JP3821496B2 - 注入材用セメント組成物 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、主に、土木・建築業界において使用される注入材用セメント混和材及び注入材用セメント組成物に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
土木・建築業界において、各種のセメント混和材が使用されている。特に、土壌の土粒子の間隙、土層の層境、又は岩盤の亀裂個所等には、止水や地盤安定化を目的として注入材が広範に使用されている。
しかしながら、通常、使用されている注入材は、水セメント比が大きいために、凝結・硬化が著しく遅く、かつ、強度発現性に乏しいなどの課題があった。
そのため、これら注入材が持つ課題を解消するために、急硬性の注入材が要望されている。
【0003】
急硬性の注入材として、カルシウムアルミネート系化合物を主成分とした急硬性を持つ水硬性注入材料が提案されている(特開平 4−280844号公報)。
この水硬性注入材料は、注入性が良好で、初期の強度発現性に優れたものであったが、一部の組成範囲においては、材令1日以降の強度の伸びが乏しいという課題があった。
最近では注入材の強度発現性等の性能向上がますます要求され、それを満足する注入材の出現が待たれていた。
【0004】
本発明者は、前記課題を解決すべく種々検討を重ねた結果、特定のセメント混和材を、特に注入材として使用することにより、強度発現性や材料分離抵抗性に優れたセメント組成物とすることができるとの知見を得て本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、(1)下記(1−1)〜(1−3)を主成分とする、最大粒径が40μ以下のセメント混和材を、セメントとセメント混和材からなる結合材 100 重量部中、 10 〜 50 重量部と、(2)最大粒径40μ以下のセメントとを含有してなる材用セメント組成物である。
(1−1)CaO/Al 2 O 3 モル比が2.8〜3.2、SiO 2 含有量が6〜 15 重量%、最大粒径が40μ以下、ガラス化率が 50 %以上、粉末度がブレーン比表面積で5,000〜10,000cm 2 /gである非晶質カルシウムアルミネートシリケート
(1−2)粉末度がブレーン比表面積で5,000〜10,000cm 2 /gの無水セッコウを、非晶質カルシウムアルミネートシリケートと無水セッコウからなるセメント混和材 100 重量部中、 20 〜 70 重量部
(1−3)凝結調整剤を、セメント混和材 100 重量部に対して、 0.5 〜5重量部
【0006】
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
【0007】
本発明の非晶質カルシウムアルミネートシリケート(以下A−CASという)は、CaO/Al2O3モル比が2.7〜3.5であり、かつ、SiO2を6〜15重量%含有するものである。
CaO/Al2O3モル比は2.8〜3.2が好ましい。2.7未満では、中期から長期材令における強度発現性が悪くなる場合があり、CaO/Al2O3モル比が3.5を超えると、寸法安定性やこれを用いたセメント混練物の作業性が低下する場合がある。
また、SiO2含有量は7〜10重量%が好ましい。SiO2が上記の範囲にないと、本発明の効果が十分に得られない場合がある。
【0008】
本発明において非晶質とは、すべてが非晶質である必要はなく、例えば、ガラス化率で50%程度以上のものであり、70%以上のものが好ましい。
【0009】
本発明でいうガラス化率(X)は、A−CASを1,000℃で3時間加熱し、その後、5℃/分の冷却速度で徐冷し、粉末X線回折法により求めた結晶鉱物のメインピークの面積S0とA−CAS中の結晶のメインピークの面積Sを用い、X(%)=(1−S/S0)×100の式から算出することが可能である。
【0010】
本発明のA−CASは、アルミナセメントの組成とは全く異なるものである。即ち、通常のアルミナセメントのSiO2含有量は5重量%未満であり、ガラス化率は25%を超えることはない。〔笠井順一、コンクリ-ト工学、第22巻、第8号、第67頁(1984)や、1964年、ロンドン市アカデミック・プレス・インコーポレーテッド・リミテッド発行、H.F.W.Taylor、ザ・ケミストリー・オブ・セメント(The Chemistry of Cement)、第2巻、第16頁〕。
【0011】
また、2CaO・Al2O3・SiO2と示されるゲーレナイトとは全く異なるものである。即ち、ゲーレナイトの組成は、CaO/Al2O3モル比が2.0であり、SiO2含有量は21.9重量%である。
【0012】
本発明で使用するA−CASの原料は、特に限定されるものではなく、例えば、CaO原料として消石灰や石灰石粉末などが、Al2O3原料としてボーキサイトやアルミ残灰などが、SiO2原料として粘土質やケイ砂などが各々使用できる。
A−CAS原料の加熱処理方法は、特に限定されるものではないが、例えば、ロータリーキルンや電気炉などを使用し、焼成又は溶融することができ、焼成や溶融の時間も特に限定されるものではない。
焼成物又は溶融物の冷却方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、水や高圧空気などによる急冷法や、自然放冷による徐冷法などいずれの方法を用いることも可能である。
また、原料中の他の成分、あるいは不純物の存在も特に限定されるものではない。例えば、P2O5、B2O3、TiO2、MgO、Fe2O3、Na2O、K2O、F2、及びSO3等の混入が予想されるが、これらの存在は、各原料の加熱処理時、焼成物又は溶融物の融点を下げる効果があり、また、焼成物又は溶融物の活性を高める効果があることなどからその存在は好ましく、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲の量のその存在は問題にならない。
【0013】
本発明のA−CASの最大粒径は40μ以下であり、20μ以下が好ましく、10μ以下がより好ましい。最大粒径が40μを越えると、地盤や岩盤などへの注入が不能となる場合がある。
また、A−CASの粉末度はブレーン値で5,000〜10,000cm2/g程度の範囲のものが好ましい。5,000cm2/g未満では十分な注入性が得られない場合があり、10,000cm2/gを超えても急硬性や強度発現性のさらなる効果が期待できない。
【0014】
本発明で使用する無機硫酸塩とは、セッコウ類、硫酸アルミニウム、及びアルカリ金属硫酸塩等を総称するものであり、特に限定されるものではないが、セッコウ類を使用することが本発明の効果が大であることや経済的であることから好ましい。
ここで、セッコウ類としては、無水セッコウ、半水セッコウ、及び二水セッコウ等が挙げられ、そのうち、無水セッコウを使用することが本発明の効果が最も大きいことから好ましい。
無水セッコウとしては、例えば、天然に産出する天然無水セッコウの他、半水セッコウや二水セッコウを熱処理して脱水したものや、工業副産物として発生するもの等の使用が可能である。
無機硫酸塩の最大粒径は40μ以下であり、20μ以下が好ましく、10μ以下がより好ましい。最大粒径が40μを越えると、地盤や岩盤などへの注入が不能となる場合がある。
また、無機硫酸塩の粉末度はブレーン値で5,000〜10,000cm2/gである。5,000cm2/g未満では注入性が悪くなる場合があり、10,000cm2/gを超えても急硬性や強度発現性のさらなる効果が期待できない。
無機硫酸塩の使用量は、A−CASと無機硫酸塩からなる注入材用セメント混和材100重量部中、20〜70重量部が好ましく、30〜60重量部がより好ましい。20重量部未満では十分な強度増進効果が得られない場合があり、70重量部を超えると長期耐久性が悪くなる場合がある。
【0015】
また、本発明では、一定の作業時間を確保する目的で、さらに、凝結調整剤を併用することは、施工を円滑に進める面で必要である。
ここで凝結調整剤とは特に限定されるものではないが、例えば、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、及びリンゴ酸等の有機酸又はこれらの塩、リン酸又はその塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、並びに、ホウ酸等が挙げられ、これらのうち、有機酸又はこれらの塩と、アルカリ金属炭酸塩を併用することが強度発現性が良好となるので好ましい。
凝結調整剤の使用量は、使用する目的や用途に依存するため、一義的に規定することはできないが、通常、注入材用セメント混和材100重量部に対して、0.5〜5重量部の範囲が好ましく、1〜3重量部がより好ましい。0.5重量部未満では十分な作業性が得られない場合があり、5重量部を超えて使用すると強度発現性が低下する可能性がある。
【0016】
本発明のセメント混和材の最大粒径は40μ以下であり、20μ以下が好ましく、10μ以下がより好ましい。最大粒径が40μを越えると、地盤や岩盤などへの注入が不能となる場合がある。
また、セメント混和材の粉末度はブレーン値で5,000〜10,000cm2/gの範囲で使用することが好ましい。5,000cm2/g未満では注入性が悪くなる場合があり、10,000cm2/gを超えて使用してもさらなる効果が期待できない。
本発明のセメント混和材の使用量は、セメントとセメント混和材からなる結合材100重量部中、10〜50重量部が好ましく、20〜30重量部がより好ましい。10重量部未満では急硬性効果が十分ではなく、50重量部を越えると長期耐久性が悪くなる場合がある。
【0017】
ここでセメントとしては、普通、早強、超早強、及び中庸熱等の各種ポルトランドセメント、これらポルトランドセメントにポゾラン物質を混合した各種混合セメント等が挙げられる。
【0018】
本発明では、セメントや注入材用セメント混和材の他に、減水剤、高性能減水剤、AE剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、増粘剤、砂や砂利等の骨材、セメント膨張材、防錆剤、防凍剤、高分子エマルジョン、ベントナイトやモンモリロナイト等の粘土鉱物、並びに、ゼオライト、ハイドロタルサイト、及びハイドロカルマイト等のイオン交換体等のうちの一種又は二種以上を本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で併用することが可能である。
【0019】
本発明の注入材用セメント混和材や注入材用セメント組成物を製造する際に使用する混合・混練装置としては、既存のいかなる撹拌装置も使用可能であり、例えば、傾胴ミキサー、オムニミキサー、V型ミキサー、ヘンシェルミキサー、及びナウターミキサー等が使用可能である。また、混合は、それぞれの材料を施工時に混合してもよいし、あらかじめ一部を、あるいは全部を混合しておいても差し支えない。
また、養生方法も、特に限定されるものではなく、一般に行われる養生方法が適用可能である。
【0020】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
【0021】
実施例1
CaO原料、Al2O3原料、及びSiO2原料を混合し、電気炉を用い、1,600℃で溶融した溶融物を高圧空気法で急冷してクリンカーを得た。
得られたクリンカーを粉砕し、最大粒径を40μ以下、粉末度をブレーン値で6,500±200cm2/gに調整して表1に示すような各種A−CASを得た。A−CASの組成比は化学分析により求めた値である。
このA−CAS50重量部と無機硫酸塩a50重量部とを配合し、最大粒径40μ以下、ブレーン値4,500±200cm2/gの注入材用セメント混和材とし、40μ以下に粉砕したセメントと混合して結合材を調製した。
結合材中の配合割合は、結合材100重量部中の注入材用セメント混和材を25重量部とし、結合材100重量部に対して凝結調整剤Aを1重量部配合し、水/結合材比=300%で、モルタルミキサーを用いて60秒混練し、練り上がり温度20℃に調整したセメントペーストとした。
このセメントペーストを用いて、圧縮強度と分離水率の測定を行った。結果を表1に併記する。
【0022】
<使用材料>
CaO原料 :和光純薬工業社製試薬1級CaO
Al2O3原料 :和光純薬工業社製試薬1級Al2O3
SiO2原料 :和光純薬工業社製試薬1級SiO2
無機硫酸塩:天然無水セッコウ
凝結調整剤:試薬1級のクエン酸40重量部と、試薬1級の炭酸カリウム60重量部の混合品
セメント :電気化学工業社製普通ポルトランドセメントの40μ以下粉砕品
水 :水道水
【0023】
<測定方法>
圧縮強度 :4×4×16cmの供試体を作製し、JIS A-5201に準じ測定
分離水率 :ポリエチレン製のφ5cmの袋に、調整したセメントペーストを高さ15cmまで入れ、24時間後、分離した浮き水の高さを測定し、(浮き水の高さ/15)×100として分離水率を求めた。
【0024】
【表1】
【0025】
実施例2
CaO/Al2O3モル比が3.0、SiO2含有量が10重量%のA−CASを使用し、A−CASと無機硫酸塩の使用量を変化したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】
実施例3
注入材用セメント混和材の使用量を変化したこと以外は実施例2と同様に行った。結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】
実施例4
注入材用セメント混和材の最大粒径を変化し、圧縮強度、分離水率、及び注入浸透性を測定したこと以外は実施例2と同様に行った。結果を表4に併記する。
【0030】
<測定方法>
注入浸透性:φ10×20cmの円筒を立て、底に布を敷いて、比重2.63、最大粒径0.3〜1.2mm、単位容積当たりの空隙率である間隙率43%の砂を下部より高さ15cm充填し、作製した注入用セメントペースト500ccを円筒の上部より注ぎ込み、24時間後に脱型し、注入浸透性を測定
【0031】
【表4】
【0032】
【発明の効果】
本発明の注入材用セメント混和材及び注入材用セメント組成物は、強度発現性が良好であり、材料分離抵抗性に富むという特長を有する。
【産業上の利用分野】
本発明は、主に、土木・建築業界において使用される注入材用セメント混和材及び注入材用セメント組成物に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
土木・建築業界において、各種のセメント混和材が使用されている。特に、土壌の土粒子の間隙、土層の層境、又は岩盤の亀裂個所等には、止水や地盤安定化を目的として注入材が広範に使用されている。
しかしながら、通常、使用されている注入材は、水セメント比が大きいために、凝結・硬化が著しく遅く、かつ、強度発現性に乏しいなどの課題があった。
そのため、これら注入材が持つ課題を解消するために、急硬性の注入材が要望されている。
【0003】
急硬性の注入材として、カルシウムアルミネート系化合物を主成分とした急硬性を持つ水硬性注入材料が提案されている(特開平 4−280844号公報)。
この水硬性注入材料は、注入性が良好で、初期の強度発現性に優れたものであったが、一部の組成範囲においては、材令1日以降の強度の伸びが乏しいという課題があった。
最近では注入材の強度発現性等の性能向上がますます要求され、それを満足する注入材の出現が待たれていた。
【0004】
本発明者は、前記課題を解決すべく種々検討を重ねた結果、特定のセメント混和材を、特に注入材として使用することにより、強度発現性や材料分離抵抗性に優れたセメント組成物とすることができるとの知見を得て本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明は、(1)下記(1−1)〜(1−3)を主成分とする、最大粒径が40μ以下のセメント混和材を、セメントとセメント混和材からなる結合材 100 重量部中、 10 〜 50 重量部と、(2)最大粒径40μ以下のセメントとを含有してなる材用セメント組成物である。
(1−1)CaO/Al 2 O 3 モル比が2.8〜3.2、SiO 2 含有量が6〜 15 重量%、最大粒径が40μ以下、ガラス化率が 50 %以上、粉末度がブレーン比表面積で5,000〜10,000cm 2 /gである非晶質カルシウムアルミネートシリケート
(1−2)粉末度がブレーン比表面積で5,000〜10,000cm 2 /gの無水セッコウを、非晶質カルシウムアルミネートシリケートと無水セッコウからなるセメント混和材 100 重量部中、 20 〜 70 重量部
(1−3)凝結調整剤を、セメント混和材 100 重量部に対して、 0.5 〜5重量部
【0006】
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
【0007】
本発明の非晶質カルシウムアルミネートシリケート(以下A−CASという)は、CaO/Al2O3モル比が2.7〜3.5であり、かつ、SiO2を6〜15重量%含有するものである。
CaO/Al2O3モル比は2.8〜3.2が好ましい。2.7未満では、中期から長期材令における強度発現性が悪くなる場合があり、CaO/Al2O3モル比が3.5を超えると、寸法安定性やこれを用いたセメント混練物の作業性が低下する場合がある。
また、SiO2含有量は7〜10重量%が好ましい。SiO2が上記の範囲にないと、本発明の効果が十分に得られない場合がある。
【0008】
本発明において非晶質とは、すべてが非晶質である必要はなく、例えば、ガラス化率で50%程度以上のものであり、70%以上のものが好ましい。
【0009】
本発明でいうガラス化率(X)は、A−CASを1,000℃で3時間加熱し、その後、5℃/分の冷却速度で徐冷し、粉末X線回折法により求めた結晶鉱物のメインピークの面積S0とA−CAS中の結晶のメインピークの面積Sを用い、X(%)=(1−S/S0)×100の式から算出することが可能である。
【0010】
本発明のA−CASは、アルミナセメントの組成とは全く異なるものである。即ち、通常のアルミナセメントのSiO2含有量は5重量%未満であり、ガラス化率は25%を超えることはない。〔笠井順一、コンクリ-ト工学、第22巻、第8号、第67頁(1984)や、1964年、ロンドン市アカデミック・プレス・インコーポレーテッド・リミテッド発行、H.F.W.Taylor、ザ・ケミストリー・オブ・セメント(The Chemistry of Cement)、第2巻、第16頁〕。
【0011】
また、2CaO・Al2O3・SiO2と示されるゲーレナイトとは全く異なるものである。即ち、ゲーレナイトの組成は、CaO/Al2O3モル比が2.0であり、SiO2含有量は21.9重量%である。
【0012】
本発明で使用するA−CASの原料は、特に限定されるものではなく、例えば、CaO原料として消石灰や石灰石粉末などが、Al2O3原料としてボーキサイトやアルミ残灰などが、SiO2原料として粘土質やケイ砂などが各々使用できる。
A−CAS原料の加熱処理方法は、特に限定されるものではないが、例えば、ロータリーキルンや電気炉などを使用し、焼成又は溶融することができ、焼成や溶融の時間も特に限定されるものではない。
焼成物又は溶融物の冷却方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、水や高圧空気などによる急冷法や、自然放冷による徐冷法などいずれの方法を用いることも可能である。
また、原料中の他の成分、あるいは不純物の存在も特に限定されるものではない。例えば、P2O5、B2O3、TiO2、MgO、Fe2O3、Na2O、K2O、F2、及びSO3等の混入が予想されるが、これらの存在は、各原料の加熱処理時、焼成物又は溶融物の融点を下げる効果があり、また、焼成物又は溶融物の活性を高める効果があることなどからその存在は好ましく、本発明の目的を実質的に阻害しない範囲の量のその存在は問題にならない。
【0013】
本発明のA−CASの最大粒径は40μ以下であり、20μ以下が好ましく、10μ以下がより好ましい。最大粒径が40μを越えると、地盤や岩盤などへの注入が不能となる場合がある。
また、A−CASの粉末度はブレーン値で5,000〜10,000cm2/g程度の範囲のものが好ましい。5,000cm2/g未満では十分な注入性が得られない場合があり、10,000cm2/gを超えても急硬性や強度発現性のさらなる効果が期待できない。
【0014】
本発明で使用する無機硫酸塩とは、セッコウ類、硫酸アルミニウム、及びアルカリ金属硫酸塩等を総称するものであり、特に限定されるものではないが、セッコウ類を使用することが本発明の効果が大であることや経済的であることから好ましい。
ここで、セッコウ類としては、無水セッコウ、半水セッコウ、及び二水セッコウ等が挙げられ、そのうち、無水セッコウを使用することが本発明の効果が最も大きいことから好ましい。
無水セッコウとしては、例えば、天然に産出する天然無水セッコウの他、半水セッコウや二水セッコウを熱処理して脱水したものや、工業副産物として発生するもの等の使用が可能である。
無機硫酸塩の最大粒径は40μ以下であり、20μ以下が好ましく、10μ以下がより好ましい。最大粒径が40μを越えると、地盤や岩盤などへの注入が不能となる場合がある。
また、無機硫酸塩の粉末度はブレーン値で5,000〜10,000cm2/gである。5,000cm2/g未満では注入性が悪くなる場合があり、10,000cm2/gを超えても急硬性や強度発現性のさらなる効果が期待できない。
無機硫酸塩の使用量は、A−CASと無機硫酸塩からなる注入材用セメント混和材100重量部中、20〜70重量部が好ましく、30〜60重量部がより好ましい。20重量部未満では十分な強度増進効果が得られない場合があり、70重量部を超えると長期耐久性が悪くなる場合がある。
【0015】
また、本発明では、一定の作業時間を確保する目的で、さらに、凝結調整剤を併用することは、施工を円滑に進める面で必要である。
ここで凝結調整剤とは特に限定されるものではないが、例えば、クエン酸、酒石酸、グルコン酸、及びリンゴ酸等の有機酸又はこれらの塩、リン酸又はその塩、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属重炭酸塩、並びに、ホウ酸等が挙げられ、これらのうち、有機酸又はこれらの塩と、アルカリ金属炭酸塩を併用することが強度発現性が良好となるので好ましい。
凝結調整剤の使用量は、使用する目的や用途に依存するため、一義的に規定することはできないが、通常、注入材用セメント混和材100重量部に対して、0.5〜5重量部の範囲が好ましく、1〜3重量部がより好ましい。0.5重量部未満では十分な作業性が得られない場合があり、5重量部を超えて使用すると強度発現性が低下する可能性がある。
【0016】
本発明のセメント混和材の最大粒径は40μ以下であり、20μ以下が好ましく、10μ以下がより好ましい。最大粒径が40μを越えると、地盤や岩盤などへの注入が不能となる場合がある。
また、セメント混和材の粉末度はブレーン値で5,000〜10,000cm2/gの範囲で使用することが好ましい。5,000cm2/g未満では注入性が悪くなる場合があり、10,000cm2/gを超えて使用してもさらなる効果が期待できない。
本発明のセメント混和材の使用量は、セメントとセメント混和材からなる結合材100重量部中、10〜50重量部が好ましく、20〜30重量部がより好ましい。10重量部未満では急硬性効果が十分ではなく、50重量部を越えると長期耐久性が悪くなる場合がある。
【0017】
ここでセメントとしては、普通、早強、超早強、及び中庸熱等の各種ポルトランドセメント、これらポルトランドセメントにポゾラン物質を混合した各種混合セメント等が挙げられる。
【0018】
本発明では、セメントや注入材用セメント混和材の他に、減水剤、高性能減水剤、AE剤、AE減水剤、高性能AE減水剤、増粘剤、砂や砂利等の骨材、セメント膨張材、防錆剤、防凍剤、高分子エマルジョン、ベントナイトやモンモリロナイト等の粘土鉱物、並びに、ゼオライト、ハイドロタルサイト、及びハイドロカルマイト等のイオン交換体等のうちの一種又は二種以上を本発明の目的を実質的に阻害しない範囲で併用することが可能である。
【0019】
本発明の注入材用セメント混和材や注入材用セメント組成物を製造する際に使用する混合・混練装置としては、既存のいかなる撹拌装置も使用可能であり、例えば、傾胴ミキサー、オムニミキサー、V型ミキサー、ヘンシェルミキサー、及びナウターミキサー等が使用可能である。また、混合は、それぞれの材料を施工時に混合してもよいし、あらかじめ一部を、あるいは全部を混合しておいても差し支えない。
また、養生方法も、特に限定されるものではなく、一般に行われる養生方法が適用可能である。
【0020】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
【0021】
実施例1
CaO原料、Al2O3原料、及びSiO2原料を混合し、電気炉を用い、1,600℃で溶融した溶融物を高圧空気法で急冷してクリンカーを得た。
得られたクリンカーを粉砕し、最大粒径を40μ以下、粉末度をブレーン値で6,500±200cm2/gに調整して表1に示すような各種A−CASを得た。A−CASの組成比は化学分析により求めた値である。
このA−CAS50重量部と無機硫酸塩a50重量部とを配合し、最大粒径40μ以下、ブレーン値4,500±200cm2/gの注入材用セメント混和材とし、40μ以下に粉砕したセメントと混合して結合材を調製した。
結合材中の配合割合は、結合材100重量部中の注入材用セメント混和材を25重量部とし、結合材100重量部に対して凝結調整剤Aを1重量部配合し、水/結合材比=300%で、モルタルミキサーを用いて60秒混練し、練り上がり温度20℃に調整したセメントペーストとした。
このセメントペーストを用いて、圧縮強度と分離水率の測定を行った。結果を表1に併記する。
【0022】
<使用材料>
CaO原料 :和光純薬工業社製試薬1級CaO
Al2O3原料 :和光純薬工業社製試薬1級Al2O3
SiO2原料 :和光純薬工業社製試薬1級SiO2
無機硫酸塩:天然無水セッコウ
凝結調整剤:試薬1級のクエン酸40重量部と、試薬1級の炭酸カリウム60重量部の混合品
セメント :電気化学工業社製普通ポルトランドセメントの40μ以下粉砕品
水 :水道水
【0023】
<測定方法>
圧縮強度 :4×4×16cmの供試体を作製し、JIS A-5201に準じ測定
分離水率 :ポリエチレン製のφ5cmの袋に、調整したセメントペーストを高さ15cmまで入れ、24時間後、分離した浮き水の高さを測定し、(浮き水の高さ/15)×100として分離水率を求めた。
【0024】
【表1】
【0025】
実施例2
CaO/Al2O3モル比が3.0、SiO2含有量が10重量%のA−CASを使用し、A−CASと無機硫酸塩の使用量を変化したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】
実施例3
注入材用セメント混和材の使用量を変化したこと以外は実施例2と同様に行った。結果を表3に示す。
【0028】
【表3】
【0029】
実施例4
注入材用セメント混和材の最大粒径を変化し、圧縮強度、分離水率、及び注入浸透性を測定したこと以外は実施例2と同様に行った。結果を表4に併記する。
【0030】
<測定方法>
注入浸透性:φ10×20cmの円筒を立て、底に布を敷いて、比重2.63、最大粒径0.3〜1.2mm、単位容積当たりの空隙率である間隙率43%の砂を下部より高さ15cm充填し、作製した注入用セメントペースト500ccを円筒の上部より注ぎ込み、24時間後に脱型し、注入浸透性を測定
【0031】
【表4】
【0032】
【発明の効果】
本発明の注入材用セメント混和材及び注入材用セメント組成物は、強度発現性が良好であり、材料分離抵抗性に富むという特長を有する。
Claims (1)
- (1)下記(1−1)〜(1−3)を主成分とする、最大粒径が40μ以下のセメント混和材を、セメントとセメント混和材からなる結合材 100 重量部中、 10 〜 50 重量部と、(2)最大粒径40μ以下のセメントとを含有してなる注入材用セメント組成物。
(1−1)CaO/Al 2 O 3 モル比が2.8〜3.2、SiO 2 含有量が6〜 15 重量%、最大粒径が40μ以下、ガラス化率が 50 %以上、粉末度がブレーン比表面積で5,000〜10,000cm 2 /gである非晶質カルシウムアルミネートシリケート
(1−2)粉末度がブレーン比表面積で5,000〜10,000cm 2 /gの無水セッコウを、非晶質カルシウムアルミネートシリケートと無水セッコウからなるセメント混和材 100 重量部中、 20 〜 70 重量部
(1−3)凝結調整剤を、セメント混和材 100 重量部に対して、 0.5 〜5重量部
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