JP3819941B2 - 移動通信システムでの呼障害時再接続方法 - Google Patents

移動通信システムでの呼障害時再接続方法 Download PDF

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Description

発明の背景
1.技術分野
本発明は、移動通信システムに関し、特に、呼障害時の再接続方法に関する。
2.従来技術
一般に、公衆移動通信網(PLMN:Public Land Mobile Network)では、移動端末(MS:Mobile Station)と基地局(BS:BaseStation)との接続が無線環境で行われる。従って、信号伝搬(signal propagation)に不利に影響する無線環境の物理的な特性上、陰影地域(shadow area)に呼サービスが提供されない場合もある。特に、移動電話網では端末を携えている加入者が歩いたり車などで自分の位置を変えるので、一時的に通話断絶が発生することもある。従って、従来の技術では、予め規定された時間の間通話不可能状態が続くと、呼サービス不可能状態と判断し、呼を解除(release)させる。この予め規定された時間を、IS−95では約5秒(即ち、1フレーム周期×270個)と規定している。このように望まない呼解除が発生すると、発信側の加入者は、その相手側との呼接続を初めから再び行わなければならないという不便さがあった。
このような不便さを改善するために次のような方法が提案されてきた。
(1)米国特許番号第5,546,382号では、データ通信時伝送障害が発生した場合、続いてサービスを提供するための回線再接続方法を開示している。
(2)米国特許番号第5,239,571号では、異常終了(abnormal disconnection)によって解除された通信回線の再接続方法を開示している。この方法は、別途の装置を端末機に取り付けるか、又は端末機の変形を通じて具現できる。即ち、発信及び着信情報を貯蔵する端末機内のRAM(Random Access Memory)を用いて異常呼解除が発生した時自動で呼をセットアップさせる技術である。
(3)米国特許番号第5,566,236号では、知能網概念を導入した方法であって、呼切断時、近くの通信システム(telecommunication system)、即ちPBX(Private Branch Exchange)及びCentrex(Centralized PBX Service)を用いて切断された電話通信を再接続する方法が開示されている。
発明の概要
従って、本発明の目的は、移動通信システムで、呼サービス中に呼障害が発生した時、障害呼を自動で再接続させる方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、移動通信システムで、通話中に呼障害が発生した時、障害呼を自動で再接続させる方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、移動通信システムで、呼サービス中に呼障害が発生した時、障害呼を手動で再接続させる方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、MSが呼障害を感知する場合、障害呼を再接続させる方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、システム、即ちBS及びMSC(Mobile Switching Center)が呼障害を感知する場合、障害呼を再接続させる方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、MSとシステムとの間の両方向通話チャネルともに異常があり、MS及びシステムが各々呼障害を感知する場合、障害呼を再接続させる方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、MSが呼障害を感知し、位置登録を要求する場合、障害呼を再接続させる方法を提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明は、移動通信システムでの呼障害時再接続方法を提供する。その方法は、複数の移動交換局が連結され、前記移動交換局が複数の基地局と各々連結される移動通信システムにおいて、一つ以上の前記基地局を通じて移動端末加入者と相手側の加入者間のサービス提供中サービス障害が発生する場合、前記移動端末加入者と相手側の加入者との通信線路を再接続する方法において、前記サービス障害が予め設定された第1期間以上発生すると、前記移動端末加入者の移動端末が再接続要求信号を送出する過程と、前記再接続要求に応じて前記複数の基地局のうち一つとこれに接続された複数の移動交換局の中一つを通じて前記相手側の加入者との前記サービスを再開する過程と、からなることを特徴とする。
図面の簡単な説明
図1は、本発明の実施形態による移動通信システムの構成図。
図2は、呼解除信号が正常状態で発生するか、又は障害呼によって発生するかのパラメータを示す図。
図3は、一時的な通話保留状態の呼を接続するために用いる再接続要求信号のパラメータを示す図。
図4は、障害呼接続機能が各移動端末に対して付加サービスとして登録されているかを表すパラメータを示す図。
図5は、通常の呼解除信号と障害呼による呼解除信号を区別するためのパラメータを示す図。
図6は、IS−634規格に基づいたMSから発信された呼解除のタイミングチャート。
図7は、MS発信呼過程のタイミングチャート。
図8は、本発明の実施形態によるMS,BS,MSCで行う障害呼処理方法を概略的に示すフローチャート。
図9は、MSが障害呼を感知する場合、その障害呼を処理する方法を示すフローチャート。
図10は、システムが障害呼を感知する場合、その障害呼を処理する方法を示すフローチャート。
図11は、通話チャネルの両方向ともに異常が発生し、MS及びBSが各々障害呼を感知する場合、その障害呼を処理する方法を示すフローチャート。
図12は、MSが障害呼を感知し、位置登録を要求する場合の障害呼処理方法を示すフローチャート。
図13は、従来の技術による呼処理状態の遷移図。
図14は、本発明の実施形態による呼処理状態の遷移図。
図15は、呼障害を検出するためのBSの構造図。
発明の実施の形態の詳細な説明
以下、本発明に従う好適な実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
なお、図面中、同一の構成要素及び部分には、可能な限り同一の符号及び番号を共通使用するものとする。
そして、以下の説明では、具体的な特定事項が示しているが、これに限られることなく本発明を実施できることは、当技術分野で通常の知識を有する者には自明である。また、関連する周知技術については適宜説明を省略するものとする。
語彙とその定義
本発明で‘呼サービス中(call service in progress)’とは、音声通信や静止画像、動画像などのデータ通信サービスが行われている状態を意味する。
また、本発明では、一時的呼サービス不可能状態の呼又は呼サービス不可能状態が続く場合の呼を‘障害呼(dropped call)’と定義しており、この障害呼は、呼切断、特定チャネルの雑音、サービス不可能などによって発生する。
ここで、‘呼切断(call disconnection)’とは、予め設定された時間継続して呼が切断された状態を意味する。
本発明の実施形態が適用されるシステムは、北アメリカ方式であるデジタル移動通信システムである。この北アメリカ方式で使用される標準には、IS−95、IS−634、IS−41系列などがある。特に、本発明は、音声の他に、高品質の音声、高速データ、動画像、インターネット検索などのサービスを提供する3G(3rd Generation)IS−95でも適用可能である。
図1を参照すれば、本発明の一実施形態が適用される移動通信システムは、HLR(Home Location Register)80、MSC(MSC0 70a,MSC1 70b)、BSC(Base Station Controller)(BSC00 64a,BSC01 64b,BSC10 64c)、BTS(Base station Transceiver Subsystem)(BTS000 62a〜BTS101 62f)及びMS 50を有する。一つのPLMNには多数のHLR及びMSCが互いに連動されていて、加入者管理及び呼交換機能を行うよう構成される。図1に示すように、一つのHLR 80には多数のMSC(MSC0 70a,MSC1 70b)が連結され、各MSCは多数のBSCに連結され、これらBSCには多数のBTSが連結される。通常、BSは、BSCとBTSで構成される。
MSCは、一般公衆電話網(PSTN:Public Switch Telephone Network)及びPLMNとの接続を制御し、BSCは無線リンクを制御してハンドオフ機能を果たす。そして、BTSはMSと共に無線通信路を構成し、無線資源を管理し、また、HLRは加入者位置登録及び加入者情報を貯蔵するデータベースとして機能する。各MSCは自分の担当する領域に存在するMS情報を一時的に貯蔵するVLR(Visitor Location Register)を有する。MSが他のサービス領域に移動すると、このVLRに貯蔵された情報も削除される。
このような移動通信システムでは、呼が設定されると該当MSとBTS間に無線チャネルを割当て、BTSとBSC、BSCとMSC、MSCとPLMN又はPSTNのような外部網との間に通話路を形成する。このように呼が設定されて通話が行われている場合、無線環境の特性又は陰影地域などの理由から一定の時間以上呼がとぎれた状態が続くと、通常の移動通信システムでは呼を終了させる。このような陰影地域の問題は、例えばエレベータ、中継装置のないトンネル、隣接セル間に位置した長いトンネル、高層ビル密集地域などで発生する。
これら状況は、本発明の実施形態で定義した障害呼が発生する可能性のある状況であって、図1では参照番号10,12,14,16の位置に該当する。
参照番号10,12,14は同一のMSC地域内の障害呼発生位置を示し、参照番号16は異なるMSCのBTS間の障害呼発生位置を示す。特に、参照番号10は、BTS000 62aの領域内でBTS000 62aと通話するMS 50の障害呼発生位置を示し、参照番号12は、BSC00 64aのサービス地域でBTS000 62a又はBTS001 62bと通話するMS 50の呼障害発生位置を示し、参照番号14は、BTS001 62b又はBTS010 62cとそれらの境界地域で通話するMS 50の呼障害発生位置を示す。
図1のBSとMSCとは、障害呼の再接続を制御するものであって、場合に応じて同一のアルゴリズムを使用する。
本発明の実施形態による障害呼再接続機能は、次のような2方式によって提供される。(a)方式は、全MSの動作を変更することによって、全加入者について無差別的に障害呼接続機能を適用する方式、(b)方式は付加サービスとして各MS個別に、障害呼機能を提供する方式である。
この(b)の方式は、必要な加入者に限ってサービスを提供することができ、運用事業者からも必要な加入者の端末だけを取り替えるだけで済むために、柔軟に適用が可能である。また、(a)の方式は、全加入者端末が障害呼再接続機能を具現できるよう構成されれば可能になる。
本発明の実施形態では、既存の信号を変更するか、又は新規の信号を使用する。以下、使用する信号について説明をする。既存の一信号には呼解除信号があり、通常の呼解除時に使用されている‘Release’信号と‘Release Order’信号とが含まれる。本発明の実施形態では、この信号を用いるか、又はこの信号に新たな機能をさらに加える。ここで‘Release’信号とは、BSとMSCとの間で通信される信号であり、‘Release Order’信号とはMSとBSとの間で通信される信号である。呼解除信号から呼障害が検出できる場合は、呼解除信号をそのまま使用し、呼解除信号から呼障害が検出できない場合は、図2のようなパラメータを加えて正常な呼解除信号と障害呼による呼解除信号を区別して示す。
このような区別のために、図2では、通常の呼解除信号(‘Release’、‘Release Order’)のフィールドに‘RELEASE_STAT’というパラメータが加えられて、サービス障害検出情報とされている。パラメータ‘RELEASE_STAT’は1ビットで構成され、その値が‘0’であれば、正常な呼解除信号を示し、その値が‘1’であれば、障害呼による呼解除信号を示す。
ここで‘Release’信号と“Release Order’信号が使用される一般のプロトコルの一例を図6に示した。図6は、IS−634規格に基づいたMS発信呼解除動作のフローチャートである。この図6において参照番号20は、‘Release Order’信号と‘Release’信号を示している。また、同様に障害呼を区別するために、‘Clear’信号に対してパラメータ’RELEASE_STAT’を加えることもでき、その他の手段として新規の信号を使用することもできる。
次いで、本発明の実施形態においては、一時的に通話保留状態となった呼を接続するため、既存の再接続要求信号、即ち‘Reconnection’信号をそのまま使用するか又は変更して用いる。この‘Reconnection’信号は、MS→BS、BS→MSC,MSC→VLR,MSC→他のMSCに対する再接続信号である。MS→BS,BS→MSCの場合は、一般の発信呼(origination call)に用いられるメッセージに、パラメータ‘OLD_BS_ID’を加えて使用する。図3を参照すれば、一時通話保留状態にある既存呼の接続情報のパラメータである‘OLD_BS_ID’がフィールドに加えられている。この‘OLD_BS_ID’は16ビットであり、既知の発信メッセージ及びセットアップ信号を変形することによって発生される。
図7は、MS発信呼過程に対する処理フローチャートである。図7において、参照番号30は、‘Origination Order’信号と‘Setup’信号であって、パラメータ‘OLD_BS_ID’が加えられる。
また、本発明の実施形態においては、パラメータ‘DCAR_FLAG(Drop Call Automation Reconnection flag)’を、図1のHLR 80、VLR0 72a及びVLR1 72bにさらに加える。このパラメータ‘DCAR_FLAGは、障害呼再接続機能が各MS対し付加サービスとして提供されるか否かを示すものであり、図4に示すように1ビットの長さを有する。‘DCAR_FLAG’が‘0’であれば不活性化状態(0=DACT)を示し、‘1’であれば活性化状態(1=ACT)を示す。
さらに、正常な‘Release’信号と障害呼による‘Release’信号を区別し得るパラメータ‘WAITING_FLAG’を、サービス保留中であることを表す情報として、図1のVLR0 72a、VLR1 72bの加入者データにさらに加える。このパラメータ‘WAITING_FLAG’は、図5に示すように、1ビットの長さを有する。‘WAITING_FLAG’が‘0’であれば正常な呼解除状態(0=NORMAL)を、‘1’であれば障害呼による呼解除状態(I=DROP)を各々示す。ここで‘WATING_FLAG’の初期値は‘0’である。
障害呼感知方式
本発明の実施形態による障害呼感知方式は次のようである。
第1例:MSによる感知
MSにより障害呼を感知する場合:MSは、システムからMSに向かう通話チャネルの異常に基因する進行中の呼に対する障害を判断する。例えば、MSは、障害発生地域に対する情報(基地局関連情報であり、‘OLD_BS_ID’に利用される)を貯蔵し、MSの状態が正常状態に遷移されると、システム(BS,MSC)に呼障害を知らせる方式である。
第2例:システムによる感知
システムが障害呼を感知する場合:この場合、システムが進行中の呼障害を判断する。このとき呼障害は、MSからシステムに向かう通話チャネルの異常に基因する。即ち、システムがMSに再接続要求を送って再接続機能を行わせたり、再接続機能を強制的に行うことができる。
第3例
MSとシステム間の両方向通話チャネルともに異常が生じた場合
第4例:
MSから位置登録要求を受信した場合:この場合、呼障害が発生した後、MSは、進行中の呼に対する障害地域の情報無しで通常の状態に遷移し、既存のパラメータとは異なる情報を保持してシステムに呼障害による位置登録を要求するものである。この状態で呼障害が発生すると、通常、MSは初期化された後、加入者(MS)の位置登録を行う。したがって、加入者位置登録時、VLRに新規に加えられるパラメータ‘WAITING_FLAG’が‘1’であれば、もとの呼が再接続される。位置登録は、MSが自分の位置、状態、スロット周期などの情報をBTSに知らせる過程である。
障害呼の処理
以上の障害呼感知方式によって障害呼を処理する方法も変わる。前述の4つの障害呼の感知方式に対応する障害呼処理方法を説明するに先立って、MS,BS若しくはMSCの1つ又はこれらの組み合わせで行う障害呼処理方法を、図1及び図8を参照して概略的に説明する。
図8において、100段階で呼が設定されると、101段階の通話中状態に遷移し、102段階で呼サービス中(通話中)においてMSから手動再接続要求があるか否かを判断する。MS加入者は、呼サービス時に音声又は画面に雑音が発生するか、ミュート状態になる場合は、本発明の実施形態によって備えられる手動再接続要求キーを用いて手動再接続要求を行うことができる。手動再接続要求キーは特定キーであって、端末機のキーパッドに別に備えられても良く、既に備えられている機能キーを用いて具現しても良く、数字キーの組合せで具現しても良い。
MSからの手動再接続要求がないと、104段階で、呼サービス中の通話チャネルでフレームが続いて受信されるかを判断し、フレームが受信されると、105段階に進行して受信フレームがエラーを有するか判断する。受信フレームにエラーが存在しないと、106段階に移り、未受信又はバッド(bad)フレームを数えるカウンタ(以下、未受信カウンタ(non-reception counter)と略す)がクリア(clear)される。一方、105段階で受信フレームにエラーが存在すると、108段階で未受信カウンタのカウントを増加させる。その後110段階で、未受信カウンタのカウントが、予め設定された時間Timer_Val1以上かどうかを判断する。この設定時間Timer_Val1は、障害呼が発生したか否かに対する判断基準であって、システムの運用状態及び加入者の特性によって変更され、数秒単位(0秒〜10秒)に設定される。望ましいTimer_Val1は1.2秒であり、従来設定されていた約5秒に比べて短い値である。Timer_Val1は、システム初期化データとして登録されていて、運用者によって変更もある。つまり、仮に障害呼再接続機能が全MSについて無差別的に登録された場合、Timer_Val1は各MSに共通適用される一定値として設定されるが、一方、各MSごとに障害再接続機能が提供される場合は、Timer_Val1は各加入者ごとに異なる値となる。
以下、MS及びBSが呼障害を感知する方法をさらに詳細に説明する。
BSが呼障害を検出する場合
図15に、呼障害を検出するためのBS側の構造図を示す。図15を参照すれば、アンテナ1000を通じて受信されたCDMA信号は、RF&XCVB(Radio Frequency&Tranceiver Block)1020によって、IF(Intermediate Frequency)信号に変換される。この変換されたIF信号を、CMDB(CDMA Mod.and Demod.Block)1040でQCELP(Qualcomm Code Excited Linear Predictive coding)のパケットに変換する。この動作時、CMDB 1040は、CRC(Cyclic Redundancy Code)をチェックして、パケットフレームが正常か判断する。この時、異常が発生した場合は、異常表示情報(Quality Matrix:H’00〜H’ff)を変換パケットに加える。この異常表示情報が‘0’であれば、TSB 1060はCMDB 1040から受信したパケットフレームを異常状態と判断する。しかし、‘1’であれば、TSB 1060は受信したパケットフレームをPCM(Pulse Code Modulation)信号に変換してMSCに伝送する。
そして、TSB 1060がパケットフレームを異常状態と判断すると、連続したエラーの発生及び未受信のフレームをカウントし、最終的に呼障害が発生したか判断する。ここでTSB 1060では、20ms毎に発生するタイマーインタラプトを、フレームを受信したか否かに対する基準として使用する。即ち、20msインタラプト発生時毎にフレームが受信されるか判断する。
TSB 1060は、CMDB 1040から出力されるエラー状態のフレーム、即ちバットフレーム(bad frame)を20個連続して受信すると、障害の前兆と判断する。その後、第1の設定時間において連続して所定数の障害フレームが受信されると、TSB 1060は呼障害と判断する。仮に第1設定時間を2秒とした場合、TSB 1060がエラー状態のフレーム80個を連続して受信する時、呼障害と判断する。しかし、2個以上の連続的な正常フレームを受信すると、未受信カウンタは初期化されて、TSB 1060は正常状態に戻る。一方、TSB 1060は、第2の設定時間において20個連続でフレームを受信しないと、呼障害と判断する。ここで、この第2設定時間は、前記の第1設定時間より短い方が好ましい。
MSが呼障害を検出する場合
以下、MSが呼障害を検出する一方法について述べる。MSは通話チャネルの端末機制御状態にある時には常に順方向通話チャネルを監視する。仮に、MSが順方向通話チャネルから連続してL個のバッドフレームを受信すると、送信器を停止させる。その後、MSが連続してM個のグッドフレーム(good frame)を受信すると、MSは送信器を再作動させる。通話チャネルの端末機制御状態において、MSの通話チャネル初期化副状態(sub−state)で、MSの送信器を起動する時、MSは順方向通話チャネルのフェードタイマー(fade timer)を作動させる。このフェードタイマーは、順方向チャネルから連続してM個のグッドフレームを受信すると、N秒間に再設定される。仮に、フェードタイマーシーケンスの間、連続するグッドフレームが受信されないと、MSは送信器を中断させ、呼障害を宣言する。
図8を参照すれば、前述のようにMS又は/及びBSが呼障害発生を感知すると(104段階及び110段階)、112段階に移行して進行中の呼を保留させる。即ち、現在接続中のMSとBS間の無線リンク、BSとMSC間のリンク、MSCとPSTN(又は、他のMSC)間のリンクなどをそのまま維持させる。必要に応じて、MSとBS間の無線リンク、BSとMSC間のリンクは解除しても良い。その後、114段階に進行して、再接続待機中を表す情報メッセージを通信相手側の加入者又はサービス提供装置に伝送する。情報メッセージは通信相手の電話加入者などに提供されるものであって、一般の音声メッセージ、音楽(music)、トーン(tone)、ミュート(mute)などの形態がある。そして、メッセージはデータ通信加入者及びデータサービス提供装置にヌルデータ状態を提供する。
次いで、116段階では、タイマーが所定時間Timer_Val2に設定される。118段階で再接続待機中の状態になると、タイマーは120段階で作動する。その後、122段階ではタイマーが予め設定された設定時間Timer_Val2を経過する前に、MS又はシステム(BS,MSC)から再接続要求又は位置登録要求が受信されるか判断する。タイマー値Timer_Val2は、呼切断(呼サービス解除)時期を判断する基準であって、数十〜数百秒単位(例えば、10秒〜180秒)に設定することができ、システムの運用状態及び加入者端末の特性によって変更できる。望ましいTimer_Val2は30秒〜60秒である。前述したように、障害呼再接続機能が全MSに無差別的に登録される場合、Timer_Val2はすべてのMSに対して同一の値が設定され、障害呼接続機能が各MSについて個別に提供される場合は、タイマーVal2は各MSで異なる値をとなる。
一方、122段階で、Timer_Val2以内に再接続要求又は位置登録要求があれば、124段階に移行してタイマーを中止する。その後、126段階で、既存呼が待機状態から解除されて、MSの新規の位置に適した通話チャネルに再接続する。その後、128段階で通信相手側の加入者端末又はサービス提供装置に提供されていた情報メッセージを解除する。これにより、MSは通信相手側の加入者端末又はサービス提供装置と呼サービス(即ち、通話)を続いて行うことができる。
しかし、122段階でTimer_Val2以内に再接続要求を受けないと、130段階に移行して呼切断を表す情報メッセージを通信相手側の加入者又はサービス提供装置に伝送し、132段階で呼を解除する。
以下、障害呼感知方式による障害呼処理方法を図1、及び図8乃至図12を参照して詳細に説明する。
まず、図9乃至図12を参照すれば、同MSC/VLR領域の場合と、異MSC/VLR領域の場合がある。ここで、同MSC/VLR領域の場合とは、呼障害時にMSが属するMSC/VLRと、再接続要求及び位置登録要求時にMSが属するMSC/VLRとが同じ場合を意味し、異MSC/VLR領域の場合とは、呼障害時と再接続要求及び位置登録要求時のMSの位置が異なるMSC/VLR領域に属する場合を意味する。
第1例:MSにより障害呼感知した場合の障害呼の処理方法
図9は、MSが障害呼を感知する場合の障害呼処理のフローチャートである。この場合はシステムからMSに向かう通話チャネルの異常に基因する。
図1及び図9を参照すれば、MSは、呼サービス中(図9の200段階)、MS加入者が再接続キーを押すと、この再接続要求を201段階で感知し、端末機を初期化させる。また、呼サービス中(200段階)フレーム未受信による呼障害が発生すると、障害状態が予め設定された時間Timer_Val1以上続くか判断する(図9の202段階)。この設定時間Timer_Val1を超えて障害状態が続くと、端末機の初期化が行われる(204段階)。この時、204段階は省略しても良い。
その後、MSの位置移動などによって呼障害現象が解消されると、MSは図3のようなパラメータ‘OLD_BS_ID’の加えられた再接続要求信号、即ち‘Reconnect’信号を自分のBSに伝送し(206段階)、このBSは‘Reconnect’信号をMSCに伝送する(208段階)。‘Reconnet’信号を受信したMSCは‘Reconnet_Ack’信号をBSに伝送し(210段階)、このBSは、‘Reconnect_Ack’信号をMSに伝送する(212段階)。
その後、MSCは、呼再接続機能が全MSに無差別的に登録されたか、又は各MSに付加機能として提供されたかを判断する。付加サービスとして提供される場合、MSCは、自分のVLRに貯蔵されたパラメータ‘DCAR_FLAG’を分析して、そのMSに対し呼再接続機能のサービス提供が登録されていたかを判断する(213段階)。呼再接続機能が登録されていないと、呼解除が行われる(234段階)。一方、呼再接続機能が登録されている場合、MSCは、受信した‘Reconnect’信号に含まれたパラメータ‘OLD_BS_ID’を分析し、MSが自分のサービスエリア内にいるかどうか判断する。(214段階)。加入者が自分のサービスエリア内であれば、MSCは通信相手側の加入者又はサービス提供装置に対し、再接続待機中であることを表す情報メッセージを提供する(216段階)。例えば、MS 50がBTS000 62a領域にある時、呼サービス中に障害呼が発生し、MS 50が位置を移動してBTS001 62bの領域で再接続を要求した場合、MSC0 70aは、MS 50を自分のサービスエリア内と認識し、再接続待機中であることを表す情報メッセージを通信相手側の加入者(MS)又はそのサービス提供装置に提供する。
一方、214段階で自分のサービスエリア内にMSがいないと、MSCは、受信した‘Reconnect’信号を他のMSCに伝送する(218段階)。この‘Reconnet’信号を受信した新規のMSCは、‘Reconnect_Ack’信号を、‘Reconnet’信号を伝送してきたMSCに伝送し(220段階)、そして、通信相手又はサービス提供装置に、再接続待機中であることを表す情報メッセージを提供する(222段階)。例えば、MS 50がBTS011 62d領域にある時、通話中状態で障害呼が発生し、MS 50が位置を移動してBTS100 62e領域で呼再接続を要求した場合、MSC0 70aは、MS 50が自分のサービスエリア内でないために、‘Reconnect’信号をMSC1 70bに伝送し、MSC1 70bは再接続待機中であるのを表す情報メッセージを通信相手側の加入者(MS)又はそのサービス提供装置に提供する。
次に、216段階又は222段階を行った後、MSCはもとの通信経路を解除し、現在のMSの位置に基づいた新規の呼を接続する(224段階)。MSが同一のMSCサービス地域にある場合は、BS間においてハードハンドオフ(hard hand off)方式で、新規の呼を接続する。例えば、MS 50がBTS000 62aの領域からBTS001 62bの領域に位置を移動して再接続を要求すると、もとの通信路、即ちMS 50とBTS000 62a間の無線リンク、及びBTS000 62aとBSC00 64a間のリンクが解除され、MS 50とBTS001 62b間の無線リンク、及びBTS001 62bとBSC00 64a間のリンクが接続される。つまり新規のリンクが相手側の加入者端末又はサービス提供装置に接続される。また、MSが他のMSCのサービス地域にある場合は、発信呼がセットアップされ、MSC間おいてハードハンドオフ方式により、もとの通信路が解除され、新規呼が接続される。例えば、MS 50がBTS100 62e領域からBTS011 62dの領域に位置を移動して再接続要求を行うと、もとの通信路、即ちMS 50とBTS100 62e間の無線リンク、BTS100 62eとBSC10 64c間のリンク、及びBSC10 64cとMSC170b間のリンクが解除される。そして、MS 50とBTS011 62d間の無線リンク、BTS011 62dとBSC01 64b間のリンク、BSC01 64bとMSC0 70a間のリンク、及びMSC0 70aとMSC1 70b間のリンクが接続され、これら新規のリンク(すなわち新規のサービスチャネル)は通話相手側の加入者端末又はサービス提供装置に接続される。
このように新規の発信呼が通信相手側の加入者又はサービス提供装置に連結されると、MSCは再接続待機中であることを表す情報メッセージを解除し(226段階)、その後、新規呼が正常に接続されたか判断する(228段階)。仮に、正常に接続された場合、BS,MSCは、呼サービス中(通話中)の状態に遷移する(230段階)。しかし、正常に接続しなかった場合、MSCは、呼切断を表す情報メッセージを通信相手側の加入者又はサービス提供装置に提供した後(232段階)、呼解除動作を行う(234段階)。
図9では、図8の116段階及び122段階で言及したTimer_Val2に設定されたタイマーが、作動しないことが判る。これは、MSが端末機初期化後直ぐに再接続を要求するために(204,206段階)、BSは再接続要求後、一定時間が経過するかを判断する必要がないからである。
第2例:システム(BS,MSC)が呼障害を感知する場合の障害呼処理方法
図10は、システムが障害呼を感知する場合の障害呼処理のフローチャートである。この場合はMSからシステムに向かう通話チャネル上の異常に基因する。
図1及び図10を参照すれば、呼サービス中(図10の300段階)にフレーム未受信による呼障害が発生すると、BSは障害状態が予め設定された時間Timer_Val1を超えるまで続くか判断する(302段階)。この設定時間Timer_Val1を越えて障害状態が続く場合、BSはパラメータ‘RELEASE_STAT’が‘1’に設定された(即ち、DROP=1)‘Release Order’信号をMSに伝送し(304段階)、さらに、この‘DROP(=1)’の‘RELEASE_STAT’パラメータを含んだ‘Release’信号をMSCにも伝送する(306段階)。その後、この信号を受けたMSCは‘Release Complete’信号をBSに伝える(308段階)。次いで、MSCは呼再接続機能が全MSについて無差別に提供されるか、付加サービスとして提供されるか判断する。ここで、付加サービスとして提供される場合、VLRに蓄積されているパラメータ‘DCAR_FLAG’を分析して、MSが呼再接続機能を付加サービスされるよう登録してあるか判断する(309段階)。無差別的な呼再接続機能が提供されていなかったり、または、付加サービスが登録されていないと、呼を解除する(338段階)。しかし、呼再接続機能が登録されていれば、相手側の加入者又はサービス提供装置に対し再接続待機中を表す情報メッセージを提供し、タイマーをTimer_Val2に設定して作動させる(310段階)。
一方、‘1’に設定された(DROP(=1))パラメータ‘RELEASE_STAT’が含まれた‘Release Order’信号を、自分のMSC又は他のMSCから受信したMSは、初期化される(311段階)。尚、この311段階は、MSの初期化過程無しに、使用された通話チャネルを新規の通話チャネルに変えることもできるために、省略しても良い。311段階後、MSの位置移動などによって呼サービス不可能状態が解消されると、MSは図3のようなパラメータ‘OLD_BS_ID’が加えられた‘Reconnet’信号をBSに伝送し(312段階)、このBSは‘Reconnet’信号をMSCに伝送する(314段階)。すると、MSCは、‘Reconnect’信号に含まれた‘OLD_BS_ID’が、自分のサービスエリア内にあるBSのID(identity)を示すか否かを判断する。(316段階)。仮に、自分のサービスエリア内のBSであれば、MSCは‘Reconnet_Ack’信号をBSに伝送し(322段階)、このBSは‘Reconnect_Ack’信号を該当MSに伝送する(324段階)。
一方、316段階で、MSCは、パラメータから自分のサービスエリア内のBSでないと判断すると、受信した‘Reconnect’信号を該当MSCに伝送する(318段階)。この‘Reconnet’信号を受信した新規のMSCは‘Reconnect_Ack’信号を、‘Reconnect’信号を伝送して来たもとのMSCに伝送する(320段階)。このもとのMSCは‘Reconnect_Ack’信号をBSに伝送し(322段階)、このBSは‘Reconnect_Ack’信号をMSに伝送する(324段階)。
次に、‘Reconnet_Ack’信号を伝送したMSCは、もとの通信路解除及び新規呼の接続を行う(326段階)。このときMSが同一のMSCのサービス地域にあれば、発信呼がセットアップされ、BS間のハードハンドオフ方式によりもとの通信路が解除され、新規の呼が接続される。そして、MSが異なるMSCのサービス地域にあれば、発信呼がセットアップされ、MSC間のハードハンドオフによりもとの通信路が解除され、新規呼が接続される。
その後、MSCは再接続待機中を表示する情報メッセージを解除させ(328段階)、新規呼が相手側の加入者又はサービス提供装置に正常に接続されたか判断する(330段階)。正常に接続された場合は、MS,BS,MSCは、呼サービス中の状態に遷移する(332段階)。しかし、正常に接続しなかった場合は、MSCは呼切断情報メッセージを相手側の加入者又はサービス提供装置に提供し(336段階)、呼を解除する(338段階)。
一方、MSから再接続要求、即ち‘Reconnect’信号が受信されない状態で、既登録及び作動したタイマーが設定時間Timer_Val2(例えば、30秒〜60秒)を経過すると、タイマー動作完了になるが(334段階)、この場合もMSCは呼切断情報メッセージを相手側の加入者又はサービス提供装置に提供した後(336段階)、呼解除過程を行う(338段階)。
図10では、BSは‘DROP(=1)’である‘Release Order’信号をMSに伝送しているが、‘Release Order’信号の代わりに‘Reconnect’信号をMSに伝送しても良い。この場合は、図10の310段階、312段階、324段階が省略される。
第3例:MS及びシステムより障害呼を感知する場合の障害呼処理方法
図11は、MSとシステム間の両方向ともに異常がある場合、障害呼を処理する方法を示すフローチャートである。
図1及び図11を参照すれば、呼サービス中(図11の400段階)にフレームの未受信による呼障害が発生すると、BS及びMSは、障害状態が設定時間Timer_Val1以上続くかどうか各々判断する(401、402段階)。
BSは、Timer_Val1以上障害状態が続くと、‘DROP(=1)’状態の‘RELEASE_STAT’パラメータの含まれた‘Release Order’信号をMSに伝送し(404段階)、‘DROP(=1)’状態の‘RELEASE_STAT’パラメータの含まれた‘Release’信号をMSCに伝送する(406段階)。後続する図11の406段階〜438段階の動作は図10の306段階〜338段階の動作と同一であるために、それについての説明は省略する。
第4例:MSから位置登録が要求される時の障害呼の処理方法
図12は、MSが障害呼を感知して位置登録を要求する場合の障害呼処理方法を示すフローチャートである。この場合は、MSが障害地域の情報無しに正常状態に遷移して、もとのパラメータとは異なる情報を保存し、システムに位置登録を要求する場合である。
図1及び図12を参照すれば、MSは、呼サービス中(図12の500段階)にフレーム未受信による呼障害が発生すると、障害状態が設定時間Timer_Val1以上続くか判断する(502段階)。Timer_Val1を超えるまで障害状態が続くと、MSは、‘DROP(=1)’状態の‘RELEASE_STAT’パラメータの含まれた‘Release Order’信号をBSに伝送し(504段階)、このBSは、‘DROP(=1)’状態の‘RELEASE_STAT’パラメータの含まれた‘Release’信号をMSCに伝送する(506段階)。すると、MSCは、まず、呼再接続機能が全MSについて無差別的に提供されるか、又は付加サービスとして提供されるかを判断する。そして、呼再接続機能が付加サービスとして提供される場合は、MSC内のVLRにある‘DCAR_FLAG’を分析して、MSが付加サービスとして呼再接続機能を登録していたが判断する(507段階)。仮に、呼再接続機能が無差別的に提供されなかったり、付加サービスとして登録されていない場合は、呼を解除する(546段階)。
しかし、呼再接続機能が登録されていれば、MSCはVLRに‘DROP SET’信号を伝送する(508段階)。この‘DROP SET’信号を受信したVLRは、通常の‘Release’と障害呼による‘Release’とを区別するための‘WAITING_FLAG’を、‘DROP(=1)’に設定する(510段階)。ここで‘DROP(=1)’は障害呼に対する‘Release’を意味する。‘WAITING_FLAG’を‘DROP(=1)’と設定した後、VLRはMSCに‘DROP CONF(drop comfirmation)’信号を伝送する(512段階)。
一方、MSCは相手側の加入者又はサービス提供装置に再接続待機中を表す情報メッセージを提供し、タイマーをTimer_Val2に設定して作動させる(509段階)。
また、パラメータ‘RELEASE_STAT’を含んだ‘Release Order’信号をBSに伝送したMSは、初期化される(514段階)。尚、514段階は省略しても良い。512段階後、MSの位置移動などによって呼障害現象が解消されると、MSは位置登録要求メッセージの‘Registration Message’信号をBSに伝送する(516段階)。すると、BSは‘Location Updating Request’信号をMSCに伝送し(518段階)、MSCはこれを自分のVLRに送信する(519段階)。‘Location Updating Request’信号を受信すると、該当VLRはMSの位置登録値を用いてMSが自分のサービスエリア内にあるか判断する(520段階)。自分のサービスエリア内にないと、VLRはHLR又は他のVLRに対してそのMSの呼が進行中であるか確認するよう要求し(522段階)、それに対する応答を受信する(524段階)。一方520段階で、MSが自分のサービスエリア内にあれば、該当VLRはMSに対する‘WATING_FLAG’のパラメータをチェックする(526段階)。‘WAITING_FLAG’が‘NORMAL(=0)’と設定されていれば、VLRは一般の位置登録過程を行う(530段階)。しかし、‘WAITING_FLAG’が‘DROP(=1)’と設定されていれば、VLRは‘Reconnect’信号を自分のMSCに伝送する(528段階)。
その後、531段階で、MSCは既存経路を解除し、新規の発信呼を連結する。即ち、MSが同一のMSCのサービス地域にあれば、発信呼がセットアップされ、BS間ハードハンドオフ方式でもとの通信路を解除し、新規の呼を接続する。また、MSが異なるMSCサービス地域にあれば、発信呼がセットアップされ、MSC間ハードハンドオフ方式でもとの通信路が解除され、新規の呼を接続する。
その後、MSCは、自分のVLRに‘DROP UNSET’信号を伝送し(532段階)、これに応答してVLRは‘WAITING_FLAG’パラメータを‘NORMAL(=0)’に変更する(534段階)。その後、VLRは自分のMSCに‘DROP CONF’信号を伝送する(536段階)。すると、MSCは再接続待機中を表す情報メッセージを解除させ(538段階)、新規の呼が相手側の加入者又はサービス提供装置に正常に接続されたか判断する(540段階)。正常に接続された場合は、MS,BS,MSCは、呼サービス中の状態に遷移する(542段階)。しかし、正常に接続されなかった場合は、呼切断情報メッセージを相手側の加入者又はサービス提供装置に提供し(544段階)、呼を解除する(546段階)。
一方、MSからの位置登録要求が受信されず、タイマーで設定されたTimer_Val2(例えば30秒〜60秒)を経過すると(543段階)、MSCは呼切断情報メッセージを相手側の加入者又はサービス提供装置に提供した後(554段階)、呼を解除する(546段階)。
図13及び図14は、各々従来の技術と本発明の実施形態による呼処理状態遷移を示す図である。
従来の技術では、図13に示すように、通話中の状態で解除要求又は一定時間以上、例えば5秒以上続いて呼障害が発生すると、直ぐ呼解除状態に遷移される。これに対し、本発明の実施形態では、図14に示すように、呼サービス状態で第1時間、例えば数秒(好ましくは、1.2秒)程度呼接続障害が発生すると、再接続要求を待つ待機状態に遷移して再接続要求があれば通話状態に再び遷移される。
しかし、待機状態でも第2時間、例えば数十秒(好ましくは、30秒〜60秒)間呼障害が続くと、解除状態に遷移する。また、本発明の実施形態でも呼サービス中又は待機中の状態で解除要求があれば、直ぐ解除状態に遷移する。
以上述べてきたように、本発明は、PLMNでの障害呼に対する自動再接続機能を提供するために、エレベータやトンネルなどの一時的通話断絶条件で呼が解除されても初めから再通話を行う不便さが解消できる。従って、移動加入者の通話障害に対する不安を解消する上に、通話品質も向上させられる。
本発明の詳細な説明では具体的例をあげて説明してきたが、本発明の範囲内で様々な変形が可能であるということは勿論である。従って、本発明の範囲は上記の例によって限られるものではなく、請求の範囲とそれに均等なものによって定められるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態による移動通信システムの構成図。
【図2】図2は、呼解除信号が正常状態で発生するか、又は障害呼によって発生するかのパラメータを示す図。
【図3】図3は、一時的な通話保留状態の呼を接続するために用いる再接続要求信号のパラメータを示す図。
【図4】図4は、障害呼接続機能が各移動端末に対して付加サービスとして登録されているかを表すパラメータを示す図。
【図5】図5は、通常の呼解除信号と障害呼による呼解除信号を区別するためのパラメータを示す図。
【図6】図6は、IS−634規格に基づいたMSから発信された呼解除のタイミングチャート。
【図7】図7は、MS発信呼過程のタイミングチャート。
【図8】図8は、本発明の実施形態によるMS,BS,MSCで行う障害呼処理方法を概略的に示すフローチャート。
【図9】図9は、MSが障害呼を感知する場合、その障害呼を処理する方法を示すフローチャート。
【図10】図10は、システムが障害呼を感知する場合、その障害呼を処理する方法を示すフローチャート。
【図11】図11は、通話チャネルの両方向ともに異常が発生し、MS及びBSが各々障害呼を感知する場合、その障害呼を処理する方法を示すフローチャート。
【図12】図12は、MSが障害呼を感知し、位置登録を要求する場合の障害呼処理方法を示すフローチャート。
【図13】図13は、従来の技術による呼処理状態の遷移図。
【図14】図14は、本発明の実施形態による呼処理状態の遷移図。
【図15】図15は、呼障害を検出するためのBSの構造図。

Claims (31)

  1. 複数の移動交換局が互いに連結され、該移動交換局のそれぞれが複数の基地局と連結される移動通信システムで、移動端末加入者と通信相手側の加入者との間のサービス提供中、サービス障害により通信が切断した場合に、移動端末加入者と通信相手側の加入者との通信路を再接続する再接続方法において、
    移動端末加入者の移動端末がトラヒック順方向通話チャネルを監視して、連続的なフレーム未受信又はエラー発生フレーム受信に相応するサービス障害が予め設定された第1期間以上継続するかどうか判断する過程と、
    サービス障害が予め設定された第1期間以上継続した場合に、移動端末が呼障害と判断する過程と、
    呼障害を判断した移動端末の初期化を実行する過程と、
    サービス障害が予め設定された第1期間以上継続すると、サービスを提供する移動交換局はサービス提供中の通話相手側の加入者とのサービスチャネルを維持させる過程と、
    移動端末の初期化後にサービス障害が解消すると、移動端末が、複数の基地局のうちの一つ及びこれに接続された複数の移動交換局のうちの一つを通じて通信相手側の加入者とサービスを再開するため、一時通話保留状態にある既存呼の接続情報パラメータを含む再接続要求信号を基地局へ送信する過程と、
    再接続要求信号に応じて、複数の移動交換局のうちサービス提供中であった移動交換局が、再接続要求した移動端末との新規のサービスチャネルを探索する過程と、
    これにより探索された新規のサービスチャネルを、通信相手側の加入者と移動交換局との間に維持されているサービスチャネルに接続させることにより、通信相手側の加入者と移動端末との間のサービスを再開する過程と、を含むことを特徴とする再接続方法。
  2. 再接続要求信号を受信した少なくとも一つの基地局が、サービス提供中であった移動交換局に再接続要求信号を印加して、維持されているサービスチャネルと再接続する請求項1記載の再接続方法。
  3. サービス障害が予め設定された第1期間以上継続すると、サービスを提供する移動交換局は、サービス提供中の通信相手側の加入者とのサービスチャネルを維持させると共に、サービス再開待機中を表す情報メッセージをその維持されたサービスチャネルを通じて相手側の加入者に提供する過程をさらに含む請求項1記載の再接続方法。
  4. 情報メッセージは案内放送(announcement)又はヌルデータである請求項3記載の再接続方法。
  5. 第1期間は0秒〜数秒である請求項1記載の再接続方法。
  6. 第1期間は、システム初期データとして登録されており、運用者によって変更可能である請求項5記載の再接続方法。
  7. 複数の移動交換局が互いに連結され、該移動交換局のそれぞれが複数の基地局と連結される移動通信システムで、移動端末加入者と通信相手側の加入者との間のサービス提供中、サービス障害により通信が切断した場合に、移動端末加入者と通信相手側の加入者との通信路を再接続する再接続方法において、
    通信相手側の加入者とサービス中であった基地局が通話チャネルを監視して、連続的なフレーム未受信又はエラー発生フレーム受信に相応するサービス障害が予め設定された第1期間以上継続するかどうかを判断する過程と、
    サービス障害が第1期間以上継続した場合に、基地局が呼障害と判断する過程と、
    基地局が呼障害を知らせるメッセージを生成する過程と、
    生成した呼障害メッセージを、サービスを提供する移動交換局及び通信相手側の加入者へ伝送する過程と、
    呼障害メッセージを受信した移動交換局がサービス提供中である通信相手側の加入者とのサービスチャネルを維持するように要求する過程と、
    移動端末加入者の移動端末から、一時通話保留状態にある既存呼の接続情報パラメータを含む再接続要求信号を受信した基地局が、サービスを提供する移動交換局にその再接続要求信号を伝達して、維持されているサービスチャネルとの再接続が行われるようにする過程と、を含むことを特徴とする再接続方法。
  8. 複数の移動交換局が互いに連結され、その移動交換局が各々複数の基地局と連結される移動通信システムで、呼出端末(calling terminal)と被呼出端末(called terminal)のうち少なくとも一つが、一つ以上の基地局と無線で接続されるサービス中、サービス障害により通信が切断した時にサービスを再接続する再接続方法において、
    サービス障害が検出されると、サービスを提供する移動交換局は、通信相手側の加入者とのサービスチャネルを維持させる過程と、
    基地局と無線で接続された端末が、その接続先の基地局に関する一時通話保留状態にある既存呼の接続情報パラメータを貯蔵する過程と、
    サービス障害中の接続情報パラメータを貯蔵した呼出端末又は被呼出端末が、貯蔵している接続情報パラメータを送信する過程と、
    接続情報パラメータを受信した少なくとも一つの基地局は、再接続要求信号をサービスを提供する移動交換局に送信することにより、維持されているサービスチャネルと再接続する過程と、を含むことを特徴とする再接続方法。
  9. 無線で基地局と接続された端末が、貯蔵している接続情報パラメータを送信する前にサービス障害検出を行う過程をさらに含む請求項8記載の再接続方法。
  10. サービス障害検出過程は、予め設定された第1期間以上サービス障害が継続すると、サービス障害検出と判断するものである請求項9記載の再接続方法。
  11. サービス障害検出過程は、基地局と無線で接続された移動端末が手動再接続要求を受けると、サービス障害検出と判断するものである請求項9記載の再接続方法。
  12. サービス障害検出過程は、予め設定された第1期間以上サービス障害が継続するか、基地局に無線で接続した加入者の移動端末が手動再接続要求を受けると、サービス障害検出と判断するものである請求項9記載の再接続方法。
  13. 予め設定された第1期間は0秒〜数秒である請求項10記載の再接続方法。
  14. 予め設定された第1期間は0秒〜数秒である請求項12記載の再接続方法。
  15. サービス障害検出過程は、無線で接続された基地局からサービス障害検出情報を受信すると、サービス障害検出と判断する請求項9記載の再接続方法。
  16. 複数の基地局と複数の移動交換局を有する移動通信システムで、加入者の移動端末と接続した基地局のうち一つと、その基地局に接続する少なくとも一つの移動交換局とを介した通信相手の端末とのサービス中に、サービス障害の発生により通信路を切断した場合の、それら加入者の移動端末と通信相手の端末との間のサービスを再接続する再接続方法において、
    加入者の移動端末と接続した基地局のうち一つと接続された少なくとも一つの移動交換局は、当該加入者の移動端末から送信された一時通話保留状態にある既存呼の接続情報パラメータの含まれた再接続要求信号を受信し、該接続情報パラメータが自分と関連しているか判断する過程と、
    接続情報パラメータが関連していれば、移動交換局は加入者の移動端末との新規のサービスチャネルを探索する過程と、
    移動交換局は、サービス探索された新規サービスチャネルを、通信相手の端末と移動交換局との間で接続中のサービスチャネルに対し接続させる過程と、を含むことを特徴とする再接続方法。
  17. 新規のサービスチャネル探索前に、移動交換局は、サービス再接続待機中を表す情報メッセージを、通信相手の端末と接続されたサービスチャネルを通じて通信相手の端末に提供する過程をさらに含む請求項16記載の再接続方法。
  18. 新規サービスチャネル探索が予め設定された第2期間内に行われないと、移動交換局は、サービス解除を表す情報メッセージを通信相手の端末と移動交換局との間で接続されたサービスチャネルを通じて、通信相手の端末に提供した後、維持されたサービスチャネルを解除する過程をさらに含む請求項16記載の再接続方法。
  19. 第2期間は数十秒〜数百秒である請求項18記載の再接続方法。
  20. 接続情報パラメータが関連していないと、移動交換局は、その接続情報パラメータの含まれた再接続要求信号を接続情報パラメータと関連する移動交換局に送信する過程をさらに含む請求項16記載の再接続方法。
  21. 複数の基地局と複数の移動交換局を有する移動通信システムで、加入者の移動端末に接続する基地局のうち一つと該基地局に接続した少なくとも一つの移動交換局とを介した通話相手の端末とのサービス中に、サービス障害の発生により加入者の移動端末と通話相手の端末との間のサービスを再接続する再接続方法において、
    サービス障害中、加入者の移動端末がサービス障害検出情報を送信する過程と、
    複数の基地局のうちのサービス提供中であった基地局と接続された移動交換局が、該基地局を通じてサービス障害検出情報を受信することによって、自分の位置登録装置に加入者の移動端末がサービス保留中であることを表す情報を貯蔵する過程と、
    サービス可能状態になると、加入者の移動端末が位置登録要求メッセージを送信する過程と、
    複数の基地局のうち一つと接続された移動交換局のうち一つが位置登録要求メッセージを受信すると、該移動交換局は、自分の位置登録装置にサービス保留中であることを表す情報が貯蔵されているか判断する過程と、
    サービス保留中であることを表す情報が貯蔵されていれば、該移動交換局が加入者の移動端末と新規のサービスチャネルを探索する過程と、
    新規のサービスチャネルが探索されると、当該移動交換局はサービス提供中の相手側の加入者とのサービスチャネルと探索された新規のサービスチャネルを接続させて、通話相手側の加入者と移動端末との間のサービスを再開する過程と、を含むことを特徴とする再接続方法。
  22. 加入者の移動端末が、サービス障害検出情報を送信する前にサービス障害を検出する過程をさらに含む請求項21記載の再接続方法。
  23. サービス障害検出過程において、予め設定された第1期間以上サービス障害が継続すると、サービス障害が検出されたと判断する請求項22記載の再接続方法。
  24. 第1期間は0秒〜数秒である請求項23記載の再接続方法。
  25. サービス保留中であることを表す情報を貯蔵する前に、移動交換局がサービス再接続待機中であることを表す情報メッセージを、通信相手側の加入者と接続したサービスチャネルを通じて通信相手側の加入者に提供する過程をさらに含む請求項21記載の再接続方法。
  26. サービスチャネル探索が予め設定された第2期間内に行われないと、移動交換局はサービス解除を表す情報メッセージを、通信相手側の加入者と接続されたサービスチャネルを通じて通信相手側の加入者に提供した後、維持されたサービスチャネルを解除する過程をさらに含む請求項21記載の再接続方法。
  27. 予め設定された第2期間は、数十〜数百秒である請求項26記載の再接続方法。
  28. サービス保留中であることを表す情報が貯蔵されていないと、該移動交換局はホーム位置登録器に移動端末のサービス状態を確認するよう要求し、それに対する確認応答を受信する過程をさらに含む請求項21記載の再接続方法。
  29. 複数の基地局と複数の移動交換局を備える移動通信システムで移動端末の加入者と通信相手側の加入者との間のサービス提供中にサービス障害が発生した場合に、移動端末の加入者と通信相手側の加入者とを再接続する再接続方法において、
    サービス障害が予め設定された第1期間以上続くと、移動交換局のうち一つはサービス提供中の通信相手側の加入者とのサービスチャネルを維持させる過程と、
    サービス障害が予め設定された第1期間以上続くと、複数の基地局のうちサービス提供中であった基地局は、サービス障害検出情報を移動端末の加入者と該基地局に接続した移動交換局とに送信する過程と、
    その移動端末加入者から、一時通話保留状態にある既存呼の接続情報パラメータを含む再接続要求があると、これに応じて、複数の基地局のうち一つとこれに接続された複数の移動交換局のうち一つが通信相手側の加入者とサービスを再開する過程と、
    を含み、サービスを再開する過程は、再接続要求に応じて複数の移動交換局のうちサービス提供中であった移動交換局が、再接続を要求した移動端末との新規のサービスチャネルを探索する過程と、探索された新規のサービスチャネルをサービス提供中の通信相手側の加入者と移動交換局との間のサービスチャネルに接続させて、その通信相手側の加入者と移動端末との間のサービスを再開する過程と、を含むことを特徴とする再接続方法。
  30. サービス障害が予め設定された第1期間以上続くと、移動交換局のうち一つはサービス提供中の通信相手側の加入者とのサービスチャネルを維持させると共に、サービス再接続待機中を表す情報メッセージを維持されたサービスチャネルを通じて通信相手側の加入者に提供する過程をさらに含む請求項29記載の再接続方法。
  31. サービスチャネル探索が予め設定された第2期間内に行われないと、移動交換局は、サービス解除を表す情報メッセージを、維持されたサービスチャネルを通じて通信相手側の加入者に提供した後、維持されたサービスチャネルを解除する過程をさらに含む請求項29記載の再接続方法。
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