JP3818628B2 - 測定方法および測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被測定物の全面(表面)を測定する測定方法および/または測定装置に関する。特に、レンズや鏡やプリズム等の曲面形状を精密に、例えば1マイクロメートル以下の誤差で測定評価する方法に良好に適用できる。
【0002】
【従来の技術】
従来の測定装置(測定方法)には、例えば3次元座標測定装置等、被測定物の形状に非接触、あるいは接触プローブを追従させ、1点ずつ測定する形状測定方法が広く用いられている。この時、被測定物全面の形状を測定するために、被測定物全面にわたってプローブを測定する必要がある。その測定方法は、例えば特開平11−118466号公報の図4に公開され、また従来例を説明する第1の図である図26に示しているように、水平面内においてつづれ折り状に測定する方法が知られている。また、この公知例では、隣り合う測定値の平均形状との差が大きくなる測定値を異常な測定値として除去し、ごみやほこり等の影響で混入する測定誤差を低減している。
【0003】
また、このような方法で、プローブで全面を測定し、得られた点群を用い、測定装置の座標系に対して被測定物がどこに取り付けられているかを計算する。これは、測定装置の座標系に対して被測定物を形状測定精度、すなわちサブミクロンの精度で取り付ける事が困難なために、必要な計算処理である。従来、特許公報第2520202号に開示されているように、3次元座標測定装置等で測定した点群を動かし、設計形状にベストフィットさせ、測定した点群と設計形状との差を測定形状として出力する。
【0004】
この時、点群を動かす量をセッティング誤差と呼び、点群を動かしてベストフィットさせることをセッティング誤差補正と呼ぶ。一般にセッティング誤差は、X,Y,Zの平行移動とそれらの軸まわりの回転による合計6つの自由度がある。
【0005】
図27は、従来例を説明する第2の図である。図27(a)において、Sは測定した自由曲面で座標系G1で表現されるとする。Qは設計点で座標形G2で表現されるとする。Qの座標系G2を変化させ、図27(b)のようにSとQを一致させる。このとき、G2とG1の差がセッティング誤差である。前述したように、このセッティング誤差は、6つのパラメータからなる。このようなパラメータの推定方法として最小2乗法が知られており、広く応用されている(参考文献:Mahito Negishi, Manabu Ando, Masahumi Takimoto, Akinobu Deguchi, Hiroji Narumi, Nobuo Nakamura and Hironori Yamamoto: An On-Machine Coordinate Measuring System for the Canon Super Smooth Polisher, SINCE '94 Tokyo (1994), 941. )。
【0006】
このように、測定装置に被測定物を取り付ける取り付け姿勢がわからなくても、従来の技術によって、取り付け姿勢を推定計算し、実測値と設計値との差、すなわち測定形状が計算可能であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、つづれ折り走査により、1点ずつ被測定物表面上の座評点を測定し、その結果をセッティング誤差補正するため、次のような問題がある。
【0008】
また、説明を簡単にするために、被測定物の形状が完全な平面であり、図22に示すつづれ折り状の走査パターン(測定パターン)を用い、従来の方法で測定する場合について考えることとする。もし、測定誤差が無ければ図23に示すように、形状誤差が無い測定結果が出力されるはずである。ここで、被測定物の取り付け姿勢が傾斜していても、前述したセッティング誤差補正計算により補正されたため、図23のように、平坦な測定結果になっている。ここで、図23は、従来例の問題点を説明するための理想的な測定結果を説明する図である。
【0009】
(1)測定途中に被測定物やプローブが動くと図24に示すように大きな測定誤差になる。
被測定物は、測定中の装置の振動の影響等により、測定の途中で動いてしまうことが考えられる。この場合、従来の測定方法では、図24に示す段差状の測定誤差となる。ここで、図24は、従来例の問題点を説明するための段差状の測定誤差を説明する第1の図である。
【0010】
また、反対に、測定の途中で測定装置のプローブの取り付け位置がずれても同じことである。特に接触式プローブの場合、プローブの先端にごみが付着する場合が想定される。このごみが測定の途中で脱落したり、新たに付着したりすると、ごみの厚さの分だけ段差が生じ、やはり図24に示す階段状の測定誤差が生じる。前述した、特開平11−118466号公報では、異常な測定値を除去する方法が述べられているが、鋭いピーク状に発生する測定誤差に対しては有効だが、このように段差状に発生する誤差に対しては対処できない。
【0011】
(2)時間とともに変化する誤差要因がある場合、大きな測定誤差となる。
特に、プラスチックやレンズ材料である弗化カルシウムの部品の形状を測定する場合、線熱膨張係数が大きいので、被測定物の温度変化に応じて形状が大きく変化する。このような被測定物の温度変化は、測定環境温度の変動により生じる場合もあるし、被測定物の温度が測定環境温度になじんでいく過程でおきる場合も考えられる。そして、完全に被測定物の温度変化をなくすことは難しい。
【0012】
測定時間が長ければ長いほど温度変化の幅が大きいため、測定誤差が増大する。言いかえると、精密に測定するために測定ピッチを短く、詳細に全面を測定しようとすればするほど、測定精度は逆に悪化する。
【0013】
図25は、上記のような測定値のドリフトが生じた場合の測定結果の例を示す図であり、従来例の問題点を説明するための測定誤差を説明する第2の図である。測定値は、温度等の影響により一方向にドリフトすると、測定値が測定時間に応じて次第に変化する。その結果をセッティング誤差補正すると、全体の傾斜誤差は被測定物の姿勢誤差として除去されるので、図25に示すような測定結果が得られる。つづれ折り走査した順番に、傾斜角度が交互に異なる測定結果となってしまう。これは測定誤差であり、精密測定のためには無視できない。
【0014】
(3)測定の効率が悪い。
上記問題を解決するため、被測定物が環境温度になれて温度変化が少なくなるまで時間待ちしたり、測定結果が安定するまで何度も再測定したりする方法が考えられるが、測定の効率が悪い。
【0015】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、下記の目的を有する。
本発明の第1の目的は、測定中に被測定物やプローブが変動しても、測定誤差を軽減することである。
本発明の第2の目的は、測定時間が長い場合(時間とともに変化する誤差要因がある場合)でも、測定誤差を軽減することである。
本発明の第3の目的は、上記問題を解決し、測定の失敗を低減しながら測定効率を上げることである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る第1の測定方法は、被測定物の表面を測定する測定方法において、第1の走査パターンで前記被測定物を測定する第1の測定段階と、第1の走査パターンと異なる第2の走査パターンで、第1の走査パターンよりも短い測定間隔で前記被測定物を測定する第2の測定段階と、前記第1の走査パターンと前記第2の走査パターンの共通測定位置における第2の測定結果を、複数の測定結果断片に分割し測定結果断片を得る段階と、該測定結果断片に含まれる第2の測定の結果を、第2の走査パターンにおける走査領域において補間する第2の補間関数を計算する段階と、前記測定結果断片内での第1の測定の結果を補間する第1の補間関数、第1の走査パターンにおける走査領域において計算する段階と、前記測定結果断片に該第1の補間関数と第2の補間関数との差分を加て新たな測定結果を計算する段階とを有することを特徴とする。
【0018】
また、本発明に係る第2の測定方法は、被測定物の表面を測定する測定方法において、第1の走査パターンで前記被測定物を測定する第1の測定段階と、第1の走査パターンと異なる第2の走査パターンで前記被測定物を測定する第2の測定段階と、前記第1の測定段階による第1の測定結果を、第1の走査パターンにおける走査領域において補間する第1の補間関数を計算する段階と、前記第2の測定段階による第2の測定結果を、第2の走査パターンにおける走査領域において補間する第2の補間関数を計算する段階と、前記第2の測定結果に前記第1の補間関数と前記第2の補間関数との差分を加えて、新たな測定結果を計算する段階とを有することを特徴とする。
【0025】
また、本発明に係る第1の測定装置は、被測定物の表面を測定する測定装置において、第1の走査パターンで前記被測定物を測定する第1の測定手段と、第1の走査パターンと異なる第2の走査パターンで、第1の走査パターンよりも短い測定間隔で前記被測定物を測定する第2の測定手段と、前記第1の走査パターンと前記第2の走査パターンの共通測定位置における第2の測定結果を、複数の測定結果断片に分割し、該測定結果断片に含まれる第2の測定手段の測定結果を補間する第2の補間関数、第2の走査パターンにおける走査領域において計算し、前記測定結果断片内での第1の測定手段の測定結果を補間する第1の補間関数、第1の走査パターンにおける走査領域において計算し、前記測定結果断片に該第1の補間関数と第2の補間関数との差分を加て新たな測定結果を計算する計算手段とを有することを特徴とする。
【0026】
また、本発明に係る第2の測定装置は、被測定物の表面を測定する測定装置において、第1の走査パターンで前記被測定物を測定する第1の測定手段と、第1の走査パターンと異なる第2の走査パターンで前記被測定物を測定する第2の測定手段と、前記第1の測定手段による第1の測定結果を第1の走査パターンにおける走査領域において補間する第1の補間関数を計算し、前記第2の測定手段による第2の測定結果を第2の走査パターンにおける走査領域において補間する第2の補間関数を計算し、前記第2の測定結果に前記第1の補間関数と前記第2の補間関数との差分を加えて、新たな測定結果を計算する計算手段とを有することを特徴とする。
【0027】
発明の好ましい実施の形態において、前記第2の走査パターンは、前記被測定物の表面をつづれ折り状に測定する(前記被測定物の表面を1方向に複数の線状に測定する)走査パターンであり、前記第1の走査パターンは、前記被測定物の表面を前記つづれ折り状の走査パターンとは異なる方向に線状に測定する走査パターンである
【0028】
また、前記第2の走査パターンは、前記被測定物の表面を円周方向に渦巻状に測定する走査パターンであり、前記第1の走査パターンは、前記被測定物の表面を半径方向に線状に測定する走査パターンである
【0029】
また、前記第2の走査パターンは、前記被測定物の表面を円周方向に同心円状に測定する走査パターンであり、前記第1の走査パターンは、前記被測定物の表面を半径方向に線状に測定する走査パターンである
【0030】
あるいは、前記第2の走査パターンは、扇型の前記被測定物の表面を扇型の円周方向にそって複数の曲線状に測定する走査パターンであり、前記第1の走査パターンは、前記被測定物の表面の半径方向に線状に測定する走査パターンである
【0031】
さらに、本発明の請求項16に記載の測定装置に関して、前記測定装置は、前記第1の走査パターンの測定と前記第2の走査パターンの測定とが同時に取得されることができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
本発明の後述する実施形態の一つに於ける測定方法および測定装置の作用を図1を用いて説明する。図1は、本発明の請求項1および8に係る測定方法および測定装置の作用を説明する第1のフローチャートである。
【0033】
まず、被測定物を測定装置にセットする(ステップS101)。次に、第1の走査パターンで被測定物の形状を測定(第1の測定段階および/または第1の測定手段)する(ステップS102a)。この走査パターンで走査するために使用するプローブは接触式プローブであっても、光学式プローブであっても、静電センサ等他のセンサ手段でもよい。又、後述するように走査トンネル顕微鏡等のプローブ式顕微鏡であってもよい。その手法はいずれもよく知られているので、詳細は説明省略する。第1の走査パターンは、測定時間が短くなるように単純なものを選ぶ。例えば、1ラインの測定や全面の測定の場合でも、測定ラインの間隔を粗くする。第1の測定(ステップS102a)により、第1の測定結果(ステップS104a)を得る。
【0034】
次に、第2の走査パターンで被測定物の形状を測定(第2の測定段階および/または第2の測定手段)する(ステップS102b)。測定手段は第1の走査パターンで測定を行うものと同様である。これは同じものを兼用しても、別種類の(例えば第2の走査パターンを実行するものはより高精度な)ものを1装置に併設してもよい。この時、第2の走査パターンは測定時間が長くなっても詳細な測定結果がでるのを選ぶ。例えば、ピッチの細かいつづれ折り状に測定する(被測定物の表面を1方向に複数の線状に測定する)。この第2の測定(ステップS102b)により、第2の測定結果(ステップS104b)を得る。次に、第2の測定結果(ステップS104b)を第1の測定結果(ステップS104a)にならわせ(ならわせる計算段階および/またはならわせる計算手段)る(ステップS105)。そして、第3の測定結果を得る(ステップS106)。
【0035】
第1の測定は、測定時間が短く、測定する点数も少ないため、測定中に被加工物が動いたり、接触式プローブの先端にごみが付着する等、偶発的に発生する誤差の影響が少ないと期待できる。
【0036】
一方、第2の測定は、詳細な測定データが得られる反面、測定時間が長くなったり、測定点数が多いために、偶発的に発生する誤差の影響を受けやすい。そこで、本発明のように、第2の測定結果を第1の測定結果にならわせることにより、詳細であり、なおかつ偶発的な誤差の影響を押さえた測定が可能となる。
偶発的な誤差の影響が少ないので、測定の失敗率を下げる事ができ、測定作業の効率が改善できる。
【0037】
図2は、本発明の他の実施形態に係る測定方法および測定装置の作用を説明する第2のフローチャートであり、図中の計算手順のフローチャートは図1におけるステップS105の処理の部分が異なる。
【0038】
図2において、まず、被測定物を測定装置にセットする(ステップS101)。次に、前述と同様第1の走査パターンで被測定物の形状を測定(第1の測定段階および/または第1の測定手段)する(ステップS102a)。この時、第1の走査パターンは、測定時間が短くなるように単純なものを選ぶ。例えば、1ラインの測定や全面の測定の場合でも、測定ラインの間隔を粗くする。第1の測定(ステップS102a)により、第1の測定結果(ステップS104a)を得る。
【0039】
次に、第2の走査パターンで被測定物の形状を測定(第2の測定段階および/または第2の測定手段)する(ステップS102b)。この時、第2の走査パターンは、測定時間が長くなっても詳細な測定結果がでるのを選ぶ。例えば、ピッチの細かいつづれ折り状に測定する。この第2の測定(ステップS102b)により、第2の測定結果(ステップS104b)を得る。
【0040】
次に、第1の走査パターンと第2の走査パターンの共通な測定位置を考える。例えば、後述する第2の実施形態(図10)で説明するように、第1の走査パターンとして、測定本数の少ないY方向のつづれ折り状の走査パターンとし(図10:102a)、第2の走査パターンとして、測定本数の多いX方向のつづれ折り状の走査パターン(図10:102b)とすると、共通測定位置は両者の交点となる。
【0041】
まず、この交点、共通測定位置を含むように、第2の測定結果を切り分け(切り取り)、第2の測定結果を断片に分け(複数に切り分ける計算段階および/または複数に切り分ける計算手段)、共通測定位置での第2の測定結果の値をAとする(ステップS107)。例えば、図10のX方向つづれ折り状の走査パターン102bのうちの、X方向の1ラインを取り出す。そして、その交点、すなわち共通測定位置での測定値をAとする。
【0042】
次に、さきほどの測定値Aを補間する補間関数を計算し、これを第2の補間関数とする(ステップS111)。
この関数は、例えば、図10の走査パターンのように、交点が2点ある場合には、その2点を通る直線で近似できる。このような補間関数を計算する方法は多く知られている。例えば、n点(3点以上)ならば、それらの点を通るという条件でn−1次の多項式を用いたり、n−1個の区間に分けて、それぞれ直線で近似したりすればよい。さらにまた、n点のデータを補間するのに最小2乗法を用いてn−1次以下の多項式の係数を計算したり、スプライン関数を用いることも公知である。
【0043】
次に、同じ交点、共通測定位置での第1の測定結果の値をBとする(ステップS108)。この測定結果の値Bを補間する補間関数を計算し、第1の補間関数とする(ステップS112)。さきほどと同様に、図10の走査パターンのように、交点が2点ある場合には、その2点を通る直線で近似できる。次に、さきほど切り分けた第2の測定結果の断片に第1の補間関数を加え、第2の補間関数を差し引く(ステップS109)。こうして計算し直した測定結果の断片の、共通測定位置での値が、第1の測定結果に近づく。すなわち、目的だった、図1のステップS105で説明した、第2の測定結果を第1の測定結果にならわせるという計算操作が実現できる。
【0044】
次に、全部の測定断片について、この計算結果が終了したか判定する(ステップS110)。もし、まだ計算が終了していない断片があったらステップS107の処理に戻り、計算が全て終了していれば、測定結果の断片をまとめて最終的な(新たな)測定結果、第3の測定結果を得る(ステップS106)。
【0045】
以上の構成において、第1の測定は、測定時間が短いため、測定中に被加工物が動いたり、接触式プローブの先端にごみが付着する等、偶発的に発生する誤差の影響が少ないと期待できる。一方、第2の測定は、詳細な測定データが得られる反面、測定時間が長くなったり、測定点が多いために、偶発的に発生する誤差の影響を受けやすい。そこで、本発明のように、第2の測定結果を第1の測定結果にならわせることにより、詳細であり、なおかつ偶発的な誤差の影響を押さえた測定が可能となる。偶発的な誤差の影響が少ないので、測定の失敗率を下げる事ができ、測定作業の効率が改善できる。
【0046】
図3は、本発明のさらに他の実施形態に係る測定方法および測定装置の作用を説明する第3のフローチャートであり、図中の計算手順のフローチャートは図1におけるステップS105の処理の部分が異なる。
【0047】
図3において、まず、被測定物を測定装置にセットする(ステップS101)。次に、前述と同様第1の走査パターンで被測定物の形状を測定(第1の測定段階および/または第1の測定手段)する(ステップS102a)。この時、第1の走査パターンは、測定時間が短くなるように単純なものを選ぶ。例えば、1ラインの測定や、全面の測定の場合でも、測定ラインの間隔を粗くする。第1の測定(ステップS102a)により、第1の測定結果(ステップS104a)を得る。
【0048】
次に、第2の走査パターンで被測定物の形状を測定(第2の測定段階および/または第2の測定手段)する(ステップS102b)。この時、第2の走査パターンは測定時間が長くなっても詳細な測定結果がでるのを選ぶ。例えば、ピッチの細かいつづれ折り状に測定する。この第2の測定(ステップS102b)により、第2の測定結果(ステップS104b)を得る。
【0049】
次に、第1の測定結果を補間する第1の補間関数を計算し(ステップS113a)、第2の測定結果を補間する第2の補間関数を計算する(ステップS113b)。また、補間関数を計算する方法は前述したように、多くが知られている。例えば、多項式に最小2乗法で近似する方法が適用できる。
【0050】
次に、第2の測定結果に第1の補間関数を加え、第2の補間関数を差し引く(ステップS114)。その結果、第2の測定結果のうち、補間関数で表現できる部分は第1の測定結果に一致するため、目的だった第2の測定結果を第1の測定結果にならわせるという計算操作が実現できる。そして、第3の測定結果(新たな測定結果)を得る(ステップS106)。
【0051】
上記構成において、第1の測定は、測定時間が短いため、測定中に被加工物が動いたり、接触式プローブの先端にごみが付着する等、偶発的に発生する誤差の影響が少ないと期待できる。一方、第2の測定は、詳細な測定データが得られる反面、測定時間が長くなったり、測定点が多いために、偶発的に発生する誤差の影響を受けやすい。そこで、本発明のように、第2の測定結果を第1の測定結果にならわせることにより、詳細であり、なおかつ偶発的な誤差の影響を押さえた測定が可能となる。
偶発的な誤差の影響が少ないので、測定の失敗率を下げる事ができ、測定作業の効率が改善できる。
【0052】
測定方法および測定装置の一つの形態においては、第1、第2の走査パターンは、ともにつづれ折り走査の走査パターンであるが、走査方向が異なる。例えば、後述する第1および第2の実施形態に示すようなつづれ折り走査の場合、互いに直交する方向にとる。このようにすると必ず共通測定位置が存在する。すなわち、2つの走査パターンの交点である。この共通測定位置での測定値を用いて前述した2つの測定結果をあわせることができる。
【0053】
測定方法および測定装置の一つの形態においては、測定領域が円形に近い場合、被測定物を渦巻状に測定する走査パターンが考えられる。この場合、半径方向の走査パターンと組み合わせることにより、同様な作用が期待できる。
【0054】
測定方法および測定装置の一つの形態においては、測定領域が円形に近い場合、被測定物を円周方向にとった同心円状に測定する走査パターンが考えられる。この場合、半径方向の走査パターンと組み合わせることにより、同様な作用が期待できる。
【0055】
測定方法および測定装置の一つの形態においては、測定領域が扇型に近い場合、被測定物を円周方向に同心円状に測定する走査パターンである。測定領域が円形に近い場合、被測定物を渦巻状に測定する走査パターンが考えられる。この場合、半径方向の走査パターンと組み合わせることにより、同様な作用が期待できる。
【0056】
測定方法および測定装置の一つの形態においては、上記作用に加えて、測定時間が長い場合でも測定時間の短縮(効率的な測定が可能)を行うことができるため、さらなる測定効率の向上が可能となる。
【0057】
次に、本発明の各実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態を図4、5、6、7、8を用いて説明する。
図4は、第1の実施形態に係る測定方法および測定装置における計算手順を説明するフローチャートであり、図2に示したフローチャートを本実施形態にあわせてより具体的かつ詳細に記載した図である。
【0058】
また、図5は、本実施形態に係る測定方法および測定装置における第1および第2の走査パターンを説明する図である。図5に示すように、説明を簡単にするために被測定物を理想的な平面形状とするが、別の曲面であっても同じであり、一般性は失われない。
【0059】
図5に示すように、面外方向にZ軸を、面内にX、Y軸を考え、説明に用いる。また、第1の走査パターンは中央のYライン102aとし、第2の走査パターンは全面をX方向につづれ折り状102bに測定するものとする。X方向のつづれ折り102bは、Xラインの集合と見ることもできる。
【0060】
図4および図5において、まず被測定物1を不図示の形状測定装置にセットし(ステップS101)、次に第1の走査パターン、すなわちY方向の1ラインで被測定物の形状をトレースし(ステップS102a)、得られた形状データを用いてセッティング誤差の補正計算を行い(ステップS103a)、第1の測定形状(ステップS104a)を得る。
【0061】
また、第2の走査パターン、すなわちX方向のつづれ折りで被測定物の形状をトレースし(ステップS102b)、得られた形状データを用いてセッティング誤差の補正計算を行い(ステップS103b)、第2の測定形状(ステップS104b)を得る。
【0062】
これらの第1および第2の測定形状は、もし測定誤差が無ければ、図6のようになるはずである。ここで、図6は、第1の実施形態に係る測定方法および測定装置における測定誤差がない場合を説明する図である。
【0063】
図6において、格子状に表示している形状は、第2の走査パターンで得られた測定形状104bであり、その中のYラインが、第1の走査パターンで得られた測定形状104aである。いま、測定誤差が無いと仮定しているので、両者は完全にかさなっている。
【0064】
しかし、第2の走査パターンで測定する場合は、特に測定時間が長いので、測定中に被測定物が外部の振動等の影響で動いてしまう危険がある。もし、被測定物が測定の途中で動いてしまうと、図7に示すように、階段状の測定形状となる。ここで、図7は、本実施形態に係る測定方法および測定装置における測定誤差がある場合を説明する図であり、上下方向に被測定物が動いた場合を仮定している。尚、XY面内方向での動きは大きくなく、形状も大きな局部変化はないものとすれば、Xライン測定とYライン測定の共通測定位置のZ方向以外の動きは実質ないものとみなせる。一方、第1の走査パターンであるYラインでは測定時間が短いので、そのような危険は全面測定する場合に対して格段に少ないため、図7の104aに示すように、正しい形状を測定できている可能性が高い。同図をXZ平面で表示すると、図8のようになる。図中、第1の測定形状は紙面に垂直なY方向なので、図8のl04aに示すように点になる。一方、第2の測定形状は、被測定物が動く前と動いた後で、2つの線になる。図8では、被測定物が動く前のXライン測定結果を104b−1、被測定物が動いた後のXライン測定結果をl04b−2でそれぞれ表す。
【0065】
次に、図4のフローチャートに説明を戻し、第2の測定形状を第1の測定形状にならわせる計算方法を図8も使用しながら説明する。
【0066】
第1走査パターンおよび第2走査パターンの共通測定位置、すなわち2つの走査パターンの交点を含むように、第2の測定結果を切り分ける。具体的には、第2の測定形状のそれぞれのXラインを切り取り、さきほどの共通測定位置、すなわち交点での値をAとする(ステップS107)。図8の走査パターンにおいては、共通測定位置はZ軸線上となるので、AはXライン測定結果(104b−1,104b−2)のZ軸線上での値である。
【0067】
次に、第1の測定形状であるYライン測定結果(ステップS104a)の共通測定位置でのZ座標の値をBとする(ステップS108)。
Xライン測定結果に、B−Aを加える(ステップS109)。この計算測定により、共通測定位置でのXライン測定結果のZ座標はAからBに変更された。つまり、第2の測定形状を第1の測定形状にならわせることができた。
この計算操作を全部の測定ラインについて行い(ステップS110)、それらを集めて第3の測定形状(最終的な測定結果)を得る(ステップS106)。
【0068】
以上説明した方法により、第2の測定形状を第1の測定形状にならわせる計算操作の結果、得られた第3の測定形状は図6のように、被測定物が動いたことによる影響が除去される。
【0069】
第1の実施形態によれば、次の効果がある。
(1)測定中に被測定物が外部からの振動等により動く場合においても、その影響が少ない測定方法と組み合わせることにより、正しい測定が可能となる。
(2)測定中に被測定物が外部からの振動等により動く場合においても、正しい測定が可能なので、測定の失敗を軽減し、測定の効率を上げることができる。
【0070】
また、本実施形態では、被測定物として平面を仮定して説明したが、他の曲面、例えば球面でも同じである。さらに、本実施形態では、測定領域の形を矩形範囲のつづれ折りと仮定して説明したが、その他の形、例えば円形領域のつづれ折りでも同じである。
【0071】
本実施形態では、図5に、測定の順番を示す矢印を使用して説明したが、第1および第2の走査パターンとも、矢印の向きには意味が無い。例えば、つづれ折り状の測定がどちら向きに行われたかは本質的な問題ではない。さらに、第1若しくは第2の走査パターンの測定が、たとえ瞬間的に同時に取得されたとしても同じことであり、その後の処理は変わらない。
【0072】
[第2の実施形態]
第2の実施形態を図9、10、11、12、13を用いて説明する。
図9は、本実施形態に係る測定方法および測定装置における計算手順を説明するフローチャートであり、図2で示したフローチャートを本実施形態にあわせてより具体的かつ詳細に記載したものである。
【0073】
また、図10は、本実施形態に係る測定方法および測定装置における第1および第2の走査パターンを説明する図である。図10に示すように、説明を簡単にするために被測定物を理想的な平面形状とするが、別の曲面であっても同じであり、一般性は失われない。
【0074】
図10に示すように、面外方向にZ軸を、面内にX、Y軸を考え、説明に用いる。また、第1の走査パターンはY方向のnラインとする。第1の実施形態では測定本数nが1本であるが、本実施形態では2本(n=2)の場合について説明する。第2の走査パターンは、全面をX方向につづれ折り状102bに測定するものとする。X方向のつづれ折り102bは、Xラインの集合と見ることもできる。
【0075】
図9および図10において、まず被測定物1を不図示の形状測定装置にセットし(ステップS101)、次に第1の走査パターン、すなわちY方向のnラインで被測定物の形状をトレースし(ステップS102a)、得られた形状データを用いてセッティング誤差の補正計算を行い(ステップS103a)、第1の測定形状(ステップS104a)を得る。
【0076】
また、第2の走査パターン、すなわちX方向のつづれ折りで被測定物の形状をトレースし(ステップS102b)、得られた形状データを用いてセッティング誤差の補正計算を行い(ステップS103b)、第2の測定形状(ステップS104b)を得る。
【0077】
これらの第1および第2の測定形状は、もし測定誤差が無ければ、図11のようになるはずである。ここで、図11は、第2の実施形態に係る測定方法および測定装置における測定誤差がない場合を説明する図である。
【0078】
図11において、格子状に表示している形状は、第2の走査パターンで得られた測定形状104bであり、その中の2つのYラインが、第1の走査パターンで得られた測定形状104aである。いま、測定誤差が無いと仮定しているので、両者は完全にかさなっている。
【0079】
しかし、第2の走査パターンで測定する場合は、特に測定時間が長いので、測定中に被測定物が外部の振動等の影響で動いてしまう危険がある。もし、被測定物が測定の途中で動いてしまうと、図12に示すように、階段状の測定形状となる。ここで、図12は、本実施形態に係る測定方法および測定装置における測定誤差がある場合を説明する図であり、上下方向に被測定物が動き、さらに傾斜した場合を仮定している。尚、この場合もXY面内方向での動きは大きくなく、形状も大きな局部変化はないものとすれば、Xライン測定とYライン測定の共通測定位置のZ方向以外の動きは実質ないものとみなせる。一方、第1の走査パターンであるYラインでは、測定時間が短いのでそのような危険は全面測定する場合に対して格段に少ないため、図12の104aに示すように、正しい形状を測定できている可能性が高い。同図をXZ平面で表示すると、図13のようになる。図中、第1の測定形状は紙面に垂直なY方向なので、図13の104a−1,104a−2に示すように点になる。一方、第2の測定形状は、被測定物が動く前と動いた後で、2つの線になる。図13では、被測定物が動く前のXライン測定結果を104b−1、被測定物が動いた後のXライン測定結果を104b−2でそれぞれ表す。
【0080】
次に、図9のフローチャートに説明を戻し、第2の測定形状を第1の測定形状にならわせる計算方法を図13も使用しながら説明する。
第1走査パターンおよび第2走査パターンの共通測定位置、すなわち2つの走査パターンの交点を含むように、第2の測定結果を断片に切り分ける。具体的には、第2の測定形状のそれぞれのXラインを切り取り、さきほどの共通測定位置、すなわち交点での値をAi(i=1〜n)とする(ステップS107)。
【0081】
ここで、第1走査パターンでn本のラインを測定しているので、共通測定位置もn個存在する。図13に戻り、n=2の場合で説明すると、共通測定位置は2個所であり、Xライン測定結果の共通測定位置での測定値をA1、A2とする。
【0082】
次に、Aiを近似する曲線を考える(ステップS111)。例えば、最小2乗法を用いてn−1次以下の多項式に近似することが可能である。なぜなら、n−1次以下の多項式は高々n個の未知係数しかないので、n個の測定値から計算することができる。本実施形態ではn=2の場合で説明しているので、1次以下の多項式となる。もし、0次を選択すると、第1の実施形態と同じ処理となる。ここでは1次多項式、すなわちA1、A2を通る直線を考え、これをfaとする。
また、第1の測定形状であるYライン測定結果(ステップS104a)の共通測定位置でのZ座標の値をBiとする(ステップS108)。
【0083】
次に、さきほどと同様、Biを近似する曲線を考える(ステップS112)。例えば、最小2乗法を用いてn−1次以下の多項式に近似することが可能である。本実施形態ではn=2の場合で説明しているので、1次以下の多項式となる。もし、0次を選択すると、第1の実施形態と同じ処理となる。ここでは1次多項式、すなわちB1、B2を通る直線を考え、これをfbとする。
【0084】
Xライン測定結果に、fb−faを加える(ステップS109)。この計算測定により、共通測定位置でのXライン測定結果のZ座標はAiからBiに変更された。つまり、第2の測定形状を第1の測定形状にならわせることができた。
この計算操作を全部の測定ラインについて行い(ステップS110)、それらを集めて第3の測定形状を得る(ステップS106)。
【0085】
以上説明した方法により、第2の測定形状を第1の測定形状にならわせる計算操作の結果、得られた第3の測定形状は図11のように、被測定物が動いたことによる影響が除去される。
【0086】
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の場合に加え、次の効果がある。
(1)測定中に被測定物が外部からの振動等により動く場合、上下だけではなく傾斜する方向に動くことも考えられる。たとえ傾斜しても、本実施形態によれば、第1の走査パターンと1次関数が一致しているので、誤差が生じない。
(2)測定中に温度変化等により徐々に上下方向に誤差が生じる場合、従来例では図25のような誤差が生じた。しかし、本実施形態によれば、第1の走査パターンと1次関数が一致しているので、このような誤差が生じない。
【0087】
また、本実施形態では、被測定物として、平面を仮定して説明したが、他の曲面、例えば球面でも同じである。さらに、本実施形態では、測定領域の形を矩形範囲のつづれ折りと仮定して説明したが、その他の形、例えば円形領域のつづれ折りでも同じである。
【0088】
本実施形態では、図10に、測定の順番を示す矢印を使用して説明したが、第1および第2の走査パターンとも、矢印の向きには意味が無い。例えば、つづれ折り状の測定がどちら向きに行われたかは本質的な問題ではない。さらに、第1若しくは第2の走査パターンの測定が、たとえ瞬間的に同時に取得されたとしても、同じことで、その後の処理は変わらない。
【0089】
本実施形態では、第1の走査パターンに2本のYラインを図示したが、3本以上でもかまわない。この場合、ステップS111やステップS112の処理により曲線を計算するが、この曲線の次数を1次よりも高次の多項式に選んでもかまわない。
【0090】
[第3の実施形態]
第3の実施形態を図14、15を用いて説明する。
図14は、第3の実施形態に係る測定方法および測定装置における計算手順を説明する図であり、図3で示したフローチャートを本実施形態にあわせてより具体的かつ詳細に記載したものである。
【0091】
また、図15は、本実施形態に係る測定方法および測定装置における第1および第2の走査パターンを説明する図である。図15に示すように、説明を簡単にするために被測定物を理想的な平面形状とするが、別の曲面であっても同じであり、一般性は失われない。
【0092】
図15に示すように、面外方向にZ軸を、面内にX、Y軸を考え、説明に用いる。また、第1の走査パターンは粗いピッチ(測定ラインの間隔)のY方向のラインとする。ラインの数は何本でもかまわない。また、X方向のラインであってもかまわない。同図には3本を示し、説明する。
第2の走査パターンは、全面を細かいピッチで詳細にX方向につづれ折り状102bに測定するものとする。
【0093】
図14および図15において、まず被測定物1を不図示の形状測定装置にセットし(ステップS101)、次に第1の走査パターン、すなわちY方向のnラインで被測定物の形状をトレースし(ステップS102a)、得られた形状データを用いてセッティング誤差の補正計算を行い(ステップS103a)、第1の測定形状(ステップS104a)を得る。この測定形状を近似し、測定点と測定点の間を補間する曲面faを求める(ステップS113a)。この曲面の計算方法は次のようなものが可能であり、いずれも公知の技術である。
・XY多項式を用いた補間
【0094】
【数1】
Figure 0003818628
上式で、n,mは正の整数であり、多項式の次数を表す。aijは係数で、最小2乗法を用いれば、測定結果104aを近似するように計算できる。
【0095】
・スプライン関数を用いた補間
3次のBスプラインを用いれば、測定結果である点群を2次微分係数まで連続な曲面で補間することができる。ともかく、任意の測定位置x、yでの測定値がこの曲面faを計算することによって得られる。
【0096】
また、第2の走査パターン、すなわちX方向のmラインで被測定物の形状をトレースし(ステップS102b)、得られたデータを用いてセッティング誤差の補正計算を行い(ステップS103b)、第2の測定形状(ステップS104b)を得る。さきほどと同様、この測定形状を近似し、測定点と測定点の間を補間する曲面fbを求める(ステップS113b)。
【0097】
これら第1および第2の測定形状は、もし測定誤差が無ければ、第1の測定結果と第2の測定結果は一致する。しかし、第2の走査パターンで測定する場合は、特に測定時間が長いので、測定中に被測定物が外部の振動等の影響で動いてしまう危険がある。もし、被測定物が測定の途中で動いてしまうと、第1および第2の実施形態で説明したように、大きな測定誤差が生じてしまう。
【0098】
次に、第2の測定結果にfa−fbを加える。すると、第2の測定結果の近似曲面は、第1の近似曲面と一致する。この際、例えば両曲面上の任意の複数点の相関関係を計算し、両曲面の一致度が最も高い点配列を求め、この点配列間の相対ずれ(Z方向ずれ、3軸回りの傾き、及びX、Y各方向のずれ)をfa−fbとすれば、測定中のずれ状態、被測定面の形状に因らず高い補正精度が得られる。第1の測定結果は、測定時間が短いので、混入する誤差の大きさも小さいことが期待でき、前述した測定誤差が緩和できる。
【0099】
本実施形態によれば、第2の実施形態の場合に加え、次の効果がある。
(1)第1および第2走査パターンとも、走査する方向に制約はない。例えば、両方X方向につづれ折り状に測定してもかまわない。
【0100】
[第4の実施形態]
第4の実施形態を図16、17、18を用いて説明する。
図16は、本実施形態に係る測定方法および測定装置における第1および第2の走査パターンを説明する図である。円形の領域を測定する場合において、第1の走査パターンを半径方向にn本(1本以上)を測定する(線状に測定する)ものとする。図16では、3本のラインを測定する場合を想定している。また、第2の走査パターンとして、(円周方向に)渦巻状の測定を行う。この場合でも第1の測定に要する時間は、第2の測定に要する時間よりも格段に少なくすることができるので、混入する偶然誤差を確率的に減少させることができる。従って、今までの実施形態と同様に、第2の測定結果を第1の測定結果にならわせることにより、測定再現性を向上させることができる。図17は、横軸に第2の走査パターンで測定する時の走査長さをとり、縦軸に測定値をとったグラフである。本実施形態の説明のために、同図は一部分であり、第1の測定結果を3点含む部分だけを表示している。第1の走査パターンで得られた第1の測定結果は部分的に第2の測定位置と交差するので、同図に示すように点状に表現される(104a−1,104a−2,104a−3)。
【0101】
一方、第2の走査パターンで得られた測定結果は、もし、測定誤差が無いとすると、第1の走査パターンで得られた測定結果に一致するはずであるので、104b−1のように、完全に第1の測定結果と重なる。しかし、前述したように、長い測定時間のために測定誤差が混入する。例えば、温度変化によるドリフトエラーが生じると、図17に示すように第1の測定結果とはずれてくる(104b−2)。次に、第2の測定結果を第1の測定結果にならわせる。
【0102】
この方法には、第2の実施形態で示したように、共通測定位置でのデータを補間する方法と、第3の実施形態で示したように、2つの測定をそれぞれ補間する方法と2つの方法が考えられる。
【0103】
図18は、本実施形態に係る測定方法および測定装置における計算手順を説明するフローチャートであり、前者の方法に基づいた計算手順を示す。後者の方法は図14とほとんど同様なので説明を省略する。
【0104】
図16および図18において、まず被測定物1を不図示の形状測定装置にセットし(ステップS101)、次に第1の走査パターン、すなわち半径方向のnラインで被測定物の形状をトレースし(ステップS102a)、得られた形状データを用いてセッティング誤差の補正計算を行い(ステップS103a)、第1の測定形状(ステップS104a)を得る。
【0105】
また、第2の測定のパターン、すなわち渦巻状に被測定物の形状をトレースし(ステップS102b)、得られた形状データを用いてセッティング誤差の補正計算を行い(ステップS103b)、第2の測定形状(ステップS104b)を得る。
【0106】
第1および第2の走査パターンの共通測定位置をm個(2個以上)含むように、第2の測定形状の一部を切り出しライン測定データとする。このようにラインデータを切り出すと、第2の実施形態の場合と処理が同じとなる。m個の共通測定位置での値をAiとする。ここで、iは1〜mである。また、mは第1の走査パターンのライン数nよりも少なくても多くても、等しくてもかまわない。例えば、図15には共通測定位置が3個所図示されているが、ここではm=2とし、最も簡単な場合を想定して説明する。この場合、第2の測定結果から、共通測定位置を2つ含む測定結果を切り取り、ライン測定データとする。
この場合、共通測定位置は2個所(m=2で説明しているから)なので、Xライン測定結果の共通測定位置での測定値をA1、A2とする。
【0107】
次に、Aiを近似する曲線を考える(ステップS111)。例えば、最小2乗法を用いてm−1次以下の多項式に近似することが可能である。なぜなら、m−1次以下の多項式は高々m個の未知係数しかないので、m個の測定値から計算することができる。本実施形態では、m=2の場合で説明しているので、1次以下の多項式となる。もし、0次を選択すると、第1の実施形態と同じ処理となる。ここでは1次多項式、すなわちA1、A2を通る直線を考え、これをfaとする。
また、第1の測定形状である半径方向測定結果(ステップS104a)の共通測定位置でのZ座標の値をBiとする(ステップS108)。
【0108】
次に、さきほどと同様、Biを近似する曲線を考える(ステップS112)。例えば、最小2乗法を用いてm−1次以下の多項式に近似することが可能である。本実施形態ではm=2の場合で説明しているので、1次以下の多項式となる。もし、0次を選択すると、第1の実施形態と同じ処理となる。ここでは1次多項式、すなわちB1、B2を通る直線を考え、これをfbとする。
【0109】
Xライン測定結果に、fb−faを加える(ステップS109)。この計算測定により、共通測定位置でのXライン測定結果のΖ座標はAiからBiに変更された。つまり、第2の測定形状を第1の測定形状にならわせることができた。
この計算操作を全部の測定ラインについて行い(ステップS110)、それらを集めて第3の測定形状を得る(ステップS106)。
【0110】
以上説明した方法により、第2の測定形状を第1の測定形状にならわせる計算操作の結果、得られた第3の測定形状は、被測定物が動いたことによる影響が除去される。
【0111】
本実施形態では、被測定物として平面を仮定して説明したが、他の曲面、例えば球面でも同じである。本実施形態では、測定領域の形を矩形範囲のつづれ折りと仮定して説明したが、その他の形、例えば円形領域のつづれ折りでも同じである。
【0112】
本実施形態では、図16に、測定の順番を示す矢印を使用して説明したが、第1、第2の走査パターンとも、矢印の向きには意味が無い。例えば、渦巻状の測定がどちら向きに行われたかは本質的な問題ではない。さらに、第1若しくは第2の走査パターンの測定が、たとえ瞬間的に同時に取得されたとしても同じことであり、その後の処理は変わらない。
本実施形態では、第1の走査パターンに3本のYラインを図示したが、1本以上なら同じである。
【0113】
[第5の実施形態]
第5の実施形態を図19、20を用いて説明する。円形の領域を測定する場合において、第1の走査パターンは半径方向にn本(1本以上)を測定(線状に測定)する(102a)。図19および図20では、3本のラインを測定する場合を想定している。また、第2の走査パターンとして、(円周方向に)同心円状の測定を行う(102b)。この場合でも第1の測定に要する時間は第2の測定に要する時間よりも格段に少なくすることができるので、混入する偶然誤差を確率的に減少させることができる。従って、今までの実施形態と同様、第2の測定結果を第1の測定結果にならわせることにより、測定再現性を向上させることができる。
【0114】
図19は、回転の方向を1回ずつ反転しながら同心円状に走査する第2の走査パターンの例を示す図である。また、図20は、回転の方向を変えずに同心円状に走査する第2の走査パターンの例を示す図である。図19の場合に比ベ、回転方向が一定ですむので、容易に実現できる。
【0115】
また、図20では、1回転ごとに、半径方向に走査位置をずらす同心円状パターンを表示したが、測定位置を半径方向にずらすために1回転を空走させ、2回転で1周分の測定を行う走査パターンも可能である。しかし、本件の実施形態の説明は前述と全く同様なので省略する。
本実施形態によれば、同心円状の測定を半径方向の測定と組み合わせることによって、測定精度を向上することができる。
【0116】
[第6の実施形態]
第6の実施形態を図21を用いて説明する。本実施形態は、扇型の測定領域の場合である。第1の走査パターンとして、半径方向に切るライン測定(被測定物の表面の半径方向に線状に測定)を行い(102a)、第2の走査パターンとして扇型の測定領域を同心円状に測定(扇型の円周方向にそって複数の曲線状に測定)する(102b)。第1の走査パターンは第2の走査パターンに対し、短いので確率的に混入する偶然誤差の影響を低く押さえることができる。したがって、第2の詳細な全面測定結果と組み合わせることにより、詳細であり、なおかつ正確な測定結果を得ることができる。作用は第5の実施形態の場合と同様なので説明を省略する。
本実施形態によれば、測定領域が扇型であっても、半径方向の測定と組み合わせることによって形状測定再現性を向上することができる。
【0117】
上述した各実施形態では、形状測定の場合について述べてきたが、測定装置が走査トンネル顕微鏡の場合、測定装置は各位置におけるプローブと被測定物の間に流れるトンネル電流を検出する。この値を直接測定しても、この値が一定になるようにプローブ位置を制御した際のΖ座標位置を測定してもよい。また測定結果として得られるデータが形状誤差であっても、トンネル電流分布密度であっても同様である。言いかえると、測定点を走査して全面を測定する測定装置の場合は、同様な処理が可能である。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、以下の効果を奏する。
(1)本発明の請求項1および9に対し、以下の効果を有する。
・第2の測定結果を第1の測定結果にならわせることにより、詳細であり、なおかつ偶発的な誤差、および温度変化等のドリフト誤差の影響を押さえた測定が可能となる。
・偶発的な誤差の影響が少ないので、測定の失敗率を下げる事ができ、測定作業の効率が改善できる。
・形状にトレースするプローブを被測定物表面に追従させながら走査し、全面を測定する測定装置において、プローブのもつ偶発的に発生する誤差やドリフトの影響を低減できる。特に、接触式の形状測定装置においては、プローブと被測定物の間に混入するごみの影響を低減することができ、形状測定精度が向上できる。
・偶発的な誤差の影響を低減できるため、測定装置の精度を向上できる。
・環境要因による偶発的な誤差を低減できるため、測定環境の許容範囲を広げることができる。
【0119】
上記の結果、装置を設置する設備コストを低減できる。既存設備の環境および測定装置を改善する投資を行うことなく、計算プロセスだけの変更により、測定精度を向上することが可能となる。
【0120】
(2)本発明の請求項2および10に対し、請求項1および9の効果に加え、次の効果も有する。
・簡便な計算操作で、第2の測定結果を第1の測定結果により正確にならわせることができる。
【0121】
(3)本発明の請求項3および11に対し、請求項1および9の効果に加え、次の効果も有する。
・第2の測定結果を第1の測定結果にならわせることができる。
【0122】
(4)本発明の請求項4および12に対し、請求項2および10または請求項3および11の効果に加え、次の効果も有する。
・被測定面を2方向のつづれ折り状に測定する場合において、第2の測定結果を第1の測定結果にならわせることができる。
【0123】
(5)本発明の請求項5および13に対し、請求項2および10または請求項3および11の効果に加え、次の効果も有する。
・被測定面が円形領域に近い場合で渦巻状に測定する場合でも、第2の測定結果を第1の測定結果にならわせることができる。
【0124】
(6)本発明の請求項6および14に対し、請求項2および10または請求項3および11の効果に加え、次の効果も有する。
・被測定面が円形領域に近い場合で同心円状に測定する場合でも、第2の測定結果を第1の測定結果にならわせることができる。
【0125】
(7)本発明の請求項7および15に対し、請求項2および10または請求項3および11の効果に加え、次の効果も有する。
・被測定面が扇型領域に近い場合でも、第2の測定結果を第1の測定結果にならわせることができる。
【0126】
(8)本発明の請求項8および16に対し、上記効果に加え、次の効果も有する。
・測定時間が長い場合でも、測定時間の短縮(効率的な測定が可能)を行うことができるため、さらなる測定効率の向上が望める。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る測定方法および測定装置の作用を説明する第1のフローチャートである。
【図2】 本発明の他の実施形態に係る測定方法および測定装置の作用を説明する第2のフローチャートである。
【図3】 本発明のさらに他の実施形態に係る測定方法および測定装置の作用を説明する第3のフローチャートである。
【図4】 本発明の第1の実施形態に係る測定方法および測定装置における計算手順を説明するフローチャートである。
【図5】 本発明の第1の実施形態に係る測定方法および測定装置における第1および第2の走査パターンを説明する図である。
【図6】 本発明の第1の実施形態に係る測定方法および測定装置における測定誤差がない場合を説明する図である。
【図7】 本発明の第1の実施形態に係る測定方法および測定装置における測定誤差がある場合を説明する図である。
【図8】 本発明の第1の実施形態に係る図7をXZ平面(Y方向)で表示した図である。
【図9】 本発明の第2の実施形態に係る測定方法および測定装置における計算手順を説明するフローチャートである。
【図10】 本発明の第2の実施形態に係る測定方法および測定装置における第1および第2の走査パターンを説明する図である。
【図11】 本発明の第2の実施形態に係る測定方法および測定装置における測定誤差がない場合を説明する図である。
【図12】 本発明の第2の実施形態に係る測定方法および測定装置における測定誤差がある場合を説明する図である。
【図13】 本発明の第2の実施形態に係る図12をXZ平面(Y方向)で表示した図である。
【図14】 本発明の第3の実施形態に係る測定方法および測定装置における計算手順を説明するフローチャートである。
【図15】 本発明の第3の実施形態に係る測定方法および測定装置における第1および第2の走査パターンを説明する図である。
【図16】 本発明の第4の実施形態に係る測定方法および測定装置における第1および第2の走査パターンを説明する図である。
【図17】 本発明の第4の実施形態に係る測定方法および測定装置における測定誤差がある場合を説明する図である。
【図18】 本発明の第4の実施形態に係る測定方法および測定装置における計算手順を説明するフローチャートである。
【図19】 本発明の第5の実施形態に係る測定方法および測定装置における第1および第2の走査パターンを説明する第1の図である。
【図20】 本発明の第5の実施形態に係る測定方法および測定装置における第1および第2の走査パターンを説明する第2の図である。
【図21】 本発明の第6の実施形態に係る測定方法および測定装置における第1および第2の走査パターンを説明する図である。
【図22】 従来例の問題点を説明するための測定方法および測定装置におけるつづれ折り状の走査パターンを説明する図である。
【図23】 従来例の問題点を説明するための測定方法および測定装置における理想的な(形状誤差が無い)測定結果を説明する図である。
【図24】 従来例の問題点を説明するための測定方法および測定装置における段差状の測定誤差を説明する第1の図である。
【図25】 従来例の問題点を説明するための測定方法および測定装置における測定誤差を説明する第2の図である。
【図26】 従来例を説明する第1の図である。
【図27】 従来例を説明する第2の図である。
(a)SとQを一致させる前。
(b)SとQを一致させた後。
【符号の説明】
1:被測定物、102a:第1の走査パターン、102b:第2の走査パターン、104a:第1の測定結果、104b:第2の測定結果、106:修正した測定結果。

Claims (12)

  1. 被測定物の表面を測定する測定方法において、
    第1の走査パターンで前記被測定物を測定する第1の測定段階と、
    第1の走査パターンと異なる第2の走査パターンで、第1の走査パターンよりも短い測定間隔で前記被測定物を測定する第2の測定段階と、
    前記第1の走査パターンと前記第2の走査パターンの共通測定位置における第2の測定結果を、複数の測定結果断片に分割し測定結果断片を得る段階と
    該測定結果断片に含まれる第2の測定の結果を、第2の走査パターンにおける走査領域において補間する第2の補間関数を計算する段階と、
    前記測定結果断片内での第1の測定の結果を補間する第1の補間関数、第1の走査パターンにおける走査領域において計算する段階と、
    前記測定結果断片に該第1の補間関数と第2の補間関数との差分を加て新たな測定結果を計算する段階と
    を有することを特徴とする測定方法。
  2. 被測定物の表面を測定する測定方法において、
    第1の走査パターンで前記被測定物を測定する第1の測定段階と、
    第1の走査パターンと異なる第2の走査パターンで前記被測定物を測定する第2の測定段階と、
    前記第1の測定段階による第1の測定結果を、第1の走査パターンにおける走査領域において補間する第1の補間関数を計算する段階と、
    前記第2の測定段階による第2の測定結果を、第2の走査パターンにおける走査領域において補間する第2の補間関数を計算する段階と、
    前記第2の測定結果に前記第1の補間関数と前記第2の補間関数との差分を加えて、新たな測定結果を計算する段階と
    を有することを特徴とする測定方法。
  3. 請求項またはに記載の測定方法において、前記第2の走査パターンは、前記被測定物の表面をつづれ折り状に測定する走査パターンであり、前記第1の走査パターンは、前記被測定物の表面を前記つづれ折り状の走査パターンとは異なる方向に線状に測定する走査パターンであることを特徴とする測定方法。
  4. 請求項またはに記載の測定方法において、前記第2の走査パターンは、前記被測定物の表面を円周方向に渦巻状に測定する走査パターンであり、前記第1の走査パターンは、前記被測定物の表面を半径方向に線状に測定する走査パターンであることを特徴とする測定方法。
  5. 請求項またはに記載の測定方法において、前記第2の走査パターンは、前記被測定物の表面を円周方向に同心円状に測定する走査パターンであり、前記第1の走査パターンは、前記被測定物の表面を半径方向に線状に測定する走査パターンであることを特徴とする測定方法。
  6. 請求項またはに記載の測定方法において、前記第2の走査パターンは、扇型の前記被測定物の表面を扇型の円周方向にそって複数の曲線状に測定する走査パターンであり、前記第1の走査パターンは、前記被測定物の表面の半径方向に線状に測定する走査パターンであることを特徴とする測定方法。
  7. 被測定物の表面を測定する測定装置において、
    第1の走査パターンで前記被測定物を測定する第1の測定手段と、
    第1の走査パターンと異なる第2の走査パターンで、第1の走査パターンよりも短い測定間隔で前記被測定物を測定する第2の測定手段と、
    前記第1の走査パターンと前記第2の走査パターンの共通測定位置における第2測定結果を、複数の測定結果断片に分割し、該測定結果断片に含まれる第2の測定手段の測定結果を補間する第2の補間関数、第2の走査パターンにおける走査領域において計算し、前記測定結果断片内での第1の測定手段の測定結果を補間する第1の補間関数、第1の走査パターンにおける走査領域において計算し、前記測定結果断片に該第1の補間関数と第2の補間関数との差分を加て新たな測定結果を計算する計算手段と
    を有することを特徴とする測定装置。
  8. 被測定物の表面を測定する測定装置において、
    第1の走査パターンで前記被測定物を測定する第1の測定手段と、
    第1の走査パターンと異なる第2の走査パターンで前記被測定物を測定する第2の測定手段と、
    前記第1の測定手段による第1の測定結果を第1の走査パターンにおける走査領域において補間する第1の補間関数を計算し、前記第2の測定手段による第2の測定結果を第2の走査パターンにおける走査領域において補間する第2の補間関数を計算し、前記第2の測定結果に前記第1の補間関数と前記第2の補間関数との差分を加、新たな測定結果を計算する計算手段と
    を有することを特徴とする測定装置。
  9. 請求項またはに記載の測定装置において、前記第2の走査パターンは、前記被測定物の表面をつづれ折り状に測定する走査パターンであり、前記第1の走査パターンは、前記被測定物の表面を前記つづれ折り状の走査パターンとは異なる方向に線状に測定する走査パターンであることを特徴とする測定装置。
  10. 請求項またはに記載の測定装置において、前記第2の走査パターンは、前記被測定物の表面を円周方向に渦巻状に測定する走査パターンであり、前記第1の走査パターンは、前記被測定物の表面を半径方向に線状に測定する走査パターンであることを特徴とする測定装置。
  11. 請求項またはに記載の測定装置において、前記第2の走査パターンは、前記被測定物の表面を円周方向に同心円状に測定する走査パターンであり、前記第1の走査パターンは、前記被測定物の表面を半径方向に線状に測定する走査パターンであることを特徴とする測定装置。
  12. 請求項またはに記載の測定装置において、前記第2の走査パターンは、扇型の前記被測定物の表面を扇型の円周方向にそって複数の曲線状に測定する走査パターンであり、前記第1の走査パターンは、前記被測定物の表面の半径方向に線状に測定する走査パターンであることを特徴とする測定装置。
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