特に限定されないが、前記モノマー、すなわち、酸基含有モノマーおよび該酸基含有モノマーと共重合可能なモノマー1molに対し、0.005〜0.15molの範囲内が適当である。
【0038】
上記(A)の高分子化合物に占める酸基の割合は、特に限定されるものではないが、下限値が好ましくは10モル%であり、さらに好ましくは20モル%であり、上限値が好ましくは90モル%であり、さらに好ましくは80モル%である。
【0039】
一方、上記(A)の高分子化合物に占めるポリアルキレングリコール鎖の割合は、特に限定されるものではないが、下限値が好ましくは10モル%であり、さらに好ましくは20モル%であり、上限値が好ましくは90モル%であり、さらに好ましくは80モル%である。
【0040】
また、上記(A)の高分子化合物が、上記共重合性モノマーに由来する構造単位を含む場合、上記(A)の高分子化合物に占める上記共重合性モノマーに由来する構造単位の割合は、特に限定されるものではないが、50モル%以下であることが好ましく、30モル%以下であることがさらに好ましい。
【0041】
上記(A)の高分子化合物は、前記したように、酸基およびポリアルキレングリコール鎖を構成するモノマー、例えば上記したように酸基およびポリアルキレングリコール鎖を構成する各モノマー(酸基およびポリアルキレングリコール鎖は、それぞれ異なるモノマーに由来する)を少なくとも含むモノマー成分(モノマー組成物)を重合(共重合)することにより容易に得ることができる。
【0042】
高分子化合物の製造方法、つまり、上記モノマー成分の重合方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の種々の重合法、例えば、水中油型乳化重合法、油中水型乳化重合法、懸濁重合法、分散重合法、沈澱重合法、溶液重合法、水溶液重合法、塊状重合法等を採用することができる。上記例示の重合方法のなかでも、重合コスト(生産コスト)の低減並びに安全性等の観点から、水溶液重合法が好ましい。
【0043】
上記の重合法に用いられる重合開始剤は、熱または酸化還元反応によって分解し、ラジカル分子を発生させる化合物であればよい。また、水溶液重合法を採用する場合においては、水溶性を備えた重合開始剤が好ましい。該重合開始剤としては、具体的には、例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過硫酸塩類;2,2’−アゾビス−(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、4,4’−アゾビス−(4−シアノペンタン酸)等の水溶性アゾ化合物;過酸化水素等の熱分解性開始剤;過酸化水素およびアスコルビン酸、t−ブチルハイドロパーオキサイドおよびロンガリット、過硫酸カリウムおよび金属塩、過硫酸アンモニウムおよび亜硫酸水素ナトリウム、等の組み合わせからなるレドックス系重合開始剤;等が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら重合開始剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。尚、重合開始剤の使用量は、モノマー成分の組成や重合条件等に応じて適宜設定すればよい。
【0044】
反応温度や反応時間等の重合条件は、モノマー成分、つまりモノマー組成物の組成や、重合開始剤の種類等に応じて適宜設定すればよいが、反応温度は0〜100℃の範囲内であることがより好ましく、40〜95℃の範囲内であることがさらに好ましい。また、反応時間は3〜15時間程度が好適である。水溶液重合法を採用する場合におけるモノマー成分の反応系への供給方法としては、例えば、一括添加法、分割添加法、成分滴下法、パワーフィード法、多段滴下法等を行うことができるが、特に限定されるものではない。
【0045】
上記(A)の高分子化合物の製造に際し、水溶液重合法を採用した場合に得られるポリマー水溶液中に含まれる、上記(A)の高分子化合物を含む不揮発分の濃度は、特に限定されるものではないが、60重量%以下であることが好ましい。不揮発分の濃度が60重量%を越えるポリマー水溶液は、粘度が高くなり過ぎると共に、分散安定性を保つことができずに凝集を生じる虞れがある。
【0046】
また、上記(A)の高分子化合物の重量平均分子量は、1000以上、50万以下であることが好ましい。また、その下限値(重量平均分子量)は、2000であることがより好ましく、その上限値(重量平均分子量)は、10万であることがより好ましい。上記重量平均分子量が、1000未満の場合、擬似粒化性が低下する傾向にあり、50万を超える場合、粘度が高くなりすぎ、上記(A)の高分子化合物が鉄鉱石に充分に廻らなくなり、擬似粒化性が低下する虞れがある。
【0047】
上記(A)の高分子化合物は、その少なくとも一部を塩基性の中和剤を用いて中和することによって、或いは、そのままで(中和しなくとも)、水に溶解または膨潤する。これにより、上記(A)の高分子化合物を用いた、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤は、少量の使用で以て充分な性能
(効果)を発揮することができる。上記の中和剤としては、具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等の塩基性炭酸塩;アンモニア水、モノエタノールアミン等の窒素含有塩基;等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0048】
以上のようにして、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤に用いられる、上記(A)の高分子化合物が得られる。上記(A)の高分子化合物はその使用量がかなり少なくても製鉄用原料を造粒する際に、擬似粒化性を向上させる効果に優れ、焼結機の生産効率を向上させることができる。つまり、上記(A)の高分子化合物を含む製鉄用造粒処理剤は、製鉄用原料を造粒(擬似粒化またはペレット化)するバインダーとして作用する。これにより、焼結鉱を得るべく製鉄用原料を造粒処理するのに好適に用いられる製鉄用造粒処理剤を安価に提供することができる。
【0049】
また、本発明において用いられる上記分散剤のうち、上記(B)の高分子化合物、つまり、β−ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物は、コールタール留分のナフタリン油に濃硫酸を反応させ、スルホン化したものをホルムアルデヒドで縮合反応させたものであり、例えば、下記一般式(3)
【0050】
【化3】
Figure 0003822115
【0051】
(式中、R7 、R8 はそれぞれ独立して水素原子、−CH3 基または−CH2 CH3 基を表し、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたは窒素含有塩基を表し、pは1〜10000の正数を表す)
で表される構造を有している。
【0052】
なお、ここで使用されるナフタリン油の成分は、一般的に、ナフタリン、チオナフテン、メチルナフタリン等の混合物であることが多い。上記β−ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物としては、従来公知のβ−ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、例えば市販のβ−ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物を使用することができ、その製造条件等は、特に限定されるものではない。
【0053】
上記(C)の高分子化合物であるメラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物は、ホルムアルデヒド水溶液にメラミンを縮合反応させ、これを亜硫酸ナトリウムでスルホン化した水溶性高分子化合物であり、例えば、下記一般式(4)
【0054】
【化4】
Figure 0003822115
【0055】
(式中、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたは窒素含有塩基を表し、qは1〜10000の正数を表す)
で表される構造単位を有している。上記メラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物もまた、従来公知のメラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、例えば市販のメラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物を使用することができ、その製造条件等は、特に限定されるものではない。
【0056】
上記(D)の高分子化合物である芳香族アミノスルホン酸ポリマーは、アニリンをスルホン化したアミノベンゼンスルホン酸とフェノールとをホルムアルデヒドを用いて縮合させた水溶性高分子化合物であり、例えば、下記一般式(5)
【0057】
【化5】
Figure 0003822115
【0058】
(式中、Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたは窒素含有塩基を表し、r、sはそれぞれ独立して1〜10000の正数を表す)
で表される構造単位を有している。上記芳香族アミノスルホン酸ポリマーもまた、従来公知の芳香族アミノスルホン酸ポリマー、例えば市販の芳香族アミノスルホン酸ポリマーを使用することができ、その製造条件等は、特に限定されるものではない。
【0059】
さらに、上記(E)の高分子化合物であるリグニンスルホン酸変性物は、パルプ廃液に濃硫酸を作用させて得られたリグニンスルホン酸を変性し、β−ナフタレンスルホン酸等と複合化したポリマーであり、例えば、下記一般式(6)
【0060】
【化6】
Figure 0003822115
【0061】
(式中、R9はβ−ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物に由来する基または−COOH基を表し、Mは金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたは窒素含有塩基を表し、tは1〜10000の正数を表す)
で表される構造単位を有している。上記リグニンスルホン酸変性物もまた、従来公知のリグニンスルホン酸変性物、例えば市販のリグニンスルホン酸変性物を使用することができ、その製造条件等は、特に限定されるものではない。該リグニンスルホン酸変性物は、単なるリグニンスルホン酸より優れた分散性を有している。
【0062】
上記一般式(3)〜(6)において、Mで表される置換基のうち、アルカリ金属イオンとしては、具体的には、例えば、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属のイオンが挙げられる。また、アルカリ土類金属イオンとしては、具体的には、例えば、カルシウム等のアルカリ土類金属のイオンが挙げられる。また、窒素含有塩基としては、アンモニウム、1級〜4級アミン等が挙げられる。
【0063】
これら(B)〜(E)の高分子化合物の重量平均分子量は1000以上、50万以下であることが好ましい。また、その下限値(重量平均分子量)は、2000であることがより好ましく、その上限値(重量平均分子量)は、10万であることがより好ましい。上記重量平均分子量が、1000未満の場合、擬似粒化性が低下する傾向にあり、50万を超える場合、粘度が高くなりすぎ、上記(B)〜(E)の高分子化合物が鉄鉱石に充分に廻らなくなり、擬似粒化性が低下する虞れがある。
【0064】
これら(B)〜(E)の高分子化合物は、何れもスルホン酸基を有することを特徴としており、このスルホン酸基の働きにより、多価金属の影響を受け難い分散剤となっている。これら(B)〜(E)の高分子化合物の分散安定化機構は、(A)の高分子化合物の分散安定化機構とはやや異なり、スルホン酸イオンの電気的反発によって分散安定化している。
【0065】
一方、(A)の高分子化合物である、酸基およびポリアルキレングリコール鎖を有する高分子化合物は、ポリエチレングリコールによる立体効果により安定化している。本願出願人等の検討により、この分散安定化機構の違いから、上記(A)の高分子化合物は、上記(B)〜(E)の高分子化合物よりも擬似粒化性が高くなることが判っており、このため、上記(A)の高分子化合物は、鉄鉱石造粒用のバインダーとしてより好適である。
【0066】
本発明にかかる製鉄用造粒処理剤中に含まれる上記(A)〜(E)の高分子化合物の含有量(割合)は、焼結原料の鉱石(鉄鉱石)の造粒性(種類)や、上記(A)〜(E)の高分子化合物の種類、使用する造粒機等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではないが、焼結鉱の製造においては、焼結原料(鉄鉱石、副原料、燃料等)に対する上記製鉄用造粒処理剤中の上記(A)〜(E)の高分子化合物の合計の添加割合(但し、上記(A)〜(E)の高分子化合物は、一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい)の下限値が好ましくは0.001重量%であり、さらに好ましくは0.005重量%であり、上限値が好ましくは2重量%であり、さらに好ましくは1重量%となるように設定することが好ましい。焼結原料に対する上記(A)〜(E)の高分子化合物の合計の添加割合が2重量%を超えると、焼結原料に対する製鉄用造粒処理剤の添加量が多くなりすぎ、焼結原料の大きな固まりができ、該焼結原料の固まり内部が焼結されなくなる等の問題が生じる虞れがある。
【0067】
一方、焼結原料に対する上記(A)〜(E)の高分子化合物の合計の添加割合が0.001重量%未満であると、上記(A)〜(E)の高分子化合物が有する性能、特に、これら高分子化合物を微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料の造粒に用いた場合における擬似粒化性の向上効果が充分に発揮されない虞れがある。
【0068】
また、ペレットの製造においては、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤中に含まれる上記(A)〜(E)の高分子化合物の割合は、特に限定されるものではないが、ペレット原料(鉄鉱石、ダスト、炭材等)に対する上記製鉄用造粒処理剤中の上記(A)〜(E)の高分子化合物の合計の添加割合(但し、上記(A)〜(E)の高分子化合物は、一種のみを用いてもよく、二種以上を併用してもよい)の下限値が好ましくは0.005重量%であり、さらに好ましくは0.01重量%であり、上限値が好ましくは5重量%であり、さらに好ましくは1重量%となるように設定することが好ましい。ペレット原料に対する上記(A)〜(E)の高分子化合物の合計の添加割合が5重量%を超えると、ペレット原料に対する上記製鉄用造粒処理剤の添加量が多くなりすぎ、造粒過多となってペレット原料の大きな固まりができてしまい、該ペレット原料の粒径のバラツキが大きくなる等の悪影響が生じる虞れがある。
【0069】
また、焼結原料(鉄鉱石、副原料、燃料等)に対する上記製鉄用造粒処理剤の添加量は、特に限定されるものではないが、下限値が好ましくは0.001重量%であり、さらに好ましくは0.005重量%であり、上限値が好ましくは10.0重量%であり、さらに好ましくは8.0重量%となるように設定することが好ましい。焼結原料に対する製鉄用造粒処理剤の添加割合を10.0重量%以内とすることで、焼結原料の固まりができ難くなり、該焼結原料の固まり内部が焼結されなくなる等の問題が生じ難くなる。また、製鉄用造粒処理剤の添加量(添加割合)の下限値は、焼結原料の鉱石の造粒性や、水分添加量、使用する造粒機等によって左右されるが、できるだけ少量となるように設計することが望ましい。
【0070】
ペレット原料(鉄鉱石、ダスト、炭材等)に対する上記製鉄用造粒処理剤の添加量は、特に限定されるものではないが、下限値が好ましくは0.01重量%であり、さらに好ましくは0.05重量%であり、上限値が好ましくは50重量%であり、さらに好ましくは30重量%である。50重量%を越えて上記製鉄用造粒処理剤を添加すると、造粒過多となってペレット原料の大きな固まりができてしまい、該ペレット原料の粒径のバラツキが大きくなる等の悪影響が出てしまう。また、上記製鉄用造粒処理剤の添加量の下限値は、ペレット原料の造粒性や、水分添加量、使用する造粒機等によって左右されるが、できるだけ少量となるように設計することが望ましい。
【0071】
すなわち、上記製鉄用造粒処理剤は、用いる高分子化合物の粘度、つまり、用いる高分子化合物の種類によって、製鉄用造粒処理剤の粘度を抑え、分散安定性を保つこと等を目的として、必要に応じて、水等の希釈剤をさらに含んでいてもよく、上記焼結原料あるいはペレット原料等の製鉄用原料に水等を別添することで、上記水溶液重合法により得られた(A)の高分子化合物を含むポリマー水溶液あるいは上記(A)〜(E)の高分子化合物を、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤として用いてもよい。
【0072】
したがって、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤中に含まれる上記(A)〜(E)の高分子化合物の含有量(割合)は、焼結原料の鉱石(鉄鉱石)の造粒性(種類)や、上記(A)〜(E)の高分子化合物の種類、使用する造粒機等に応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではないが、製鉄用原料に水等を別添する場合、50重量%以上であることが好ましく、80重量%以上であることがより好ましく、100重量%、すなわち、上記製鉄用造粒処理剤が、上記(A)〜(E)の高分子化合物からなる群より選ばれる少なくとも一種からなることが特に好ましい。
【0073】
また、上記製鉄用造粒処理剤が水を含む場合、該製鉄用造粒処理剤中における上記(A)〜(E)の高分子化合物の含有量(割合)は、前記した条件を満たすように設定すればよく、特に限定されるものではないが、0.1重量%以上、80重量%以下であることが好ましく、0.5重量%以上、70重量%以下であることがより好ましく、1重量%以上、60重量%以下であることが特に好ましい。
【0074】
尚、上記(A)〜(E)の高分子化合物からなる群より選ばれる二種以上の高分子化合物を併用する場合における各高分子化合物の配合割合は特に限定されるものではない。
【0075】
さらに、上記製鉄用造粒処理剤は、上記(A)〜(E)の高分子化合物が有する性能、特に、これら高分子化合物を微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料の造粒に用いた場合における擬似粒化性の向上効果を阻害しない範囲内で、あるいはさらに擬粒化性を向上するために、必要に応じて、他の成分、例えば生石灰等の従来公知の他の造粒添加剤等を併用しても構わない。
【0076】
上記(A)〜(E)の高分子化合物は、多価金属イオンの影響を受け難いことから、造粒効果の低下が起こり難く、生石灰と併用しても、焼結原料に含まれる微粉の量を十分に低減させることができるが、生石灰は、コストが高く、また、取り扱いにも注意を要することから、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤を用いて製鉄用原料の造粒処理を行うに際しては、生石灰の非存在下で造粒処理を行うことが好ましく、生石灰を全く添加しないか、添加しても、鉄鉱石に対し、0.1重量%以下となるように添加することが好ましい。また、従来、鉄鉱石の造粒には、生石灰を使用することが一般的であり、生石灰以外のバインダーを用いる場合でも生石灰とを併用するという考え方があるが、上記製鉄用造粒処理剤は、生石灰を含まない、あるいは、生石灰と併用しないことが、上記製鉄用原料の造粒における擬似粒化性を向上させる上で、より効果的である。このため、上記製鉄用造粒処理剤が生石灰を含む場合、該製鉄用造粒処理剤中の生石灰の割合は、該製鉄用造粒処理剤を鉄鉱石に添加する際における鉄鉱石に対する生石灰の割合が0.1重量%以下となるように設定されていることが好ましい。なお、生石灰以外の公知のバインダーには、生石灰と併用しても、焼結原料に含まれる微粉の量を低減させる効果の高いものは知られていない。
【0077】
本発明にかかる上記(A)〜(E)の高分子化合物は、その使用量がかなり少なくても、製鉄用原料を造粒する際に、擬似粒化性を向上させる効果に優れ、焼結機の生産効率を向上させることができる。つまり、上記製鉄用造粒処理剤は、製鉄用原料を造粒(擬似粒化またはペレット化)するバインダーとして作用する。これにより、焼結鉱を得るべく製鉄用原料を造粒処理するのに好適に用いられる製鉄用造粒処理剤を安価に提供することができる。
【0078】
特に、上記製鉄用造粒処理剤は、該製鉄用造粒処理剤の使用量が鉄鉱石に対して0.1重量%以下でも、造粒後の鉄鉱石のGI指数が55%以上となる。
【0079】
製鉄用原料への製鉄用造粒処理剤の添加方法は、特に限定されるものではないが、製鉄用造粒処理剤を水溶液の状態にして、造粒機の添加水に混合する方法、または、撹拌されている製鉄用原料に噴霧する方法が、特に好ましい。これらの方法を採用することで、簡便かつ均一に上記製鉄用造粒処理剤を添加することができ、しかも、斑無く擬似粒化されるので、微粉をさらに低減することができる。
【0080】
また、副原料や燃料等を含む製鉄用原料の各銘柄の粒度分布、造粒性、組成等に応じて、製鉄用原料の一部を混合・混練・造粒した後、これを残りの製鉄用原料に混合して造粒する処理方法についても、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤を上記製鉄用原料に添加することにより、擬似粒化することができる。例えば、製鉄用原料の一部が難造粒性を示す場合には、この難造粒性の製鉄用原料に製鉄用造粒処理剤を添加することにより、擬似粒化することができる。従って、少量の製鉄用造粒処理剤で製鉄用原料を効率的に造粒することができる。
【0081】
このように、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤は、製鉄用原料や造粒機、添加するタイミングや場所等の組み合わせを自由に選択することができ、従ってその組み合わせは、特に限定されるものではない。つまり、複数の処理工程を有し、製鉄用造粒処理剤と各処理方法とを組み合わせる造粒処理方法についても、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤を製鉄用原料に添加することにより、擬似粒化することができる。勿論、公知の擬似粒化方法(手段)に対して、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤を用いることもできる。
【0082】
本発明の造粒処理方法は、以上のように、本発明にかかる上記製鉄用造粒処理剤、すなわち、製鉄用造粒処理剤を製鉄用原料に添加する構成であり、これにより、焼結鉱を得るべく微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を造粒処理(擬似粒化またはペレット化)するのに好適な造粒処理方法を提供することができる。
【0083】
また、本発明の製鉄用原料の造粒処理方法は、以上のように、上記製鉄用造粒処理剤を水溶液の状態で添加する構成であることが好ましく、これにより、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を造粒処理(擬似粒化またはペレット化)する際に、微粉の量を低減させる効果により優れ、焼結機の生産効率をより向上させることができる造粒処理方法を提供することができる。
【0084】
さらに、本発明の製鉄用原料の造粒処理方法は、以上のように、上記製鉄用造粒処理剤を製鉄用原料に対して0.001重量%〜50重量%の範囲内で添加する構成であることが好ましく、これにより、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を造粒処理(擬似粒化またはペレット化)する際に、微粉の量を低減させる効果により優れ、焼結機の生産効率をより向上させることができる造粒処理方法を提供することができる。
【0085】
さらに、本発明の製鉄用原料の造粒処理方法は、以上のように、複数の処理工程を有し、上記製鉄用造粒処理剤と各処理方法とを組み合わせる構成であることが好ましく、これにより、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を造粒処理(擬似粒化またはペレット化)する際に、微粉の量を低減させる効果にさらに優れ、焼結機の生産効率をさらに一層向上させることができる造粒処理方法を提供することができる。
【0086】
【実施例】
以下、実施例および比較例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。実施例および比較例における平均粒径およびGI指数は、下記方法により測定した。尚、実施例および比較例に記載の「部」は「重量部」を示し、「%」は「重量%」を示す。
【0087】
(擬似粒子の平均粒径、GI指数)
造粒操作を行って得られた擬似粒子を80℃で1時間乾燥後、ふるいを用いて分級することにより、その粒度(擬似粒度)並びに平均粒径を求めた。造粒された擬似粒子のGI指数とは、製鉄研究第288号(1976)9頁に開示されている評価方法の一つであり、核粒子の周りに付着する微粉粒子の割合を示す。なお、GI指数の測定は、製鉄研究第288号(1976)9頁に記載の方法に準じて行った。
以下の各実施例および比較例の測定においては、何れも、造粒後の粒径が0.5mm以下の擬似粒子のGI指数を求めた。
また、0.5mm以下の擬似粒子のGI指数(擬似粒化指数)は以下の式により計算した。
0.5mm以下の擬似粒子のGI指数=(造粒前の0.5mm以下の原料の比率−造粒後の0.5mm以下の原料の比率)/(造粒前の0.5mm以下の原料の比率)×100
以下に記載の実施例および比較例における焼結原料並びにペレット原料は、全て、絶乾状態のものを使用した。また、ポリマー水溶液中のポリマーの重量平均分子量の測定には、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によるポリエチレングリコール換算を用いた。
【0088】
〔実施例1〕
温度計、撹拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製の反応容器にイオン交換水1698部を仕込み、撹拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃まで加熱した。一方、ポリアルキレングリコール鎖含有モノマーとしてのメトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル(エチレンオキシドの平均付加モル数=25)1668部、酸基含有モノマーとしてのメタクリル酸332部およびイオン交換水500部を混合し、この混合物にさらに連鎖移動剤としてメルカプトプロピオン酸16.7部を均一に混合することにより、モノマー混合物水溶液を調製した。
【0089】
次いで、このモノマー混合物水溶液と、重合開始剤としての10%過硫酸アンモニウム水溶液とをそれぞれ滴下ロートに仕込み、このモノマー混合物水溶液と、10%過硫酸アンモニウム水溶液184部とを上記反応容器内のイオン交換水に4時間で滴下した。滴下終了後、上記反応容器内の反応溶液に、さらに、10%過硫酸アンモニウム水溶液46部を1時間で滴下した。その後、上記反応容器内の反応溶液を、1時間引き続いて80℃に温度を維持し、重合反応を完結させた。
【0090】
その後、この反応溶液を30%水酸化ナトリウム水溶液で中和して(A)の高分子化合物を含む、重量平均分子量が23800、不揮発分の濃度が43.2%であるポリマー水溶液(a)を得た。次いで、この得られたポリマー水溶液(a)85部に、水5415部を添加してよく撹拌し、製鉄用造粒処理剤としてのポリマー水溶液(1)5500部を得た。一方、表1に示す組成を有する焼結原料(製鉄用原料)を調製した。
【0091】
【表1】
Figure 0003822115
【0092】
上記の焼結原料70000部をドラムミキサーに投入し、回転速度24min-1で1分間、予備撹拌した。その後、同回転速度で撹拌しながら、該焼結原料に、予め調製した上記ポリマー水溶液(1)5250部を霧吹きを用いて約1.5分間かけて噴霧した。焼結原料に対する高分子化合物の割合、すなわち、焼結原料に対する(A)の高分子化合物の割合は0.05%であった。噴霧後、さらに同回転速度で3分間撹拌することにより、造粒操作を行った。また、これとは別に、焼結原料に上記ポリマー水溶液(1)に加えて生石灰350部(0.5%)をさらに添加して同様の操作を行い、生石灰併用系の造粒操作を行った。
【0093】
得られたそれぞれの擬似粒子に含まれる水分を測定すると共に、造粒物を80℃のオーブンで1時間乾燥し、該擬似粒子を乾燥後、ふるいを用いて分級することにより、平均粒径およびGI指数を求めた。この結果をまとめて表2に示す。
【0094】
〔実施例2〕
温度計、撹拌機、滴下ロート、窒素導入管および還流冷却器を備えたガラス製の反応容器に、イオン交換水1291部と、ポリアルキレングリコール鎖含有モノマーとしての、3−メチル−3−ブテン−1−オールにエチレンオキサイドを平均50モル付加してなるポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルモノマー1812部と、酸基含有モノマーとしての無水マレイン酸188部とを仕込み、反応溶液とした。次いで、この反応溶液を60℃に昇温した。
【0095】
続いて、この反応溶液に、重合開始剤としての、「NC−32W」(商品名;日宝化学社製、2,2’−アゾビス−2メチルプロピオンアミジン塩酸塩の87%濃度品)の15%水溶液50部を加えて7時間攪拌し、さらに温度を80℃まで上昇した後、1時間攪拌して重合反応を完結させた。
【0096】
その後、この反応溶液を30%水酸化ナトリウム水溶液で中和して(A)の高分子化合物を含む、重量平均分子量が26200、不揮発分の濃度が55.1%であるポリマー水溶液(b)を得た。次いで、この得られたポリマー水溶液(b)66.5部に、水5433.5部を添加してよく撹拌し、製鉄用造粒処理剤としてのポリマー水溶液(2)5500部を得た。
【0097】
その後、実施例1において、ポリマー水溶液(1)に代えてこのポリマー水溶液(2)を用いて実施例1と同様の操作により造粒を行い、得られたそれぞれの擬似粒子に含まれる水分の測定、平均粒径およびGI指数を求めた。この結果をまとめて表2に示す。
【0098】
〔実施例3〕
(B)の高分子化合物としてのβ−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物である「マイティー150」(商品名;花王株式会社製、不揮発分40.1%)91.4部に、水5408.6部を添加してよく撹拌し、製鉄用造粒処理剤としてのポリマー水溶液(3)5500部を得た。
【0099】
その後、実施例1において、ポリマー水溶液(1)に代えてこのポリマー水溶液(3)を用いて実施例1と同様の操作により造粒を行い、得られたそれぞれの擬似粒子に含まれる水分の測定、平均粒径およびGI指数を求めた。この結果をまとめて表2に示す。
【0100】
〔実施例4〕
(C)の高分子化合物としてのメラミンスルホン酸塩ホルマリン縮合物である「メルメントF10」(商品名;SKW社製、粉体品)36.7部を水5463.3部に溶解して製鉄用造粒処理剤としてのポリマー水溶液(4)5500部を得た。
【0101】
その後、実施例1において、ポリマー水溶液(1)に代えてこのポリマー水溶液(4)を用いて実施例1と同様の操作により造粒を行い、得られたそれぞれの擬似粒子に含まれる水分の測定、平均粒径およびGI指数を求めた。この結果をまとめて表2に示す。
【0102】
〔比較例1〕
実施例1において、ポリマー水溶液(1)に代えて水5250部を用いた以外は、実施例1と同様の操作により造粒を行った。すなわち、実施例1と同じ焼結原料70000部に水5250部を添加することにより造粒操作を行った。次いで、実施例1と同様の操作により、得られた擬似粒子に含まれる水分の測定、平均粒径およびGI指数を求めた。この結果をまとめて表2に示す。
【0103】
〔比較例2〕
実施例1と同じ焼結原料70000部をドラムミキサーに投入すると共に、生石灰840部を添加し、回転速度24min-1で1分間、予備撹拌した。その後、同回転速度で撹拌しながら、該焼結原料に水5600部をスプレーを用いて約1.5分間かけて噴霧した。噴霧後、さらに同回転速度で3分間撹拌することにより造粒操作を行った。次いで、実施例1と同様の操作により、得られた擬似粒子に含まれる水分の測定、平均粒径およびGI指数を求めた。この結果をまとめて表2に示す。
【0104】
〔比較例3〕
カルボキシメチルセルロース(エーテル化度0.9、分子量22000、粉体品、商品名「CMC−2260」)36.7部を水5463.3部に溶解して製鉄用造粒処理剤としてのポリマー水溶液(5)5500部を得た。
【0105】
その後、実施例1において、ポリマー水溶液(1)に代えてこのポリマー水溶液(5)を使用し、焼結原料にこのポリマー水溶液(5)と生石灰とを用いて実施例1と同様の操作により生石灰併用系の造粒を行い、得られたそれぞれの擬似粒子に含まれる水分の測定、平均粒径およびGI指数を求めた。この結果をまとめて表2に示す。
【0106】
【表2】
Figure 0003822115
【0107】
表2に示す結果から明らかなように、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤を少量用いることにより、擬似粒子の平均粒径、GI指数を大きく増加させることができる。また、生石灰を併用しても、生石灰による影響が少なく安定した擬似粒化性を示した。従って、該製鉄用造粒処理剤が焼結原料を擬似粒化するのに優れた効果を発揮することが判った。
【0108】
また、この結果から、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤を少量用いることにより、擬似粒子を焼結してなる焼結機の生産率、成品歩留、焼結鉱強度を向上させることができることが推察される。焼結鉱強度が弱い焼結鉱は微粉が発生し易くなるので、返鉱が多くなり成品歩留が低下し、その生産効率が低下する。
【0109】
【発明の効果】
本発明にかかる製鉄用造粒処理剤は、以上のように、酸基含有モノマーまたは酸基含有モノマーの塩と、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノアクリル酸エステル、3−メチル−3−ブテン−1−オールにエチレンオキサイドを付加してなるポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルモノマー、アリルアルコールにエチレンオキサイドを付加してなるポリエチレングリコールモノエテニルエーテルモノマー、および無水マレイン酸にポリエチレングリコールを付加させたマレイン酸ポリエチレングリコールハーフエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種のポリアルキレングリコール鎖含有モノマーとを重合させることによって得られる高分子化合物を含む構成である。
【0110】
また、本発明にかかる製鉄用造粒処理剤は、以上のように、酸基含有モノマーまたは酸基含有モノマーの塩と、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノアクリル酸エステル、3−メチル−3−ブテン−1−オールにエチレンオキサイドを付加してなるポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルモノマー、アリルアルコールにエチレンオキサイドを付加してなるポリエチレングリコールモノエテニルエーテルモノマー、および無水マレイン酸にポリエチレングリコールを付加させたマレイン酸ポリエチレングリコールハーフエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種のポリアルキレングリコール鎖含有モノマーとを重合させることによって得られる高分子化合物と、水と、を含み、当該処理剤中における、上記高分子化合物の含有量が、0.1重量%以上、80重量%以下である構成である。上記酸基含有モノマーが含有する酸基は、カルボキシル基であることが好ましい。また、上記ポリアルキレングリコール鎖含有モノマーは、ポリエチレングリコール由来の構造単位を含むことが好ましい。
【0111】
本発明にかかる上記各高分子化合物は、微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を造粒処理(擬似粒化またはペレット化)する際に、微粉粒子を核粒子の周りに付着させる効果に優れ、焼結機の生産効率を向上させることができ、それゆえ、製鉄用造粒処理剤を安価に提供することができるという効果を奏する。
【0112】
本発明にかかる造粒処理方法は、以上のように、本発明にかかる上記製鉄用造粒処理剤を上記製鉄用原料に添加する工程を含む構成である。本発明の造粒処理方法は、さらに、上記製鉄用原料をドラムミキサーで造粒処理する工程を含むことが好ましい。
【0113】
これにより、焼結鉱を得るべく微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料(焼結原料またはペレット原料)を造粒処理(擬似粒化またはペレット化)するのに好適な造粒処理方法を提供することができるという効果を奏する。

Claims (6)

  1. 微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料を造粒処理するのに用いる処理剤であって、
    酸基含有モノマーまたは酸基含有モノマーの塩と、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノアクリル酸エステル、3−メチル−3−ブテン−1−オールにエチレンオキサイドを付加してなるポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルモノマー、アリルアルコールにエチレンオキサイドを付加してなるポリエチレングリコールモノエテニルエーテルモノマー、および無水マレイン酸にポリエチレングリコールを付加させたマレイン酸ポリエチレングリコールハーフエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種のポリアルキレングリコール鎖含有モノマーとを重合させることによって得られる高分子化合物を含むことを特徴とする製鉄用造粒処理剤。
  2. 微粉の鉄鉱石を含む製鉄用原料を造粒処理するのに用いる処理剤であって、
    酸基含有モノマーまたは酸基含有モノマーの塩と、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノメタクリル酸エステル、メトキシポリエチレングリコールモノアクリル酸エステル、3−メチル−3−ブテン−1−オールにエチレンオキサイドを付加してなるポリアルキレングリコールモノアルケニルエーテルモノマー、アリルアルコールにエチレンオキサイドを付加してなるポリエチレングリコールモノエテニルエーテルモノマー、および無水マレイン酸にポリエチレングリコールを付加させたマレイン酸ポリエチレングリコールハーフエステルからなる群より選ばれる少なくとも1種のポリアルキレングリコール鎖含有モノマーとを重合させることによって得られる高分子化合物と、水と、を含み、
    当該処理剤中における、上記高分子化合物の含有量が、0.1重量%以上、80重量%以下であることを特徴とする製鉄用造粒処理剤。
  3. 上記酸基含有モノマーが含有する酸基がカルボキシル基であることを特徴とする請求項1または2記載の製鉄用造粒処理剤。
  4. 上記ポリアルキレングリコール鎖含有モノマーがポリエチレングリコール由来の構造単位を含むことを特徴とする請求項1または2記載の製鉄用造粒処理剤。
  5. 製鉄用原料を造粒処理する方法において、
    請求項1ないし4の何れか1項に記載の製鉄用造粒処理剤を上記製鉄用原料に添加する工程を含むことを特徴とする造粒処理方法。
  6. さらに、上記製鉄用原料をドラムミキサーで造粒処理する工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の造粒処理方法。
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