JPH11118466A - 形状測定方法およびその装置 - Google Patents

形状測定方法およびその装置

Info

Publication number
JPH11118466A
JPH11118466A JP9285617A JP28561797A JPH11118466A JP H11118466 A JPH11118466 A JP H11118466A JP 9285617 A JP9285617 A JP 9285617A JP 28561797 A JP28561797 A JP 28561797A JP H11118466 A JPH11118466 A JP H11118466A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coordinate data
coordinate
column
probe
data
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9285617A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiichi Yoshizumi
恵一 吉住
Keiji Kubo
圭司 久保
Hiroyuki Takeuchi
博之 竹内
Koji Handa
宏治 半田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP9285617A priority Critical patent/JPH11118466A/ja
Publication of JPH11118466A publication Critical patent/JPH11118466A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 非球面や自由曲面についても、ホコリなどの
異物の影響を受けることなく、常に正しい表面形状測定
を行うことができる形状測定方法およびその装置を提供
することを目的とする。 【解決手段】 測定面上でプローブをXY座標方向に走
査することにより、プローブのXY座標位置でのZ座標
データの列を求め(ステップS1)、Z座標データの列
を構成する各Z座標データのうち、その前後付近の平均
値Z’からの超過分Zdが所定のしきい値をこえるZ座
標データを削除し、または、他のZ座標データに置き換
え(ステップS2〜S4)、この置き換え後のZ座標デ
ータの列に基づいて測定面の形状測定を行うことにより
(ステップS5)、常に正しい表面形状測定を行うこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、測定面上でプロー
ブをXY座標方向に走査することにより、プローブのX
Y座標位置でのZ座標データの列を求め、このZ座標デ
ータの列に基づいて測定面の形状測定を行う方法および
その装置に関するものであり、特に非球面レンズなどの
曲面形状の測定に好適である。
【0002】
【従来の技術】本発明者らが先に開発した超高精度三次
元測定機は、測定面上を50mg以下の弱い測定圧のプ
ローブをXY座標方向に走査することにより、プローブ
のXY座標位置でのZ座標データの列を求め、測定面の
形状が設計式からどれだけずれているかを、このZ座標
データの列から直接的に測定するものである。具体的に
は、測定対象であるレンズやミラーの表面形状は、一般
式でZ=f(X,Y)という形の設計式で表され、測定
点のXY座標におけるZ測定値からこの設計式の値を差
し引いて誤差を算出していた。
【0003】ここで、測定圧を50mg以下としたの
は、10nm程度の高精度測定が必要であり、測定面に
傷をつけてはいけないからである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の構成では、
測定圧が小さいため、測定面についた軽いホコリでさえ
も測定してしまう。レンズやミラーに多少のホコリがつ
いても、通常、光学性能はあまり問題にならないが、形
状測定をするときには、レンズやミラーの表面にホコリ
などの異物が少しついただけでも、測定データはそれを
拾って、上向きに大きく飛んだデータとなり、測定デー
タを評価する際に大問題となる。
【0005】すなわち、レンズやミラー面の表面粗さ
は、普通、数nmのオーダであるのに対し、ホコリの大
きさは、普通、数μmであり、表面粗さの千倍も大きい
ので、ホコリを拾ってしまうと、測定データが大きく乱
れ、その評価ができなくなる。
【0006】このような場合でも、平面ミラーの形状測
定では、各XY座標位置での測定データであるZ座標デ
ータはほぼ同じ値であり、なんらデータ処理を行わなく
てもホコリのデータのみが上に飛び出しているから、こ
れを容易に除去できる。また、従来から多く使用されて
いる球面レンズでは、干渉計により参照球面との干渉縞
から形状を測定できる。ただし、干渉縞を受ける撮像素
子の隣り合うピクセルの測定値の差は光の波長レベル以
下でないと測定できないため、ホコリの位置は測定不能
である。
【0007】上記2つの例では、隣り合う測定点間のX
Y座標上の距離が、たとえば1mmのときでも、Z座標
データの値の差は0.1μm程度になるのが普通である
ので、1μmの高さのホコリのデータを判別するのは容
易であった。
【0008】しかし、非球面や自由曲面を有するレンズ
の形状測定では、参照波面が実質的には作れないので、
測定面上の点列のXYZ座標を測定していくしか方法は
ない。ところが、非球面や自由曲面を有するレンズ面の
傾斜角度は60度程度のものまであるので、隣り合う測
定点間のXY座標の距離がたとえば1mmであるとする
と、Z座標データの値の差も1mm前後もある。このた
め、互いに1mmも離れた測定点間のZ座標データの値
の差がホコリによって1μmだけずれていてもこれを判
別することは容易ではなかった。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その主たる目的は、非球面や自由曲面を有する
測定物の形状測定においても、ホコリなどの異物の影響
を受けることなく、常に正しい表面形状測定を行うこと
ができる形状測定方法およびその装置を提供することで
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願第1、第5の発明は、測定面上でプローブをX
Y座標方向に走査することにより、プローブのXY座標
位置でのZ座標データの列を求め、このZ座標データの
列に基づいて測定面の形状測定を行う際に、Z座標デー
タの列を構成する各Z座標データのうち、その前後付近
の平均値からの超過分が所定のしきい値をこえるZ座標
データを削除し、または、他のZ座標データに置き換え
ることを特徴とするものである。
【0011】このような構成では、まずZ座標データの
列を構成する各Z座標データの前後付近の平均値からの
超過分が求められることにより、非球面や自由曲面のう
ねったZ座標データが十分小さい値とされ、ホコリなど
の異物のデータのみが小さくされないような処理がなさ
れる。ついで各Z座標データのうち、この平均値からの
超過分がしきい値をこえるZ座標データが削除され、ま
たは、他のZ座標データに置き換えられることにより、
ホコリなどの異物の飛び出したデータが確実に除去され
る。したがって、従来測定が困難であった非球面や自由
曲面についても、ホコリなどの異物の影響を受けること
なく、常に正しい表面形状測定を行うことができる。
【0012】本願第2、第6の発明は、測定面上でプロ
ーブをXY座標方向に走査することにより、プローブの
XY座標位置でのZ座標データの列を求め、このZ座標
データの列に基づいて測定面の形状測定を行う際に、Z
座標データの列を構成する各Z座標データのうち、その
設計値または推定値からの超過分が所定のしきい値をこ
えるZ座標データを削除し、または、他のZ座標データ
に置き換えることを特徴とするものである。
【0013】このような構成では、各Z座標データの設
計値または推定値が予めわかっている場合に、上記第1
の発明における平均値の代わりに、この設計値または推
定値を用いるものであり、上記第1、第5の発明と同様
の作用効果を奏する。
【0014】本願第3、第7の発明は、測定面上でプロ
ーブをXY座標方向に走査することにより、プローブの
XY座標位置でのZ座標データの列を求め、このZ座標
データの列に基づいて測定面の形状測定を行う際に、Z
座標データの列を構成する各Z座標データの設計値また
は推定値からの超過分の二乗平均値がより小さくなるよ
うに前記Z座標データの列を座標変換することを特徴と
するものである。
【0015】このような構成では、Z座標データの列を
構成する各Z座標データの設計値または推定値からの超
過分の二乗平均値がより小さくなるように前記Z座標デ
ータの列が座標変換されることにより、この列の各座標
軸が設計値または推定値の各座標軸とほぼ一致するよう
になるため、測定面の傾きやズレが補正される。
【0016】本願第4、第8の発明は、測定面上でプロ
ーブをXY座標方向に走査することにより、プローブの
XY座標位置でのZ座標データの列を求め、このZ座標
データの列に基づいて測定面の形状測定を行う際に、Z
座標データの列を構成する各Z座標データの設計値また
は推定値からの超過分の二乗平均値がより小さくなるよ
うに前記Z座標データの列を座標変換し、座標変換後の
Z座標データの列を構成する各Z座標データのうち、そ
の設計値または推定値からの超過分が所定のしきい値を
こえるZ座標データを削除し、または、他のZ座標デー
タに置き換えることを特徴とするものである。
【0017】このような構成では、まずZ座標データの
列を構成する各Z座標データの設計値または推定値から
の超過分の二乗平均値がより小さくなるように前記Z座
標データの列が座標変換されることにより、この列の各
座標軸が設計値または推定値の各座標軸とほぼ一致する
ようになるため、測定面の傾きやズレが補正される。
【0018】ついで座標変換後のZ座標データの列を構
成する各Z座標データの設計値または推定値からの超過
分が求められることにより、非球面や自由曲面のうねっ
たZ座標データがさらに小さい値とされ、ホコリなどの
異物のデータのみが小さくされないような処理がなされ
る。そして座標変換後のZ座標データの列を構成する各
Z座標データのうち、その設計値または推定値からの超
過分がしきい値をこえるZ座標データが削除され、また
は、他のZ座標データに置き換えられることにより、ホ
コリなどの異物の飛び出したデータがより確実に除去さ
れる。したがって、従来測定が困難であった非球面や自
由曲面についても、ホコリなどの異物の影響を受けるこ
となく、常に正しい表面形状測定を行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付の図を参照して本発明
のいくつかの実施の形態について説明し、本発明の理解
に供する。なお、以下の実施の形態は、本発明を具現化
した例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格の
ものではない。
【0020】(実施の形態1)本実施の形態1は図1、
図4および図5に示しており、図3に示すような形状測
定機に適用できる。
【0021】本実施の形態1にかかる形状測定方法(以
下、「方法1」という。)は、図1に示すように、測定
面上でプローブをXY座標方向に走査することにより、
プローブのXY座標位置でのZ座標データの列を求め、
このZ座標データの列に基づいて測定面の形状測定を行
う点は従来例と同様である。しかし、本方法1では、Z
座標データの列を構成する各Z座標データのうち、その
前後付近の平均値からの超過分が所定のしきい値をこえ
るZ座標データを削除し、または、他のZ座標データに
置き換える点で従来例と異なる。
【0022】本方法1は、図3に示すような形状測定機
により具体化される。図3において、レーザ測長光学系
1およびプローブ2を搭載した移動体3はXYステージ
4、5によりXY座標方向に移動し、プローブ2は定盤
6上に固定した測定物7の測定面7aに沿ってZ座標方
向に移動するようになっている。レーザ測長光学系1
は、周知の光干渉法などによりプローブ2のZ座標方向
の移動量を測定するものである。
【0023】以下、この形状測定機の動作を、図1およ
び図3などを参照しつつ説明する。
【0024】図1および図3において、まず測定面7a
上の測定点のXYZ座標位置をレーザ測長により計測す
る(ステップS1)。図4は非球面レンズ上をプローブ
2を走査して得た測定データのXYZ点列をつないでプ
ロットした例を示す。同図中、Z軸は1目盛りが0.2
mmと大きいので、滑らかに見え、異物のデータはこの
ままでは検出できない。このデータ列を、列A
{(X1 ,Y1 ,Z1 ),(X2,Y2 ,Z2 ),…
…,(XN ,YN ,ZN )}と記述する。このデータ列
は、たとえば{(X1 ,Z1 ),(X2 ,Z2 ),…
…,(XN ,ZN )}のように二次元のものであっても
よい。
【0025】測定データであるZ座標データZK を、そ
の前後を含めた5点のZ座標データの値の平均値ZK
=(ZK-2 +ZK-1 +ZK +ZK+1 +ZK+2 )/5に置
き換えた列B{(X1 ,Y1 ,Z1 ’),(X2
2 ,Z2 ’),……,(XN ,YN ,ZN ’)}を算
出する(ステップS2)。この平均値はZ座標データの
前後を含めた7点、9点など何点のものでもかまわない
し、あるいは、ガウス分布曲線などで重み付けした平均
値としてもよい。
【0026】列Aから列Bの同じXY座標位置における
Z座標データの値を減算した列C{(X1 ,Y1 ,Z1
−Z1 ’),(X2 ,Y2 ,Z2 −Z2 ’),……,
(XN,YN ,ZN −ZN ’)}を算出する(ステップ
S3)。列Cをプロットしたものが図5である。同図中
の表示は、Z軸が1目盛り1μmと拡大されている。ま
たZd =ZK −ZK ’である。これより異物のデータの
みが飛び出していることがわかる。
【0027】図6は、同じデータをY軸方向から見たも
のである。同図中の破線で示すように、スライスレベル
を決め、Zd が一定値(所定のしきい値に相当)以上の
値を異物のデータとしてZ座標データから削除し、また
は、前後の点を結んで直線補間などした点に置き換える
(ステップS4)。これにより、異物の影響のないZ座
標データを得ることができる。これらの一連の処理後の
Z座標データに基づいて測定面7aの形状を測定する
(ステップS5)。
【0028】なお、上記各ステップS1〜S5を実行す
る各手段は、たとえば上記形状測定機に搭載された制御
用コンピュータ(不図示)のメモリに構築された実行形
式のプログラムにより具体化される。
【0029】本方法1は、測定物7の設計式を知らなく
ても使用できるし、非常に小さい異物データまで一括し
て判別し除去できるという利点がある。この場合、平均
値処理により異物の前後のZ座標データも影響され、こ
れら異物の前後の点が、図5および図6から見てもわか
るように下向きに飛び出すので、下向きに出る異常値、
たとえば測定面7aに傷やへこみがあるときの判別がで
きず、このため同時にマイナス側に設定したスライスレ
ベルで下向きに出る異常値を除去するといったことはで
きない。しかし、ホコリや異物があっても不良品ではな
いが、傷やへこみがあるのは不良品であるので、これま
で除去する必要はないので、本方法1で特に問題はな
い。
【0030】(実施の形態2)本実施の形態2は図7お
よび図8に示しており、上記実施の形態1と同様に図3
に示すような形状測定機に適用できる。
【0031】上記実施の形態1において、図3の測定面
7aの形状が、Z=f(X,Y)という形の設計値また
は設計値に近いと推定される場合、つまり、この形状を
狙って測定物7が製作されている場合には測定データで
あるZ座標データの値からこの設計値または推定値を差
し引いて誤差を算出することができる。図7に、前記図
4と同じZ座標データの値から設計値を差し引いたもの
をプロットした。同図中の表示は、Z軸が1目盛り1μ
mと拡大されており、Zd はZ座標データの値から設計
値を差し引いたものである。
【0032】図8は、同じデータをY軸方向から見たも
のである。同図中の破線で示すようにスライスレベルを
決め、Zd が一定値(所定のしきい値に相当)以上の値
を異物のデータとしてZ座標データから削除し、また
は、前後の点を結んで直線補間などした点に置き換える
ことにより、異物の影響の少ないZ座標データを得るこ
とができる。なお、この場合には、上記実施の形態1の
ような平均値処理を行わないので、一連の処理後の異物
の前後の点でZ座標データが下向きに飛び出すことがな
い。
【0033】(実施の形態3)本実施の形態3は図9〜
図12に示しており、上記実施の形態1、2と同様に図
3に示すような形状測定機に適用できる。
【0034】上記実施の形態2における図7や図8で
は、Zd のラインがゼロからかなりずれており、このま
までは小さい異物データの除去が困難である。これは、
図3の測定物7が形状測定機に対し、傾いて置かれてい
るためである。そこで、本実施の形態3では以下のよう
にして解決することとした。
【0035】本実施の形態3にかかる形状測定方法(以
下、「方法2」という。)は、図2に示すように、Z座
標データの列を構成する各Z座標データの設計値または
推定値からの超過分の二乗平均値がより小さくなるよう
にZ座標データの列を座標変換し、座標変換後のZ座標
データの列を構成する各Z座標データのうち、その設計
値または推定値からの超過分が所定のしきい値をこえる
Z座標データを削除し、または、他のZ座標データに置
き換える点で上記実施の形態2と異なり、その他の点で
は上記実施の形態2と同様である。
【0036】本方法2についても、上記実施の形態1、
2と同様の形状測定機により具体化されるが、その基本
的な構成は、上記実施の形態1、2で説明した通りであ
るので、その詳細説明は割愛する。
【0037】以下、この形状測定機の動作を、図2およ
び図3などを参照しつつ説明する。
【0038】図2および図3において、まず測定面7a
上の測定点のXYZ座標位置をレーザ測長により計測す
る(ステップS11)。この計測により得られた三次元
のデータ列を、列A{(X1 ,Y1 ,Z1 ),(X2
2 ,Z2 ),……,(XN ,YN ,ZN )}と記述す
る。このデータ列は、たとえば{(X1 ,Z1 ),(X
2 ,Z2 ),……,(XN ,ZN )}のように二次元の
ものであってもよい。
【0039】測定データであるZ座標データZK を、そ
の設計値ZK ”に置き換えた列B’{(X1 ,Y1 ,Z
1 ”),(X2 ,Y2 ,Z2 ”),……,(XN
N ,ZN ”)}を算出する(ステップS12)。この
設計値は推定値でもかまわない。
【0040】列Aから列B’の同じXY座標位置におけ
るZ座標データの値を減算した列C’{(X1 ,Y1
1 −Z1 ”),(X2 ,Y2 ,Z2 −Z2 ”),…
…,(XN ,YN ,ZN −ZN ”)}を算出する(ステ
ップS13)。またZd ’はZ座標データの値から設計
値Z”を差し引いたものである。
【0041】ここまでは、上記方法1の場合と同様であ
る。しかし本方法2では、引き続き以下のような特有の
処理を行う。すなわち次式で示すような、二乗平均値R
MS(Root Mean Square)を算出し
(ステップS14)、このRMSがより小さくなるよう
に列Aを平行移動および回転方向に座標変換する(ステ
ップS15)。
【0042】
【数1】
【0043】これにより、列Aの各座標軸が設計値の各
座標軸とほぼ一致するようになるため、測定面7aの傾
きやずれを補正し、正しいZ座標データを得ることがで
きる。図9および図10は、同じ列Aについて、XYZ
方向の平行移動とXY軸を中心に回転する方向に、上記
(1)式で示されるRMSが最小になるまで上記ステッ
プS13〜S15を繰り返したものである。同図中、Z
d ’のラインはゼロに近く、異物データを除去するスラ
イスレベルを小さくすることができる。ただし、図10
に示すように、1つのスライスレベルで一括して異物デ
ータを除去しなければならないこともない。測定データ
の一部を拡大して、細かな異物データを除去することも
可能である。
【0044】以上のようにして、上記(1)式で示され
るRMSがより小さくなるように、図11に示すような
方向の座標軸XYZαβγのうちのたとえば5軸XYZ
αβの座標変換(アライメント)をした後、スライスレ
ベルを決め、Zd ’が一定値(所定のしきい値に相当)
以上の値を異物データあるとしてこれを除去し、また
は、前後の点から直線補間などしたデータに置き換える
(ステップS16)。その結果を図12に示す。図12
において、Freeとあるのは座標変換で動かした軸、
Lockとあるのは動かさない軸を意味し、たとえばX
=−44.7184(μm)とあるのは測定値をこれだ
け座標変換で動かしたことを意味する。
【0045】図12はZ軸が0.1μm/目盛りで、同
図が示すのは異物データの無い滑らかな非球面レンズ形
状であることがわかる。これが最終の測定結果であり、
これにより測定面7aの形状を0.1μm〜0.01μ
mもの超高精度で測定できる(ステップS17)。
【0046】なお、上記各ステップS11〜S17を実
行する各手段についても、上記実施の形態1、2と同様
に、たとえば上記形状測定機に搭載された制御用コンピ
ュータ(不図示)のメモリに構築された実行形式のプロ
グラムにより具体化される。
【0047】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、非球面や自由曲面のうねった測定データが十
分小さい値とされ、ホコリなどの異物のデータのみが小
さくされないような処理がなされた後、しきい値処理が
施されることによりホコリなどの異物の飛び出したデー
タが確実に除去される。したがって、従来測定が困難で
あった非球面や自由曲面についても、ホコリなどの異物
の影響を受けることなく、常に正しい表面形状測定を行
うことができる。
【0048】さらに座標変換処理により、測定面の傾き
やズレが補正されると、非球面や自由曲面のうねった測
定データがさらに小さい値とされ、ホコリなどの異物の
データのみが小さくされないような処理がなされた後、
しきい値処理が施されることにより、ホコリなどの異物
の飛び出したデータがより確実に除去される。したがっ
て、従来測定が困難であった非球面や自由曲面について
も、ホコリなどの異物の影響を受けることなく、常に正
しい表面形状測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1にかかる形状測定方法の
概略構成を示すフロー図である。
【図2】本発明の実施の形態2にかかる形状測定方法の
概略構成を示すフロー図である。
【図3】実施の形態1〜3にかかる形状測定機の概略構
成を示す斜視図である。
【図4】実施の形態1で測定データをそのままプロット
したものを示す説明図である。
【図5】実施の形態1で測定データを処理してプロット
したものを示す説明図である。
【図6】実施の形態1で測定データを処理してプロット
し、それをY軸方向から見たものを示す説明図である。
【図7】実施の形態2で測定データを処理してプロット
したものを示す説明図である。
【図8】実施の形態2で測定データを処理してプロット
し、それをY軸方向から見たものを示す説明図である。
【図9】実施の形態3で測定データを処理してプロット
したものを示す説明図である。
【図10】実施の形態3で測定データを処理してプロッ
トし、それをY軸方向から見たものを示す説明図であ
る。
【図11】実施の形態3で座標変換するときの各座標軸
の方向を示す説明図である。
【図12】実施の形態3での最終の測定結果を示す説明
図である。
【符号の説明】
1 レーザ測長光学系 2 プローブ 3 移動体 4、5 XYステージ 6 定盤 7 測定物 7a 測定面
フロントページの続き (72)発明者 半田 宏治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定面上でプローブをXY座標方向に走
    査することにより、プローブのXY座標位置でのZ座標
    データの列を求め、このZ座標データの列に基づいて測
    定面の形状測定を行う方法において、 Z座標データの列を構成する各Z座標データのうち、そ
    の前後付近の平均値からの超過分が所定のしきい値をこ
    えるZ座標データを削除し、または、他のZ座標データ
    に置き換えることを特徴とする形状測定方法。
  2. 【請求項2】 測定面上でプローブをXY座標方向に走
    査することにより、プローブのXY座標位置でのZ座標
    データの列を求め、このZ座標データの列に基づいて測
    定面の形状測定を行う方法において、 Z座標データの列を構成する各Z座標データのうち、そ
    の設計値または推定値からの超過分が所定のしきい値を
    こえるZ座標データを削除し、または、他のZ座標デー
    タに置き換えることを特徴とする形状測定方法。
  3. 【請求項3】 測定面上でプローブをXY座標方向に走
    査することにより、プローブのXY座標位置でのZ座標
    データの列を求め、このZ座標データの列に基づいて測
    定面の形状測定を行う方法において、 Z座標データの列を構成する各Z座標データの設計値ま
    たは推定値からの超過分の二乗平均値がより小さくなる
    ように前記Z座標データの列を座標変換することを特徴
    とする形状測定方法。
  4. 【請求項4】 測定面上でプローブをXY座標方向に走
    査することにより、プローブのXY座標位置でのZ座標
    データの列を求め、このZ座標データの列に基づいて測
    定面の形状測定を行う方法において、 Z座標データの列を構成する各Z座標データの設計値ま
    たは推定値からの超過分の二乗平均値がより小さくなる
    ように前記Z座標データの列を座標変換し、座標変換後
    のZ座標データの列を構成する各Z座標データのうち、
    その設計値または推定値からの超過分が所定のしきい値
    をこえるZ座標データを削除し、または、他のZ座標デ
    ータに置き換えることを特徴とする形状測定方法。
  5. 【請求項5】 測定面上でプローブをXY座標方向に走
    査することにより、プローブのXY座標位置でのZ座標
    データの列を求める手段と、このZ座標データの列に基
    づいて測定面の形状測定を行う手段を具備した形状測定
    装置において、 Z座標データの列を構成する各Z座標データのうち、そ
    の前後付近の平均値からの超過分が所定のしきい値をこ
    えるZ座標データを削除し、または、他のZ座標データ
    に置き換える手段を設けたことを特徴とする形状測定装
    置。
  6. 【請求項6】 測定面上でプローブをXY座標方向に走
    査することにより、プローブのXY座標位置でのZ座標
    データの列を求める手段と、このZ座標データの列に基
    づいて測定面の形状測定を行う手段を具備した形状測定
    装置において、 Z座標データの列を構成する各Z座標データのうち、そ
    の設計値または推定値からの超過分が所定のしきい値を
    こえるZ座標データを削除し、または、他のZ座標デー
    タに置き換える手段を設けたことを特徴とする形状測定
    装置。
  7. 【請求項7】 測定面上でプローブをXY座標方向に走
    査することにより、プローブのXY座標位置でのZ座標
    データの列を求める手段と、このZ座標データの列に基
    づいて測定面の形状測定を行う手段を具備した形状測定
    装置において、 Z座標データの列を構成する各Z座標データの設計値ま
    たは推定値からの超過分の二乗平均値がより小さくなる
    ように前記Z座標データの列を座標変換する手段を設け
    たことを特徴とする形状測定装置。
  8. 【請求項8】 測定面上でプローブをXY座標方向に走
    査することにより、プローブのXY座標位置でのZ座標
    データの列を求める手段と、このZ座標データの列に基
    づいて測定面の形状測定を行う手段を具備した形状測定
    装置において、 Z座標データの列を構成する各Z座標データの設計値ま
    たは推定値からの超過分の二乗平均値がより小さくなる
    ように前記Z座標データの列を座標変換する手段と、座
    標変換後のZ座標データの列を構成する各Z座標データ
    のうち、その設計値または推定値からの超過分が所定の
    しきい値をこえるZ座標データを削除し、または、他の
    Z座標データに置き換える手段を設けたことを特徴とす
    る形状測定装置。
JP9285617A 1997-10-17 1997-10-17 形状測定方法およびその装置 Pending JPH11118466A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9285617A JPH11118466A (ja) 1997-10-17 1997-10-17 形状測定方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9285617A JPH11118466A (ja) 1997-10-17 1997-10-17 形状測定方法およびその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11118466A true JPH11118466A (ja) 1999-04-30

Family

ID=17693854

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9285617A Pending JPH11118466A (ja) 1997-10-17 1997-10-17 形状測定方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11118466A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002202115A (ja) * 2000-11-09 2002-07-19 Samsung Electronics Co Ltd 測定装置の自動測定エラー検出方法
CN113670235A (zh) * 2021-04-23 2021-11-19 达运精密工业股份有限公司 基材平坦度的检测方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02176508A (ja) * 1988-09-16 1990-07-09 Natl Exploit Ind De Tabacs & Allumettes:Soc 実質的に円筒形状の物体の少なくとも一つの横方向寸法を測定するための装置
JPH05164702A (ja) * 1991-12-17 1993-06-29 Toshiba Corp 表面検査装置
JPH06331633A (ja) * 1993-05-27 1994-12-02 Shimadzu Corp 走査型表面分析装置
JPH08285570A (ja) * 1995-04-14 1996-11-01 Nikon Corp 形状パラメータ測定方法および装置
JPH09189544A (ja) * 1996-01-05 1997-07-22 Canon Inc 形状測定方法及びそれを用いた形状測定装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02176508A (ja) * 1988-09-16 1990-07-09 Natl Exploit Ind De Tabacs & Allumettes:Soc 実質的に円筒形状の物体の少なくとも一つの横方向寸法を測定するための装置
JPH05164702A (ja) * 1991-12-17 1993-06-29 Toshiba Corp 表面検査装置
JPH06331633A (ja) * 1993-05-27 1994-12-02 Shimadzu Corp 走査型表面分析装置
JPH08285570A (ja) * 1995-04-14 1996-11-01 Nikon Corp 形状パラメータ測定方法および装置
JPH09189544A (ja) * 1996-01-05 1997-07-22 Canon Inc 形状測定方法及びそれを用いた形状測定装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002202115A (ja) * 2000-11-09 2002-07-19 Samsung Electronics Co Ltd 測定装置の自動測定エラー検出方法
CN113670235A (zh) * 2021-04-23 2021-11-19 达运精密工业股份有限公司 基材平坦度的检测方法
CN113670235B (zh) * 2021-04-23 2023-06-20 达运精密工业股份有限公司 基材平坦度的检测方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4246071B2 (ja) 座標測定機械における案内誤差を求めかつ補正する方法
JP3613906B2 (ja) 波面収差測定装置
US20100157312A1 (en) Method of reconstructing a surface topology of an object
JP2012042260A (ja) 形状測定方法及び形状測定装置
JP4762851B2 (ja) 断面形状検出方法及び装置
JP5057848B2 (ja) 透明膜の屈折率測定方法およびその装置並びに透明膜の膜厚測定方法およびその装置
JP2000081329A (ja) 形状測定方法及び装置
US20030090678A1 (en) Rapid in situ mastering of an aspheric fizeau with residual error compensation
Beutler Comparison of 2D and 3D measurements of aspheres with a tactile and optical sensor on one measuring instrument
JP6170385B2 (ja) 測定装置、測定方法および物品の製造方法
JPH11118466A (ja) 形状測定方法およびその装置
EP1899676B1 (en) Mapping a surface profile
JP6732680B2 (ja) マップ作成方法、マスク検査方法およびマスク検査装置
JPH0996589A (ja) レンズ性能測定方法及びそれを用いたレンズ性能測定装置
JPH08240417A (ja) 形状測定方法及びそれを用いた形状測定装置
JPH11257945A (ja) プローブ式形状測定装置及び形状測定方法
JP4311952B2 (ja) 3次元座標測定方法
JP5082175B2 (ja) 波面収差測定装置
JP2004045231A (ja) 三次元測定機、三次元測定機の校正方法及び該方法を実行するためのプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記憶媒体
Varman A moiré system for producing numerical data of the profile of a turbine blade using a computer and video store
JP2001133244A (ja) 形状測定方法およびその装置
JP5888998B2 (ja) 波面傾斜分布測定方法および波面傾斜分布測定装置
JP2001041711A (ja) 画像測定機のテーブル撓み補正方法及び装置
JP2942972B2 (ja) 干渉計測システム
JP2021060311A (ja) 解析装置、解析方法、干渉測定システム、およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040209

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040209

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050531

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050607

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050722

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050913

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060207