JP3820877B2 - 多機能操作子を有する電子音楽装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、各種パラメータを設定するための操作子の機能をモード切替により多様化することができる多機能操作子を有する電子音楽装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シンセサイザなどの電子音楽装置においては、各種パラメータを設定する場合、各パラメータを設定するための操作子毎に、現在値表示ボタンや表示器を設けて、操作子毎に設定されるパラメータ現在値を確認するようにしている。このため、複数の操作子に対してそれぞれ表示ボタンや表示器を必要とし、設定しているパラメータなどを視認するための構成が複雑になっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、このような従来技術の欠点に鑑み、複数のパラメータ設定用操作子に共通にモード切替操作子や表示器を設けて操作子の機能を多様化し、構成を簡単にし而も容易に操作することができる電子音楽システムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明の主たる特徴に従うと、パラメータの設定機能が割り当てられた少なくとも1つの操作子と、第1モード及び第2モードを選択的に指示するためのモード指示手段と、パラメータ設定状態を表示するための表示手段と、第1モードが指示されているときに操作子が操作されたことに基づいて、該操作子に対応するパラメータの設定値を該操作子の操作量に応じて変更すると共に、第2モードが指示されているときに操作子が操作されたことに基づいて、該操作子に対応するパラメータの設定値を変えることなく、該パラメータの現在の設定値を表示手段に表示するように制御する制御手段とを具備する多機能操作子を有する電子音楽装置が提供される。
【0005】
この発明による多機能操作子を有する電子音楽装置においては、モード指示手段は、更に第3モードをも指示することができ、制御手段は、第3モードが指定されているときに操作子が操作されたことに基づいて、該操作子に対応するパラメータの設定値を変えることなく、該パラメータの初期設定値を表示手段に表示するように制御するように構成される。
【0006】
〔発明の作用〕
この発明の主たる特徴によると、電子音楽装置の1乃至複数のパラメータ設定用操作子(DL1〜DL8など)には、所定のパラメータを設定する機能が割り当てられており、各操作子は複数のモードの下で操作可能である。第1モード即ち通常のモードで操作子が操作された場合は、その操作量に応じて、この操作子に対応するパラメータの設定値が変更される。また、第2モード(ShowValue モード)が指定されているときに操作子が操作された場合には、当該操作子に対応するパラメータの設定値を変えることなく、表示手段(Sa)に現在の設定値が表示される(なお、括弧書きは、後述する実施例における参照記号又は用語を表わし、以下においても同様である。)。従って、操作子毎のパラメータ現在値を見るためには、複数の操作子に対して、第1及第2モードを切り換えるためモード切替ボタンや表示器を1つずつ設けるだけでよく、所望の設定/表示機能を簡易な構成で実現し、表示器も小型化することができる。
【0007】
この発明の電子音楽装置においては、さらに、第3モード(OriginalValue モード)が指定されているときにパラメータ設定用操作子(DL1〜DL8など)が操作された場合には、この操作子に対応するパラメータの設定値を変えることなく、当該パラメータの初期設定値、即ち、オリジナル設定値又はデフォルト値或いはメモリから読み出したときの設定値が、表示手段に表示される。従って、簡単な構成に拘わらず、さらに、所望のパラメータの初期設定状態を的確に把握することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、この発明の好適な実施例を詳述する。なお、以下の実施例は単なる一例であって、この発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、以下に説明する実施例においては、所謂「シーケンサ+シンセサイザ」機能を有するように構成された楽音情報処理装置(電子音楽システム)について詳述するが、この発明による電子音楽装置は、鍵盤のような演奏操作子を有する電子楽器、シーケンサ等の自動演奏装置や音源モジュール(トーンジェネレータ)などのように演奏操作子を持たない電子楽器を含むばかりでなく、常に楽器又は楽音情報処理装置として専用するわけではないが、必要なプログラムの設定に応じて実質的に楽器または楽音情報処理装置としても機能させることができるコンピュータのような情報処理装置をも包含する。そして、このような情報処理装置には、例えば、パーソナルコンピュータのような汎用型のコンピュータもしくは多機能ゲームコンピュータを使用して必要な楽音発生及び/又は楽音情報処理プログラムを実行させることにより、実質的に楽器または楽音情報処理装置として機能することができるシステムがある。
【0009】
〔ハードウエア構成〕
図1には、この発明の一実施例による電子音楽システムのハードウエア構成のブロック図が示されている。このシステムは、中央処理装置(CPU)1、タイマ2、読出専用メモリ(ROM)3、ランダムアクセスメモリ(RAM)4、操作子回路5、表示回路6、音源部7、フラッシュメモリなどの記憶装置8やMIDIインターフェイス(I/F)9、通信インターフェース(I/F)10などを備え、これらの装置1〜10は、バス11を介して互いに接続されている。
【0010】
システム全体を制御するCPU1は、タイマ2によるクロックを利用し電子音楽装置制御プログラムに従って種々の制御を行い、特に、操作子イベント検出処理やこれに基づく演奏処理などを中心的に遂行する。ROM3には、このシステムを制御するための電子音楽装置制御プログラムが記憶されており、電子音楽装置制御プログラムには、基本的な情報処理と共に、この発明による操作子イベント検出処理プログラムや、演奏データの編集や楽音制御などの自動演奏のための処理に関する各種プログラムの外、これらの処理に付随する各種テーブル及び各種データが含まれる。また、RAM4には、これらの処理に際して必要な演奏データや、フラグやバッファなどのレジスタ領域データが記憶される。
【0011】
操作子回路5には各種の設定や情報入力を行うための操作子装置12が接続され、表示回路6には表示器や各種インジケータ/ランプを備える表示装置13が接続され、これら操作子及び表示装置12,13の主要部分は、破線で示すように、この電子音楽システムの装置前面の操作パネル14上に配置することができる。操作パネル14上に配置操作子には、例えば、パラメータ設定などのための各種ボタン(なお、後述するように、操作専用ボタンスイッチは記号“B”が付され、押圧操作毎に背後のランプが点灯・消灯される操作確認表示付きボタンスイッチには記号“BL”が付される。)やダイヤル(数値設定用回転型操作子であり記号“DL”が付される。)がある。
【0012】
音源部7には、DSP等で構成される効果回路が含まれ、スピーカを備えたサウンドシステム14が接続されており、ROM3、RAM4や記憶装置8などに記憶される演奏データなどを読み出して、対応する楽音を発音再生することができる。記憶装置8は、フラッシュメモリの外に、ハードディスクドライブ(HDD)コンパクトディスク・リード・オンリィ・メモリ(CD−ROM)等の記憶媒体を備えており、種々の演奏データや各種制御プログラムを記憶することができる。
【0013】
MIDII/F10には、電子楽器などの他のMIDI装置が接続され、演奏データをMIDI形式で授受することができる。また、通信I/F9には、ローカルエリアネットワーク(LAN)やインターネット、電話回線等の通信ネットワーク15が接続され、通信ネットワーク15を介してサーバコンピュータ等から制御プログラムや演奏データなどを記憶装置8にストアすることもできる。
【0014】
図2は、この発明の一実施例による電子音楽システムのフロント面に設けられる操作パネルの一構成例を示す。この操作パネルの左上には表示専用領域ASが設けられ、表示専用領域ASは、可変文字を表示するための表示器Sa、及び、「ソング(SONG)」、「パターン(PATTERN )」などの複数の固定表示部を選択的に点灯又は消灯してこの電子音楽システムの動作モード状況を表示する選択表示部Sbから成る。
【0015】
表示専用領域ASの下には、ソング(SONG)モード選択ボタンBsn、パターン(PATTERN )モード選択ボタンBpt、数値表示(SHOW VALUE)モード選択ボタンBsv、保存(STORE )ボタンBst、或る動作状態から初期状態に抜け出るための脱出(EXIT)ボタンBexや、データダイヤルDLdなどの操作子が設けられる。これらの操作ボタンは、押圧操作の度に、交互に消勢(不動作)/付勢(動作)となる。データダイヤルDLdは、選択ボタンBsn,Bptの付勢操作に対応してソング又はパターン番号を設定するために用いられ、この場合、選択ボタンBsn,Bptの付勢操作に対応して選択表示部Sbの「ソング(SONG)」又は「パターン(PATTERN )」表示部が点灯し、ダイヤルDLdの操作量に応じたソング又はパターン番号が表示器Saに表示される。
【0016】
さらに、その下には、押圧毎にスタート及びストップの指令を交互に発生するプレイボタンBLss、下オクターブ(OCT <<)ボタンBLob、上オクターブ(OCT >>)ボタンBLof、シフト(SHIFT )ボタンBLsh、スウィング(SWING )モード選択ボタンBLsb、キーボード(KEYBOARD)モード選択ボタンBLk、パターン選択(PATTERN SELECT)ボタンBLp、シンセトラック(SHYNTH TRACK)選択ボタンBLs、リズムトラック(RHYTHM TRACK)選択ボタンBLrが配置される。シフト(SHIFT )ボタンBLshは、他のボタンの操作と同時に操作することにより、操作された他のボタンの下の枠内に表示された動作モードにシフトさせる機能などを有する。
【0017】
リズムトラック選択ボタンBLrは、消勢(不動作)状態から押圧操作されると付勢(動作)状態に入り、操作毎に、その右側に設けられたリズムトラック表示ランプ(1〜3)の点灯を順次“1”→“2”→“3”へと移行させ、4回の押圧操作で元の消勢状態に戻る循環的動作を行う(具体的に説明をしない他の類似形状のボタンも同様である。)。また、リズムトラック選択ボタンBLr以外のボタン(記号“BL”が付された参照符号で表わされるボタン)は、押圧操作の度に消勢(不動作)及び付勢(動作)を交互に繰り返すと共に、消勢/付勢に対応して背後のランプが点灯/消灯して動作状態を視認することができるようになっている(後で説明する他の記号“BL”付きボタンも、同様の点灯/消灯動作を伴う。)。
【0018】
この操作パネルの下右側には、第1グループ(STEP1〜8)選択スイッチBLa及び第1〜第8ステップスイッチBL1〜BL8から成る第1ボタングループ、並びに、第2グループ(STEP9〜16 )選択スイッチBLb及び第9〜第16ステップスイッチBL9〜BL16から成る第2ボタングループが設けられる。両グループの第1〜第8ステップスイッチBL1〜BL8及び第9〜第16ステップスイッチBL9〜BL16は、破線で示すように、それぞれ、互いに対応する位置に配置される。これらのステップスイッチは、イベント編集モードで各ステップデータSDをミュートするのに用いられる。また、第1ボタングループの第2、第3及び第5〜第7ステップスイッチBL2,BL3,BL5〜BL7(黒鍵)並びに第2ボタングループの各ステップスイッチBL9〜BL16(白鍵)は、キーボード(KEYBOARD)モード選択ボタンBLkの操作によるキーボードモードにおいて、音名を入力するためのキーボードとして用いることができる。
【0019】
これら第1及び第2グループスイッチの上部には、音色(ボイス:VOICE)設定操作領域AVが設けられる。この音色設定操作領域は、ダイヤル(つまみ)型操作子の形態で、ポルタメント(PORTAMENTO)設定ダイヤルDL1、ミキシング比率(VCO1/2)設定ダイヤルDL2、FMデプス(FM DEPTH)設定ダイヤルDL3、同期ピッチ(SYNC PITCH)設定ダイヤルDL4及びノイズレベル(NOISE LEVEL )設定ダイヤルDL5を備える第1音色パラメータ設定領域V1と、カットオフ周波数(CUT OFF )設定ダイヤルDL6、レゾナンス(RESONANCE)設定ダイヤルDL7及びFEGデプス(FEG DEPTH)設定ダイヤルDL8を備える第2音色パラメータ設定領域V2とから成る。
【0020】
また、第1音色パラメータ設定領域V1には、さらに、第1音色パラメータ設定ダイヤルDL1〜DL5の外に、キー割当て(KEY ASG )設定ボタンBka、VCO1波形〔(VCO1)WAVE〕設定ボタンBw1、同期モード〔(SYNC)MODE〕設定ボタンBsm、VCO2波形〔(VCO2)WAVE〕設定ボタンBw2が備えられる。そして、これらのパラメータ設定ダイヤルDL1〜DL8は、破線で示されるように,第1ボタングループの第1〜第8ステップスイッチBL1〜BL8及び第2ボタングループの第9〜第16ステップスイッチBL9〜BL16に対応する位置に配置される。
【0021】
なお、この操作パネルには、上述した操作子の他に、効果パラメータの設定(EFF/MXR )、FEG(周波数エンベロープ発生器)又はAEG(振幅エンベロープ発生器)に対するEGパラメータの設定(EG)など、その他の音源パラメータを設定するための操作子や、全体音量の設定用操作子(VOLUME)等が設けられる。
【0022】
ここで、数値表示(SHOW VALUE)モード選択ボタンBsv、シフト(SHIFT )ボタンBLsh、音色パラメータ設用ダイヤルDL1〜DL8等の特徴的な機能について、簡単に説明しておく。まず、数値表示モード選択ボタンBsvは、「ShowValueモードスイツチ」又は「OriginalValueモードスイッチ」として機能する。
【0023】
すなわち、数値表示モード選択ボタンBsvを単独で操作すると「ShowValueモード」と呼ばれる現在値表示モードになり、このモードでは、音源パラメータなどのパラメータを設定するための操作子を操作しても、各操作子にアサインされたパラメータ値は変化せず、現在の値が表示されるのみであり、例えば、音色(ボイス)などの音源パラメータなどについて現在の設定値を確認するのに利用することができる。
【0024】
また、数値表示モード選択ボタンBsvをシフト(SHIFT )ボタンBLshと共に操作すると「OriginalValueモード」と呼ばれるオリジナル値表示モードになり、このモードでは、パターンデータとしてシンセトラック(メロディデータトラック)に対応して記憶されている音色パラメータ等を呼び出したときのパラメータ値(変更前のオリジナル値)が表示される。
【0025】
音色設定操作領域AVの最下に横一列に並んだ8つのダイヤル操作子DL1〜DL8は、通常モードでは、図示されたパラメータ(ダイヤルの下側)の編集(エディット)に用いられるが、後述するように、ステップエディット時に上述のパラメータとは異なるパラメータを編集するのに用いられる。つまり、ステップエディット時には、8つのつまみDL1〜DL8をループシーケンスの8ステップに対応させて、ピッチ又は楽器(INST)、ゲートタイム或いはベロシティといった各ステップのパラメータ値を、自由に変更することができるようにしている。
【0026】
また、ステップエディットの際には、シフト(SHIFT )ボタンBLshを押しながら1つのステップのダイヤル操作子を操作すると、第1〜第16ステップST1〜ST16全部を対象にして、当該ステップ以降の全ステップ(当該ステップから第16ステップST16まで)の当該パラメータ値を一括して変更することができる。
【0027】
〔データ構成〕
図3は、この発明の一実施例における演奏データの一構成例を概略的に示す。演奏データは、図3(a)に示されるように、複数のソングデータSDから成り、例えば、ROM3、RAM4又は記憶装置8の「ソング記憶エリア」に格納され、必要に応じてRAM4上に呼び出すことができ、図示の例では、各ソングデータSD1,SD2,…が、「ソング1」、「ソング2」、…というように、ソング番号で表わされている。
【0028】
各ソングデータSDは、所定の時間区分(例えば、小節。「パターン時間」という。)を単位とする複数個の演奏情報を時系列的に配列して成るシーケンスデータであり、各演奏情報は、パターン時間(小節)ごとに設定可能なパターン番号、ピッチ差(PitchOffset)、テンポ(Tempo)、ビート(Beat)などから成る。1つのソングデータSDは、パターン時間(小節)ごとにパターン番号を時系列的に順次設定することによって、対応する複数のパターンデータPDをパターン時間(小節)ごとに指定することができる。図3(b)には、ソングデータSD1について、小節ごとのパターン番号が、「パターン25」、「パターン17」、「パターン33」、「パターン9」、…「パターン122」で例示される。
【0029】
パターンデータPDは、パターン時間(小節)ごとの楽曲演奏情報であり、例えば、ROM3、RAM4又は記憶装置8の「パターン記憶エリア」にプリセットデータ或いはユーザデータとして格納される。例えば、ROM3には、予め用意された256個のプリセット・パターンデータPDpを記録しておき、また、記憶装置8には、ユーザの手により作成される128個のユーザ・パターンデータPDuを格納することができる。
【0030】
従って、用意された多数のパターンデータPDの中から所望のパターンデータを選択したり、新たにパターンデータを作成して(ユーザパターンデータPDuとして記憶装置8の「パターン記憶エリア」に登録可能)、そのパターン番号を順次設定することによって、ソングデータSDを作成することができる。この際、簡単な方法として、複数のパターンデータをリンクするリンク・チェーンでソングデータSDを構成することができる。そして、作成されたソングデータSDで順次指示されるパターン番号によって、対応するパターンデータPDをRAM4上に読み出すことができる。
【0031】
各パターンデータPDは、トラック別にみると、複数トラック分のデータMD,RD1〜RD3から成り、この例では、図3(c)に示されるように、「シンセトラック」と呼ばれるメロディ用シーケンストラックで処理されるメロディデータMDと、「第1リズムトラック」〜「第3リズムトラック」と名付けられた3つのリズム用シーケンストラックで処理されるリズムデータRD1〜RD3から成る。
【0032】
メロディデータ(シンセトラック)MDは、一般音階楽器用シーケンストラックのデータであり、1つの音色(ボイス)に対応している。音色(ボイス)などの音源パラメータは、音色(ボイス)エディットのためのボタンBka〜Bw2やダイヤルDL1〜DL8などによってエディットすることができる。リズムデータ(リズムトラック)RD1〜RD3は、リズム楽器用シーケンストラックのデータであり、後述するように、16の時間単位(「ステップ」という。)から成る各イベント毎に音色を設定することができる〔なお、この例では、音色エディットはできない。〕。
【0033】
また、各パターンデータPDは、時系列的には、各トラックデータMT,RT1〜RT3について所定の時間区分〔例えば、16分音符長(16分の1拍)。「ステップ時間」という。)を単位(1ステップ)としてイベントを表わす複数のステップデータSTで構成される。このようにパターンデータPDをステップ別にみると、例えば、パターン時間として小節を用いる場合、図3(d)に示されるように、1つのパターンデータPDは、標準的には、例えば、1小節が16分割され、夫々が「16分の1」拍に対応する16個のステップデータST1〜ST16から成る。しかしながら、このステップ数は、ビート(Beat)パラメータの選択により変更可能である。
【0034】
図4は、この発明の一実施例においてステップデータに割り当てられるイベント情報の構成例を示す。ステップデータSDのうちメロディデータ(シンセトラック)MDのステップデータST1〜ST16に割り当てられるイベント情報は、ノート番号により楽音のピッチを指定するピッチ情報NN(p)、ゲートタイム情報GT及びベロシティ情報VLから成り、リズムデータ(リズムトラック)RD1〜RD3のステップデータST1〜ST16に割り当てられるイベント情報は、ノート番号により楽音を鳴らす楽器(INST)を指定する楽器情報NN(i)、ゲートタイム情報GT及びベロシティ情報VLから成る。
【0035】
図5は、この発明の一実施例における全体的なデータ構成を示す。この電子音楽システムを制御するための電子音楽装置制御プログラムCPや、プリセット・ソングデータSDp、プリセット・パターンデータPDp、プリセット・ボイスデータVDpなどのように、予め用意されるデータは、「ROMデータ」としてROM3内に記録されており、各種レジスタ領域情報RGや、ユーザ・ソングデータSDu、ユーザ・パターンデータPDu、ユーザ・ボイスデータVDuなどのような一時的乃至成果データは、「RAMデータ」としてRAM4又は記憶装置8に記憶される。
【0036】
〔各種パラメータ設定手順の概要〕
図6は、代表的なモードに対応する操作子の機能を表形式で表わしたものである。操作パネル14上のソング(SONG)モード選択ボタンBsnを操作すると、表示領域AS内の選択表示部Sb内のソング(SONG)ランプが点灯して、動作モードを「ソング」モードとし、データダイヤルDLdの操作により所定のソングデータを選択することができる。この「ソング」モードで、シフトボタン(SHIFT )BLsh及び下又は上オクターブボタン(OCT <<又はOCT >>)BLob,BLofを同時に押すことにより、当該ソングデータSDのポジションをパターン時間(小節)単位で移動することができる。
【0037】
また、シフトボタンBLsh及びソングモード選択ボタンBsnを同時に押すと、「ソング編集(エディット)」(PlaySongEdit)モードに入り、音色(ボイス)パラメータ設定操作領域AVの各操作子や他の領域の操作子を用いて音色パラメータやその他のパラメータを設定することができる。この「ソング編集」モードにおいてシフトボタンBLsh及び下又は上オクターブボタンBLob,BLofを同時に押すことにより、表示領域AS内の可変表示器Saにパターン番号が表示されるので、データダイヤルDLdの回転によりパターン番号を適宜設定することができる。また、パターン(PATTERN )モード選択ボタンBptの操作によりパターンモード(表示部Sbは「パターン(PATTERN )」モードを選択表示)となり、このモードでも、データダイヤルDLdの回転によりパターン番号を適宜設定することができる。
【0038】
次に、各パターンデータPDのパラメータ設定について説明する。シフトボタンBLsh及びスウィング/ビートモード選択ボタンBLsbの操作によりセットされるビートモード(表示部Sbは「ビート(BEAT)」モードを表示)においては、第8、第12又は第16ステップボタンBL8,BL12,BL16を操作することによって、“8”、“12”又は“16”ビートを選択することができる。“8”、“12”又は“16”ビートにおいては、第1〜第8、第1〜第12又は第1〜第16ステップボタンBL1〜BL8,BL1〜BL12,BLB1〜L16が有効になり、これらのステップボタンに対応するパターンデータPDのパラメータ設定が可能になる。
【0039】
シンセトラック(SYNTH TRACK )選択ボタンBLsを操作することによって、各パターンデータPDのうちメロディデータ(シンセトラック)MDを選択することができる。また、リズムトラック選択ボタンBLsを順次操作することによって、順次、リズムデータ(リズムトラック)RD1〜RD3を選択することができ、リズムトラック(RHYTHM TRACK)選択ボタンBLsに隣接する“1”〜“3”ランプの点灯により、各リズムデータRD1〜RD3が選択されたことを確認することができる。
【0040】
シフトボタンBLsh及びシンセ又はリズムトラック選択ボタンBLs,BLrを同時に押すことによりメロディデータ(シンセトラック)MD又はリズムデータ(リズムトラック)RD1〜RD3をミュート(MUTE)することができる。この場合、各ステップのミュートは、シンセ又はリズムトラックが選択されている状態で、各ステップボタン(BL1〜BL16)を押して当該ステップボタンのランプを消すことにより、対応するステップをミュートすることができる。なお、楽器(INST)情報NN(i)は、ミュートされているステップに関しても全て設定されており、当該ステップのミュートが解除されたとき、発音に使用される。
【0041】
〔1〕各ステップのイベントパラメータの設定
前述したように、各ステップには1つのイベントが対応付けられており、「イベント編集(エディット)」(EventEdit 又はPatternEventEdit)モードにおいて、音色(ボイス)設定操作領域AVの最下段に配列された8つのダイヤルDL1〜DL8により、各ステップイベントにおける各パラメータを設定することができる。この設定に当っては、シフト(SHIFT )ボタンBLsh及び第1グループ(STEP1〜8)又は第2グループ(STEP9〜16 )選択スイッチBLa,BLbの同時操作により、イベントパラメータの種類を3段階で循環的に指示する機能が用いられる。つまり、シフトボタンBLshと共に、第1グループ又は第2グループ選択スイッチBLa,BLbを同時に押すたびに、第1〜第8又は第9〜第16ステップの各イベントについて、パラメータ種類が順番に選択され、選択された種類のパラメータを設定することができる。
【0042】
例えば、シンセトラック選択ボタンBLsの操作により、既に指定されているパターンデータPDに対してメロディデータ(シンセトラック)MDを選択し、さらに、シフトボタンBLsh及び第1グループ(STEP1〜8)選択スイッチBLaを同時操作すると、第1グループの第1〜第8ステップボタンBL1〜BL8が付勢(点灯)され、当該メロディデータ(シンセトラック)MDの第1〜第8ステップデータST1〜ST8に対する「イベント編集(エディット)」モードとなる。このモードでは、両ボタンBLsh,BLaの同時操作によって、設定しようとするパラメータの種類を3段階で順次指示させ、この種類に対応するイベント情報(パラメータ)を設定していくことができる。
【0043】
より具体的に言うと、メロディデータ(シンセトラック)MD及び第1グループ選択スイッチBLaの操作により、メロディデータ(シンセトラック)MDの「イベントエディット」対象として第1グループのステップを選択した当初は、このイベント編集モードの第1段階であり、第1〜第8ステップボタンBL1〜BL8に対応する(音色設定)ダイヤルDL1〜DL16を操作することにより、それぞれ、第1〜第8ステップST1〜ST8のイベントパラメータのうち、ノート番号で表わされるピッチNN(p)を設定して楽音ピッチを指定することができる(表示部Sbは「ピッチ(PITCH )」設定モードを表示)。
【0044】
次に、シフトボタンBLsh及び第1グループ選択スイッチBLaを再び同時に操作すると、ダイヤル(DL1〜DL16)操作によりゲートタイムGTの設定が可能な第2段階になり(表示部Sbは「ゲートタイム(GATE TIME )」設定モードを表示)、更にシフトボタンBLsh及び第1グループ選択スイッチBLaを同時操作することにより、ベロシティVLの設定が可能な第3段階になる(表示部Sbは「ベロシティ(VELOCITY)」設定モードを表示)。さらに、シフトボタンBLsh及び第1グループ選択スイッチBLaを操作すると、再びピッチNN(p)の設定が可能になる。これらの3段階により、第1グループの各ステップの3つのパラメータを設定することができる。
【0045】
また、シフトボタンBLsh及び第2グループ(STEP9〜16 )選択スイッチBLbの同時操作により、第2グループの第9〜第16ステップボタンBL9〜BL16が付勢され、第1グループと同様の操作により、第2グループの第9〜第16ステップデータについて、第1〜第3段階で各イベントパラメータの設定が可能になる。このようにして、メロディデータ(シンセトラック)MDの第1〜第16ステップデータのイベントパラメータを設定することができる。
【0046】
リズムデータ(リズムトラック)RD1〜RD3の各ステップのイベントパラメータの設定についても、同様に行うことができる。すなわち、パターンデータPDに対してリズムデータ(リズムトラック)RD1〜RD3を選択し(ボタンBLrの順次操作)、さらに、シフトボタンBLsh及び第1又は第2グループ選択スイッチBLa,BLbの操作により第1又は第2グループのステップボタンBL1〜BL8,BL9〜BL16が付勢される毎に、リズムデータの「イベントエディット」モードの第1〜第3段階が得られ、各ステップデータに対応するダイヤルDL1〜DL8によって、各段階で指示されるパラメータ種類毎に、の当該リズムデータ(リズムトラック)RD1〜RD3の各ステップのイベント情報の設定が可能となる。
【0047】
ただし、モード設定当初の第1段階は、イベント情報のうちノート番号で表わされる楽器(INST)情報NN(i)を設定してリズム音楽器を指定することができる状態(表示部Sbは「楽器設定(INST SET)」モードを表示)であり、以下の第2及び第3段階は、メロディデータ(シンセトラック)MDの場合と同様に、シフトボタンBLshの操作により、ゲートタイムGT及びベロシティVLの設定モード(表示部Sbは順次「ゲートタイム(GATE TIME)」及び「ベロシティ(VELOCITY )」設定モードを表示)となる。
【0048】
このように、「イベント編集」モードでは、第1〜第8又は第9〜第16ステップの各イベントに対応する音色パラメータ設定領域AV最下段の8つのダイヤルDL1〜DL8を回すと、パターンデータPDのうち選択された種類のパラメータが設定変更される。なお、イベントをキーオフ(KEY−OFF)するには、ゲートタイム情報GTを“0”(ゼロ)に設定する。この場合、ミュートを解除しても音は出ない設定となる。
【0049】
「イベント編集」モードにおいてシフト(SHIFT )ボタンBLsh及び上オクターブ(OCT <<)又は下オクターブ(OCT >>)ボタンBLob,BLofを押してステップを移動させることにより、対応するステップにおける各イベントパラメータの現在の設定値が表示器Sa上に表示される。
【0050】
また、「イベント編集」モードにおいて、シフトボタンBLshを押しながらダイヤルDL1〜D8の何れかを動かすと、当該ダイヤルに対応するステップ以降の全てのステップのパラメータを同じ数値に設定変更する処理が実行される。この場合、第1〜第8ステップST1〜ST8が選択されていても、第9〜第16ステップST9〜ST16も設定変更の対象になる。この処理は、例えば、所定ステップ以降の全てのイベントのゲートタイムGTやベロシティVLを同じ数値にしたり、楽器〔楽器(INST)情報NN(i)〕を「スネアドラム」にする場合などに便利である。
【0051】
〔2〕各イベントの音色パラメータの編集(エディット)
上述の「イベント編集」モード以外においては、音色(ボタン)パラメータ設定領域AV最下段の8つのダイヤルDL1〜DL8は音色(ボイス)エディットのために使用され、それ以外のダイヤルやボタンも、その他の音源パラメータの設定のために、何時でも有効に操作することができる。また、ソングデータSDの再生時〔この場合、ソング(SONG)モード選択ボタンBsnを操作した後、プレイボタンBLssをスタート(点灯)指令操作することにより、「プレイ」(Play)モードとされる。〕にも、操作パネル14上の各種ダイヤルを操作して各種パラメータをリアルタイムに変更することができる。
【0052】
従って、シンセトラック(SYNTH TRACK )選択ボタンBLsの操作によりメロディデータ(シンセトラック)MDを選択して「音色パラメータ編集(ボイスエディット)」(PatternVoiceEdit)モードとし、ボタンBka〜Bw2やダイヤルDL1〜DL8を操作することにより、メロディデータ(シンセトラック)MDの音色(ボイス)パラメータをエディットすることができる。なお、設定される音色(ボイス)パラメータは数多くあるが、図2の音色パラメータ設定領域AVに示すように、よく使うものパラメータをダイヤルDL1〜DL8の操作により設定することができるように構成している。
【0053】
図7は、この電子音楽システムの音源部で実現されるアナログシミュレーション音源の概略的な構成を示す。この電子音楽システムにおいては、図7に示されるような周知のアナログ音源の機能がディジタル的な処理により音源部7でシミュレートされる。このシミュレーション音源各部の音源パラメータは、操作パネル14上に設けられたパラメータ設定用ダイヤル及びボタンを用いて設定することができる。
【0054】
「音色パラメータ編集(ボイスエディット)」モードにおいて、数値表示(SHOW VALUE)モード選択ボタンBsvを押すと、「現在値表示」(ShowValue 又はShowCurrentValue)モードになり、その後にダイヤルDL1〜DL8やボタンBka〜Bw2などを操作すると、音色(ボイス)パラメータなどの音源パラメータについて、操作に応じた現在の設定値が表示器Saに表示され、音源パラメータの現在値を確認することができる。この場合、対応する音源パラメータの設定値は変更されない。脱出(EXIT)ボタンBexを押すことにより、この「現在値表示」モードから抜け出ることができる。
【0055】
「音色パラメータ編集」モードにおいて、シフト(SHIFT )ボタンBLsh及び数値表示(SHOW VALUE)モード選択ボタンBsvを押すと、「オリジナル値表示」(OriginalValue 又はShowOriginalValue )モードになり、その後にダイヤルDL1〜DL8やボタンBka〜Bw2などの操作子を操作すると、操作された操作子に対応する音色(ボイス)などの音源パラメータのオリジナル値(ソングデータSD又はパターンデータPDを読み出したときの元々の値)が表示器Saに表示され、音源パラメータのオリジナル値を確認することができ、この場合も、当該音源パラメータの設定値は変更されない。脱出(EXIT)ボタンBexを押すことにより、この「オリジナル値表示」モードから抜け出ることができる。
【0056】
〔3〕編集(エディット)モード変更時のダイヤル設定態様
各ステップの「イベント編集(イベントエディット)」(PatternEventEdit)モードから「音色パラメータ編集(ボイスエディット)」(PatternVoiceEdit)モードへというように、編集モード変更を行った後に、ダイヤルを操作して当該ダイヤルに割当られたパラメータの設定値を変更する際の動作について説明を補足する。例えば、「音色パラメータ編集」モードにおいて、ミキシング比率(VOL1/2)ダイヤルDL2〔設定範囲は“0”(最小値)〜“100”(最大値)とする。〕の設定値を“10”に変更した後、ステップの「イベント編集モード」に入り当該ダイヤルDL2の設定値を“60”に操作し、その後、再び「音色パラメータ編集」モードに戻ったとき、ダイヤルDL2の設定値は、ダイヤルDL2に触らなければ、元の設定値“10”のままとなる。しかしながら、少しでもダイヤルDL2に触ると、ダイヤルDL2の回動した位置の値が設定値になる。例えば、値“60”の位置から値“70”の位置に動かすと、ダイヤルDL2の設定値は、元の値“10”の位置から回動後の値“70”に変更される。
【0057】
〔メイン処理〕
図8は、この発明の一実施例による電子音楽システムで実行される電子音楽制御のための処理全体を表わすメイン処理のフローチャートである。ステップS1でシステムの初期化を行い、ステップS2では、操作パネル14上の数値表示(SHOW VALUE)モード選択ボタンBsvの操作に基づく「数値表示イベント」(ShowValue イベント)を検出する「ShowValueイベント検出」処理を行う。次のステップS3では、脱出(EXIT)ボタンBexの操作に基づく「脱出イベント」(Exitイベント)を検出する「Exitイベント検出」処理を行う。
【0058】
続いて、ステップS4では、操作パネル14の音色設定操作領域AV上におけるダイヤルDL1〜DL8やボタンBka〜Bw2などの各種音源パラメータ設定用操作子(以下、単に「ダイヤル又はボタン」という。)の操作に基づく「ダイヤル・ボタンイベント」を検出する「ダイヤル・ボタンイベント検出」処理を行う。次に、ステップS5においては、選択された演奏データに基づいて、音源部7及びサウンドシステム15を介して所望の楽音を放音する自動演奏処理を行う。そして、ステップS6でその他処理(システムの所望の動作に必要なその他の処理)を行い、メイン処理の終了指示があるまでステップS2〜S6の処理が繰り返し実行される。
【0059】
〔ShowValueイベント検出処理〕
図9は、メイン処理のステップS2におけるShowValueイベント検出処理ルーチンの一例が示されている。この処理ルーチンの最初のステップA1では、操作パネル14上の数値表示(SHOW VALUE)モード選択ボタンBsvのみが押圧操作されたか否かを判定し、ボタンBsvのみが操作されたときはステップA2に進み、そうでないときはステップA3に進む。
【0060】
ステップA2においては、ShowValueフラグSVを“1”とし、システムを現在値表示(ShowValue )モードに投入し、また、システムの動作モードがオリジナル値表示(OriginalValue )モードであった場合は、さらに、OriginalValueフラグOVを“0”とした上、このShowValueイベント検出処理を終了してメイン処理(図8)のステップS3にリターンする。
【0061】
ステップA3では、数値表示モード選択(SHOW VALUE)ボタンBsvとシフト(SHIFT )ボタンBLshが同時に操作されたか否かを判定し、両ボタンBsv,BLshが同時に操作されたときはステップA4に進み、そうでないときは、メイン処理のステップS3にリターンする。
【0062】
ステップA4においては、OriginalValueフラグOVを“1”とし、動作モードをオリジナル値表示(OriginalValue )モードに投入し、また、システムの動作モードが現在値表示(ShowValue )モードであった場合は、さらに、ShowValueフラグSVを“0”とした上、メイン処理のステップS3にリターンする。
【0063】
〔Exitイベント検出処理〕
図10は、メイン処理のステップS3におけるExitイベント検出処理ルーチンの一例が示されている。この処理ルーチンの最初のステップB1では、操作パネル14上の脱出(EXIT)ボタンBexが押圧操作されたか否かを判定し、ボタンBexが操作されたときはステップB2に進み、そうでないときは、直ちに、このExitイベント検出処理を終了してメイン処理(図8)のステップS4にリターンする。
【0064】
ステップB2では、ShowValueフラグSVが“1”であるか否か、即ち、システムが現在値表示(ShowValue )モードであるか否かを判別し、現在値表示モードのときはステップB3に進み、そうでないときはステップB4に進む。ステップB3においては、ShowValueフラグSVを“0”として現在値表示(ShowValue )モードを解除した上、メイン処理のステップS4にリターンする。
【0065】
ステップB4では、OriginalValueフラグOVが“1”であるか否か、即ち、システムがオリジナル値表示(OriginalValue )モードであるか否かを判別し、オリジナル値表示モードのときはステップB5に進み、そうでないときはステップB6に進む。ステップB5においては、OriginalValueフラグOVを“0”としてオリジナル値表示(OriginalValue )モードを解除した上、メイン処理のステップS4にリターンする。また、ステップB6においては、システムが現在値表示モード及びオリジナル値表示モード以外のその他のモードである場合に、当該モードを解除した上、メイン処理のステップS4にリターンする。
【0066】
〔ダイヤル・ボタンイベント検出処理〕
この発明の一実施例による電子音楽システムでは、操作パネル上に設けられた複数のパラメータ設定用操作子は、パラメータ設定機能が割り当てられ複数モード下で操作され、ダイヤル・ボタンイベント検出処理ルーチンによって、パラメータ設定用操作子の操作に基づくシステムの動作を指定モードに応じて制御することができる。すなわち、第1モード(通常モード)が指定されているときにこれらの操作子を操作した場合は、その操作量に応じて、対応する音源パラメータの設定値が変更される。また、第2モード(ShowValue モード)指定時に操作子を操作した場合には、対応するパラメータの設定値を変えることなく、表示器Saに現在のパラメータ設定値が表示される。さらに、第3モード(OriginalValue モード)指定時に操作子を操作した場合には、対応するパラメータの設定値を変えることなく、当該パラメータの初期設定値が表示器Saに表示される。
【0067】
図11は、メイン処理のステップS4におけるダイヤル・ボタンイベント検出処理ルーチンの一例が示されている。この処理ルーチンの最初のステップC1では、操作パネル14のダイヤル又はボタン(即ち、音色設定操作領域AV上におけるボタンBka〜Bw2やダイヤルDL1〜DL8などの各種音源パラメータ設定用操作子)が操作されたか否かを判定し、ダイヤル又はボタンが操作されたときはステップC2に進み、そうでないときは、直ちに、このダイヤル・ボタンイベント検出処理を終了して、メイン処理(図8)のステップS5にリターンする。
【0068】
ステップC2では、ShowValueフラグSVが“1”である〔システムが現在値表示(ShowValue )モードである〕か否かを判別し、フラグSV=“1”(現在値表示モード)のときはステップC3に進み、そうでないときはステップC4に進む。ステップC3においては、現在選択されているパターンデータPDのうちメロディデータ(シンセトラック)MDについて、ダイヤル又はボタンに対応する音色(ボイス)等のパラメータの現在の設定値を表示した上、メイン処理のステップS5にリターンする。
【0069】
ステップC4では、OriginalValueフラグOVが“1”である〔システムがオリジナル値表示(OriginalValue )モードである〕か否かを判別し、フラグOV=“1”(オリジナル値表示モード)のときはステップC5に進み、そうでないときはステップC6に進む。ステップC5においては、現在選択されているパターンデータPDのうちメロディデータ(シンセトラック)MDについて、ダイヤル又はボタンに対応する音色(ボイス)等のパラメータのオリジナル設定値を表示した上、メイン処理のステップS5にリターンする。
【0070】
また、ステップC6においては、現在選択されているパターンデータPDのうちメロディデータ(シンセトラック)MDについて、ダイヤル又はボタンに対応する音色(ボイス)等のパラメータを、当該ダイヤル又はボタンの操作量に応じて変更した上、メイン処理のステップS5にリターンする。
【0071】
〔自動演奏処理〕
図12は、メイン処理のステップS5における自動演奏処理ルーチンの一例が示されている。この処理ルーチンの最初のステップD1では、操作パネル14のプレイボタンBLssが操作されたか否かを判定し、プレイボタンBLssが操作されたときはステップD2に進み、そうでないときは、直ちに、この自動演奏処理を終了してメイン処理(図8)のステップS6にリターンする。ステップD2では、システムの現在の動作モードが自動演奏モードではないか否かを判断し、自動演奏モードでないときは(YES)ステップD3に進み、そうでないときは(自動演奏モードである=NO)、ステップD4に進み自動演奏を停止させた上、メイン処理のステップS6にリターンする。
【0072】
ステップD3では、さらに、システムの現在の動作モードがソングモードであるか否か判定し、ソングモードのときはステップD5に進み、そうでないときはステップD6に進む。ステップD5においては、選択されているソング番号の演奏データSDを順番に読み出して音源部7に送り、楽音信号を発生させサウンドシステム15を介して楽音を放音させる処理を行う。また、当該演奏データSDがなくなれば自動演奏を停止する処理を行う。そして、このような処理を行った後、メイン処理のステップS6にリターンする。
【0073】
ステップD6では、さらに、システムの現在の動作モードがパターンモードであるか否か判定し、パターンモードのときはステップD7に進み、そうでないときは、このダイヤル・ボタンイベント検出処理を終了し、メイン処理のステップS6にリターンする。ステップD7においては、選択されているパターン番号の演奏データPDを順番に繰り返し読み出して音源部7に送り、楽音信号を発生させサウンドシステム15を介して楽音を放音させる処理を行った後、メイン処理のステップS6にリターンする。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、電子音楽装置の1乃至複数のパラメータ設定用操作子に、所定のパラメータを設定する機能を割り当てて、各パラメータ設定用操作子を複数のモード下で操作可能とする。通常モード(第1モード)が指定されているときに操作子が操作された場合は、その操作量に応じて、この操作子に対応するパラメータの設定値を変更する。また、ShowValue モード(第2モード)が指定されているときに操作子が操作された場合には、当該操作子に対応するパラメータの設定値を変えることなく、表示手段に現在の設定値を表示する。従って、複数の操作子に対して、第1及第2モードを切り換えるためモード切替ボタンや表示器を1つずつ設けるだけで、操作子毎のパラメータ現在値を見ることができるので、所望の設定/表示機能を簡単な構成で実現し、また、表示器も小型化することができる。
【0075】
この発明によれば、さらに、OriginalValue モード(第3モード)が指定されているときに操作子が操作された場合には、この操作子に対応するパラメータの設定値を変えることなく、当該パラメータの初期設定値(オリジナル設定値又はデフォルト値或いはメモリから読み出したときの設定値)が、表示手段に表示されるように構成しているので、簡単な構成に拘わらず、さらに、設定乃至確認すべき所望のパラメータについて、初期設定状態を的確に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の一実施例による電子音楽システムのハードウエア構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、この発明の一実施例による電子音楽システムの操作パネルの一構成例である。
【図3】図3は、この発明の一実施例におけるソング及びパターンデータの一構成例である。
【図4】図4は、この発明の一実施例におけるイベントのデータ構成例である。
【図5】図5は、この発明の一実施例における全体的なデータ構成例である。
【図6】図6は、この発明の一実施例における代表的なモードに対応する操作子の機能を説明するための図である。
【図7】図7は、この発明の一実施例による電子音楽システムにおいて実現されるアナログシミュレーション音源の概略的な構成例を示す。
【図8】図8は、この発明の一実施例による電子音楽システムにおいて実行されるメイン処理のフローチャートである。
【図9】図9は、この発明の一実施例による電子音楽システムにおいて実行されるShowValueイベント検出処理のフローチャートである。
【図10】図10は、この発明の一実施例による電子音楽システムにおいて実行されるExitイベント検出処理のフローチャートである。
【図11】図11は、この発明の一実施例による電子音楽システムにおいて実行されるダイヤル・ボタンイベント検出処理のフローチャートである。
【図12】図12は、この発明の一実施例による電子音楽システムにおいて実行される自動演奏処理のフローチャートである。
【符号の説明】
AS 可変表示器Sa及び選択表示部Sbを備える表示専用領域、
Bsv 数値表示モード選択ボタン、
BLsh シフトボタン、
BLs シンセトラック選択ボタン、
BLr リズムトラック選択ボタン、
AV 音色パラメータ設定領域、
V1,V2 第1及び第2音色パラメータ設定領域、
DL1〜DL8 音色パラメータ設定ダイヤル、
Bka,Bw1,Bsm,Bw2 音色パラメータ設定ボタン、
BL1〜BL16 第1〜第16ステップボタン。

Claims (2)

  1. パラメータの設定機能が割り当てられた少なくとも1つの操作子と、
    第1モード及び第2モードを選択的に指示するためのモード指示手段と、
    パラメータ設定状態を表示するための表示手段と、
    第1モードが指示されているときに上記操作子が操作されたことに基づいて、該操作子に対応するパラメータの設定値を該操作子の操作量に応じて変更すると共に、第2モードが指示されているときに上記操作子が操作されたことに基づいて、該操作子に対応するパラメータの設定値を変えることなく、該パラメータの現在の設定値を上記表示手段に表示するように制御する制御手段と
    を具備することを特徴とする多機能操作子を有する電子音楽装置。
  2. 上記モード指示手段は、更に第3モードをも指示することができ、
    上記制御手段は、第3モードが指定されているときに上記操作子が操作されたことに基づいて、該操作子に対応するパラメータの設定値を変えることなく、該パラメータの初期設定値を上記表示手段に表示するように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の多機能操作子を有する電子音楽装置。
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