JP3819972B2 - ガス併用射出成形方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形方法に関するもので、更に詳しくは、キャビティ内に射出した樹脂とキャビティ面との間への加圧ガスの圧入を伴うガス併用射出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、射出成形において、比較的厚肉の成形品や部分的な厚肉部を有する成形品を成形する場合、冷却に伴う樹脂の収縮によって、成形品の表面にひけと呼ばれる窪みを生じることが広く知られている。
【0003】
従来、最も一般的な上記ひけ防止策としては、射出圧力を高めると共に射出時間を延長し、溶融樹脂の供給圧を加えながらキャビティ内の樹脂をある程度冷却する方法(樹脂加圧法)が知られている。
【0004】
しかしながら、上記の樹脂加圧法によるひけ防止は、特開昭50−75247号公報に示されるように、成形品の肉厚等によって成形条件が異なるので成形、作業が煩雑になると共に、高い樹脂圧を加えなければ十分なひけ防止を図れないので、パーティング面にバリを発生させる原因となり、このバリ除去の作業負担が増大する問題がある。また過度の樹脂圧を加えると、成形品にソリが発生するといった寸法精度上の問題もでてくる。さらに、樹脂加圧法では、ゲート付近の厚肉部には圧力伝達が容易であるが、ゲート部から離れた厚肉部には十分に圧力がかからず、厚肉部の位置によっては完全にひけを解消することができないといったことが起こる。
【0005】
そこで上記特開昭50−75247号公報では、キャビティ内に溶融樹脂を射出した後、成形品の片面を、成形品の他面側を弁体で突き上げてコアとの間に空所を形成しこの空所に加圧ガスを圧入することで、片面に対応するキャビティ面に圧接させるガス併用射出成形方法を提案している。
【0006】
このガス併用射出成形方法は、樹脂加圧法における樹脂圧を加えない代わりに加圧ガスの圧入を行い、加圧ガスの圧入によってひけの発生防止を図っているものである。このガス併用射出成形方法は、加圧ガスを成形品の所定の他面側に空所を形成して加圧ガスを圧入し、この成形品の他面側に圧入した加圧ガスの圧力によって、成形品の片面を対応するキャビティ面に押し付けることでひけを防止しようとするものであるが、この加圧ガスの圧力による押し付けだけでは、十分なひけ防止効果が得にくい。
【0007】
また、偏肉部を有する成形品におけるひけの防止方法としては、偏肉部を構成する溶融樹脂の内部に加圧ガスを導入して中空部を形成する、一般にガスアシスト成形と呼ばれる方法が知られている。この方法によると、偏肉部のひけは防止できるが、偏肉部と薄肉部のキャビティ面への押し付け力の差や、樹脂内に加圧ガスが導入された後の二次転写等によって、偏肉部が突出した部分に対応する平坦面側に光沢や艶のむらをしばしば生じる。
【0008】
更に、特開平7−314483号公報には、加圧ガスを溶融樹脂の内部に導入した後に、所定のキャビティ面と樹脂との間に加圧ガスを注入することが開示されている。特にこの方法においては、最初に加圧ガスを溶融樹脂中に導入していることから、上記ガスアシスト成形と同様な光沢や艶むらを生じる。また、この方法では、加圧ガスを内部に導入しにくい独立した偏肉部とキャビティ面間に加圧ガスを圧入してキャビティ面への押し付けを図っているもので、加圧ガスを樹脂内部に導入する箇所と、樹脂とキャビティ面との間に加圧ガスを圧入する箇所とに別々に加圧ガスの注入口を設ける必要があり、金型構造が複雑になる問題もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年では、OA機器や家庭電気器具の筐体、更には自動車部品等の大型の成形品の需要が高まると共に、製品のコストダウンのための成形品の薄肉化の要望も高まっている。薄肉で大型の成形品の場合、強度維持のために、一般にリブやボスと称する補強部を設けるのが普通である。リブやボスは、肉厚ほど補強効果が高く、更に樹脂を金型内に容易に充填できる流動支援効果も得られる。
【0010】
しかしながら、厚肉のリブやボスを設けると、リブやボスに対応する成形品の表面(意匠面)のひけ、光沢や艶むら等の外観上の問題が発生しやすい。すなわち、近年需要が高まっている薄肉で大型の成形品は、必要な強度維持のため厚肉のリブやボスを備えたものとなるが、このような厚肉のリブやボスを設けた場合の外観不良発生防止技術がいずれも不十分で、満足できる成形品が得にくいのが現状である。
【0011】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、ガス併用射出成形方法による外観不良発生防止を完全なものとすることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用】
本発明者は、キャビティ内の樹脂とキャビティ面の間に加圧ガスを圧入した時に、溶融樹脂の射出圧力、加圧ガスの圧力、偏肉部の形状や大きさ等によっては、圧入された加圧ガスが樹脂とキャビティ面の間に留まらず、偏肉部を構成する樹脂中に侵入して中空部を形成することを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0013】
即ち、本発明は、厚肉部の幅をw、厚肉部の周辺における厚みをtとした時に、w≧(3/5)tとなる部分的な厚肉部を有する成形品の射出成形において、溶融樹脂を、キャビティの容積に比して103容量%以上キャビティ内に射出した後、成形品の片面を、成形品の他面に対応するキャビティ面側から3.92〜19.6MPaの加圧ガスを圧入して、対応するキャビティ面に押し付けると共に、圧入した加圧ガスを成形品の厚肉部を構成する樹脂内に侵入させることを特徴とするガス併用射出成形方法を提供するものである。
【0014】
上記本発明によれば、成形品の他面とそれに対応するキャビティ面間に圧入される加圧ガスによって成形品の片面をそれに対応するキャビティ面へ押し付けることと、成形品の偏肉部中に加圧ガスを入り込ませて偏肉部内に中空部を形成することとの両者によってひけ防止を図ることができることから、確実なひけ防止と同時に、従来のガスアシスト成形の場合のような光沢や艶のむらの発生をも防止できるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明においてキャビティの容積に比して過量の溶融樹脂を射出した後に加圧ガスの圧入を行。ここでキャビティ容積に比して過量の溶融樹脂とは、成形に使用する樹脂が、金型内に射出充填直後の樹脂温度、平均金型内圧力における溶融樹脂の容積がキャビティ容積に比して大きいことをいい103容量%以上になる量である。
【0016】
本発明においては、成形品の片面に対応するキャビティ面がその一部に大気開放経路が開口して大気に連通された開放領域面、成形品の他面に対応するキャビティ面が大気との連通が遮断された閉鎖領域面となった金型を用い、閉鎖領域面となった成形品の他面に対応するキャビティ面側より加圧ガスを圧入することが好ましい。大気開放経路は、キャビティ内に溶融樹脂が充填される際に、キャビティ内の空気及び/又は溶融樹脂から発生するガスをキャビティ外に放出する役割をなすものである。また、閉鎖領域面となったキャビティ面側から加圧ガスを圧入するのは、金型からの加圧ガスの逃げを防止しやすくするためである。
【0017】
大気開放経路は、金型のパーティング面に残される隙間をそのまま用いたものであってもよいが、この空気及び/又はガスの放出を円滑に行うことができるよう、金型のパーティング面に形成した溝として設けておくことが好ましい。また、成形品の他面に対応するキャビティ面にも大気開放経路を開口させ、当該キャビティ面も開放領域面としておき、上記空気及び/又はガスの放出をより確実に行うことができるようにすることもできる。但し、この場合には少なくとも成形品の他面に対応するキャビティ面側に開口する大気開放経路は、当該キャビティ面側から行われる加圧ガスの圧入時に閉鎖できるようにしておくことが好ましい。
【0018】
加圧ガスの圧入は、所定のキャビティ面側から行うことができれば特に圧入形態に制限はなく、後述するように、専用通路を設けて行っても、エジェクタピン回りを利用して行ってもよい。
【0019】
本発明による偏肉部とは、リブ、ボスのように突出した厚肉部分や、肉厚が一定部分広い範囲で変化したものも含む。
【0020】
本発明に用いることができる樹脂は、一般に熱可塑性樹脂と称されるものであれば特に制限はない。例えば、ポリスチレンや、ハイインパクトポリスチレン、ミディアムインパクトポリスチレンのようなゴム補強スチレン系樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体(SAN樹脂)、アクリロニトリル−ブチルアクリレートラバー−スチレン共重合体(AAS樹脂)、アクリロニトリル−エチレンプロピルラバー−スチレン共重合体(AES)、アクリロニトリル−塩化ポリエチレン−スチレン共重合体(ACS)、ABS樹脂(例えば、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン−アルファメチルスチレン共重合体、アクリロニトリル−メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体)等のスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の塩化ビニル系樹脂、エチレン塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、エチレン塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系共重合樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PETP、PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBTP、PBT)等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート(PC)、変性ポリカーボネート等のポリカーボネート系樹脂、ポリアミド66、ポリアミド6、ポリアミド46等のポリアミド系樹脂、ポリオキシメチレンコポリマー、ポリオキシメチレンホモポリマー等のポリアセタール(POM)樹脂、その他のエンジニアリング樹脂、スーパーエンジニアリング樹脂、例えば、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、熱可塑性ポリイミド(TPI)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PSU)等の他、セルロースアセテート(CA)、セルロースアセテートブチレート(CAB)、エチルセルロース(EC)等のセルロース誘導体、液晶ポリマー、液晶アロマチックポリエステル等の液晶系ポリマーが挙げられる。また、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(TPU)、熱可塑性スチレンブタジエンエラストマー(TSBC)、熱可塑性ポリオレフィンエラストマー(TPO)、熱可塑性ポリエステルエラストマー(TPEE)、熱可塑性塩化ビニルエラストマー(TPVC)、熱可塑性ポリアミドエラストマー(TPAE)等の熱可塑性エラストマーを用いることもできる。本発明においては、本発明の成形過程において上述のような熱可塑性樹脂を合成してもよいし、一種もしくはそれ以上の上記熱可塑性樹脂のブレンド体を用いたり、充填材及び/又は添加材等を含有させて用いてもよい。
【0021】
以下、図面を参照しながら更に説明する。
【0022】
図1は、本発明に用いる金型の一例を示す断面図である。
【0023】
図示されるように、金型1は、固定側金型2と移動側金型3とで構成され、両者間に、成形時に溶融樹脂が充填されるキャビティ4が形成されている。
【0024】
パーティング面の固定側金型2側には溝が形成されており、大気開放経路5を構成している。大気開放経路5は、キャビティ4内で形成される成形品の片面に対応するキャビティ面4aに開口しており、このキャビティ面4a側を大気に開放して、開放領域面としているものである。この大気開放経路5は、少なくともキャビティ4への開口部若しくはその付近が、溶融樹脂がキャビティ4内に射出充填される際に、樹脂を侵入させることなく、キャビティ4内の空気や溶融樹脂から発生するガスを金型1外に排出できる厚みを有しているものである。この厚みは、樹脂の種類や成形条件にもよるが、一般的には1/200mm以上1/10mm以下であることが好ましく、より好ましくは1/100mm以上1/10mm以下、更に好ましくは3/100mm以上7/100mm以下である。
【0025】
一方、成形品の他面に対応するキャビティ面4b側は、大気につながるエジェクタピン6回りがOリング7aでシールされており、しかも大気開放経路5の開口もなく、大気との連通が遮断された閉鎖領域面となっている。また、この閉鎖領域面となっているキャビティ面4b側には、ガス注入ピン8が設けられている。このガス注入ピン8は、先端をキャビティ面4bからキャビティ4内に臨ませて、移動側金型3に埋め込まれているもので、バルブ9aを介して加圧ガス源(図示されていない)に接続されたガス導入路10から送られて来る加圧ガスを、移動側金型3との間に残された隙間を介してキャビティ4へと供給するものである。尚、図中7bは、金型構成部材の合わせ目からの加圧ガスの逃げを防ぐためのOリングである。
【0026】
図に示される金型1は、内側にリブを有するほぼ箱形の成形品を成形するためのもので、パーティング面はこの箱形成形品の底面部外面に沿って位置しており、上記大気開放経路5は、箱形成形品の外面に対応するキャビティ面4aであって、箱形成形品の底面部に対応する位置に開口している。大気開放経路5の開口位置は、このような位置のみではなく、パーティング面の位置に合わせて、図2や図3に示される位置とすることもできる。
【0027】
図2においては、箱形成形品の側壁部の先端にパーティング面が位置しており、大気開放経路5は、箱形成形品の外面に対応するキャビティ面4aであって、箱形成形品の側壁部の先端部に対応する位置に開口している。また、加圧ガスを圧入するためのガス注入ピン8は、箱形成形品の内面に対応するキャビティ面4b側に設けられている。
【0028】
図3においては、箱形成形品の側壁部の中間部にパーティング面が位置しており、大気開放経路5は、箱形成形品の外面に対応するキャビティ面4aであって、箱形成形品の側壁部の中間部に対応する位置に開口している。また、加圧ガスを圧入するためのガス注入ピン8は、箱形成形品の内面に対応するキャビティ面4b側に設けられている。
【0029】
更に、図1に基づいて本発明の成形方法を説明する。
【0030】
先ず、金型1を閉鎖した状態で、キャビティ4内に溶融樹脂を射出する。射出量は、前述のように、キャビティ4の容積に比して過量の溶融樹脂とすることが好ましい。この時、キャビティ4内の空気や、溶融樹脂から生じるガスは、溶融樹脂の充填と共に大気開放経路5から放出されるので、樹脂とキャビティ面4a,4bとの間に気泡が残留することが防止される。また、この放出を確実にするために、ゲート11から離れた位置に大気開放経路5を開口されておくことが好ましい。
【0031】
上記溶融樹脂の射出完了前、完了時又は完了後に、バルブ9aを開いて加圧ガスを加圧ガス源(図示されていない)から金型1に設けたガス導入路10へと供給する。加圧ガスの圧入開始は、上記のように射出完了前、完了時又は完了後のいずれでもよいが、好ましくは射出完了時又は完了直後である。
【0032】
加圧ガスとしては、例えば空気、炭酸ガス等でもよいが、窒素等の不活性ガスが好ましい。使用ガスの種類に関しては、加圧ガスの圧力、成形材料、成形条件等によって選択することが好ましい。加圧ガスの圧力は、使用樹脂の種類、成形品の形状、成形品の大きさ等によっても相違するが40〜200kgf/cm2である。
【0033】
ガス導入路10に供給された加圧ガスは、ガス注入ピン8と移動側金型3間の隙間を通って、閉鎖領域面となっているキャビティ面4b側からキャビティ4内に圧入される。この加圧ガスは、キャビティ4内の箱形成形品の内面と、キャビティ面4bとの間に圧入され、これによって、箱形成形品の外面をそれに対応するキャビティ面4aへと押し付ける。そして、この加圧ガスによる押し付けによって、キャビティ面4a側の成形品の面におけるひけの発生が抑制されると共に、キャビティ面4a側の転写性が向上し、ヒケ、艶むら等による外観不良の問題も低減する。更には成形品を金型1より取り出すときの離型性も向上する。
【0034】
一方、キャビティ4内の箱形成形品の内面とキャビティ面4bとの間に圧入された加圧ガスを、成形品の偏肉部を構成する樹脂中に侵入させ、偏肉部内に中空部を形成する。そして、このようにすることによって、上記成形品外面のキャビティ面4aへのと押し付けと、この偏肉部への中空部の形成との両者によって、ひけ防止と、光沢や艶むらの発生防止が図られることになる。加圧ガスを偏肉部を構成する樹脂中へ導く条件は、溶融樹脂の射出圧力、加圧ガスの圧力、偏肉部の形状や大きさ、更には後述する樹脂保圧の圧力等によって相違することから、これらを勘案して適切な条件を定めることにより行う。例えば、射出圧力や樹脂保圧の圧力が低い程、また偏肉部が大きい程、低い加圧ガスでも樹脂中へも加圧ガスを導くことができる。
【0035】
ガス注入ピン8と移動側金型3との隙間は、図4に示されるように、移動側金型3に設ける孔12を円形とすると共に、ガス注入ピン8の断面を円形ではなく、円形の一部を削り取った形状とすることで形成すると、容易に所望の幅sで形成できるので好ましい。特にこのガス注入ピン8先端部回りの隙間の幅sは、加圧ガスがスムーズに通過でき、射出充填時に溶融樹脂が侵入しない大きさとしておくことが好ましい。この隙間の幅sは、金型形状、これを設ける位置、使用材料、成形条件等にもよるが、好ましくは1/200mm以上1/5mm以下、より好ましくは1/100mm以上1/10mm以下、更に好ましくは1/20mm程度である。またガス注入ピン8の先端部より根本寄りの領域は、加圧ガスが滑らかに通過できるように、隙間を形成するための切削量を大きくし、場合によっては溝状に切削しておくことが好ましい。
【0036】
ここで、キャビティ4内に導入された加圧ガスが、有効に成形品の片面をキャビティ面4aへと押し付けるように作用すると共に成形品の偏肉部内に侵入するためには、キャビティ4内に圧入した加圧ガスの金型1外への漏洩を防止することが効果的である。このため、キャビティ面4bは外気との連通が遮断された閉鎖領域面となっていることが好ましいものである。
【0037】
図5は、図1の金型1に溶融樹脂を過量に充填した後にキャビティ4内に加圧ガスを圧入した時のリブ13と側壁部14付近の状態の概略図である。ガス注入ピン8回りの隙間から注入された加圧ガスは、成形品をキャビティ面4aに押し付けながらリブ13の根元に達する。この時、通常の成形でヒケが発生しやすいリブ13の位置に対応する反対面側は、圧入された加圧ガスによる押し付けによりヒケが防止される。また、加圧ガスは偏肉部であるリブ13部分内に侵入し、そこに中空部18を形成して、これによってもひけの防止が図られる。この中空部18によるひけ防止は、従来のガスアシスト成形と同じであるが、加圧ガスはリブ13周りにも存在し、同時にリブ13の近傍13’の位置に対応する反対面側もキャビティ面4aに押し付けられているので、従来のガスアシスト成形のように、当該リブ13の位置に対応する反対面側における光沢や艶むらの発生が防止されることになる。
【0038】
一方、加圧ガスは、側壁部14側にも進行し、側壁部14を矢印で示す方向に押し付け、結果として成形品の側壁部14はキャビティ面4aに押し付けられる。一般に、加圧ガスの圧力が高いほど漏洩を生じやすいが、図5に示されるように、加圧ガスの圧力が高いほど側壁部14はキャビティ面4aに強く押し付けられ、大気開放経路5(図1参照)が開口しているキャビティ面4a側への加圧ガスの回り込みが阻止されることになる。従って、箱形成形品の成形に本発明を適用すると、高圧ガスを用いても、ガスシールが可能となるので好ましい。これは、溶融樹脂をキャビティ4に過量に充填することによって確実に得ることができる。つまり、加圧ガスがキャビティ面4a側に回り込もうとした時に、樹脂が十分にキャビティ4内に充填されていると、加圧ガスが樹脂を押し除けてキャビティ面4a側に回り込んでガス道を付けてしまうことが防止され、このような側壁部14によるガスシールを確実に得ることができる。
【0039】
また加圧ガス注入時に、成形品が冷却されることで収縮し、金型形状によっては高圧ガスが漏洩する可能性もある。これを防止するためには、通常の射出成形で用いられる程度の樹脂による保圧(以下樹脂保圧と呼ぶ)を併用し、成形品の収縮分の樹脂の一部を補うことが好ましい。ここでいう樹脂保圧とは、一般の射出成形で用いられる程度の圧力であり、成形品にバリ、ソリが発生させない程度の圧力である。この樹脂保圧を併用することによって、リブ、ボス等の厚肉部の肉厚をより大きくとることが可能となり、製品設計の自由度を更に広げることができる。また、過剰に加圧ガスを導入することによる外観不良の発生も防止できる利点がある。
【0040】
加圧ガスの圧入は、必ずしも図1に示すような移動側金型3から行わなければならないものではない。固定側金型2と移動側金型3のどちら側からガスを導入するかは、一般に金型1の形状に起因し、成形品意匠面が固定側金型2側にある場合、加圧ガスは図1に示すように移動側金型3側から導入するのが簡便であり、逆に意匠面が移動側金型3側にある場合、加圧ガスは固定側金型2側から導入する方が簡便である。
【0041】
即ち、本発明において、加圧ガスの圧入側であるキャビティ面4bとは反対側のキャビティ面4aに成形品は押し付けられるので、加圧ガス圧入側の成形品表面よりもこれとは反対側の成形品表面の仕上がり状態が良好となる。従って、加圧ガスの圧入は、成形品の背面側(非意匠面側)から行うのが好ましい。
【0042】
このように加圧ガスの圧入を行った後、必要に応じて加圧ガスを金型1外に排出した後、成形品を金型1から取り出す。
【0043】
本発明は、背面側(非意匠面側)に部分的に厚肉部が突出した成形品の成形に有効である。即ち、キャビティ面4b側にリブ、ボス等が突出した成形品の成形に有効である。キャビティ面4a側の成形品表面である成形品の意匠面に、リブやボス等に対応して発生しやすいひけ、光沢や艶むらを防止でき、リブやボスの存在による外観上の問題を解消することができる。
【0044】
特に、図6に示されるように、厚肉部の幅をw、厚肉部の周辺における厚みをtとした時に、w≧(3/5)tとなるような厚肉部を有する成形品に対して有効である。即ち、このような厚肉部を有する成形品は、通常の射出成形ではひけの防止が困難であるが、本発明によるとこれを確実に解消することができる。
【0045】
図7は、キャビティ面4bと開放領域面と閉鎖領域面のいずれかに切り替えることができるようにした金型1の一例を示すものである。
【0046】
更に説明すると、ガス導入路10は、図1で説明した金型1と同様にバルブ9aを介して加圧ガス源(図示されていない)に接続されている一方、バルブ9b及び真空ポンプ15を介して大気に連通できるようになっている。つまり、バルブ9aを閉じ、バルブ9bを開放して真空ポンプ15を作動させた状態では、キャビティ面4bは大気に連通された開放領域面となり、真空ポンプ15の作動を停止し、バルブ9bを閉鎖した状態(バルブ9aは閉じていても開放していてもよい)では、キャビティ面4bは大気との連通が遮断された閉鎖領域面となる。この図7に示される金型1において、真空ポンプ15は省略してもよいが、この真空ポンプ15を設けておくと、溶融樹脂の射出時に真空ポンプ15でキャビティ4内を減圧し、溶融樹脂がキャビティ4の隅々にまで行き渡りやすくすることができる。この場合、大気開放経路5を設けることなく、金型1のパーティング面にOリングを介在させて、キャビティ4を密閉系にすることができるようにしておくとより効果的である。
【0047】
図8は、ガス注入ピン8を設けることなく、エジェクタピン6回りを利用してキャビティ4へ加圧ガスを供給できるようにした金型1の一例を示すものである。
【0048】
更に説明すると、移動側金型3の後方には、突出したエジェクタピン6の後部及び突き出しプレート16を収容し、かつバルブ9aを介して加圧ガス源(図示されていない)に接続された密封室17が形成されている。この金型1では、キャビティ4内への加圧ガスの圧入を、加圧ガス源から密封室17に加圧ガスを供給し、移動側金型3とエジェクタピン6間の隙間を介して行うものとなっている。このようなガス注入方式を用いると、個々のエジェクタピン6回りをガスシールしたり、エジェクタボックス(密封室17)に通じる入れ子等があってもその継ぎ目のガスシールの必要がなくなる。尚、7c〜7eは密封室17を形成するためのOリングである。
【0049】
【実施例】
実施例1
図9に示されるような、湾曲したハウジング形状で、主要部厚み2.5mmの成形品を成形した。加圧ガスの注入とそのガスシールは、図1で説明したものと同様とし、ガス注入位置Gは、各リブa〜gの間とした。また、一方のパーティング面の位置は図中Hの位置で図2に示される形態のものとし、他方のパーティング面の位置は図中Iの位置で図3に示される形態のものとした。
【0050】
a,b,c,d,e,f,gで示される各リブの厚みは、それぞれ2.5mm、2.5mm、1.5mm、3.75mm、2.5mm、1.25mm、2.5mmである。
【0051】
成形材料は、ハイインパクトポリスチレン(HIPS)、ABS樹脂、変性PPE樹脂(m−PPE)とし、それぞれを用いて、キャビティ容積に比して過量(103容量%)の成形材料を射出した後、直ちに加圧ガスを圧入することで成形品を成形した。それぞれの成形条件を下記に示す。
【0052】
(A)使用材料:HIPS
シリンダー温度:200℃
射出圧力: 100kg/cm2 (ゲージ圧力)
樹脂保圧: 5kg/cm 2(ゲージ圧力)
加圧ガスの圧力:100kg/cm2 (ゲージ圧力)
(B)使用材料:ABS
シリンダー温度:230℃
射出圧力: 100kg/cm2 (ゲージ圧力)
樹脂保圧: 10kg/cm2 (ゲージ圧力)
加圧ガスの圧力:150kg/cm2 (ゲージ圧力)
(C)使用材料:m−PPE
シリンダー温度:260℃
射出圧力: 100kg/cm2 (ゲージ圧力)
樹脂保圧: 10kg/cm2 (ゲージ圧力)
加圧ガスの圧力:150kg/cm2 (ゲージ圧力)
上記成形品外観は、肉眼にて判定し、更にリブと反対側の意匠面のひけを測定した。測定結果を表1に示す。また、各リブ部に形成された中空部18の状態を図10(a)に示す。
【0053】
表1からも明らかなように、本発明による成形品は、外観が良好で、ひけのほとんどない成形品であった。従来、ひけの問題によって、厚肉のリブを設けることが出来なかったが、本発明によってそれが可能となった。また加圧ガスを成形品内部に導入するガスアシスト成形品にみられるような、厚肉リブの裏に位置する意匠面にみられる光沢むら、艶むらも肉眼ではほとんど認められなかった。
【0054】
比較例1
実施例1と同じ金型、同じ樹脂をそれぞれ用いて通常の射出成形を行った。それぞれの成形条件を下記に示す。
【0055】
(A’)使用材料:HIPS
シリンダー温度:200℃
射出圧力: 100kg/cm2 (ゲージ圧力)
樹脂保圧: 40kg/cm2 (ゲージ圧力)
(B’)使用材料:ABS
シリンダー温度:230℃
射出圧力: 100kg/cm2 (ゲージ圧力)
樹脂保圧: 40kg/cm2 (ゲージ圧力)
(C’)使用材料:m−PPE
シリンダー温度:260℃
射出圧力: 100kg/cm2 (ゲージ圧力)
樹脂保圧: 40kg/cm2 (ゲージ圧力)
上記成形品外観は、肉眼にて判定し、更にリブと反対側の意匠面のひけを測定した。測定結果を表1に示す。
【0056】
比較例2
加圧ガスの圧入を、ランナー内に突出した中空ピンを設けてそこからリブ内に圧入することで行った他は、実施例1と同じ金型、同じ樹脂をそれぞれ用いて、通常のガスアシスト成形を行った。それぞれの成形条件を下記に示す。
【0057】
(A’)使用材料:HIPS
シリンダー温度:200℃
射出圧力: 100kg/cm2 (ゲージ圧力)
樹脂保圧: 0kg/cm2 (ゲージ圧力)
加圧ガスの圧力:100kg/cm2 (ゲージ圧)
(B’)使用材料:ABS
シリンダー温度:230℃
射出圧力: 100kg/cm2 (ゲージ圧力)
樹脂保圧: 0kg/cm2 (ゲージ圧力)
加圧ガスの圧力:100kg/cm2 (ゲージ圧)
(C’)使用材料:m−PPE
シリンダー温度:260℃
射出圧力: 100kg/cm2 (ゲージ圧力)
樹脂保圧: 0kg/cm2 (ゲージ圧力)
加圧ガスの圧力:100kg/cm2 (ゲージ圧)
上記成形品を肉眼にて判定したところ、いずれの樹脂においてもリブの位置に対応する反対面側に光沢若しくは艶のむらが観察された。また、リブ部分に形成された中空部18は、いずれの場合も図10(b)に示されるように、実施例1における中空部18よりもかなり大きいものであった。中空部18が実施例1における中空部18と同様な大きさとなるよう、加圧ガスの圧力を下げて成形を行ったところ、加圧ガスがリブ全体に行きわたらず、該リブの反対面側の成形品表面にひけを生じた。成形品外観の肉眼での判定結果と、リブと反対面の意匠面のひけの測定結果を表1に示す。
【0058】
【表1】
Figure 0003819972
【0059】
実施例2
図11に示されるような、箱形OA機器ハウジング形状で、主要部厚み2.0mmの成形品を成形した。加圧ガスの注入とガスシールは、図1で説明したものと同様とした。また、パーティング面の形態は図2に示した形態とした。
【0060】
h,iのリブの厚みは、それぞれ2mmと4mmである。
【0061】
成形材料はABS樹脂とし、キャビティ容積に比して過量(104容量%)の成形材料を射出した後、直ちに加圧ガスを圧入することで成形品を成形した。成形条件を下記に示す。
【0062】
使用材料: ABS樹脂
シリンダー温度:230℃
射出圧力: 100kg/cm2 (ゲージ圧力)
樹脂保圧: 20kg/cm2 (ゲージ圧力)
加圧ガスの圧力:100kg/cm2 (ゲージ圧力)
上記成形品外観は、肉眼にて判定し、更にリブと反対側の意匠面のひけを測定した。測定結果を表2に示す。
【0063】
比較例3
実施例2と同じ金型、同じ樹脂をそれぞれ用いて通常の射出成形を行った。成形条件を下記に示す。
【0064】
使用材料: ABS樹脂
シリンダー温度:230℃
射出圧力: 100kg/cm2 (ゲージ圧力)
樹脂保圧: 40kg/cm2 (ゲージ圧力)
上記成形品外観は、肉眼にて判定し、更にリブと反対側の意匠面のひけを測定した。測定結果を表2に示す。
【0065】
比較例4
加圧ガスの圧入を、ランナー内に突出した中空ピンを設けてそこからリブ内部に圧入することで行った他は、実施例2と同じ金型、同じ樹脂をそれぞれ用いて通常のガスアシスト成形を行った。成形条件を下記に示す。
【0066】
使用材料: ABS樹脂
シリンダー温度:230℃
射出圧力: 100kg/cm2 (ゲージ圧力)
樹脂保圧: 0kg/cm2 (ゲージ圧力)
加圧ガスの圧力:100kg/cm2 (ゲージ圧)
上記成形品外観は、肉眼にて判定し、更にリブと反対側の意匠面のひけを測定した。測定結果を表2に示す。
【0067】
【表2】
Figure 0003819972
【0068】
実施例3
図12に示されるような、箱形OA機器ハウジング形状で、主要部厚み2.5mmの成形品を成形した。加圧ガスの注入とガスシールは、図1で説明したものと同様とした。また、パーティング面の形態は図2に示した形態とした。
【0069】
h,iのリブの厚みは、それぞれ2.5mmと4mmで、ボスjは直径10mm、高さ10mmの円筒形とした。
【0070】
成形材料はハイインパクトポリスチレン(HIPS)とし、キャビティ容積に比して過量(104容量%)の成形材料を射出した後、直ちに加圧ガスを圧入することで成形品を成形した。成形条件を下記に示す。
【0071】
使用材料: HIPS
シリンダー温度:200℃
射出圧力: 100kg/cm2 (ゲージ圧力)
樹脂保圧: 20kg/cm2 (ゲージ圧力)
加圧ガスの圧力:150kg/cm2 (ゲージ圧力)
得られた成形品は、肉眼でひけは確認できず、光沢や艶のむらもない良好なものであった。また、ボスjの根元には加圧ガスを侵入させて中空部を形成した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる金型の一例を示す断面図である。
【図2】大気開放経路の形成位置の他の例を示す断面概略図である。
【図3】大気開放経路の形成位置の他の例を示す断面概略図である。
【図4】ガス注入ピン回りの拡大断面図である。
【図5】本発明におけるガスシール作用とひけ防止作用の説明図である。
【図6】本発明を適用するに適した厚肉部の説明図である。
【図7】本発明に用いる金型の他の例を示す断面図である。
【図8】本発明に用いる金型の他の例を示す断面図である。
【図9】実施例1、比較例1及び2で成形した成形品の概略図である。
【図10】実施例1及び比較例2で成形した成形品における中空部の状態を示す断面図である。
【図11】実施例2、比較例3及び4で成形した成形品の概略図である。
【図12】実施例3で成形した成形品の該略図である。
【符号の説明】
1 金型
2 固定側金型
3 移動側金型
4 キャビティ
4a,4b キャビティ面
5 大気開放経路
6 エジェクタピン
7a〜7e Oリング
8 ガス注入ピン
9a,9b バルブ
10 ガス導入路
11 ゲート
12 孔
13 リブ
13’ リブ近傍
14 側壁部
15 真空ポンプ
16 突き出しプレート
17 密封室
18 中空部

Claims (8)

  1. 厚肉部の幅をw、厚肉部の周辺における厚みをtとした時に、w≧(3/5)tとなる部分的な厚肉部を有する成形品の射出成形において、溶融樹脂をキャビティの容積に比して103容量%以上キャビティ内に射出した後、成形品の片面を、成形品の他面に対応するキャビティ面側から3.92〜19.6MPaの加圧ガスを圧入して、対応するキャビティ面に押し付けると共に、圧入した加圧ガスを成形品の厚肉部を構成する樹脂内に侵入させることを特徴とするガス併用射出成形方法。
  2. 成形品の片面に対応するキャビティ面がその一部に大気開放経路が開口して大気に連通された開放領域面、成形品の他面に対応するキャビティ面が大気との連通が遮断された閉鎖領域面となった金型を用い、溶融樹脂をキャビティ内に射出した後、閉鎖領域面となった成形品の他面に対応するキャビティ面側より加圧ガスを圧入することを特徴とする請求項1のガス併用射出成形方法。
  3. 成形品の片面に対応するキャビティ面と成形品の他面に対応するキャビティ面の両者が、その一部に大気開放経路が開口して大気に連通された開放領域面となった金型を用い、溶融樹脂をキャビティ内に射出した後、成形品の他面に対応するキャビティ面側の大気開放経路を閉鎖して、当該キャビティ面を閉鎖領域面とし、閉鎖領域面となった成形品の他面に対応するキャビティ面側より加圧ガスを圧入することを特徴とする請求項のガス併用射出成形方法。
  4. 成形品が箱形をなし、成形品の片面がこの箱形の成形品の外面、成形品の他面がこの箱形の成形品の内面であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載のガス併用射出成形方法。
  5. 成形品が、その他面側に突出する部分的な厚肉部を有することを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載のガス併用射出成形方法。
  6. 大気開放経路が溝として形成されていることを特徴とする請求項2又は3のガス併用射出成形方法。
  7. 大気開放経路を形成する溝の少なくともキャビティへの開口部付近の厚みが1/100mm以上1/10mm以下であることを特徴とする請求項のガス併用射出成形方法。
  8. 溶融樹脂の射出後、樹脂保圧を加えることを特徴とする請求項1〜いずれか1項に記載のガス併用射出成形方法。
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