JP3819583B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、制御基板内等に書換可能なフラッシュメモリ等の不揮発性記憶装置を備えた空気調和機に係り、詳しくは不揮発性記憶装置に記憶された運転制御情報の書換えを容易にする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
大店舗やオフィスビル等に設置される大規模な空気調和システムでは、多機能化や制御性の向上等を目的として、各種の運転制御プログラムや運転制御パラメータ(以下、運転制御情報と記す)の更改(いわゆる、バージョンアップ)が適宜行われることが多い。運転制御情報は、一般に、各空調要素(室外ユニットや室内ユニット)の制御基板上にソケットを介して搭載された記憶装置(メモリ用IC)に格納されており、バージョンアップにあたっては、メモリ用ICをソケットから脱着して交換していた。ところが、空調要素内では間欠的な振動や急激な温度変化に起因するソケット部の接触不良等が生じる虞があるため、近年ではメモリ用ICをはんだ付け等によって制御基板に確実に固着させたものも増えている。そして、この場合には制御基板全体を交換することになるため、バージョンアップに要する部品コストや作業工数が多大になる問題があった。
【0003】
そこで、制御基板に搭載する記憶装置として、フラッシュメモリ等の書換可能な不揮発性記憶装置を採用し、この不揮発性記憶装置に運転制御情報を格納するものが出現している。この場合、例えばパーソナルコンピュータや専用の運転制御情報書換機等の外部端末機を用いることで、不揮発性記憶装置内の運転制御情報を容易に書換えられるため、バージョンアップに要するコストや作業工数が激減する。通常、この方式を採る空気調和システムでは、バージョンアップ用の情報(以下、バージョンアップ情報と記す)がフロッピィディスク、EEPROM等の記憶手段を介して外部端末機に受け渡される一方、空調要素の制御基板(あるいは、筐体)には通信用インタフェースが設けられ、この通信用インタフェースに通信ケーブルを介して外部端末機が接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
外部端末機による運転制御情報の書換えは各空調要素に対して個別に行われるが、大規模な空気調和システムでは、書換作業が非常に手間の掛かるものとなっていた。例えば、高層ビルディング等においては、一台あるいは複数台の室外ユニットが屋上等に設置され、多数台の室内ユニットが各フロア(あるいは、各室)に分散して設置されており、サービス作業員が全ての空調要素に対して書換作業を行うには多大な時間と労力を要する。また、室内ユニットが天井埋込型である場合には、脚立等を用いた高所作業が要求されるため、安全面からも改善が望まれていた。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、運転制御情報の書換えを容易とした空気調和機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、運転制御情報を記憶する書換可能な不揮発性記憶装置を制御手段内に有し固有のアドレスが設定された複数の空調要素から構成されると共に、各空調要素の制御手段が通信ラインにより接続されてなる空気調和機において、不揮発性記憶装置に記憶された運転制御情報を書き換える際に、通信ラインを介して各空調要素の制御手段に信号を供給する通信変換回路と、書き換え対象とする空調要素のアドレスを設定するアドレス設定部とを具備する制御情報書換機を備え、前記空調要素の不揮発性記憶装置の種別を要求し判別して、当該不揮発性記憶装置に記憶された前記運転制御情報を書き換えることを特徴とする空気調和機。
【0007】
空調要素の運転制御情報を書き換える場合には、制御情報書換機を空調要素の接続端子等、所定の箇所に接続して、通信変換回路から書換制御情報等を含む信号を通信ラインを介して各空調要素の制御手段に供給して不揮発性記憶手段の運転制御情報を書き換える。書き換え対象の空調要素は制御情報書換機のアドレス設定部にて、当該空調要素のアドレスを設定することで指定される。また、全ての室内ユニット等、複数の空調要素の運転制御情報を書き換える場合には、制御情報書換機に複数の空調要素を対象とする一斉アドレスを設定する。各空調要素は制御情報書換機から一斉アドレスを含む信号を受信して書き換え対象となり、通信ラインに多くの空調要素が接続されている場合には、一時に運転制御情報のバーションアップができ、書き換え処理時間が大幅に短縮される。
【0008】
制御情報書換機による書き換えに際し、制御情報書換機が空調要素の不揮発性記憶装置の種別(書換可能/不能、記憶容量等)を要求することにより、各空調要素の不揮発性記憶装置が書換可能であるか書換不能であるか、記憶容量がいくらであるか等が認識される。よって、書換不能な空調要素がアドレス設定された場合に無用な書き換え処理を実行することがなく処理時間の短縮化が図れる。また、制御情報書換機に書換不能であることを表示すれば作業者がそのことを知ることができる。また、制御情報書換機が不揮発性記憶装置の記憶容量を認識することで、転送すべき制御情報の容量が確認される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る空気調和システムの全体構成を示すブロック図であり、図2は室外ユニットおよび室内ユニットの構成を示す概略図である。尚、これらの図においては、実線で冷媒回路を示し、一点鎖線で制御・通信回路を示す。
【0010】
図1に示したように、本実施形態の空気調和システムは、無極性2線方式の通信ライン3を介して接続された、室内ユニット5−1〜5−11および室外ユニット7−1,7−2とから構成されている。図中、11はワイヤードリモコン、13はワイヤレスリモコンである。1は制御情報の書換作業時に通信ライン3の任意の箇所に接続される制御情報書換機である。
【0011】
室外ユニット7−1、7−2、室内ユニット5−1〜5−11、制御情報書換機1には通信ライン上の通信で使用される固有のアドレスが夫々設定されている。室外ユニット7−1,7−2、室内ユニット5−1〜5−11、制御情報書換機1との間で発信元のアドレス、発信先のアドレス及び制御コマンドを含む通信信号の送受信が通信ライン3上で行われる。
【0012】
図2に示したように、室内ユニット5−1〜5−11側には、室内熱交換器21、電動ファン23、電動膨張弁25、電気ヒータ27等が設置されている。また、室外ユニット7−1,7−2側には、圧縮機31、電磁式の四方弁33、室外熱交換器35、電動ファン37、アキュムレータ39等が設置されている。冷媒回路を構成する機器は、ガス冷媒あるいは液冷媒の流通に供される冷媒配管41〜47により接続されている。図中、51はガスエンジンであり、フレキシブルカップリング53を介して、圧縮機31を駆動する。
【0013】
各室内ユニット5−1〜5−11内には、図3に示すようにフラッシュメモリを内蔵したCPU81を始め、入出力インタフェース82、通信インターフェース83、タイミング制御回路84、RAM85等から構成された、制御手段たる室内側コントロールユニット(以下、室内側ECUと記す)61が設置されている。室内側ECU61には、通信ライン3や電動ファン23、電動膨張弁25、電気ヒータ27の他、室温Tr を検出する室温センサ63や、室内熱交換器21の冷房運転時における入口側および出口側の冷媒温度Tfi,Tfoを検出する第1,第2冷媒温度センサ65,67、リモコンユニット11等が接続されている。
【0014】
また、両室外ユニット7−1,7−2内には、図3に示すようにフラッシュメモリを内蔵したCPU81を始め、入出力インタフェース82、通信インターフェース83、タイミング制御回路84、RAM85等から構成された、制御手段たる室外側コントロールユニット(以下、室外側ECUと記す)71が設置されている。室外側ECU71には、通信ライン3や四方弁33、電動ファン37、ガスエンジン51の他、圧縮機31の吐出側冷媒圧力Pd を検出する圧力センサ73、外気温Ta を検出する外気温センサ75等が接続されている。
【0015】
室内側ECU61及び室外側ECU71のタイミング制御回路84は、図5に示すようにリセット信号制御回路96、遅延回路97及び書換電圧供給回路98を備えており、CPU81から書換開始/終了信号がリセット信号制御回路96及び遅延回路97に入力されると、CPU81にリセット信号を出力すると共にリセット信号を出力した後、書換電圧VPPをCPU81に供給/停止する。
【0016】
制御情報書換機1は図4に示すように、CPU91を始め、各種情報を表示する表示部92、書き換え制御情報を記憶したメモリ93、書き換え対象とする室内ユニットまたは室外ユニットのアドレスを設定するアドレス設定部94、通信ライン3での室内外ユニット間通信に適合する信号フォーマットで通信ライン3に信号を送受信するための通信変換回路95を有している。
【0017】
次に、冷房運転時における冷媒の流れを説明する。
【0018】
室外ユニット7−1,7−2では、冷媒配管47から圧縮機31に吸引されたガス冷媒が、断熱圧縮により高温高圧となって圧縮機31から吐出され、冷媒配管41、四方弁33、冷媒配管42を経由して室外熱交換器35に流入する。高温高圧のガス冷媒は、室外熱交換器35内を通過する間に外気により冷却され、凝縮することにより液冷媒となった後、冷媒配管43を経由して各室内ユニット5−1〜5−11の電動膨張弁25に流入する。
【0019】
液冷媒は、電動膨張弁25で流量を調整された後、冷媒配管44を経由して室内熱交換器21に流入する。液冷媒は、室内熱交換器21内を通過する間に気化してガス冷媒となり、気化潜熱により電動ファン23が送風した室内空気を冷却する。この際、室内側ECU61は、設定温度Tsと室温Trとの偏差に基づき電動ファン23の回転数(rpm)を制御すると共に、室内熱交換器21の入口側冷媒温度Tfiと出口側冷媒温度Tfoとの偏差が所定値(例えば、0〜1℃)となるように電動膨張弁25の開弁量(弁体駆動用ステップモータのステップ数)を制御する。室内熱交換器21内で気化したガス冷媒は、冷媒配管45から室外ユニット7−1,7−2内の四方弁33、冷媒配管46を経由してアキュムレータ39に流入し、冷媒配管47から再び圧縮機31に吸引される。
【0020】
また、暖房運転時には、室外側ECU71により、四方弁33が破線で示すように切り換えられる。これにより、圧縮機31から吐出された高温高圧のガス冷媒が室内熱交換器21内で凝縮熱を放出して液冷媒となった後、室外熱交換器35に流入して外気から気化潜熱を吸収することになる。
【0021】
以下、本実施形態の作用を説明する。
【0022】
本実施形態の空気調和システムでは、各空調要素(室内ユニット5−1〜5−11、および室外ユニット7−1,7−2)の組立工程において、組立ラインに設置されたロムライター等により、それぞれの制御手段(室内側ECU61、室外側ECU71)のCPU81に内蔵されたフラッシュメモリに各種の運転制御情報(運転制御プログラムや運転制御パラメータ)が書き込まれる。そして、これら運転制御情報に基づいて、室内側ECU61および室外側ECU71が各機器類を駆動制御して冷房運転や暖房運転を適宜行う。
【0023】
さて、空気調和システムが設置された後、多機能化や制御性の向上等を図るため、あるいは、製造時に予測できなかった不具合を解消するため、CPU81内のフラッシュメモリに格納された運転制御情報のバージョンアップを行うことがある。この場合、空気調和システムの保守を行うサービス作業員は、先ず、制御情報書換機1を室外ユニット7−1または7−2の通信ライン接続用端子等、通信ライン3の任意の箇所に接続する。尚、通信ライン3接続用端子は、室外ユニット7−1,7−2の筐体内に配設されており、サービスパネル(図示せず)を開くこと等によって容易にアクセスできる。
【0024】
以下に特定の室外ユニットまたは特定の室内ユニットに対する書き換えの手順を図6を参照して説明する。
【0025】
先ず、空気調和システム内の制御情報を書き換えるECU61,71を内蔵した室外ユニット7−1,7−2、室内ユニット5−1〜5−11のアドレスを制御情報書換機1にキー入力によりアドレス設定部94にて設定する。室内ユニット5−1(アドレス800)内の制御情報を書き換える場合、制御情報書換機1にアドレス設定部94からアドレス「800」を設定する。制御情報書換機1のアドレスが「E4」であると、制御情報書換機1からの発信信号には、発信元アドレス「E4」、発信先アドレス「800」が含まれ、室内ユニット5−1からの発信信号には発信元アドレス「800」、発信先アドレス「E4」が含まれる。
【0026】
書き換え対象ユニットを設定した後、制御情報書換機1の所定操作により、制御情報書換機1は運転を停止させるコマンドを送信する。このコマンドを受信した室内ユニット5−1は運転している場合は運転を停止して、処理正常信号(ACK信号)を送信する。制御情報書換機1はこの信号を受信すると、室内側ECU61のROM種別を確認するための信号を送信する。室内ユニット5−1は、この信号を受信するとROM種別を示す信号を送信する。ROM種別を示す信号は、図7に示すように書き換えできないマスクROMやワンタイムROMであるか、フラッシュメモリであるかを示すROMタイプと、フラッシュメモリである場合はその容量を示すROMサイズとを予め符号化された符号値として送信される。室内ユニット5−1はフラッシュメモリを内蔵したCPUであるので、ROMタイプとして「1」がROMサイズとして例えば「2」(128Kバイト)が送信される。
【0027】
なお、ここで制御情報書換機1が書換不可であることを示す信号ROMタイプ「0」を受信した場合は、書き換え不能であることを表示部92に表示する。この場合は書き換え作業を中止することになる。
【0028】
制御情報書換機1はROMタイプ「1」を受信すると、フラッシュメモリの各メモリブロックの制御情報のバーションを要求する信号を順次送信する。フラッシュメモリは記憶領域が所定容量(例えば16Kバイト)毎のブロックに分割されており、各ブロック毎に制御情報のバージョン情報が格納されている。室内ユニット5−1のフラッシュメモリ容量が128Kバイトで各ブロックの容量が16Kバイトであると8ブロック分あることになる。制御情報書換機1は受信した室内ユニット5−1のROMサイズからバージョンを要求すべきブロック数を認識する。
【0029】
室内ユニット5−1はこのバージョン要求信号を受信する毎に、対応するブロックのバーション情報を送信する。制御情報書換機1は全ブロックのバージョン情報を受信すると、受信した各ブロックのバージョンとメモリ93内の各ブロックのバージョンを比較して、以後はバージョンの異なるブロックのみの制御情報の書き換え動作を行う。
【0030】
次に制御情報書換機1は書き換え準備コマンドを送信する。室内ユニット5−1はこの信号を受信するとCPU81がタイミング制御回路84に図8に示すような書換開始信号P1を出力する。タイミング制御回路84はこの信号P1が入力されると、リセット信号制御回路96からCPU81にリセット信号を出力すると共に、遅延回路97により遅延された書換開始信号P1の入力により書換電圧供給回路98から所定時間T遅れてリセット信号の出力終了前に書換電圧VPPを供給する。CPU81はリセット信号の立ち下がりPdでリセットされた後、書換電圧VPPの入力によりフラッシュメモリに格納された書き換え前の情報をRAM85にローディングしてRAM85上で制御プログラムを実行し、書き換え準備が完了したことを示すACK信号を送信する。
【0031】
制御情報書換機1はACK信号を受信すると書き換えるブロック毎に消去コマンドを送信する。室内ユニット5−1は消去コマンドを受信する毎にフラッシュメモリの対応ブロックに書き込まれた情報を消去して完了したことを示すACK信号を送信する。
【0032】
制御情報書換機1は書き換えるべきブロック数のACK信号を受信すると書換制御情報信号をブロック毎に送信する。室内ユニット5−1はこの信号を受信する毎に対応するブロックに受信した制御情報を書き込んで書き込み正常終了後、ACK信号を送信する。
【0033】
制御情報書換機1は書き換えるべきブロック数のACK信号を受信したら送信終了コマンドを出力する。室内ユニット5−1はこの信号を受信すると書き換え処理が終了したことを認識してCPU81がタイミング制御回路84へ図8に示すような書換終了信号P2を出力する。タイミング制御回路84はこの信号が入力されるとCPU81にリセット信号を出力すると共に所定時間T遅れてリセット信号の出力終了前に書換電圧の供給を停止する。CPU81はリセット信号の立ち上がりRdでリセットされてフラッシュメモリに書き換えられた制御情報(プログラム)に従い再起動される。
【0034】
以上のようにして、空気調和システム内の特定の室内ユニットを指定してフラッシュメモリの内容を通信ライン3に接続した制御情報書換機1から書き換えることができる。
【0035】
次に全ての室外ユニット7−1,7−2または全ての室内ユニット5−1〜5−11の制御情報を書き換える手順を図9に従い説明する。
【0036】
空気調和システム内の制御情報を書き換えるのが、全ての室外ユニット7−1,7−2の場合は室外一斉アドレス「F1」を、全ての室内ユニット5−1〜5−11の場合は室内一斉アドレス「F0」を制御情報書換機1にキー入力によりアドレス設定部94にて設定する。
【0037】
以下、全ての室内ユニット5−1〜5−11内の制御情報を書き換える場合について説明する。この場合、制御情報書換機1にアドレス設定部94から室内一斉アドレス「F0」を設定し、制御情報書換機1からの発信信号には、発信元アドレス「E4」、発信先アドレス「F0」が含まれ、各室内ユニット5−1〜5−11からの発信信号には発信元アドレス「各室内機のアドレス」、発信先アドレス「E4」が含まれる。
【0038】
室内一斉アドレス「F1」の設定後、制御情報書換機1の所定操作により、制御情報書換機1は運転を停止させるコマンドを送信する。このコマンドを受信した各室内ユニット5−1〜5−11は運転している場合は運転を停止して、ACK信号を送信する。制御情報書換機1は全ての室内ユニット5−1〜5−11からACK信号を受信すると、室内側ECU61のROM種別を確認するための信号を送信する。各室内ユニット5−1〜5−11は、この信号を受信すると図7のROM種別を示す信号を送信する。
【0039】
制御情報書換機1は各室内ユニット5−1〜5−11からこの信号を受信して、書き換え可能な室内ユニットの台数とそのアドレスを記録する。また、書き換えできない室内ユニットのアドレスも記録して、以後これら室内ユニットから送信される処理異常信号(NAK信号)を正常と認識する。
【0040】
次に制御情報書換機1は書き換え準備コマンドを送信する。書き換え可能な室内ユニットはこの信号を受信するとCPU81はタイミング制御回路84に図8に示すように書換開始信号P1を出力してリセットされた後、書換電圧VPPの入力によりフラッシュメモリに格納された書き換え前の情報をRAM85にローディングしてRAM85上で制御プログラムを実行すると共に書き換え準備が完了したことを示すACK信号を送信する。書き換えできない室内ユニットはNAK信号を送信する。
【0041】
制御情報書換機1は全ての書き換え可能な室内ユニットからACK信号を受信すると消去コマンドを送信する。書き換え可能な室内ユニットは消去コマンドを受信するとフラッシュメモリに書き込まれた情報を消去して完了したことを示すACK信号を送信する。
【0042】
制御情報書換機1は全ての書き換え可能な室内ユニットからACK信号を受信すると書換制御情報信号を送信する。書き換え可能な室内ユニットは夫々受信した制御情報をフラッシュメモリに書き込んで書き込み正常終了後、ACK信号を送信する。ここで、制御情報書換機1は書き換え可能な室内ユニットからNAK信号を受信した場合は再度、書換制御情報を送信する。NAK信号が特定の室内ユニットから所定回数連続して受信された場合はその室内ユニットは書き込み不良として以後NAK信号を受信しても再送信の対象ユニットから外す。
【0043】
制御情報書換機1は全ての書き換え可能な室内ユニットからACK信号を受信したら送信終了コマンドを出力する。書き換え可能な室内ユニットは夫々この信号を受信すると書き換え処理が終了したことを認識してCPU81がタイミング制御回路84へ図8に示すように書換終了信号P2を出力して、書換電圧VPPの供給を停止した後、リセット信号の立ち上がりRuでフラッシュメモリに書き換えられた制御情報(プログラム)に従い再起動される。
【0044】
以上のようにして、空気調和システム内の全室内ユニットのフラッシュメモリの内容を通信ライン3に接続した制御情報書換機1から書き換えることができる。
【0045】
このような構成を採ったことにより、空気調和システムが高層ビルディング等に設置されている場合にも、サービス作業員が書き換え作業を行う各空調要素の設置場所に赴く必要がなくなり、バージョンアップに要する時間や労力が大幅に低減される他、室内ユニットが天井埋込型等であっても危険な高所作業が不要となる。
【0046】
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変形が可能である。例えば、上記実施形態においては、制御情報書換機1を通信ライン3に接続したが、図10に示すように、室外側ECU71内にRS232C(JISx5101)規格等のコネクタ100を配設した通信変換インタフェース99を設け、コネクタ100に制御情報書換機1を通信ケーブル101にて接続して、通信変換インターフェース99、CPU81、通信インターフェース83を介して書き換え処理の通信を行うようにしてもよい。また、制御情報書換機はパーソナルコンピュータに通信ラインで送受信される信号形式に適合する信号変換器を接続して構成することができる。さらに、図10の構成ではRS232C規格のコネクタを備えたパーソナルコンピュータを通信変換器無しに直接室外ユニットのコネクタ100に通信ケーブルで接続して書き換え作業を行うよう構成することもできる。
【0047】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、制御情報書換機からの書き換え情報信号が、通信ラインを介して各空調要素の制御手段に供給されて不揮発性記憶手段の運転制御情報が書き換えられることになり、サービス作業員が各空調要素の設置場所に赴く必要がなくなる。
【0048】
書き換え対象の空調要素はアドレスにより設定され、ひとつの空調要素または複数の空調要素の運転制御情報を書き換えることができる。複数の空調要素を書き換え対象とした場合は、一時に運転制御情報のバーションアップができ、書き換え処理時間を大幅に短縮できる。
【0049】
また、制御情報書換機による書き換えに際し、制御情報書換機が空調要素の不揮発性記憶装置の種別を要求することにより、各空調要素の不揮発性記憶装置の種別が認識されるので、書換不能な空調要素がアドレス設定された場合に無用な書き換え処理を実行することがない。さらに、不揮発性記憶装置の記憶容量を認識することで、転送すべき制御情報の容量が確認され、適切に書き換え情報の転送をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る空気調和システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】室外ユニットおよび室内ユニットの構成を示す概略図である。
【図3】室外ユニットおよび室内ユニットの制御手段の構成を示すブロック図である。
【図4】制御情報書換機の構成を示すブロック図である。
【図5】タイミング制御回路の構成を示すブロック図である。
【図6】制御情報の書き換え手順を示す図である。
【図7】ROM種別を示す図である。
【図8】タイミング制御回路の入出力信号のタイミングチャートである。
【図9】制御情報の書き換え手順を示す図である。
【図10】室外ユニットおよび室内ユニットの制御手段の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 制御情報書換機
3 通信ライン
5−1〜5−11 室内ユニット(空調要素)
7−1,7−2 室外ユニット(空調要素)
61 室内側ECU(制御手段)
71 室外側ECU(制御手段)
94 アドレス設定部
95 通信変換回路
Claims (3)
- 運転制御情報を記憶する書換可能な不揮発性記憶装置を制御手段内に有し固有のアドレスが設定された複数の空調要素から構成されると共に、各空調要素の制御手段が通信ラインにより接続されてなる空気調和気において、
前記不揮発性記憶装置に記憶された運転制御情報を書き換える際に、前記通信ラインを介して各空調要素の制御手段に信号を供給する通信変換回路と、書き換え対象とする前記空調要素のアドレスを設定するアドレス設定部とを具備する制御情報書換機を備え、前記空調要素の不揮発性記憶装置の種別を要求し判別して、当該不揮発性記憶装置に記憶された前記運転制御情報を書き換えることを特徴とする空気調和機。 - 上記制御情報書換機は特定の空調要素のアドレスが設定されることを特徴とする請求工1に記載の空気調和機。
- 上記制御情報書換機は複数の空調要素を対象とする一斉アドレスが設定されることを特徴とする請求工に記載の空気調和機。
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1998
- 1998-03-27 JP JP08124498A patent/JP3819583B2/ja not_active Expired - Lifetime
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