JP3819859B2 - ヘッドライトの光軸調整方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光軸を上下方向に調整可能なヘッドライトのロービーム光軸を調整するためのヘッドライト光軸調整方法に関し、特に、光軸を上下方向に調整可能なヘッドライトのロービーム光軸を該ヘッドライトが自動車に取付けられた状態で調整するにあたり、光軸調整済みのマスターヘッドライトから所定距離だけ前方で該マスターヘッドライトからのロービーム照射光の配光パターンを撮像した撮像画面上で、明暗境界線の水平線および斜め線と基準点との間の相対位置関係を定めるとともに前記水平線および斜め線の交点の撮像位置に基づく合格枠を設定する第1のステップと;光軸調整すべき被調整ヘッドライトから前記所定距離だけ前方で該被調整ヘッドライトからのロービーム照射光の配光パターンを撮像した撮像画面上で、明暗境界線の水平線および斜め線を前記基準点との間の前記相対位置関係に基づいて検出するとともに検出した水平線および斜め線の交点が前記合格枠内に存在するように前記被調整ヘッドライトの光軸を調整する第2のステップと;を順次実行するヘッドライトの光軸調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
明暗境界線の水平線および斜め線と、基準点である最輝点との間の相対位置関係を、光軸調整済みのマスターヘッドライトからのロービーム照射光を撮像する撮像画面上で定め、光軸を調整すべき被調整ヘッドライトの光軸調整時には、その被調整ヘッドライトからのロービーム照射光を撮像する撮像画面上において、前記マスターヘッドライトで定めた前記相対位置関係を用いて前記水平線および斜め線を検出し、その水平線および斜め線の交点が合格枠内に存在するように、被調整ヘッドライトの光軸調整を行うようにしたものが、既に知られている(たとえば特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特公平6−105212号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記従来のものでは、明暗境界線の水平線および斜め線を撮像画面上で検出する際の基準点を撮像画面上での最輝点としており、この最輝点は、バルブ取付け位置の誤差や、リフレクタの塗装むら等によりばらつきやすい。このため、明暗境界線の水平線および斜め線の交点が合格枠内に入るように光軸を調整したとしても、実際の光軸は合格基準から外れてしまう場合があり、光軸調整品質および自動車の生産性に影響を及ぼす可能性がある。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、光軸調整の精度を高め得るようにしたヘッドライトの光軸調整方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、光軸を上下方向に調整可能なヘッドライトのロービーム光軸を該ヘッドライトが自動車に取付けられた状態で調整するにあたり、光軸調整済みのマスターヘッドライトから所定距離だけ前方で該マスターヘッドライトからのロービーム照射光の配光パターンを撮像した撮像画面上で、明暗境界線の水平線および斜め線と基準点との間の相対位置関係を定めるとともに前記水平線および斜め線の交点の撮像位置に基づく合格枠を設定する第1のステップと;光軸調整すべき被調整ヘッドライトから前記所定距離だけ前方で該被調整ヘッドライトからのロービーム照射光の配光パターンを撮像した撮像画面上で、明暗境界線の水平線および斜め線を前記基準点との間の前記相対位置関係に基づいて検出するとともに検出した水平線および斜め線の交点が前記合格枠内に存在するように前記被調整ヘッドライトの光軸を調整する第2のステップと;を順次実行するヘッドライトの光軸調整方法において、前記第1および第2のステップでは、前記マスターヘッドライトおよび前記被調整ヘッドライトの前面レンズに予めそれぞれ設定されているバルブセンターに対応した前記撮像画面上での位置を前記基準点として定めることを特徴とする。
【0007】
ところで、ロービームを照射するヘッドライトの前面レンズに予め設定されるバルブセンターと、明暗境界線上の前記交点との相対位置関係は、ヘッドライトにおけるバルブ取付け位置の誤差およびリフレクタの塗装むら等によるばらつきが生じ難いものであり、上記請求項1記載の発明によれば、マスターヘッドライトおよび被調整ヘッドライトの前面レンズに予めそれぞれ設定されているバルブセンターに対応した前記撮像画面上での位置を基準点として、被調整ヘッドライトにおける明暗境界線の水平線および斜め線を検出し、検出した水平線および斜め線の交点が合格枠内に入るように光軸を調整するようにしているので、光軸調整の精度を高めることが可能となる。
【0008】
また請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、前記第1のステップでは、前記マスターヘッドライトの前面レンズに予め設定されているバルブセンターの上下方向および左右方向での位置測定に応じて前記撮像画面上での基準点を定め、前記第2のステップでは、前記被調整ヘッドライトの前面レンズに予め設定されているバルブセンターの位置を、該被調整ヘッドライトが備えるリフレクタの一部からの反射光のスクリーンへの投影光像に基づいて推定し、推定したバルブセンターの位置を前記基準点として用いることを特徴とし、このような請求項2記載の発明によれば、被調整ヘッドライトの光軸調整を実行する際には、前面レンズのバルブセンターの上下方向および左右方向での位置測定が不要であり、多数の被調整ヘッドライトの光軸調整を効率的に行うことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0010】
図1〜図12は本発明の一実施例を示すものであり、図1はヘッドライトの正面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は暗室内でのマスターヘッドライトの光軸調整時の状態を示す概略側面図、図4は図3の概略平面図、図5はスクリーン上の明暗境界線を示す図、図6はマスターヘッドライトを測定ユニットに正対させた状態を示す概略平面図、図7は図6の概略左側面図、図8は測定ユニットの概略構成を示す図、図9はマスターヘッドライトからのロービーム照射光の撮像画面を示す図、図10はマスターヘッドライトからのスクリーンへの投影光像を説明するための図、図11は被調整ヘッドライトを測定ユニットに正対させた状態での図7に対応した側面図、図12は被調整ヘッドライトからのロービーム照射光の撮像画面を示す図である。
【0011】
先ず図1および図2において、自動車の左側のヘッドライト1のハウジング2は、前面を開放した椀状に形成されており、ハウジング2の前面開放端にシール部材4を介して前面レンズ3が結合される。ハウジング2および前面レンズ3間には横長の収容室5が形成されており、該収容室5に、ハイビーム用バルブ6H、ロービーム用バルブ6Lおよびターンシグナル用バルブ6Tが、車両の幅方向内側から順に配置される。
【0012】
また前記各バルブ6H,6L,6Tを囲むリフレクタ7H,7L,7Tならびに各リフレクタ7H,7L,7Tの前面開口部間を仕切る一体型の仕切りフード8が収容室5に収容され、仕切りフード8は、ハウジング2および前面レンズ3間に挟持される。さらにハイビーム用バルブ6Hおよびロービーム用バルブ6Lを前方からそれぞれ覆う配光制御用のシェード9H,9Lが、リフレクタ7H,7Lに支持される。
【0013】
各リフレクタ7H,7L,7Tは、ハウジング2および仕切りフード8との間に間隙11…,12…を形成するようにしてハウジング2に支持されており、特に、ロービーム用バルブ6Lのリフレクタ7Lは、ロービーム用バルブ6Lの光軸を上下方向で調整することを可能としてハウジング2に支持される。しかも前面レンズ3において、ロービーム用バルブ6Lに対応する部分には、上下方向の中立位置にあるときのロービーム用バルブ6Lの前方側延長線との交点としてバルブセンターCが刻印等によって表示される。
【0014】
各リフレクタ7H,7L,7Tの後壁には、バルブ挿入口13H,13L,13Tが設けられており、各バルブ挿入口13H,13L,13Tには、バルブ6H,6L,6Tをそれぞれ装着したソケット14H,14L,14Tが着脱可能に取付けられる。またハウジング2の後壁には、前記各ソケット14H,14L,14Tに対応した開口部15H,15L,15Tを形成する挿入筒部17H,17L,17Tが一体に設けられ、開口部15H,15L,15Tに配置されるソケット14H,14L,14Tおよび挿入筒部17H,17L,17T間に介装されるゴム製のフードフード16H,16L,16Tで前記開口部15H,15L,15Tが閉塞される。
【0015】
自動車の右側のヘッドライトは、上述の左側のヘッドライト1と左右対称に構成される。
【0016】
このようなヘッドライト1…においてロービーム照射光、すなわちロービーム用バルブ6Lからリフレクタ7Lで反射されて前方に照射される照射光の光軸を調整するにあたっては、自動車に取付けられた左右のヘッドライト1…の前面レンズ3における前記バルブセンターCの上下方向および左右方向位置を多数測定し、それらの測定値の中央付近の値を示す自動車をマスター自動車として選定し、そのマスター自動車に、多数のヘッドライトの配光水準を測定した結果に基づいて配光水準の中央付近にある左右一対のヘッドライト1…をマスターヘッドライトとして、マスター自動車に取付ける。
【0017】
図3および図4において、左右のマスターヘッドライト1M…を備えるマスター自動車Vを暗室内に移動せしめ、暗室内に配置されたスクリーン18に、自動車正対装置19が備える台車20,20上に載せたマスター自動車Vを正対させる。この際、マスター自動車Vが備える左右のマスターヘッドライト1M…のバルブセンターC…およびスクリーン18間が、第1の設定距離L1たとえば車検推奨値である10mとなるように、左右のマスターヘッドライト1M…のバルブセンターC…が自動車停止基準位置に一致すべく自動車正対装置19の台車20,20の位置を定める。この状態で、両マスターヘッドライト1M…におけるバルブセンターC…の高さHと、両マスターヘッドライト1M…におけるバルブセンターC…および車幅中心間の距離Wを測定した後、スクリーン18上に左右のマスターヘッドライト1M…からロービームを順番に照射する。
【0018】
ところでスクリーン18へのロービーム照射光は、たとえば左側のマスターヘッドライト1Mの場合には、図5で示すように、水平線21aおよび斜め線21bを有する明暗境界線21をスクリーン18上に示すことになる。而して該スクリーン18上において、左右のマスターヘッドライト1M…のバルブセンターC…から左右にずれない位置であって、バルブセンターCの高さHからΔHたとえば前記車検推奨値では10cm下方として定めた設定位置に、明暗境界線21における水平線21aおよび斜め線21bの交点21cが位置するように調整することが求められるものであり、スクリーン18上の前記設定位置にマーキングしたマーキングポイントMPに前記交点21cが位置するように、左右のマスターヘッドライト1M…の光軸を順次調整する。
【0019】
このようにして光軸調整が完了したマスターヘッドライト1M…を有するマスター自動車Vを完成車両検査ラインにおける光軸検査工程まで移動せしめ、図6および図7で示すように、自動車正対装置22が備える台車23…上に前記マスター自動車Vを載せる。
【0020】
前記光軸検査工程に設置される光軸測定装置24は、マスター自動車Vの前方に配置される左右一対の測定ユニット25,25と、マスター自動車Vの前部左右に配置されるモニター26,26と、測定操作盤27とを備える。
【0021】
而して、光軸検査工程で前記自動車正対装置22が備える前記台車23…のうち最前端の台車23は、前記両測定ユニット25,25との間に第2の設定距離L2をあける位置で停止せしめられ、第2の設定距離L2は第1の設定距離L1よりも短く、たとえば3600mmに定められている。
【0022】
しかも前記両測定ユニット25,25は、その上下方向を連動して調整可能であるとともに、両測定ユニット25,25間の中心線からの距離をそれぞれ調整可能であり、暗室内での光軸調整時に測定したバルブセンターC…の高さHと、両バルブセンターC…および車幅中心間の距離Wとを、測定操作盤27で入力することにより、両測定ユニット25,25は、その中心をマスター自動車Vの前端の両マスターヘッドライト1M…のバルブセンタC…に合わせるように、上下左右に移動して、前記バルブセンターC…にそれぞれ正対する。また両測定ユニット25,25との間に第2の設定距離L2をあける位置で停止した台車23と、マスターヘッドライト1M…のバルブセンタC…との間の距離L3を測定し、バルブセンターC…および測定ユニット25,25間の距離(L2−L3)を定めるために、測定した前記距離L3を測定操作盤27で入力する。
【0023】
図8において、測定ユニット25が備えるハウジング28には、配光検出窓29と、該配光検出窓29の下方に位置するバルブセンター検出窓30とが、マスター自動車Vに対向するようにして設けられる。また前記ハウジング28内には、前記バルブセンター検出窓30から入射した光を反射する反射鏡31と、その反射鏡31の反射光を投影するスクリーン32とが固定配置されるとともに、前記配光検出窓29から入射した光および前記スクリーン32上の投影光像を撮像するCCDカメラ33が固定配置される。
【0024】
配光検出窓29に入射したマスターヘッドライト1Mからのロービーム照射光の配光パターンは、CCDカメラ33の撮像により、モニター26の画面の上部に図9で示すように現れるものであり、モニター26の画面上には、水平線設定用の水平線カーソル34が、その位置および幅を調整可能として表示されるとともに、斜め線設定用の斜め線カーソル35が、その位置、幅および傾斜角度を調整可能として表示されている。
【0025】
而してマスターヘッドライト1MのバルブセンターCに、測定ユニット25の中心を合わせるように測定ユニット25の上下方向および左右方向を設定しているので、前記撮像画面上の中央部に前記バルブセンターCに対応した基準点BPが表示される。しかも前記撮像画面上には、明暗境界線36が表示されており、この明暗境界線36において安定した水平線36aおよび斜め線36bの上に水平線カーソル34および斜め線カーソル35を移動させ、基準点BPと、前記水平線カーソル34および斜め線カーソル35すなわち明暗境界線36の水平線36aおよび斜め線36bとの間の相対位置関係を、撮像画面上に表示されている目盛り37に基づいて設定する。この相対位置関係としては、前記基準点BPおよび水平線36aの中心間の距離L4、水平線36aの幅W1、前記基準点BPおよび斜め線36bの中心間の距離L5、斜め線36bの幅W2、斜め線36bの傾斜角度を定めるものであり、設定した値を測定操作盤27に内蔵されているCPUに登録する。また水平線カーソル34および斜め線カーソル35で定まる明暗境界線36の水平線36aおよび斜め線36bの交点36cを定め、その交点36cの撮像位置に基づく合格枠38を設定して前記CPUに登録する。
【0026】
ところで、モニター26の画面上の中央下部には、バルブセンター検出窓30から入射した後に反射鏡31で反射した光のスクリーン32への投影光像に基づくバルブセンターCの推定位置EPが表示される。而して、測定ユニット25のバルブセンター検出窓30には、図10で示すように、マスターヘッドライト1Mが備えるリフレクタ7Lの一部である上部からの反射光が入力されるものであり、リフレクタ7Lの前方にシェード9Lがあることから、前記スクリーン32上の投影光像は上下に分かれた像となり、その投影光像の中心をバルブセンターCの推定位置EPとして定めることになる。この際、測定ユニット25の中心をマスターヘッドライト1MのバルブセンターCに合わせているので、前記推定位置EPは、上下左右の基準線の交点に一致することになる。
【0027】
また図10の鎖線で示すように、バルブセンターCが上下に移動したときにスクリーン32上には前記推定位置EPが前記上下左右の基準線の交点から下側および上側にずれて表示されることになり、バルブセンターCが左右に移動したときにスクリーン32上には前記推定位置EPが前記上下左右の基準線の交点から右側および左側にずれて表示されることになり、上下方向のずれ量は窓39に表示され、左右方向のずれ量は窓40に表示されることになる。而してマスターヘッドライト1Mの場合、窓39,40には「0」が表示される。
【0028】
ところで、窓39,40にずれ量が表示されたときには、そのずれ量に対応した値を測定操作盤27で入力することにより、モニター26の撮像画面上で前記基準位置BPおよび合格枠38が、そのずれ量に対応した分だけ移動することになる。
【0029】
このようにマスターヘッドライト1Mを用いて合格枠38を定めた後には、図11で示すように、光軸調整すべき被調整ヘッドライト1A…を備える被調整自動車V′を両測定ユニット25,25の前方にもたらし、被調整ヘッドライト1AのバルブセンターC…と測定ユニット25…との間を設定距離(L2−L3)に定めた後、被調整ヘッドライト1A…からロービームを前方に照射する。
【0030】
この被調整ヘッドライト1Aからのロービーム照射光の配光パターンをCCDカメラ33で撮像することによる撮像画面は、図12で示すように、モニター26上に表示されることになる。
【0031】
ここで窓39,40に、「−y」,「−x」と表示されたときには、そのずれ量に対応した値を測定操作盤27で入力することにより、モニター26の撮像画面上で前記基準位置BPおよび合格枠38が、そのずれ量に対応した分だけ上方および右方に移動することになる。
【0032】
そこで、マスターヘッドライト1Mを用いて定めた基準点BPとの間の相対位置関係に基づいて、撮像画面上に表示されている明暗境界線41における水平線41aおよび斜め線41bを検出するとともに検出した水平線41aおよび斜め線41bの交点41cを求め、その交点41cが合格枠38内に存在するように被調整ヘッドライト1Aの光軸を調整する作業を、左右の被調整ヘッドライト1A…について順次実行することにより、被調整自動車V′における被調整ヘッドライト1A…の光軸調整が完了することになる。
【0033】
次にこの実施例の作用について説明すると、ヘッドライト1のロービーム光軸を調整するにあたっては、光軸調整済みのマスターヘッドライト1Mから所定距離だけ前方で該マスターヘッドライト1Mからのロービーム照射光の配光パターンを撮像した撮像画面上で、明暗境界線36の水平線36aおよび斜め線36bと基準点BPとの間の相対位置関係を定めるとともに水平線36aおよび斜め線36bの交点36cの撮像位置に基づく合格枠38を設定する第1のステップと、光軸調整をすべき被調整ヘッドライト1Aから前記所定距離だけ前方で該被調整ヘッドライト1Aからのロービーム照射光の配光パターンを撮像した撮像画面上で、前記基準点BPとの間の前記相対位置関係に基づいて明暗境界線41の水平線41aおよび斜め線41bを検出するとともに検出した水平線41aおよび斜め線41bの交点41cが合格枠38内に存在するように前記被調整ヘッドライト1Aの光軸を調整する第2のステップと;を順次実行するのであるが、第1および第2のステップでは、マスターヘッドライト1Mおよび被調整ヘッドライト1Aの前面レンズ3…に予めそれぞれ設定されているバルブセンターC…に対応した前記撮像画面上での位置を基準点BPとして定めている。
【0034】
ところで、ロービームを照射するヘッドライト1の前面レンズ3に予め設定されるバルブセンターCと、明暗境界線36,41に基づく前記交点36c,41cとの相対位置関係は、ヘッドライト1におけるバルブ取付け位置の誤差およびリフレクタ7Lの塗装むら等によるばらつきが生じ難いものであり、上述のように、マスターヘッドライト1Mおよび被調整ヘッドライト1Aの前面レンズ3…に予めそれぞれ設定されているバルブセンターC…に対応した撮像画面上での位置を基準点BPとして、被調整ヘッドライト1Aにおける明暗境界線41の水平線41aおよび斜め線41bを検出し、検出した水平線41aおよび斜め線41bの交点41cが合格枠38内に入るように光軸を調整するようにしているので、光軸調整の精度を高めることが可能となる。
【0035】
しかもマスターヘッドライト1Mを用いた第1のステップでは、マスターヘッドライト1Mの前面レンズ3に予め設定されているバルブセンターCの上下方向および左右方向での位置測定に応じて撮像画面上での基準点BPを定め、第2のステップでは、前記被調整ヘッドライト1Aの前面レンズ3に予め設定されているバルブセンターCの位置を、該被調整ヘッドライト1Aが備えるリフレクタ7Lの一部からの反射光のスクリーン32への投影光像に基づいて推定し、推定したバルブセンターCの位置を前記基準点BPとして用いているので、被調整ヘッドライト1Aの光軸調整を実行する際には、前面レンズ3のバルブセンターCの上下方向および左右方向での位置測定が不要であり、多数の被調整ヘッドライト1A…の光軸調整を効率的に行うことができる。
【0036】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、バルブセンターに対応した撮像画面上での位置を基準点として、被調整ヘッドライトにおける明暗境界線の水平線および斜め線を検出し、検出した水平線および斜め線の交点が合格枠内に入るように光軸を調整するようにしているので、光軸調整の精度を高めることが可能となる。
【0038】
また請求項2記載の発明によれば、被調整ヘッドライトの光軸調整を実行する際に、前面レンズのバルブセンターの上下方向および左右方向での位置測定を不要とし、多数の被調整ヘッドライトの光軸調整を効率的に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘッドライトの正面図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】暗室内でのマスターヘッドライトの光軸調整時の状態を示す概略側面図である。
【図4】図3の概略平面図である。
【図5】スクリーン上の明暗境界線を示す図である。
【図6】マスターヘッドライトを測定ユニットに正対させた状態を示す概略平面図である。
【図7】図6の概略左側面図である。
【図8】測定ユニットの概略構成を示す図である。
【図9】マスターヘッドライトからのロービーム照射光の撮像画面を示す図である。
【図10】マスターヘッドライトからのスクリーンへの投影光像を説明するための図である。
【図11】被調整ヘッドライトを測定ユニットに正対させた状態での図7に対応した側面図である。
【図12】被調整ヘッドライトからのロービーム照射光の撮像画面を示す図である。
【符号の説明】
1A・・・被調整ヘッドライト
1M・・・マスターヘッドライト
3・・・前面レンズ
7L・・・リフレクタ
32・・・スクリーン
36,41・・・明暗境界線
36a,41a・・・水平線
36b,41b・・・斜め線
36c,41c・・・交点
38・・・合格枠
BP・・・基準点
C・・・バルブセンター
V,V′・・・自動車
Claims (2)
- 光軸を上下方向に調整可能なヘッドライトのロービーム光軸を該ヘッドライトが自動車に取付けられた状態で調整するにあたり、光軸調整済みのマスターヘッドライト(1M)から所定距離だけ前方で該マスターヘッドライト(1M)からのロービーム照射光の配光パターンを撮像した撮像画面上で、明暗境界線(36)の水平線(36a)および斜め線(36b)と基準点(BP)との間の相対位置関係を定めるとともに前記水平線(36a)および斜め線(36b)の交点(36c)の撮像位置に基づく合格枠(38)を設定する第1のステップと;光軸調整すべき被調整ヘッドライト(1A)から前記所定距離だけ前方で該被調整ヘッドライト(1A)からのロービーム照射光の配光パターンを撮像した撮像画面上で、明暗境界線(41)の水平線(41a)および斜め線(41b)を前記基準点(BP)との間の前記相対位置関係に基づいて検出するとともに検出した水平線(41a)および斜め線(41b)の交点(41c)が前記合格枠(38)内に存在するように前記被調整ヘッドライト(1A)の光軸を調整する第2のステップと;を順次実行するヘッドライトの光軸調整方法において、前記第1および第2のステップでは、前記マスターヘッドライト(1M)および前記被調整ヘッドライト(1A)の前面レンズ(3)に予めそれぞれ設定されているバルブセンター(C)に対応した前記撮像画面上での位置を前記基準点(BP)として定めることを特徴とするヘッドライトの光軸調整方法。
- 前記第1のステップでは、前記マスターヘッドライト(1M)の前面レンズ(3)に予め設定されているバルブセンター(C)の上下方向および左右方向での位置測定に応じて前記撮像画面上での基準点(BP)を定め、前記第2のステップでは、前記被調整ヘッドライト(1A)の前面レンズ(3)に予め設定されているバルブセンター(C)の位置を、該被調整ヘッドライト(1A)が備えるリフレクタ(7L)の一部からの反射光のスクリーン(32)への投影光像に基づいて推定し、推定したバルブセンター(C)の位置を前記基準点(BP)として用いることを特徴とする請求項1記載のヘッドライトの光軸調整方法。
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