JP3819598B2 - 合成樹脂成形品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は合成樹脂成形品、特に、シート状素材に圧縮成形を施して形成された成形品本体と、その成形品本体の内面側に配設された、補強リブ、クリップ用装着孔等の付属要素とを備えた合成樹脂成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の合成樹脂成形品を製造する場合は、シート状素材に圧縮成形を施して成形品本体を形成し、次いでその成形品本体の内面に、予め形成しておいた補強リブ、クリップ用装着孔形成体等を位置決めして接着、融着等の手段で取付ける、といった方法が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら従来法によると、合成樹脂成形品の製造工数が多く、その成形品の生産コスト増は免れない。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記のような合成樹脂成形品の生産能率を向上させてその生産コストを低減し得る前記製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
前記目的を達成するため本発明によれば、シート状素材に圧縮成形を施して形成された成形品本体と、その成形品本体の内面側に配設された、補強リブ、クリップ用装着孔等の付属要素とを備えた合成樹脂成形品を製造するに当り、圧縮成形後、前記成形品本体の外周縁に連設されているフランジ部に、前記付属要素に対応する形状部分を形成し、次いで前記フランジ部を前記成形品本体の内面側に折曲げて前記付属要素の配設を行う合成樹脂成形品の製造方法が提供される。
【0006】
また前記付属要素の形成を成形品本体の圧縮成形と同時に行うようにしてもよい。
【0007】
前記フランジ部は、通常、トリミング工程で成形品本体から剪断されて廃棄される不要部であるが、本発明では、この不要部の有効利用が図られている。一方、本発明では付属要素の配設がフランジ部を折曲げることによって容易に行われ、また必要に応じて接着作業を行えばよいので、この種の合成樹脂成形品の生産能率の向上が図られている。これらにより、前記成形品の生産コストを低減することが可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】
〔実施例I〕
図1はシート状素材1の一例を示し、そのシート状素材1は、基材2と、それに積層された表皮材3とより構成される。基材2は、強化用繊維に熱可塑性合成樹脂を含浸させたスタンパブルシート(例えば、ケープラシート社製、商品名KPシート、目付量1500g/m2 )よりなる。表皮材3は、基材2側のポリプロピレン発泡体4と、それに接着されたポリ塩化ビニル表皮5とよりなる。
【0009】
次に、図2,3により前記シート状素材1を用いた、自動車用ドアライニング(合成樹脂成形品)DL の第1例および第2例の製造方法について説明する。
A.第1例
(1)図2(a)に示すように、シート状素材1に、金型温度30℃にて圧縮成形を施して四辺形状ドアライニング本体(成形品本体)6を形成した。この場合、ドアライニング本体6の外周縁にはフランジ部7が連設されている。
【0010】
(2)図2(b1 )に示すように、フランジ部7にトリミング加工を施して、そのフランジ部7を、四隅に形成した鉤形切欠き8により四つの帯状部分7aに分割すると共に、その三つの帯状部分7aにそれぞれ複数のクリップ用装着孔(付属要素)9を形成した。各装着孔9は、欠円部9aと、その欠円部9aの内径よりも若干小さな幅を有すると共に帯状部分7aの外縁に開口する挿入口9bとを有する。
【0011】
(3)図2(b2 )に示すように、ドアライニング本体6と各帯状部分7aとの境界を、200℃の熱刃10により加熱して軟化し、次いで図2(c1 ),(c2 )に示すように各帯状部分7aをドアライニング本体6の内面側、つまり基材2側へ折曲げた。これにより、各クリップ用装着孔9がドアライニング本体6の内面側に配設される。
【0012】
(4)図2(d)に示すように、クリップ11は軸部11aと、その先端に設けられた円錐形係止部11bと、軸部11aの基端および中間位置に設けられた一対の外止めフランジ11cとよりなる。
【0013】
(5)クリップ11の取付けに当っては、図2(e)に示すように、軸部11aの、両外止めフランジ11c間に存する部位を、装着孔9の挿入口9bを変形させながら通過させて欠円部9aに嵌着させ、また両外止めフランジ11cにより帯状部分7aを挟着する。
B.第2例
図3(a1 )〜(a4 )に示すように、この例においては、シート状素材1を用いて圧縮成形によりドアライニング本体6を形成し、それと同時に、フランジ部7の対向二辺部分にそれぞれ複数の直方体状補強リブ(付属要素)12を、また対向二辺部分間の一辺部分に複数の円錐台形補強突起(付属要素)13をそれぞれドアライニング本体6とは逆方向に突出するように形成した。
【0014】
その後、図3(b)に示すように第1例と同様のトリミング加工を行い、また図3(c1 )(c2 )に示すように、各帯状部分7aを赤外線ヒータにより約200℃に加熱して第1例と同様の折曲げ加工を行った。また各補強リブ12および各補強突起13の頂面をドアライニング本体6の内面に接着し、これによりドアライニング本体6の周縁部を強化した。
【0015】
図4は、ドアライニング本体6の周縁部内面側に閉断面構造の補強部(付属要素)14を形成したものである。この補強部14は帯状部分7aを鉤形に折曲げ、それをドアライニング本体6の内面側に折曲げて、先端をその本体6内面に接着することによって形成される。
〔実施例II〕
図5はシート状素材1の他例を示し、そのシート状素材1は、基材2であるスタンパブルシート(例えばケープラシート社製、商品名KPシート、目付量1000g/m2 )と、表皮材3である不織布とよりなり、その不織布はスタンパブルシートに、それに設けられたホットメルトフィルムを介して積層されている。
【0016】
次に、図6により前記シート状素材1を用いた、自動車用ピラーガーニッシュ(合成樹脂成形品)PG の製造方法について説明する。
【0017】
(1)図6(a1 ),(a2 )に示すように、シート状素材1に、金型温度30℃にて圧縮成形を施して細長いピラーガーニッシュ本体(成形品本体)16を形成し、それと同時に、フランジ部7におけるピラーガーニッシュ本体16の長手方向一側縁に沿う部分に複数の直方体状補強リブ12を、ピラーガーニッシュ本体16とは逆方向に突出するように形成した。
【0018】
(2)図6(b)に示すように、フランジ部7にトリミング加工を施して、そのフランジ部7を、ピラーガーニッシュ本体16の長手方向一側縁に沿い、且つ補強リブ12を持つ幅広の帯状部分7aと、他側縁に沿う幅狭の帯状部分7aと、複数のフラップ状部分7bと、複数のタブ状部分7cとに分割すると共に両帯状部分7aにそれぞれ複数のクリップ用装着孔9を形成した。
【0019】
(3)図6(c1 )〜(c3 )に示すように、各帯状部分7a、各フラップ状部分7bおよび各タブ状部分7cをそれぞれ赤外線ヒータにより約200℃に加熱して前記第1例と同様の折曲げ加工を行い、また各補強リブ12の頂面をピラーガーニッシュ本体16の内面に接着した。
【0020】
図7(a)は、幅狭の帯状部分7aにも複数の補強リブ12を設けた例を示す。また図7(b)は、ピラーガーニッシュ本体16において、特に耐衝撃性を要求される部位のみを強化すべく、その部位の内面に、幅広の帯状部分7aにおける端縁の一部を接着すると共にそこにのみ形成された補強リブ12の頂面を接着したものである。
【0021】
【発明の効果】
本発明によれば、シート状素材に圧縮成形を施して形成された成形品本体と、その成形品本体の内面側に配設された、補強リブ、クリップ用装着孔等の付属要素とを備えた合成樹脂成形品を製造するに当り、前記のような手段を採用することによって、不要部の有効利用と、この種の成形品の生産能率の向上とを図り、これにより前記成形品の生産コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】シート状素材の第1例の断面図である。
【図2】ドアライニングの第1例の製造工程を示す説明図である。
【図3】ドアライニングの第2例の製造工程を示す説明図である。
【図4】ドアライニングの第3例の要部断面図である。
【図5】シート状素材の第2例の断面図である。
【図6】ピラーガーニッシュの第1例の製造工程を示す説明図である。
【図7】ピラーガーニッシュの第2,第3例の断面図で、図6(c3 )に対応する。
【符号の説明】
DL ……ドアライニング(合成樹脂成形品)
PG ……ピラーガーニッシュ(合成樹脂成形品)
1………シート状素材
6………ドアライニング本体(成形品本体)
7………フランジ部
9………クリップ用装着孔(付属要素)
12……補強リブ(付属要素)
13……補強突起(付属要素)
14……補強部(付属要素)
16……ピラーガーニッシュ本体(成形品本体)
Claims (2)
- シート状素材(1)に圧縮成形を施して形成された成形品本体(6,16)と、その成形品本体(6,16)の内面側に配設された、補強リブ、クリップ用装着孔等の付属要素(9,12,13,14)とを備えた合成樹脂成形品(DL ,PG )を製造するに当り、圧縮成形後、前記成形品本体(6,16)の外周縁に連設されているフランジ部(7)に、前記付属要素(9,12,13,14)に対応する形状部分を形成し、次いで前記フランジ部(7)を前記成形品本体(6,16)の内面側に折曲げて前記付属要素(9,12,13,14)の配設を行うことを特徴とする合成樹脂成形品の製造方法。
- シート状素材(1)に圧縮成形を施して形成された成形品本体(6,16)と、その成形品本体(6,16)の内面側に配設された、補強リブ、クリップ用装着孔等の付属要素(9,12,13,14)とを備えた合成樹脂成形品(DL ,PG )を製造するに当り、圧縮成形による前記成形品本体(6,16)の形成と同時にその成形品本体(6,16)の外周縁に連設されているフランジ部(7)に、前記付属要素(9,12,13,14)に対応する形状部分を形成し、次いで前記フランジ部(7)を前記成形品本体(6,16)の内面側に折曲げて前記付属要素(9,12,13,14)の配設を行うことを特徴とする合成樹脂成形品の製造方法。
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